JP4079359B2 - 複数ルートを用いた高信頼化伝送方法およびシステムおよび高信頼化伝送用ルータ - Google Patents

複数ルートを用いた高信頼化伝送方法およびシステムおよび高信頼化伝送用ルータ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ伝送方法およびデータ伝送システムおよびデータ伝送用ルータに関する。さらに詳述すると、本発明は、ラベルを用いてパケットの伝送を行なうラベルスイッチングネットワークにおいて、同一のデータを複数のルートで伝送することによって信頼性を向上する方法およびシステムおよびルータに関する。
【0002】
【従来の技術】
ATM(Asynchronous Transfer Mode)技術を用いて、高信頼性を確保するために、同じデータを複数ルートを用いて伝送する方法が従来提案されている(非特許文献1参照)。この方法では、送信側の装置において同一のパケットを複数回送信し、受信側の装置において同一パケットのうち後から到着したパケットを廃棄するようにしている。
【0003】
【非特許文献1】
FUJITSU DENSO REVIEW Vol.10 No.1 「中部電力株式会社殿向け給電情報伝送装置」 インターネット<URL:http://www.access.fujitsu.com/review/16/hmx.pdf>
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、IP(Internet Protocol)ネットワークでは、MPLS(Multi Protocol Label Switching)技術がバックボーンネットワーク技術として注目を浴びている。MPLSではラベルを用いてATMと同様に明示的な経路の指定が可能である。そこで、上記ATM技術で提案されている複数ルートを用いた高信頼化伝送を、MPLS技術において実現する場合、以下に説明する方法が考えられる(図11参考)。
【0005】
即ち、受信端末408では、2つのIPアドレス「IP1」「IP2」を有するようにする。送信端末401では、ユーザデータ部分が同一で宛先IPアドレスが「IP1」「IP2」である2つのパケットPK101,PK102を送信するようにする。送信側エッジルータ402では、ラベルテーブルTB101に基づいて、送信端末401から受信したパケットのうち、宛先IPアドレスが「IP1」のパケットPK101にはラベル「A1」を付与し(当該ラベル付与後のパケットを図中PK103で示す)、宛先IPアドレスが「IP2」のパケットPK102にはラベル「A2」を付与し(当該ラベル付与後のパケットを図中PK104で示す)、それぞれ第1コアルータ403に伝送するようにする。第1コアルータ403では、ラベルテーブルTB102に基づいて、「A1」→「B1」、「A2」→「B2」のラベルの置換を行い、ラベル「B1」のパケットを第2コアルータ404に伝送し、ラベル「B2」のパケットを第3コアルータ405に伝送するようにする。第2コアルータ404では、ラベルテーブルTB103に基づいて、「B1」→「C1」のラベルの置換を行い、当該ラベル置換後のパケットPK105を第4コアルータ406に伝送するようにする。第3コアルータ405では、ラベルテーブルTB104に基づいて、「B2」→「C2」のラベルの置換を行い、当該ラベル置換後のパケットPK106を第4コアルータ406に伝送するようにする。第4コアルータ406では、ラベルテーブルTB105に基づいて、「C1」→「D1」、「C2」→「D2」のラベルの置換を行い、当該ラベル置換後のパケットをそれぞれ受信側エッジルータ407に伝送するようにする。受信側エッジルータ407では、ラベルテーブルTB106に基づいて、「D1」「D2」のラベルを削除し、当該削除後のパケットPK107,PK108を受信端末408に伝送するようにする。受信端末408では、ユーザデータ部分が同一であるパケットPK107,PK108のうち、後から到着したパケット(以下、「後着同一パケット」と呼ぶ。)を廃棄するようにする。
【0006】
以上の構成により、ユーザデータ部分が同一であるパケットについて、第1コアルータ403→第2コアルータ404→第4コアルータ406を辿る第1のルートと、第1コアルータ403→第3コアルータ405→第4コアルータ406を辿る第2のルートとの2ルート伝送が実現される。第1のルートまたは第2のルートの一方に障害が発生したとしても、送信端末401と受信端末408との間の通信は妨げられず、通信の信頼性が向上する。
【0007】
しかしながら、上述した方法では、設定する冗長ルートの数に応じた複数のIPアドレスを用意する必要がある。さらに、送信端末401において、ユーザデータが同一のパケットを複数回送信する機能を備える必要がある。さらに、受信端末408においては、設定する冗長ルートの数に対応した複数のIPアドレスを有する必要があり、尚且つ後着同一パケットを廃棄する機能を備える必要がある。このため、上記方法では、そのような特殊な機能を備えた送受信端末間401,408でしか、複数ルートによる信頼性の高いデータ伝送を実現することができない。
【0008】
そこで本発明は、送受信端末に特殊な機能を備えることなく、尚且つ設定する冗長ルートの数に応じた複数のIPアドレスを用意する必要なく、複数ルートを用いた信頼性の高いデータ伝送を行なう方法およびシステムおよび高信頼化伝送用ルータを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、請求項1記載の複数ルートを用いた高信頼化伝送方法は、エッジルータとコアルータとを有して構成され、宛先アドレスに対応して付与したラベルを用いてパケットの伝送を行なうラベルスイッチングネットワークにおいて、送信側のエッジルータは、宛先アドレスと使用するラベルとが対応付けられたラベルテーブルと、パケットに含まれるアドレス情報とプログラム識別子と伝送品質情報とのいずれか一つ又はこれらの一部または全部の組み合わせに基づいて複数ルートを設定するか否かが指定された制御テーブルとを有し、ラベルスイッチングネットワークの外の通信装置から受信したパケットについて、制御テーブルを参照して複数ルートを設定するか否かを判断し、複数ルートを設定する場合は、当該パケットを複製すると共にこの結果得られる複数の同一パケットにそれぞれ異なるラベルをラベルテーブルに基づいて付与し尚且つRTPヘッダを付加してRTPヘッダのシーケンス番号用フィールドにパケットの順序を示すシーケンス番号並びにRTPヘッダのペイロードタイプフィールドに複数伝送指示情報を複数の同一パケットにそれぞれ付与し、複数ルートを指定しない場合は、当該パケットにラベルテーブルに基づいたラベルを付与し、パケットをラベルに応じたコアルータに伝送し、コアルータは、受信したパケットを当該パケットに付与されたラベルに応じた他のコアルータまたはエッジルータに伝送し、受信側のエッジルータは、コアルータから受信したパケットのRTPヘッダのペイロードタイプフィールドに複数伝送指示情報が記述されているか否かを確認し、コアルータから受信したパケットのRTPヘッダのペイロードタイプフィールド複数伝送指示情報が記述されている場合はシーケンス番号が付与されていると判断してシーケンス番号に基き後着の同一パケットを破棄すると共に先着のパケットに付与されたラベルおよびRTPヘッダを外して当該先着パケットを宛先アドレスに基づいたラベルスイッチングネットワーク外の通信装置に伝送し、コアルータから受信したパケットのRTPヘッダのペイロードタイプフィールド複数伝送指示情報が記述されていない場合はシーケンス番号が付与されていないと判断して当該パケットに付与されたラベルを外して当該パケットを宛先アドレスに基づいたラベルスイッチングネットワーク外の通信装置に伝送するようにしている。
【0010】
また、請求項記載の高信頼化伝送システムは、エッジルータとコアルータとを有して構成され、宛先アドレスに対応して付与したラベルを用いてパケットの伝送を行なうラベルスイッチングネットワークにおいて、送信側のエッジルータは、宛先アドレスと使用するラベルとが対応付けられたラベルテーブルと、パケットに含まれるアドレス情報とプログラム識別子と伝送品質情報とのいずれか一つ又はこれらの一部または全部の組み合わせに基づいて複数ルートを設定するか否かが指定された制御テーブルとを有し、ラベルスイッチングネットワークの外の通信装置から受信したパケットについて、制御テーブルを参照して複数ルートを設定するか否かを判断し、複数ルートを設定する場合は、当該パケットを複製すると共にこの結果得られる複数の同一パケットにそれぞれ異なるラベルをラベルテーブルに基づいて付与し尚且つRTPヘッダを付加してRTPヘッダのシーケンス番号用フィールドにパケットの順序を示すシーケンス番号並びにRTPヘッダのペイロードタイプフィールドに複数伝送指示情報を複数の同一パケットにそれぞれ付与し、複数ルートを指定しない場合は、当該パケットにラベルテーブルに基づいたラベルを付与し、パケットをラベルに応じた上記コアルータに伝送し、コアルータは、受信したパケットを当該パケットに付与されたラベルに応じた他のコアルータまたはエッジルータに伝送し、受信側のエッジルータは、コアルータから受信したパケットのRTPヘッダのペイロードタイプフィールドに複数伝送指示情報が記述されているか否かを確認し、コアルータから受信したパケットのRTPヘッダのペイロードタイプフィールド複数伝送指示情報が記述されている場合はシーケンス番号が付与されていると判断してシーケンス番号に基き後着の同一パケットを破棄すると共に先着のパケットに付与されたラベルおよびRTPヘッダを外して当該先着パケットを宛先アドレスに基づいたラベルスイッチングネットワーク外の通信装置に伝送し、コアルータから受信したパケットのRTPヘッダのペイロードタイプフィールド複数伝送指示情報が記述されていない場合はシーケンス番号が付与されていないと判断して当該パケットに付与されたラベルを外して当該パケットを宛先アドレスに基づいた上記ラベルスイッチングネットワーク外の通信装置に伝送するようにしている。
【0011】
また、請求項記載の高信頼化伝送用ルータは、宛先アドレスに対応して付与したラベルを用いてパケットの伝送を行なうラベルスイッチングネットワークに用いるエッジルータにおいて、宛先アドレスと使用するラベルとが対応付けられたラベルテーブルと、パケットに含まれるアドレス情報とプログラム識別子と伝送品質情報とのいずれか一つ又はこれらの一部または全部の組み合わせに基づいて複数ルートを設定するか否かが指定された制御テーブルとを有し、ラベルスイッチングネットワークの外の通信装置から受信したパケットについて、制御テーブルを参照して複数ルートを設定するか否かを判断し、複数ルートを設定する場合は、当該パケットを複製すると共にこの結果得られる複数の同一パケットにそれぞれ異なるラベルをラベルテーブルに基づいて付与し尚且つRTPヘッダを付加してRTPヘッダのシーケンス番号用フィールドにパケットの順序を示すシーケンス番号並びにRTPヘッダのペイロードタイプフィールドに複数伝送指示情報を複数の同一パケットにそれぞれ付与し、複数ルートを指定しない場合は、当該パケットにラベルテーブルに基づいたラベルを付与し、パケットをラベルに応じたコアルータに伝送するようにしている。
【0012】
また、請求項記載の高信頼化伝送用ルータは、宛先アドレスに対応して付与したラベルを用いてパケットの伝送を行なうラベルスイッチングネットワークに用いるエッジルータにおいて、受信したパケットのRTPヘッダのペイロードタイプフィールドに複数伝送指示情報が記述されているか否かを確認し、受信したパケットのRTPヘッダのペイロードタイプフィールド複数伝送指示情報が記述されている場合はシーケンス番号が付与されていると判断してシーケンス番号に基き後着の同一パケットを破棄すると共に先着のパケットに付与されたラベルおよびRTPヘッダを外して当該先着パケットを宛先アドレスに基づいた上記ラベルスイッチングネットワーク外の通信装置に伝送し、受信したパケットのRTPヘッダのペイロードタイプフィールド複数伝送指示情報が記述されていない場合はシーケンス番号が付与されていないと判断して当該パケットに付与されたラベルを外して当該パケットを宛先アドレスに基づいたラベルスイッチングネットワーク外の通信装置に伝送するようにしている。
【0013】
したがって、送信側のエッジルータにおいて、パケットの送信順序を示すシーケンス番号がパケットに付加される。そして、ラベルによる経路指定によって、同一パケットが複数ルート経由で受信側のエッジルータまで伝送される。受信側のエッジルータでは、パケットに付加されたシーケンス番号を検査し、後から来たパケットを廃棄し、先に来たパケットはラベル及びシーケンス番号を外して、宛先アドレスに応じた通信装置に伝送する。これにより、同一のユーザデータおよび同一の宛先アドレスを有するパケットが複数のルートで伝送される。データを送信する端末及びデータを受信する端末には、複数ルートを実現するための機能は何ら必要ない。即ち、送信端末は同一データを複数回送信する必要はない。受信端末は複数のIPアドレスを有する必要はなく、且つ、後から来た同一データを破棄する必要も無い。また、設定する冗長ルートの数に対応した複数のIPアドレスを用意する必要もない。
