JP4079517B2 - 工作機械主軸の工具固定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械の主軸の工具固定装置に関し、特に、工具の基端に係合するコレットに連係したドローバーを、圧縮ガスにより工具固定側へ付勢するように構成したものに関する。
【0002】
【従来の技術】
ワークに切削加工等を施す工作機械の主軸には、先端部分にテーパ状の工具保持部が形成され、工具を工具保持部に固定解除可能に固定する工具固定装置が設けられている.一般的な工具固定装置は、工具保持部に装着される工具の基端に係合するコレットと、主軸内に挿通状に配設されコレットに連係したドローバーと、ドローバーを工具固定側(主軸の基端側)へ付勢する付勢機構と、付勢機構の付勢力に抗してドローバーを固定解除側(主軸の先端側)へ移動可能な解除機構等で構成されている。
【0003】
前記解除機構によりドローバーが固定解除側へ駆動されると、コレットも固定解除側へ移動して係合待機状態(3又は4分割されたコレットの先端部分が開いた状態)になり、主軸の工具保持部に工具を脱着することが可能になる。この状態で、工具保持部に工具を装着するとその基端はコレットの内部側に位置し、次に、付勢機構の付勢力によりドローバーが工具固定側へ駆動されると、コレットも工具固定側へ移動して工具の基端に係合し、工具はドローバーとコレットを介して作用する前記付勢力により工具保持部に押圧されて固定され、主軸と工具はそれらの接触部に作用する摩擦力により一体回転する。
【0004】
ところで、従来の付勢機構は、主軸の基端側部分に形成されたシリンダ孔に、ドローバーの基端部に固定されピストン部材を所定ストローク移動可能に装着し、シリンダ孔からコレット側に延びたバネ収容孔に多数(例えば、20〜30個)の皿バネを積層状に装着し、これら多数の皿バネの弾性力でドローバーを工具固定側へ付勢している。工作機械の加工精度を確保する為には、工具を工具保持部に確実に引きつけて固定し、主軸と工具との一体回転を維持するように、固定保持部と工具の接触部に作用する摩擦力を大きくする必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の工具固定装置では、多数の皿バネを積層してあり、多数の皿バネの製作誤差が累積される結果、設計通りの安定した付勢力を発揮させることが難しく、主軸のバネ収容孔に収容可能な皿バネの大きさにも制限があるので、ドローバーを安定した強力な付勢力で工具固定側へ付勢することが難しい。それ故、工具を工具保持部に強力に固定することが難しく、工具に過負荷が作用したとき主軸と工具との一体的回転を維持することも難しい。その結果、工作機械の加工精度が十分に高めることが難しいという問題がある。更に、多数の皿バネを装着する関係上、主軸を含めて工具固定装置が複雑な構造になり製作コストが高価になる。
【0006】
本発明の目的は、ドローバーを安定した非常に大きな付勢力で工具固定側へ付勢可能にして工具を工具保持部に確実に固定するとともに、主軸を含め簡単な構造で製作コスト的に有利な工作機械主軸の工具固定装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の工作機械主軸の工具固定装置は、工作機械の主軸のテーパ状の工具保持部に装着された工具を固定する為に、その工具の基端に係合するコレットと、このコレットに連係したドローバーと、このドローバーを工具固定側へ付勢する付勢手段と、この付勢手段の付勢力に抗してドローバーを固定解除側へ駆動可能な解除手段とを備え、前記工具保持部に工具を固定解除可能に固定する固定工具装置において、前記付勢手段は、主軸の基端側部分に形成されたシリンダ孔と、シリンダ孔に所定ストローク移動可能に装着されたピストン部を有し且つドローバーに外嵌されてドローバーと一体的に動くピストン部材と、シリンダ孔のうちのピストン部に対してコレット側のガス作動室に封入された圧縮ガスとを備え、前記ガス作動室に封入された圧縮ガスのガス圧に関連する物理量を検出するガス圧検知手段であって、ガス作動室の外側において主軸の半径の変化を検出するギャップセンサと、主軸の温度を検出する温度センサとを含むガス圧検知手段と、ガス作動室に圧縮ガスを充填する為のチェック弁付きのガス充填口とを設けたものである。
【0008】
解除手段によりドローバーが固定解除側へ駆動された状態で、工具保持部に工具を装着すると、その基端は係合待機状態(3又は4分割されたコレットの先端部分が開いた状態)のコレットの内部側に位置し、次に、ガス作動室に封入された圧縮ガスの付勢力により、ピストン部材とともにドローバーが工具固定側へ一体的に駆動されると、コレットも工具固定側へ移動して工具の基端に係合し、工具はピストン部材とドローバーとコレットとを介して作用する前記付勢力により工具保持部に押圧されて固定される。
【0009】
この工作機械主軸の工具固定装置においては、ガス作動室に封入された圧縮ガスによる安定した非常に大きな付勢力で、ドローバーを工具固定側へ付勢することができるため、工具を主軸の固定保持部に強力に押圧し固定できる。
ここで、ガス作動室とその外部との間を確実にシールし、ガス作動室の圧縮ガスが外部へ殆ど漏れないように構成することが可能である。また、工具固定装置を長時間繰り返し使用して、ガス作動室の圧縮ガスが外部へ漏れガス圧が低下したとしても、圧縮ガスをガス作動室に充填することにより、ドローバーを付勢する付勢力を初期の大きな値に復元することが可能である。
ガス作動室に封入された圧縮ガスのガス圧に関連する物理量を検出するガス圧検知手段であって、ガス作動室の外側において主軸の半径の変化を検出するギャップセンサと、主軸の温度を検出する温度センサとを含むガス圧検知手段を設けたため、主軸が回転している間でも、ギャップセンサにより検出される主軸の半径の変化と、温度センサにより検出される主軸の温度に基づいて、ガス作動室内のガス圧を検出できる。
そして、ガス作動室に圧縮ガスを充填する為のチェック弁付きのガス充填口を設けたため、ガス圧検知手段により検出されたガス作動室内のガス圧が低下している場合には、チェック弁付きのガス充填口からガス作動室に圧縮ガスを充填することができる。
【0010】
請求項2の工作機械主軸の工具固定装置は、請求項1の発明において、ガス作動室はドローバーの移動ストロークよりも軸方向に長い作動室に形成されたことを特徴とするものである。それ故、ガス作動室の圧縮ガスに対する外部へ漏れた圧縮ガスの割合、即ち、ガス作動室内のガス圧の低下率を小さくすることができる。それ故、ガス作動室内のガス圧が急速に低下するのを防止することができる。その他請求項1と同様の作用を奏する。
【0011】
【0012】
【0013】
請求項の工作機械主軸の工具固定装置は、工作機械の主軸のテーパ状の工具保持部に装着された工具を固定する為に、その工具の基端に係合するコレットと、コレットに連係したドローバーと、ドローバーを工具固定側へ付勢する付勢手段と、付勢手段の付勢力に抗してドローバーを固定解除側へ駆動可能な解除手段とを備え、前記工具保持部に工具を固定解除可能に固定する工具固定装置において、前記付勢手段は、主軸の基端側部分に形成されたシリンダ孔と、シリンダ孔に所定ストローク移動可能に装着されたピストン部を有し且つドローバーに外嵌されてドローバーと一体的に動くピストン部材と、シリンダ孔のうちのピストン部に対してコレット側の作動室に装着された環状の金属性のベローズであって圧縮ガスが封入されピストン部材を工具固定側へ付勢するベローズとを備え、前記ベローズに封入された圧縮ガスのガス圧に関連する物理量を検出するガス圧検知手段であって、ベローズの外側において主軸の長さの変化を検出するギャップセンサと、主軸の温度を検出する温度センサとを含むガス圧検知手段と、ベローズ内に圧縮ガスを充填する為のチェック弁付きのガス充填口とを設けたものである。
【0014】
解除手段によりドローバーが固定解除側へ駆動された状態で、工具保持部に工具を装着した後、ベローズに封入された圧縮ガスの付勢力により、ピストン部材とともにドローバーが工具固定側へ一体的に駆動されると、コレットも工具固定側へ移動して工具の基端に係合し、工具はピストン部材とドローバーとコレットとを介して作用する前記付勢力により工具保持部に押圧されて固定される。この工作機械主軸の工具固定装置においては、請求項1と略同様の作用を奏するが、ベローズ内の圧縮ガスが外部へ漏れるのを極力防止することができる。
【0015】
