JP4080321B2 - 耐熱ばね用鋼線、耐熱ばね及び耐熱ばねの製造方法 - Google Patents

耐熱ばね用鋼線、耐熱ばね及び耐熱ばねの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車エンジン排気系部品などの耐熱性が要求される部品、主にばねの素材として使用されるγ相(オーステナイト)金属組織を有する耐熱ばね用鋼線、耐熱ばね及び耐熱ばねの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車エンジンの排気系に用いられるばね部品素材として、使用温度域〜350℃では、従来、耐熱鋼として使用されてきたSUS304、SUS316、SUS631J1などのオーステナイト系ステンレスが用いられている。
【0003】
近年、環境問題対策として自動車の排ガス規制への要求の高まりから、エンジン及び触媒の高効率化のために排気系温度が上昇する傾向にある。ばね部品においてもこの傾向が見られ、最も一般的に広く使用されているSUS304、SUS316などのオーステナイト系ステンレスでは、耐熱特性、特に耐熱ばねに必要な高温引張強さ及び高温耐へたり性が不十分となる場合がある。
【0004】
この際、ばね部品の素材としてSUS631などの析出強化型オーステナイト系ステンレスが用いられる。しかし、この析出強化型オーステナイト系ステンレスでは、熱間加工の歩留まり低下によるコスト増加、高温で長時間に及ぶ時効熱処理などによる製造コストの増加を免れない。
【0005】
そこで、耐熱特性を向上させる方法として、従来、C、Nなどの侵入型固溶元素や、W、Mo、V、Nb、Siなどのフェライト生成元素の添加による固溶強化が行われている。
【0006】
このような元素添加による固溶強化を行った先行技術として、特許文献1に記載の技術では、SUS316の耐食性とSUS304の引張強さとの両立を図っている。
【0007】
特許文献2に記載の技術では、特に700℃付近での高温引張強さや高温耐力及び高温耐酸化性を向上させるために、Mnの含有量が多いオーステナイト鋼にC、Nの添加及びB、Vの複合添加による固溶強化を行っている。
【0008】
特許文献3に記載の技術では、特に900℃と言った高温域において高い引張強さとクリープ破断寿命とを達成するために、C、N、Nb、Wなどの添加による固溶強化を行っている。
【0009】
特にN固溶を中心として耐熱ばね特性の改善を行った先行技術として特許文献4に記載されたものがある。この技術は、JIS鋼種であるSUS316Nを線引き加工し弾性限を上げるために、Nの含有量が多い材料と高温での焼きなましとを組み合わせることで、高い弾性限、疲労限、耐熱性を実現している。
【0010】
特許文献5に記載された技術は、元素添加、及びγ相(オーステナイト)の平均結晶粒径と縦断面の結晶粒のアスペクト比(長径/短径比)とをそれぞれ熱処理条件、線引き加工の断面減少率(減面率)によって制御することで、高い耐へたり性を達成している。
【0011】
【特許文献1】
特公昭54-18648号公報(特許請求の範囲参照)
【特許文献2】
特公昭59-32540号公報(特許請求の範囲参照)
【特許文献3】
特開平4-297555号公報(特許請求の範囲参照)
【特許文献4】
特開平11-12695号公報(特許請求の範囲参照)
【特許文献5】
特開2000-239804号公報(特許請求の範囲参照)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1〜3に記載される技術は、いずれも使用温度350℃〜500℃、特に400℃程度において耐熱ばねに必要な高温耐へたり性の向上を図ったものではない。特許文献4に記載される技術は、材料元素の含有範囲の規定に加えてNi当量を限定しているが、γ相(オーステナイト)の安定化には、Cr当量も考慮する必要がある。また、この技術では、高価なNiを多く含むSUS316をベースとした材料に、高価なMoを添加元素として多量に使用しており、製造コストがかさむ点で問題がある。特許文献5に記載された金属組織の制御方法は、固溶化熱処理条件や減面率が十分に検討されておらず、局所的に不均一な塑性変形が起こり、線引き加工材の性能を必ずしも向上させることができない。