【0014】
また、請求項1から4記載の発明は、送信側のエッジルータは、複数ルートを設定する場合に、複数伝送指示情報を付与し、受信側のエッジルータは、受信したパケットについて複数伝送指示情報の有無を確認することで、シーケンス番号の有無を判断するようにしている。この場合、受信側エッジルータでのシーケンス番号の有無の判断が容易となり、シーケンス番号の処理を簡素化できる。
【0015】
さらに、請求項1から3記載の発明は、送信側のエッジルータは、RTPヘッダにシーケンス番号と複数伝送指示情報を記述するようにしている。この場合、ユーザパケットのフォーマットに依存した煩雑なシーケンス番号のチェック処理を行う必要はなく、当該シーケンス番号処理を簡素化できる。また、コアルータはRTPヘッダを無視するため、既存のコアルータをそのまま利用できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1から図6に本発明の複数ルートを用いた高信頼化伝送方法およびシステムおよび高信頼化伝送用ルータの実施の一形態を示す。この高信頼化伝送システムは、エッジルータ102と、コアルータ103と、これらのルータ102,103を接続する伝送路とを有して構成され、宛先アドレスに対応して付与したラベルを用いてパケットの伝送を行なうラベルスイッチングネットワーク1において、複数ルートを用いて同一データの冗長伝送を行なうものである。
【0018】
例えば本実施形態では、ラベルスイッチングネットワーク1として代表的なMPLSに本発明を適用した例について説明する。但し、他のラベルスイッチングネットワークへの本発明の適用を除外するものではない。以下、本実施形態ではラベルスイッチングネットワークをMPLS網1と呼ぶ。MPLS網1を構成するエッジルータ102の数、コアルータ103の数、どのルータ102,103間を伝送路で接続するか等は、特に限定されない。また、伝送路を構成する媒体は特に限定されず、既知または新規のケーブル(電気信号を伝送する同軸ケーブルなどの通信線、或いは光信号を伝送する光ファイバなど)を利用しても良く、或いは無線通信であっても良い。また、同一データの冗長伝送を行なうための複数ルートを幾つに設定するかも特に限定されない。例えば本実施形態では、説明の簡単のために、図1及び以下に説明するようにMPLS網1を構成し、2ルートでの冗長伝送を行なうようにしている。
【0019】
即ち本実施形態では、2台のエッジルータ102a,102bと、4台のコアルータ103a,103b,103c,103dとにより、MPLS網1を構成する。そして、エッジルータ102aと第1コアルータ103aとを伝送路TR5により接続する。第1コアルータ103aと第2コアルータ103b、第1コアルータ103aと第3コアルータ103cとを、それぞれ伝送路TR1,TR3により接続する。第2コアルータ103bと第4コアルータ103d、第3コアルータ103cと第4コアルータ103dとを、それぞれ伝送路TR2,TR4により接続する。第4コアルータ103dとエッジルータ102bとを伝送路TR6により接続する。
【0020】
エッジルータ102aには、MPLS網1の外の通信装置としての送信端末(例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理端末)101aが伝送路TR7を介して接続している。また、エッジルータ102bには、MPLS網1の外の通信装置としての受信端末(例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理端末)101bが伝送路TR8を介して接続している。尚、エッジルータ102に接続するMPLS網1の外の通信装置101は、パーソナルコンピュータ等の情報処理端末に限定されるものではなく、インターネットまたはイントラネットまたはエクストラネットなどを構成するルータ等の中継装置やサーバなどであっても良い。尚、本実施形態では説明の便宜上、エッジルータ102aを送信側とし、エッジルータ102bを受信側として説明するが、エッジルータ102aが受信側となり、エッジルータ102bが送信側となり得ること、即ち一つのエッジルータ102が送信側とも受信側ともなり得ることは勿論である。また、本実施形態では、第1コアルータ103a→第2コアルータ103b→第4コアルータ103dを辿るルートを第1ルートと呼び、第1コアルータ103a→第3コアルータ103c→第4コアルータ103dを辿るルートを第2ルートと呼ぶ。
【0021】
エッジルータ(Label Edge Router,LERとも呼ばれる。)102は、MPLS網1のいわば入口または出口を構成する。即ち、MPLS網1に入って来るパケットには宛先IPアドレスに対応したラベルを付与する。MPLS網1から出て行くパケットからは付されたラベルを取り外す。
【0022】
そして、本実施形態の送信側エッジルータ102aは、宛先IPアドレスと使用するラベルとが対応付けられたラベルテーブルTB1と、パケットに含まれるアドレス情報とプログラム識別子の一方または双方に基づいて複数ルートを設定するか否かが指定された制御テーブルとを有している。アドレス情報とは、例えば宛先IPアドレスである。但し、場合によっては送信元IPアドレスをアドレス情報としても良く、または宛先IPアドレスと送信元IPアドレスの組み合わせをアドレス情報としても良い。プログラム識別子とは、当該パケットが如何なるプログラムで使用されるかを示す情報であり、例えばユーザのアプリケーションを識別するポート番号である。
【0023】
