JP4085951B2 - チップ交換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スポット溶接機の電極チップの交換を行う電極チップ交換装置に関するものである。
一般にスポット溶接では重ね合わされた被溶接材を一対のチップで加圧して電流通路を確保しており、溶接打点数が増えるにつれて、チップの先端形状は溶接時の大電流による発熱と加圧力によって変形、損耗し十分な溶接品質が得られなくなる。そのため、適当な時期に、生産ラインを停止してチップを自動研磨するか、取り外して新品、或いは研磨したものと交換してチップの先端形状の確保を行っている。
ところで、近年、被溶接材には高防錆化等の化学処理材が使われるようになってきて、電極チップの損耗が早くなり交換頻度が増える傾向にあり、生産ラインを止めてチップを交換することは現状に合わない。生産ラインを止めずにチップを交換するには、溶接作業終了から次の溶接の開始まで(例えばワーク搬送時間)の間に行わなければならない。しかしながら、この時間は短いもので数秒のものがある。そこで、電極チップを自動的に交換できる装置が考案されている。
特開2002−79381号公報には、てこ式レバーの揺動により溶接ガンのシャンクからチップを抜き外す機構を具備したチップ交換装置が開示されている(特許文献1参照)。図7に基づき、その種のチップ抜き機構について説明する。チップ抜き機構51は、エアシリンダ53と、エアシリンダ53により前後方向にスライド可能に設けられた左右一対のガイド板55と、それらガイド板55に対して揺動可能且つスライド可能に設けられているてこ式レバー57とを具備している。各ガイド板55には、前後一対のカム溝59a,59bが穿設されており、すなわち一対のガイド板55全体では合計4つのカム溝59a,59bが設けられている。各カム溝59a,59bは円弧状に延長している。また、てこ式レバー57の側面には左右一対ずつ、合計4つのカムローラー61a,61bが設けられている。そして、前方の一対のカムローラー61aが前方の一対のカム溝59aに挿入され、後方の一対のカムローラー61bが後方の一対のカム溝59bに挿入される。
このような構成を有するチップ抜き機構51のチップ抜き動作について説明する。図7の(a)に示されるように、溶接ガンのシャンク9とチップ11との間にてこ式レバー57を挿入した状態から、エアシリンダ53の作用によってガイド板55を更にシャンク9に向けて前進させる。これによりてこ式レバー57はシャンク9等から反力を受け、カムローラー61a,61bがカム溝59a,59bに案内されて移動することで、図7の(b)に示されるように、シャンク9等に対して揺動する。そして、最終的には、かかるてこ式レバー57による揺動によってチップ11がシャンク9から押し上げられ、抜き取られる。
特開2002−79381号公報
しかしながら、上述した従来のチップ交換装置におけるチップ抜き取り機構では、てこ式レバーの左右各側に2つのカムローラーが設けられていたため、部品点数が多く、またそれらに対応するよう前後に並ぶ2つのカム溝の形成も強いられるため、ガイド板全長ひいては装置全長が前後に長くなる傾向があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、より簡易な構造を備えコンパクト化が可能なチップ抜き取り機構、及びそのようなチップ抜き取り機構を有するチップ交換装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、請求項1に記載のチップ抜き取り機構は、溶接ガンのシャンクとチップとの間に挿入されるてこ式レバーと、前記てこ式レバーが連結される本体部と、前記てこ式レバー及び前記本体部の間に設けられて一軸で該てこ式レバーを揺動可能且つスライド可能に支持する可動支持手段とを備え、前記てこ式レバーは、前記シャンク及び前記チップの間への挿入を待つ待機位置と、該待機位置に対して傾斜した姿勢となって前記チップを抜き外すチップ抜き位置との間を移動可能であり、前記待機位置における前記てこ式レバーの所定姿勢を規定する姿勢規定手段と、該てこ式レバーを前記待機位置に復帰させるよう付勢する付勢手段とを更に備えたことを特徴とする。