【0013】
N固溶強化を行った耐熱鋼の耐熱特性は、熱処理条件や減面率によって様々に変化する。特に、Nの固溶強化を行う場合、その強化要因は、例えば、コイリングのような加工による不均一な塑性変形と大きな関連性がある。そのため、耐熱ばね材に必要な高温引張強さ及び高温耐へたり性を得るには、適切な金属組織や製造条件を規定する必要がある。
【0014】
従って、本発明は、350℃以上500℃以下の高温域、特に400℃程度においてばね材に必要な高温耐へたり性に優れる高強度の耐熱ばね用鋼線を提供することを目的とする。また、上記の鋼線を用いて耐熱特性に優れる耐熱ばねとこの耐熱ばねの製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明耐熱ばね用鋼線は、Fe基であるオーステナイト系ステンレスにNを比較的多量に添加することによるγ相(オーステナイト)安定化と、Nなどの侵入型固溶元素及びMo、Siなどのフェライト生成元素による固溶強化と、Co添加による積層欠陥エネルギーの低減とを行うことで上記の目的を達成する。
【0016】
即ち、本発明耐熱ばね用鋼線は、質量%で、C:0.01〜0.08、N:0.18〜0.25、Si:0.7〜2.0、Mn:0.5〜4.0、Cr:16〜20、Ni:8.0〜10.5、Mo:0.5〜3.0、Co:0.2〜2.0を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる。そして、低温焼きなまし前において引張強さが1300N/mm2以上2000N/mm2未満、横断面のγ相(オーステナイト)の最大結晶粒径が12μm未満、横断面の面積が5.0〜20mm2を満たすものである。なお、本発明において、横断面とは、線引き加工方向に対して垂直な方向の断面をいう。
【0017】
C、Nなどの侵入型固溶元素は、基地であるγ相(オーステナイト)に含有することで結晶格子にひずみを生成して強化する固溶強化の他に、金属組織中の転位を固着させる効果(コットレル雰囲気:転位と溶質原子との弾性的相互作用により転位周辺に溶質原子が集まった状態であり、エネルギー的に安定な状態)がある。更に、Mo、Siなどのフェライト生成元素の添加による固溶強化、Co添加による積層欠陥エネルギーの低減によって、転位をより導入し易くすることによって、350℃以上500℃以下、特に400℃程度という高温においても、高い耐熱特性を得ることが可能である。この転位を固着させる効果(コットレル雰囲気)は、ばね加工(コイリングなど)を行った後、ひずみ取りを兼ねた低温焼きなましを行うことで更に促進される。特に、500℃以上550℃以下で低温焼きなましを行うと、15%以上の強度増加が見込まれ、その鋼線は、特に高温耐へたり性に優れる。
【0018】
本発明鋼線におけるMo、Si、Co以外の化学成分は、オーステナイト系ステンレス鋼に一般的に用いられるものである。これに対し、Mo、Si、Coは、上記のように転位の導入を促進することで耐熱性の向上を図るために重要な元素である。このような強化成分を同時に含有させることで本発明は、更なる耐熱特性の向上を図る。
【0019】
本発明耐熱ばね用鋼線は、鋼線の横断面におけるγ相(オーステナイト)の最大結晶粒径を12μm未満に制御することで、応力集中を低減させて高温耐へたり性を向上させる。本発明者らは、高温において付加される応力の増減が比較的短時間で繰り返される自動車排気系などに用いられるばねは、金属組織内の結晶サイズにバラツキがあると、耐熱特性に大きく影響することを見出した。即ち、例えば、ある金属組織内に他と比べて非常に大きな結晶が局所的に1つだけあると、その粗大な結晶は強度的に弱いために応力集中が発生する。その結果、粗大な結晶は、局所的なへたり(高温での塑性変形)の発生源になる。この現象は、粗大な結晶以外の他の結晶が如何に微細で強度的に強くても発生するため、ばねのように比較的広範囲に亘って応力が付加される部品では、このような局所的なへたりの発生が致命的なものとなる。そこで、本発明者らは、γ相(オーステナイト)の最大結晶粒径を管理し、応力集中を低減させて、高温耐へたり性を改善する。