そして、前記ベローズに封入された圧縮ガスのガス圧に関連する物理量を検出するガス圧検知手段であって、ベローズの外側において主軸の長さの変化を検出するギャップセンサと、主軸の温度を検出する温度センサとを含むガス圧検知手段を設け、ベローズに圧縮ガスを充填する為のチェック弁付きのガス充填口を設けたため、ガス圧検知手段により検出されたガス作動室内のガス圧が低下している場合には、チェック弁付きのガス充填口からベローズに圧縮ガスを充填できる
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施形態は、工作機械の主軸の先端部の工具保持部に工具を固定解除可能に固定する工具固定装置に、本発明を適用した場合の一例である。
図1〜図3に示すように、複数のベアリング1aを介して回転自在に支持された工作機械の主軸1には、先端部分に先端側程大径化するテーパ状の工具保持部2が形成され、工具4を工具保持部2に固定解除可能に固定する工具固定装置3が設けられている。
【0017】
工具固定装置3は、工具保持部2に装着された工具4の基端の被係合部22に係合するコレット5と、コレット5に連係したドローバー6と、ドローバー6を工具固定側(主軸1の基端側)へ付勢する付勢機構7と、付勢機構7の付勢力に抗してドローバー6を固定解除側(主軸1の先端側)へ駆動可能な解除機構8等で構成されている。
【0018】
前記主軸1には、工具保持部2と、コレット5が収容される収容孔10と、ドローバー6が挿通する挿通孔11と、シリンダ孔40とが、先端部から基端側へ直列状に形成され、主軸1の先端部にはスリーブ13がその基端部分を外嵌螺合して固定され、主軸1の基端部には蓋部材17が複数のボルト17aで固着されている。スリーブ13の先端部分と主軸1の間には複数の孔14が形成され、各孔14には主軸1の先端側へ先端部を突出させた押圧部材15の基端部が摺動自在に内嵌され、押圧部材15は孔14に装着された複数の板バネ16で先端側へ付勢されている。但し、孔14をリング状に形成して、複数の板バネ16をリング状に一体化してもよい。
【0019】
前記工具4は、基端側程小径化するテーパ軸部20と、テーパ軸部20の基端側に小径軸部21を介して設けられた被係合部22と、テーパ軸部20の先端側に設けられた大径の円板部23を有し、工具4を工具保持部2に装着すると、円板部23に複数の押圧部材15の先端側を押圧させた状態で、テーパ軸部20が工具保持部2に面接触し、被係合部22が収容孔10に挿入される。
【0020】
前記コレット5は、3又は4分割された分割体であって、図1の係合状態から図2の係合待機状態へ変形する弾性体であり、ドローバー6が挿通する軸孔30と、軸孔30の先端側に設けられ軸孔30より大径の大径孔31を有する。大径孔31にはドローバー6の先端部に固着され係止部33が内嵌され、図2の状態からドローバー6が基端側へ移動すると、軸孔30と大径孔31の境界の段部32に係止部33が係止され、コレット5も基端側へ移動する。図1の状態からドローバー6が先端側へ移動すると、コレット5は係合状態から係合待機状態へ変形するとともにその変形を介して先端側へ移動する。
【0021】
前記付勢機構7は、主軸1の基端側部分に形成されたシリンダ孔40と、ドローバー6に外嵌され且つシリンダ孔40に所定ストローク移動可能に装着されピストン部42とピストン部42から先端側と基端側に延びる筒部43,44とを有するピストン部材41を有し、シリンダ孔40のうちのピストン部41に対してコレット5側がガス作動室45に形成されている。ガス作動室45はドローバー6の移動ストロークよりも軸方向に長い大きな体積の作動室に形成され、ガス作動室45には所定圧の圧縮ガス(例えば、100Kg/cm2G の圧縮窒素ガス)が封入されている。尚、ガス作動室45はOリング54,55等によりシールされている。
【0022】
筒部43の先端部分は主軸1のシリンダ孔40に連なる孔50に移動可能に内嵌され、筒部44は蓋部材17に形成された孔51に移動可能に内嵌されている。ドローバー6の基端部には主軸1の外部に臨む軸部材53が固着され、軸部材53から解除機構8の油圧シリンダ67の駆動力が入力される。軸部材53はドローバー6より大径に形成されており、筒部44の基端部が軸部材53に係止されて、ガス作動室45の圧縮ガスによる付勢力がドローバー6に伝達される。
【0023】
