JP4077615B2 - 微粉炭吹き込み高炉操業方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高炉操業方法に関し、特に高炉羽口からの微粉炭吹込み操業法における炉芯昇熱方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高炉では鉄源コスト低減を狙い安価原燃料の多量使用と低燃料比での操業を指向した操業、例えば、微粉炭の吹込み量が100kg/t以上で、かつ1チャージあたりの鉱石とコークスの装入量の質量比(Ore/Coke)が4.0以上であるような高微粉炭比高Ore/Coke操業が実施されるようになってきた。
このような高微粉炭比・高Ore/Coke操業では、多量の微粉炭による炉内粉率の上昇や高Ore/Cokeによる融着帯の垂れ下がれなどが発生し、炉芯部の通気通液性が悪化する傾向にある。
【0003】
このような操業では、炉芯部付近のスラグ形成がその通気・通液性を良好に保つために重要となり、羽口から吹き込んだ微粉炭やコークスがレースウェイ(羽口先端から1〜2m奥までの範囲)内で燃焼後に生じた灰分から形成されたスラグを炉内の滴下スラグに同化させてより安定的な最終スラグへ転換させることが重要となる。
近年の微粉炭の吹込み量の増加に伴い、羽口前のレースウェイの周辺で、一般に「鳥の巣」と称される高融点・高粘性の融着層が生成し、これが成長して炉下部におけるガス流れを悪化させるという問題が顕著になってきた。
【0004】
従来方法としては、例えば、特開昭60−43410号公報では、羽口から送風ガスと共に酸化鉄等の発熱性粉体を吹き込み、炉芯部の凝固塊の炉熱不足部を昇温・溶解することにより凝固塊の位置の偏りを解消し、凝固塊の位置の偏りに起因する炉周方向の装入物の不均一降下を防止する方法が開示されている。
また、特開昭60−43412号公報では、溶銑中のスラグの塩基度とアルミ含有物に応じて、羽口から石灰石、ドロマイトなどの粉状の媒溶剤を吹込み、スラグ粘度を調整することにより炉内通気性を改善させる方法が開示されている。また、特公平6−89382号公報では、羽口から所定の塩基度を有する塩基性微粉媒溶剤を微粉炭と同時に吹き込み、羽口前のレースウェイの周辺に形成され通気性阻害の原因となる鳥の巣(融着層)を減少して炉下部のガス流れを改善する方法が提案されている。
【0005】
この方法は、羽口から吹き込む微粉炭中の灰分に由来する酸性の高粘性高融点スラグの粘性を下げるために、羽口から塩基性微粉媒溶剤を吹き込み、微粉炭中の灰分と塩基性微粉媒溶剤とを同化させて低粘性スラグを生成させ、よって鳥の巣(融着層)を解消させるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した特開昭60−43410号公報および特開昭60−43412号公報の方法は、炉芯の位置の偏りや炉内の焼結鉱や鉄鉱石等から生成する滴下スラグ性状に起因する炉況悪化を改善する方法であり、多量微粉炭吹込みに伴う微粉炭中の灰分を起因とする炉下部の通気通液性の悪化を防止するための有効な方法とはいえない。
また、特公平6−89382号公報に記載された方法は、羽口から吹き込んだ塩基性微粉媒溶剤と酸性の微粉炭中の灰分との同化がうまく進行せず、高融点の塩基性微粉媒溶剤の粉が融け残って逆に通気性を悪化させるという悪影響を及ぼす場合が生じる。
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、微粉炭吹込み量が100kg/t以上の高炉の多量微粉炭吹込み操業において、レースウェイ周辺に形成され通気性阻害の原因となる鳥の巣(融着層)を効果的に解消することにより炉下部の通気・通液性の悪化を未然に防止し、安定操業を可能とする方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するものであり、その要旨とするところは、以下の通りである。