【0020】
本発明において、γ相(オーステナイト)の最大結晶粒径を12μm未満に制御するには、固溶化熱処理条件と線引き加工条件とを考慮することにより実現する。具体的には、結晶粒径の平均値を小さくするために固溶化熱処理の温度を比較的低くし、更に、結晶粒径のバラツキを抑えるために鋼線全体が均一に加熱される程度に保持時間を長く、かつ、結晶粒の成長が起こらない程度に保持時間を短くする。そして、線引き加工の減面率は、必要に応じて適切なものを選択する。
【0021】
(固溶化熱処理条件)
固溶化熱処理の温度は、950〜1200℃、特に、950〜1100℃が好ましい。保持時間は、熱処理保持時間(分)/線径(mm)の比率で0.3分/mm〜5分/mmが好ましい。また、鋼線全体の均一な加熱及び結晶粒の成長の抑制は、高周波加熱のような急速加熱によっても実現することが可能である。具体的な加熱速度は、300℃/min〜2000℃/minが好ましい。固溶化熱処理温度が高く、加熱時間が長くなるほど、結晶粒の成長が起こり、粒径が大きくなる。また、炉内の局所的な温度のばらつきや、線径による線表面から線中心までの温度のばらつきにより、粒径のばらつきが発生する。これに対し、本発明は、上記の温度及び保持時間により、結晶粒の成長、粒径のばらつきを抑制する。
【0022】
(減面率)
線引き加工における最終的な減面率は、50%〜70%が適する。特に、55〜65%が好適である。減面率を50%以上とするのは、50%未満であると弾性限が小さいことで、高温耐へたり性が低下するからである。また、減面率を70%以下とするのは、70%超であると、転位が過剰に入ることで、高温耐へたり性が低下するからである。
【0023】
このように固溶化熱処理条件及び線引き加工の減面率によりγ相(オーステナイト)結晶粒径を制御することで、鋼線の引張強さにも影響を及ぼすと考えられる。そこで、本発明は、引張強さの下限をばね加工などに最低限必要な1300N/mm2以上、同上限をばね加工などに必要な靭性を考慮して2000N/mm2以下に規定する。なお、本発明に規定する引張強さとは、固溶化熱処理及び線引き加工後であって、ばね加工や低温焼きなまし処理前の鋼線における室温での引張強さである。
【0024】
更に、本発明では、特に自動車エンジンの排気系に用いられるばね部品素材として、耐熱性の向上をより効果的に得るために、鋼線の横断面における面積を規定する。具体的には、横断面積を5.0〜20mm2とする。上記のようにγ相(オーステナイト)の最大結晶粒径を12μm未満に制御することで、粗大結晶粒への応力集中を低減させて高温耐へたり性の向上を図ることができる。しかし、20mm2超では、所定のばねに形成した場合、特に、ばねの内周側の線表面及びその近傍に大きな応力集中が発生し易く、上記結晶粒径の制御による効果が得られにくい。そのため、高温耐へたり性の予測がしにくくなり、所望の耐熱特性が得られにくい。逆に5mm2未満の細線では、所定のばねに形成した場合、耐熱特性以外の機械的特性が低下し易いため、ばね用鋼線として使用に耐えにくい。
【0025】
本発明耐熱ばね用鋼線では、ばね材として十分な性能、例えば、ばね特性として耐疲労性などを具えた上で、耐熱性を発揮するために鋼線の表面粗さをRzで1〜20μmとする。本発明において表面粗さをRzで20μm以下とするのは、以下の理由による。高温において付加される応力の増減が比較的短時間で繰り返される自動車排気系などに用いられるばねは、ばねの表面疵などに応力集中が発生し、その結果、局所的なへたりが発生する。即ち、ばねの表面疵が局所的なへたりに起因する。そこで、本発明は、鋼線の表面粗さを低減することで、ばね加工後の応力集中を低減する。Rzで20μm以下の表面粗さは、ダイスの構成や線速などの線引き加工の条件や、熱処理の際における鋼線の取り扱いなどの従来行われている工程管理により実現することができる。更に、電解研磨などにより変化させてもよい。表面粗さは小さいほどよいが、通常、平滑加工は非常にコストがかかるものであり、本発明では、コストをより低減するためにRzで1μm以上とする。なお、本発明において、鋼線の表面粗さは、鋼線の線引き方向の表面粗さをいう。
