JP4080185B2

JP4080185B2 - Locking and unlocking device

Info

Publication number: JP4080185B2
Application number: JP2001201025A
Authority: JP
Inventors: 由和川俣
Original assignee: 美和ロック株式会社
Priority date: 2001-07-02
Filing date: 2001-07-02
Publication date: 2008-04-23
Anticipated expiration: 2021-07-02
Also published as: JP2003013639A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、キーを用い複数のタンブラーのそれぞれを特定の位置に移動させてロッキングバーの係合を解除可能とする施解錠装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
シリンダータイプの施錠装置は、鍵孔に挿入されるキーのきざみに応じて移動され、鍵孔の形成された内筒をこの内筒に外挿された外筒に対し回転規制解除して施錠装置を施解錠させる複数のタンブラーを有している。この種の施錠装置は、シリンダー内に設けられるこのタンブラー形状によって、ピンタイプとロータリーディスクタイプとに大別できる。
【０００３】
例えばロータリーディスクタイプのタンブラーを有するディスクシリンダーは、図１４に示すように、キーを抜きとった状態では、ロッキングバー１３がスプリング１５によって外筒１７の溝１９に押しつけられている。また、ディスクタンブラー２１は、タンブラーバネ２３によって図中矢印ａの方向へ押されている。この状態で内筒２５を回転させようとしても、ディスクタンブラー２１の切欠２７がロッキングバー１３の上方にないため、ディスクタンブラー２１に阻まれて、ロッキングバー１３は上方へ上がることができず、内筒２５を回転させることができない。すなわち施錠状態となる。
【０００４】
一方、図１５に示すように、合カギであるキー２９を差し込むと、ディスクタンブラー２１はキー２９のきざみによって押され、切欠２７がロッキングバー１３の上方にくるまで回転、整列する。この状態で内筒２５を回転させようとすると、溝１９とロッキングバー１３とのテーパーによって、スプリング１５に抗してロッキングバー１３が上方に押し上げられ、内筒２５を回転させることができる。すなわち解錠となる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
今日、不正解錠、特にピッキングと言われる特殊な工具を用いることで鍵孔内のタンブラーを操作し、解錠を行い室内に侵入する犯罪が多発しており、施解錠装置のより一層な信頼性の向上が要求されている。
上記した施解錠装置は、外筒と内筒とを最終的に係合（ロック）するロッキングバーが一つであったため、確実性、信頼性を向上させる面ではまだ改善の余地があった。
また、上記の施解錠装置は、キー挿入穴が、板状の挿入部の断面形状に倣って矩形状であるため、内角が直角となり、ピッキング工具の掛り易い欠点を有していた。さらに、上記の施解錠装置に使用するキーは、板状の挿入部両縁部に波形状のきざみを挿入方向に形成するため、きざみ数を多く形成させることが出来ず、多くの鍵違い数を確保することができなかった。
【０００６】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、ロッキングバーによる確実性、信頼性を高めることができるとともに、ピッキング工具を使用し難くでき、しかも、従来品に比べて鍵違い数を大幅に増やすことのできる施解錠装置を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
この発明の請求項１記載の施解錠装置は、外筒３１と、
該外筒３１の軸線方向に平行とされ、直径方向の対向位置となる両端に形成した溝３３と、
前記外筒３１に対し回転自在に挿嵌する内筒４１と、
該内筒４１から直径方向で進退自在に突出し、突出先端４７ａを前記溝３３へ係合した状態で該内筒４１の回転を阻止する一対のロッキングバー４７と、
中央部にキー挿入穴５７を有し、前記各ロッキングバー４７に対して直交する方向で、前記内筒４１の軸線直交方向に移動自在となって前記内筒４１の軸線方向に整列し、且つ前記軸線直交方向の特定の移動位置で前記ロッキングバー４７の基端４７ｂを進入させて該ロッキングバー４７を前記内筒４１の直径方向内側へ後退させる一対の凹部６９を有した複数のタンブラー５３と、
該タンブラー５３の前記キー挿入穴５７に進入する断面略八角形の棒状の挿入部７９を有し且つ前記タンブラー５３のそれぞれを前記特定の移動位置に移動させる複数のきざみ８３を該挿入部７９に有した施工用キー７７と、
前記施工用キー７７と略同形状とされ前記複数のきざみ８３を同位置に有するとともに、該複数のきざみ８３のうち幾つかのきざみ８３のある前記挿入部７９の位置には上下に切欠１１３が形成されたマスターキー１１１と、
を具備するとともに、
前記複数のタンブラー５３のうち、前記マスターキー１１１の切欠１１３に対応する位置となる任意の位置の任意の数のタンブラー１０１を、キー係合側タンブラー１０３と凹部形成側タンブラー１０５との二分割で形成し、
前記キー係合側タンブラー１０３は、Ｃ字形状となり、上下先端の内側に、二つの係合突起１０７ａ，１０７ｂからなる略鋸歯状の係合部１０７を有し、
前記凹部形成側タンブラー１０５は、逆Ｃ字形状となり、上下先端の外側に、二つの係合突起１０９ａ，１０９ｂからなる略鋸歯状の係合部１０９を有し、
前記キー係合側タンブラー１０３の係合突起１０７ａ，１０７ｂと前記凹部形成側タンブラー１０５の係合突起１０９ａ，１０９ｂとを、第一の係合位置で一体に係合した状態では前記施工用キー７７が用いられ、
前記マスターキー１１１が使用されると、前記キー係合側タンブラー１０３の係合部１０７と前記凹部形成側タンブラー１０５の係合部１０９の位置に前記切欠１１３が位置することで、前記凹部形成側タンブラー１０５の両先端を内側に撓むように、該マスターキー１１１の回転とともに前記内筒４１を回転させることで前記ロッキングバー４７にて前記凹部形成側タンブラー１０５の係合部１０９の係合を解除させ、前記キー係合側タンブラー１０３のキー当接部６１と前記凹部６９との前記軸線直交方向の距離が変わる第二の係合位置にて前記キー係合側タンブラー１０３の係合突起と前記凹部形成側タンブラー１０５の係合突起とを一体に係合した状態とすることを特徴とする。
【０００８】
この施解錠装置では、一対のロッキングバー４７を備えることで、内筒４１から突出した一対のロッキングバー４７が内筒４１の直径方向両端で外筒３１の溝３３に係合し、ロッキングバー４７が一つの構造に比べ、外筒３１と内筒４１との係合が確実且つ強力となる。
また、キー挿入穴５７が、挿入部７９の断面形状と同じ略八角形となり、キー挿入穴５７の内角の全てが鈍角となる。これにより、ピッキング工具を掛り難くすることができる。
さらに、挿入部７９が断面略八角形の棒状となるので、タンブラー５３を特定の位置に移動させるきざみ８３を、挿入部７９の一対の対角部に形成するとともに、挿入部７９の軸線方向に複数設けることができ、しかも、それぞれのきざみの深さを可変させることができるので、数十億通りの鍵違い数が確保可能になる。
【０００９】
また、この施錠装置によれば、キーを施工用キー７７とマスターキー１１１とで構成しており、それぞれ同じ位置となる複数のきざみ８３を備えるとともに、マスターキー１１１には、幾つかのきざみ８３の位置に切欠１１３が形成されて、さらに、前記タンブラー５３のうち、切欠１１３に対応する位置のタンブラー１０１をキー係合側タンブラー１０３と凹部形成側タンブラー１０５との二分割で形成して第一の係合位置で一体に係合し、且つ前記キー係合側タンブラー１０３のキー当接部６１と前記凹部６９との前記軸線直交方向の距離が変わる第二の係合位置で、該キー係合側タンブラー１０３と該凹部形成側タンブラー１０５とを係合自在とした構成としており、前記施工用キー７７とマスターキー１１１とを使い分けることが可能となる。