(1)微粉炭の吹き込み量が100kg/t以上の微粉炭吹き込み高炉操業法において、灰分の成分組成としてCaO及びMgOの含有量(質量%)の合計とSiO2の含有量(質量%)の比(CaO+MgO)/SiO2 の平均値が0.3を超え0.38以下、かつ揮発分の含有量(質量%)が20%以上33.0%以下である微粉炭を用い、該微粉炭を羽口から吹込むことを特徴とする微粉炭吹き込み高炉操業法。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
一般に、高炉の高微粉炭吹き込み操業において顕著になるレースウェイ奥での鳥の巣(固着層)の形成のメカニズムについては以下に記述するように考えられている。
すなわち、高炉に吹き込まれる標準的な微粉炭には、約10質量%程度の灰分を含有しており、この灰分の標準的な組成はSiO2 が40〜60質量%、Al23 が20〜40質量%、その他に若干のFe23 、CaOなどを含有する主に酸性成分で構成されている。
【0010】
したがって、レースウェイ内の滓化状況は、徴粉炭の吹込み量が多くなるに伴い、徴粉炭中の灰分から生成されるSiO2 −Al23 主体の酸性スラグが増加し、粘性および融点が上昇する。このような高粘性・高融点のスラグは、上部から降下する滴下スラグとは容易には同化せず、レースウェイ内での滓化が遅れる。その結果、レースウェイ周辺に通気・通液性を阻害する鳥の巣(固着層)が形成されるものと思われる。
以上に述べたように、鳥の巣(固着層)の形成メカニズムから、鳥の巣(固着層)を解消するためには、微粉炭吹込み時のレースウェイ内での微粉炭中の灰分の滓化を促進させる必要があり、装入するコークス中または吹き込む微粉炭中に塩基性成分を多く含有せしめ、スラグの粘性、融点を下げることが効果的であると判断される。
【0011】
上述した特公平6−89382号公報には、羽口から所定の塩基度を有する塩基性微粉媒溶剤を微粉炭と同時に吹き込むことにより、レースウェイの周辺のコークス中及び微粉炭中の灰分から生成した酸性スラグの塩基度を調整して粘性を低下させて鳥の巣(融着層)を解消させる方法が開示されている。
しかしながら、本発明者らの実験によれば、この方法は、羽口から吹き込んだ塩基性微粉媒溶剤と酸性の微粉炭中の灰分との同化がうまく進行せず、高融点の塩基性微粉媒溶剤の粉が融け残って逆に通気性を悪化させるという悪影響を及ぼすことが判った。
【0012】
そこで、本発明者らは、高炉の多量微粉炭吹込み操業において、鳥の巣(融着層)を形成するスラグおよび微粉炭中の灰分の成分組成の分析に基づいて鳥の巣(融着層)をより効果的に解消できる方法を検討した。
その結果、鳥の巣(融着層)を形成しているスラグは、(CaO+MgO)/SiO2 の値が概ね0.1〜0.3の範囲内に収まる成分組成を有しており、高炉羽口から吹込む微粉炭としては、(CaO+MgO)/SiO2 の平均値が0.3を超えるような塩基性の高い灰分の成分組成を有する微粉炭を用いることにより、レースウェイ周辺のスラグを低融点化することができ、鳥の巣(融着層)を数十分の短時間で効果的に解消することができることを見出した。
【0013】
また、高炉羽口から吹込む微粉炭の特性として、微粉炭中の揮発成分の含有量が20%以上の微粉炭を用いることにより、レースウェイ内での微粉炭中の揮発分が早期に燃焼し、発熱するのを利用して灰分の滓化を促進させ、高塩基性成分の灰分とレースウェイ奥のスラグとの同化反応によりスラグの融点および粘性を効率的に低下させて短時間で鳥の巣(融着層)を解消できることを見出した。
このようなレースウェイ内での微粉炭灰分の滓化促進は、他のスラグと同化せずに高温のレースウェイ内に留まる灰分中のSiO2 がコークスおよび微粉炭中の炭素と反応してSiOガスを生成し、溶銑中に混入することによる溶銑中のSi含有量の増加という問題も同時に解消することができることも確認した。