そして、本実施形態の送信側エッジルータ102aでは、例えば図4のフローチャートに示す処理を行なうようにしている。即ち、MPLS網1の外の通信装置としての送信端末101aからパケットを受信すると(ステップ1)、当該受信パケットの宛先IPアドレスとユーザのアプリケーションを識別するポート番号との一方または双方と制御テーブル203とを参照して(ステップ2)、当該パケットについて複数ルートを設定するか否かを判断する(ステップ3)。複数ルートを設定する場合は(ステップ3;Yes)、当該受信パケットを複製する(ステップ4)。例えば、2ルートでの冗長伝送を行なう本実施形態では、受信パケットのコピーを一つ作製する。次に、当該複製の結果得られる複数(本実施形態では2つ)の同一パケットに、それぞれ異なるラベルをラベルテーブルTB1に基づいて付与する(ステップ5)。さらに、パケットの順序を示すシーケンス番号を各同一パケットにそれぞれ付与する(ステップ6)。ここで、シーケンス番号は、送信端末101aが送信する一連のオリジナルのパケットの送信順序を示す情報である。例えば本実施形態では、一連のオリジナルのパケットにはシーケンス番号として連続番号を付与するようにし、複製パケットにはオリジナルのパケットと同一のシーケンス番号を付与するようにする。そして、オリジナルのパケット及びその複製パケットをそれぞれラベルに応じた第1コアルータ103aに伝送する(ステップ8)。一方、複数ルートを設定しない場合には(ステップ3;No)、受信パケットにラベルテーブルTB1に基づいたラベルを付与する(ステップ7)。そして、当該受信パケットをラベルに応じた第1コアルータ103aに伝送する(ステップ8)。
【0024】
図2に送信側エッジルータ102aの機能ブロック図の一例を示す。送信側エッジルータ102aは、図4におけるステップ1の処理を実行する端末入力部201と、ステップ2,3の処理を実行するヘッダ解析部202と、ステップ4〜6の処理を実行する複数ルート制御部204と、ステップ7の処理を実行するラベル制御部205と、ステップ8の処理を実行するCR出力部206と、制御テーブル203と、ラベルテーブルTB1とから主に構成されている。
【0025】
制御テーブル203およびラベルテーブルTB1は、ネットワーク管理者等によって予め作成されるものとする。制御テーブル203の構成例としては、(1)複数ルートを指定するIPアドレスを列挙する(この場合、ポート番号は限定しない)、(2)複数ルートを指定するポート番号を列挙する(この場合、IPアドレスは限定しない)、(3)複数ルートを指定するIPアドレスとポート番号の組を列挙する(この場合、IPアドレスとポート番号の組み合わせを考慮する)、(4)複数ルートを指定しないIPアドレスを列挙する、(5)複数ルートを指定しないポート番号を列挙する、(6)複数ルートを指定しないIPアドレスとポート番号の組を列挙する、(7)IPアドレスまたはポート番号またはIPアドレスとポート番号の組み合わせと、複数ルートの指定の要否を示す情報(例えばフラグ)の組を列挙する、等の形態が考えられる。また、IPアドレスとポート番号の組を列挙する形態として、IPアドレスまたはポート番号を特に限定しない場合には、ワイルドカード記号(*)を用いるようにしても良い。要は制御テーブル203は、受信パケットのIPアドレスまたはポート番号の一方または双方に基づいて、複数ルート指定の要否を計算機が判断できるように構成されていれば良い。さらに、3以上の冗長ルートが設定可能である場合には、設定するルートの数を制御テーブル203にて指定するようにしても良い。例えば本実施形態の制御テーブル203には、IPアドレスと複数ルートの指定の要否を示す情報の組が記述されている。
【0026】
また、ラベルテーブルTB1には、IPアドレスと当該IPアドレスに使用するラベルとの組が列挙されている。ここで、例えば本実施形態のラベルテーブルTB1では、複数ルートを設定しないIPアドレスと当該IPアドレスに用いるラベルとは1対1の関係となるが、複数ルートを設定するIPアドレスについては、同一のIPアドレスが重複して記述されており(例えば本実施形態では2つ)、且つそれぞれ異なるラベルと組になっている。
【0027】
端末入力部201は、MPLS網1の外の通信装置としての送信端末101aからパケットを受信する。ヘッダ解析部202は、端末入力部201が受信したパケットの宛先IPアドレスを制御テーブル203から検索して、当該IPアドレスに対応する複数ルートの指定の要否を示す情報から、複数ルートを設定するか否かを判断する。そして、複数ルートを設定する場合は、後の処理を複数ルート制御部204に依頼する。一方、複数ルートを設定しない場合は、後の処理をラベル制御部205に依頼する。
【0028】
ラベル制御部205は、端末入力部201が受信したパケットの宛先IPアドレスをラベルテーブルTB1から検索して、検索されたIPアドレスに対応付けられたラベルを当該受信パケットに付与する。
【0029】
複数ルート制御部204は、冗長伝送用に受信パケットの複製を作製する。また、当該受信パケットの宛先IPアドレスをラベルテーブルTB1から検索する。この結果、当該IPアドレスに使用する複数(本実施形態では2つ)のラベルが検索される。複数ルート制御部204は、検索された2つの異なるラベルをオリジナルの受信パケットとその複製パケットにそれぞれ付与する。また、複数ルート制御部204では、2つの同一パケットに同一のシーケンス番号を付与する。
【0030】
ここで、IPパケットのユーザデータ部分にシーケンス番号を格納する場合、当該シーケンス番号のフォーマットはユーザパケットに依存することとなり、受信側エッジルータ102bで各ユーザパケットのフォーマットを認識してシーケンス番号の処理を行う必要が生じ、非常に煩雑となる。そこで、本実施形態では、RTP(Real Time Protocol,Real-time Transport Protocol)ヘッダにシーケンス番号を記述するようにしている。RTPは、リアルタイムなトラヒックを伝送するために用いられるインターネットの標準化されたヘッダフォーマットであり、IPで音声を伝送するVoIP(Voice over IP)等にも利用されている。VoIPの場合に使用されるRTPのパケットフォーマットを図6に示す。RTPヘッダには、パケットの送信順序を示すシーケンス番号のフィールドが用意されている。
【0031】
さらに、本実施形態では、受信側エッジルータ102bでのシーケンス番号の処理を簡素化にするために、冗長伝送を行なうパケットには複数伝送指示情報を付与するようにしている。例えば本実施形態における複数ルート制御部204では、RTPヘッダをパケットに付加し、且つ当該RTPヘッダにシーケンス番号と複数伝送指示情報を記述するようにしている。シーケンス番号は、RTPヘッダのシーケンス番号用フィールドに記述する。複数伝送指示情報は、例えばRTPヘッダのペイロードタイプと呼ばれるフィールドに記述する。