【００１０】
すなわち、この施解錠装置では、第一の係合位置で係合するタンブラー１０１のキー当接部６１と凹部６９との距離、第二の係合位置で係合するタンブラー１０１のキー当接部６１と凹部６９との距離が異なるものとなる。したがって、第一の係合位置で係合するタンブラー１０１に有効であったきざみ８３は、第二の係合位置で係合するタンブラー１０１に対しては無効となる。これにより、第一の係合位置で係合するタンブラー１０１に使用するキーを一時的に使用可能となる施工用キー（コンストラクションキー）７７とすることができ、第二の係合位置で係合するタンブラーに使用するキー１１１をマスターキーとし、このマスターキー１１１を使用することで、タンブラー１０１の係合位置を変更することが可能となって、施工用キー７７を使用した場合であっても、ロッキングバー４７の基端４７ｂと凹部６９とが一致しなくなるため、この施工用キー７７での施解錠が不可能となり、タンブラー１０１の係合位置切り替え後は、施工用キー７７を使用不能にして防犯性を確保することができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る施解錠装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図１は本発明に係る施解錠装置のタンブラー及びその近傍部材を省略した分解斜視図、図２は図１で省略したタンブラー及びその近傍部材の分解斜視図、図３はキーの側面図、図４は図３のＡ−Ａ矢視図、図５はきざみの種類を表す説明図、図６はタンブラー及びロッキングバーを内蔵した内筒の断面図、図７は異なる位置に凹部を形成したタンブラーのロッキングバー係合解除位置を表した説明図、図８は回動過程における内筒の断面図である。
【００１２】
外筒である円筒状のハウジング３１は、図１の右端が扉の表面に表出する側である前方、左端が扉内部の錠箱の方向である後方となり、前方からキーを挿入するようになっている。ハウジング３１は、直径方向の対向位置となる外側に切り欠いた軸線方向に平行となって長い一対の溝３３を有している。この溝３３には後述のロッキングバーが進入する断面Ｕ字形のレール状のロッキングバー用スペーサ３５を嵌着している。
【００１３】
ハウジング３１は、内部に、キー挿入穴３７を有した円板状のキーガイド３９を回動自在に装着している。ハウジング３１は、キーガイド３９の後方に、内筒４１を回転自在に装着する。このキーガイド３９と内筒４１とは図示しない係合爪等により相対回転不能に一体となる。内筒４１は、左右の側部に、軸線方向に等間隔で穿設した複数の仕切板止穴４３を有している。
【００１４】
内筒４１は、上部及び下部に、軸線方向に平行となる長いスリット状のロッキングバー突出開口４５を有している。内筒４１は、内部の上部及び下部に、内筒４１の軸線方向に長い一対のロッキングバー４７を収容している。ロッキングバー４７は、先細形状の突出先端４７ａと、この突出先端４７ａに連設したピン状の基端４７ｂとを有している。ロッキングバー４７は、突出先端４７ａをロッキングバー突出開口４５から突出させ、ハウジング３１のロッキングバー用スペーサ３５内に進入させて係合する。この状態で、ハウジング３１と内筒４１とは、ロッキングバー４７を介して相対回転不能となる。
【００１５】
内筒４１は、ロッキングバー４７の直径方向内側に板バネ状のリターンスプリング４９を収容している。リターンスプリング４９は、図６に示すように、ロッキングバー４７を、ロッキングバー突出開口４５から突出させる方向に付勢している。このリターンスプリング４９は、後述の仕切板によって支持される。
【００１６】
内筒４１は、内部に、図２に示す複数の仕切板５１と、タンブラー５３とを、軸線方向に交互に配置して収容する。仕切板５１は、両側に突起５５を有し、この突起５５を内筒４１の仕切板止穴４３に挿入することで内筒４１の内部に移動不能となって嵌着する。
【００１７】
本実施の形態は、１９枚の仕切板５１と、１８枚のタンブラー５３とを交互に内筒４１に収容している。それぞれの仕切板５１は、後述するキー７７の挿入部断面形状と同形状の略八角形のキー挿入穴５７を穿設している。一方、タンブラー５３は、挿入部を遊挿するキー挿入穴５９を有している。このキー挿入穴５９は、直径方向一端側が、挿入部の片側の外形状と同形状のく字形となっている。また、キー挿入穴５９は、直径方向他端側が、後述する挿入部のきざみに当接する垂直な辺部に形成したキー当接部６１となっている。
【００１８】
このタンブラー５３は、仕切板５１を挟んで交互に並ぶが、キー当接部６１が左右の同一向き、或いは前後方向交互に並べるものであってもよい。本実施の形態においては、図２に示すように、前後方向でキー当接部６１の向きを左右交互に変えた向きで配設している。
【００１９】
タンブラー５３は、仕切板５１より左右方向の幅が狭く、内筒４１内を、図２の左右方向に移動可能となっている。また、タンブラー５３は、後述する挿入部の先端を案内する切欠６３を、キー当接部６１に有している。さらに、タンブラー５３は、キー当接部６１の外側の側部にバネ保持突起６５を突設している。内筒４１は、内壁とタンブラー５３との間に、このバネ保持突起６５に嵌入するコイルバネ６７を収容している。このコイルバネ６７は、図６に示すように、それぞれのタンブラー５３を、内筒４１の反対側の壁部へ付勢している。
【００２０】
タンブラー５３は、上縁及び下縁に、上記したロッキングバー４７の基端４７ｂを進入させる凹部６９を有している。すなわち、ロッキングバー４７は、基端４７ｂがこの凹部６９に一致したとき、内筒４１の内側に後退可能となる。この凹部６９の、キー当接部６１に対する相対位置は、図７（ａ）〜（ｂ）に示すように、それぞれのタンブラー５３において任意に設定される。
【００２１】
ハウジング３１は、内筒４１を収容した後端側に、挿入部先端が進入する回転自在なテールピース７１を嵌入する。このテールピース７１は、ハウジング３１の最後端に嵌入するワッシャー７３及びクリップ７５によって離脱が阻止される。なお、テールピース７１は後端面に係合板７１ａを有し、係合板７１ａは図示しない錠箱内の機構部分にキー操作力を伝達する。
【００２２】
一方、キー７７は、図３に示すように、棒状の挿入部７９を有する。挿入部７９は、図５に示すように断面形状が略八角形状となる。キー７７は、挿入部７９の後端に保持部となるキーヘッド８１を連設している。キーヘッド８１は、挿入部７９の直径方向から一方、図３の上方のみに突出している。キー７７は、直径方向一方のみにキーヘッド８１を突出させることにより、キー７７の挿入方向を一方向に特定できるようになり、すなわち、キーヘッド８１を上向きに摘んだ状態のみに操作可能であり、従来キーのような二方向使用（リバーシブル）とする必要がなくなる。
【００２３】
また、キー７７は、挿入部７９の先端が、プラスドライバ工具と近似する正面視でプラス十字形状となるように形成している。この十字形状の一側部の先端は、タンブラー５３のキー当接部６１に設けた切欠６３に進入するようになっている。これにより、挿入部７９は、先端が切欠６３に案内されてスムースに内筒４１に進入できるようになっている。
【００２４】
キー７７は、図４，図５に示すように、挿入部７９に、両側部から複数深さで切り込む種々のきざみ８３を有している。すなわち、挿入部７９を下面（または上面）から見た場合、図４に示す形状となり、深さの異なるきざみ８３が、左右交互に、軸線方向に形成される。本実施の形態では、きざみ８３の深さが、浅きざみ８３ａ，中きざみ８３ｂ，深きざみ８３ｃの三種類である場合を例に説明する。なお、タンブラー５３の内筒４１軸線直交方向の特定の移動位置は、この三種類のきざみ８３ａ，８３ｂ，８３ｃに加え、きざみ無し８３ｄを含めた四種類となる（図５参照）。
【００２５】