【0014】
なお、上記の灰分中に塩基性成分を多く含有し、かつ揮発成分の高い石炭銘柄は、現在、採掘されている石炭銘柄の中に少量ではあるが存在しており、このような石炭銘柄の微粉炭を選定して羽口から吹き込むことにより、上記の効果を容易に得ることができる。また、灰分中に塩基性成分を多く含有する石炭銘柄や揮発成分の高い石炭銘柄と標準的な石炭銘柄のものと混合することにより、微粉炭中の灰分の塩基性成分および揮発成分を適切に調整し、これを羽口から吹き込んでも同様な効果を得ることができる。
【0015】
本発明は、これらの知見に基づいてなされたものであり、微粉炭吹き込み高炉操業法において、灰分中の成分組成として(CaO+MgO)/SiO2 の平均値が0.3を超えるような微粉炭を用い、この微粉炭を羽口から吹込むことを特徴とする微粉炭吹き込み高炉操業法にある。
また、上記の方法に加え、上記微粉炭の灰分中の揮発分の含有量を20%以上とすることを特徴とする微粉炭吹き込み高炉操業法である。
微粉炭の成分組成を(CaO+MgO)/SiO2 の平均値が0.3超となるように規定する理由は、この下限値0.3以下に低くなると、鳥の巣(融着層)のスラグの塩基性低下による融点の低下効果が充分発揮することができなくなり、鳥の巣(融着層)の解消による炉下部の通気・通液性を改善することができないためである。
【0016】
本発明で用いられる上記の高塩基性成分を含有する灰分の微粉炭は、高塩基性成分を含有する灰分の微粉炭を単独で用いても、高塩基性成分を含有する灰分の微粉炭と通常用いられる微粉炭を混合することにより、微粉炭中の配分の成分組成が本発明で規定する上記成分組成になるように調整して用いても良い。
本発明の上記成分組成の灰分の微粉炭を高炉羽口から吹き込むことにより、この微粉炭の燃焼後、塩基性成分(CaO+MgO)を多く含み且つ相対的に融点及び粘性の低い灰分と高融点・高粘性の鳥の巣(融着層)のスラグとが同化して低融点・低粘性のスラグ(CaO―SiO2―Al23―MgO)が形成され、この滓化した溶融スラグはレースウエイ周辺で上部から降下する滴下スラグとスムーズに同化し、レースウェイの下方へ滴下し鳥の巣(融着層)を解消する。
【0017】
また、微粉炭中の揮発分の含有量を20%以上に規定する理由は、この下限値より低くなると、レースウェイ内での微粉炭の燃焼熱を利用して灰分の滓化を促進させ、高塩基性成分の灰分とレースウェイ奥のスラグとの同化反応によりスラグの融点および粘性を効率的に低下させて短時間で鳥の巣(融着層)を解消させる効果を充分発揮することができなくなるためである。
【0018】
本発明は微粉炭の灰分に含まれる塩基性成分および微粉炭中の揮発成分に着目したものであり、特公平6−89382号公報で開示される自らは燃焼しない塩基性微粉媒溶剤を通常用いられる微粉炭に添加して高炉羽口から吹き込む方法とは全く異なり、高融点の塩基性微粉媒溶剤が融け残って逆に炉下部の通気性を悪化させるという悪影響を及ぼすことはない。
これは、特公平6−89382号公報で開示された方法では、高炉羽口から吹込まれた塩基性微粉溶媒剤のレースウエイでの滞在時間は極めて短く、レースウエイが高温といえども高温ガスによる間接加熱では、飛翔中に充分加熱できず、鳥の巣(融着層)に到達した時点で同化の進行が遅れるのに対して、本発明の微粉炭中の灰分として存在する塩基性成分は、まさしく燃焼している炭素に同伴されているために、理想的に昇温されて鳥の巣(融着層)に到達した時点で充分に昇温しているためである。なお、この効果は揮発成分の含有量が高い微粉炭を用いることにより向上する。
【0019】
