JP4072799B2 - 乗用車用空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オールシーズンタイヤ、スノータイヤ又はスタッドレスタイヤとして好適な乗用車用空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、氷雪路走破性を向上すると共に、乾燥路での操縦安定性を向上することを可能にした乗用車用空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スタッドレスタイヤ等の空気入りタイヤでは、氷雪路走破性を確保するために、接地面全体を細かくブロック化し、スノートラクションインデックス(STI)が大きくなるようなトレッドパターンを採用している。
【0003】
しかしながら、上記スノートラクションインデックスを大きくしたトレッドパターンは、ブロック剛性が低下し、通常の乾燥路面を走行する際、特に旋回時にショルダー部のブロックが大きく変形し、その遠心力を支えることができなくなるため、操縦安定性が不十分になるという問題があった。従って、上記のように二律背反関係にある氷雪路走破性と乾燥路での操縦安定性とを同時に向上することは極めて困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、氷雪路走破性を向上すると共に、乾燥路での操縦安定性を向上することを可能にした乗用車用空気入りタイヤを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の乗用車用空気入りタイヤは、トレッドパターンのスノートラクションインデックス(STI)を130〜250の範囲に設定すると共に、ラウンドショルダーを有する乗用車用空気入りタイヤにおいて、トレッドにタイヤ周方向に延びる2〜6本の主溝を設け、これら主溝より外側の両ショルダー部をそれぞれリブから構成し、該リブにはタイヤ幅方向に延長する複数本のサイプを該リブを全幅にわたって横切らないように形成し、該リブをタイヤ周方向に分断なく連続的に延在させると共に、該リブより内側のセンター部に前記主溝間を連通する複数本の副溝を設け、該センター部を前記主溝と前記副溝により分割された複数のブロックからなるブロック列で構成したことを特徴とするものである。
【0006】
オールシーズンタイヤ、スノータイヤ、スタッドレスタイヤ等の空気入りタイヤにおいて、氷雪路走破性を確保しつつ、乾燥路での操縦安定性の向上を図るには、トレッドの接地長を長くしつつ、ショルダー部のパターン剛性を高くすることが必要である。
【0007】
トレッドの接地長を長くするためには、内圧充填時におけるトレッド半径を小さくすればよい。そこで、上述のようにショルダー部をリブから構成する一方で、センター部をブロック列から構成したトレッドパターンとすることにより、ショルダー部におけるトレッドゴムによるタイヤ周方向の拘束力を強くし、センター部におけるトレッドゴムによるタイヤ周方向の拘束力を弱くし、内圧充填時にトレッド半径が小さくなるようにする。これにより、トレッドの接地長が長くなるので氷雪路走破性が向上する。
【0008】
また、ショルダー部のパターン剛性を高めるためには、上述のようにショルダー部を副溝によって分断することなくリブから構成することが必要である。このようにショルダー部にリブを配置することでショルダー部のパターン剛性が高くなるので操縦安定性が向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤのトレッドパターンを例示するものである。図において、トレッドTの表面には、タイヤ周方向に延びる複数本の主溝1と、該主溝1,1間を連通する複数本の副溝2とが設けられている。これにより、主溝1より外側の両ショルダー部にはリブ3が分割形成され、リブ3より内側のセンター部には主溝1と副溝2によって複数のブロック4からなるブロック列が分割形成されている。上記主溝1はトレッドTの表面に2〜6本、より好ましくは3〜5本設けるようにする。また、主溝1は幅4.0〜8.0mm、深さ6.0〜10.0mmにするとよい。一方、副溝は幅1.5〜5.0mm、深さ4.5〜8.0mmにするとよい。
【0010】
上記リブ3にはタイヤ幅方向に延長する複数本のサイプ5が設けられている。これらサイプ5はリブ3を全幅にわたって横切るものではない。そのため、リブ3は副溝2やサイプ5によって分断されておらず、タイヤ周方向に連続的に延在している。一方、ブロック4には少なくとも1本のサイプ6が副溝2に沿うように設けられている。これらサイプ5,6は幅0.5〜1.2mm、深さ3.0〜8.0mmにするとよい。
【0011】
上記空気入りタイヤにおいて、トレッドパターンのスノートラクションインデックス(STI)は130〜250の範囲に設定されている。ここで、STIは下記式のTで表すことができる。
【0012】
T=− 6.8+2202ρg + 672ρs + 7.6Dg
但し、T:トラクションの割合(%)
ρg :溝密度(mm/mm2 )=
タイヤ幅方向に投影した全溝長さ/トレッド全表面積