ここで、キー７７を使用することによる鍵違数について説明する。
上記した１８列のタンブラー５３のうち、例えば右側を奇数タンブラー、左側を偶数タンブラーとし、偶数タンブラー及び奇数タンブラーの９列中、６タンブラーを組み合わせることとし、残る３タンブラーはダミーとすると、偶数タンブラー及び奇数タンブラーのそれぞれで８４通りとなり、きざみ８３が三段階であれば、×７２９（３の６乗）となる。したがって、８４×７２９×８４×７２９＝３，７４９，８４７，６９６通りとなり、さらに偶数タンブラー及び奇数タンブラーの前後を変更することにより×２となり、７，４９９，６９５，３９２で約７５億通りの鍵違数が確保できる。
【００２６】
次に、このように構成した施解錠装置９１の作用を説明する。
施解錠装置９１は、きざみ８３の挿入部７９が、整列したタンブラー５３のキー挿入穴５９に進入すると、それぞれのタンブラー５３が、挿入部７９に形成したきざみ８３によって、内筒４１の軸線直交方向の特定の移動位置に移動する。すなわち、図７（ａ）に示すように、きざみ８３無しに対応するタンブラー５３は、内筒４１の最左端に位置する。図７（ｂ）に示すように、浅きざみ８３に対応するタンブラー５３は、内筒４１の左側に位置する。図７（ｃ）に示すように、中きざみ８３に対応するタンブラー５３は、内筒４１の中央に位置する。図７（ｄ）に示すように、深きざみ８３に対応するタンブラー５３は、内筒４１の最右端に位置する。これらそれぞれの状態でタンブラー５３は、凹部６９がロッキングバー４７の基端４７ｂと一致し、ロッキングバー４７が内筒４１の内側方向に後退可能となる。これにより、図８に示すように、内筒４１とハウジング３１との係合が解除され、内筒４１はハウジング３１に対して回転可能となる。
【００２７】
このように、上記の施解錠装置によれば、一対のロッキングバー４７を備えることで、内筒４１から突出した一対のロッキングバー４７が内筒４１の直径方向の対向した両端でハウジング３１の溝３３に係合し、ロッキングバー４７が一つの構造に比べ、ハウジング３１と内筒４１との係合が確実且つ強力となる。
【００２８】
また、キー挿入穴５９が、挿入部７９の断面形状と同じ略八角形となり、キー挿入穴５９の内角の全てが鈍角となる。これにより、ピッキング工具を掛り難くすることができる。さらに、挿入部７９が断面略八角形の棒状となるので、タンブラー５３を特定の位置に移動させるきざみ８３を、挿入部７９の一対の対角部に形成するとともに、挿入部７９の軸線方向に複数設けることができ、しかも、それぞれのきざみの深さを可変させることができるので、数十億通りの鍵違数が確保可能になる。
【００２９】
次に、本発明に係る施解錠装置の他の実施の形態を説明する。
図９は本発明に係る施解錠装置の他の実施の形態における内筒の断面図、図１０は他の実施の形態に用いるキーの側面図、図１１はタンブラーの第二の係合位置への係合過程を表す説明図、図１２は第一の係合位置で係合したタンブラーの動作説明図、図１３は第二の係合位置で係合したタンブラーの動作説明図である。なお、図１〜図８に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
【００３０】
この実施の形態による施解錠装置は、図９に示すように、タンブラー１０１をを、キー係合側タンブラー１０３と凹部形成側タンブラー１０５との二分割で形成している。このキー係合側タンブラー１０３と凹部形成側タンブラー１０５とは、図９に示す第一の係合位置と、図１１（ｂ）に示す第二の係合位置で係合可能となっている。
【００３１】
すなわち、キー係合側タンブラー１０３は、Ｃ字形状となり、上下先端の内側に、二つの係合突起１０７ａ，１０７ｂからなる略鋸歯状の係合部１０７を有している。また、凹部形成側タンブラー１０５は、逆Ｃ字形状となり、上下先端の外側に、二つの係合突起１０９ａ，１０９ｂからなる略鋸歯状の係合部１０９を有している。
【００３２】
また、この施解錠装置には、図１０に示すキー１１１が用いられる。このキー１１１は、上記した図３に示すキー７７の両側部のきざみ８３に加え、上下方向に複数、本実施の形態では三つの切欠１１３を有している。すなわち、この切欠１１３は、キー挿入穴５９内で上下に間隙を形成することとなり、そしてこの切欠１１３により、凹部形成側タンブラー１０５は、図１１（ａ）に示すように、先端が内側に撓む方向で変形可能となる。このタンブラー１０１は、任意の位置で且つ任意の数設けることができる。
【００３３】
そして、この施解錠装置は、切欠１１３を有するキー１１１と、切欠１１３を有さないキーとを使い分けることにより、一時的に施解錠操作を行うことを可能とする施工用キー（コンストラクションキー）と、マスターキーとの使い分けを可能にすることができる。すなわち、この施解錠装置は、工場出荷時に、図９に示す第一の係合位置でタンブラー１０１を係合させておく。この状態では、切欠１１３を有しない施工用キーを使用することにより、図１２（ａ）に示すように、係合部１０７，１０９が解除されない。また、施工用キーのきざみ８３に合わせて、上記の施解錠装置９１の場合と同様に、図１２（ｂ）に示すように、タンブラー１０１を特定位置に移動させ、ロッキングバー４７を後退可能として、内筒４１をハウジング３１に対して係合解除可能にできる。
【００３４】
一方、切欠１１３を有したマスターキーであるキー１１１を一旦挿入すると、図１１（ａ）に示すように、切欠１１３に一致した凹部形成側タンブラー１０５が、キー操作による内筒４１の回転によってロッキングバー４７に押圧され内側へ撓む。これにより、タンブラー１０１は、第一の係合位置での係合部１０７，１０９が係合解除されるとともに、図１１（ｂ）、図１３（ａ）に示す第二の係合位置で係合する。
【００３５】
これにより、タンブラー１０１は、キー当接部６１と、凹部６９との軸線直交方向の距離が変わる。この結果、図１２（ｂ）で使用した施工用キーを使用した場合であっても、図１３（ｂ）に示すように、ロッキングバー４７の基端４７ｂと凹部６９とが一致しなくなるため、この施工用キーでの施解錠が不可能となる。
【００３６】
また、この場合、凹部形成側タンブラー１０５に形成する凹部６９は、所定の幅で形成しておくことにより、図１２（ｃ）と、図１３（ｃ）に示すように、第一の係合位置及び第二の係合位置のいずれにおいても、マスターキーであるキー１１１の使用を可能にしている。
【００３７】
この施解錠装置によれば、第一の係合位置で係合するタンブラー１０１のキー当接部６１と凹部６９との距離と、第二の係合位置で係合するタンブラー１０１のキー当接部６１と凹部６９との距離が異なるものとなる。したがって、第一の係合位置で係合するタンブラー１０１に有効であったきざみは、第二の係合位置で係合するタンブラー１０１に対しては無効となる。これにより、第一の係合位置で係合するタンブラー１０１に使用するキーを施工用キーとし、第二の係合位置で係合するタンブラー１０１に使用するキー１１１をマスターキーとすることで、タンブラー１０１の係合位置切り替え後は、施工用キーを使用不可能にして防犯性を確保することができる。
【００３８】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る施解錠装置によれば、一対のロッキングバーを備えた構成としたので、ロッキングバーが一つの構造に比べ、外筒と内筒との係合を確実且つ強力に行え、施錠時の信頼性を高めることができる。
また、キー挿入穴が、挿入部の断面形状と同じ略八角形と構成したので内角の全てが鈍角となり、ピッキング工具を掛り難くして、防犯性を高めることができる。
さらに、挿入部を断面略八角形の棒状としたので、タンブラーを特定の位置に移動させるきざみを挿入部の一対の対角部に形成するとともに、挿入部の軸線方向に沿って複数設けることができ、しかも、それぞれのきざみの深さを十分に可変させることができるので、例えば数十億通りの鍵違い数を確保することができ、これによっても防犯性を向上させることができる。
【００３９】
