JP4078006B2 - 耐波型大型浮体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、洋上に浮かぶ大型浮体構造物(以下、メガフロートという)、浮桟橋、浮倉庫等が入射波によって動揺するのを低減する耐波型大型浮体に関する。
【0002】
【従来の技術】
洋上に浮かぶメガフロートの開発が進められている。従来考えられていたメガフロートは、海域に固定式防波堤で静穏海域をつくり、その中に設置される箱型の浮体構造物であり、その内部には密閉された複数の浮き室が設けられ、フラットな甲板及びフラットな底面を備えている。
【0003】
従って、メガフロートは、海上空港(海上ヘリポートを含む)、海洋プラントバージまた将来的には海上都市など多目的である。
【0004】
図14は、固定式防波堤を備えたメガフロートであり、海底aに固定式防波堤bを施工し、静穏海域cをつくると共に、この静穏海域cに大型浮体eを浮かべ、それを囲むように係留杭dを設け、緩衝部材fを介して大型浮体eを係留する。大型浮体eは、例えば長さ1500m、幅500m、厚さ7m、喫水2mであり、長さに比べて厚さが薄い構造である。
【0005】
そして、水深20mで、波方向や波周期、大型浮体eの曲げ剛性を系統的に変えて波浪中弾性応答解析計算を行なったところ、限界波高が2mでも設計上厳しいことが判明した。
【0006】
また、固定式防波堤bは、水深が深くなると設置に莫大な費用が掛かり、また固定式防波堤bに代わって浮防波堤を設けることは船舶の接岸や荷役作業の邪魔になり、固定式防波堤bや浮防波堤がなくてもすむメガフロートが望まれている。
【0007】
コストや船舶等への影響を無くすことを考慮して固定式防波堤bや浮防波堤なしで成立させるためには、大型浮体e自体に動揺低減対策を施して耐波性能を向上させる必要がある。まず、方法としては、大型浮体eに対する入射波を低減させるために、大型浮体eの波上側に消波構造体を付加することが考えられ、従来においては、図15に示すように、大型浮体eの波上側前端部hに消波構造体gを固設した。
【0008】
従来の消波構造体gとしては、波を反射させたり、散乱させたり、また破砕等のメカニズムを利用して考えられたものであり、図16(a)に示すカーテンウォール型、同図(b)に示すタンク開口板型、同図(c)に示す没水ビーチ型等が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前述したカーテンウォール型は、即時に波を反射するので短波長領域のみ有効であり、タンク開口板型や没水ビーチ型は、徐々に波を崩したり破波させるので長波長領域まで有効である。しかし、これらにおいて十分な消波効果を得るためにはかなりの長さ、実験によれば波長に対して1/3位が必要である。従って、仮に200mの波長であると、70〜80mの長さが必要となり、消波構造体が大型化すると共にコストアップの原因となる。
【0010】
また、前述した消波構造体のみでは、水平動揺が大きく、係留装置の設計が困難であるという欠点があった。加えて、波下側の動揺が低減できないという不具合があり、更なる動揺低減効果が望まれている。
【0011】
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、固定式防波堤等を設置することなく、大型浮体に設けた小型の消波構造体によって広範囲の波周期でかつ大きく浮体動揺を低減できる耐波型大型浮体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明に係る耐波型大型浮体は、水上に浮かぶ耐波型大型浮体において、前記大型浮体の前端部に、水面を貫通し前記大型浮体の底面より下方に延びる垂直板とこの垂直板の下端部から前方へ延出された没水水平板とからなるL型消波構造体と、前記大型浮体の前方へ延びる延長甲板から垂下され水面を貫通して下方に延びる垂直板とこの垂直板の下端部から後方へ延出された没水水平板とからなる逆L型消波構造体とを幅方向へ略等間隔で交互に付設したことを特徴とする。
【0014】
また、水上に浮かぶ耐波型大型浮体において、前記大型浮体の前端部に、大型浮体の底面より前下がりに傾斜して延出された没水傾斜板を有する傾斜板型消波構造体と、前記大型浮体の前方へ延びる延長甲板から垂下され水面を貫通して下方に延びる垂直板とこの垂直板の下端部から後方へ延出された没水水平板とからなる逆L型消波構造体とを幅方向へ略等間隔で交互に付設したことを特徴とする。
【0015】
また、水上に浮かぶ耐波型大型浮体において、前記大型浮体の前端部に、水面を貫通し前記大型浮体の底面より下方に延びる垂直板とこの垂直板の下端部から前方へ延出された没水水平板とからなるL型消波構造体と、同L型消波構造体より寸法の小さい垂直板と没水水平板を有する小L型消波構造体とを幅方向へ略等間隔で交互に付設したことを特徴とする。
【0016】
また、前記没水水平板には、上下方向に貫通する開口が設けられていることを特徴とする。
【0017】
