JP4074559B2 - セラミド類含有組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミド又はセラミド類似物質を含有し、経時的に結晶が析出しない安定性の優れた組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
人の皮膚は、通常水分保持能やバリアー機能を有し、健常な状態を保っているが、外的要因又は内的要因によりこれらの機能が低下すると、肌荒れや老化を助長する等の様々な皮膚トラブルを起こす。そのため水分保持能やバリアー機能の維持は、日常生活を営む上においても大変重要である。これらの機能を担っているのは、角質層に存在するセラミドであることが一般に知られているため、日常的にセラミドを補うべく、多くの化粧料に配合されている。また、セラミドと類似の構造を有する物質も同様の効果を有するため、様々な類似構造物質が合成されている(特許文献1参照)。
【0003】
一方、セラミド及びセラミド類似物質は両親媒性物質であるが、その特異的な構造のため、水性基剤及び油性基剤のいずれへの溶解性も著しく低く、保存中に結晶が析出するなどし、組成物中に安定に配合することが困難であった。そこで、従来から様々な成分との組合せやその形態の工夫等により、セラミド類を化粧料等に安定に配合する試みがなされている。
【0004】
従来から、多価アルコールと少量の親水性界面活性剤の存在下にセラミドを両親媒性物質と混合し、液晶構造を形成させることにより安定に配合できることが知られており、例えば、アルキロイル乳酸又はその塩とグリセリン又はポリグリセリン脂肪酸エステルを用い、O/W乳化物にて保存安定性が良いという技術がある(特許文献2参照)。また、水への可溶化系については、高HLBのノニオン界面活性剤と特定の多価アルコールを用いることにより、水を大量に含有する組成物においてセラミドを可溶化することができるとする技術がある(特許文献3参照)。
【0005】
油性基剤に溶解させるものとしては、ガラクトシルセラミドを分岐高級アルコールを用いて溶解する技術がある(特許文献4参照)。しかしながら本技術は、セラミドに対して約1000倍量もの溶解剤を用いる必要があるため、セラミド自体の効果発現に問題がある。また、一価の低級アルコールを配合することにより、セラミドを加熱することなく容易に油中に溶解する技術もあるが(特許文献5参照)、本技術を用いて化粧料とし皮膚に適用した場合には、低級アルコールによる皮膚への刺激性が問題となる。更に、これら油性基剤への溶解技術では、セラミドがいずれも低温保存下において経時的に結晶析出し、保存安定性については満足できるものではなかった。
【0006】
この様に、従来はセラミド及びその類似物質は、保存安定性等を考慮して乳化系において配合することが好ましいとされており、油性成分への均一溶解は、現実の使用を前提とすると、実質的に有効な技術は存在しなかった。
【0007】
一方、化粧料や浴用剤に配合される保湿成分や有効成分には油溶性のものが多く、当該成分と共にセラミドを均一溶解させることができれば有用なものとなる。さらに、透明な油性組成物とすることができれば、様々な用途に使用可能となるばかりでなく、清潔感、安心感を与えることもできる。特に、油性組成物を自己乳化型浴用剤とした場合においては、油性保湿成分を大量に配合することが可能であり、また、浴水に投入したときに透明な液が白く変化し、視覚的な面白さを演出することも可能である。さらに、組成物中に水を大量に含む乳化型の入浴剤と比較し、浴水に少量投入するだけで高い白濁度を呈することが可能である。
【0008】
【特許文献1】
特開昭62−228048号公報
【特許文献2】
特開2001−199872号公報
【特許文献3】
特開2002−338459号公報
【特許文献4】
特開平10−192686号公報
【特許文献5】
特開2000−119178号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、セラミド又はセラミド類似物質を油性成分中に溶解し、経時的に結晶が析出することのない安定な組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者は、かかる実情に基づき研究を重ねた結果、ソルビタンモノラウレートを用いることにより、セラミド又はセラミド類似物質を均一溶解でき、経時的に結晶が析出することのない、保存安定性に優れた組成物が得られることを見出した。
【0011】
すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B)
(A)次の一般式(1)
【化2】