また、タンブラーを、キー係合側タンブラーと凹部形成側タンブラーとの二分割で形成して、第一の係合位置で一体に係合し、且つキー係合側タンブラーのキー当接部と凹部との軸線直交方向の距離が変わる第二の係合位置で、キー係合側タンブラーと凹部形成側タンブラーとを係合自在とした構成としたので、第一の係合位置で係合するタンブラーのキー当接部と凹部との距離、第二の係合位置で係合するタンブラーのキー当接部と凹部との距離が異なるものに構成可能となる。したがって、第一の係合位置で係合するタンブラーに有効であったきざみは、第二の係合位置で係合するタンブラーに対しては無効となる。これにより、第一の係合位置で係合するタンブラーに使用するキーを一時的に使用可能となる施工用キーとし、第二の係合位置で係合するタンブラーに使用するキーをマスターキーとすることで、タンブラーの係合位置切り替え後は、施工用キーを使用不可能にして、不正にキーを使用されることによる犯罪に対する防犯性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る施解錠装置のタンブラー及びその近傍部材を省略した分解斜視図である。
【図２】図１で省略したタンブラー及びその近傍部材の分解斜視図である。
【図３】キーの側面図である。
【図４】図３のＡ−Ａ矢視図である。
【図５】きざみの種類を表す説明図である。
【図６】タンブラー及びロッキングバーを内蔵した内筒の断面図である。
【図７】異なる位置に凹部を形成したタンブラーのロッキングバー係合解除位置を表した説明図である。
【図８】回動過程における内筒の断面図である。
【図９】本発明に係る施解錠装置の他の実施の形態における内筒の断面図である。
【図１０】他の実施の形態に用いるキーの側面図である。
【図１１】タンブラーの第二の係合位置への係合過程を表す説明図である。
【図１２】第一の係合位置で係合したタンブラーの動作説明図である。
【図１３】第二の係合位置で係合したタンブラーの動作説明図である。
【図１４】ロータリーディスクタイプのタンブラーを有するディスクシリンダーの施錠状態の正面視を（ａ）、断面を（ｂ）で示した説明図である。
【図１５】ロータリーディスクタイプのタンブラーを有するディスクシリンダーの解錠状態の正面視を（ａ）、断面を（ｂ）で示した説明図である。
【符号の説明】
３１…ハウジング（外筒）
３３…溝
４１…内筒
４７…ロッキングバー
４７ａ…突出先端
４７ｂ…ロッキングバーの基端
５３，１０１…タンブラー
５７…キー挿入穴
６１…キー当接部
６９…凹部
７７，１１１…キー
７９…挿入部
８３…きざみ
１０３…キー係合側タンブラー
１０５…凹部形成側タンブラー[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a locking / unlocking device that allows a locking bar to be disengaged by moving each of a plurality of tumblers to a specific position using a key.
[0002]
[Prior art]
The cylinder type locking device is moved in accordance with the increment of the key inserted into the key hole, and the rotation restriction of the inner cylinder formed with the key hole is released relative to the outer cylinder inserted into the inner cylinder, thereby locking the locking device. A plurality of tumblers for locking and unlocking. This type of locking device can be roughly classified into a pin type and a rotary disk type depending on the tumbler shape provided in the cylinder.
[0003]
For example, in a disk cylinder having a rotary disk type tumbler, as shown in FIG. 14, the locking bar 13 is pressed against the groove 19 of the outer cylinder 17 by a spring 15 when the key is removed. Further, the disk tumbler 21 is pushed in the direction of arrow a in the figure by a tumbler spring 23. Even if the inner cylinder 25 is to be rotated in this state, the notch 27 of the disk tumbler 21 is not above the locking bar 13, so that the locking bar 13 cannot be raised upward by being blocked by the disk tumbler 21. The cylinder 25 cannot be rotated. That is, it becomes a locked state.
[0004]
On the other hand, as shown in FIG. 15, when the key 29 which is the key is inserted, the disc tumbler 21 is pushed by the step of the key 29 and is rotated and aligned until the notch 27 comes above the locking bar 13. If the inner cylinder 25 is to be rotated in this state, the locking bar 13 is pushed upward against the spring 15 by the taper between the groove 19 and the locking bar 13, and the inner cylinder 25 can be rotated. That is, unlocking is performed.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Today, there are many crimes that operate the tumbler in the keyhole by using a special tool called unauthorized picking, especially unlocking, unlocking and entering the room, making the locking and unlocking device more reliable There is a demand for improved performance.
Since the locking / unlocking device described above has only one locking bar that finally engages (locks) the outer cylinder and the inner cylinder, there is still room for improvement in terms of improving certainty and reliability.