また、CaOやMgO単体の融点は2500℃以上と極めて高いため、これらの単体を直接吹き込んでもレースウエイ内では溶融しないが、CaOやMgOを灰分中に含有する微粉炭を吹き込む場合は、レースウエイ内でCaOやMgOが、同様に灰分中に多く含まれるSiO2 などの存在により共晶をつくり、1400℃以下の低融点になり得るためレースウエイ飛翔中に容易に溶融・滓化し、鳥の巣(融着層)のスラグとの同化速度も速くなる。
このレースウエイ内における灰分の滓化促進は、他のスラグと同化せずに高温のレースウェイ内に留まる灰分中のSiO2 がコークス中や微粉炭中の炭素と反応してSiOガスを生成し、溶銑中に混入することによる溶銑中のSi含有量の増加という問題をも同時に解消することができ、これらの効果は揮発成分の含有量が高い微粉炭を用いることにより向上する。
【0020】
つまり、本発明によると、微粉炭の燃焼に伴い灰分中に含有されるCaOやMgOも同時に昇温されレースウェイ内で容易に溶融・滓化するためにレースウェイ奥の鳥の巣(融着層)を構成する酸性スラグとの同化性は極めて良好となり、鳥の巣(融着層)が効果的に短時間で解消される。
なお、本発明は、高炉の微粉炭吹込み操業時に微粉炭吹き込み量の増加に伴ってその期待される効果も大きくなるが、特に、微粉炭吹込み量が100kg/t以上の高炉の多量微粉炭吹込み操業において、より大きな効果の発揮が期待される。
【0021】
【実施例】
以下に本発明の効果を実施例に基づいて説明する。
炉内容積2812m3 の高炉を用い、羽口から吹き込む微粉炭として表1,2に示す成分組成の微粉炭を組み合わせて使用し、表3に示す条件で高炉操業を行いその時の操業実績を評価した。
表1に示す如く、微粉炭Aは通常の高炉操業で用いる通常炭、微粉炭Bは微粉炭Aに比べて揮発成分が低い無煙炭であり、微粉炭Cおよび微粉炭Dは表2に示したように、CaOおよびMgOなどの塩基性成分を多く含む高塩基性炭である。これらの石炭の配合を調整することにより高炉羽口から吹き込む微粉炭中の灰分の組成の調整を行った。
【0022】
また、表3での期間1〜4及び7(比較例1〜4及び5)は微粉炭の吹き込み条件が本発明範囲から外れる比較例であり、期間5、6、8及び9(発明例1、2、4及び5)は本発明範囲内にある発明例を示す。
【0023】
【表1】
Figure 0004077615
【0024】
【表2】
Figure 0004077615
【0025】
表3において、期間1(比較例1)では、表1,2に示される微粉炭A(通常炭)を微粉炭として用い、微粉炭吹き込み量が90kg/tまで吹き込んだが、操業は概ね安定していた。
期間2(比較例2)で、上記微粉炭の吹き込み量を100kg/tより高くしたところ、通気変動、通気抵抗係数が大きくなり、スリップが頻発し荷降下係数も増加した。この結果、送風量の減少を余儀なくされ、期間1の安定期に比べて出銑量は減少した。
【0026】
そこで、期間3(比較例3)では、期間2での炉況悪化の原因がレースウエイ部に鳥の巣が形成しているためと判断し、表1,2に示される微粉炭A(通常炭)に高塩基性の灰分を有する微粉炭C(高塩基性炭)を28質量%配合する微粉炭の石炭の配合変更を行い、微粉炭灰分中のCaO及びMgOの含有量の合計量を9.8質量%、(CaO+MgO)/SiO2 を0.21まで増加させた。しかしながら、炉況の大幅な改善は認められなかった。
【0027】
【表3】
Figure 0004077615
【0028】
また、期間4(比較例4)では、石炭配合は期間1(比較例1)のまま(微粉炭A(通常炭)のみ)変更せず、すなわち、微粉炭灰分中の灰分のCaO及びMgOの含有量の合計量は3.2質量%、(CaO+MgO)/SiO2 は0.06のままで、この微粉炭中に塩基性フラックスとしてCaO粉を1.7kg/t混合し、微粉炭中の灰分と塩基性添加剤とを加えて、全吹き込み粉体中の平均のCaO及びMgOの含有量の合計量を15.7質量%、(CaO+MgO)/SiO2 を0.35まで上昇させた。
