JP4074202B2 - 画像測定装置及びエッジ追跡測定プログラム生成用プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CCDカメラ等の撮像装置で被測定対象(以下ワークという)を撮像すると共に、ワーク画像に含まれるエッジを追跡測定するためのエッジ追跡測定プログラムを生成する機能を備えた画像測定装置、及びワーク画像に含まれるエッジを追跡測定するエッジ追跡測定プログラム生成用プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の画像測定装置は、接触測定では困難なICのリードフレームのような薄板の測定や配線パターン等の測定に使用されている。非接触画像計測を行う場合には、ワークを測定テーブルにセットしたのち、CCDカメラ等の撮像装置をワークの測定したい箇所に移動させ、フォーカス調整を行ってCRTディスプレイ上にワークの拡大画像を表示させる。そして、測定する箇所をマウスのカーソルやウインドウで指示し、画像処理技術に基づいて画像のエッジを抽出して所望する計測値を演算処理により求めていく。
【0003】
こうした画像測定装置では、少ない入力動作により連続するエッジを測定することのできるオートトレースツールが用いられている。オートトレースツールは、指定された領域に存在するエッジを追跡測定しながらそのエッジの点列情報を順次抽出する測定ツールである。例えば、特許文献1に記載されたオートトレースツールでは、ワーク画像中の追従すべきエッジの一部にウインドウを設定し、設定されたウインドウ内の画像情報から前記ウインドウ内の複数のエッジ点を検出する。次に、この検出された複数のエッジ点に近似直線を当てはめ、この近似直線に沿ってウインドウを移動させる。これが繰り返されることにより、連続するエッジが自動的に追跡測定されていく。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−292015号公報(第4頁〜5頁、図4乃至図10)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、こうしたオートトレースツールでは、図12(A)に示すように、エッジ追跡測定の対象となるルート上にバリや塵などが存在すると、異常な方向に測定(追跡)が進んでいってしまうことがある。
また、図12(B)に示すように、追跡測定のルートが分岐していた場合には、オペレータが望む方向に追跡測定がなされない。
さらに、エッジの追跡測定においては、測定対象のルートのエッジ性状、例えば濃度差等に基づいて測定を行うが、図12(C)に示すように、濃度差等がルートの途中で変化する場合には、その変化した点においてエッジ点が検出されず、測定が続行できなくなってしまうことがあった。
【0006】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、追跡測定のルート上のバリや塵等に影響されず、オペレータが望む方向に追跡測定を実行することができる画像測定装置及びエッジ追跡測定プログラム生成用プログラムを提供することを目的とする。
【0007】
上記の目的の達成のため、本出願に係る画像測定装置は、追跡測定すべきエッジを含む被測定画像を表示する表示部と、前記エッジにおける前記追跡測定の開始点と終了点の間を分割する変曲点を前記被測定画像上で指定させることにより、この変曲点、前記開始点及び前記終了点により分割される複数の測定区間を指定するための測定区間指定手段と、前記測定区間指定手段により指定された各測定区間に対して追跡形状を指定するための追跡形状指定手段と、前記追跡形状指定手段により指定された追跡形状に基づいて前記各測定区間で追跡測定に使用されるエッジ形状測定用の測定ツールを決定する測定ツール決定手段と、各測定区間毎に前記測定ツール決定手段で決定された前記測定ツールが前記追跡形状に沿ってエッジ追跡測定を行い、これにより前記追跡測定の開始点から終了点までエッジ追跡測定を行うプログラムを生成するエッジ追跡測定プログラム生成手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、測定区間指定手段により、測定開始点と測定終了点の間を分割した各測定区間が指定されるとともに、これらの測定区間のエッジごとに追跡形状指定手段により追跡形状が指定される。追跡形状が指定されると、これに対応した測定ツールが測定ツール決定手段により決定され、かつ、その測定ツールが前記指定された追跡形状に沿ってエッジ追跡測定を実行する。