In addition, since the key insertion hole has a rectangular shape following the cross-sectional shape of the plate-like insertion portion, the above-described locking / unlocking device has a drawback that the internal angle becomes a right angle and the picking tool is easily applied. Furthermore, the key used in the above locking / unlocking device forms a wavy step in the insertion direction at both edges of the plate-like insertion portion, so it is not possible to form a large number of steps and a large number of key differences. Could not be secured.
[0006]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and can improve the reliability and reliability of a locking bar, make it difficult to use a picking tool, and greatly increase the number of key differences compared to conventional products. An object of the present invention is to provide a locking / unlocking device that can perform the above operation.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
Next, means for solving the above problems will be described with reference to the drawings corresponding to the embodiments.
The locking / unlocking device according to claim 1 of the present invention includes an outer cylinder 31,
Grooves 33 formed at both ends that are parallel to the axial direction of the outer cylinder 31 and that are opposite positions in the diameter direction;
An inner cylinder 41 that is rotatably inserted into the outer cylinder 31;
A pair of locking bars 47 protruding from the inner cylinder 41 in a diametrically movable manner and preventing the rotation of the inner cylinder 41 in a state where the protruding tip 47a is engaged with the groove 33;
A key insertion hole 57 in the center, which is movable in the direction perpendicular to the axis of the inner cylinder 41 in a direction perpendicular to the respective locking bars 47 and aligned in the axis direction of the inner cylinder 41; A plurality of tumblers 53 having a pair of recesses 69 for causing the proximal end 47b of the locking bar 47 to enter at a specific movement position in the direction perpendicular to the axis and retracting the locking bar 47 inward in the diameter direction of the inner cylinder 41; ,
The insertion portion 79 has a plurality of notches 83 each having a rod-like insertion portion 79 having a substantially octagonal cross section that enters the key insertion hole 57 of the tumbler 53 and moving each of the tumbler 53 to the specific movement position. The construction key 77
The construction key 77 has substantially the same shape and has the plurality of notches 83 at the same position, and a plurality of notches 83 among the plurality of notches 83 has a notch 113 at the top and bottom of the insertion portion 79. A formed master key 111;
And having
Of the plurality of tumblers 53, an arbitrary number of tumblers 101 at positions corresponding to the notches 113 of the master key 111 are divided into two parts, a key engagement side tumbler 103 and a recess formation side tumbler 105. Forming,
The key engagement side tumbler 103 is C-shaped, and has a substantially serrated engagement portion 107 formed of two engagement protrusions 107a and 107b on the inside of the upper and lower ends.
The recess forming side tumbler 105 has an inverted C shape, and has a substantially serrated engaging portion 109 formed of two engaging protrusions 109a and 109b on the outer sides of the upper and lower ends.
When the engagement protrusions 107a and 107b of the key engagement side tumbler 103 and the engagement protrusions 109a and 109b of the recess formation side tumbler 105 are integrally engaged at the first engagement position, the construction key 77 is provided. Is used,
When the master key 111 is used, the notch 113 is positioned at the engagement portion 107 of the key engagement side tumbler 103 and the engagement portion 109 of the recess formation side tumbler 105, so that the recess formation side By rotating the inner cylinder 41 together with the rotation of the master key 111 so that both ends of the tumbler 105 are bent inwardly, the engagement of the engaging portion 109 of the recess forming side tumbler 105 is released by the locking bar 47. The engagement protrusion of the key engagement tumbler 103 and the recess at the second engagement position where the distance between the key contact portion 61 of the key engagement tumbler 103 and the recess 69 in the direction perpendicular to the axis changes. It is characterized in that the engaging protrusion of the forming side tumbler 105 is integrally engaged.
[0008]
In this locking / unlocking device, by providing the pair of locking bars 47, the pair of locking bars 47 protruding from the inner cylinder 41 engage with the grooves 33 of the outer cylinder 31 at both ends in the diameter direction of the inner cylinder 41. However, compared with one structure, the engagement between the outer cylinder 31 and the inner cylinder 41 is reliable and strong.
In addition, the key insertion hole 57 has an approximately octagonal shape that is the same as the cross-sectional shape of the insertion portion 79, and all the inner angles of the key insertion hole 57 are obtuse. Thereby, it is possible to make the picking tool difficult.
Further, since the insertion portion 79 has a substantially octagonal cross-section, a step 83 for moving the tumbler 53 to a specific position is formed in a pair of diagonal portions of the insertion portion 79 and in the axial direction of the insertion portion 79. A plurality of keys can be provided, and the depth of each step can be varied, so that billions of key differences can be secured.
[0009]
In addition, according to this locking device, the key is constituted by the construction key 77 and the master key 111, and the master key 111 includes a plurality of notches 83 at the same position, and the master key 111 has several notches 83. A notch 113 is formed at the position of the tumbler 53, and a tumbler 101 at a position corresponding to the notch 113 of the tumbler 53 is formed by splitting the key engagement side tumbler 103 and the recess formation side tumbler 105 into two parts. At the second engagement position where the distance between the key contact portion 61 of the key engagement side tumbler 103 and the recess 69 changes in the direction perpendicular to the axis line. The construction side tumbler 103 and the recess forming side tumbler 105 are configured to be freely engageable, and the construction key 77 and the master key 111 can be used properly. To become.
[0010]
That is, in this locking / unlocking device, the distance between the key contact portion 61 and the recess 69 of the tumbler 101 engaged at the first engagement position, and the key contact portion of the tumbler 101 engaged at the second engagement position. The distance between 61 and the recess 69 is different. Therefore, the step 83 effective for the tumbler 101 engaged at the first engagement position becomes invalid for the tumbler 101 engaged at the second engagement position. Thereby, the key used for the tumbler 101 engaged at the first engagement position can be used as a construction key (construction key) 77 that can be temporarily used, and is engaged at the second engagement position. The key 111 used for the tumbler is used as a master key, and by using this master key 111, the engagement position of the tumbler 101 can be changed, and even when the construction key 77 is used. Since the base end 47b of the locking bar 47 and the recess 69 do not coincide with each other, it becomes impossible to lock and unlock with the construction key 77, and the construction key 77 is made unusable after the engagement position of the tumbler 101 is switched. Can secure crime prevention.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
DESCRIPTION OF EXEMPLARY EMBODIMENTS Hereinafter, a preferred embodiment of a locking and unlocking apparatus according to the invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 is an exploded perspective view of the locking and unlocking apparatus according to the present invention in which the tumbler and its neighboring members are omitted, FIG. 2 is an exploded perspective view of the tumbler and its neighboring members omitted in FIG. 1, and FIG. 4 is an AA arrow view of FIG. 3, FIG. 5 is an explanatory view showing the type of step, FIG. 6 is a cross-sectional view of an inner cylinder incorporating a tumbler and a locking bar, and FIG. 7 is a tumbler having recesses formed at different positions. FIG. 8 is a cross-sectional view of the inner cylinder in the turning process.
[0012]
The cylindrical housing 31 which is an outer cylinder is such that the right end in FIG. 1 is the front which is the side exposed on the surface of the door, the left end is the rear which is the direction of the lock box inside the door, and the key is inserted from the front. It has become. The housing 31 has a pair of long grooves 33 that are parallel to the axial direction cut out on the outside and that are opposed to each other in the diametrical direction. The groove 33 is fitted with a rail-shaped locking bar spacer 35 having a U-shaped cross section into which a locking bar described later enters.