【0026】
上記基地であるγ相(オーステナイト)の組織の制御は、鋼線における横断面形状が矩形、正方形、長方形、楕円、たまご型などの異形断面においても可能である。
【0027】
このような本発明耐熱ばね用鋼線は、耐熱性が要求される耐熱ばねなどの作製に用いることが好適である。
【0028】
一方、本発明耐熱ばねの製造方法は、適切な熱処理条件を規定することで、高温域でも耐へたり性により優れるばねを得る。即ち、本発明耐熱ばねの製造方法は、上記本発明耐熱ばね用鋼線にばね加工を施した後、このばねに温度450℃以上600℃以下で低温焼きなましを行うことを特徴とする。
【0029】
本発明耐熱ばねの製造方法において、焼きなまし温度を使用温度域以上の温度に設定することで、ひずみ時効を促進し、高温で移動する転位を無くす、または殆どの転位を固着させる。即ち、本発明耐熱ばねの製造方法は、線引き加工やばね加工といった塑性加工によって、金属組織中に導入された転位を適切な温度で焼きなましを行うことにより、C、Nによるコットレル雰囲気(転位の固着)を形成させる。そして、コットレル雰囲気の形成による組織強化を行うことで、高温域(350℃以上500℃以下、特に400℃程度)においても、耐へたり性により優れる耐熱ばねを得る。
【0030】
特に、焼きなまし温度は、500℃以上550℃以下であることが好ましい。このとき、低温焼きなまし後において、15%以上引張強さを増加させることができる。コットレル雰囲気の形成を確かめる方法として、引張強さの向上を尺度にすることが可能である。即ち、引張強さの増加率が15%以上である耐熱ばねは、コットレル雰囲気が形成されており、高温耐へたり性に優れる。
【0031】
本発明において低温焼きなましは、上記の温度450℃〜600℃で10分〜60分行うことが好ましい。特に好ましい時間は、15分〜30分である。
【0032】
以下に本発明耐熱ばね用鋼線における構成元素の選定及び成分範囲を限定する理由を述べる。
【0033】
Cは、結晶格子中に侵入型固溶し、ひずみを導入して強化する効果を持つ。また、コットレル雰囲気を形成し、金属組織中の転位を固着させる効果がある。更に、鋼中のCr、Feなどと結合し炭化物を形成することで高温強度を高める効果もある。しかし、Cr炭化物が結晶粒界に過剰に存在するとき、γ相(オーステナイト)中のCrの拡散速度が低いため、粒界周辺にCr欠乏層が生じ、靭性及び耐食性の低下が起こる。そこで、有効な含有量としてC:0.01質量%以上0.08質量%以下とした。
【0034】
NもC同様、侵入型固溶強化元素であり、コットレル雰囲気を形成する元素でもある。また、鋼中のCrなどと結合し窒化物を形成することで高温強度を高める効果もある。ただし、γ相(オーステナイト)中への固溶には限度があり、多量の添加(0.20質量%以上、特に0.25質量%を超える)は溶解、鋳造時のブローホール発生の要因となる。この現象は、Cr、MnなどのNとの親和力が高い元素を添加することで固溶限を上げ、ある程度の抑制が可能であるが、過度に添加する場合、溶解時に温度や雰囲気制御が必要となりコスト増加を招く恐れがある。そこで、N:0.18質量%以上0.25質量%以下とした。
【0035】
Mnは、溶解精錬時の脱酸剤として使用される。また、オーステナイト系ステンレスのγ相(オーステナイト)の相安定にも有効であり、高価なNiの代替元素となり得る。更に、前述のようにγ相(オーステナイト)中へのNの固溶限を上げる効果も持つ。ただし、高温での耐酸化性には悪影響を及ぼすため、Mn:0.5質量%以上4.0質量%以下とした。なお、Mnの含有量は、特に耐食性を重視した場合は、0.5質量%以上2.0質量%以下であることが好ましい。一方、Nの固溶限を上げる、即ち、Nのミクロブローホールを極力少なくするためには、2.0質量%超4.0質量%以下添加することが効果的である。ただし、この場合、耐食性が若干低下する。そのため、用途に応じて、添加量を調節するとよい。
【0036】