【0032】
以上のようにラベル制御部205または複数ルート制御部204で処理されたパケットは、CR出力部206より、当該パケットに付されたラベルに応じた第1コアルータ103aに伝送される。
【0033】
本実施形態のコアルータ103は、MPLS機能を有するルータ(Label Switch Router,LSRとも呼ばれる。)であり、パケットに付されたラベルに基づいてパケット転送を行なう機能を有する。また、コアルータ103a〜103dでは、予め定められたラベルテーブルTB2,TB3,TB4,TB5に従ってラベルの置換(ラベルスワッピング)を行なう。コアルータ103には、例えば既存のLSRを用いてよい。
【0034】
本実施形態の受信側エッジルータ102bは、例えば図5のフローチャートに示す処理を行なう。即ち、第4コアルータ103dからパケットを受信すると(ステップ9)、受信パケットにシーケンス番号が付与されているか否か判断し(ステップ10)、シーケンス番号が付与されている場合は(ステップ10;Yes)、シーケンス番号に基いて、後着同一パケットか否か、換言すれば先着した同一のパケットが存在するかを判断する(ステップ11)。そして、後着同一パケットであれば(ステップ11;Yes)、当該パケットを破棄する(ステップ12)。一方、先着のパケットであれば(ステップ11;No)、当該先着パケットに付与されたシーケンス番号を外し(ステップ13)、当該先着パケットに付与されたラベルを外す(ステップ14)。そして、当該先着パケットを宛先IPアドレスに基づいたMPLS網1の外の通信装置としての受信端末101bに伝送する(ステップ15)。一方、受信したパケットにシーケンス番号が付与されていない場合は(ステップ10;No)、当該受信パケットに付与されたラベルを外し(ステップ14)、当該受信パケットを宛先IPアドレスに基づいたMPLS網1の外の通信装置としての受信端末101bに伝送する(ステップ15)。
【0035】
図3に受信側エッジルータ102bの機能ブロック図の一例を示す。受信側エッジルータ102bは、図5におけるステップ9の処理を実行するCR入力部301と、ステップ10の処理を実行するヘッダ制御部302と、ステップ11,12,13の処理を実行する後着廃棄部303と、ステップ14,15の処理を実行する端末出力部304とから主に構成されている。
【0036】
CR入力部301は、第4コアルータ103dから伝送されたパケットを受信する。そして、例えば本実施形態のヘッダ制御部302では、次のようにして受信パケットにシーケンス番号が付与されているか否か判断するようにしている。即ち、ヘッダ制御部302は、CR入力部301が受信したパケットのRTPヘッダ内のペイロードタイプに複数伝送指示情報が記述されているかをチェックし、複数伝送指示情報が記述されていれば当該受信パケットにシーケンス番号が付与されていると判断し、複数伝送指示情報が記述されていなければ当該受信パケットにシーケンス番号が付与されていないと判断する。
【0037】
また、例えば本実施形態の後着廃棄部303では、次のようにして受信パケットが後着同一パケットであるか否かを判断するようにしている。即ち、後着廃棄部303は、先着パケットのシーケンス番号を記録するログファイル305を有し、CR入力部301が受信したパケットのRTPヘッダ内のシーケンス番号を読み取って、当該シーケンス番号がログファイル305に存在するか否かを確認する。ログファイル305に存在しなければ、当該受信パケットは過去に受信したことの無い先着パケットであると判断し、そのシーケンス番号をログファイル305に書き込む。これにより、次回同一のパケットが受信された場合に、当該パケットが後着であることがログファイル305により確認できる。一方、受信パケットのシーケンス番号が既にログファイル305に在る場合は、過去に受信されたパケットと同一の後着パケットであると判断する。さらに、本実施形態の後着廃棄部303では、RTPヘッダを削除することにより、シーケンス番号と複数伝送指示情報とを受信端末101bに伝送するパケットから取り除くようにしている。
【0038】
以上のように構成される送信側および受信側のエッジルータ102a,102b並びにこれらのエッジルータ102a,102bを含んで構成される高信頼化伝送システムの動作の一例について図1を用いて説明する。図1の例では、送信端末101aから受信端末101bに向けて送信されるパケット(図中PK1〜PK6で示す。)はUDP(User Datagram Protocol)のパケットであるものとする。したがって、これらのパケットPK1〜PK6にはUDPヘッダも含まれるものとする。尚、説明の簡単のため、受信端末101bのIPアドレスを「IP1」とする。制御テーブル203では、宛先IPアドレスが「IP1」の場合に、2ルート伝送指定「有」とされ、宛先IPアドレスが「IP2」の場合に、2ルート伝送指定「無」とされているものとする。また、送信側エッジルータ102aのラベルテーブルTB1では、IPアドレス「IP1」について、「A1」「A2」との2つの異なるラベルが指定されているものとする。また、第1コアルータ103aのラベルテーブルTB2では、「A1」→「B1」、「A2」→「B2」のラベルの置換が指定されているものとする。また、第2コアルータ103bのラベルテーブルTB3では、「B1」→「C1」のラベルの置換が指定されているものとする。また、第3コアルータ103cのラベルテーブルTB4では、「B2」→「C2」のラベルの置換が指定されているものとする。また、第4コアルータ103dのラベルテーブルTB5では、「C1」→「D1」、「C2」→「D2」のラベルの置換が指定されているものとする。また、受信側エッジルータ102bのラベルテーブルTB6では、ラベル「D1」「D2」の削除が指定されているものとする。
【0039】
したがって、送信端末101aから受信端末101bへ向けてパケット(図1中でPK1で示す)が送信されると、先ず送信側エッジルータ102aが当該パケットPK1を受信する。送信側エッジルータ102aでは、当該受信パケットPK1の宛先IPアドレス「IP1」を、制御テーブル203から検索する。その結果、制御テーブル203では、宛先IPアドレスが「IP1」の場合、2ルート伝送指定「有」とされているため、送信側エッジルータ102aでは、当該受信パケットPK1は複数ルートで伝送すべきパケットであると判定する。そこで、送信側エッジルータ102aでは、当該パケットPK1を複製し、2つの送信パケット(図1中でPK2,PK3で示す)を得る。そして、2つの送信パケットのうち、一方のパケットPK2にラベル「A1」を付与し、他方のパケットPK3にラベル「A2」を付与する。また、2つの送信パケットPK2,PK3にそれぞれRTPヘッダを付加し、当該RTPヘッダにシーケンス番号と複数伝送指示情報を記述する。そして、これら2つの送信パケットPK2,PK3を第1コアルータ103aに伝送する。
