特許文献1に記載されたものは、タッチパネルを装着したLCDユニットを用い、このLCDユニット上に各電子機器に対応した操作キーや機能キーなどを表示し、これらのキーの操作状態をタッチパネルで検出して、その操作信号を送出するようにしているので、操作可能な電子機器に対応したハードキーを備えなくてもよいという利便性がある。ところが、特許文献1に記載されたものは、全ての操作キーや機能キーをLCDユニットに表示している関係で、キー操作時のクリック感などの操作感覚が通常のハードキーに比べて乏しいという問題があった。また、ハードキー操作の場合には操作対象である電子機器などの画面などを見ながらブラインドで連続でキー操作することができたのに対して、LCDユニット上のソフトキーは、ハードキーに比べてその操作感覚が乏しいので、操作者はリモコン装置のLCDユニットを見て操作しては、その操作が確実に行われたかどうかの確認を一々操作対象である電子機器などの画面などを見て確認しなければならず、その操作性に著しく欠けるという問題があった。
本発明の目的は、ハード操作子の持つ操作性と各種電子機器に対応したソフト操作子をLCDユニット上に表示することによって実現される利便性を併せ持つリモートコントロール装置を提供することにある。
本発明に係るリモートコントロール装置の第1の特徴は、電子機器を遠隔操作するリモートコントロール装置であって、ハード操作子を複数備えた本体手段と、ソフト操作子を表示画面上で操作可能に表示する表示手段とを有し、前記表示手段は、本体手段及び前記ハード操作子の一部分を覆う状態と覆わない状態に自由に移動可能なことである。本体手段に設けられるハード操作子には、AV機器に共通と思われる、例えば、選局関係、録画再生停止関係、画面操作関係のハード操作子がある。これらのハード操作子の中で操作対象の機器に対応したものが表示手段によって覆われないように表示手段を移動させ、操作対象機器に対応したハード操作子が利用可能となるような位置に表示手段を自由に移動することができるようになっている。例えば、選局関係のハード操作子が本体手段の上側に、録画再生停止関係のハード操作子が本体手段の下側にそれぞれ配置され、操作対象となる電子機器がBSテレビジョンなどの放送受信機器である場合には、本体手段の下側の録画再生停止関係のハード操作子を覆うように表示手段が移動配置され、移動後の表示画面には放送受信機種に依存したソフト操作子が表示されるようになる。逆に、操作対象となる電子機器がDVD録画再生機器である場合には、本体手段の上側の選局関係のハード操作子を覆うように表示手段が移動配置され、移動後の表示画面にはDVD機種に依存したソフト操作子が表示されるようになる。さらに、操作対象となる電子機器が放送受信機器とDVD録画再生機器の複合機器である場合には、本体手段の上下側のハード操作子を覆わないように表示手段は左右いずれかの空間に移動配置され、移動後の表示画面にはいずれか一方の放送機種又はDVD機種に依存したソフト操作子が表示されるようになる。このように、この発明に係るリモコン装置は、ハード操作子とソフト操作子の両方によって複数の電子機器を制御することができるので、その操作性を向上させることができる。
本発明に係るリモートコントロール装置の第2の特徴は、電子機器を遠隔操作するリモートコントロール装置であって、ハード操作子を複数備えた本体手段と、制御機能の表示切替が可能なソフト操作子を表示画面上で操作可能に表示する表示手段とを有し、前記表示手段は、制御対象電子機器の制御機能に付けられた優先度順に表示するものである。これは、制御対象電子機器の機能ボタンを表示画面に表示する際に、ハードキーとは異なる機種依存性の高いボタンを優先して表示するようにしたものである。これによって操作対象機器を切換えた後にリモコン装置全体を用いて操作対象機器の主な制御を行うことができるようになり、操作性が向上する。
本発明に係るリモートコントロール装置の第3の特徴は、電子機器を遠隔操作するリモートコントロール装置であって、ソフト操作子を表示画面上で操作可能に表示する表示手段と、前記電子機器に制御機能のメニューの表示指示をするメニュー表示指示手段と、前記表示手段の表示画面、又は前記メニュー表示指示手段によって前記電子機器に表示されたメニューを制御する画面操作子と、前記画面操作子による制御を前記表示手段で行うか前記電子機器の画面で行うかの選択を行う操作対象選択スイッチとを有するものである。これによって、手元のリモコンに操作メニューを表示して電子機器を制御するか、電子機器の表示部に操作メニューを表示して電子機器本体を制御するかの選択をユーザーが適宜行うことができることで、ユーザーの好みや使用状況で選択できる使用性の向上を図ることが可能となる。
本発明に係るリモートコントロール装置の第4の特徴は、電子機器を遠隔操作するリモートコントロール装置であって、ハード操作子を複数備えた本体手段と、ソフト操作子を表示画面上で操作可能に表示する表示手段と、前記電子機器に制御機能のメニューの表示指示をするメニュー表示指示手段と、前記表示手段の表示画面、又は前記メニュー表示指示手段によって前記電子機器に表示されたメニューを制御する画面操作子と、前記画面操作子による制御を前記表示手段で行うか前記電子機器の画面で行うかの選択を行う操作対象選択スイッチとを有すものである。これによって、手元のリモコンに操作メニューを表示して電子機器を制御するか、電子機器の表示部に操作メニューを表示して電子機器本体を制御するかの選択をユーザーが適宜行うことができることで、ユーザーの好みや使用状況で選択できる使用性の向上を図ることが可能となる。