ρs :サイプ密度(mm/mm2 )=
タイヤ幅方向に投影した全サイプ長さ/トレッド全表面積
Dg :平均溝長さ(mm)
【0013】
スノートラクションインデックスを上記範囲に設定したタイヤでは、氷雪路走破性を向上可能であるものの、ブロック剛性の低下により乾燥路での操縦安定性が低下する傾向がある。しかし、上述のトレッドパターンを構成することにより、氷雪路走破性と乾燥路での操縦安定性とを高いレベルで両立することが可能になる。
【0014】
即ち、ショルダー部をリブ3から構成する一方で、センター部をブロック4からなるブロック列から構成したトレッドパターンとすることにより、ショルダー部におけるトレッドゴムによるタイヤ周方向の拘束力がセンター部における拘束力よりも強くなるため、内圧充填時にセンター部がタイヤ径方向に膨んでトレッド半径が小さくなる。このようにトレッド半径が小さくなることにより、トレッドTのタイヤ周方向の接地長が長くなるので、上記スノートラクションインデックスに基づいて得られる氷雪路走破性を更に向上することができる。
【0015】
また、スノートラクションインデックスを上記範囲に設定する一方で、ショルダー部に副溝2やサイプ5によって分断されることなくタイヤ周方向に連続的に延在するリブ3を配置することにより、ショルダー部のパターン剛性が高くなるので操縦安定性も同時に向上することができる。
【0016】
【実施例】
タイヤサイズを185/65R14と共通にし、図1のトレッドパターンを有する本発明タイヤと、図2のトレッドパターンを有する従来タイヤとをそれぞれ製作した。図2のトレッドパターンはセンター部に複数のブロック4からなるブロック列を配置すると共に、ショルダー部に複数のブロック3aからなるブロック列を配置したものである。なお、本発明タイヤ及び従来タイヤのスノートラクションインデックスは共に180にした。
【0017】
これら試験タイヤをそれぞれ排気量1800ccの乗用車に装着し、空気圧200kPaとして、下記試験方法により氷雪路走破性、乾燥路での操縦安定性を評価し、その結果を表1に示した。
【0018】
氷雪路走破性:
氷雪路面において牽引力と操縦安定性を考慮しながら5人のパネラーによるフィーリングテストを行った。評価結果は従来タイヤを100とする指数で示した。この指数値が大きいほど氷雪路走破性が優れている。
【0019】
乾燥路での操縦安定性:
乾燥舗装路面において5人のパネラーによるフィーリングテストを行った。評価結果は、従来タイヤを100とする指数で示した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れている。
【0020】
【表1】
【0021】
この表1から判るように、本発明タイヤはショルダー部をリブで構成すると共にセンター部をブロック列で構成したトレッドパターンを有しているので、従来タイヤに比べて氷雪路走破性と操縦安定性が共に優れていた。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、トレッドパターンのスノートラクションインデックスを130〜250の範囲に設定すると共に、ラウンドショルダーを有する乗用車用空気入りタイヤにおいて、トレッドにタイヤ周方向に延びる2〜6本の主溝を設け、これら主溝より外側の両ショルダー部をそれぞれリブから構成し、該リブにはタイヤ幅方向に延長する複数本のサイプを該リブを全幅にわたって横切らないように形成し、該リブをタイヤ周方向に分断なく連続的に延在させると共に、該リブより内側のセンター部に主溝間を連通する複数本の副溝を設け、該センター部を主溝と副溝により分割された複数のブロックからなるブロック列で構成したことにより、内圧充填時にセンター部がタイヤ径方向に膨らんでトレッド半径が小さくなり、トレッドの接地長が長くなるため氷雪路走破性を向上することができ、しかもショルダー部のパターン剛性が高くなるので操縦安定性も同時に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態からなる空気入りタイヤのトレッドパターンを示す展開図である。
【図2】従来の空気入りタイヤのトレッドパターンを示す展開図である。
【符号の説明】
1 主溝
2 副溝
3 リブ
4 ブロック
5,6 サイプ
T トレッド
Claims (1)
- トレッドパターンのスノートラクションインデックス(STI)を130〜250の範囲に設定すると共に、ラウンドショルダーを有する乗用車用空気入りタイヤにおいて、トレッドにタイヤ周方向に延びる2〜6本の主溝を設け、これら主溝より外側の両ショルダー部をそれぞれリブから構成し、該リブにはタイヤ幅方向に延長する複数本のサイプを該リブを全幅にわたって横切らないように形成し、該リブをタイヤ周方向に分断なく連続的に延在させると共に、該リブより内側のセンター部に前記主溝間を連通する複数本の副溝を設け、該センター部を前記主溝と前記副溝により分割された複数のブロックからなるブロック列で構成した乗用車用空気入りタイヤ。
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