また、請求項2に記載のチップ抜き取り機構は、請求項1において、前記待機位置において、前記てこ式レバーは、前記姿勢規定手段と前記付勢手段とにより挟まれるように保持されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載のチップ抜き取り機構は、請求項2において、前記付勢手段は、少なくとも1つの腕を備えたねじりコイルばねであり、前記てこ式レバーは、前記姿勢規定手段と前記腕とにより挟まれるように保持されていることを特徴とする。
また、請求項に記載のチップ抜き取り機構は、請求項1〜3のいずれか一項において、前記可動支持手段が、前記てこ式レバーの片側に一つの割合で設けられたカムローラーを含むカムローラー手段と、前記本体部に形成され一つの前記カムローラーに対して一つの割合で用意されたカム溝を含むカム溝手段とを備えることを特徴とする。
請求項に記載のチップ抜き取り機構は、請求項において、前記カム溝が、直線状に延長することを特徴とする。
請求項6に記載のチップ抜き取り機構は、請求項4または5において、前記付勢手段は、前記てこ式レバーを側方から見た場合に、前記カム溝の両端間かつ前記カム溝の下方に位置することを特徴とする。
請求項に記載のチップ交換装置は、請求項1〜6のいずれか一項に記載のチップ抜き取り機構を具備することを特徴とする。
請求項に記載のチップ交換装置は、請求項において、前記チップ抜き取り機構の本体部が少なくとも前後方向に移動しないように固定されていることを特徴とする。
本発明によれば、てこ式レバーが一軸で揺動且つスライドすることによるてこ動作によってチップを抜き取るため、揺動・スライド支点を簡素化することができ、それにより、製造・管理・メンテナンス面においてコスト低減を図ることができ、且つ、チップ抜き取り機構におけるてこ式レバーの移動方向の全長を短縮することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1に、本実施の形態1に係るチップ交換装置の概要を模式的に示す。チップ交換装置1は主に、チップ抜き機構3と、交換用チップ供給機構5とを備えている。両機構について、それらの平面を示す図2も参照しながら説明する。
まず、チップ抜き機構3は、溶接ガン7の上下一対のシャンク9先端に嵌着されたチップ11を外すためのてこ式レバー13と、てこ式レバー13が連結されるチップ抜き機構の本体部14とを有している。かかる本体部14は、てこ式レバー13を可動に支持する左右一対のガイド板15より構成されている。てこ式レバー13の先端部には、平面視U字状の切り欠き17が形成されている。これにより、てこ式レバー13の先端部は、溶接ガン7のシャンク9とチップ11との間に挿入可能となっている。
さらに加えて、チップ抜き機構3は、てこ式レバー13及び本体部14の間に設けられて、てこ式レバー13を一軸で揺動可能且つスライド可能に支持する可動支持手段18を備えている。可動支持手段18は、てこ式レバー13の片側面に一つの割合で設けられたカムローラーを含むカムローラー手段と、本体部14に形成されて一つのカムローラーに対して一つの割合で用意されたカム溝を含むカム溝手段とから構成されている。すなわち本実施の形態では、カムローラー手段としては、てこ式レバー13の基部の側面に、左右一対のカムローラー19が回転可能に取り付けられている。一方、カム溝手段としては、各ガイド板15に、対応するカムローラー19を転動自在に収容するカム溝21が形成されている。各カム溝21は、カムローラー19の外径より若干大きい幅を有して延長する長穴形態を備えている。そして、各カム溝21の延長軸線CL(図5の(a)参照)は、直線的に延長している。また、各カム溝21は、後部にいくほど上方に位置するように傾斜して設けられている。なお、説明における前後方向は、てこ式レバー13の先端側を前方として決定しているものとする。このような構成によって、てこ式レバー13は、一対のカムローラー19の回転軸を貫通する一軸によって揺動可能に支持される。さらに、カムローラー19がカム溝21内を転動しカムローラー19の回転軸がカム溝21の延長軸線CLに沿って案内されることによって、てこ式レバー13は、スライド可能に支持されている。