[0013]
The housing 31 is rotatably mounted with a disk-shaped key guide 39 having a key insertion hole 37 therein. The housing 31 has an inner cylinder 41 rotatably mounted behind the key guide 39. The key guide 39 and the inner cylinder 41 are integrated so as not to be relatively rotatable by an engaging claw or the like (not shown). The inner cylinder 41 has a plurality of partition plate stop holes 43 formed at equal intervals in the axial direction on the left and right sides.
[0014]
The inner cylinder 41 has long slit-like rocking bar protruding openings 45 that are parallel to the axial direction at the upper and lower portions. The inner cylinder 41 accommodates a pair of locking bars 47 that are long in the axial direction of the inner cylinder 41 at the upper and lower portions inside. The locking bar 47 has a tapered protruding tip 47a and a pin-like base end 47b connected to the protruding tip 47a. The locking bar 47 is engaged with the protruding tip 47 a protruding from the locking bar protruding opening 45 and entering the locking bar spacer 35 of the housing 31. In this state, the housing 31 and the inner cylinder 41 cannot be rotated relative to each other via the locking bar 47.
[0015]
The inner cylinder 41 accommodates a leaf spring-like return spring 49 inside the locking bar 47 in the diameter direction. As shown in FIG. 6, the return spring 49 urges the locking bar 47 in a direction in which the locking bar 47 protrudes from the locking bar protrusion opening 45. The return spring 49 is supported by a partition plate described later.
[0016]
The inner cylinder 41 accommodates therein a plurality of partition plates 51 and tumblers 53 shown in FIG. 2 alternately arranged in the axial direction. The partition plate 51 has protrusions 55 on both sides, and the protrusions 55 are inserted into the partition plate stop holes 43 of the inner cylinder 41 so as to be immovable and fitted inside the inner cylinder 41.
[0017]
In the present embodiment, 19 partition plates 51 and 18 tumblers 53 are alternately accommodated in the inner cylinder 41. Each partition plate 51 is provided with a substantially octagonal key insertion hole 57 having the same shape as the cross-sectional shape of the insertion portion of the key 77 described later. On the other hand, the tumbler 53 has a key insertion hole 59 for loosely inserting the insertion portion. The key insertion hole 59 has a square shape at one end in the diameter direction that has the same shape as the outer shape on one side of the insertion portion. The key insertion hole 59 has a key abutting portion 61 formed on the other side in the diametrical direction on a vertical side that abuts a step of the insertion portion described later.
[0018]
The tumblers 53 are alternately arranged with the partition plate 51 interposed therebetween, but the key contact portions 61 may be arranged in the same direction on the left and right, or alternately in the front-rear direction. In the present embodiment, as shown in FIG. 2, the key contact portion 61 is disposed in a direction in which the direction of the key contact portion 61 is alternately changed in the front-rear direction.
[0019]
The tumbler 53 is narrower in the left-right direction than the partition plate 51, and can move in the left-right direction in FIG. The tumbler 53 has a notch 63 in the key abutting portion 61 for guiding a distal end of an insertion portion described later. Further, the tumbler 53 has a spring holding projection 65 protruding from a side portion outside the key abutting portion 61. The inner cylinder 41 accommodates a coil spring 67 that fits into the spring holding projection 65 between the inner wall and the tumbler 53. As shown in FIG. 6, the coil spring 67 urges each tumbler 53 to a wall portion on the opposite side of the inner cylinder 41.
[0020]
The tumbler 53 has a recess 69 for allowing the base end 47b of the locking bar 47 to enter the upper edge and the lower edge. That is, the locking bar 47 can be retracted to the inside of the inner cylinder 41 when the base end 47 b coincides with the recess 69. The relative position of the recess 69 with respect to the key contact portion 61 is arbitrarily set in each tumbler 53 as shown in FIGS.
[0021]
The housing 31 is fitted with a rotatable tail piece 71 into which the distal end of the insertion portion enters the rear end side that houses the inner cylinder 41. The tail piece 71 is prevented from being separated by a washer 73 and a clip 75 that are fitted into the rear end of the housing 31. The tail piece 71 has an engagement plate 71a on the rear end surface, and the engagement plate 71a transmits a key operation force to a mechanism portion in a lock box (not shown).
[0022]
On the other hand, the key 77 has a rod-shaped insertion portion 79 as shown in FIG. As shown in FIG. 5, the insertion portion 79 has a substantially octagonal cross section. In the key 77, a key head 81 serving as a holding portion is connected to the rear end of the insertion portion 79. The key head 81 protrudes from the diameter direction of the insertion portion 79 only upward in FIG. The key 77 can be operated only in a state in which the key head 81 is picked upward by projecting the key head 81 in only one of the diameter directions so that the insertion direction of the key 77 can be specified in one direction. This eliminates the need for reversible use as in conventional keys.
[0023]
The key 77 is formed so that the tip of the insertion portion 79 has a plus cross shape when viewed from the front, which approximates that of a plus driver tool. The tip of one side portion of the cross shape enters a notch 63 provided in the key contact portion 61 of the tumbler 53. As a result, the insertion portion 79 is guided by the notch 63 so that the insertion portion 79 can smoothly enter the inner cylinder 41.
[0024]
As shown in FIGS. 4 and 5, the key 77 has various notches 83 in the insertion portion 79 that are cut at a plurality of depths from both sides. That is, when the insertion portion 79 is viewed from the lower surface (or the upper surface), the shape shown in FIG. 4 is formed, and the notches 83 having different depths are alternately formed in the axial direction on the left and right. In the present embodiment, the case where the depth of the step 83 is three types of a shallow step 83a, a medium step 83b, and a deep step 83c will be described as an example. The specific movement positions of the tumbler 53 in the direction orthogonal to the axis of the inner cylinder 41 are four types including the three types of notches 83a, 83b, and 83c and the nodule 83d (see FIG. 5).
[0025]
Here, the key difference by using the key 77 will be described.
Of the 18 rows of tumblers 53, for example, the right side is an odd tumbler, the left side is an even tumbler, and 6 tumblers are combined in 9 rows of even and odd tumblers, and the remaining 3 tumblers are dummy. If there are 84 steps for each odd tumbler, and the step 83 is in three stages, it will be x729 (the sixth power of 3). Therefore, 84 × 729 × 84 × 729 = 3,749,847,696 ways, and further by changing the front and back of the even and odd tumblers, it becomes × 2, and about 7,500,000,7,499,695,392. The number of key mistakes can be secured.
[0026]
Next, the operation of the locking / unlocking device 91 configured as described above will be described.