〔式中、R 1 はヒドロキシ基、カルボニル基若しくはアミノ基が置換していてもよい、炭素数4〜30の直鎖、分岐鎖若しくは環状の飽和若しくは不飽和の炭化水素基又は水素原子を示し;Zはメチレン基、メチン基又は酸素原子を示し;X 2 、X 3 及びX 4 は各々独立して水素原子、ヒドロキシ基又はアセトキシ基を示し、X 1 は水素原子、アセチル基又はグリセリル基を示すか、隣接する酸素原子と一緒になってオキソ基を形成し(但し、Zがメチン基のとき、X 2 とX 3 のいずれか一方が水素原子であり、他方は存在しない。X 1 がオキソ基を形成するとき、X 4 は存在しない。);R 2 及びR 3 は各々独立して水素原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示し;R 4 はヒドロキシ基、カルボニル基又はアミノ基が置換していてもよい、主鎖にエーテル結合、エステル結合又はアミド結合を有していてもよい炭素数5〜60の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基又はアルコキシ基を示し;R 5 は水素原子を示すか、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基及びアセトキシ基から選ばれる置換基を有していてもよい、総炭素数1〜30の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し(但し、R 1 が水素原子、Zが酸素原子のときR 5 は総炭素数10〜30の炭化水素基であり、R 1 が水素原子以外のときR 5 は総炭素数1〜8の炭化水素基である);破線部は不飽和結合であってもよいことを示す〕
で表されるセラミド及びセラミド類似物質から選択される1種以上の物質、
(B)ソルビタンモノラウレート
を含有し、成分(A)1質量部に対する成分(B)の含有比が15〜500質量部であり、成分(B)中に成分(A)が均一に溶解し、単一相となっていることを特徴とする、浴用剤組成物を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる(A)セラミド又はセラミド類似物質は、次の一般式(1)にて表されるものが好ましい。
【0013】
【化2】
【0014】
〔式中、R1はヒドロキシ基、カルボニル基若しくはアミノ基が置換していてもよい、炭素数4〜30の直鎖、分岐鎖若しくは環状の飽和若しくは不飽和の炭化水素基又は水素原子を示し;Zはメチレン基、メチン基又は酸素原子を示し;X2、X3及びX4は各々独立して水素原子、ヒドロキシ基又はアセトキシ基を示し、X1は水素原子、アセチル基又はグリセリル基を示すか、隣接する酸素原子と一緒になってオキソ基を形成し(但し、Zがメチン基のとき、X2とX3のいずれか一方が水素原子であり、他方は存在しない。X1がオキソ基を形成するとき、X4は存在しない。);R2及びR3は各々独立して水素原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示し;R4はヒドロキシ基、カルボニル基又はアミノ基が置換していてもよい、主鎖にエーテル結合、エステル結合又はアミド結合を有していてもよい炭素数5〜60の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基又はアルコキシ基を示し;R5は水素原子を示すか、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基及びアセトキシ基から選ばれる置換基を有していてもよい、総炭素数1〜30の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し(但し、R1が水素原子、Zが酸素原子のときR5は総炭素数10〜30の炭化水素基であり、R1が水素原子以外のときR5は総炭素数1〜8の炭化水素基である);破線部は不飽和結合であってもよいことを示す〕
【0015】
式中、R1は、ヒドロキシ基、カルボニル基若しくはアミノ基が置換していてもよい、炭素数4〜30の、好ましくはヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数7〜22の直鎖、分岐鎖若しくは環状の飽和若しくは不飽和の炭化水素基又は水素原子である。
Zはメチレン基、メチン基又は酸素原子のいずれかを示す。
【0016】
2、X3及びX4は、各々独立して水素原子、ヒドロキシ基又はアセトキシ基を示す。特にX2、X3、及びX4のうち0〜1個がヒドロキシ基で、残余が水素原子であるのが好ましい。Zがメチン基のとき、X2とX3のいずれか一方のみが水素原子であり、他方は存在しない。また、X1は水素原子かグリセリル基であるのが好ましい。
2及びR3は、水素原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示し、好ましいR2は水素原子又はヒドロキシメチル基であり、好ましいR3は水素原子である。
【0017】
4は、ヒドロキシ基、カルボキシ基又はアミノ基が置換していてもよい、主鎖にエーテル結合、エステル結合又はアミド結合を有していてもよい炭素数5〜60の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基又はアルコキシ基を示す。好ましくは、ヒドロキシ基又はアミノ基が置換していてもよい炭素数5〜35の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基又はアルコキシ基、又は該炭化水素基のω位に、ヒドロキシ基が置換してもよい炭素数8〜22の直鎖、分岐又は環状の飽和又は不飽和の脂肪酸がエステル結合又はアミド結合したものが挙げられる。結合する脂肪酸としては、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸又はリノール酸が好ましい。