主軸1にはガス作動室45に連通するガス通路60が形成され、このガス通路60の端部に、ガス作動室45に圧縮ガスを充填できるチェック弁付きのガス充填口61が設けられている。ガス作動室45内のガス圧を検出するギャップセンサ65と温度センサ66(例えば赤外線センサ)を含むガス圧検知手段が設けられている。ギャップセンサ65と温度センサ66は、主軸1のうちのガス作動室45に対応する部分の外周面に臨むように固定的に設けられ、ギャップセンサ65により求めた主軸1の半径の変化と、温度センサ66により求めた主軸1の温度に基づいて、ガス作動室45内のガス圧を測定できる。
【0024】
前記解除機構8は、主軸1の基端側に固定的に設けられ、油圧供給源を含む駆動制御部により駆動制御される油圧シリンダ67を有し、ピストンロッド67aの先端部でドローバー6の基端部の軸部材53を押動し、ドローバー6を固定解除側へ駆動するように構成してある。
【0025】
工具固定装置3の作用・効果について説明する。
図1の状態から、解除機構8によりドローバー6が固定解除側へ駆動されると、図2に示すように、コレット5が固定解除側へ移動して係合待機状態(3又は4分割されたコレット5の先端部分が開いた状態)になり、工具保持部2に工具4を着脱することが可能になる。
【0026】
この状態で、工具保持部2に工具4を装着すると工具4の被係合部22がコレット5の内部側に位置し、次に、解除機構8の油圧シリンダ67のピストンロッド67aを退入させると、ガス作動室45に封入された圧縮ガスの付勢力により、ピストン部材41とともにドローバー6が工具固定側へ一体的に移動して、図1に示すように、コレット5も工具固定側へ移動して工具4の被係合部22に係合し、工具4はピストン部材41とドローバー6とコレット5とを介して作用する前記付勢力により工具保持部2に押圧されて固定される。
【0027】
工具固定装置3によれば、付勢機構7のガス作動室45に封入された圧縮ガスにより、安定した非常に大きな付勢力でドローバー6を工具固定側へ付勢することが可能になる。また、工具固定装置3を長期間繰り返し使用してガス作動室45の圧縮ガスが外部へ漏れガス圧が低下したとしても、圧縮ガスをチェック弁付きのガス充填口61からガス作動室45に充填することにより、ドローバー6を付勢する付勢力を初期の大きな値に復元することが可能になる。
【0028】
それ故、工具4を工具保持部2に強力に押圧し固定することができるため、工具保持部2と工具4のテーパ部29との間に作用する摩擦力が非常に大きくなり、工具4に過負荷が作用しても主軸1と工具4との一体的回転を維持でき、工作機械の加工精度を確実に高めることができる。しかも、主軸1を含めて工具固定装置3が簡単な構造になり製作コストを低減することができる。
【0029】
ガス作動室45をドローバー6の移動ストロークよりも軸方向に長い大きな体積の作動室に形成したので、ガス作動室45の圧縮ガスに対する外部へ漏れた圧縮ガスの割合、即ち、ガス作動室45内のガス圧の低下率を小さくすることができる。それ故、ガス作動室45内のガス圧が急速に低下するのを防止できる。
ガス作動室45の外側において主軸1の半径の変化を検出するギャップセンサ65と、主軸1の温度を検出する温度センサ66とを設けるので、主軸1が回転している間でも、ギャップセンサ65により検出される主軸の半径の変化と、温度センサ66により検出される主軸の温度に基づいて、ガス作動室45内のガス圧を検出することができる。
【0030】
次に、前記実施形態の別実施形態について図4を参照して説明する。別実施形態は、前記実施形態の付勢機構7を変更したものであり、前記実施形態と同じものには同一符号を付して説明を省略する。
【0031】
工具固定装置3Aの付勢機構7Aは、ガス作動室45にピストン部材41の筒部43が挿通する環状のステンレス製のベローズ70を装着したものであり、このベローズ70に圧縮ガスが封入されている。ピストン部材41の筒部44Aと蓋部材17の孔51Aとドローバー6の基端部に固着された軸部材53Aは、前記実施形態と比べてやや大径に形成され、ピストン部材41のピストン部42と筒部44Aに、ベローズ70の内部に連通するガス通路71が形成され、このガス通路71の端部に、ベローズ70に圧縮ガスを充填できるチェック弁付きのガス充填口72が設けられている。
【0032】