測定区間の指定は、例えば測定対象としてのエッジが直線から曲線に変わる点、曲線の曲率半径が変わる点、ルートが分岐する点又は合流する点、画像の濃度差が変化している点等(以下、これらエッジの性質が変化する点を総称して変曲点という)を境界点として各測定区間を指定すれば、指定された個々の測定区間の測定が指定された追跡形状に沿って行われるため、バリ、塵等がエッジ付近に存在する場合や、ルートが分岐している場合であっても、測定が停止したり異常な測定結果が得られたりすることが少なくなる。
【0009】
本発明において、前記各測定区間におけるエッジ追跡測定の測定条件を設定するための測定条件設定手段を更に備えるようにすることができる。これにより、各測定区間での測定条件を最適なものとすることができるので、さらに安定した測定が可能になる。
また、本発明において、前記追跡形状指定手段は、前記追跡形状として自由曲線を指定可能にされており、前記測定ツール決定手段は、前記自由曲線が前記追跡形状指定手段により指定された場合に、その指定に係る前記測定区間のエッジを追跡測定しながら前記エッジの点列情報を順次抽出するオートトレースツールを前記測定ツールとして使用することを決定するようにすることもできる。
【0010】
上記目的達成のため、本発明に係るエッジ追跡測定プログラム生成用プログラムは、追跡測定すべきエッジを含む被測定画像を表示するステップと、前記エッジにおける前記追跡測定の開始点と終了点の間を分割する変曲点を前記被測定画像上で指定させることにより、この変曲点、前記開始点及び前記終了点により分割される複数の測定区間を指定させるステップと、前記指定された各測定区間に対して追跡形状を指定させるステップと、前記指定された追跡形状に基づいて前記各測定区間で追跡測定に使用されるエッジ形状測定用の測定ツールを決定するステップと、各測定区間毎に決定された前記測定ツールが前記追跡形状に沿ってエッジ追跡測定を行い、これにより前記追跡測定の開始点から終了点までエッジ追跡測定を行うためのプログラムを生成するステップとをコンピュータに実行させるよう構成されたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る画像測定システムの全体構成を示す斜視図である。このシステムは、非接触型の画像測定機1と、この画像測定機1を制御すると共に、必要なデータ処理を実行するコンピュータシステム2と、測定結果等をプリントアウトするプリンタ3とにより構成されている。
【0012】
画像測定機1は、次のように構成されている。即ち、架台11上には、ワーク12を載置する測定テーブル13が装着されており、この測定テーブル13は、図示しないY軸駆動機構によってY軸方向に駆動される。架台11の両側縁中央部には上方に延びる支持アーム14、15が固定されており、この支持アーム14、15の両上端部を連結するようにX軸ガイド16が固定されている。このX軸ガイド16には、撮像ユニット17が支持されている。
【0013】
撮像ユニット17は、図示しないX軸駆動機構によってX軸ガイド16に沿って駆動される。撮像ユニット17の下端部には、CCDカメラ18が測定テーブル13と対向するように装着されている。また、撮像ユニット17の内部には、図示しない照明装置及びフォーカシング機構の他、CCDカメラ18のZ軸方向の位置を移動させるZ軸駆動機構が内蔵されている。
【0014】
コンピュータシステム2は、コンピュータ本体21、キーボード22、ジョイスティックボックス(以下、J/Sと呼ぶ)23、マウス24及びCRT25を備えて構成されている。
【0015】
コンピュータ本体21は、例えば図2に示すように構成されている。即ち、CCDカメラ18から入力される画像情報は、インタフェース(以下、I/Fと呼ぶ)31を介して多値画像メモリ32に格納される。多値画像メモリ32に格納された多値画像情報は、表示制御部33を介してCRTディスプレイ25に表示される。一方、マウス24等から入力される入力情報は、I/F34を介してCPU35に入力される。
【0016】
CPU35は、プログラムメモリ36に格納されたプログラムに従って、マウス24からの入力情報を処理して各種の処理を実行する。エッジ追跡測定用のパートプログラム生成を行う場合には、プログラムメモリ36に格納されたパートプログラム生成用プログラムに従って、マウス24からの入力情報(入力の内容、手順等は後述する)を処理して、パートプログラムを作成する。ワークメモリ37は、CPU35での各種処理のための作業領域を提供する。
【0017】