【0018】
5は、水素原子を示すか、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基及びアセトキシ基から選ばれる置換基を有していてもよい総炭素数1〜30の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基である。R1が水素原子、Zが酸素原子のときR5は総炭素数10〜30の炭化水素基である。また、R1が炭化水素基のときR5は総炭素数1〜8の炭化水素基である。特に、水素原子あるいは、ヒドロキシ基及びヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基から選ばれる1〜3個が置換していてもよい総炭素数1〜8の炭化水素基が好ましい。ここで、ヒドロキシアルコキシ基及びアルコキシ基としては炭素数1〜7のものが好ましい。
【0019】
上記一般式(1)に含まれるものとして、天然又は天然型セラミド類、及びその誘導体(以下、「天然型セラミド」と記載する)、更にセラミド類似物質がある。
【0020】
天然型セラミドの具体例としては、以下に構造を示すような、スフィンゴシン、ジヒドロスフィンゴシン、フィトスフィンゴシン又はスフィンガジエニンがアミド化されたセラミドType1〜7(例えば、J. Lipid Res., 24:759 (1983)の図2、及びJ. Lipid. Res.,35:2069 (1994)の図4記載のブタ及びヒトのセラミド類)が挙げられる。
【0021】
【化3】
【0022】
更にこれらのN−アルキル体(例えばN−メチル体)も挙げられる。これらは天然からの抽出物及び合成物のいずれでもよく、市販のものを用いることができる。
セラミド類似物質の好ましい具体例として、以下のものが挙げられる。
【0023】
【化4】
【0024】
本発明における成分(B)ソルビタンモノラウレートは、成分(A)を溶解する成分である。当該成分(B)は、ソルビトールとラウリン酸をエステル化することにより得られるが、主にラウリン酸を含む油脂を原料とし、これを加水分解して得られる脂肪酸とソルビトールをエステル化したものも使用することができる。このような油脂としては、例えばヤシ油、パーム核油等が挙げられるが、特にヤシ油を原料とするものが好ましい。ヤシ油から得られる脂肪酸を原料としソルビトールとエステル化した場合においては、その脂肪酸組成によっても異なるが、HLBは8〜9が好ましく、特にHLBが8.5〜8.7のものが好ましい。
【0025】
(A)セラミド又はセラミド類似物質と、(B)ソルビタンモノラウレートとの配合比は、成分(A)1質量部に対して成分(B)が15〜500質量部が好ましく、20〜100質量部が特に好ましい。
【0026】
本発明組成物は、成分(B)中に成分(A)が均一に溶解し、単一相となっていることが好ましい。ここでいう単一相とは、外観上単一相となっている状態であり、結晶等が析出していないことをいう。
【0027】
本発明組成物には、更に(C)油性成分を配合することができる。当該(C)油性成分は、保湿効果や肌の感触をより高める役割を果たすものである。(C)油性成分としては、具体的には、グリセリン脂肪酸エステル、油脂類、ロウ類、炭化水素類、高級脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類及びシリコーン油から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。このうちグリセリン脂肪酸エステルとしては、ジ脂肪酸グリセリンエステル類が好ましく、特にジC8−C24脂肪酸グリセリンエステル、例えば2−エチルヘキサン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の脂肪酸の1種又は2種のグリセリンジエステルが好ましい。油脂類としては、大豆油、ヌカ油、ホホバ油、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ脂、ゴマ油、パーシック油、ヒマシ油、ヤシ油、ミンク油、牛脂、豚脂等の天然油脂、これらの天然油脂を水素添加して得られる硬化油及びミリスチン酸トリグリセリド、2−エチルヘキサン酸トリグリセリド等の合成トリグリセリド等が挙げられる。ロウ類としては、カルナバロウ、鯨ロウ、ミツロウ等が挙げられる。炭化水素類としては、流動パラフィン、ワセリン、パラフィンマイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクワラン、ブリスタン等が挙げられる。高級脂肪酸類としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸等の炭素数8〜24の脂肪酸が挙げられる。