When the insertion portion 79 of the step 83 enters the key insertion hole 59 of the aligned tumbler 53, the locking / unlocking device 91 causes each tumbler 53 to move in the direction orthogonal to the axis of the inner cylinder 41 by the step 83 formed in the insertion portion 79. Move to a specific movement position. That is, as shown in FIG. 7A, the tumbler 53 corresponding to the absence of the step 83 is located at the leftmost end of the inner cylinder 41. As shown in FIG. 7B, the tumbler 53 corresponding to the shallow step 83 is located on the left side of the inner cylinder 41. As shown in FIG. 7C, the tumbler 53 corresponding to the middle step 83 is located at the center of the inner cylinder 41. As shown in FIG. 7D, the tumbler 53 corresponding to the deep step 83 is located at the rightmost end of the inner cylinder 41. In each of these states, in the tumbler 53, the recess 69 coincides with the base end 47b of the locking bar 47, and the locking bar 47 can be retracted in the inner direction of the inner cylinder 41. Thereby, as shown in FIG. 8, the engagement between the inner cylinder 41 and the housing 31 is released, and the inner cylinder 41 can rotate with respect to the housing 31.
[0027]
Thus, according to the above locking / unlocking device, by providing the pair of locking bars 47, the pair of locking bars 47 protruding from the inner cylinder 41 has grooves in the housing 31 at opposite ends of the inner cylinder 41 in the diametrical direction. 33, the engagement between the housing 31 and the inner cylinder 41 is reliable and strong compared to the structure in which the locking bar 47 is one.
[0028]
In addition, the key insertion hole 59 has a substantially octagonal shape that is the same as the cross-sectional shape of the insertion portion 79, and all the inner angles of the key insertion hole 59 are obtuse. Thereby, it is possible to make the picking tool difficult. Further, since the insertion portion 79 has a substantially octagonal cross-section, a step 83 for moving the tumbler 53 to a specific position is formed in a pair of diagonal portions of the insertion portion 79 and in the axial direction of the insertion portion 79. A plurality of keys can be provided, and the depth of each step can be varied, so that billions of key errors can be secured.
[0029]
Next, another embodiment of the locking / unlocking device according to the present invention will be described.
9 is a cross-sectional view of an inner cylinder in another embodiment of the locking / unlocking device according to the present invention, FIG. 10 is a side view of a key used in another embodiment, and FIG. 11 is a second engagement position of the tumbler. FIG. 12 is an operation explanatory diagram of the tumbler engaged at the first engagement position, and FIG. 13 is an operation explanatory diagram of the tumbler engaged at the second engagement position. In addition, the same code | symbol is attached | subjected to the member same as the member shown in FIGS. 1-8, and the overlapping description shall be abbreviate | omitted.
[0030]
In the locking / unlocking apparatus according to this embodiment, as shown in FIG. 9, the tumbler 101 is divided into two parts, that is, a key engagement side tumbler 103 and a recess formation side tumbler 105. The key engagement side tumbler 103 and the recess formation side tumbler 105 can be engaged at a first engagement position shown in FIG. 9 and a second engagement position shown in FIG.
[0031]
That is, the key engagement side tumbler 103 is C-shaped, and has a substantially serrated engagement portion 107 composed of two engagement protrusions 107a and 107b inside the upper and lower ends. Further, the recess forming side tumbler 105 has an inverted C shape, and has a substantially serrated engaging portion 109 including two engaging protrusions 109a and 109b on the outer sides of the upper and lower ends.
[0032]
Moreover, the key 111 shown in FIG. 10 is used for this locking / unlocking apparatus. This key 111 has a plurality of notches 113 in the vertical direction in addition to the notches 83 on both sides of the key 77 shown in FIG. That is, the notch 113 forms a gap vertically in the key insertion hole 59, and the notch 113 causes the recess forming side tumbler 105 to bend its tip inward as shown in FIG. It can be deformed in the direction of This tumbler 101 can be provided at any position and in any number.
[0033]
The locking / unlocking device includes a construction key (construction key) that allows a temporary locking / unlocking operation by properly using a key 111 having a notch 113 and a key having no notch 113. , It can be used properly with the master key. That is, this locking / unlocking device engages the tumbler 101 at the first engagement position shown in FIG. 9 at the time of factory shipment. In this state, by using a construction key that does not have the notch 113, the engaging portions 107 and 109 are not released as shown in FIG. Further, as shown in FIG. 12B, the tumbler 101 is moved to a specific position so that the locking bar 47 can be retracted in accordance with the step 83 of the construction key, as in the case of the locking / unlocking device 91 described above. The inner cylinder 41 can be disengaged from the housing 31.
[0034]
On the other hand, once the key 111 which is the master key having the notch 113 is inserted, as shown in FIG. 11A, the recess forming side tumbler 105 coinciding with the notch 113 is locked by the rotation of the inner cylinder 41 by the key operation. It is pressed by the bar 47 and bent inward. As a result, the tumbler 101 is disengaged from the engagement portions 107 and 109 at the first engagement position, and is engaged at the second engagement position shown in FIGS. 11 (b) and 13 (a). Match.
[0035]
Thereby, in the tumbler 101, the distance between the key contact portion 61 and the recess 69 in the direction perpendicular to the axis changes. As a result, even when the construction key used in FIG. 12 (b) is used, as shown in FIG. 13 (b), the base end 47b of the locking bar 47 and the recess 69 do not match. Locking and unlocking with this construction key becomes impossible.
[0036]
Further, in this case, the recess 69 formed in the recess formation side tumbler 105 is formed with a predetermined width, so that the first engagement as shown in FIG. 12 (c) and FIG. 13 (c). The key 111 which is a master key can be used in both the position and the second engagement position.
[0037]
According to this locking / unlocking device, the distance between the key contact portion 61 and the recess 69 of the tumbler 101 engaged at the first engagement position, and the key contact of the tumbler 101 engaged at the second engagement position. The distance between the portion 61 and the recess 69 is different. Therefore, the step effective for the tumbler 101 engaged at the first engagement position becomes invalid for the tumbler 101 engaged at the second engagement position. Thereby, the key used for the tumbler 101 engaged at the first engagement position is a construction key, and the key 111 used for the tumbler 101 engaged at the second engagement position is a master key. After the engagement position of the tumbler 101 is switched, the construction key can be made unusable to ensure crime prevention.
[0038]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the locking / unlocking device according to the present invention, since the configuration includes a pair of locking bars, the engagement between the outer cylinder and the inner cylinder is greater than that of a single locking bar. It can be performed reliably and strongly, and the reliability at the time of locking can be improved.
In addition, since the key insertion hole is formed in an approximately octagonal shape that is the same as the cross-sectional shape of the insertion portion, all of the inner angles become obtuse, making it difficult to apply a picking tool and improving crime prevention.
Furthermore, since the insertion portion has a bar shape with a substantially octagonal cross section, a step for moving the tumbler to a specific position is formed in a pair of diagonal portions of the insertion portion, and a plurality of steps can be provided along the axial direction of the insertion portion. In addition, since the depth of each step can be made sufficiently variable, for example, billions of key differences can be secured, and this can also improve the crime prevention performance.