しかしながら、CaOを別に添加したためレースウェイ中の滓化が不良となりかえって通気性は悪化し、通気変動、通気抵抗係数は大きくなり、荷降下係数も増加し、出銑量は低下した。
【0029】
次ぎに、期間5(期間7を除く)以降は本発明例を示したもので、期間5(発明例1)において表1,2に示される微粉炭A(通常炭)に、高塩基性の灰分を有する微粉炭C(高塩基性炭)を43質量%配合する微粉炭の石炭配合変更を行い、微粉炭灰分中のCaO及びMgOの含有量の合計量を13.8質量%、(CaO+MgO)/SiO2 を0.32まで増加させるようにしたところ、通気変動、通気抵抗係数は小さくなり、荷降下係数も減少した。期間6(発明例2)は期間5(発明例1)の微粉炭の石炭配合に対してさらに高塩基性の灰分を有する微粉炭C(高塩基性炭)の配合割合を47質量%まで増加させたものであり、微粉炭灰分中のCaO及びMgOの含有量の合計量は14.7質量%、(CaO+MgO)/SiO2 は0.35まで増加し、通気変動、通気抵抗係数および荷降下係数を良好に維持できた。
【0030】
期間7(比較)は期間5(発明例1)の微粉炭の石炭配合における微粉炭A(通常炭)を揮発成分の低い微粉炭B(無煙炭)に替えて、微粉炭B(無煙炭):微粉炭C(高塩基性炭)を62質量%:38質量%の石炭配合に変更したものであり、微粉炭灰分中のCaO及びMgOの含有量の合計量は13.0質量%、(CaO+MgO)/SiO2 は0.32となり期間5(発明例1)とほぼ同じとなり、良好な高炉操業を行うことができたが、微粉炭中の揮発分が19.6%と、期間5(発明例1)に比べて低下したため、通気変動、通気抵抗係数および荷降下係数の若干の低下が見られた。
【0031】
期間8(発明例4)は微粉炭の石炭配合を微粉炭A(通常炭):微粉炭B(無煙炭):微粉炭C(高塩基性炭):微粉炭D(高塩基性炭)を16質量%:47質量%:24質量%:13質量%に変更し、微粉炭灰分中のCaO及びMgOの含有量の合計量を13.1質量%、(CaO+MgO)/SiO2を0.32と期間7(発明例3)とほぼ同じにし、微粉炭中の揮発分を期間7(発明例3)より高い23.2%まで増加することができたため、通気変動、通気抵抗係数および荷降下係数を改善し良好な高炉操業を行うことができた。
【0032】
期間9(発明例5)は期間5(発明例1)および期間6(発明例2)の微粉炭の石炭配合に対してさらに高塩基性の灰分を有する微粉炭C(高塩基性炭)の配合割合を50質量%まで増加させるたものであり、微粉炭灰分中のCaO及びMgOの含有量の合計量は15.7質量%、(CaO+MgO)/SiO2 は0.38まで増加し、さらに通気変動、通気抵抗係数および荷降下係数を改善でき良好な高炉操業を行うことができた。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、高炉への微粉炭吹き込み操業において、特に微粉炭吹込み量が100kg/t以上の多量微粉炭吹き込み時に問題になる鳥の巣(融着層)の生成を抑制し、それによる炉下部の通気通液性の悪化を未然に防止することができる。したがって、高炉への微粉炭吹き込み操業時に微粉炭吹込み量を増加しても安定した操業が可能となる。

Claims (1)

  1. 微粉炭の吹き込み量が100kg/t以上の微粉炭吹き込み高炉操業法において、灰分の成分組成としてCaO及びMgOの含有量(質量%)の合計とSiO2の含有量(質量%)の比(CaO+MgO)/SiO2の平均値が0.3を超え0.38以下、かつ揮発分の含有量(質量%)が20%以上33.0%以下である微粉炭を用い、該微粉炭を羽口から吹込むことを特徴とする微粉炭吹き込み高炉操業法。
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