高級アルコール類としては、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール、2−ヘキシルデカノール等の炭素数8〜24の脂肪族アルコールが挙げられる。エステル類としては、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル等の総炭素数10〜36の脂肪酸エステル又はヒドロキシ酸エステルが挙げられる。シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、各種変性シリコーン等が挙げられる。これらの油性成分は、1種以上を用いることができ、本発明組成物中に0.01〜99質量%、更に50〜95質量%、特に55〜90質量%含有するのが好ましい。
【0028】
また、本発明においては、(B)成分の作用により、(A)セラミド又はセラミド類似物質を、(C)油性成分中に高濃度で均一溶解させることができる。その量は(B)成分の量との兼ね合いもあるが、油性成分中に(A)成分が0.001〜5質量%、好ましくは0.01〜2.5質量%、特に好ましくは0.03〜1質量%である。
【0029】
また、本発明組成物は、自己乳化型とすることが好ましく、そのためには成分(B)の含有量の調整によっても可能であるが、成分(B)以外のその他の各種界面活性剤を含有させることにより安定な自己乳化系が得られる。このような界面活性剤としては、非イオン性、陽イオン性、陰イオン性、両性の天然又は合成のいずれのものも用いることができる。非イオン性界面活性剤としては、(B)成分以外のもの例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、ショ糖脂肪酸エステル、高級脂肪酸アルカノール等が挙げられ、陽イオン性界面活性剤としては、代表的なものとして第4級アンモニウム塩が挙げられる。第4級アンモニウム塩は通常身体に用いられるものであれば、いずれも好ましく用いられるが、C8−C24アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジC8−C24アルキルジメチルアンモニウム塩がより好ましく、特に特開昭61−267505号公報に記載の分岐鎖第4級アンモニウム塩を含有するのが好ましい。陰イオン性界面活性剤としては、アルキル又はアルケニル硫酸塩、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドを付加したアルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドを付加したアルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩エステル、アミノ酸型界面活性剤、リン酸エステル型界面活性剤、スルホコハク酸型界面活性剤、タウリン型界面活性剤、アマイドエーテルサルフェート型界面活性剤等が挙げられる。両性界面活性剤としてはスルホン酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤等が挙げられる。これらの界面活性剤は、1種以上を用いることができ、本発明組成物中に0.01〜90質量%、特に5〜20質量%含有するのが好ましい。また、自己乳化型組成物とするためには、界面活性剤成分全体としてHLBを9〜15、更には10〜13とすることが好ましい。
【0030】
本発明組成物は、浴用剤組成物として用いることが好ましい。成分(A)及び成分(B)を含有した液体、粉末、錠剤、カプセル剤など様々な剤型の浴用剤組成物を調製することができる。特に、さらに成分(C)を含有させた液体浴用剤組成物は、油性保湿成分を大量に配合することが可能であり、また浴水に投入したときに透明な液が白く変化し、視覚的な面白さを演出することも可能である。さらに組成物中に水を大量に含む乳化型の入浴剤と比較し、浴水に少量投入するだけで高い白濁度を呈することが可能である。
【0031】
本発明組成物を浴用剤として使用する場合には、組成物には、更に通常の浴用剤組成物に用いられる成分、例えば無機塩類、有機酸類、生薬類及び生薬抽出エキス類、精油、香料類、色素類、ビタミン類、多価アルコール類、微粉体、硫黄、湯の華、殺菌剤などを、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合できる。
【0032】
【実施例】
実施例1〜3、比較例1〜3
容量50mLのガラス容器に溶解剤(ソルビタンモノラウレート又はヘキシルデカノール)を10g量り取った。これにセラミド類似物質であるN−(3−ヘキサデシロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−N−2−ヒドロキシエチルヘキサデカナミドと溶解剤が、重量比1対20、1対40、1対100となるようセラミド類似物質を加え、撹拌しながら80℃に加熱し、10分撹拌後の外観を目視で評価した。次に、室温まで放冷した後、5gずつ透明ガラス瓶に分け、室温及び5℃で保存した。保存開始3日後の外観を下記の評価方法及び評価基準で評価した。結果を表1に示す。