Crは、オーステナイト系ステンレスの主要な構成元素であり、耐熱特性、耐酸化性を得るために有効な元素である。そこで、本発明鋼線の他の元素成分からNi当量、Cr当量を算出し、γ相(オーステナイト)の相安定性を考慮した上で、必要な耐熱特性を得るために16質量%以上、靭性劣化を考慮して20質量%以下とした。なお、Ni当量(%)は、例えば、Ni%+0.65Cr%+0.98Mo%+1.05Mn%+0.35Si%+12.6C%より求められる。Cr当量は、例えば、Cr%+1.72Mo%+2.09Si%+4.86Nb%+8.29V%+1.77Ti%+21.4Al%+40B%−7.14C%−8.0N%−3.28Ni%−1.89Mn%−0.51Cu%より求められる。
【0037】
Niは、γ相(オーステナイト)の安定化に有効である。しかし、N含有量を0.2質量%超といった多量に含有させると、ブローホール発生の原因となる。この場合、Nと親和力の高いMnの添加が有効であり、オーステナイト系ステンレスを得るためにMnの添加量を考慮したNiの添加を行う必要がある。そこで、γ相(オーステナイト)の安定化のために8.0質量%以上、ブローホールの抑制及びコスト上昇の抑制のために10.5質量%以下とした。なお、上記のようにNiは、8.0〜10.5質量%が好ましいが、10.0質量%未満の範囲では、特に、溶解鋳造工程において、Nを容易に固溶させることが可能になるため、コストをより低減できるという大きなメリットがある。
【0038】
Moは、γ相(オーステナイト)中に置換型固溶し、高温引張強さ、高温耐へたり性の向上に大きく寄与する。そこで、耐へたり性向上に最低限必要な0.1質量%以上とし、加工性の劣化を考慮して3.0質量%以下とした。
【0039】
Siは、固溶することで耐熱特性の向上に効果がある。また、溶解精錬時の脱酸剤としても有効であり、更に固溶強化による耐熱特性を得るために0.7質量%以上必要である。ただし、靭性劣化を考慮して2.0質量%以下とした。
【0040】
Coは、γ相(オーステナイト)生成元素であり、固溶強化の効果は前述のMo、Siといったフェライト生成元素ほど得られないが、金属間化合物を構成し、析出強化が起こる。この効果によってフェライト生成元素を添加したのと同等の高温における耐熱特性の向上が著しく起こる。また、鋼線に生じる積層欠陥エネルギーを低減する効果をもつため、マトリクス中に転位などの欠陥が導入され易くなり、耐熱性向上の機構であるコットレル雰囲気を形成し易い。ただし、多量の添加は、硫酸、硝酸に対する耐酸性や大気腐食性を低下させるため、0.2質量%以上2.0質量%以下とした。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
表1に記載の化学成分を有する鋼材を溶解鋳造し、鍛造後、熱間圧延を施した。その後、固溶化熱処理と線引き加工(線引き時の線温:50〜200℃)を繰り返し、最終的に線引き加工の減面率が約60%、線径3.0mm(横断面積:約7.07mm2)の試験片を作製した。以下、表1に試験片の化学成分、γ相(オーステナイト)の最大結晶粒径、引張強さを示す。また、表1において試料No.4は、一般的な耐熱ステンレス鋼であるSUS304-WPB、試料No.5は、同様にSUS316-WPAである。γ相(オーステナイト)の最大結晶粒径は、鋼線の横断面の電解エッチングを行い、光学顕微鏡による写真撮影から計測した。
【0042】
【表1】
Figure 0004080321
【0043】
発明材及び比較材の各試験片の固溶化熱処理条件及び引張試験の試験方法を以下に示す。
【0044】
(固溶化熱処理条件)
試料No.1〜10は、γ相(オーステナイト)の最大結晶粒径を変化させるため、固溶化熱処理温度を950℃〜1150℃のうち、各試験片に適切な温度を設定した。保持時間は0.3分/mm〜3.5分/mmのうち、各試験片に応じて適切なものを設定した。なお、上記の温度、保持時間の範囲では、表1に示すように化学成分の違いによる結晶粒径の違いが殆ど見られなかった。試料No.7は、上記固溶化熱処理温度よりも高い温度で、保持時間を大きくした。
【0045】
本例では、ダイスの構成や線速などや、熱処理の際における鋼線の取り扱いなどの従来行われている工程管理により線引き方向の表面粗さがRzで20μm以下になるように設定しており、試料No.1〜10の線引き方向の表面粗さは、Rzで約15μmであった。
【0046】
(引張試験の試験方法)
引張強さは、上記線引き加工を施した鋼線について、室温における大きさを調べた。試験は、各試験片とも室温で15分保持した後に行った。
【0047】
(試験例1)
表1に示す各試験片について、高温耐へたり性を評価した。いずれの試験片も、圧縮コイルばね形状に加工し、その後、低温焼きなましを施した後に試験を行った。各試験片における低温焼きなましの条件は、450℃×20min.とした。試験に用いたコイルばねを以下に示す。
【0048】
線径:3mm
平均コイル径:25mm
有効巻数:4.5巻
ばね自由長:50mm(図1参照)
【0049】
試験方法は、図1に示すようにまず試験片をコイルばね1とした後(図1(A)参照)、室温で圧縮荷重を付加し(負荷せん断応力500MPa)、ひずみ一定の状態で試験温度400℃において24hrs.保持する(同(B)参照)。その後、室温で荷重を解放して(同(C)参照)、ばねのへたり量の測定から残留せん断ひずみを求めた。その結果を表2に示す。
【0050】
【表2】
Figure 0004080321
【0051】
残留せん断ひずみ(%)は、以下の計算式により求められる。
残留せん断ひずみ(%)=8/π×(P1-P2)×D/(G×d3)×100
ただし、
d(mm):線径
D(mm):平均コイル径(図1参照)
P1(N):応力500MPaに相当する荷重
P2(N):400℃の試験後に変位a(mm)まで押さえたときの荷重
変位a(mm):400℃の試験前にP1をかけたときのコイルばねの変位(図1参照)
G :横弾性係数
P1及びP2は、室温で測定されるものとする。
【0052】
表2に示す残留せん断ひずみ(%)は、試験後におけるものであり、この残留せん断ひずみの値が小さいほど、より高い高温耐へたり性を有する。このことは、後述する試験例においても同様である。
【0053】
表2から、試料No.1〜3はいずれも、一般的な耐熱ステンレス鋼である試料No.4及び5よりも、残留せん断ひずみが小さいことがわかる。また、試料No.1〜3はいずれも、Nの含有量が0.18質量%未満である試料No.6、γ相(オーステナイト)の最大結晶粒径が12μmを超える試料No.7、Moの含有量が0.5質量%未満である試料No.8、Siの含有量が0.7質量%未満である試料No.9、Coを含有していない試料No.10よりも残留せん断ひずみが小さいことが分かる。従って、本発明に規定される鋼線は、高温耐へたり性が高く、非常に優れた耐熱特性を有することが確認できる。なお、試料No.2は、試料No.1よりもN量が多いことで、コットレル雰囲気の形成が進んだため、試料No.3は、試料No.1よりも結晶粒径が小さいことで、耐熱特性をより向上できたと推測される。
【0054】
γ相(オーステナイト)の最大結晶粒径に着目すると、例えば、試料No.7(14.6μm)、試料No.1(11.1μm)、試料No.3(8.7μm)は、順に最大結晶粒径が小さくなっている。このとき、最大結晶粒径の減少に従ってこれらの試験片は、残留せん断ひずみが小さくなっており、高温耐へたり性が向上していることが分かる。このことから、γ相(オーステナイト)の最大結晶粒径は、12μm未満、更により微細化を行うことで高い高温耐へたり性が得られることが確認できる。
【0055】
表2において、試料No.1と試料No.8〜10とを比較すると、Co、Mo、Siを同時に適量含む試料No.1の方が残留せん断ひずみが小さいことがわかる。このことから、Co、Mo、Siを同時に適量含有することでより高温耐へたり性が向上することを確認できる。
【0056】
次に、Nの含有量に着目すると、例えば、試料No.6(0.16質量%)、試料No.1(0.20質量%)、試料No.2(0.25質量%)は、順に含有量が大きくなっている。このとき、Nの含有量の増加に従ってこれらの試験片は、残留せん断ひずみが小さくなっており、高温耐へたり性が向上していることが分かる。このことから、Nの含有量は、より多い方が好ましいことが分かる。また、より詳しく調べると、Nの含有量は、0.18質量%以上が好ましく、ブローホールの発生を抑制するために0.25質量%以下が好ましいことが確認できる。