本発明に係るリモートコントロール装置の第5の特徴は、前記第2又は4の特徴において、前記表示手段が、本体手段及び前記ハード操作子の一部分を覆う状態と覆わない状態に自由に移動可能なことである。表示手段が本体手段及びハード操作子の一部分を覆う状態や覆わない状態に適宜移動可能なので、必要に応じてハード操作子とソフト操作子の両方によって電子機器を制御することができるようになり、その操作性を向上させることができる。
本発明に係るリモートコントロール装置の第6の特徴は、前記第1、2、4又は5の特徴において、前記本体手段の前面であって、前記表示手段によって覆われないような個所に前記ハード操作子の一部を設けたものである。前述のように本体手段の前面は、表示手段によって覆われることがあるので、リモコン装置自体の電源及び出力機器の電源などの基本的操作子については、本体手段の前面であって表示手段に覆われない個所に配置するようにした。これによって、こられのキーは表示手段の状態に関わらずいつでも操作可能な状態となるので、いつでも操作することができ、その操作性が向上する。なお、入力切換キー、選局入力キー、選局キー及び機器選択キー、消音キー、音量キーなどを本体手段の前面に配置してもよい。ただし、これらのキーを配置すると、表示手段によって覆われない領域が広くなり、全体的にリモコン装置の規模が大きくてってしまうという問題がある。
本発明に係るリモートコントロール装置の第7の特徴は、前記第1、2、4、5又は6の特徴において、前記本体手段の側面に前記ハード操作子の一部を設けたものである。本体手段の側面は、表示手段によって覆われることがないので、頻繁に利用される入力切換キー、選局入力キー、選局キー及び機器選択キー、消音キー、音量キーなどが配置される。これによって、こられのキーは表示手段の状態に関わらずいつでも操作可能な状態となるので、いつでも操作することができ、その操作性が向上する共に前述のように前面に設けてないので、リモコン装置の規模を大きくしなくてもよいという利点がある。
本発明に係るリモートコントロール装置の第8の特徴は、前記第1、2、4、5、6又は7において、前記表示手段が、前記本体手段の前面のほぼ中央付近に設けられた回転ダイアル手段と一体に構成され、前記回転ダイアル手段の回転移動に連動して移動するものである。これは、表示手段を本体手段のほぼ中央付近に設けた回転ダイアルで回転移動するようにしたものである。表示手段を回転移動することによって、表示手段が本体手段に配置されたハード操作子を覆わない状態を容易に形成することができるし、回転ダイアルを操作することによって表示手段を容易に回転移動することができ、その操作性が向上する。
本発明に係るリモートコントロール装置の第9の特徴は、前記第8の特徴において、前記回転ダイアル手段の下側であって前記表示手段によって覆われる前記本体手段の前面にハード操作子を設け、前記回転ダイアル手段の上側であって前記表示手段によって覆われる前記本体手段の前面に別のハード操作子を設け、前記回転ダイアル手段の上側であって前記本体手段の側面にさらに別のハード操作子を設けたものである。これは、リモコン装置のキー配置を具体的にしたものであり、回転ダイアル手段によって回転移動される表示手段によってリモコン装置の上下が覆われるような構成になっており、その上下覆われる部分と、覆われない部分である側面とにそれぞれ異なるハード操作子を配置するようにしたものである。例えば、本体手段の下側に録画再生制御系のハード操作子を設け、本体手段の上側に選局系のテンキーなどのハード操作子を設け、本体手段の側面に共通する入力切換え、選局入力、選局、消音、音量などを制御するためのハード操作子を設けるようにした場合などが対応する。
本発明に係るリモートコントロール装置の第10の特徴は、前記第8の特徴において、前記回転ダイアル手段の下側だけが前記表示手段によって覆われ、その覆われる前記本体手段の前面にハード操作子を設け、前記回転ダイアル手段の上側であって前記表示手段によって覆われることはないが、覆われた場合、その上側全体が隠れてしまうような大きさの前記本体手段の前面に別のハード操作子を設け、前記回転ダイアル手段の上側であって前記本体手段の側面にさらに別のハード操作子を設けたものである。これは、リモコン装置のキー配置を具体的にしたものであり、回転ダイアル手段によって回転移動される表示手段によってリモコン装置の下側だけが覆われ、上側は覆われないような構成になっており、その覆われる部分と、覆われない部分とにそれぞれ異なるハード操作子を配置するようにしたものである。例えば、本体手段の下側に録画再生制御系のハード操作子を設け、本体手段の上側に共通する操作子の一部である入力切換え、選局入力、消音などを制御するためのハード操作子を設け、本体手段の側面に共通する操作子の他の選局、音量などを制御するためのハード操作子を設けるようにした場合が対応する。すなわち、この発明では、本体部の上側を表示手段によって覆わずに、そこに配置されるハード操作子の数を比較的少なくし、リモコン装置全体の大きさを比較的小さくし、共通に操作されるハード操作子を集中して配置することによって、操作性を向上したものである。
本発明に係るリモートコントロール装置の第11の特徴は、前記第8、9又は10の特徴において、前記回転ダイアル手段のほぼ中央付近に前記表示手段の表示画面を制御する画面制御操作子を備えたものである。表示手段の表示画面を制御するときに、ポインタ・カーソルの移動や選択、画面遷移、画面表示の消去といった画面操作制御は画面を見たまま連続で、画面表示と連動して違和感の無いスムーズな操作を実現することが望ましいので、ここでは、そのために回転ダイアルのほぼ中央付近に、例えばジョイスティック操作子、マウス、十字ボタンなどのハードキーを設けるようにした。