【0033】
〔評価方法〕
結晶析出があるかどうかを、室温において目視により評価した。
〔評価基準〕
○:均一な液体
×:結晶析出又は濁りを認める不均一な液体
【0034】
【表1】
【0035】
比較例4〜6
また、溶解剤にエタノールを用いた場合についても行った。容量50mLのガラス容器にエタノールを10g量り取った。上記セラミド類似物質とエタノールが、質量比1対20、1対40、1対100となるようセラミド類似物質を加え、室温にて10分撹拌後に上記と同様に評価した。結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】
実施例4、比較例7
容量50mLのガラス容器に溶解剤(ソルビタンモノラウレート又はヘキシルデカノール)を10g量り取った。これに天然セラミドであるセラミドType2と溶解剤が、質量比1対100となるよう加え、撹拌しながら90℃に加熱し、10分撹拌後の外観を目視で評価した。次に、室温まで放冷した後、5gずつ透明ガラス瓶に分け、室温及び5℃で保存した。保存開始3日後の外観を上記と同様に評価した。結果を表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】
実施例5、比較例8
実施例1〜3におけるのと同じセラミド類似物質を使用し、表4に示す油性組成物を調整した。200mLビーカーに合計100gとなるよう、各成分を計量し、80℃に加熱し、30分撹拌後、室温まで放冷した。透明ガラス瓶に20gずつ計量し、50℃、40℃、室温、5℃、−5℃の各温度に保存した。保存開始1ヶ月後の外観を上記と同様に評価した。結果を表4に示す。
【0040】
【表4】
【0041】
実施例6
実施例1〜3におけるのと同じセラミド類似物質を使用し、表5に示す自己乳化型浴用剤を調整した。200mLビーカーに合計100gとなるよう、各成分を計量した。まず全成分のうち香料と水以外の成分を量り取り、80℃に加熱し、30分撹拌後、室温まで放冷した。次に香料と水を加え、30分撹拌した。透明ガラス瓶に20gずつ計量し、各温度に保存した。保存開始1ヶ月後の外観を上記と同様に評価した。結果を表5に示す。
【0042】
【表5】
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、セラミド又はセラミド類似物質を含有し、経時的に結晶が析出しない安定性の優れた組成物を得ることができる。

Claims (4)

  1. 次の成分(A)及び(B)
    (A)次の一般式(1)
    〔式中、R 1 はヒドロキシ基、カルボニル基若しくはアミノ基が置換していてもよい、炭素数4〜30の直鎖、分岐鎖若しくは環状の飽和若しくは不飽和の炭化水素基又は水素原子を示し;Zはメチレン基、メチン基又は酸素原子を示し;X 2 、X 3 及びX 4 は各々独立して水素原子、ヒドロキシ基又はアセトキシ基を示し、X 1 は水素原子、アセチル基又はグリセリル基を示すか、隣接する酸素原子と一緒になってオキソ基を形成し(但し、Zがメチン基のとき、X 2 とX 3 のいずれか一方が水素原子であり、他方は存在しない。X 1 がオキソ基を形成するとき、X 4 は存在しない。);R 2 及びR 3 は各々独立して水素原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示し;R 4 はヒドロキシ基、カルボニル基又はアミノ基が置換していてもよい、主鎖にエーテル結合、エステル結合又はアミド結合を有していてもよい炭素数5〜60の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基又はアルコキシ基を示し;R 5 は水素原子を示すか、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基及びアセトキシ基から選ばれる置換基を有していてもよい、総炭素数1〜30の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し(但し、R 1 が水素原子、Zが酸素原子のときR 5 は総炭素数10〜30の炭化水素基であり、R 1 が水素原子以外のときR 5 は総炭素数1〜8の炭化水素基である);破線部は不飽和結合であってもよいことを示す〕
    で表されるセラミド及びセラミド類似物質から選択される1種以上の物質、
    (B)ソルビタンモノラウレート
    を含有し、成分(A)1質量部に対する成分(B)の含有比が15〜500質量部であり、成分(B)中に成分(A)が均一に溶解し、単一相となっていることを特徴とする、浴用剤組成物。
  2. 成分(A)1質量部に対する成分(B)の含有比が20〜100質量部である請求項1記載の組成物。
  3. 更に、(C)油性成分を含有する請求項1又は2記載の組成物。
  4. 自己乳化型組成物である請求項1〜3記載の組成物。
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