【0057】
(試験例2)
表1に示す試料No.1と同様の化学成分で同様に作製した試験片において鋼線の線引き方向の表面粗さを変化させ、試験例1と同様にばね加工後、低温焼きなましを施したものについて高温耐へたり性を評価した。試料No.2-1は、電解研磨を施し、鋼線の表面を滑らかにしたものである。試料No.2-2は、紙やすり(#120)を用いて鋼線の表面をあらしたものである。なお、引張強さは、上述の室温での引張試験により測定した。高温耐へたり性に関する試験は、試験例1と同様に行った。その結果を表3に示す。
【0058】
【表3】
Figure 0004080321
【0059】
表3は、低温焼きなまし前後における引張強さ、強度の増加率、及び試験後の残留せん断ひずみを示す。表3に示すように、鋼線の線引き方向の表面粗さが小さいほど、残留せん断ひずみが小さい傾向にあり、より優れた高温耐へたり性を示すことが確認できる。また、より詳しく調べると、表面粗さはRzで20μm以下の場合により優れた高温耐へたり性を示すことが確認できた。
【0060】
(試験例3)
表1に示す試料No.1を用いて、試験例1と同様にばね加工後、焼きなまし温度を400℃、450℃、500℃、550℃、600℃、650℃と変化させて低温焼きなましを行ったものについて高温耐へたり性を評価した。試料No.3-1は、焼きなまし温度を400℃、試料No.3-2は同500℃、試料No.3-3は同550℃、試料No.3-4は同600℃、試料No.3-5は同650℃としたものである。試験は、試験例1と同様に行った。結果を表4に示す。
【0061】
【表4】
Figure 0004080321
【0062】
表4は、低温焼きなまし前後における引張強さ、強度の増加率、及び試験後の残留せん断ひずみを示す。表4に示すように、焼きなまし温度が450℃〜600℃である試料No.1、3-2〜3-4は、残留せん断ひずみがより小さく、優れた高温耐へたり性を示すことが確認できる。特に、焼きなまし温度を500℃〜550℃とすることで引張強さの増加率が15%以上である試料No.3-2、3-3は、より優れた高温耐へたり性を示すことが確認できる。
【0063】
なお、上記熱処理(低温焼きなまし)後の引張強さの向上による高温耐へたり性の向上効果は、加工度が異なる試料(減面率50%、70%のもの)についても確認されている。従って、引張強さにおいて15%以上の向上が得られた場合、十分なコットレル雰囲気が形成されていることが判明した。
【0064】
(試験例4)
表1に示す試料No.1と同様の化学成分で同様に作製した試験片において、横断面積を変化させて、試験例1と同様にばね加工後、低温焼きなましを施したものについて高温耐へたり性を評価した。試料No.4-1は、横断面積約3.14mm2(線径2.0mm)、試料No.4-2は、横断面積約23.7mm2(線径5.5mm)とした。なお、引張強さは、上述の室温での引張試験により測定した。高温耐へたり性に関する試験は、試験例1と同様に行った。その結果を表5に示す。
【0065】
【表5】
Figure 0004080321
【0066】
表5は、低温焼きなまし前後における引張強さ、強度の増加率、及び試験後の残留せん断ひずみを示す。表5に示すように、各試料において加工度を同様とした場合、強度増加率はほぼ同様であるが、横断面積が5.0〜20mm2の範囲にある試料No.1が最も耐熱性に優れることが確認できる。
【0067】
(試験例5)
表1に示す各試験片と同様の化学成分で同様に作製した矩形や長方形などの異形断面を有する試験片について、試験例1と同様にばね加工後、低温焼きなましを施したものについて高温耐へたり性を評価した。その結果、試験例1と同様に本発明の規定を満たす試料の方がより高温耐へたり性に優れていることが確認できた。
【0068】
(試験例6)
表1に示す各試験片と同様の化学成分のものについて、固溶化熱処理条件、線引き加工の減面率、及び線引き時の線温を変化させて引張強さの異なる試験片を作製した。一つは、減面率を約60%よりも小さくし、線引き時の線温を低めに抑えることでひずみ時効の発生を抑制して、引張強さを1350N/mm2程度とした。このとき、固溶化熱処理温度を低めにすることで、結晶粒径を試験例1で得られた試験片と同程度にした。また別の試験片は、減面率を約60%よりも大きくし、線引き時の線温を180℃と高めにすることでひずみ時効の発生を促進させ、引張強さを1950N/mm2程度とした。このとき、固溶化熱処理温度を高めにすることで、結晶粒径を試験例1で得られた試験片と同程度にした。引張強さは、上記と同様に室温での引張試験により測定した。これらの試験片を試験例1と同様にばね加工後、低温焼きなましを施して、試験例1と同様の試験を行い、高温耐へたり性を評価した。その結果、試験例1の結果と同様の傾向を示した。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明耐熱ばね用鋼線は、Fe基であるオーステナイト系ステンレスの基地強化と、C、Nなどの侵入型固溶元素及びMo、Siなどのフェライト生成元素の添加による固溶強化とに加えて、Co添加による積層欠陥エネルギーの低減によるコットレル雰囲気の形成を行うことで350℃以上500℃以下の高温域、特に400℃程度において高温引張強さ及び高温耐へたり性を両立することができる。特に、熱処理によるコットレル雰囲気の形成を行うことで、SUS304やSUS316などの一般的な耐熱ステンレス鋼よりも安価でより優れた耐熱特性を得ることが可能である。
【0070】
また、本発明耐熱ばね用鋼線は、固溶強化型合金であるため、析出強化型合金と比較して歩留まりがよく、コストの上昇を低減することが可能であり、工業的価値が高い。
【0071】
更に、本発明耐熱ばね用鋼線は、表面粗さを低減することで、ばね加工後の緒応力集中を低減し、局所的なへたりの発生を抑制する。そのため、優れた耐熱特性を有することができる。
【0072】
このように本発明の耐熱ばね用鋼線は、特に400℃程度での高温耐へたり性に優れることから、自動車排気系に用いられるフレキシブルジョイント部品であるボールジョイント、ブレード、三元触媒に用いられるニットメッシュなど、耐熱ばね材に用いることが最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼線の耐へたり性を評価する試験方法の説明図である。
【符号の説明】
1 ばね

Claims (6)

  1. 質量%で、C:0.01〜0.08、N:0.18〜0.25、Si:0.7〜2.0、Mn:0.5〜4.0、Cr:16〜20、Ni:8.0〜10.5、Mo:0.5〜3.0、Co:0.2〜2.0を含有し、
    残部がFe及び不可避的不純物からなり、
    低温焼きなまし前において引張強さが1300N/mm2以上2000N/mm2未満、
    横断面のγ相(オーステナイト)の最大結晶粒径が12μm未満、
    横断面の面積が5.0〜20mm2であることを特徴とする耐熱ばね用鋼線。
  2. 鋼線の表面粗さがRzで1〜20μmであることを特徴とする請求項1に記載の耐熱ばね用鋼線。
  3. 鋼線の横断面が矩形、正方形、長方形、楕円、たまご型のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐熱ばね用鋼線。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の耐熱ばね用鋼線を用いて作製したことを特徴とする耐熱ばね。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の耐熱ばね用鋼線をばね加工した後、温度450℃以上600℃以下で低温焼きなましを行うことを特徴とする耐熱ばねの製造方法。
  6. 温度500℃以上550℃以下で低温焼きなましを行い、引張強さを15%以上増加させることを特徴とする請求項5に記載の耐熱ばねの製造方法。
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