ベローズ70とガス通路71から圧縮ガスが漏れないようする為、ベローズ70の基端面とピストン部42の先端面とは強力に接着され、ベローズ70とガス通路71の接続部近傍にはシール74が装着されている。また、筒部44Aにはガス充填口72を開閉可能に閉じる封止プラグ73が螺着されている。ベローズ70をガス作動室45内に組付けてから、ガス充填口72から圧縮ガスを充填できるため、ベローズ70を容易に組付けることができる。
【0033】
コレット5が固定解除側へ移動した状態で、主軸1の工具保持部2に工具4を装着した後、ベローズ70に封入された圧縮ガスの付勢力により、ピストン部材41とともにドローバー6が工具固定側へ一体的に駆動されると、コレット5も工具固定側へ移動して工具の基端に係合し、工具4は前記付勢力により工具保持部2に押圧されて固定される。この工具固定装置3Aによれば、前記実施形態と略同様の作用・効果を奏するが、圧縮ガスをベローズ70に封入したので、その圧縮ガスが外部へ漏れるのを極力防止することができる。
【0034】
尚、前記実施形態の解除機構8、ギャップセンサ65、温度センサ66は図示省略している。但し、ギャップセンサ65は、主軸1の基端側に固定的に設けられ、主軸の長さの変化を検出し、ベローズ70内のガス圧を検出できるように構成してある。
【0035】
尚、図示していないが、前記メイン実施形態において、前記実施形態のガス作動室45の代わりに、ガス作動室45より軸方向に短い(但し、ドローバー6の移動ストローク以上ある)小さなガス作動室を設けてもよい。この場合、ガス作動室から圧縮ガスが漏れないように、ガス作動室45のシール性能を向上させることが望ましい。また、別実施形態においても、ガス作動室45より軸方向に短い作動室を設け、この作動室内に軸方向にベローズを設けてもよい。
【0036】
別実施形態において、圧縮ガスが封入されたベローズ70をガス作動室45内に組付けてもよい。この場合、ピストン部材41のガス通路71、チェック弁付きのガス充填口72、封止プラグ73、シール74等を省略できるため、ピストン部材を非常に簡単な構造になるとともに、ベローズ70の圧縮ガスが外部へ漏れるのを確実に防止することができる。
【0037】
【発明の効果】
請求項1の工作機械主軸の工具固定装置によれば、ガス作動室に封入された圧縮ガスによる安定した非常に大きな付勢力で、ドローバーを工具固定側へ付勢することができるため、工具を主軸の固定保持部に強力に押圧し固定することができ、固定保持部と工具と接触部に作用する摩擦力が非常に大きくなり、工具に過負荷が作用しても主軸と工具との一体的回転を維持でき、工作機械の加工精度を確実に高めることができ、しかも、主軸を含めて工具固定装置が簡単な構造になり製作コストを低減できる。
ガス作動室に封入された圧縮ガスのガス圧に関連する物理量を検出するガス圧検知手段であって、ガス作動室の外側において主軸の半径の変化を検出するギャップセンサと、主軸の温度を検出する温度センサとを含むガス圧検知手段を設け、ガス作動室に圧縮ガスを充填する為のチェック弁付きのガス充填口を設けたので、主軸が回転している間でも、ギャップセンサにより検出される主軸の半径の変化と、温度センサにより検出される主軸の温度に基づいて、ガス作動室の圧縮ガスのガス圧を検出できる。そして、ガス圧検知手段により検出された前記ガス圧が低下している場合には、チェック弁付きのガス充填口からガス作動室に圧縮ガスを充填することができる。
【0038】
請求項2の工作機械主軸の工具固定装置によれば、請求項1と同様の効果を奏するが、ガス作動室をドローバーの移動ストロークよりも軸方向に長い作動室に形成したので、ガス作動室に封入されている圧縮ガスに対する外部へ漏れた圧縮ガスの場合、即ち、ガス作動室のガス圧の低下率を小さくすることができ、ガス作動室のガス圧が急速に低下するのを防止することができる。
【0039】
【0040】
【0041】
請求項の工作機械主軸の工具固定装置によれば、請求項1と同様に、ベローズに封入された圧縮ガスによる安定した非常に大きな付勢力で、ドローバーを工具固定側へ付勢することができるため、工具を主軸の固定保持部に強力に押圧し固定することができ、固定保持部と工具と接触部に作用する摩擦力が非常に大きくなり、工具に過負荷が作用しても主軸と工具との一体的回転を維持でき、工作機械の加工精度を確実に高めることができる他、圧縮ガスをベローズに封入したので、その圧縮ガスが外部へ漏れるのを極力防止することができる。