[0039]
Further, the tumbler is formed by dividing the tumbler into a key engagement side tumbler and a recess formation side tumbler, and is integrally engaged at the first engagement position, and the key contact portion and the recess of the key engagement side tumbler Since the key engagement side tumbler and the recess formation side tumbler are configured to be freely engageable at the second engagement position where the distance in the direction perpendicular to the axis of the tumbler is engaged, the tumbler engaged at the first engagement position The distance between the key contact portion and the recessed portion of the tumbler and the distance between the key contact portion and the recessed portion of the tumbler engaged at the second engagement position can be different. Therefore, the step effective for the tumbler engaged at the first engagement position becomes invalid for the tumbler engaged at the second engagement position. Thus, the key used for the tumbler engaged at the first engagement position is temporarily used as a construction key, and the key used for the tumbler engaged at the second engagement position is defined as a master key. By doing so, after switching the engagement position of the tumbler, it is possible to make the construction key unusable and to secure crime prevention against crimes caused by unauthorized use of the key.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view of a locking / unlocking device according to the present invention in which a tumbler and its neighboring members are omitted.
2 is an exploded perspective view of a tumbler and its neighboring members omitted in FIG. 1. FIG.
FIG. 3 is a side view of a key.
4 is a view taken in the direction of arrows AA in FIG. 3;
FIG. 5 is an explanatory diagram showing types of steps.
FIG. 6 is a cross-sectional view of an inner cylinder incorporating a tumbler and a locking bar.
FIG. 7 is an explanatory view showing a locking bar engagement release position of a tumbler in which concave portions are formed at different positions.
FIG. 8 is a cross-sectional view of the inner cylinder in the turning process.
FIG. 9 is a cross-sectional view of an inner cylinder in another embodiment of the locking / unlocking device according to the present invention.
FIG. 10 is a side view of a key used in another embodiment.
FIG. 11 is an explanatory diagram illustrating an engagement process of a tumbler to a second engagement position.
FIG. 12 is an operation explanatory view of a tumbler engaged at a first engagement position.
FIG. 13 is an operation explanatory diagram of a tumbler engaged at a second engagement position.
14A and 14B are explanatory views showing a front view and a cross section of a disk cylinder having a rotary disk type tumbler in a locked state, respectively.
FIG. 15 is an explanatory diagram showing a front view of a disk cylinder having a rotary disk type tumbler in an unlocked state and a cross section shown in (b).
[Explanation of symbols]
31 ... Housing (outer cylinder)
33 ... Groove
41 ... Inner cylinder
47 ... Rocking bar
47a ... protruding tip
47b ... Base end of the locking bar
53,101 ... Tumbler
57 ... Key insertion hole
61 ... Key contact part
69 ... concave
77, 111 ... key
79 ... Insertion section
83 ... Kizami
103 ... Key engagement side tumbler
105 ... Tumbler on the recess forming side

Claims

外筒と、
該外筒の軸線方向に平行とされ、直径方向の対向位置となる両端に形成した溝と、
前記外筒に対し回転自在に挿嵌する内筒と、
該内筒から直径方向で進退自在に突出し、突出先端を前記溝へ係合した状態で該内筒の回転を阻止する一対のロッキングバーと、
中央部にキー挿入穴を有し、前記各ロッキングバーに対して直交する方向で、前記内筒の軸線直交方向に移動自在となって前記内筒の軸線方向に整列し、且つ前記軸線直交方向の特定の移動位置で前記ロッキングバーの基端を進入させて該ロッキングバーを前記内筒の直径方向内側へ後退させる一対の凹部を有した複数のタンブラーと、
該タンブラーの前記キー挿入穴に進入する断面略八角形の棒状の挿入部を有し且つ前記タンブラーのそれぞれを前記特定の移動位置に移動させる複数のきざみを該挿入部に有した施工用キーと、
前記施工用キーと略同形状とされ前記複数のきざみを同位置に有するとともに、該複数のきざみのうち幾つかのきざみのある前記挿入部の位置には上下に切欠が形成されたマスターキーと、
を具備するとともに、
前記複数のタンブラーのうち、前記マスターキーの切欠に対応する位置となる任意の位置の任意の数のタンブラーを、キー係合側タンブラーと凹部形成側タンブラーとの二分割で形成し、
前記キー係合側タンブラーは、Ｃ字形状となり、上下先端の内側に、二つの係合突起からなる略鋸歯状の係合部を有し、
前記凹部形成側タンブラーは、逆Ｃ字形状となり、上下先端の外側に、二つの係合突起からなる略鋸歯状の係合部を有し、
前記キー係合側タンブラーの係合突起と前記凹部形成側タンブラーの係合突起とを、第一の係合位置で一体に係合した状態では前記施工用キーが用いられ、
前記マスターキーが使用されると、前記キー係合側タンブラーの係合部と前記凹部形成側タンブラーの係合部の位置に前記切欠が位置することで、前記凹部形成側タンブラーの両先端を内側に撓むように、該マスターキーの回転とともに前記内筒を回転させることで前記ロッキングバーにて前記凹部形成側タンブラーの係合部の係合を解除させ、前記キー係合側タンブラーのキー当接部と前記凹部との前記軸線直交方向の距離が変わる第二の係合位置にて前記キー係合側タンブラーの係合突起と前記凹部形成側タンブラーの係合突起とを一体に係合した状態とすることを特徴とする施解錠装置。An outer cylinder,
Grooves formed on both ends that are parallel to the axial direction of the outer cylinder and that are opposite positions in the diameter direction;
An inner cylinder rotatably inserted into the outer cylinder;
A pair of locking bars that protrude from the inner cylinder in a diametrically movable manner, and prevent the inner cylinder from rotating in a state where the protruding tip is engaged with the groove;
It has a key insertion hole in the center, is movable in the direction perpendicular to the axis of the inner cylinder in a direction perpendicular to the respective locking bars, and is aligned with the axis of the inner cylinder, and the direction perpendicular to the axis A plurality of tumblers having a pair of recesses for allowing the proximal end of the locking bar to enter at a specific movement position and retreating the locking bar to the inside in the diameter direction of the inner cylinder;
A construction key having a rod-like insertion portion having a substantially octagonal cross section that enters the key insertion hole of the tumbler, and a plurality of steps for moving each of the tumblers to the specific movement position; ,
A master key having substantially the same shape as the construction key and having the plurality of notches at the same position, and having a notch formed vertically at the position of the insertion portion having some notches among the plurality of notches. ,
And having
Of the plurality of tumblers, an arbitrary number of tumblers at positions corresponding to the notches of the master key are formed by dividing the key engagement side tumbler and the recess formation side tumbler into two parts,
The key engagement side tumbler is C-shaped, and has a substantially serrated engagement portion made up of two engagement protrusions on the inside of the upper and lower ends.
The recess forming side tumbler has an inverted C-shape, and has a substantially serrated engaging portion composed of two engaging protrusions on the outer side of the upper and lower ends.
In the state where the engagement protrusion of the key engagement side tumbler and the engagement protrusion of the recess formation side tumbler are integrally engaged at the first engagement position, the construction key is used,
When the master key is used, the notches are positioned at the engagement portions of the key engagement side tumbler and the recess formation side tumbler so that both ends of the recess formation side tumbler are inward. The inner cylinder is rotated together with the rotation of the master key so as to be bent, so that the engagement of the engagement portion of the recess forming side tumbler is released by the locking bar, and the key contact portion of the key engagement side tumbler is released. And the engagement projection of the key engagement side tumbler and the engagement projection of the recess formation side tumbler are integrally engaged at a second engagement position where the distance in the direction perpendicular to the axis line and the recess changes. A locking / unlocking device characterized by: