JP4080288B2

JP4080288B2 - Merocyanine dyes for solar cells

Info

Publication number: JP4080288B2
Application number: JP2002280105A
Authority: JP
Inventors: 保堀内; 偉俊三浦
Original assignee: Mitsubishi Paper Mills Ltd
Current assignee: Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date: 2002-09-26
Filing date: 2002-09-26
Publication date: 2008-04-23
Anticipated expiration: 2022-09-26
Also published as: JP2004115636A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メロシアニン色素に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
色素は人間の目に色を認識させる物質であり、布などの染色の目的で古くから草木や貝類の天然色素が使われていた。合成染料は、１８５６年にPerkinによって偶然発見されたモーベインに始まり、今日までに様々な目的に応じた色素がデザインされ合成されている。
【０００３】
例えばフタロシアニン化合物は非常に堅牢性の高い色素として有名であるが、中心金属を有しているために、特殊な廃棄処理が必要となるだけでなく、種々の溶媒に対する溶解性が著しく劣っているため、取り扱いが困難であり、その結果用途が限定されてしまう欠点がある。また、置換基等を導入することにより溶解性を挙げることも可能であるが、置換基の導入により堅牢性が著しき低下してしまう。一方、写真用増感剤として有名なシアニン色素やメロシアニン色素は溶解性が高く、吸光係数も大きく写真用増感剤に広く使われている。それ以外の用途としては、有機太陽電池等に用いることが記載されている（例えば、特許文献１〜３参照）。しかし、写真用のシアニンやメロシアニン色素は耐久性が著しく劣るため、長期間光に露光される太陽電池用途には適用が困難であった。
【０００４】
【特許文献１】
特開平１１−２３８９０５号公報
【特許文献２】
特開２００１−５２７６６号公報
【特許文献３】
特開２００１−７６７７３号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は高耐久性の色素を提供することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、一般式（１）で示されるメロシアニン色素が高い耐久性を有することを見出した。
【０００７】
【化４】

【０００８】
一般式（１）において、Ｒ₁はアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環を示し、置換基を有していてもよい。Ｒ₂はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を示し、置換基を有していてもよい。Ｒ ₁ とＲ ₂ は、連結して環状構造を形成しない。Ｒ₃、Ｒ₄は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、ヘテロ環を示し、置換基を有していてもよい。Ｘ ₁はアミノ基と共に環状構造を形成するエチレン基を示し、置換基を有していても良い。ｍは０、１を示す。炭素−炭素二重結合は、Ｅ型、またはＺ型の何れであってもよい。Ｒ ₅ は、一般式（５３）で示される酸性基を有する置換基を示す。一般式（５３）において、ｌは０、１を示す。Ｒ ₇ 、Ｒ ₈ は、アルキル基または酸性基を有するアルキル基若しくはアリール基を示す。但し、Ｒ ₇ 、Ｒ ₈ のうち少なくともひとつは酸性基を有するアルキル基若しくはアリール基である。
【０００９】
【化５】

【００１０】
一般式（２）において、Ｒ₁はアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環を示し、置換基を有していてもよい。Ｒ₂はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を示し、置換基を有していてもよい。Ｒ ₁ とＲ ₂ は、連結して環状構造を形成しない。Ｘ ₄ は５〜７員環を形成する２価のアルキレン基を示す。ｍは０、１を示す。炭素−炭素二重結合は、Ｅ型、またはＺ型の何れであってもよい。Ｒ ₅ は、一般式（５３）で示される酸性基を有する置換基を示す。一般式（５３）において、ｌは０、１を示す。Ｒ ₇ 、Ｒ ₈ は、アルキル基または酸性基を有するアルキル基若しくはアリール基を示す。但し、Ｒ ₇ 、Ｒ ₈ のうち少なくともひとつは酸性基を有するアルキル基若しくはアリール基である。
【００１１】
【化６】

【００１２】
一般式（３）において、Ｒ₁はアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環を示し、置換基を有していてもよい。Ｒ₂はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を示し、置換基を有していてもよい。Ｒ ₁ とＲ ₂ は、連結して環状構造を形成しない。Ｘ₄は５〜７員環を形成する２価のアルキレン基を示す。ｎは０、１を示す。炭素−炭素二重結合は、Ｅ型、またはＺ型の何れであってもよい。Ｒ ₅ は、一般式（５３）で示される酸性基を有する置換基を示す。一般式（５３）において、ｌは０、１を示す。Ｒ ₇ 、Ｒ ₈ は、アルキル基または酸性基を有するアルキル基若しくはアリール基を示す。但し、Ｒ ₇ 、Ｒ ₈ のうち少なくともひとつは酸性基を有するアルキル基若しくはアリール基である。
【００１３】
【発明の実施の形態】
ここで、Ｒ₁の具体例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基等のアルキル基、ベンジル基、１−ナフチルメチル基等のアラルキル基、ビニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、フリル基、チエニル基、インドリル基等のヘテロ環を挙げることができる。また、Ｒ₁は置換基を有していてもよく、その置換基の具体例としては、上述のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、ｎ−ヘキシルオキシ基等のアルコキシ基、メチルチオ基、ｎ−ヘキシルチオ基等のアルキルチオ基、フェノキシ基、１−ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基、フェニルチオ基等のアリールチオ基、塩素、臭素等のハロゲン原子、ジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等のジ置換アミノ基、上述のアリール基、上述の複素環、カルボキシル基、カルボキシメチル基のようなカルボキシアルキル基、スルホニルプロピル基のようなスルホニルアルキル基、リン酸基、ヒドロキサム酸基等の酸性基、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基等の電子吸引性基を挙げることができる。Ｒ₂の具体例としては、上述のアルキル基、上述のアルコキシ基、上述のハロゲン原子を挙げることができる。また、Ｒ₂は置換基を有していてもよく、その具体例としては上述のアルキル基、上述のアルコキシ基、上述のハロゲン原子、上述のアリール基を挙げることができる。Ｒ₃、Ｒ₄の具体例としては水素原子、上述のアルキル基、上述のアルコキシ基、上述のアルキルチオ基、上述のアリール基、上述のアリールオキシ基、上述のアリールチオ基、上述のヘテロ環を示す。また、Ｒ₃、Ｒ₄は置換基を有していてもよく、その置換基の具体例としては上述のアルキル基、上述のアルコキシ基、上述のアリール基、上述のヘテロ環、上述のハロゲン原子を挙げることができる。Ｒ ₇ 、Ｒ ₈ のうち少なくともひとつは酸性基を有するアルキル基若しくはアリール基である。その具体例としては、−Ｒ ₆ −ＣＯＯＨを挙げることができ、Ｒ ₆ の具体例としては、メチレン基、エチレン基等の２価のアルキレン基、１，４−フェニレン基、１，５−ナフチレン基等の２価のアリーレン基を挙げることができる。Ｘ₁の具体例は（４）、（６）〜（８）、（１０）、（１３）、（１５）、（２０）に挙げることができる。（５）、（９）、（１１）、（１２）、（１４）、（１６）、（１７）、（１８）、（１９）は参考例である。Ｒ₅の具体例としては（３２）、（３４）〜（３８）、（４２）、（４４）に示すものを挙げることができる。しかし、これらの具体例は限定されるものではない。（２１）〜（３１）、（３３）、（３９）〜（４１）、（４３）、（４５）〜（４８）は参考例である。
【００１４】
【化７】

【００１５】
【化８】

【００１６】
【化９】

【００１７】
一般式（２）において、Ｒ₁、Ｒ₂、Ｒ ₃ 、Ｒ ₄ 、Ｒ ₅ は一般式（１）と同じである。Ｘ ₄の具体例としては、（４９）〜（５２）を示すものを挙げることができる。
【００１８】
一般式（３）において、Ｒ₁、Ｒ₂ 、Ｒ ₅は一般式（１）と同じである。Ｘ ₄の具体例としては、（４９）〜（５２）を示すものを挙げることができる。
【００１９】
【化１０】

【００２０】
次に、本発明のメロシアニン色素の具体例をＡ−７〜Ａ−１４、Ａ−１６〜Ａ−１８、Ａ−２０、Ａ−２４〜Ａ−２５、Ａ−２８〜Ａ−３４に挙げるが、これらに限定されるものではない。Ａ−１〜Ａ−６、Ａ−１５、Ａ−１９、Ａ−２１〜Ａ−２３、Ａ−２６〜Ａ−２７、Ａ−３５は参考例である。
【００２１】
【化１１】

【００２２】
【化１２】

【００２３】
【化１３】

【００２４】
【化１４】

【００２５】
【化１５】

【００２６】
【化１６】

【００２７】
【化１７】

【００２８】
【化１８】

【００２９】
本発明のメロシアニン色素の合成ルートを図１に示す。化合物(Ｉ)、あるいは化合物(III)から化合物(II)を合成し、次いで酸性基や酸性基前駆体を有する化合物と反応することで目的物(IV)を得ることができる。
【００３０】
化合物(Ｉ)のカルボニル化反応による化合物(II)の合成方法としては、Friedel-Crafts反応に代表されるアシル化反応、Vilsmeiyer反応に代表されるホルミル化反応、あるいは一度ニトリル化を行い、ニトリル基をカルボニル基へ変換する方法が挙げられるが、カルボニル化合物を得られる条件であれば、どのような反応を用いても構わない。しかし、本発明では、Vilsmeiyer反応によりホルミル化が最も好適である。１９２７年、Vilsmeiyerらによって報告されたこのホルミル化反応は、オキシ塩化リン、ホスゲン、塩化チオニル等の存在下、Ｎ，Ｎ−ジメチルホルムアミド、Ｎ−メチル−ホルムアニリド等を作用させ、ホルミル基を導入する方法である。操作が簡便であり、反応条件が穏和なことから広く利用されているものである。
【００３１】
化合物(III)から化合物(II)を合成する方法としては、種々の方法が挙げられる。Ｒ´がメチル基の場合、二酸化セレン、クロム酸、次亜ハロゲン酸等による酸化反応、ハロゲン化メチルへ変換した後にジメチルスルホキシド、ニトロアルカンナトリウム塩、ヘキサメチレンテトラミン等を用いた酸化反応、ジハロゲン化メチルへ変換した後に酸またはアルカリ性で加水分解する反応が挙げられる。Ｒ´がハロゲン原子の場合、グルニャール試薬や有機リチウムハロゲン原子をＭｇやＬｉに変換した後、ホルミル化剤としてギ酸エステルやホルムアミドを用いてホルミル化する方法、Ｐｄ触媒下、水素と一酸化炭素と反応させる方法等が挙げられる。
【００３２】
化合物(II)と酸性基あるいは酸性基前駆体を有する化合物を縮合して目的物(IV)を得る方法としては、アルドール縮合やknoevenagel等のカルボニル化合物と活性メチレンの反応による方法、Wittig反応によるオレフィン合成の方法が挙げられる。カルボニル化合物と活性メチレンの縮合反応は、塩基または酸触媒下において合成されるものである。反応条件によっては、ヒドロキシル化合物とその脱水によって生成する不飽和化合物が得られるが、反応に用いる塩基や酸、そして反応温度を制御することで不飽和化合物を優先的に得ることが出来る。
【００３３】
Wittig反応はカルボニル基をオレフィンへ変換するのに非常に優れた反応である。通常、反応はアルカリ性条件下、緩和な温度で進行する。本発明においては、カルボニル基を有する中間体(II)と、酸性基あるいは酸性基の前駆体を有する亜リン酸ジエステル、ホスホランあるいはリンイリドと反応させることによって容易に目的物を得ることが出来る。
【００３４】
【実施例】
次に本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
【００３５】
【化１９】

【００３６】
【化２０】

【００３７】
参考合成例１例示化合物（Ａ−３）の合成
化合物（Ｂ−１）（１．１８ｇ）、シアノ酢酸（０．４６ｇ）、酢酸アンモニウム（０．７７ｇ）を酢酸２．５ｇに溶解し、１２０℃で加熱攪拌。３０分後、加熱を停止し室温まで冷却後、水（１００ｍｌ）、酢酸エチル（１００ｍｌ）を加えて分液ロートに移した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去。粗結晶を酢酸エチルで洗浄し、例示化合物（Ａ−３）を得た。０．５４ｇ。収率３４．８％。融点＝２０８．１〜２１０．１℃。エタノール中のＵＶ吸収スペクトルを図２に示す。最大吸収波長（λmax）＝３９９．６ｎｍ。最大モル吸収率（εmax）＝２３１００ｌ／ｍｏｌ・ｃｍ。
【００３８】
参考合成例２例示化合物（Ａ−６）の合成
化合物（Ｂ−２）（１．８２ｇ）、ローダニン−３−酢酸（１．５９ｇ）、酢酸アンモニウム（１．２７ｇ）を酢酸３．９ｇに溶解し、１２０℃で加熱攪拌。３０分後、加熱を停止すると直ぐに固化。室温まで冷却後、水（１００ｍｌ）を加えて攪拌し、結晶を濾取。結晶をビーカーに移し、水（１００ｍｌ）
で２回洗浄。次いでイソプロピルエーテルで攪拌洗浄し、例示化合物（Ａ−６）を得た。３．２ｇ。収率９９％。融点＝２７１．９〜２７４．０℃。エタノール中のＵＶ吸収スペクトルを図３に示す。最大吸収波長（λmax）＝４３０．８ｎｍ。最大モル吸収率（εmax）＝３２７００ｌ／ｍｏｌ・ｃｍ。
【００３９】
合成例３例示化合物（Ａ−８）の合成
化合物（Ｂ−１）（１０．１ｇ）、ローダニン−３−酢酸（７．４ｇ）、酢酸アンモニウム（２．５６ｇ）を酢酸１５．９ｇに溶解し、１２０℃で加熱攪拌。３０分後、加熱を停止すると直ぐに固化。室温まで冷却後、水（１００ｍｌ）を加えて攪拌し、結晶を濾取。結晶をビーカーに移し、水（５００ｍｌ）で２回洗浄し、次いで２−プロパノール（１００ｍｌ）で２回洗浄。粗結晶をメチルセロソルブ（約５０ｍｌ）で再結晶し、例示化合物（Ａ−８）を得た。１１．０ｇ。収率６６％。融点＝２４９．２〜２５３．７℃（分解）。エタノール中のＵＶ吸収スペクトルを図４に示す。最大吸収波長（λmax）＝４８１．０ｎｍ。最大モル吸収率（εmax）＝３１０００ｌ／ｍｏｌ・ｃｍ。
【００４０】
合成例４例示化合物（Ａ−９）の合成
化合物（Ｂ−３）（２．６ｇ）、ローダニン−３−酢酸（１．７ｇ）、酢酸アンモニウム（０．５ｇ）を酢酸２．２ｇに溶解し、１２０℃で加熱攪拌。３０分後、加熱を停止すると直ぐに固化。室温まで冷却後、水（５０ｍｌ）を加えて攪拌し、結晶を濾取。結晶をビーカーに移し、水（１００ｍｌ）で２回洗浄し、次いで２−プロパノール（５０ｍｌ）で２回洗浄し、例示化合物（Ａ−９）を得た。２．９ｇ。収率６９％。融点＝２３５．８〜２３８．１℃（分解）。エタノール中のＵＶ吸収スペクトルを図５に示す。最大吸収波長（λmax）＝４８２．６ｎｍ。最大モル吸収率（εmax）＝４３３００ｌ／ｍｏｌ・ｃｍ。
【００４１】
合成例５例示化合物（Ａ−１０）の合成
化合物（Ｂ−４）（１．６４ｇ）、ローダニン−３−酢酸（１．４０ｇ）、酢酸アンモニウム（０．９６ｇ）を酢酸４．４ｇに溶解し、１２０℃で加熱攪拌。１５分後、加熱を停止すると直ぐに固化。室温まで冷却後、水（５０ｍｌ）を加えて攪拌し、結晶を濾取。結晶をビーカーに移し、水（１００ｍｌ）で２回洗浄し、次いで２−プロパノール（５０ｍｌ）で２回洗浄し、例示化合物（Ａ−１０）を得た。２．７８ｇ。収率９４．６％。融点＝２５１．９〜２５５．９℃。エタノール中のＵＶ吸収スペクトルを図６に示す。最大吸収波長（λmax）＝４７２．８ｎｍ。最大モル吸収率（εmax）＝２５６００ｌ／ｍｏｌ・ｃｍ。
【００４２】
合成例６例示化合物（Ａ−１４）の合成
化合物（Ｂ−５）（０．５８ｇ）、ローダニン−３−酢酸（０．２６ｇ）、酢酸アンモニウム（０．４６ｇ）を酢酸２．０ｇに溶解し、１２０℃で加熱攪拌。３０分後、加熱を停止し室温まで冷却後、水（１００ｍｌ）、酢酸エチル（１００ｍｌ）を加えて分液ロートに移した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去。得た粗結晶を２−プロパノール洗浄し、例示化合物（Ａ−１４）を得た。０．６６ｇ。収率８０．７％。融点＝１７５．３〜１７６．９℃。エタノール中のＵＶ吸収スペクトルを図７に示す。最大吸収波長（λmax）＝４８５．６ｎｍ。最大モル吸収率（εmax）＝４３０００ｌ／ｍｏｌ・ｃｍ。
【００４３】
参考合成例７例示化合物（Ａ−１９）の合成
化合物（Ｂ−６）（０．７７ｇ）、ローダニン−３−酢酸（０．５６ｇ）、酢酸アンモニウム（０．７６ｇ）を酢酸２．５ｇに溶解し、１２０℃で加熱攪拌。１５分後、加熱を停止すると直ぐに固化。室温まで冷却後、水（５０ｍｌ）を加えて攪拌し、結晶を濾取。結晶をビーカーに移し、水（１００ｍｌ）で２回洗浄し、次いで２−プロパノール（５０ｍｌ）で洗浄し、例示化合物（Ａ−１９）を得た。１．０８ｇ。収率８４．３％。融点＝２４４．０〜２４６．４℃。エタノール中のＵＶ吸収スペクトルを図８に示す。最大吸収波長（λmax）＝４１２．８ｎｍ。最大モル吸収率（εmax）＝１２３００ｌ／ｍｏｌ・ｃｍ。
【００４４】
合成例８例示化合物（Ａ−２８）の合成
化合物（Ｂ−１）（２．６３ｇ）、ローダニン−３−プロピオン酸（２．０５ｇ）、酢酸アンモニウム（０．５２ｇ）を酢酸２．２ｇに溶解し、１２０℃で加熱攪拌。１５分後、加熱を停止すると直ぐに固化。室温まで冷却後、水（５０ｍｌ）を加えて攪拌し、結晶を濾取。結晶をビーカーに移し、水（１００ｍｌ）で２回洗浄し、次いで２−プロパノール（１００ｍｌ）で洗浄し、例示化合物（Ａ−２８）を得た。４．０８ｇ。収率９０．６％。融点＝２１５．６〜２２０．２℃。エタノール中のＵＶ吸収スペクトルを図９に示す。最大吸収波長（λmax）＝４８６．０ｎｍ。最大モル吸収率（εmax）＝４３７００ｌ／ｍｏｌ・ｃｍ。
【００４５】
合成例９例示化合物（Ａ−２９）の合成
化合物（Ｂ−７）（１．５５ｇ）、ローダニン−３−酢酸（１．３８ｇ）、酢酸アンモニウム（０．５２ｇ）を酢酸２．２ｇに溶解し、１２０℃で加熱攪拌。２時間後、加熱を停止すると直ぐに固化。室温まで冷却後、水（５０ｍｌ）を加えて攪拌し、結晶を濾取。結晶をビーカーに移し、水（１００ｍｌ）で２回洗浄し、次いで２−プロパノール（５０ｍｌ）で洗浄し、例示化合物（Ａ−２９）を得た。１．８１ｇ。収率５８．９％。融点＝１５２．４〜１５４．４℃。エタノール中のＵＶ吸収スペクトルを図１０に示す。最大吸収波長（λmax）＝４８２．４ｎｍ。最大モル吸収率（εmax）＝２５０００ｌ／ｍｏｌ・ｃｍ。
【００４６】
合成例１０例示化合物（Ａ−３０）の合成
化合物（Ｂ−８）（１．０７ｇ）、ローダニン−３−酢酸（０．８４ｇ）、酢酸アンモニウム（１．３３ｇ）を酢酸４．１ｇに溶解し、１２０℃で加熱攪拌。３０分後、加熱を停止し室温まで冷却後、水（１００ｍｌ）、酢酸エチル（１００ｍｌ）を加えて分液ロートに移した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去。得た粗結晶をイソプロピルエーテルで攪拌洗浄し、例示化合物（Ａ−３０）を得た。１．４９ｇ。収率８１．３％。融点＝２２３．５〜２２４．４℃。エタノール中のＵＶ吸収スペクトルを図１１に示す。最大吸収波長（λmax）＝４８４．４ｎｍ。最大モル吸収率（εmax）＝３５７００ｌ／ｍｏｌ・ｃｍ。
【００４７】
合成例１１例示化合物（Ａ−３１）の合成
化合物（Ｂ−９）（２．２６ｇ）、ローダニン−３−酢酸（１．３３ｇ）、酢酸アンモニウム（１．２７ｇ）を酢酸４．３ｇに溶解し、１２０℃で加熱攪拌。３０分後、加熱を停止し室温まで冷却後、水（１００ｍｌ）、酢酸エチル（１００ｍｌ）を加えて分液ロートに移した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去。得た粗結晶をイソプロピルエーテルで攪拌洗浄し、例示化合物（Ａ−３１）を得た。３．０２ｇ。収率８７．４％。融点＝１６０．５〜１６３．５℃。エタノール中のＵＶ吸収スペクトルを図１２に示す。最大吸収波長（λmax）＝４８４．０ｎｍ。最大モル吸収率（εmax）＝４８５００ｌ／ｍｏｌ・ｃｍ。
【００４８】
合成例１２例示化合物（Ａ−３２）の合成
化合物（Ｂ−１０）（１．０７ｇ）、ローダニン−３−酢酸（０．４７ｇ）、酢酸アンモニウム（０．７３ｇ）を酢酸３．６ｇに溶解し、１２０℃で加熱攪拌。３０分後、加熱を停止し室温まで冷却後、水（１００ｍｌ）、酢酸エチル（１００ｍｌ）を加えて分液ロートに移した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去。得た粗結晶をイソプロピルエーテルで攪拌洗浄し、例示化合物（Ａ−３２）を得た。１．２５ｇ。収率８３．９％。融点＝１３１．１〜１３３．４℃。エタノール中のＵＶ吸収スペクトルを図１３に示す。最大吸収波長（λmax）＝４８５．８ｎｍ。最大モル吸収率（εmax）＝３８８００ｌ／ｍｏｌ・ｃｍ。
【００４９】
合成例１３例示化合物（Ａ−３３）の合成
化合物（Ｂ−１１）（２．０１ｇ）、ローダニン−３−酢酸（１．９１ｇ）、酢酸アンモニウム（０．９５ｇ）を酢酸２．８ｇに溶解し、１２０℃で加熱攪拌。１５分後、加熱を停止すると直ぐに固化。室温まで冷却後、水（５０ｍｌ）を加えて攪拌し、結晶を濾取。結晶をビーカーに移し、水（１００ｍｌ）で２回洗浄し、次いで２−プロパノール（５０ｍｌ）で洗浄し、例示化合物（Ａ−３３）を得た。２．９５ｇ。収率７８．９％。融点＝２４８．５〜２４９．９℃。エタノール中のＵＶ吸収スペクトルを図１４に示す。最大吸収波長（λmax）＝４８０．４ｎｍ。最大モル吸収率（εmax）＝３４８００ｌ／ｍｏｌ・ｃｍ。
【００５０】
実施例１
色素の耐久性は、サイクリックボルタンメトリーにより、安定な酸化還元サイクルで測ることができる。一部の例外を除き、写真用シアニン、メロシアニン色素は安定な酸化還元サイクルが観測できない。
合成例４の化合物（Ａ−９）のサイクリックボルタンメトリー特性を測定した。測定条件を以下に示す。
測定条件
掃引速度：２００ｍＶ／秒
溶媒：アセトニトリル
電解液：過塩素酸テトラ−ｎ−ブチルアンモニウム（０．１ｍｏｌ／ｌ）
作用電極：白金静止電極
参照電極：飽和カロメル電極
【００５１】
測定した結果を図１５に示す。図１５より、化合物（Ａ−９）の酸化電位は０．８５Ｖにピークを示した。その後、電位を逆方向へ走査すると０．７９Ｖにピークが観測され、酸化された色素が再び還元されて酸化前の状態へ戻ったことがわかる。すなわち、この色素は酸化→還元による分解が無く、耐久性が高いことを示している。
【００５２】
【化２１】

【００５３】
比較例１
化合物（Ｃ−１）で示されるメロシアニン色素を用いた以外は実施例１と同様にしてサイクリックボルタンメトリーを測定した。結果を図１６に示す。図１６より、化合物（Ｃ−１）の酸化電位は０．７１Ｖにピークを示した。その後、電位を逆方向へ走査してもピークは観測されなかった。すなわち、全ての色素が酸化によって完全に分解したことを示している。
【００５４】
【発明の効果】
以上から明らかなように、本発明の化合物は高い耐久性に優れ、光電変換材料など各種用途での優れた特性を有する色素を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】色素の合成ルートの概略図。
【図２】参考合成例１で得た色素のＵＶ吸収スペクトル。
【図３】参考合成例２で得た色素のＵＶ吸収スペクトル。
【図４】合成例３で得た色素のＵＶ吸収スペクトル。
【図５】合成例４で得た色素のＵＶ吸収スペクトル。
【図６】合成例５で得た色素のＵＶ吸収スペクトル。
【図７】合成例６で得た色素のＵＶ吸収スペクトル。
【図８】参考合成例７で得た色素のＵＶ吸収スペクトル。
【図９】合成例８で得た色素のＵＶ吸収スペクトル。
【図１０】合成例９で得た色素のＵＶ吸収スペクトル。
【図１１】合成例１０で得た色素のＵＶ吸収スペクトル。
【図１２】合成例１１で得た色素のＵＶ吸収スペクトル。
【図１３】合成例１２で得た色素のＵＶ吸収スペクトル。
【図１４】合成例１３で得た色素のＵＶ吸収スペクトル。
【図１５】例示化合物（Ａ−９）のサイクリックボルタンメトリー特性図。
【図１６】比較化合物（Ｃ−１）のサイクリックボルタンメトリー特性図。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a merocyanine dye.
[0002]
[Prior art]
Pigments are substances that make the human eye recognize colors, and natural dyes from plants and shells have been used for a long time for the purpose of dyeing fabrics. Synthetic dyes began with Mobein, discovered by chance by Perkin in 1856. To date, pigments for various purposes have been designed and synthesized.
[0003]
For example, phthalocyanine compounds are famous as very fast pigments, but because they have a central metal, they do not only require special disposal but also have very poor solubility in various solvents. Therefore, it is difficult to handle, and as a result, there is a drawback that the application is limited. In addition, the solubility can be increased by introducing a substituent or the like, but the fastness is significantly reduced by the introduction of the substituent. On the other hand, cyanine dyes and merocyanine dyes well known as photographic sensitizers have high solubility and a large extinction coefficient, and are widely used in photographic sensitizers. As other uses, it is described that it is used for an organic solar battery or the like (for example, see Patent Documents 1 to 3). However, since cyanine and merocyanine dyes for photography are extremely inferior in durability, it has been difficult to apply them to solar cell applications that are exposed to light for a long period of time.
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 11-238905 [Patent Document 2]
JP 2001-52766 A [Patent Document 3]
Japanese Patent Laid-Open No. 2001-76773
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a highly durable pigment.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have result of intensive investigation to achieve the above object and found to have a merocyanine dye has high durability represented by one general formula (1).
[0007]
[Formula 4]

[0008]
In the general formula (1), R ₁ represents an alkyl group, an aralkyl group, an alkenyl group, an aryl group, or a heterocyclic ring, and may have a substituent. R ₂ represents an alkyl group, an alkoxy group, or a halogen atom, and may have a substituent. R ₁ and R ₂ are not linked to form a cyclic structure. R ₃ and R ₄ represent a hydrogen atom, an alkyl group, an alkoxy group, an alkylthio group, an aryl group, an aryloxy group, an arylthio group, or a heterocyclic ring, and may have a substituent . X ₁ represents an ethylene group that forms a cyclic structure with an amino group, and may have a substituent. m represents 0 or 1; The carbon-carbon double bond may be either E-type or Z-type. R ₅ represents a substituent having an acidic group represented by the general formula (53). In the general formula (53), l represents 0 or 1. R ₇ and R ₈ represent an alkyl group or an aryl group having an alkyl group or an acidic group. However, at least one of R ₇ and R ₈ is an alkyl group or an aryl group having an acidic group.
[0009]
[Chemical formula 5]

[0010]
In the general formula (2), R ₁ represents an alkyl group, an aralkyl group, an alkenyl group, an aryl group, or a heterocyclic ring, and may have a substituent. R ₂ represents an alkyl group, an alkoxy group, or a halogen atom, and may have a substituent . R ₁ and R ₂ are not linked to form a cyclic structure. X ₄ represents a divalent alkylene group that forms a 5- to 7-membered ring. m represents 0 or 1; The carbon-carbon double bond may be either E-type or Z-type. R ₅ represents a substituent having an acidic group represented by the general formula (53). In the general formula (53), l represents 0 or 1. R ₇ and R ₈ represent an alkyl group or an aryl group having an alkyl group or an acidic group. However, at least one of R ₇ and R ₈ is an alkyl group or an aryl group having an acidic group.
[0011]
[Chemical 6]

[0012]
In General Formula (3), R ₁ represents an alkyl group, an aralkyl group, an alkenyl group, an aryl group, or a heterocyclic ring, and may have a substituent. R ₂ represents an alkyl group, an alkoxy group, or a halogen atom, and may have a substituent. R ₁ and R ₂ are not linked to form a cyclic structure. X ₄ represents a divalent alkylene group that forms a 5- to 7-membered ring. n represents 0 or 1; The carbon-carbon double bond may be either E-type or Z-type. R ₅ represents a substituent having an acidic group represented by the general formula (53). In the general formula (53), l represents 0 or 1. R ₇ and R ₈ represent an alkyl group or an aryl group having an alkyl group or an acidic group. However, at least one of R ₇ and R ₈ is an alkyl group or an aryl group having an acidic group.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Here, specific examples of R ₁ include alkyl groups such as methyl group, ethyl group, and isopropyl group, aralkyl groups such as benzyl group and 1-naphthylmethyl group, alkenyl groups such as vinyl group and cyclohexenyl group, phenyl group, and the like. And heterocycles such as aryl groups such as naphthyl group, furyl group, thienyl group and indolyl group. R ₁ may have a substituent. Specific examples of the substituent include alkoxy groups such as the aforementioned alkyl group, methoxy group, ethoxy group, and n-hexyloxy group, methylthio group, n- Alkylthio groups such as hexylthio group, aryloxy groups such as phenoxy group, 1-naphthyloxy group, arylthio groups such as phenylthio group, halogen atoms such as chlorine and bromine, disubstituted amino groups such as dimethylamino group and diphenylamino group, The above aryl group, the above-mentioned heterocyclic ring, carboxyl group, carboxyalkyl group such as carboxymethyl group, sulfonylalkyl group such as sulfonylpropyl group, acidic group such as phosphoric acid group, hydroxamic acid group, cyano group, nitro group And an electron-withdrawing group such as a trifluoromethyl group. Specific examples of R ₂ include the above alkyl group, the above alkoxy group, and the above halogen atom. R ₂ may have a substituent, and specific examples thereof include the above alkyl group, the above alkoxy group, the above halogen atom, and the above aryl group. Specific examples of R ₃ and R ₄ include a hydrogen atom, the above alkyl group, the above alkoxy group, the above alkylthio group, the above aryl group, the above aryloxy group, the above arylthio group, and the above heterocycle. . R ₃ and R ₄ may have a substituent, and specific examples of the substituent include the above alkyl group, the above alkoxy group, the above aryl group, the above hetero ring, and the above halogen atom. Can be mentioned. At least one of R ₇ and R ₈ is an alkyl group or an aryl group having an acidic group. Specific examples thereof include —R ₆ —COOH. Specific examples of R ₆ include divalent alkylene groups such as methylene group and ethylene group, 1,4-phenylene group, 1,5-naphthylene. And a divalent arylene group such as a group. Specific examples of X ₁ can be listed in (4) , (6) to (8), (10), (13), (15), and (20). (5), (9), (11), (12), (14), (16), (17), (18), (19) are reference examples. Specific examples of R ₅ include those shown in (32), (34) to (38), (42), (44) . However, these specific examples are not limited. (21)-(31), (33), (39)-(41), (43), (45)-( 48) are reference examples.
[0014]
[Chemical 7]

[0015]
[Chemical 8]

[0016]
[Chemical 9]

[0017]
In the general formula (2), R ₁ , R ₂ , R ₃ , R ₄ and R ₅ are the same as those in the general formula (1) . Specific examples of X ₄ include those represented by ( 49) to (52) .
[0018]
In the general formula (3), R ₁ , R ₂ and R ₅ are the same as those in the general formula (1) . Specific examples of X ₄ include those represented by ( 49) to (52) .
[0019]
[Chemical Formula 10]

[0020]
Next, specific examples of the merocyanine dye of the present invention are listed in A-7 to A-14, A-16 to A-18, A-20, A-24 to A-25, and A-28 to A-34. However, it is not limited to these. A-1 to A-6, A-15, A-19, A-21 to A-23, A-26 to A-27, and A-35 are reference examples.
[0021]
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[0022]
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[0023]
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[0029]
The synthesis route of the merocyanine dye of the present invention is shown in FIG. Compound (II) is synthesized from compound (I) or compound (III), and then reacted with a compound having an acidic group or acidic group precursor to obtain target compound (IV).
[0030]
Compound (II) can be synthesized by carbonylation reaction of compound (I) by acylation reaction represented by Friedel-Crafts reaction, formylation reaction represented by Vilsmeiyer reaction, or once nitrification, Can be used, but any reaction may be used as long as the carbonyl compound can be obtained. However, in the present invention, formylation is most preferred by the Vilsmeiyer reaction. In 1927, this formylation reported by Vilsmeiyer et al. Introduced N, N-dimethylformamide, N-methyl-formanilide, etc. in the presence of phosphorus oxychloride, phosgene, thionyl chloride and the like to introduce a formyl group. It is a method to do. Since the operation is simple and the reaction conditions are mild, it is widely used.
[0031]
As a method for synthesizing compound (II) from compound (III), various methods can be mentioned. When R ′ is a methyl group, oxidation reaction with selenium dioxide, chromic acid, hypohalous acid, etc., conversion to halogenated methyl, oxidation reaction with dimethyl sulfoxide, nitroalkane sodium salt, hexamethylenetetramine, etc., dihalogenation Examples of the reaction include hydrolysis after acid or alkali conversion after conversion to methyl. In the case where R ′ is a halogen atom, after converting a Gragnar reagent or an organolithium halogen atom to Mg or Li, a formylation using a formate or formamide as a formylating agent, hydrogen and carbon monoxide under a Pd catalyst The method of making it react is mentioned.
[0032]
Methods for condensing compound (II) with a compound having an acidic group or acidic group precursor to obtain target compound (IV) include aldol condensation, a method of reacting a carbonyl compound such as knoevenagel with active methylene, and an olefin by Wittig reaction. A synthesis method is mentioned. The condensation reaction of a carbonyl compound and active methylene is synthesized under a base or acid catalyst. Depending on the reaction conditions, a hydroxyl compound and an unsaturated compound produced by its dehydration can be obtained, but the unsaturated compound can be obtained preferentially by controlling the base and acid used in the reaction and the reaction temperature.
[0033]
The Wittig reaction is an excellent reaction for converting carbonyl groups to olefins. Usually, the reaction proceeds at a mild temperature under alkaline conditions. In the present invention, the desired product can be easily obtained by reacting the intermediate (II) having a carbonyl group with an acid group or a phosphorous acid diester, phosphorane or phosphorus ylide having an acid group precursor.
[0034]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention still in detail, this invention is not limited to these at all.
[0035]
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[0036]
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[0037]
Reference Synthesis Example 1 Synthesis of Exemplary Compound (A-3) Compound (B-1) (1.18 g), cyanoacetic acid (0.46 g) and ammonium acetate (0.77 g) were dissolved in 2.5 g of acetic acid, and 120 Heat and stir at ℃. After 30 minutes, heating was stopped and cooled to room temperature, water (100 ml) and ethyl acetate (100 ml) were added, and the mixture was transferred to a separatory funnel. The organic layer was separated and dried over anhydrous sodium sulfate, and the solvent was distilled off. The crude crystals were washed with ethyl acetate to obtain Exemplified Compound (A-3). 0.54g. Yield 34.8%. Melting point = 208.1-210.1 ° C. The UV absorption spectrum in ethanol is shown in FIG. Maximum absorption wavelength (λmax) = 399.6 nm. Maximum molar absorption rate (εmax) = 23100 l / mol · cm.
[0038]
Reference Synthesis Example 2 Synthesis of Exemplary Compound (A-6) Compound (B-2) (1.82 g), rhodanine-3-acetic acid (1.59 g), and ammonium acetate (1.27 g) were dissolved in 3.9 g of acetic acid. And stirring at 120 ° C. After 30 minutes, solidify as soon as heating is stopped. After cooling to room temperature, water (100 ml) was added and stirred, and the crystals were collected by filtration. Transfer the crystals to a beaker and water (100 ml)
Wash twice. Next, the mixture was washed with stirring with isopropyl ether to obtain Exemplary Compound (A-6). 3.2 g. Yield 99%. Melting point = 271.9-274.0 ° C. The UV absorption spectrum in ethanol is shown in FIG. Maximum absorption wavelength (λmax) = 430.8 nm. Maximum molar absorption rate (εmax) = 32700 l / mol · cm.
[0039]
Synthesis Example 3 Synthesis of Exemplary Compound (A-8) Compound (B-1) (10.1 g), rhodanine-3-acetic acid (7.4 g), and ammonium acetate (2.56 g) were dissolved in 15.9 g of acetic acid. And stirring at 120 ° C. After 30 minutes, solidify as soon as heating is stopped. After cooling to room temperature, water (100 ml) was added and stirred, and the crystals were collected by filtration. The crystals are transferred to a beaker and washed twice with water (500 ml) and then twice with 2-propanol (100 ml). The crude crystals were recrystallized with methyl cellosolve (about 50 ml) to obtain Exemplary Compound (A-8). 11.0 g. Yield 66%. Melting point = 249.2-253.7 ° C. (decomposition). The UV absorption spectrum in ethanol is shown in FIG. Maximum absorption wavelength (λmax) = 481.0 nm. Maximum molar absorption rate (εmax) = 31000 l / mol · cm.
[0040]
Synthesis Example 4 Synthesis of Exemplary Compound (A-9) Compound (B-3) (2.6 g), rhodanine-3-acetic acid (1.7 g), and ammonium acetate (0.5 g) were dissolved in 2.2 g of acetic acid. And stirring at 120 ° C. After 30 minutes, solidify as soon as heating is stopped. After cooling to room temperature, water (50 ml) was added and stirred, and the crystals were collected by filtration. The crystals were transferred to a beaker and washed twice with water (100 ml) and then twice with 2-propanol (50 ml) to obtain exemplary compound (A-9). 2.9 g. Yield 69%. Melting point = 235.8-238.1 ° C (decomposition). The UV absorption spectrum in ethanol is shown in FIG. Maximum absorption wavelength (λmax) = 482.6 nm. Maximum molar absorptivity (εmax) = 43300 l / mol · cm.
[0041]
Synthesis Example 5 Synthesis of Exemplary Compound (A-10) Compound (B-4) (1.64 g), rhodanine-3-acetic acid (1.40 g), and ammonium acetate (0.96 g) were dissolved in 4.4 g of acetic acid. And stirring at 120 ° C. After 15 minutes, solidify as soon as heating is stopped. After cooling to room temperature, water (50 ml) was added and stirred, and the crystals were collected by filtration. The crystals were transferred to a beaker and washed twice with water (100 ml) and then twice with 2-propanol (50 ml) to obtain Exemplified Compound (A-10). 2.78 g. Yield 94.6%. Melting point = 251.9-255.9 ° C. The UV absorption spectrum in ethanol is shown in FIG. Maximum absorption wavelength (λmax) = 472.8 nm. Maximum molar absorption rate (εmax) = 25600 l / mol · cm.
[0042]
Synthesis Example 6 Synthesis of Exemplary Compound (A-14) Compound (B-5) (0.58 g), rhodanine-3-acetic acid (0.26 g), and ammonium acetate (0.46 g) were dissolved in 2.0 g of acetic acid. And stirring at 120 ° C. After 30 minutes, heating was stopped and cooled to room temperature, water (100 ml) and ethyl acetate (100 ml) were added, and the mixture was transferred to a separatory funnel. The organic layer was separated and dried over anhydrous sodium sulfate, and the solvent was distilled off. The obtained crude crystals were washed with 2-propanol to obtain Exemplary Compound (A-14). 0.66g. Yield 80.7%. Melting point = 175.3-176.9 ° C. The UV absorption spectrum in ethanol is shown in FIG. Maximum absorption wavelength (λmax) = 485.6 nm. Maximum molar absorption rate (εmax) = 43000 l / mol · cm.
[0043]
Reference Synthesis Example 7 Synthesis of Exemplary Compound (A-19) Compound (B-6) (0.77 g), rhodanine-3-acetic acid (0.56 g), and ammonium acetate (0.76 g) were dissolved in 2.5 g of acetic acid. And stirring at 120 ° C. After 15 minutes, solidify as soon as heating is stopped. After cooling to room temperature, water (50 ml) was added and stirred, and the crystals were collected by filtration. The crystals were transferred to a beaker, washed twice with water (100 ml), and then washed with 2-propanol (50 ml) to obtain Exemplified Compound (A-19). 1.08 g. Yield 84.3%. Melting point = 244.0-246.4C. The UV absorption spectrum in ethanol is shown in FIG. Maximum absorption wavelength (λmax) = 412.8 nm. Maximum molar absorption rate (εmax) = 12300 l / mol · cm.
[0044]
Synthesis Example 8 Synthesis of Exemplary Compound (A-28) Compound (B-1) (2.63 g), rhodanine-3-propionic acid (2.05 g), and ammonium acetate (0.52 g) were dissolved in 2.2 g of acetic acid. And stirring at 120 ° C. After 15 minutes, solidify as soon as heating is stopped. After cooling to room temperature, water (50 ml) was added and stirred, and the crystals were collected by filtration. The crystals were transferred to a beaker, washed twice with water (100 ml), and then washed with 2-propanol (100 ml) to give Exemplary Compound (A-28). 4.08 g. Yield 90.6%. Melting point = 215.6-220.2C. The UV absorption spectrum in ethanol is shown in FIG. Maximum absorption wavelength (λmax) = 486.0 nm. Maximum molar absorption rate (εmax) = 43700 l / mol · cm.
[0045]
Synthesis Example 9 Synthesis of Exemplary Compound (A-29) Compound (B-7) (1.55 g), rhodanine-3-acetic acid (1.38 g), and ammonium acetate (0.52 g) were dissolved in 2.2 g of acetic acid. And stirring at 120 ° C. After 2 hours, solidify as soon as heating is stopped. After cooling to room temperature, water (50 ml) was added and stirred, and the crystals were collected by filtration. The crystals were transferred to a beaker, washed twice with water (100 ml), and then washed with 2-propanol (50 ml) to obtain exemplary compound (A-29). 1.81 g. Yield 58.9%. Melting point = 152.4-154.4.degree. The UV absorption spectrum in ethanol is shown in FIG. Maximum absorption wavelength (λmax) = 482.4 nm. Maximum molar absorption rate (εmax) = 25000 l / mol · cm.
[0046]
Synthesis Example 10 Synthesis of Exemplary Compound (A-30) Compound (B-8) (1.07 g), rhodanine-3-acetic acid (0.84 g), and ammonium acetate (1.33 g) were dissolved in 4.1 g of acetic acid. And stirring at 120 ° C. After 30 minutes, heating was stopped and cooled to room temperature, water (100 ml) and ethyl acetate (100 ml) were added, and the mixture was transferred to a separatory funnel. The organic layer was separated and dried over anhydrous sodium sulfate, and the solvent was distilled off. The obtained crude crystals were washed by stirring with isopropyl ether to obtain Exemplary Compound (A-30). 1.49 g. Yield 81.3%. Melting point = 223.5 to 224.4 ° C. The UV absorption spectrum in ethanol is shown in FIG. Maximum absorption wavelength (λmax) = 484.4 nm. Maximum molar absorption rate (εmax) = 35700 l / mol · cm.
[0047]
Synthesis Example 11 Synthesis of Exemplary Compound (A-31) Compound (B-9) (2.26 g), rhodanine-3-acetic acid (1.33 g), and ammonium acetate (1.27 g) were dissolved in 4.3 g of acetic acid. And stirring at 120 ° C. After 30 minutes, heating was stopped and cooled to room temperature, water (100 ml) and ethyl acetate (100 ml) were added, and the mixture was transferred to a separatory funnel. The organic layer was separated and dried over anhydrous sodium sulfate, and the solvent was distilled off. The obtained crude crystals were washed by stirring with isopropyl ether to obtain Exemplary Compound (A-31). 3.02 g. Yield 87.4%. Melting point = 160.5-163.5 ° C. The UV absorption spectrum in ethanol is shown in FIG. Maximum absorption wavelength (λmax) = 484.0 nm. Maximum molar absorption rate (εmax) = 48500 l / mol · cm.
[0048]
Synthesis Example 12 Synthesis of Exemplary Compound (A-32) Compound (B-10) (1.07 g), rhodanine-3-acetic acid (0.47 g), and ammonium acetate (0.73 g) were dissolved in 3.6 g of acetic acid. And stirring at 120 ° C. After 30 minutes, heating was stopped and cooled to room temperature, water (100 ml) and ethyl acetate (100 ml) were added, and the mixture was transferred to a separatory funnel. The organic layer was separated and dried over anhydrous sodium sulfate, and the solvent was distilled off. The obtained crude crystals were washed by stirring with isopropyl ether to obtain Exemplary Compound (A-32). 1.25 g. Yield 83.9%. Melting point = 131.1-133.4.degree. The UV absorption spectrum in ethanol is shown in FIG. Maximum absorption wavelength (λmax) = 485.8 nm. Maximum molar absorption rate (εmax) = 38800 l / mol · cm.
[0049]
Synthesis Example 13 Synthesis of Exemplary Compound (A-33) Compound (B-11) (2.01 g), rhodanine-3-acetic acid (1.91 g), and ammonium acetate (0.95 g) were dissolved in 2.8 g of acetic acid. And stirring at 120 ° C. After 15 minutes, solidify as soon as heating is stopped. After cooling to room temperature, water (50 ml) was added and stirred, and the crystals were collected by filtration. The crystals were transferred to a beaker, washed twice with water (100 ml) and then washed with 2-propanol (50 ml) to obtain Exemplified Compound (A-33). 2.95 g. Yield 78.9%. Melting point = 248.5-249.9C. The UV absorption spectrum in ethanol is shown in FIG. Maximum absorption wavelength (λmax) = 480.4 nm. Maximum molar absorption rate (εmax) = 34800 l / mol · cm.
[0050]
Example 1
The durability of the dye can be measured with a stable redox cycle by cyclic voltammetry. With some exceptions, a stable redox cycle cannot be observed for photographic cyanine and merocyanine dyes.
The cyclic voltammetry characteristic of the compound (A-9) of Synthesis Example 4 was measured. The measurement conditions are shown below.
Measurement conditions Sweep speed: 200 mV / sec Solvent: Acetonitrile electrolyte: Tetra-n-butylammonium perchlorate (0.1 mol / l)
Working electrode: Platinum stationary electrode Reference electrode: Saturated calomel electrode
The measurement results are shown in FIG. From FIG. 15, the oxidation potential of compound (A-9) peaked at 0.85V. Thereafter, when the potential is scanned in the reverse direction, a peak is observed at 0.79 V, and it can be seen that the oxidized dye is reduced again and returned to the state before oxidation. In other words, this dye has no degradation due to oxidation → reduction, indicating high durability.
[0052]
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[0053]
Comparative Example 1
Cyclic voltammetry was measured in the same manner as in Example 1 except that the merocyanine dye represented by the compound (C-1) was used. The results are shown in FIG. From FIG. 16, the oxidation potential of compound (C-1) peaked at 0.71V. Thereafter, no peak was observed even when the potential was scanned in the reverse direction. That is, all the dyes were completely decomposed by oxidation.
[0054]
【The invention's effect】
As is apparent from the above, the compound of the present invention is excellent in high durability and can provide a dye having excellent properties in various applications such as a photoelectric conversion material.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram of a synthesis route of a dye.
2 is a UV absorption spectrum of the dye obtained in Reference Synthesis Example 1. FIG.
FIG. 3 is a UV absorption spectrum of the dye obtained in Reference Synthesis Example 2.
4 is a UV absorption spectrum of the dye obtained in Synthesis Example 3. FIG.
FIG. 5 is a UV absorption spectrum of the dye obtained in Synthesis Example 4.
6 is a UV absorption spectrum of the dye obtained in Synthesis Example 5. FIG.
7 is a UV absorption spectrum of the dye obtained in Synthesis Example 6. FIG.
8 is a UV absorption spectrum of the dye obtained in Reference Synthesis Example 7. FIG.
9 is a UV absorption spectrum of the dye obtained in Synthesis Example 8. FIG.
10 is a UV absorption spectrum of the dye obtained in Synthesis Example 9. FIG.
11 is a UV absorption spectrum of the dye obtained in Synthesis Example 10. FIG.
12 is a UV absorption spectrum of the dye obtained in Synthesis Example 11. FIG.
13 is a UV absorption spectrum of the dye obtained in Synthesis Example 12. FIG.
14 is a UV absorption spectrum of the dye obtained in Synthesis Example 13. FIG.
FIG. 15 is a cyclic voltammetry characteristic diagram of exemplary compound (A-9).
FIG. 16 is a cyclic voltammetry characteristic diagram of a comparative compound (C-1).