また、前記没水傾斜板には、上下方向に貫通する開口が設けられていることを特徴とする。
【0018】
また、前記大型浮体の波下側後端部の水面下に後ろ下がり傾斜板を設けたことを特徴とする。
【0019】
また、前記大型浮体の波下側後部に後方へ向かって滑らかに剛性を減少させて波をスムーズに後方へ通過させるべくテーパ形状部又は切欠形状部を設けたことを特徴とする。
【0020】
また、前記大型浮体は消波構造体の上面部をフラットな面で覆うべく波上側に延出する延長甲板を有し、この延長甲板の波上側前端部と前記大型浮体の波上側に付設したL型消波構造体の没水水平板又は傾斜板型消波構造体の没水傾斜板の波上側前端部とを通水可能に連結したことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る耐波型大型浮体を実施例により図面を用いて詳細に説明する。
【0022】
[第1実施例]
図1は本発明の第1実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図、図2は各種大型浮体の限界有義波高を有義波周期ベースに示すグラフ、図3は各種大型浮体の水平変位を有義波周期ベースに示すグラフである。
【0023】
図1中の符号1は超大型浮体式海洋構造物(以下、メガフロートという)を構成する大型浮体を示し、この大型浮体1は、例えば鋼板によって直方体形状に構成し、内部には密閉された複数の浮き室(図示しない)が設けられている。そして、浮き室が発生する浮力によって大型浮体1は洋上に浮かんでいる。尚、符号2は大型浮体1の喫水線を示し、符号3は波の方向を示す。
【0024】
大型浮体1の波上側前端部には、水面を貫通し前記大型浮体1の底面より下方に延びる垂直板4aとこの垂直板4aの下端部から前方へ延出された没水水平板4bとからなる鋼板製のL型消波構造体4と、前記大型浮体1の上面より延設された水平取付板6を介して下方に延びる垂直板5aとこの垂直板5aの下端部から後方へ延出された没水水平板5bとからなる鋼板製の逆L型消波構造体5とが大型浮体1の全幅に亙って、交互に付設される。
【0025】
前記垂直板4a,5aは、多少前後に傾いてもよい。また、垂直板4aが大型浮体1の前端板と重なる部分については前端板で代用することも可能で、その場合は大型浮体1の下面から垂直板4aが垂下しているように見えるが趣旨は同じである。
【0026】
このような耐波構造物を備えた大型浮体1によれば、洋上に浮かした状態で、波上側から波が進入すると、L型消波構造体4の没水水平板4b及び逆L型消波構造体5の没水水平板5bにかかる変動圧力(没水水平板4b,5bの下面にかかる圧力から上面にかかる圧力を引いた値)と大型浮体1の前端部底面にかかる変動圧力が逆位相になり互いに相殺するため、大型浮体1の前端部に作用する波の圧力積分値(波強制力)が小さくなり、動揺を低減できる。
【0027】
そして、前記L型消波構造体4は長い波周期で動揺低減率に優れ、また逆L型消波構造体5は短い波周期で動揺低減率に優れていることが実験等で確認されており、これらの複合型である本実施例によれば、図2のグラフのように、限界有義波高(メガフロートの応力が設計許容応力(16kg/mm2)以下におさまる有義波高)が広い範囲の波周期側で上昇するので、広い範囲の波周期側で使用に耐える大型浮体1を設計可能となる。
【0028】
また、複合型である本実施例によれば、図3のグラフのように、水平動揺の上昇が小さく抑制されるので、係留装置の設計が容易になる(即ち、水平変位は消波構造体を有しない付加無し型にかなり近い程度まで下がっている。もちろん、付加無し型では上下揺れによる応力が過大となって、図2のグラフのように、限界有義波高が広い範囲の波周期側で下がり、実現不可能である。)。
【0029】
また、複合型である本実施例によれば、波長に対して1/10程度の長さで有効であり、仮に波長が200mであるとすると、20m程度の長さで十分であり、L型消波構造体4の没水水平板4b及び逆L型消波構造体5の小型化を図ることができ、コストダウンを図ることができる。
【0030】
[第2実施例]
図4は本発明の第2実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【0031】
本実施例は、第1実施例におけるL型消波構造体4の没水水平板4bに、上下方向に貫通する開口としてスリット8を形成した例である。このスリット8は、逆L型消波構造体5の没水水平板5bにも形成してもよい。
【0032】
この実施例においても、第1実施例と同様の作用・効果が得られるほか、スリット8を通過する流れの造渦による減衰効果も期待される。
【0033】
[第3実施例]
図5は本発明の第3実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【0034】
本実施例は、第1実施例における逆L型消波構造体5に代えて、第1実施例におけるL型消波構造体4より相対的に寸法の小さい小L型消波構造体4AをL型消波構造体4を大L型消波構造体4として複合させるようにした例である。
【0035】
この実施例においても、第1実施例と同様の作用・効果が得られるほか、大小のL型消波構造体4,4A間の位相差による減衰効果も期待される。
【0036】
[第4実施例]
図6は本発明の第4実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【0037】
本実施例は、第1実施例におけるL型消波構造体4に代えて、大型浮体1の底面より前下がりに傾斜して延出された没水傾斜板7aを有する傾斜板型消波構造体7を第1実施例における逆L型消波構造体5と複合させるようにした例である。また、前記没水傾斜板7aに上下方向に貫通する開口としてスリット8(図4参照)を形成しても良い。
【0038】
この実施例においても、第1実施例と同様の作用・効果が得られる。
【0039】
[第5実施例]
図7は本発明の第5実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【0040】
本実施例は、第1実施例における大型浮体1の波下側後端部の水面下に後下がりの傾斜板10を付設してビーチ型構造にした例である。尚、大型浮体1の波上側前端部には第1〜第4実施例のような耐波構造物を付設するが図面では省略している。
【0041】
この実施例においては、第1実施例乃至第4実施例と同様の作用・効果が得られると共に、後下がりの傾斜板10のアンカー作用により大型浮体1の水平変位が低減し、係留装置の設計がより一層容易になる利点が得られる。尚、垂直板と異なり、大型浮体後端からの反射波も少ない。
【0042】
[第6実施例]
図8は本発明の第6実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【0043】
本実施例は、第1実施例における大型浮体1の波下側後端部をテーパ形状部1aに形成して後方へ向かって滑らかに剛性を減少させる剛性変化型構造にした例である。尚、大型浮体1の波上側前端部には第1〜第4実施例のような耐波構造物を付設するが図面では省略している。
【0044】
この実施例においては、第1実施例乃至第4実施例と同様の作用・効果が得られると共に、テーパ形状部1aの形成により滑らかに剛性が減少しているので、波はスムーズに後方へ通過し、大型浮体1後端からの反射波(これが入射波と重畳して大型浮体1の動揺を大きくする)を低減し、大型浮体1の動揺をより一層小さくする利点が得られる。
【0045】
[第7実施例]
図9は本発明の第7実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【0046】
本実施例は、第1実施例における大型浮体1の波下側後端部をギザギザの切欠形状部1bに形成して後方へ向かって滑らかに剛性を減少させる剛性変化型構造にした例である。尚、大型浮体1の波上側前端部には第1〜第4実施例のような耐波構造物を付設するが図面では省略している。
【0047】
この実施例においては、第1実施例乃至第4実施例と同様の作用・効果が得られると共に、切欠形状部1bの形成により滑らかに剛性が減少しているので、波はスムーズに後方へ通過し、大型浮体1後端からの反射波(これが入射波と重畳して大型浮体1の動揺を大きくする)を低減し、大型浮体1の動揺をより一層小さくする利点が得られる。
【0048】
[第8実施例]
図10は本発明の第8実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【0049】
本実施例は、第1実施例における大型浮体1に、L型消波構造体4及び逆L型消波構造体5の上面部をフラットな面で覆うべく、波上側に延長甲板1cを延出し、この延長甲板1cの前端部と前記L型消波構造体4の没水水平板4aの前端部とを複数本の連結棒11を介して通水可能に連結した例である。
【0050】
この実施例においては、第1実施例と同様の作用・効果が得られると共に、耐波構造物の前面に船舶等の接岸が可能となる利点が得られる。また、連結棒11により入射波は破砕され、波浪エネルギが減衰されるので大型浮体1の入射波の影響を低減できる。
【0051】
[第9実施例]
図11は本発明の第9実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【0052】
本実施例は、第4実施例における大型浮体1に、傾斜板型消波構造体7及び逆L型消波構造体5の上面部をフラットな面で覆うべく、波上側に延長甲板1cを延出し、この延長甲板1cの前端部と前記傾斜板型消波構造体7の没水傾斜板7aの前端部とを複数本の連結棒11を介して通水可能に連結した例である。
【0053】
この実施例においては、第4実施例と同様の作用・効果が得られると共に、耐波構造物の前面に船舶等の接岸が可能となる利点が得られる。また、連結棒11により入射波は破砕され、波浪エネルギが減衰されるので大型浮体1の入射波の影響を低減できる。
【0054】
[第10実施例]
図12は本発明の第10実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【0055】
本実施例は、第2実施例における大型浮体1に、スリット8付きのL型消波構造体4及び逆L型消波構造体5の上面部をフラットな面で覆うべく、波上側に延長甲板1cを延出し、この延長甲板1cの前端部と前記L型消波構造体4のスリット8付きの没水水平板4aの前端部とを複数本の連結棒11を介して通水可能に連結した例である。
【0056】
この実施例においては、第2実施例と同様の作用・効果が得られると共に、耐波構造物の前面に船舶等の接岸が可能となる利点が得られる。また、連結棒11により入射波は破砕され、波浪エネルギが減衰されるので大型浮体1の入射波の影響を低減できる。尚、複数本の連結棒11に替えて、多孔板、格子などで通水可能に連結しても良い。
【0057】
[第11実施例]
図13は本発明の第11実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【0058】
本実施例は、第3実施例における大型浮体1に、大L型消波構造体4及び小L型消波構造体4Aの上面部をフラットな面で覆うべく、波上側に延長甲板1cを延出し、この延長甲板1cの前端部と前記大L型消波構造体4の没水水平板4aの前端部とを複数本の連結棒11を介して通水可能に連結した例である。
【0059】
この実施例においては、第3実施例と同様の作用・効果が得られると共に、耐波構造物の前面に船舶等の接岸が可能となる利点が得られる。また、連結棒11により入射波は破砕され、波浪エネルギが減衰されるので大型浮体1の入射波の影響を低減できる。
【0060】
尚、本発明は上記各実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、大L型消波構造体4,小L型消波構造体4A及び逆L型消波構造体5の複合関係(組み合わせ)を変更したり、前記3種を複合する等各種変更が可能であることはいうまでもない。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、水上に浮かぶ耐波型大型浮体において、前記大型浮体の前端部に、水面を貫通し前記大型浮体の底面より下方に延びる垂直板とこの垂直板の下端部から前方へ延出された没水水平板とからなるL型消波構造体と、前記大型浮体の前方へ延びる延長甲板から垂下され水面を貫通して下方に延びる垂直板とこの垂直板の下端部から後方へ延出された没水水平板とからなる逆L型消波構造体とを幅方向へ略等間隔で交互に付設したので、海域に固定式防波堤等を設置することなく、大型浮体に設けた小型の消波構造体によって広範囲の波周期及び高い波においても浮体動揺を低減出来る。また、水平動揺も抑制出来るので、係留装置の設計が容易になる。
【0063】
また、請求項の発明によれば、水上に浮かぶ耐波型大型浮体において、前記大型浮体の前端部に、大型浮体の底面より前下がりに傾斜して延出された没水傾斜板を有する傾斜板型消波構造体と、前記大型浮体の前方へ延びる延長甲板から垂下され水面を貫通して下方に延びる垂直板とこの垂直板の下端部から後方へ延出された没水水平板とからなる逆L型消波構造体とを幅方向へ略等間隔で交互に付設したので、請求項1の発明と同様の効果が得られる。
【0064】
また、請求項の発明によれば、水上に浮かぶ耐波型大型浮体において、前記大型浮体の前端部に、水面を貫通し前記大型浮体の底面より下方に延びる垂直板とこの垂直板の下端部から前方へ延出された没水水平板とからなるL型消波構造体と、同L型消波構造体より寸法の小さい垂直板と没水水平板を有する小L型消波構造体とを幅方向へ略等間隔で交互に付設したので、請求項1の発明と同様の効果が得られる。
【0065】
また、請求項の発明によれば、前記没水水平板には、上下方向に貫通する開口が設けられていることを特徴とするので、請求項1の発明と同様の効果が得られる。
【0066】
また、請求項の発明によれば、前記没水傾斜板には、上下方向に貫通する開口が設けられていることを特徴とするので、請求項1の発明と同様の効果が得られる。
【0067】
また、請求項の発明によれば、前記大型浮体の波下側後端部の水面下に後ろ下がり傾斜板を設けたことを特徴とするので、請求項1の発明と同様の効果が得られると共に、水平動揺をより一層抑制出来る利点がある。
【0068】
また、請求項の発明によれば、前記大型浮体の波下側後部に、後方へ向かって滑らかに剛性を減少させて波をスムーズに後方へ通過させるべくテーパ形状部又は切欠形状部を設けたので、請求項1の発明と同様の効果が得られると共に、大型浮体後端からの反射波を低減して浮体動揺をより一層低減出来る利点がある。
【0069】
また、請求項8の発明によれば、前記大型浮体は消波構造体の上面部をフラットな面で覆うべく波上側に延出する延長甲板を有し、この延長甲板の波上側前端部と前記大型浮体の波上側に付設したL型消波構造体の没水水平板又は傾斜板型消波構造体の没水傾斜板の波上側前端部とを通水可能に連結したことを特徴とするので、請求項1の発明と同様の効果が得られると共に、消波構造体の前面に船舶等の接岸が可能となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【図2】各種大型浮体の限界有義波高を有義波周期ベースに示すグラフである。
【図3】各種大型浮体の水平変位を有義波周期ベースに示すグラフである。
【図4】本発明の第2実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【図5】本発明の第3実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【図6】本発明の第4実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【図7】本発明の第5実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【図8】本発明の第6実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【図9】本発明の第7実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【図10】本発明の第8実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【図11】本発明の第9実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【図12】本発明の第10実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【図13】本発明の第11実施例を示す耐波型大型浮体の構造説明図である。
【図14】固定式防波堤を備えたメガフロートを示す側面図である。
【図15】消波構造体を固設したメガフロートの側面図である。
【図16】同図(a)〜(c)は従来の消波構造体の各々の側面図である。
【符号の説明】
1 大型浮体
1a テーパ形状部
1b 切欠形状部
1c 延長甲板
4 (大)L型消波構造体
4A 小L型消波構造体
4a 垂直板
4b 没水水平板
5 逆L型消波構造体
5a 垂直板
5b 没水水平板
6 水平取付板
7a 没水傾斜板
7 傾斜板型消波構造体
8 スリット
10 後下がりの傾斜板
11 連結棒

Claims (8)

  1. 水上に浮かぶ耐波型大型浮体において、前記大型浮体の前端部に、水面を貫通し前記大型浮体の底面より下方に延びる垂直板とこの垂直板の下端部から前方へ延出された没水水平板とからなるL型消波構造体と、前記大型浮体の前方へ延びる延長甲板から垂下され水面を貫通して下方に延びる垂直板とこの垂直板の下端部から後方へ延出された没水水平板とからなる逆L型消波構造体とを幅方向へ略等間隔で交互に付設したことを特徴とする耐波型大型浮体。
  2. 水上に浮かぶ耐波型大型浮体において、前記大型浮体の前端部に、大型浮体の底面より前下がりに傾斜して延出された没水傾斜板を有する傾斜板型消波構造体と、前記大型浮体の前方へ延びる延長甲板から垂下され水面を貫通して下方に延びる垂直板とこの垂直板の下端部から後方へ延出された没水水平板とからなる逆L型消波構造体とを幅方向へ略等間隔で交互に付設したことを特徴とする耐波型大型浮体。
  3. 水上に浮かぶ耐波型大型浮体において、前記大型浮体の前端部に、水面を貫通し前記大型浮体の底面より下方に延びる垂直板とこの垂直板の下端部から前方へ延出された没水水平板とからなるL型消波構造体と、同L型消波構造体より寸法の小さい垂直板と没水水平板を有する小L型消波構造体とを幅方向へ略等間隔で交互に付設したことを特徴とする耐波型大型浮体。
  4. 前記没水水平板には、上下方向に貫通する開口が設けられていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の耐波型大型浮体。
  5. 前記没水傾斜板には、上下方向に貫通する開口が設けられていることを特徴とする請求項2記載の耐波型大型浮体。
  6. 前記大型浮体の波下側後端部の水面下に後ろ下がり傾斜板を設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の耐波型大型浮体。
  7. 前記大型浮体の波下側後部に、後方へ向かって滑らかに剛性を減少させて波をスムーズに後方へ通過させるべくテーパ形状部又は切欠形状部を設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の耐波型大型浮体。
  8. 前記大型浮体は消波構造体の上面部をフラットな面で覆うべく波上側に延出する延長甲板を有し、この延長甲板の波上側前端部と前記大型浮体の波上側に付設したL型消波構造体の没水水平板又は傾斜板型消波構造体の没水傾斜板の波上側前端部とを通水可能に連結したことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の耐波型大型浮体。
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