次に、このエッジ追跡測定用パートプログラム生成用プログラムについて説明する。
図3は、このパートプログラム生成用プログラムが実行された場合において、コンピュータ本体2において実現されるパートプログラム生成システム40を示すブロック図である。
このパートプログラム生成システム40は、図3に示すように、測定区間指定部41、追跡形状指定部42、測定条件設定部43、ツール決定部44、パートプログラム生成部45、及びパートプログラム出力部46により構成される。
【0018】
測定区間指定部41は、CRT25に表示されたワーク画像中において、エッジの追跡測定を開始する点(測定開始点Pb、図4参照)、エッジの追跡測定を終了する点(測定終了点Pe、図4参照)、エッジの性質が変化する点(変曲点C、図4参照)等によって各測定区間をオペレータに指定させるためのものである。
追跡形状指定部42は、測定開始点Pbから測定終了点Peまでの各指定された測定区間内のエッジの追跡形状を、基本図形(例えば円弧、直線、自由曲線)の中からオペレータに選択させるためのものである。この選択の方法を図4及び図5に基づいて説明する。例えば測定開始点Pbと変曲点C1との間のエッジの形状を見て、円弧、直線、自由曲線等の基本図形の複数の候補の中から、そのエッジの形状と最も近いものを選択する。ここで、ワーク12の設計データを用意し、この設計データに基いて選択をさせるようにしてもよい。ここでは、直線を選択するものとする。
【0019】
同様に、変曲点C1とC2との間のエッジの形状については、自由曲線、変曲点C2とC3の間は直線、C6とC7の間は円弧、というように、測定区間指定部41で指定した2点の間の区間のエッジごとに基本図形を選択していく(図5参照)。
なお、エッジ追跡測定は、CCDカメラ18を、ある位置の、ある撮像倍率に設定して得られた1つのワーク画像を1単位として実行される。このため、測定区間指定部41による測定区間の指定も、1つのワーク画像単位で行われる。例えば、図4に示すようなワーク画像において、測定終了点Peより先のワーク画像外の部分のエッジ形状が、測定区間Cn−Peと同様に直線状である場合であっても、点Peにおいて測定区間を区切ることとし、点Peよりも先の部分のエッジ追跡測定は、CCDカメラ18の位置を切り換えて、別のワーク画像を得た後、そのワーク画像において測定区間を別個に指定し、エッジ追跡測定を実行するようにする。
同様に、1つのワーク画像の切れ目のエッジが円弧状や自由曲線状である場合でも、測定区間の指定は1つのワーク画像内で行い、続く部分の測定区間の指定は、CCDカメラ18の位置を切り換えて、その位置において得られた新たなワーク画像において行うようにする。
【0020】
測定条件設定部43は、エッジ検出を実行する場合の測定条件(エッジ検出パラメータ、撮像倍率、照明条件等)を設定するためのものである。ここで、エッジ検出パラメータとは、例えば、二値化のためのしきい値、コントラスト、明るさ等である。この実施の形態では、測定条件設定部43に標準パラメータを設定しておき、通常はこれを使用し、別のパラメータを使用したいときのみパラメータを設定し直すようにする。例えば、図4に示す測定開始点Pbと変曲点C1の間などはこの標準パラメータを使用し、変曲点C6とC7との間では、エッジの前後でのコントラストが標準パラメータのものとは異なるので、別のパラメータを設定する、という具合である。勿論、標準パラメータを設定せず各エッジ検出の実行ごとにパラメータを設定させるようにすることも可能である。
【0021】
エッジ検出パラメータの再設定は、次のようにして行う。すなわち、図6(A)に示すようなシンプルツールSTを当てはめ、適当なパラメータを入力してこのシンプルツールSTによるエッジ検出を実行する。シンプルツールSTは、長さWの矢印の基端から先端に向けてワーク画像の濃度レベルを検出し、濃度レベルが急激に変化している点をエッジ点(x、y)として検出するツールである。このシンプルツールSTによる検出結果と、実際のワーク画像を比較し、両者のズレが少なくなるようなパラメータを再設定するようにする。このような方法の代わりに、オペレータがワーク画像を目視して、適切と判断するパラメータを入力するようにしてもよい。
【0022】
ツール決定部44は、追跡形状指定部42で指定した追跡形状に対応する測定ツールの種類を決定するためのものである。基本的には、追跡形状と測定ツールが1対1に対応してツール決定部44に記憶されており、追跡形状を追跡形状指定部42で選択すると、ツール決定部44で測定ツールの種類が自動的に決定されるようにするのが好適である。例えば、追跡形状として直線が選ばれた場合には、図6(B)に示すようなボックスツールBTを、円弧が選ばれたときは図6(C)に示すような円弧ツールCTを、自由曲線が選ばれたときには図6(D)に示すようなオートトレースツールATを測定ツールとする決定がされる。