【0040】
第1コアルータ103aでは、ラベル「A1」が付与されたパケットPK2については、ラベルを「B1」に付け換えて、第2コアルータ103bに伝送し、ラベル「A2」が付与されたパケットPK3については、ラベルを「B2」に付け換えて、第3コアルータ103cに伝送する。第2コアルータ103bでは、ラベル「B1」が付与されたパケットについて、ラベルを「C1」に付け換えて、当該ラベル置換後のパケット(図1中でPK4で示す)を第4コアルータ103dに伝送する。第3コアルータ103cでは、ラベル「B2」が付与されたパケットについて、ラベルを「C2」に付け換えて、当該ラベル置換後のパケット(図1中でPK5で示す)を第4コアルータ103dに伝送する。第4コアルータ103dでは、ラベル「C1」が付与されたパケットPK4については、ラベルを「D1」に付け換えて、受信側エッジルータ102bに伝送し、ラベル「C2」が付与されたパケットPK5については、ラベルを「D2」に付け換えて、受信側エッジルータ102bに伝送する。
【0041】
受信側エッジルータ102bでは、第4コアルータ103dから受信したパケットのRTPヘッダ内に複数伝送指示情報が記述されていることを確認し、受信パケットにシーケンス番号が付与されていることを認識する。そして、受信パケットのRTPヘッダ内のシーケンス番号に基づいて、当該受信パケットが後着同一パケットか否か判断する。この結果、受信側エッジルータ102bでは、ラベル「D1」が付されたパケットとラベル「D2」が付されたパケットのうち、後着したものを破棄する。一方、ラベル「D1」が付されたパケットとラベル「D2」が付されたパケットのうち先着したものについては、RTPヘッダおよびラベルを取り除いて(図1中でPK6で示す)、受信端末101bに伝送する。
【0042】
以上により、同一のユーザデータおよび同一の宛先IPアドレスを有するパケットを2つのルートで伝送することができる。従って、第1ルートまたは第2ルートの一方に障害が発生したとしても、送信端末101aと受信端末101bとの間の通信は妨げられることはなく、通信の信頼性が向上する。
【0043】
しかも、送信端末101a及び受信端末101bには、複数ルートを実現するための機能は何ら必要ない。即ち、送信端末101aは同一データを複数回送信する必要はない。受信端末101bは複数のIPアドレスを有する必要はなく、且つ、後から来た同一データを破棄する必要も無い。また、設定する冗長ルートの数に対応した複数のIPアドレスを用意する必要もない。本発明によれば、IPアドレスを有する既存の又は新規のあらゆる情報処理装置間において、複数ルートによる伝送路を容易に提供できる。
【0044】
例えば送信端末101aまたは受信端末101bの利用者が、複数ルートによる伝送を行うか否かをネットワーク管理者等に通知し、ネットワーク管理者等が送信側エッジルータ102aの制御テーブル203およびラベルテーブルTB1等を設定することによって、極めて容易に複数ルートによる高い信頼性のある伝送路を確保することができる。
【0045】
さらに、複数ルート設定機能をエッジルータ102に備えているので、既存のコアルータ103をそのまま使用することができる。さらに、RTPヘッダにシーケンス番号や複数伝送指示情報を記述しているので、ユーザパケットのフォーマットに依存した煩雑なシーケンス番号のチェック処理を行う必要はなく、当該シーケンス番号処理を簡素化できる。さらに、コアルータ103はRTPヘッダを無視するため、既存のコアルータ103に設定変更を加える必要は無い。さらに、制御テーブル203を備えることにより、IPアドレスやポート番号のような細かな単位で、複数ルートによるデータ伝送を行なうか否かを制御することができる。これにより、データの重要性、使用するアプリケーションの性質、ネットワークの混雑の程度など、種々の要因を加味した細やかなトラヒック制御が実現できる。
【0046】
【実施例】
以下に、上述した本発明方法及びシステムをシミュレーションにより検証した結果を実施例として説明する。シミュレーションに用いた評価モデルを図7に示す。回線速度は、1.5Mbpsとした。尚、端末101cは、背景トラヒックの発生を行うために使用した。シミュレーションモデルの作成には、通信モデル用シミュレーションソフトウェアのOPNET(OPNET社製)を用いた。送信端末101aより測定トラヒックを毎秒1000パケット、一定の間隔で送出した。一方、端末101cから背景トラヒックを毎秒556パケット(長さ1000ビット)で発生させ、その間隔はランダムとした。シミュレーション時間は4秒とした。
【0047】
図8は、2ルート伝送を行わず第1ルートでのデータ伝送のみ行なった場合のパケット伝送特性を示し、(A)は第1ルートにおけるパケット廃棄数を、(B)は受信端末101bにおける受信パケット数を示す。2ルート伝送を行わない場合、送信端末101aからは毎秒1000パケットが第1ルートに送信されるが、図8(A)に示すように、トラヒックの総パケット数が使用帯域の容量を超えているため、輻輳状態となり、パケット廃棄が発生する。尚、図8(A)に示すパケット廃棄数は、測定トラヒックと背景トラヒックを合わせた数である。この場合、図8(B)に示すように、背景トラヒックがコアルータ103のバッファに滞留し、その後バッファから溢れ出すため、パケット廃棄が発生し、受信端末101bにおける受信パケット数は減少していることが分る。
【0048】
一方、図9は、2ルート伝送を行なった場合のパケット伝送特性を示し、(A)は第1ルートにおけるパケット廃棄数を、(B)は受信端末101bにおける受信パケット数を示す。2ルート伝送を行う場合、図9(A)に示すように、第1ルートでは、図8と同様にパケット廃棄が発生する。パケット廃棄数が2ルート伝送を行わない場合よりも増加しているのは、RTPヘッダを付加することによって使用帯域が若干増加したことによる。しかし、パケット廃棄が第1ルートで発生しても、第2ルートからのパケットを受信できるために、図9(B)に示すように、受信端末101bでは正常に受信をしていることが確認できる。