Claims

下記一般式（１）で示されることを特徴とする太陽電池用メロシアニン色素。

（一般式（１）において、Ｒ₁はアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環を示し、置換基を有していてもよい。Ｒ₂はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を示し、置換基を有していてもよい。Ｒ ₁ とＲ ₂ は、連結して環状構造を形成しない。Ｒ₃、Ｒ₄は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、ヘテロ環を示し、置換基を有していてもよい。Ｘ ₁はアミノ基と共に環状構造を形成するエチレン基を示し、置換基を有していても良い。ｍは０、１を示す。炭素−炭素二重結合は、Ｅ型、またはＺ型の何れであってもよい。Ｒ ₅ は、一般式（５３）で示される酸性基を有する置換基を示す。一般式（５３）において、ｌは０、１を示す。Ｒ ₇ 、Ｒ ₈ は、アルキル基または酸性基を有するアルキル基若しくはアリール基を示す。但し、Ｒ ₇ 、Ｒ ₈ のうち少なくともひとつは酸性基を有するアルキル基若しくはアリール基である。）A merocyanine dye for solar cells , represented by the following general formula (1):

(In General Formula (1), R ₁ represents an alkyl group, an aralkyl group, an alkenyl group, an aryl group, or a heterocyclic ring, and may have a substituent. R ₂ represents an alkyl group, an alkoxy group, or a halogen atom. R ₁ and R ₂ are not linked to form a cyclic structure R ₃ and R ₄ are a hydrogen atom, an alkyl group, an alkoxy group, an alkylthio group, an aryl group, an aryl group An oxy group, an arylthio group, or a heterocycle, which may have a substituent, X ₁ represents an ethylene group which forms a cyclic structure with an amino group, and may have a substituent, and m is 0 . The carbon-carbon double bond may be either E-type or Z-type R ₅ represents a substituent having an acidic group represented by the general formula (53). In (53), l represents 0 or 1. R ₇ , R ₈ represents an alkyl group or an alkyl group or an aryl group having an acidic group, provided that at least one of R ₇ and R ₈ is an alkyl group or an aryl group having an acidic group.

前記一般式（１）で示される化合物が、下記一般式（２）で示されることを特徴とする太陽電池用メロシアニン色素。

（一般式（２）において、Ｒ₁はアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環を示し、置換基を有していてもよい。Ｒ₂はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を示し、置換基を有していてもよい。Ｒ ₁ とＲ ₂ は、連結して環状構造を形成しない。Ｘ ₄ は５〜７員環を形成する２価のアルキレン基を示す。ｍは０、１を示す。炭素−炭素二重結合は、Ｅ型、またはＺ型の何れであってもよい。Ｒ ₅ は、一般式（５３）で示される酸性基を有する置換基を示す。一般式（５３）において、ｌは０、１を示す。Ｒ ₇ 、Ｒ ₈ は、アルキル基または酸性基を有するアルキル基若しくはアリール基を示す。但し、Ｒ ₇ 、Ｒ ₈ のうち少なくともひとつは酸性基を有するアルキル基若しくはアリール基である。）The merocyanine dye for solar cells, wherein the compound represented by the general formula (1) is represented by the following general formula (2).

(In General Formula (2), R ₁ represents an alkyl group, an aralkyl group, an alkenyl group, an aryl group, or a heterocyclic ring, and may have a substituent. R ₂ represents an alkyl group, an alkoxy group, or a halogen atom. R ₁ and R ₂ are not linked to form a cyclic structure, X ₄ is a divalent alkylene group forming a 5- to 7-membered ring, m is 0 The carbon-carbon double bond may be either E-type or Z-type R ₅ represents a substituent having an acidic group represented by the general formula (53). In (53), l represents 0 or 1. R ₇ and R ₈ represent an alkyl group or an alkyl group or an aryl group having an acidic group, provided that at least one of R ₇ and R ₈ represents an acidic group. An alkyl group or an aryl group.

前記一般式（１）で示される化合物が、下記一般式（３）で示されることを特徴とする太陽電池用メロシアニン色素。

（一般式（３）において、Ｒ₁はアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環を示し、置換基を有していてもよい。Ｒ₂はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を示し、置換基を有していてもよい。Ｒ ₁ とＲ ₂ は、連結して環状構造を形成しない。Ｘ₄は５〜７員環を形成する２価のアルキレン基を示す。ｎは０、１を示す。炭素−炭素二重結合は、Ｅ型、またはＺ型の何れであってもよい。Ｒ ₅ は、一般式（５３）で示される酸性基を有する置換基を示す。一般式（５３）において、ｌは０、１を示す。Ｒ ₇ 、Ｒ ₈ は、アルキル基または酸性基を有するアルキル基若しくはアリール基を示す。但し、Ｒ ₇ 、Ｒ ₈ のうち少なくともひとつは酸性基を有するアルキル基若しくはアリール基である。）The merocyanine dye for solar cells, wherein the compound represented by the general formula (1) is represented by the following general formula (3).

(In General Formula (3), R ₁ represents an alkyl group, an aralkyl group, an alkenyl group, an aryl group, or a heterocyclic ring, and may have a substituent. R ₂ represents an alkyl group, an alkoxy group, or a halogen atom. R ₁ and R ₂ are not linked to form a cyclic structure X ₄ is a divalent alkylene group forming a 5- to 7-membered ring, n is 0 The carbon-carbon double bond may be either E-type or Z-type R ₅ represents a substituent having an acidic group represented by the general formula (53). In (53), l represents 0 or 1. R ₇ and R ₈ represent an alkyl group or an alkyl group or an aryl group having an acidic group, provided that at least one of R ₇ and R ₈ represents an acidic group. An alkyl group or an aryl group.