JP4080526B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、酸素センサ、HCセンサ、NOxセンサなど、測定対象となるガス中の被検出成分を検出するためのガスセンサに関する。
従来より、上述のようなガスセンサとして、被検出成分を検出する検出部が先端に形成された棒状ないし筒状の検出素子を、金属製のケーシングの内側に配置した構造のものが知られている。例えば酸素センサなど、大気を基準ガスとして使用するガスセンサの場合、検出素子を収容するケーシング又はケーシングの後端部に連結されるフィルタ支持筒に大気導入部を設ける必要がある。このような大気導入部は、例えばケーシング又はフィルタ支持筒の後端部側壁に気体流通孔を孔設し、これを撥水性フィルタで覆うことにより形成することができる。また、リード線の引出口を封止するゴム製のグロメットのリード線挿通孔が大気導入部とされることもある。この場合、リード線の外側を覆う被覆材とリード線挿通孔との間に形成される隙間を通って大気がケーシング内に導入される形となる。
ところで、上記のようなガスセンサにおいては、検出素子やヒータからのリード線同士が短絡することを防止するために、リード線挿通孔が形成されたセラミックセパレータがケーシング(又はフィルタ支持筒)内に設けられることが多い。このセラミックセパレータはケーシング(又はフィルタ支持筒)に合わせた円筒状に形成され、通常、リード線の引出し側となるケーシング(又はフィルタ支持筒)の後端部内側に配置される。他方、ケーシング(又はフィルタ支持筒)の後端部には前述のような大気導入部が形成され、セラミックセパレータの外周面とケーシング(又はフィルタ支持筒)の内周面との間に形成される隙間は、その導入された大気の通路となることが多い。しかしながら、昨今のセンサのサイズ縮小化の傾向を考慮すると、ケーシング(又はフィルタ支持筒)の外径はできる限り小さくすることが望ましく、セラミックセパレータとケーシング(又はフィルタ支持筒)との間に十分な隙間を確保することは次第に困難になりつつある。この場合、隙間を大きくするために、セラミックセパレータの外径を小さくすることも考えられるが、リード線の短絡防止というセラミックセパレータの基本機能を確保する前提ではその寸法縮小にも限界がある。
そこで本発明の課題は、リード線を挿通する上でセラミックセパレータが十分な軸断面積を有しつつ、ケーシング内への外気の流通を効率良く行うことができるガスセンサを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のガスセンサの第一の構成は、軸状をなす検出素子と、該検出素子を収容する筒状のケーシングと、該ケーシングの後端部外側に、当該ケーシングに対して略同軸状に設けられる支持筒であって、先端側に設けられる第一部分と、後端側に設けられ前記第一部分よりも径小となるように構成されると共に、気体導入孔が形成された第二部分と、前記第一部分と前記第二部分とを連結する段付き部を有する支持筒と、前記支持筒の軸線方向に配置されると共に、前記支持筒の前記第一部分と前記第二部分とに跨って配置される柱状形態のセラミックセパレータであって、前記検出素子からの各リード線がそれぞれ挿通される複数のリード線挿通孔が前記軸線方向に貫通して形成されると共に、自身の外周面から突出するフランジ状をなし、前記段付き部と向かい合って当該段付き部に支持されるセパレータ支持部が形成されたセラミックセパレータと、を有し、前記セパレータ支持部における輪郭形成軸断面の外形線が多角形状又は楕円形状を呈するとともに、前記支持筒の内面と、前記外形線を含む形態の前記セパレータ支持部の外周面との間に、前記気体導入孔を介して前記支持筒の内側に取り入れられる外気を流通させる気体連通部が前記軸線方向に形成されていることを特徴とする。
なお、本明細書においては、検出素子の軸方向においてその先端部に向かう側を「前方側(先端側)」、これと反対方向に向かう側を「後方側(後端側)」とする。
このように、先端側に設けられる第一部分と、後端側に設けられ第一部分よりも径小となるように構成されると共に、気体導入孔が形成された第二部分と、第一部分と第二部分とを連結する段付き部を有する支持筒と、セラミックセパレータの外周面から突出するフランジ状をなし、段付き部と向かい合って段付き部に支持されるセパレータ支持部を形成し、支持筒の内面と、外形線を含む形態のセパレータ支持部の外周面との間に、気体導入孔を介して支持筒の内側に取り入れられる外気を流通させる気体連通部を軸線方向に形成することによって、気体導入孔から導入された外気は、最短の流通経路でスムーズにかつスピーディに流通できるので、基準ガスとなる外気の循環が促進され、換気性能がよくなって、ガス濃度の検出が精度よく行える。したがって、センサの性能を阻害せずにガスセンサの外径を小さくすることが可能になる。
特に、本発明では、セパレータ支持部における輪郭形成軸断面の外形線が多角形状又は楕円形状を呈するので、セパレータ支持部の外周面と支持筒の内面との隙間を局部的に拡張することができ、気体連通部を流通する外気の流通量を確保することができる。なお、輪郭形成軸断面の外形線を多角形状とした場合には、周方向において均一な外気の流通状態を形成することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づき説明する。図1は本発明のガスセンサの一実施例たる酸素センサの内部構造を示している。該酸素センサ1は、先端が閉じた中空軸状の固体電解質部材である酸素検出素子(検出素子)2と、発熱体3とを備える。酸素検出素子2は、ジルコニア等を主体とする酸素イオン伝導性固体電解質により中空に形成されている。また、この酸素検出素子2の外側には金属製のケーシング10が設けられている。
ケーシング10は、酸素センサ1を排気管等の取付部に取り付けるためのねじ部9bを有する主体金具9、その主体金具9の一方の開口部に内側が連通するように結合された主筒14、該主筒14とは反対側から主体金具9に取り付けられたプロテクタ11等を備える。図2に示すように、酸素検出素子2の内面及び外面には、そのほぼ全面を覆うように、例えばPtあるいはPt合金により多孔質に形成された一対の電極層2b,2cが設けられている。
図1に戻り、主体金具9の後方側の開口部には、前述の主筒14がインシュレータ6との間にリング15を介して加締められ、この主筒14に筒状のフィルタアセンブリ16が外側から嵌合・固定されている。このフィルタアセンブリ16の後端側開口部はゴム等で構成されたグロメット17で封止され、またこれに続いてさらに内方にセラミックセパレータ18が設けられている。そして、それらセラミックセパレータ18及びグロメット17を貫通するように、酸素検出素子2用のリード線20,21及び発熱体3用のリード線(図示していない)が配置されている。
次に、図3に示すように、セラミックセパレータ18には、各リード線20,21を挿通するための複数のセパレータ側リード線挿通孔72(リード線挿通孔)が軸方向に貫通して形成されており、その軸方向中間位置には、外周面から突出する形態でフランジ状のセパレータ側支持部73が形成されている。そして、該セラミックセパレータ18は、セパレータ側支持部73よりも前方側に位置する部分を主筒14の後端部内側に入り込ませた状態で、該セパレータ側支持部73において主筒14の後端面に当接するとともに、セパレータ側支持部73よりも後方側に位置する部分を主筒14の外側に突出させた状態で配置される。
図1に戻り、酸素検出素子2用の一方のリード線20は、固定金具23を経て、前述の酸素検出素子2の内側の電極層2c(図2)と電気的に接続されている。一方、他方のリード線21は、別の固定金具33を経て、酸素検出素子2の外側の電極層2b(図2)と電気的に接続されている。酸素検出素子2は、その内側に配置された発熱体3で加熱することで活性化される。発熱体3は棒状のセラミックヒータであり、抵抗発熱線部(図示せず)を有する発熱部42がリード線(図示せず)を経て通電されることにより、酸素検出素子2の先端部(検出部)を加熱する。
次に、図3に示すように、フィルタアセンブリ16は、主筒14(ケーシング10)に対し後方外側からほぼ同軸的に連結される筒状形態をなすとともに、内部が主筒14の外部と連通し、かつ壁部に複数の気体導入孔52が形成されたフィルタ保持部51(フィルタ支持筒)を備える。そして、そのフィルタ保持部51の外側には、上記気体導入孔52を塞ぐ筒状のフィルタ53が配置され、さらに、そのフィルタ53の外側には、壁部に1ないし複数の補助気体導入孔55が形成されるとともに、フィルタ53をフィルタ保持部51との間で挟み付けて保持する補助フィルタ保持部54が配置される。具体的には、気体導入孔52及び補助気体導入孔55は、フィルタ保持部51及び補助フィルタ保持部54に対し、各軸方向中間部において互いに対応する位置関係で周方向に沿って所定の間隔で形成されており、フィルタ53は、フィルタ保持部51を周方向に取り囲むように配置されている。なお、フィルタ53は、例えばポリテトラフルオロエチレンの多孔質繊維構造体(商品名:例えばゴアテックス(ジャパンゴアテックス(株)))等により、水滴等の水を主体とする液体の透過は阻止し、かつ空気及び/又は水蒸気などの気体の透過は許容する撥水性フィルタとして構成されている。なお、主筒14及びフィルタ保持部51は、いずれも円筒状の形態を有している。
図4に示すように、補助フィルタ保持部54には、補助気体導入孔55の列を挟んでその軸方向両側に、環状のフィルタ加締め部56,57(以下、単に加締め部56,57ともいう)が形成されている。加締め部56,57により、フィルタ53を挟んで補助フィルタ保持部54はフィルタ保持部51に対して結合される。また、フィルタ保持部51の外面とフィルタ53との間には隙間58が形成されている。他方、フィルタ保持部51は、自身の軸方向中間部に形成された段付き部60により、該段付き部60に関して軸方向前方側を第一部分61、同じく軸方向後方側を第二部分62として、該第二部分62が第一部分61よりも径小となるように構成されている。気体導入孔52はその第二部分62の壁部に形成されている。さらに、補助フィルタ保持部54はフィルタ保持部51の第一部分61の外径よりも小さい内径を有する。
図3に戻り、フィルタ保持部51は、セラミックセパレータ18の突出部分を第二部分62の内側まで進入させてこれを覆うとともに、段付き部60においてセパレータ側支持部73に対し、主筒14とは反対側から金属弾性部材74を介して当接するように配置される。他方、該フィルタ保持部51の先端側、すなわち第一部分61において主筒14(ケーシング10)に対し外側からこれに重なりを生じるように配置され、その重なり部には、フィルタ保持部51を主筒14に対し気密状態となるように連結するケーシング加締め部76が形成されている。
補助フィルタ保持部54の外側には、筒状の防護カバー64がこれを覆うように設けられている。この防護カバー64は、図3に示すように気体滞留空間65を生じるように配置され、フィルタ保持部51に対し、加締め部66,67により接合されている。なお、図4に示すように、フィルタ保持部51の第一部分61の外周面には、防護カバー64内への気体導入部となる溝部69が周方向に沿って所定の間隔で複数形成されている。
図3に戻り、セラミックセパレータ18は、酸素検出素子2の軸方向において後方側がフィルタ保持部51の内側に入り込み、同じく前方側が主筒14(ケーシング10)の内側に入り込むように配置され、各リード線20,21等がセパレータ側リード線挿通孔72において軸方向に挿通される。一方、グロメット17は、フィルタ保持部51の後方側開口部51aに対しその内側に弾性的にはめ込まれ、各リード線20,21等を挿通するためのシール側リード線挿通孔91を有するとともに、それらリード線20,21等の外面とフィルタ保持部51の内面との間をシールする。
セラミックセパレータ18の後端面は、軸方向において気体導入孔52よりも後方側に位置するとともに、その後端面中央に形成された隙間規定突出部96の頂面は、グロメット17の前端面と密着している。その隙間規定突出部96により、グロメット17とセラミックセパレータ18との間には所定量の隙間98が形成されている。なお、隙間規定突出部96は、セラミックセパレータ18にではなく、グロメット17の前端面に形成してもよい。また、フィルタ保持部51の内周面とセラミックセパレータ18の外周面との間にも隙間92が形成されている。そして、気体導入孔52からの気体は該隙間92内に供給され、さらにセラミックセパレータ18に形成された気体導入部93を通ってケーシング10内に導かれる。具体的には、セラミックセパレータ18には、セパレータ側リード線挿通孔72とは別に軸方向の気通用貫通孔95が形成されており、またその後端面には、一端が貫通孔95に連通し、他端側がセラミックセパレータ18の外周面に開放する気通用溝部94が形成されている。すなわち、これら気通用貫通孔95及び気通用溝部94が気体導入部93を形成している。
図1に戻り、主体金具9の前方側開口部には筒状のプロテクタ装着部9aが形成され、ここに、酸素検出素子2の先端側(検出部)を所定の空間を隔てて覆うようにキャップ状のプロテクタ11が装着されている。プロテクタ11には、排気ガスを透過させる複数のガス透過口12が貫通形態で形成されている。
上記酸素センサ1においては、前述の通り補助フィルタ保持部54のフィルタ53を介して基準ガスとしての大気が導入される一方、酸素検出素子2の外面にはプロテクタ11のガス透過口12を介して導入された排気ガスが接触し、該酸素検出素子2には、その内外面の酸素濃度差に応じて酸素濃淡電池起電力が生じる。そして、この酸素濃淡電池起電力を、排気ガス中の酸素濃度の検出信号として電極層2b,2c(図2)からリード線21,20を介して取り出すことにより、排気ガス中の酸素濃度を検出できる。
なお、フィルタアセンブリ16の主筒14に対する組付けは、例えば以下のようにして行う。すなわち、図14(a)に示すように、セラミックセパレータ18に金属弾性部材74を外挿し、さらにそのセラミックセパレータ18の前端側を主筒14に挿入する。一方、フィルタアセンブリ16は図4に示すように予め組み立てておき、これを図14(a)に示すように、そのフィルタ保持部51においてセラミックセパレータ18及び主筒14の外側から被せる。なお、酸素検出素子2及び発熱体3等(図1)は主筒14内に予め組みつけておき、それらからのリード線20,21等はセラミックセパレータ18のセパレータ側リード線挿通孔72(図3)に通し、さらにフィルタ保持部51の後端側開口部から外側に延出した状態にしておく。
続いて、図14(b)に示すように、主筒14とフィルタアセンブリ16とに軸方向の圧縮力を付加する。これにより、金属弾性部材74はフィルタ保持部51とセラミックセパレータ18のセパレータ側支持部73との間で圧縮変形し、セラミックセパレータ18を主筒14とフィルタ保持部51との間で挟み付けるための付勢力を発生する。そして、この状態を維持しつつ、図14(c)に示すように、フィルタ保持部51と主筒14とにケーシング加締め部76を形成し、両者を結合する。次いで、図14(d)に示すように、フィルタ保持部51の後端側開口部にゴムグロメット17を嵌め入れ、さらに防護カバー64を被せるとともに、同図(e)に示すように加締め部66及び67を形成して酸素センサ1の組立てが完了する。
次に、図5(a)に示すように、セラミックセパレータ18の本体部75は、円形形状から少なくとも部分的に逸脱した形状、具体的には正方形状の軸断面外形を有している。本実施例では本体部75は(以下、図3も参照のこと)、フィルタ保持部51の第二部分62内に入り込む部分(以下、第一部分という)18aと、主筒14の内側に入り込む部分(以下、第二部分という)18bとの2部分からなるが、その少なくとも第一部分18aが四角柱状となることで、図7(a)に示すように、フィルタ保持部51内面との間に隙間92を比較的大きく確保することが可能となり、外気のスムーズな流通を確保することができる。なお、本体部75の第二部分18bは円柱状に形成してもよい。また、図5(a)では、隙間規定突出部96も四角柱状としているが、これは円柱状あるいはその他の形状としてもよい。
ここで、本実施例の酸素センサ1では、図3に示すように、ケーシング10の後端部外側には、壁部に気体導入孔52が形成された筒状のフィルタ保持部51(フィルタ支持筒)が、ケーシング10に対して後方側から同軸状に被せられている。フィルタアセンブリ16には、液体の透過は阻止し気体の透過は許容するフィルタ53が、フィルタ保持部51の気体導入孔52を塞ぐように配置され、気体導入孔52及びフィルタ53を経て外気をケーシング10内に導入させる気体導入構造部を形成している。また、セラミックセパレータ18の本体部75は、後方側の第一部分18aがフィルタ保持部51の内側に入り込むように配置されるとともに、その第一部分18a(本体部75)の外周面と、フィルタ保持部51の内周面との間に形成される隙間92が、フィルタ53を経てケーシング10内へ導かれる外気の流通経路の一部を形成する形となっている。この構成においては、フィルタ53側から十分広い隙間92内にまず流入する形となっているので、ケーシング10内の外気の流通を一層スムーズなものとすることができる。