【0049】
図10は、2ルート伝送を行なった場合のルート別パケット受信特性を示し、(A)は第1ルートにおけるパケット廃棄数を、(B)は第1ルート経由で受信端末101bが受信したパケット数を、(C)は第2ルート経由で受信端末101bが受信したパケット数を示す。図10(A),(B)に示すように、背景トラヒックの影響を受けて第1ルートにおいて遅延やパケット廃棄が発生するまでは、受信端末101bは第1ルート経由でパケットを受信していることが分る。第1ルートにおいて遅延が増加し、その後パケット廃棄が発生するようになると、図10(C)に示すように第2ルート経由でパケットを受信していることが確認できる。
【0050】
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば制御テーブルは、パケットに含まれるアドレス情報とプログラム識別子と伝送品質情報とのいずれか一つ又はこれらの一部または全部の組み合わせに基づいて複数ルートを設定するか否かを指定するものであっても良い。伝送品質情報としては、例えばIPヘッダ中にあるToS(Type of Service)と呼ばれる優先制御を指定するフィールドの値が該当する。例えば、ToS値=0ならば複数ルート伝送指定「有」とし、ToS値=1ならば複数ルート伝送指定「無」とするようにしても良い。
【0051】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1記載の複数ルートを用いた高信頼化伝送方法および請求項記載の高信頼化伝送システムおよび請求項および記載の高信頼化伝送用ルータによれば、同一のユーザデータおよび同一の宛先IPアドレスを有するパケットを複数のルートで伝送することができ、通信の信頼性を高めることができる。しかも、送信端末及び受信端末には、複数ルートを実現するための特別な機能は何ら必要ない。即ち、送信端末は同一データを複数回送信する必要はない。受信端末は複数のIPアドレスを有する必要はなく、且つ、後から来た同一データを破棄する必要も無い。また、設定する冗長ルートの数に対応した複数のIPアドレスを用意する必要もない。本発明によれば、IPアドレスを有する既存の又は新規のあらゆる情報処理装置間において、複数ルートによる伝送路を容易に提供できる。例えば送信端末または受信端末の利用者が、複数ルートによる伝送を行うか否かをネットワーク管理者等に通知し、ネットワーク管理者等が送信側エッジルータの制御テーブルおよびラベルテーブルを設定することによって、極めて容易に複数ルートによる高い信頼性のある伝送路を実現できる。さらに、制御テーブルを備えることにより、IPアドレスやポート番号のような細かな単位で、複数ルートによるデータ伝送を行なうか否かを制御することができる。これにより、データの重要性、使用するアプリケーションの性質、ネットワークの混雑の程度など、種々の要因を加味した細やかなトラヒック制御が実現できる。
【0052】
さらに、請求項1,2及び4記載の発明によれば、受信側エッジルータでのシーケンス番号の有無の判断が容易となり、シーケンス番号の処理を簡素化できる。
【0053】
さらに、請求項1から3記載の発明によれば、送信側のエッジルータは、RTPヘッダにシーケンス番号と複数伝送指示情報を記述するようにしているので、ユーザパケットのフォーマットに依存した煩雑なシーケンス番号のチェック処理を行う必要はなく、当該シーケンス番号処理を簡素化できる。また、コアルータはRTPヘッダを無視するため、既存のコアルータをそのまま利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複数ルートを用いた高信頼化伝送方法およびシステムの実施の一形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明の高信頼化伝送用ルータ(送信側)の実施の一形態を示す概略機能ブロック図である。
【図3】本発明の高信頼化伝送用ルータ(受信側)の実施の一形態を示す概略機能ブロック図である。
【図4】本発明の高信頼化伝送用ルータ(送信側)の処理の一例を示す概略フローチャートである。
【図5】本発明の高信頼化伝送用ルータ(受信側)の処理の一例を示す概略フローチャートである。
【図6】RTPのパケットフォーマットの一例を示す図である。
【図7】本発明の複数ルートを用いた高信頼化伝送方法およびシステムの一実施例を示す概略構成図である。
【図8】単一のルートでデータ伝送を行なった場合のパケット伝送特性を示し、(A)はパケット廃棄数と時間経過の関係を、(B)は受信端末における受信パケット数と時間経過の関係を示す。
【図9】2ルートでのデータ伝送を行なった場合のパケット伝送特性を示し、(A)は第1のルートにおけるパケット廃棄数と時間経過の関係を、(B)は受信端末における受信パケット数と時間経過の関係を示す。
【図10】2ルートでのデータ伝送を行なった場合のルート別パケット受信特性を示し、(A)は第1のルートにおけるパケット廃棄数と時間経過の関係を、(B)は第1のルート経由で受信端末が受信したパケット数と時間経過の関係を、(C)は第2のルート経由で受信端末が受信したパケット数と時間経過の関係を示す。
【図11】従来の複数ルートによるデータ伝送方法およびシステムを示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 MPLS網(ラベルスイッチングネットワーク)
101a 送信端末(通信装置)
101b 受信端末(通信装置)
102 エッジルータ
103 コアルータ

Claims (4)