また、左右一対のガイド板15の間には、図3に示されるように、付勢手段としてのねじりコイルばね22が設けられている。ねじりコイルばね22は、ねじり軸がガイド板15を直交するように配置されている。ねじりコイルばね22の一方の腕22aは、一対のガイド板15を横断するピン15aに掛止されており、他方の腕22bは、てこ式レバー13の後端に掛止されている。かかる構成によって、てこ式レバー13は、ねじりコイルばね22の弾性力によって、後述する待機位置へと復帰するように付勢されている。また、一対のガイド板15の間には、姿勢規定手段としてのガイド15bが架橋されている。ガイド15bは、その上面に、てこ式レバー13の下面と面接触しててこ式レバー13を所定の姿勢に規定・保持する。かかる構成によって、てこ式レバー13は、待機位置において、シャンク9とチップ11との間への挿入に適した姿勢に支持される。
次に、交換用チップ供給機構5について、図4の(a)をも参照しながら説明する。交換用チップ供給機構5は主に、回転マガジン23と、送り機構25と、入力部材27とを備えている。回転マガジン23は回転可能に設けられた円筒状ケース29を有しており、その円筒状ケース29内には、複数の交換用チップ31が収容されている。複数の交換用チップ31は、回転マガジン23の回転中心を中心とする同一半径円周上に配列されている。また、円筒状ケース29の円周外側部には、爪歯車部33が設けられている。
送り機構25は、回転マガジン23に対して回転力を伝達するための力伝達手段35と、復帰力付与手段として機能するコイルばね37とを具備している。力伝達手段35は、スライドプレート39と、爪41と、爪付勢ばね43とを有している。スライドプレート39は、その長手方向に沿って直線的にスライド可能に設けられている。爪41は、その基端部においてスライドプレート39に揺動可能に取り付けられている。また、かかる爪41の先端部は、少なくとも揺動状態の何れかの位置において回転マガジン23の爪歯車部33の歯と噛み合うように配置されている。また、爪付勢ばね43の一端はスライドプレート39に接続されており、爪付勢ばね43の他端は爪41に接続されている。これにより、爪41は、爪付勢ばね43の弾性力によって、爪歯車部33の歯と噛み合う方向に常時付勢されている。
また、スライドプレート39の後端側には、平面視ほぼL字状形態の部材45が設けられており、この部材45には、コイルばね37の一端が接続されている。一方、コイルばね37の他端は、スライドプレート39をスライド可能に支持する支持ブラケット47に接続されている。
また、入力部材27は、平板状部材であって、その表裏面をほぼ水平に向けた姿勢でスライドプレート39の前端に取り付けられている。さらに、入力部材27は溶接ガン7と当接する入力面27aを有し、かかる入力面27aは後述するように溶接ガン7の移動経路Sと交差する方向すなわち当該移動経路と少なくとも平行ではない方向に延長している。
次に、溶接ガン7のチップ交換工程の移動経路Sについて説明する。図2に示すように、溶接ガン7は、てこ式レバー13に当接後、てこ式レバー13をガイド板15側に押し込んだ後、レバーとの当接前の位置まで戻る。このようにてこ式レバー13の長手方向に沿う往復動作を行うチップ取り外し位置Aにおいて、消耗したチップ11が溶接ガン7から取り外される。続いて、溶接ガン7は、チップ取り外し位置Aから、交換用チップ供給機構5の正面に位置するチップ受け取り位置Bまで移動する。溶接ガン7は、チップ受け取り位置Bにおいて、円筒状ケース29に接近して交換用チップ31を受け取った後、再び円筒状ケース29から離隔する往復動作を行う。そして、新しいチップへの交換が終了すると、図示しない溶接位置まで移動して、溶接作業に供される。
さらに、以上のような構成を有する本実施の形態に係るチップ交換装置のチップ交換動作について説明する。チップ交換時、溶接ガン7は、上述したような移動経路Sによって移動する。まず、溶接ガン7のシャンク9及びチップ11の部分が、てこ式レバー13の前方正面へと移動する。このとき、チップ抜き機構3においては、てこ式レバー13が図3の実線状態及び図5の(a)に示される待機位置にある、このようなチップ抜き機構3に対して、溶接ガン7を動作させてシャンク9及びチップ11の間にてこ式レバー13が挿入されるように、シャンク9及びチップ11をてこ式レバー13の長手方向に沿って移動させる。てこ式レバー13の先端には切り欠き17が形成されているので、挿入状態としては、図3及び図5の(b)に示された状態となる。
この状態から、さらにてこ式レバー13を後方に押し込むようにシャンク9等を移動させる。ここで、ガイド板15は少なくとも前後方向に固定(本実施の形態では完全固定)されていることから、てこ式レバー13及びカムローラー19が溶接ガン7の移動力によって不動のガイド板15に対して後方へ移動する。また、カムローラー19は、カム溝21に沿って移動するよう規制されるため、後方かつ上方に移動する。さらに、てこ式レバー13は、その先端部がシャンク9及びチップ11の間に挿入された状態で後方移動する。以上のような条件によって、てこ式レバー13及びカムローラー19は、その後端を上昇させながら後方へと移動し、図5の(c)及び(d)の状態を経て、最終的に図3の点線で示されるチップ抜き位置へと移動する。このようなてこ式レバー13の待機位置からチップ抜き位置へと向かう間の傾斜動作によって、チップ11の下端11aとてこ式レバー13の上面との当接点をてこの作用点とし、シャンク9の段付き部9aとてこ式レバー13の下面との当接点をてこの支点としたてこ動作がなされ、チップ11がシャンク9から抜き外される。
溶接ガン7は、てこ式レバー13をチップ抜き位置まで押し込んだ後は、シャンク11をてこ式レバー13から離隔させるように当接前の位置まで戻る。これにより、てこ式レバー13は、ねじりコイルばね22の弾性力を受けてシャンク11との当接状態を維持しながら待機位置に向けて前方移動し、シャンク11がてこ式レバー13から完全に離隔するころには元の水平な待機位置へと復帰し、次のチップ抜き動作に備える。
溶接ガン7は、チップ取り外し位置Aにおいて、てこ式レバー13から十分に離隔した後、今度は、隣りに配置された交換用チップ供給機構5の正面にあるチップ受け取り位置Bに向けて移動する。このとき、入力部材27の入力面27aが、移動経路Sにおけるチップ取り外し位置Aとチップ受け取り位置Bとの間に位置し、且つ、入力面27aが該移動経路Sと交差する方向に延長しているため、溶接ガン7は、入力面27aと当接し力を付与しながらチップ受け取り位置Bに向けて移動する。すなわち、入力部材27は溶接ガン7の移動力を受け、送り機構25におけるスライドプレート39は、コイルばね37の弾性力に抗しながら、図4の(b)に示すようにその長手方向に沿って直線的にスライドする。スライドプレート39のスライドによって、それと共にスライドする爪41が爪歯車部33に回転力を付与して、回転マガジン23を交換用チップ31の配列一ピッチ分だけ回転させる。
このような回転マガジン23の一ピッチ分の回転が完了するのに伴い、チップ受け取り位置Bにおいて、溶接ガン7は、回転マガジン23に接近するよう移動を開始し、シャンク9の軸心が交換用チップ31の軸心と一致する位置まで移動する。そして、シャンク9を円筒状ケース29内の交換用チップ31に挿入させた後、溶接ガン7は、交換用チップ31がシャンク9に取り付けられた状態で、回転マガジン23から離隔するように移動する。このようにして、シャンク9の先端にある消耗した古いチップ11が取り外され新しい交換用チップ31が取り付けられるチップ交換作業が行われる。
一方、送り機構25においては、一旦は、コイルばね37の弾性力に抗して、送り完了位置(図4の(b)の位置)までスライドしたスライドプレート39は、溶接ガン7の通過による付与移動力の解除に起因して、今度は、コイルばね37の弾性力が復帰力となって、待機位置(図4の(a)の位置)へ向けて移動し始める(図4の(c)参照)。このとき、爪41は爪歯車部33の歯形状に応じて揺動し、爪41及び爪歯車部33の噛合が障害となることなく、スライドプレート39は待機位置へ復帰する(図4の(d)参照)。
以上説明したように本実施の形態では、チップ抜き機構3において、てこ式レバーが一軸で揺動且つスライドすることによるてこ動作によって、チップが抜き外される。従って、揺動・スライド支点であるカムローラーはてこ式レバーの片側に関し一つで十分となり、図7で示す左右二対ずつのカムローラーを有する従来構成に比較して簡易な構造となり、以下のような利点がある。すなわち、カムローラー数の減少により、製造・管理・メンテナンス面においてコスト低減を図ることができる。さらに、カムローラー数の減少に伴い、それに対応して必要なカム溝の数も少なくなり、カム溝形成に必要な手間やコストを低減することができる。さらに、カムローラーに対応してカム溝も片側のガイド板に対して一つだけ設ければよいため、図7のように2列前後方向にカム溝が並ぶ態様に比べて、ガイド板の前後方向全長を短縮することができ、ひいては装置全体をコンパクト化することにも寄与できる。
また、図7のように片側に関しカムローラー及びカム溝が2つある態様では、てこ式レバーの傾斜姿勢は、シャンクやチップの位置に拘わらず、2つのカムローラーのカム溝における位置によって一義的に決定されることとなる。てこ式レバーの先端部も常に一定の軌跡を描いてスライドする。これに対して、本実施の形態では、てこ式レバーが一軸で支持されていることから当該レバー自体は常に揺動可能であり、てこ式レバーの傾斜姿勢は、シャンク及びチップの位置によって決定される。換言するならば、てこ式レバーは、相対的に強い保持力で支持されているシャンク9からの反力に対して、相対的に保持力の弱いチップ11を抜き取るように動かすことでその反力を逃がすように揺動できる。従って、図6に示すように、シャンク9が下方にありチップ11を上方へ付勢するように揺動させる動作だけでなく、シャンク9が上方にありチップ11を下方へ付勢するように揺動させる動作にも適用できる。
また、本実施の形態では、てこ式レバーの傾斜姿勢を一義的に決定するための片側2つの曲線状(弧状)のカム溝を用いずに、直線的なカム溝21を用いている。よって、カム溝の形成工程が非常に簡素化され、コスト低減が図られている。また、てこ式レバー13とチップ抜き機構3の本体部14との相対移動は、従来のようにエアシリンダなどの専用駆動手段と用いずに、自動溶接工程では必須のこととなる移動する溶接ガン7の移動力を利用して実施している。よって、エアシリンダなどの専用駆動手段自体が不要であることは勿論、それに付随する制御機構、レールなどの案内機構などの関連部品も不要となり、装置のコンパクト化やコスト低減による省エネルギ化を図ることが可能となっている。
なお、以上に説明してきた本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な改変を施して実施することが可能である。例えば、本発明においては、カムローラー手段は、てこ式レバーの片側に一つの割合で設けられたカムローラーを少なくとも一つ備えていればよく、上記実施の形態のようにてこ式レバーの両側に1つずつ合計2つのカムローラーを用意する態様に代えて、強度・剛性が十分に確保できるならば、てこ式レバーの片側に設けられた1つカムローラーのみでカムローラー手段を構成する態様でもよい。なお、カム溝手段のカム溝数に関しても同様である。
また、上記の実施の形態では、溶接ガン7の移動により、シャンク9及びチップ11の間にてこ式レバー13を押し込む構造としていたが、溶接ガンとチップ抜き機構との間の相対移動の実施態様については、そのような構造に限定されるものではない。例えば、本発明のチップ抜き機構を従来技術のようにエアシリンダなどで移動させる構造としてもよい。その場合、エアシリンダやそれに付随する構成部品が増えるものの、その他の構成は上記の実施の形態と同様としておくことで、チップ抜き機構自体が従来に比較してコンパクト化できる利点が依然として得られる。
また、てこ式レバーの可動支持手段としては、上記実施の形態のようにカムローラー手段及びカム溝手段からなる態様には限定されず、十分な滑動性を確保するよう加工され且つカムローラーと同態様の割合で用意される突起を1つ以上含む軸支手段と、その突起を回転且つスライド可能に案内保持し且つカム溝と同態様の割合で用意される長穴を1つ以上含む長穴手段とから構成するようにしてもよい。
さらに、てこ式レバーに対する付勢手段としては、ねじりコイルばね22には限定されず、付勢作用が得られれば例えば引張りコイルばねや空気ばねなどの他の構成でもよい。
本発明の実施の形態に係るチップ交換装置の構成概要を示す図である。 チップ交換装置におけるチップ抜き機構及び交換用チップ供給機構の平面図である。 チップ抜き機構の平面及び側面を示す図である。 チップ交換装置における交換用チップ供給機構の動作説明図である。 チップ交換装置におけるチップ抜き機構の動作説明図である。 チップ抜き機構の使用態様バリエーションを示す図である。 従来のチップ交換装置におけるチップ抜き機構を示す図である。
符号の説明
1 チップ交換装置、3 チップ抜き取り機構、7 溶接ガン、9 シャンク、11 チップ、13 てこ式レバー、14 本体部、15b ガイド(姿勢規定手段)、18 可動支持手段、19 カムローラー、21 カム溝、22 ねじりコイルばね(付勢手段)。

Claims (8)

  1. 溶接ガンのシャンクとチップとの間に挿入されるてこ式レバーと、
    前記てこ式レバーが連結される本体部と、
    前記てこ式レバー及び前記本体部の間に設けられて一軸で該てこ式レバーを揺動可能且つスライド可能に支持する可動支持手段と
    を備え
    前記てこ式レバーは、前記シャンク及び前記チップの間への挿入を待つ待機位置と、該待機位置に対して傾斜した姿勢となって前記チップを抜き外すチップ抜き位置との間を移動可能であり、
    前記待機位置における前記てこ式レバーの所定姿勢を規定する姿勢規定手段と、該てこ式レバーを前記待機位置に復帰させるよう付勢する付勢手段とを更に備えたことを特徴とするチップ交換装置のチップ抜き取り機構。
  2. 前記待機位置において、前記てこ式レバーは、前記姿勢規定手段と前記付勢手段とにより挟まれるように保持されていることを特徴とする請求項1に記載のチップ交換装置のチップ抜き取り機構。
  3. 前記付勢手段は、少なくとも1つの腕を備えたねじりコイルばねであり、
    前記てこ式レバーは、前記姿勢規定手段と前記腕とにより挟まれるように保持されていることを特徴とする請求項2に記載のチップ交換装置のチップ抜き取り機構。
  4. 前記可動支持手段は、前記てこ式レバーの片側に一つの割合で設けられたカムローラーを含むカムローラー手段と、前記本体部に形成され一つの前記カムローラーに対して一つの割合で用意されたカム溝を含むカム溝手段とを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のチップ交換装置のチップ抜き取り機構。
  5. 前記カム溝は、直線状に延長することを特徴とする請求項に記載のチップ交換装置のチップ抜き取り機構。
  6. 前記付勢手段は、前記てこ式レバーを側方から見た場合に、前記カム溝の両端間かつ前記カム溝の下方に位置することを特徴とする請求項4または5に記載のチップ交換装置のチップ抜き取り機構。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のチップ抜き取り機構を具備することを特徴とするチップ交換装置。
  8. 前記チップ抜き取り機構の本体部は少なくとも前後方向に移動しないように固定されていることを特徴とする請求項に記載のチップ交換装置。
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