ボックスツールBTは、図6(B)に示すように、矩形の箱型の測定ツールであり、両端の矢印の長さWと、両側の矢印の幅Hと、角度θと、その測定区間の両端の点(測定開始点Pb、測定終了点Pe、又は変曲点C)の座標値とにより定義される。幅Hの中で予め定められた間隔ΔHで、矢印の基端から先端に向かうエッジ検出が繰り返されることにより、エッジ形状が計測される。
【0023】
円弧ツールCTは、図6(C)に示すように、その測定区間の両端の点(測定開始点Pb、測定終了点Pe、又は変曲点Ck)及びこれら両端の点の間のエッジ上の点(中継点)の座標値により定義される。すなわち、円弧ツールCTの幅は、測定区間の両端の点の位置により定義され、曲率は、両端の点及び中継点の位置関係に基き決定される。両端円弧形状のエッジ形状に対し、その円弧の両端にオフセットを設定しつつ、放射状に等角度間隔Δψで配置された複数の矢印の基端から先端に向けて複数回エッジ検出を行うことにより、エッジ形状の計測を行う。
オートトレースツールATは、図6(D)に示すように、ボックスツールBTと同様、両端の矢印の長さW、両側の矢印の幅H、角度θにより定義される。矢印もボックスツールBT同様複数本設定される。図6(D)に示すように、オートトレースツールATを、測定区間指定部41で指定される2点(変曲点C等)で区画されるエッジの一端を囲うようにして配置し、適当な角度θを入力すると、ボックスツールと同様に矢印の基端から先端方向に向けてエッジ検出がされ、このエッジ検出結果に基づいて、次にオートトレースツールATを配置する位置、角度θが自動的に決定される。この自動決定された位置において、同様にエッジ検出がされ、この結果に基づいて更に次のオートトレースツールの配置位置、角度θが自動決定される。これが繰り返されることにより、自由曲線状のエッジの形状が計測される。
なお、追跡形状に対応する測定ツールを2つ以上用意しておき、いずれか1つをオペレータに選択させるようにすることも可能である。例えば、追跡形状指定部42において直線が選ばれたとき、シンプルツールSTとボックスツールBTのいずれかをオペレータに選択させるようにすることができる。
【0024】
パートプログラム生成部45は、測定区間指定部41、測定条件設定部43、及びツール決定部44で指定、設定及び決定された内容に基づいて、測定開始点Pbから各変曲点を通って測定終了点Peに至るエッジの追跡測定を実行するパートプログラムを生成する。パートプログラム出力部46は、このパートプログラム生成部45で生成されたパートプログラムをプログラムメモリ36に向けて出力するためのものである。
【0025】
次に、このパートプログラム生成システムによるエッジ追跡測定を実行するためのパートプログラムの生成の手順について、図7乃至図11に基づいて説明する。図7は、パートプログラムの生成の手順を示すフローチャートであり、図8乃至図11は、このパートプログラム生成プログラムの実行画面を示している。
パートプログラム生成プログラムを起動すると、最初に図8に示すような画面がCRT25に表示される。図8に示すように、このパートプログラム生成プログラムの実行画面では、ワーク画像表示画面51と、入力画面52とが表示される。ワーク画像表示画面51には、CCDカメラ18により撮像されたワーク12の画像が表示される。また、入力画面52には、例えば図9に示すように、オペレータに行うべき作業の内容を指示するインストラクション表示欄61、インストラクション表示欄61に表示される指示内容をイメージ化したグラフィック表示欄62、選択された変曲点の数を表示するカウンタ63、チェックボックス表示欄64、及び移行指示アイコン65が表示される。
【0026】
パートプログラム生成プログラム起動直後の入力画面52は図9のようになる。すなわち、測定区間指定部41が作動し、インストラクション表示欄61に「測定開始点を指定して下さい」との文字が表示され、オペレータに測定開始点の入力を促す。オペレータは、マウス24のポインタPを動かして、ワーク画像表示画面51に表示されたワーク画像において、測定開始点Pbとすべき点にポインタPを合わせてマウス24をクリックした後、移行支持アイコン65の「次へ」をクリックすることにより、測定開始点Pbを指定する(図7のS1)。ワーク画像表示画面51上のクリックされた点には、選択を示すマークが表示される。なお、移行支持アイコン62の「前へ」は、1ステップ前に行われた作業の入力段階へ戻る指示を行うためのものであり、「中断」は、パートプログラム生成用プログラム自体を閉じるためのものである。
【0027】
測定開始点Pbが指定されると、入力画面52は図10(A)に示すような表示に切り替わる。すなわち、追跡形状指定部42が作動することにより、図10(A)に示すように、インストラクション表示欄61に「測定するワーク形状に適した追跡形状を指定して下さい」との文字が表示される。これとともに、グラフィック表示欄62には、「直線」「円弧」「自由曲線」の3つの基本図形の中から追跡形状を選択するためのアイコンが表示される。オペレータは、マウス24のポインタPを動かして、グラフィック表示欄62のいずれかのアイコンをクリックし、追跡形状を指定する(図7のS2)。クリックすると、そのアイコンが反転表示される。
【0028】
この追跡形状の選択の際、その選択に係るエッジについて標準のエッジ検出パラメータと異なるパラメータを使用したい場合には、チェックボックス表示欄64の「エッジ検出パラメータを再設定する」のチェックボックスをチェックしてから、移行指示アイコン62の「次へ」をクリックする。標準のパラメータをそのままエッジ検出パラメータとして使用したい場合には、チェックボックスをチェックせずに「次へ」をクリックする。
【0029】
チェックボックス表示欄64の「エッジ検出パラメータを再設定する」のチェックボックスをチェックしてから、移行指示アイコン62の「次へ」をクリックした場合、図10(B)のような小画面が更に表示される。すなわち、この実施の形態では、エッジ検出パラメータの再設定のため、図6に示したようなシンプルツールを利用するので、図10(B)に示すように「シンプルツールを実行し、エッジ検出パラメータを設定して下さい」との表示がされる。シンプルツールを割り当てるべき位置をマウス24で指定し、「OK」の表示をクリックすると、シンプルツールによりエッジ検出がなされるので、検出結果を見ながら最適なパラメータを決定していく。この決定されたパラメータが標準のパラメータに代えて設定される。
【0030】
チェックボックス表示欄64の「エッジ検出パラメータを再設定する」のチェックボックスをチェックせずに移行指示アイコン62の「次へ」をクリックした場合には、後述するS4の手順へ移行する。この図10の画面において、「前へ」のアイコンをクリックすると、図9の画面に戻り、「中断」を押すとパートプログラム生成プログラム自体が終了する。
なお、「円弧」が追跡形状として選択された場合には、図10(C)に示すような小画面が更に開き、円弧ツールを設定するため、変曲点Cnと変曲点Cn+1の間のエッジ上の点(以下、中継点という)を指定することをオペレータに促す。オペレータは、ワーク画像表示画面51上において中継点をマウスでクリックした後、図10(C)に示す「OK」アイコンをクリックして、中継点の指定を完了させる。
【0031】
図10の画面で「次へ」のアイコンが押されると、入力画面52は図11に示す表示状態に移行する。この画面では、変曲点C又は測定終了点Peを指定する。
すなわち、測定区間指定部41が作動することにより、図11に示すように、インストラクション表示欄61に「次の変曲点を指定して下さい」との文字が表示される。これとともに、グラフィック表示欄62には、このインストラクションの内容をイメージ化したグラフィックが表示される。オペレータは、マウス24のポインタPを動かして、ワーク画像表示画面51に表示されたワーク画像において、変曲点C1とすべき点にポインタPを合わせてマウス24をクリックする。ワーク画像表示画面51上のクリックされた点には、選択を示すマークが表示される。その後、移行指示アイコン65の「次へ」をクリックすることにより、変曲点C1が確定する。この操作により、測定区間が確定され、変曲点数を示すカウンタ63がカウントアップする。
【0032】
変曲点Cでなく、測定終了点Peを入力したい場合には、ワーク画像表示画面51において、測定終了点Peとすべき点にポインタPを合わせてマウス24をクリックするとともに、チェックボックス表示欄64の「現在の設定を最終測定区間とする」をクリックし、その後移行支持アイコン65の「次へ」をクリックする。
【0033】
測定終了点Peでなく変曲点Cが指定された場合には、S2へ戻ってS2−S4の手順が繰り返される(図7のS5のN)。図4の例でいうと、変曲点C1の指定からCnの指定までの間に、S2−S4の手順が(n−1)回繰り返されることになる。一方、測定終了点Peが指定された場合には(図7のS5のY)、パートプログラム生成部45が起動し、測定開始点Pbを始点として、指定された各変曲点Cを通り、測定終了点Peを終点とするワーク形状、すなわちエッジ形状を追跡測定するためのパートプログラムが作成される(図7のS6)。このパートプログラムを実行することにより、測定開始点Pbから測定終了点Peまでのエッジ形状のデータが、所定間隔のエッジ検出点の位置データという形式で得られる。このエッジ検出点の位置データが、図示しない1つのバッファにまとめられ、適宜ファイル出力される。
【0034】
エッジ形状の追跡測定のためのパートプログラムの作成においては、測定区間指定部41で指定された各点の位置データ、選択された追跡形状に合わせてツール決定部44で決定された測定ツールの種類のデータ、測定条件設定部43で設定されたエッジ検出パラメータ等の測定条件データ等が用いられる。
例えば、ある測定区間について、追跡形状として「直線」が指定され、その結果測定ツールとしてボックスツールBTを使用することが決定されている場合には、その測定区間の両端の点の位置データに基づいて、ボックスツールBTの大きさ、配置角度等が決定され、これがパートプログラム中に含められる。エッジ検出パラメータ等が再設定されているときは、これもパートプログラム中に含められる。
また、ある測定区間について、追跡形状として「円弧」が選ばれ、その結果測定ツールとして円弧ツールCTを使用することが決定されている場合には、その測定区間の両端の点及び中継点の位置データに基づいて、円弧ツールCTの大きさ、配置位置等が決定される。エッジ検出パラメータ等が再設定されているときは、これもパートプログラム中に含められる。
このように配置されたボックスツールBTや円弧ツールCTは、追跡形状指定部42で指定された追跡形状を参照しつつエッジ検出を行い、バリ、塵等により、明らかにこの追跡形状に沿わないエッジが検出された場合には、そのエッジ検出結果は破棄する。これにより、従来のように測定が途中で止まってしまうことはなくなる。
【0035】
オートトレースツールATの場合には、バリや塵等による影響は除去することはできない。しかし、本実施の形態の場合、エッジ性状が一定な変曲点間等においてのみオートトレースツールATが配置され作動することになるので、従来技術のように、少なくともエッジ性状の変化により途中で測定が停止してしまうことはない。バリや塵等による測定停止も、オペレータがワーク画像表示画面51を見てバリの存在点において変曲点を指定するなどにより、測定の停止の可能性は従来技術のものに比べ低くすることができると考えられる。
【0036】
以上、発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。上記の実施の形態では、実際のワーク12を撮像した画像を表示し、この画像上で測定開始点、測定終了点及び変曲点を指定していたが、CADデータを読み込み、CADデータを表示に適した形式に展開すると共にCADデータ座標系をワーク座標系に一致させる作業を実行した後、このCADデータをCRT25上に表示させ、このCADデータ画像上で測定区間(測定開始点、測定終了点及び変曲点)を指定するようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、エッジ追跡測定のルート上のバリや塵等の存在や、分岐ルートの存在や、エッジ性状の変化などに影響されず、オペレータが望む方向に追跡測定を実行することができる画像測定装置及びエッジ追跡測定プログラム生成用プログラムが提供されるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る非接触画像測定システムの構成を示す斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る画像測定システムにおけるコンピュータ本体の構成を示すブロック図である。
【図3】 コンピュータ本体2において実現されるパートプログラム生成システム40を示すブロック図である。
【図4】 図3に示す測定区間指定部41による区間の指定の様子を示す。
【図5】 図3に示す追跡形状指定部42、及びツール決定部43による選択、決定のしかたを示す。
【図6】 各種測定ツールを示す。
【図7】 パートプログラム生成システム40によるパートプログラムの生成の手順を示すフローチャートである。