また、セラミックセパレータ18の本体部75の後端面は、フィルタ保持部51に設けられた気体導入孔52よりも後方側に位置しており、本体部75には気通用貫通孔95が軸方向に貫通して形成されている。この場合、気体導入孔52から導入された外気は、隙間92を通って検出素子2の先端部へ導かれていくのであるが、その流通経路は以下のようになる。すなわち、導入された外気は隙間92からセラミックセパレータ18の後方側へ回り込み、さらに気通用貫通孔95を通って検出素子2の内部先端側へと流れていく。そして、セラミックセパレータ18の本体部75(の第一部分18a)が多角形状とされていることで、隙間92を経たスムーズな気体の流通が実現される。
ここで、図5(a)及び図3に示すように、セラミックセパレータ18には、酸素検出素子2及び発熱体3からの各リード線を挿通するための4つのセパレータ側リード線挿通孔72が、各々その中心が仮想的な円周経路(セパレータ側ピッチ円)C1上に位置して配列するように形成されている。また、気通用貫通孔95は、セラミックセパレータ18の中央部において、それら4つのセパレータ側リード線挿通孔72により囲まれる領域に形成されている。さらに、気通用溝部94は、セラミックセパレータ18の後端面において、4つのセパレータ側リード線挿通孔72と干渉しない位置に十字形態で形成されている。グロメット17の前端面は、気通用貫通孔95の開口位置においてセラミックセパレータ18と接するが、気通用溝部94が形成されているので、隙間92から気通用貫通孔95への気体の流通が妨げられることがない。
また、図3において、グロメット17にはシール側リード線挿通孔91が、シール側ピッチ円上に位置して配列するように形成されており、前述のセパレータ側ピッチ円(直径D1)とシール側ピッチ円(直径D2)とは、その一方が他方よりも直径が大きくなるように設定されている。例えば図3においてはD1>D2となっており、図5(a)に示すように、隙間規定突出部96は、セパレータ側ピッチ円上に配列したセパレータ側リード線挿通孔72よりも内側に位置する領域に形成されている。この場合、各リード線にはグロメット17とセラミックセパレータ18との間で曲がりが生ずるが、グロメット17とセラミックセパレータ18との間には隙間規定突出部96に基づく隙間98が形成されていることから、センサ1の組立て時等にリード線が強く曲げられて痛んだり、断線したりするトラブルが生じにくくなる。また、グロメット17に軸方向の押込力が作用しても、隙間規定突出部96によりグロメット17の移動が止められるので隙間量が変化しにくく、リード線に強い屈曲等が生じることが防止される。
次に、図7に、セラミックセパレータ18の本体部75の軸断面形状を各種多角形状とした例を示す。図7(a)はすでに示した四角柱状のものであり、(b)は三角柱状とした例、(c)は六角柱状とした例である。これを見ればわかる通り、本体部75の軸断面外形を多角形とする場合は、辺数が多くなるほど円形に近づくため、フィルタ保持部51(の第二部分62)との間の隙間92を拡大する効果は顕著でなくなる。一方、セパレータ側ピッチ円については、リード線が例えば4本存在する場合、(b)の三角柱状の形態ではピッチ円が小さくなりすぎることがある。従って、十分な隙間92を確保しつつ、ピッチ円を十分大きく確保できる四角柱状の形状が、セラミックセパレータ18の本体部75の形状としてより望ましいといえる。
この場合、本体部75の軸断面の各辺に対応して気体導入孔52を設ければ、セラミックセパレータ18とフィルタ保持部51との間の隙間92に効率よく気体を導入することができる。また、各稜線部に面取あるいはアールを施すことで、組立の際にケーシングを傷付けたりする不具合が軽減される。
また、図9は、本体部75の軸断面を多角形以外の形状とした例である。(a)では、円状の軸断面の軸線を挟んで両側部分を切り欠くことにより、互いに略平行な1対の平坦部75a,75aを形成した例である。他方、(b)は、軸断面を楕円状とした例である。
次に、図5(b)に示すセラミックセパレータ18は、同図(a)のような気通用溝部94あるいは気通用貫通孔95等を含む気体導入部93が形成されていない。また、セラミックセパレータ18の後端面の中央部に隙間規定突出部96が形成されている。この場合、図6に示すように、セパレータ側リード線挿通孔72と各リード線20,21等との間に、周方向に沿って気通用隙間99(図6参照)が形成されており、気体導入孔52から導入された外気が、隙間72から該気通用隙間99を通って検出素子2へ導かれる構成となっている。こうすれば、気体導入部93を形成する手間が省かれ、また、図5(a)のように隙間規定突出部96にまたがる溝部94等も形成されないので形状も単純であり、製造が容易である。
なお、図5(b)に示したセラミックセパレータ18においては、同図(c)に示すように、その後端面外周縁から各セパレータ側リード線挿通孔72に向けて気通用溝部94を形成してもよい。これにより、ケーシング内部の検出素子2(図1)への外気の流通がより一層効果的に行われるようになる。
図10〜13及び図15に、セラミックセパレータ18のセパレータ側支持部73の変更例を示す。図10に示すセラミックセパレータ18は、フランジ状のセパレータ側支持部73の外周面を、主筒14(ケーシング10)の開口内縁14aよりも内側に引っ込ませることにより、セパレータ側支持部73による開口の遮蔽状態を部分的に解消して外気の主筒14内部への流通を許容する、引っ込み流通部80(気体連通部)を軸線方向に形成した例である。各引っ込み流通部80は、平坦面状に形成されている。これにより、主筒14の開口内縁14aとセパレータ側支持部73の外縁との間に比較的大きな隙間81が形成され、一層スムーズな気体の流通を確保することができる。ここでは、セパレータ側支持部73は、その外周面に平坦面状の上記引っ込み流通部80が周方向に複数連なる形で形成されることにより、全体が多角形状(本実施例では正方形状)の外形をなしている。これにより、セパレータ側支持部73の周方向において、より均一なガスの流通状態を形成することが可能となる。
なお、図11に示すように、セパレータ側支持部73の外周面に溝状の引っ込み流通部83(気体連通部)を形成するようにしてもよい。また、図12は、引っ込み流通部に代えて、セパレータ側支持部73を軸線方向に貫通する気通孔84(気体連通部)を形成した例である。さらに、図13に示すように、図10(a)の本体部75を円柱状に形成してもよい。
次に、図15に示すセラミックセパレータ18は、その軸線方向後端側の外周面に、全周にわたり外向きに一体的に突出する形態でフランジ状のセパレータ側支持部73が形成されている。セラミックセパレータ18の後端面において、通気溝100(気体連通部)が4個のセパレータ側リード線挿通孔72と干渉しない位置に十字形態で軸線と直交する方向に形成され、後端面の外周に達した各通気溝100はそこから直角に向きを変え、セパレータ側支持部73の外周面に沿って軸線方向前方側へ延びている。
図16は、図15のセラミックセパレータを組み込んだ酸素センサの一例を示す。円筒状の外筒部材101(フィルタ支持筒)の軸線方向前方側は大径に形成され、主体金具9(ケーシング10)に対して外側から嵌合される。一方、外筒部材101の軸線方向後方側は小径に形成され、セラミックセパレータ18がその内部に収容され、後端開口部にはグロメット17が嵌入される。外筒部材101の外筒側支持部102は、セラミックセパレータ18のセパレータ側支持部73を受け止め支持している。また、グロメット17の径方向中央部には中央貫通孔17bが設けられ、この中央貫通孔17bにフィルタ53が嵌入されている。フィルタ53の通気面は後端部の端面に設けられ、その円筒状周面部には、内側から円筒状のフィルタ支持金具53aが嵌合している。
図16の酸素センサ1において、基準ガスとしての大気はフィルタ53の通気端面部→セラミックセパレータ18の通気溝73→外筒部材101とセラミックセパレータ18との間の径方向の隙間S1,S2→中空部2aを経て酸素検出素子2の内面(内部電極層2c)に導入される(図16矢印R参照)。なお、図16において図3又は6と共通する部分には同一符号を付して、説明を省略する。
図10〜13及び図15のいずれの場合も、気体連通部(引っ込み流通部83、気通孔84又は通気溝100)は、セパレータ側支持部73の周方向に沿って所定の間隔で複数設けられ、軸線方向に形成されている。したがって、この気体連通部は、フィルタ53からセラミックセパレータ18の外周面に沿ってケーシング10の内部先端側へ向かう外気の流通経路の一部を形成している。なお、上記のように気体連通部をセパレータ側支持部73に形成する場合、セラミックセパレータ18の本体部75を軸線方向に貫通する気体流通部(例えば、図3の気通用溝部94あるいは気通用貫通孔95、あるいは図6の気通用隙間99)を特に形成しない構成(例えば、図15及び16参照)としてもよい。
以上説明した本発明のセンサの構造は、酸素センサ以外のガスセンサ、例えばHCセンサやNOXセンサなどにも同様に適用することができる。
本発明のガスセンサの一実施例たる酸素センサを示す縦断面図。 その酸素検出素子部分を拡大して示す断面図。 図1の要部を拡大して示す断面図。 フィルタアセンブリの正面部分断面図。 セラミックセパレータをその変形例とともに示す斜視図。 図5(b)のセラミックセパレータを用いた酸素センサの拡大断面図。 セラミックセパレータの本体部の輪郭形成軸断面形状をその変形例とともに示す断面図。 上記本体部の輪郭形成軸断面形状の外形線の特徴を説明する図。 本体部の輪郭形成軸断面形状のさらにいくつかの変形例を示す断面図。 セラミックセパレータのセパレータ側支持部の第一の変形例を示す斜視図及びセパレータ側支持部の輪郭形成軸断面形状の外形線の特徴を説明する図。 同じく第二の変形例を示す斜視図。 同じく第三の変形例を示す斜視図。 同じく第四の変形例を示す斜視図。 フィルタアセンブリの組み付け工程の説明図。 セラミックセパレータのセパレータ側支持部の第五の変形例を示す斜視図。 図15のセラミックセパレータを用いた酸素センサの拡大断面図。
符号の説明
1 酸素センサ(ガスセンサ)
2 酸素検出素子(検出素子)
10 ケーシング
16 フィルタアセンブリ(気体導入構造部)
18 セラミックセパレータ
51 フィルタ保持部(フィルタ支持筒)
52 気体導入孔
53 フィルタ
72 セパレータ側リード線挿通孔(リード線挿通孔)
73 セパレータ側支持部
75 本体部
80、83 引っ込み流通部(気体連通部)
84 気通孔(気体連通部)
92 隙間
95 気通用貫通孔
100 通気溝(気体連通部)
101 外筒部材(フィルタ支持筒)

Claims (3)

  1. 軸状をなす検出素子と、
    該検出素子を収容する筒状のケーシングと、
    該ケーシングの後端部外側に、当該ケーシングに対して略同軸状に設けられる支持筒であって、先端側に設けられる第一部分と、後端側に設けられ前記第一部分よりも径小となるように構成されると共に、気体導入孔が形成された第二部分と、前記第一部分と前記第二部分とを連結する段付き部を有する支持筒と、
    前記支持筒の軸線方向に配置されると共に、前記支持筒の前記第一部分と前記第二部分とに跨って配置される柱状形態のセラミックセパレータであって、前記検出素子からの各リード線がそれぞれ挿通される複数のリード線挿通孔が前記軸線方向に貫通して形成されると共に、自身の外周面から突出するフランジ状をなし、前記段付き部と向かい合って当該段付き部に支持されるセパレータ支持部が形成されたセラミックセパレータと、を有し、
    前記セパレータ支持部における輪郭形成軸断面の外形線が多角形状又は楕円形状を呈するとともに、
    前記支持筒の内面と、前記外形線を含む形態の前記セパレータ支持部の外周面との間に、前記気体導入孔を介して前記支持筒の内側に取り入れられる外気を流通させる気体連通部が前記軸線方向に形成されていることを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記ケーシングは、前記検出素子を保持する主体金具であり、
    前記支持筒は、前記主体金具に対して外側から嵌合されてなる請求項1記載のガスセンサ。
  3. 前記セパレータ支持部は、金属弾性部材を介して前記段付き部に支持されることを特徴とする請求項1又は2記載のガスセンサ。
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