【0042】
そして、ベローズに封入された圧縮ガスのガス圧に関連する物理量を検出するガス圧検知手段であって、前記ベローズに封入された圧縮ガスのガス圧に関連する物理量を検出するガス圧検知手段であって、ベローズの外側において主軸の長さの変化を検出するギャップセンサと、主軸の温度を検出する温度センサとを含むガス圧検知手段を設け、ベローズに圧縮ガスを充填する為のチェック弁付きのガス充填口を設けたので、ガス圧検知手段により検出された前記ガス圧が低下している場合には、チェック弁付きのガス充填口からガス作動室に圧縮ガスを充填することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る工作機械の主軸と工具固定装置の縦断面図である。
【図2】前記主軸と工具固定装置(工具取外し状態)の縦断面図である。
【図3】前記主軸と工具固定装置の要部拡大断面図である。
【図4】別実施形態の工具固定装置の要部拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1 主軸
2 工具保持部
3,3A 工具固定装置
4 工具
5 コレット
6 ドローバー
7,7A 付勢機構
8 解除機構
40 シリンダ孔
41 ピストン部材
42 ピストン部
45 ガス作動室
61,72 ガス充填口
65 ギャップセンサ
66 温度センサ
70 ベローズ

Claims (3)

  1. 工作機械の主軸のテーパ状の工具保持部に装着された工具を固定する為に、その工具の基端に係合するコレットと、このコレットに連係したドローバーと、このドローバーを工具固定側へ付勢する付勢手段と、この付勢手段の付勢力に抗してドローバーを固定解除側へ駆動可能な解除手段とを備え、前記工具保持部に工具を固定解除可能に固定する工具固定装置において、
    前記付勢手段は、主軸の基端側部分に形成されたシリンダ孔と、シリンダ孔に所定ストローク移動可能に装着されたピストン部を有し且つドローバーに外嵌されてドローバーと一体的に動くピストン部材と、シリンダ孔のうちのピストン部に対してコレット側のガス作動室に封入された圧縮ガスとを備え
    前記ガス作動室に封入された圧縮ガスのガス圧に関連する物理量を検出するガス圧検知手段であって、ガス作動室の外側において主軸の半径の変化を検出するギャップセンサと、主軸の温度を検出する温度センサとを含むガス圧検知手段と、
    ガス作動室に圧縮ガスを充填する為のチェック弁付きのガス充填口と、
    を設けたことを特徴とする工作機械主軸の工具固定装置。
  2. 前記ガス作動室はドローバーの移動ストロークよりも軸方向に長い作動室に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の
  3. 工作機械の主軸のテーパ状の工具保持部に装着された工具を固定する為に、その工具の基端に係合するコレットと、このコレットに連係したドローバーと、このドローバーを工具固定側へ付勢する付勢手段と、この付勢手段の付勢力に抗してドローバーを固定解除側へ駆動可能な解除手段とを備え、前記工具保持部に工具を固定解除可能に固定する工具固定装置において、
    前記付勢手段は、主軸の基端側部分に形成されたシリンダ孔と、シリンダ孔に所定ストローク移動可能に装着されたピストン部を有し且つドローバーに外嵌されてドローバーと一体的に動くピストン部材と、シリンダ孔のうちのピストン部に対してコレット側の作動室に装着された環状の金属性のベローズであって圧縮ガスが封入されピストン部材を工具固定側へ付勢するベローズとを備え
    前記ベローズに封入された圧縮ガスのガス圧に関連する物理量を検出するガス圧検知手段であって、ベローズの外側において主軸の長さの変化を検出するギャップセンサと、主軸の温度を検出する温度センサとを含むガス圧検知手段と、
    ベローズ内に圧縮ガスを充填する為のチェック弁付きのガス充填口と、
    を設けたことを特徴とする工作機械主軸の工具固定装置。
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