【図8】 パートプログラム生成用プログラム実行時におけるCRT25の画面表示の一例を示す。
【図9】 パートプログラム生成用プログラム実行時におけるCRT25の画面表示の一例を示す。
【図10】 パートプログラム生成用プログラム実行時におけるCRT25の画面表示の一例を示す。
【図11】 パートプログラム生成用プログラム実行時におけるCRT25の画面表示の一例を示す。
【図12】 従来技術の問題点を説明している。
【符号の説明】
1・・・画像測定機、 2・・・コンピュータシステム、 3・・・プリンタ、 11・・・架台、 12・・・ワーク、 13・・・測定テーブル、 14、15・・・支持アーム、 16・・・X軸ガイド、 17・・・撮像ユニット、 18・・・CCDカメラ、 21・・・コンピュータ本体、 22・・・キーボード、 23・・・ジョイスティックボックス、 24・・・マウス、 25・・・CRT、 31、34・・・インタフェース、 32・・・多値画像メモリ、 33…表示制御部、 35・・・CPU、 36・・・プログラムメモリ、37・・・ワークメモリ、 41・・・測定区間指定部、 42・・・追跡形状指定部、 43・・・測定条件設定部、 44・・・ツール決定部、 45・・・パートプログラム生成部、 46・・・パートプログラム出力部、 51・・・ワーク画像表示画面、 52・・・入力画面、 61…インストラクション表示欄 、 62…グラフィック表示欄、 63…カウンタ、 64…チェックボックス表示欄、 65…移行指示アイコン
Claims (6)
- 追跡測定すべきエッジを含む被測定画像を表示する表示部と、
前記エッジにおける前記追跡測定の開始点と終了点の間を分割する変曲点を前記被測定画像上で指定させることにより、この変曲点、前記開始点及び前記終了点により分割される複数の測定区間を指定するための測定区間指定手段と、
前記測定区間指定手段により指定された各測定区間に対して追跡形状を指定するための追跡形状指定手段と、
前記追跡形状指定手段により指定された追跡形状に基づいて前記各測定区間で追跡測定に使用されるエッジ形状測定用の測定ツールを決定する測定ツール決定手段と、
各測定区間毎に前記測定ツール決定手段で決定された前記測定ツールが前記追跡形状に沿ってエッジ追跡測定を行い、これにより前記追跡測定の開始点から終了点までエッジ追跡測定を行うプログラムを生成するエッジ追跡測定プログラム生成手段とを備えたことを特徴とする画像測定装置。 - 前記各測定区間におけるエッジ追跡測定の測定条件を設定するための測定条件設定手段を備えた請求項1に記載の画像測定装置。
- 前記追跡形状指定手段は、前記追跡形状として自由曲線を指定可能にされており、
前記測定ツール決定手段は、前記自由曲線が前記追跡形状指定手段により指定された場合に、その指定に係る前記測定区間のエッジを追跡測定しながら前記エッジの点列情報を順次抽出するオートトレースツールを前記測定ツールとして使用することを決定する請求項1に記載の画像測定装置。 - 追跡測定すべきエッジを含む被測定画像を表示するステップと、
前記エッジにおける前記追跡測定の開始点と終了点の間を分割する変曲点を前記被測定画像上で指定させることにより、この変曲点、前記開始点及び前記終了点により分割される複数の測定区間を指定させるステップと、
前記指定された各測定区間に対して追跡形状を指定させるステップと、
前記指定された追跡形状に基づいて前記各測定区間で追跡測定に使用されるエッジ形状測定用の測定ツールを決定するステップと、
前記各測定区間毎に決定された前記測定ツールが前記追跡形状に沿ってエッジ追跡測定を行い、これにより前記追跡測定の開始点から終了点までエッジ追跡測定を行うプログラムを生成するステップとをコンピュータに実行させるよう構成されたことを特徴とするエッジ追跡測定プログラム生成用プログラム。 - 前記各測定区間におけるエッジ追跡測定の測定条件を設定するためステップをコンピュータに実行させるように構成された請求項4に記載のエッジ追跡測定プログラム生成用プログラム。
- 前記追跡形状を指定させるステップにおいて、前記追跡形状として自由曲線を指定可能にされており、前記自由曲線が指定された場合、前記測定ツールを決定するステップにおいて、その指定に係る前記測定区間のエッジを追跡測定しながら前記エッジの点列情報を順次抽出するオートトレースツールを前記測定ツールとして使用することを決定する請求項4に記載のエッジ追跡測定プログラム生成用プログラム。
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