本発明に係るリモートコントロール装置の第12の特徴は、前記第3又は11の特徴において、前記画面制御操作子は上下左右に操作されることによって前記表示画面を制御する第1の操作子と、この第1の操作子手段の操作される上下左右の方向とは異なる上下斜め方向に前記表示画面制御時の指令を発する第2及び第3の操作子とをそれぞれ設けたものである。回転ダイアルのほぼ中央付近に設けられる画面制御操作子は、ジョイスティック操作子、マウス、十字ボタンなどのハードキーで構成される場合が多い。表示画面上でポインタ・カーソルを移動させる時には、これらの操作子を上下左右に操作することが多いので、操作時に指が上下左右に滑った場合でも誤操作されないような位置に、第2及び第3の操作子を配置するようにした。この第2及び第3の操作子としては、例えば「戻る」キーや「クリア」キーなどが対応する。
本発明に係るリモートコントロール装置の第13の特徴は、前記第1、5から14の特徴のいずれか1において、前記表示手段によって覆われていない個所のハード操作子及び前記表示手段の画面上に表示されているソフト操作子の両方の操作子で一つの電子機器を遠隔操作できるように構成されたものである。表示手段に表示されているソフト操作子と、本体手段に設けられたハード操作子との並列配置によって一つの電子機器を遠隔操作できるので、ブラインド操作、連続操作、指定タイミングでの操作が行い易い場合には、ハード操作子を、それ以外の操作にはソフト操作子を利用することができるので、その操作性が向上する。
本発明に係るリモートコントロール装置の第14の特徴は、前記第1から13の特徴のいずれか1において、前記表示手段によって覆われていない個所のハード操作子とは異なる種類のソフト操作子を優先的に前記表示手段の画面上に表示するものである。これは、操作対象機器の機能ボタンを表示画面に表示する際に、ハード操作子とは異なる機種依存性の高いボタンを優先して表示するようにしたものである。これによって操作対象機器を切換えた後にリモコン装置全体を用いて操作対象機器の主な制御を行うことができるようになり、操作性が向上する。
本発明に係るリモートコントロール装置の第15の特徴は、前記第1、5から14の特徴のいずれか1において、前記電子機器の複数の機能を備えた複合機器を遠隔操作する場合には、前記表示手段が前記ハード操作子を覆わない状態で前記ハード操作子及び前記ソフト操作子の両方の操作子で遠隔操作できるように構成されたものである。複合機器の場合、操作子の数は必然的に多くなるので、このような場合には、表示手段をハード操作子を覆わない状態に移動させて、本体手段の全てのハード操作子と表示手段に表示されるソフト操作子の両方で効率良く複合機器を遠隔操作するようにしたものである。
本発明に係るリモートコントロール装置の第16の特徴は、前記第1、5から15の特徴のいずれか1において、前記表示手段の移動後の位置及び向きに応じて前記表示画面の向きを変更して表示するものである。これは、表示画面の表示の向きがその表示手段の移動後の位置に応じて変わるようにしたものである。表示画面の表示の向き及び位置に応じて使用者は常に同じ向きで表示画面を認識することができるようになる。
本発明に係るリモートコントロール装置の第17の特徴は、前記第1から16の特徴のいずれか1において、前記本体手段に音声を検出するマイクロフォン手段を設け、検出された音声に応じて予め登録しておいた複数機能の連続操作を実行できるようにしたものである。これは、マクロなどによる複合操作について、登録音声で一発呼出実行できるようにしたものである。複数機器を連続操作する場合には、予めそれらの機器の操作手順をマクロとして操作名と共に組み込んでおき、その操作名をマイクロフォン手段で呼び出すことによって、その操作が実行されるようにした。連続操作に対応する操作名を画面上を用いて複数操作にて選択して実行させる通常の場合に比べて、より直感的かつ迅速に呼び出して実行させることができる。
本発明に係るリモートコントロール装置の第18の特徴は、前記第1から17の特徴のいずれか1において、前記表示画面の切換えを行うハード操作子を前記表示手段に設けたものである。これは、表示手段の表示画面を順次切り換える、例えばページ切換えキーのようなものをハードキーとして表示画面以外に設けるようにしたものである。このような切換えキーを表示画面上にソフト操作子として設けないことによって、表示画面を有効活用することができる。
本発明に係るリモートコントロール装置の第19の特徴は、前記第1から18の特徴のいずれか1において、前記表示画面上に遠隔操作の対象となる電子機器の一覧を表示してその選択を行うためのハード操作子を前記本体手段に設け、同様のソフト操作子を前記表示画面上にそれぞれ設けたものである。これは、遠隔操作の対象となる電子機器を選択する場合、ハード操作子又はソフト操作子の両方でいつでもできるようにしたものである。
本発明に係るリモートコントロール装置の第20の特徴は、前記第1、2、4から19の特徴のいずれか1において、ブラインド操作と連続押しを行う操作子はハード操作子として設けたものである。これは、画面操作キーや選局キーなどのように連続して操作される操作子や所望タイミングで確実に操作したい録音再生キーなどのようにブラインド操作される操作子などを、その操作性能や使用性能を向上させるために、ハード操作子として設けたものである。
以上説明したように本発明のリモートコントロール装置によれば、ハード操作子の持つ操作性と各種電子機器に対応したソフト操作子をLCDユニット上に表示することによって実現される利便性を併せ持つことができるという効果がある。
以下添付図面に従って本発明に係るリモコン装置の好ましい実施の形態について説明する。この実施の形態では複数の電子機器としてデジタル放送チューナー及びDVD録画再生機器を操作可能なリモコン装置を例に説明する。図1〜図4は、回転移動可能なLCDユニットを備えた第1の実施例に係るリモコン装置の概略構成を示す図である。図1は、第1の実施例に係るリモコン装置のLCDユニットがどのように動くのかその動きの一例を示す図である。図2は、第1の実施例に係るリモコン装置がデジタル放送チューナー用として機能する場合の一例を示す図である。図3は、第1の実施例に係るリモコン装置がDVD録画再生機器用として機能する場合の一例を示す図である。図4は、第1の実施例に係るリモコン装置がDVD録画再生機能を内蔵したデジタル放送受信機のような複合機器を制御する場合の一例を示す図である。
このリモコン装置は、各種ハードキーを備えた本体部10aと、各電子機器に対応した操作キーや機能キーなどを表示し、これらのキーの操作状態をタッチパネルで検出するLCDユニット20a〜20cとから構成される。図では、LCDユニット20a〜20cの3個が表示されているが、これはLCDユニット20a〜20cの回転移動時の様子を示すものであり、実際は1枚のLCDユニットで構成される。
LCDユニット20a〜20cは、本体部10aの中央部に設けられた回転ダイアル23に連動して回転移動するようになっている。この回転ダイアル23は指などによって回転駆動される。回転ダイアル23の中心付近には、LCDユニット20a〜20cの画面(リモコン画面)を操作したり、操作される電子機器の画面(機器画面)を操作することのできるジョイスティック操作子24が設けられている。このジョイスティック操作子24がリモコン画面操作用として動作するのか、機器画面操作用として動作するのかを決定するのが、操作対象選択スイッチ25である。操作対象選択スイッチ25は、時計の針状の操作子であり、「リモコン」又は「機器」のいずれかに回転移動されることによって、回転移動時の位置に対応した操作対象を選択するようになっている。すなわち、操作対象選択スイッチ25が「リモコン」の位置にある場合には、手元のリモコン装置に表示された操作メニューを操作して電子機器を制御することができ、操作対象選択スイッチ25が「機器」の位置にある場合には、操作される電子機器の機器画面(電子機器の表示部)に操作メニューが表示されるので、ジョイスティック操作子24を操作することによって、その操作メニューを適宜選択設定したりして電子機器本体を制御することができる。このように、リモコン装置側の操作メニューで操作するのか、電子機器側の機器画面を操作するのか、その選択をユーザーが適宜行うことができるので、ユーザーの好みや使用状況で選択できる使用性の向上を図ることが可能となる。なお、この操作対象選択スイッチ25は、現在「リモコン」又は「機器」のどちらが操作対象となっているのかが分かるようなスイッチであれば、時計の針状の操作子以外のボタン型のスイッチやその他の種々のスイッチで構成されていてもよい。ジョイスティック操作子24の斜め右上及び斜め左下には、画面制御時の動作を制御するクリアキー26と戻るキー27が設けられている。クリアキー26及び戻るキー27が斜め45度の方向に設けられているのは、ジョイスティック操作子24の操作方向が主に上下左右なので、操作時に指が上下左右に滑った場合でも誤操作されないようにするためである。
本体部10aの前面最上端部には、リモコン装置の主電源キー11と、操作可能な各電子機器のオン/オフを制御する機器電源キー12が設けられている。この主電源キー11と機器電源キー12は、図のようにLCDユニット20aによって覆われないように常に露出した状態となるようにLCDユニット20aは構成されている。本体部10aの側面には、頻繁に利用されるハードキーが配置されている。例えば、右側面には、入力切換キー13、選局入力キー14、選局キー15及び機器選択キー16が配置され、左側面には、消音キー17と音量キー18が配置されている。このように本体部10aの側面に配置されたキーはLCDユニット20aによって覆われることがないので、LCDユニット20aの状態に関わらずいつでも操作可能な状態にある。なお、図2に示すように、左右側面に設けられた各キーの機能を示す表示(機能識示表示)が本体部10aの前面に刻印されている。ここでは、「入力切換」、「選局入力」、「選局」、「機器選択」、「消音」及び「音量」の文字が刻印されている。また、同様に図示されていないが、本体部10aの側面にも同様の機能識示表示が刻印されており、LCDユニット20aによって本体部10aの前面が覆われた場合でもこれを見てキーの機能を認識して操作することができるようになっている。
図2に示すように、本体部10aの前面の回転ダイアル23の上側には、「1」〜「12」のハードテンキーで構成されたチャンネル選局キーが設けられている。図2に示すように本体部10aの前面の回転ダイアル23の下側左右にはマイクロフォン28が内蔵されており、予め登録されたマクロを登録音声にて一発で呼び出し実行できるようになっている。
図2は、リモコン装置がデジタル放送チューナー用として機能する場合を示しているので、LCDユニット20cには、そのデジタル放送チューナーの操作に対応した操作キー(デジタル放送依存キー)が液晶パネル21c上に表示されている。なお、LCDユニット20aの上部左右にある左右方向の三角形の刻印されたハードキーは、ページ切換キー221,222である。ページ切換キー221,222は、LCDユニット20cの液晶パネル21cの表示内容を順次切り換えるものである。
図3は、リモコン装置がDVD録画再生機器用として機能する場合を示しているので、LCDユニット20aには、そのDVD録画再生機器の操作に対応した操作キー(DVD機種依存キー)が液晶パネル21a上に表示されている。なお、LCDユニット20aの下部左右にある左右方向の三角形の刻印されたハードキーは、液晶パネル21aのページ内容を切り換えるページ切換キー221,222である。このようなページ切換えキーを液晶パネル上に表示すると、液晶パネルの表示領域を狭めることになるので、このようにハードキーとして液晶パネル外に設けることによって液晶パネルを有効活用することができる。また、本体部10aの前面の回転ダイアル23の下側には、とっさの操作に対応した録画再生制御用のハードキーで構成された操作キー、例えば、録画キー、停止キー、一時停止キーなどが設けられている。
このリモコン装置は、マルチリモコン機能としての表示を行うLCDユニット20a〜20cを上下左右に移動できるようになっている。また、ハードキーとしては、AV機器に共通と思われる機能(選局、録画再生停止など、画面操作など)に対応したキーだけが設けられている。これによって、利用したいハードキーが利用可能となる位置にLCDユニット20a〜20cを自由に移動することができ、操作対象機器に応じてハードキーの方が操作しやすいと思われるものがそのままハードキーとして配置されているので、操作性が向上する。なお、上述の実施の形態では、LCDユニット20a〜20cを回転移動する場合について説明したが、これ以外にもスライドしたり、付け替えたりなどして移動できるようにしてもよい。上述の実施の形態では、ハードキーとして連続操作する画面操作や選局キーや所望タイミングで操作したい録音再生キーなどを配置する場合を示したがこれ以外のキーをハードキーとして配置してもよい。
また、上述の実施の形態では、マルチリモコン機能としての表示を行うLCDユニット20a〜20c上のソフトキーと、ハードキーとを並列配置することができるので、必要に応じてLCDユニット20a〜20c上の画面キー(ソフトキー)と、ブラインド操作、連続操作、指定タイミングでの操作が行い易いハードキーを同時に利用することができる。
さらに、電子機器の基本的な制御である電源のオン/オフや音量などに関するキーはハードキーとして常設されているので、使用者はいつでもこれらの制御を行うことができる。また、制御対象となる電子機器は任意に設定可能である。制御対処となる電子機器の選択は、LCDユニット20a〜20c上に設けられたページ切換キー221,222で行うことができると共に側面に設けられたダイアル状の機器選択キー16を上下に回転することによって行うことができる。図5は、この機器選択キー16の操作時にLCDユニット20a〜20cに表示される画面の一例を示す図である。機器選択キー16を操作するか、又は図2及び図3のLCDユニット20a,20cの液晶パネル21a,21cに表示されている「BS」(現在の対応機器名を表示する欄)を選択すると、それに応じて図5のような機器名(DVD1,ビデオ1,テレビ1,デジタルBSなど)で構成される機器選択の一覧画面がLCDユニット20a〜20cに表示される。そこで、この機器選択キー16を上下に回転するか、又は液晶パネル21a,21c上の上向き三角形又は下向き三角形を操作して、所望の機器名を選択することによって機器選択を行うことができるようになっている。
この実施の形態に係るリモコン装置は、回転ダイアル23を回すとそれに連動してLCDユニット20a〜20cが回転するようになっている。また、この回転位置に応じて液晶パネル21a〜21cの表示画面が切り換えられて見易いように表示されるようになっている。すなわち、回転ダイアル23とLCDユニット20a〜20cは、一体構造となっているので、回転ダイアル23を回すとそれに従って液晶パネル21a〜21cの位置が回転移動するようになっている。回転ダイアル23の位置は、液晶パネル21a〜21cの位置に関係なく固定された位置(リモコン装置のほぼ中央付近)にあり、また片手で容易に回転することができるようになっている。従って、使用者は、液晶パネル21a〜21cの位置を片手で容易に変更することができる。さらに、図4に示すようにLCDユニット20bが本体部10aの左側(右側でも可)に位置する場合は、本体部10aに設けられている全てのハードキーと液晶パネル21b上に表示されている画面キーの全てをほぼ同時に利用することができる。
この実施の形態に係るリモコン装置は、ザッピング操作などのように連続してキー操作されることの多い選局系キーについてはハードキー構成としてある。すなわち、放送受信機を操作する場合には、画面を見たまま連続的に選局して見たいものをすぐに確認できるようにリモコン装置を操作する場合が多いので、操作しやすくブラインド操作可能なハードキー構成とすることによってその使用性能を向上している。なお、操作対象機器に該当する機能が存在しない場合には、そのハードキーは操作されても無効なキーとなり、動作しないようになっている。
ハードキーとして画面操作に必要なキーは可能な限り常時使用可能な位置に配置してある。すなわち、ポインタ・カーソルの移動や選択、画面遷移、画面表示の消去といった画面操作制御は画面を見たまま連続で、画面表示と連動して違和感の無いスムーズな操作を実現するために、操作し易いブラインド操作可能なハードキーで操作できるようにしてある。例えば、この実施の形態では機器選択キー16、ページ切換キー221,222又はジョイスティック操作子24などが該当する。なお、ジョイスティック操作子24に代えて、マウスや十字ボタンなどを用いてもよい。
操作対象機器の機能ボタンを液晶パネル21a〜21cに表示する際に、ハードキーで設けてない機種依存機能の高いボタンを優先して表示するようにしている。これによって操作対象機器を切換えた後にリモコン装置全体を用いて操作対象機器の主な制御を行うことができるようになる。例えば、図2に示すように、リモコン装置がデジタル放送チューナー用として機能する場合には、デジタル放送依存キーが液晶パネル21c上に表示され、図3に示すように、リモコン装置がDVD録画再生機器用として機能する場合には、DVD機種依存キーが液晶パネル21a上に表示され、操作対象機器切換え直後からその操作対象機器を制御することができる。
リモコン装置がどのようにしてLCDユニットによって覆われていない個所のハードキーとは異なる種類のソフトキーを優先的にLCDユニットの画面上に表示するのかを説明する。この実施の形態に係るリモコン装置は、操作対象機器の機能ボタンを表示画面に表示する際に、ハードキーとは異なる機種依存性の高いボタンを優先して表示する。これによって操作対象機器を切換えた後にリモコン装置全体を用いて操作対象機器の主な制御を行うことができるようになり、操作性が向上する。図6は、リモコン装置の各ハードキーへのキーコードの割り当て状態を示すリモコンコードデータベースの一機種のキーコード群の一例を示す図である。リモコン装置の各ハードキーには固有のIDを定義する。例えば、選局キー15の上向きキーはCH_UP、下向きキーはCH_DOWN、入力切換キー13はCH_INPUT、選局入力キー14はCH_NUM、テンキー・1〜12にはNUM_1〜12などの固有のIDが定義される。リモコンコードデータベースの一機種に対応するキーコード(機能名)については、固有のキー番号「0」〜「45」が割り当てられる。このリモコン装置の場合は、各ハードキー該当する機能を有するキーに対してそれぞれのキー番号値と該当するハードキーの固有のIDがハードキー割当として1対1に関連付けられる。このようにしてリモコン装置への機器登録を行った結果、対応するハードキーの固有IDを持たないキーコード(機能名)には、ハードキーの割り当てが無いので、図ではNONEが割り当てられる。従って、図6に示すような機器のキーコード群においては、ハードキーの固有IDを持たない(ハードキーに割り当て済でない)、キー番号値の小さいものから順番に表示先ページの優先順位が割り当てられるようになっている。図6では、キー番号「2」の番組表、「3」の現在番組、「4」の放送切換、「7」のテレビ/ラジオ/データに表示先ページ「1」が、「41」の番組情報、「42」の映像切換、「43」の字幕に表示先ページ「2」が、「44」の予約解除、「45」の確認登録、「0」の選局上、「1」の選局下、「5」の入力切換に表示先ページ「3」が、「6」の選局入力、「8」のテンキー・1、「9」のテンキー・2に表示先ページ「4」がそれぞれ割り当てられる。この表示先ページは、操作対象機器をこのリモコン装置で操作する際に、液晶画面で何ページ目に表示されるかを示すものであり、この表示先ページの割り当てに従って、表示画面には優先的にその機能ボタンが表示されるようになる。
通常、AV機器で録画・再生の制御に使用される機能キーをハードキーとして設けることによって、とっさに押したい録画再生などの制御を容易に行うことができるようにしている。すなわち、映像や音声を再生したり録音したりする場合には、その操作したいタイミングで確実に映像や音声を画面を見たままで制御し、応答をすぐに確認したいため、操作しやすいブラインド操作可能なハードキーで構成し、その操作性能や使用性能を向上するようにした。なお、この場合にも、操作対象機器に該当する機能が存在しない場合には、そのハードキーは操作されても無効なキーとなり、動作しないようになっている。
この実施の形態に係るリモコン装置は、DVD録画再生機能を内蔵したデジタル放送受信機のような複合機器のような多機能機種にも対応することができる。すなわち、図4に示すように操作対象機器がDVD録画再生機能を内蔵したデジタル放送受信機のような複合機器の場合は、ハードキーの配置されていない部分、すなわち本体部10aの側面(図では左側)にLCDユニット20bを移動配置して、リモコン装置の全ハードキーとLCDユニット20b上に表示されている表示キーを同時に一覧可能とし、またそれらを任意に操作することができ、複合機器などのような複雑な機器にも対応することができる。
また、この実施の形態に係るリモコン装置は、LCDユニット20a〜20c液晶パネル21a〜21cの画面方向がその液晶パネル21a〜21cの位置に応じて変化するようになっている。すなわち、液晶パネル21a〜21cの向き及び位置に応じて使用者は常に同じ向きで表示画面を認識することができるように、画面の向きが変わるようになっている。
リモコン装置がどのようにしてLCDユニットの移動後の位置及び向きに応じて表示画面の向きを変更して表示するのかを説明する。すなわち、このリモコン装置はLCDユニットの表示画面の表示の向きがその移動後の位置に応じて変わるようになっている。図7は、図4のようにLCDユニット20bが本体部10aの左側に位置する場合の本体部10aのベース部と回転ダイアル23との関係を示す図であり、図7(A)は図2に対応して本体表面側から見た図であり、図7(B)は図7(A)を下側から見た側面図である。図7に示すように、LCDユニット20bの付け根部200は、回転ダイアル23の下側に取り付けられている。回転ダイアル23の下側であって本体部10aの表面側には、付け根部200の回転位置を検知するためのセンサ23a〜23dがそれぞれ90°の角度毎に設けられている。従って、図7に示すように、付け根部200が本体部10aの左側に位置することによって、センサ23bが付け根部200を検出した場合には、LCDユニット20bの検出位置に応じた表示画面として図4に示すような画面が液晶パネル21bに表示されるようになる。なお、センサ23cによって付け根部200が検出された場合には、図2のような画面が液晶パネル21cに表示され、センサ23aによって付け根部200が検出された場合には、図3のような画面が液晶パネル21aに表示されるようになる。なお、センサ23dによって付け根部200が検出された場合にも同様の表示がされる。このようにして、表示画面の表示の向き及び位置に応じて使用者は常に同じ向きで表示画面を認識することができるようになる。
この実施の形態に係るリモコン装置は、マイクロフォン28が内蔵されており、マクロなどによる複合操作については登録音声で一発呼出実行できるようになっている。すなわち、複数機器を連続操作する場合には、予めそれらの機器の操作手順をマクロとして操作名と共に組み込んでおき、その操作名をマイクロフォン28で呼び出すことによって、その操作が登録音声で一発呼出実行できるようになっている。連続操作に対応する操作名を画面上を用いて複数操作にて選択して実行させる通常の場合に比べて、より直感的かつ迅速に呼び出して実行させることができる。この場合、固定語の音声と連続操作/操作間隔内容の対応を予め登録しておき、それを音声を用いて呼び出すようにする。リモコン装置の内部で実行される音声認識処理は、固定語を認識する処理なので通常の音声認識処理よりも処理の負担が軽く済み、容易に実現可能である。
図8は、マイクロフォン28を用いて、マクロと音声を登録するマクロ&音声登録処理の一例を示すフローチャート図である。ステップS150〜ステップS154の処理は、通常のマクロ登録処理の一例である。ステップS150では、マクロ操作登録指示を受け付けて、マクロ登録処理を開始する。ステップS151では、ユーザによる操作を受け付ける状態にあるので、ユーザは一連の登録したい操作を実行すると、それに従ってその操作内容及び操作間隔を一時的に記憶する。ステップS152では、ユーザによるマクロ操作登録が終了したとの指示を受け付ける。ステップS153では、登録の終了したマクロの名称の登録するための入力を要求し、ユーザによってマクロ名称が登録される。ステップS154では、前述の各ステップで登録されたマクロ登録内容すなわちマクロの名称、マクロの操作内容及びその操作間隔などが保存される。
ステップS155〜ステップS15Hの処理は、登録されたマクロに対してコマンド音声を登録する処理の一例である。ステップS155では、コマンド音声の登録指示を受け付ける。ステップS156では、コマンド登録の受け付けに応じて登録済みコマンドの音声数が上限未満であるか否かの判定を行い、noの場合は、ステップS157に進み、yesの場合はステップS158に進む。ステップS157では、登録済みコマンド音声数が上限に達していると判定されたので、登録不可エラーを表示して処理を終了する。この場合には不要なコマンド音声の削除するなどして新たなコマンド音声を登録できるようにする必要がある。ステップS158では、登録対象となるマクロの特定が済んでいるか否かの判定を行い、yesの場合はステップS15Aに進み、noの場合はステップS159に進む。ステップS159では、登録対象マクロが特定されていないと判定されたので、登録対象マクロの特定を指示し、ステップS15Aに進む。
ステップS15Aでは、ユーザはマイクロフォン28を用いて音声を登録することができる状態にあるので、登録音声が入力されるまで待機する。ステップS15Bでは、ユーザによる音声登録が終了した時点でユーザから登録音声入力完了を受け付ける。ステップS15Cでは、入力された音声をAD変換する。ステップS15Dでは、登録音声の特徴に基づいてインデックス情報を作成する。ステップS15Eでは、前のステップで作成されたインデックス情報に基づいて既に登録済のコマンド音声に類似する音声がないかどうかの判定を行い、類似する音声が既に登録済み(no)の場合はステップS15Fに進み、類似する音声がない(yes)場合はステップS15Gに進む。ステップS15Fでは、既に類似する音声が登録されているので、別の音声で登録するように再登録の要求を行い、ステップS15Aにリターンする。ステップS15Gでは、登録された音声特徴インデックス情報をコマンド音声情報としてマクロに対応付けてコマンド音声・マクロ情報データベースに保存する。
図9は、登録されたマクロをマイクロフォン28を用いて呼び出して実行させる操作処理の一例を示すフローチャート図である。ステップS160は、マイクロフォン28の側面に配置されたコマンド音声ボタンが操作されたかどうかの入力を検知する。このコマンド音声ボタンは、押下中は音声コマンド入力受付状態を維持する。ステップS161では、ユーザがマイクロフォン28を介して入力した音声を一時的に記憶する。ステップS162では、押下中のコマンド音声ボタンが解除されたかどうかを検知する。ステップS163では、ステップS160〜ステップS162の処理によって一時的に記憶された音声の内容をAD変換する。ステップS164では、AD変換された一時記憶音声の特徴を示すインデックス情報を作成する。ステップS165では、この一時記憶音声の特徴を示すインデックス情報(一時記憶音声情報)とコマンド音声・マクロ情報データベース内のコマンド音声情報とを照合する。ステップS166では、照合の結果、一致するコマンド音声情報がコマンド音声・マクロ情報データベース内に存在するか否かの判定を行い、一致するコマンド音声情報が存在しない(no)場合はステップS167に進み、一致するコマンド音声情報が存在する(yes)場合はステップS168に進む。ステップS167では、該当する音声が存在しないので、それをユーザに知らせ、再度の音声入力などを促す処理を行う。ステップS168では、該当するコマンド音声に対応するマクロをコマンド音声・マクロ情報データベースから抽出する。ステップS169では、抽出されたマクロの登録操作内容を登録操作間隔で実行する。これによって、予め登録されたマクロが登録音声で一発呼出実行できるようになる。
図10〜図13は、第2の実施例に係るリモコン装置の概略構成を示す図である。図10は、第2の実施例に係るリモコン装置のLCDユニットがどのように動くのかその動きの一例を示す図である。図11は、第2の実施例に係るリモコン装置がデジタル放送チューナー用として機能する場合の一例を示す図である。図12は、第2の実施例に係るリモコン装置がDVD録画再生機器用として機能する場合の一例を示す図である。図13は、第2の実施例に係るリモコン装置がDVD録画再生機能を内蔵したデジタル放送受信機のような複合機器を制御する場合の一例を示す図である。
図10〜図13の第2の実施例に係るリモコン装置において、図1〜図4の第1の実施例に係るリモコン装置と同じ構成のものには同一の符号が付してあるので、その説明は省略する。第2の実施例に係るリモコン装置が第1の実施例に係るリモコン装置と異なる点は、次のような点である。まず、第1に、リモコン装置の本体部10bから「1」〜「12」のハードテンキーで構成されたチャンネル選局キーが省略され、リモコン装置の全体的な長さが短くなっている点である。このように、チャンネル選局キーを省略し、全体的な長さを短くしたことによって、手の位置を移動しなくても全体を容易に操作することができる。第2に、LCDユニット20d,20eが本体部10bの下及び左右方向にだけ配置可能となっている点である。このようにしたのは、常時利用されるキーが本体部10bの上部に配置されているので、LCDユニット20d,20eが本体部10bの上部に移動してこれらのキーを覆わないようにした。第3に、本体部10bの長さを短くした点である。第1の実施例では本体部10aの側面に配置されていた入力切換キー13、選局入力キー14及び消音キー17を本体部10bの前面上部に配置し、頻繁に利用される上下選局キー15及び音量キー18をリモコン装置の本体部10bの前面に配置し、指が届き易くして、操作性を向上させてある。なお、「1」〜「12」のハードテンキーに対応した画面キーをLCDユニットに表示することによって、テンキー操作を実行することができる。
図14〜図16は、第3の実施例に係るリモコン装置の概略構成を示す図である。図14は、第3の実施例に係るリモコン装置がデジタル放送チューナー用として機能する場合の一例を示す図である。図15は、第3の実施例に係るリモコン装置がDVD録画再生機器用として機能する場合の一例を示す図である。図16は、第3の実施例に係るリモコン装置がDVD録画再生機能を内蔵したデジタル放送受信機のような複合機器を制御する場合の一例を示す図である。図14〜図16の第3の実施例に係るリモコン装置において、図1〜図4の第1の実施例に係るリモコン装置と同じ構成のものには同一の符号が付してあるので、その説明は省略する。
第3の実施例に係るリモコン装置が第1の実施例に係るリモコン装置と異なる点は、次にような点である。まず、第1の実施例のリモコン装置の本体部10aの側面に設けられていたハードキーで構成された入力切換キー13、選局入力キー14、選局キー15が本体部10cの前面に配置されている点である。また、第1の実施例のリモコン装置の本体部10aの側面に設けられていたハードキーで構成された機器選択キー16が省略され、図14〜図16に示すようにLCDユニット20f,20g,20hの液晶パネル21f,21g,21h上に画面キーとして表示されている点である。さらに、図15に示すように、入力切換キー13、選局入力キー14、選局キー15及び「1」〜「12」のチャンネル選局キーがLCDユニット20gによって覆われるようになっており、主電源キー11、機器電源キー12、消音キー17、音量キー18及び音声切換えキー19だけがLCDユニット20gによって覆われないようになっている点である。
上述の実施の形態では、LCDユニットが1枚の場合について説明したが、複数枚(例えば4枚)のLCDユニットを、上下左右複数個所に配置することができるようにしてもよい。すなわち、図1では、1枚のLCDユニットが動作する場合を示しているが、複数枚のLCDユニットを配置することによって、図1に示すように上下左などの複数箇所に同時にLCDユニットを配置できるようにしてもよい。この場合、複数枚のLCDユニットが重なって状態で図2〜図4のように1枚のLCDユニットとして機能してもよい。また、LCDユニットは、本体部10aの前面を含む平面(図1の平面)内を回転する場合について説明したが、LCDユニットの裏側にハードキーを備え、LCDユニットがその平面に垂直な方向に回転して、裏返しになって、LCDユニットの裏側のハードキーが表面に現れるようにしてもよい。また上述の実施の形態において複数機能の操作例としてDVD録画再生機能を内蔵したデジタル放送受信機で説明したが、DVD録画再生装置とデジタル放送受信機の別々の装置に対して同時にリモコン制御することも当然ながら可能である。