  1. エッジルータとコアルータとを有して構成され、宛先アドレスに対応して付与したラベルを用いてパケットの伝送を行なうラベルスイッチングネットワークにおいて、送信側の上記エッジルータは、宛先アドレスと使用するラベルとが対応付けられたラベルテーブルと、パケットに含まれるアドレス情報とプログラム識別子と伝送品質情報とのいずれか一つ又はこれらの一部または全部の組み合わせに基づいて複数ルートを設定するか否かが指定された制御テーブルとを有し、上記ラベルスイッチングネットワークの外の通信装置から受信したパケットについて、上記制御テーブルを参照して複数ルートを設定するか否かを判断し、複数ルートを設定する場合は、当該パケットを複製すると共にこの結果得られる複数の同一パケットにそれぞれ異なるラベルを上記ラベルテーブルに基づいて付与し尚且つRTPヘッダを付加して該RTPヘッダのシーケンス番号用フィールドにパケットの順序を示すシーケンス番号並びに上記RTPヘッダのペイロードタイプフィールドに複数伝送指示情報を上記複数の同一パケットにそれぞれ付与し、複数ルートを指定しない場合は、当該パケットに上記ラベルテーブルに基づいたラベルを付与し、上記パケットを上記ラベルに応じた上記コアルータに伝送し、上記コアルータは、受信したパケットを当該パケットに付与されたラベルに応じた他のコアルータまたは上記エッジルータに伝送し、受信側の上記エッジルータは、上記コアルータから受信したパケットの上記RTPヘッダのペイロードタイプフィールドに上記複数伝送指示情報が記述されているか否かを確認し、上記コアルータから受信したパケットの上記RTPヘッダのペイロードタイプフィールド上記複数伝送指示情報が記述されている場合は上記シーケンス番号が付与されていると判断して上記シーケンス番号に基き後着の同一パケットを破棄すると共に先着のパケットに付与された上記ラベルおよび上記RTPヘッダを外して当該先着パケットを宛先アドレスに基づいた上記ラベルスイッチングネットワーク外の通信装置に伝送し、上記コアルータから受信したパケットの上記RTPヘッダのペイロードタイプフィールド上記複数伝送指示情報が記述されていない場合は上記シーケンス番号が付与されていないと判断して当該パケットに付与された上記ラベルを外して当該パケットを宛先アドレスに基づいた上記ラベルスイッチングネットワーク外の通信装置に伝送することを特徴とする複数ルートを用いた高信頼化伝送方法。
  2. エッジルータとコアルータとを有して構成され、宛先アドレスに対応して付与したラベルを用いてパケットの伝送を行なうラベルスイッチングネットワークにおいて、送信側の上記エッジルータは、宛先アドレスと使用するラベルとが対応付けられたラベルテーブルと、パケットに含まれるアドレス情報とプログラム識別子と伝送品質情報とのいずれか一つ又はこれらの一部または全部の組み合わせに基づいて複数ルートを設定するか否かが指定された制御テーブルとを有し、上記ラベルスイッチングネットワークの外の通信装置から受信したパケットについて、上記制御テーブルを参照して複数ルートを設定するか否かを判断し、複数ルートを設定する場合は、当該パケットを複製すると共にこの結果得られる複数の同一パケットにそれぞれ異なるラベルを上記ラベルテーブルに基づいて付与し尚且つRTPヘッダを付加して該RTPヘッダのシーケンス番号用フィールドにパケットの順序を示すシーケンス番号並びに上記RTPヘッダのペイロードタイプフィールドに複数伝送指示情報を上記複数の同一パケットにそれぞれ付与し、複数ルートを指定しない場合は、当該パケットに上記ラベルテーブルに基づいたラベルを付与し、上記パケットを上記ラベルに応じた上記コアルータに伝送し、上記コアルータは、受信したパケットを当該パケットに付与されたラベルに応じた他のコアルータまたは上記エッジルータに伝送し、受信側の上記エッジルータは、上記コアルータから受信したパケットの上記RTPヘッダのペイロードタイプフィールドに上記複数伝送指示情報が記述されているか否かを確認し、上記コアルータから受信したパケットの上記RTPヘッダのペイロードタイプフィールド上記複数伝送指示情報が記述されている場合は上記シーケンス番号が付与されていると判断して上記シーケンス番号に基き後着の同一パケットを破棄すると共に先着のパケットに付与された上記ラベルおよび上記RTPヘッダを外して当該先着パケットを宛先アドレスに基づいた上記ラベルスイッチングネットワーク外の通信装置に伝送し、上記コアルータから受信したパケットの上記RTPヘッダのペイロードタイプフィールド上記複数伝送指示情報が記述されていない場合は上記シーケンス番号が付与されていないと判断して当該パケットに付与された上記ラベルを外して当該パケットを宛先アドレスに基づいた上記ラベルスイッチングネットワーク外の通信装置に伝送することを特徴とする複数ルートを用いた高信頼化伝送システム。
  3. 宛先アドレスに対応して付与したラベルを用いてパケットの伝送を行なうラベルスイッチングネットワークに用いるエッジルータにおいて、宛先アドレスと使用するラベルとが対応付けられたラベルテーブルと、パケットに含まれるアドレス情報とプログラム識別子と伝送品質情報とのいずれか一つ又はこれらの一部または全部の組み合わせに基づいて複数ルートを設定するか否かが指定された制御テーブルとを有し、上記ラベルスイッチングネットワークの外の通信装置から受信したパケットについて、上記制御テーブルを参照して複数ルートを設定するか否かを判断し、複数ルートを設定する場合は、当該パケットを複製すると共にこの結果得られる複数の同一パケットにそれぞれ異なるラベルを上記ラベルテーブルに基づいて付与し尚且つRTPヘッダを付加して該RTPヘッダのシーケンス番号用フィールドにパケットの順序を示すシーケンス番号並びに上記RTPヘッダのペイロードタイプフィールドに複数伝送指示情報を上記複数の同一パケットにそれぞれ付与し、複数ルートを指定しない場合は、当該パケットに上記ラベルテーブルに基づいたラベルを付与し、上記パケットを上記ラベルに応じたコアルータに伝送することを特徴とする高信頼化伝送用ルータ。
  4. 宛先アドレスに対応して付与したラベルを用いてパケットの伝送を行なうラベルスイッチングネットワークに用いるエッジルータにおいて、受信したパケットのRTPヘッダのペイロードタイプフィールドに複数伝送指示情報が記述されているか否かを確認し、上記受信したパケットの上記RTPヘッダのペイロードタイプフィールド上記複数伝送指示情報が記述されている場合はシーケンス番号が付与されていると判断して上記シーケンス番号に基き後着の同一パケットを破棄すると共に先着のパケットに付与された上記ラベルおよび上記RTPヘッダを外して当該先着パケットを宛先アドレスに基づいた上記ラベルスイッチングネットワーク外の通信装置に伝送し、上記受信したパケットの上記RTPヘッダのペイロードタイプフィールド上記複数伝送指示情報が記述されていない場合は上記シーケンス番号が付与されていないと判断して当該パケットに付与された上記ラベルを外して当該パケットを宛先アドレスに基づいた上記ラベルスイッチングネットワーク外の通信装置に伝送することを特徴とする高信頼化伝送用ルータ。
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