JP4072754B2 - 薄層硬化性の改善された硬化性組成物 - Google Patents

薄層硬化性の改善された硬化性組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素含有基(以下、「反応性ケイ素基」という。)を有する有機重合体を含有する硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を含有する有機重合体は、室温においても湿分等により反応性ケイ素基の加水分解反応等を伴うシロキサン結合の形成によって架橋し、ゴム状硬化物が得られるという興味深い性質を有することが知られている。
【0003】
これらの反応性ケイ素基を有する重合体中で、ポリオキシアルキレン系重合体やポリイソブチレン系重合体は、特開昭52−73998号公報、特開平5−125272号公報、特開昭63−6003号公報、特開昭63−6041号公報、特開平1−38407号公報、特開平8−231758号公報、などに開示されており、特に、ポリオキシアルキレン系重合体やポリイソブチレン系重合体は、既に工業的に生産され、シーリング材、接着剤、塗料などの用途に広く使用されている。
【0004】
シーリング材は、各種部材間の接合部や隙間(以下、「目地」という。)に充填し、水密・気密を付与する目的で使用されている材料である。近年意匠性を凝らした表面の凸凹した建築用部材が多用されるようになり、部材上にシーリング材が薄層で残る場合がある。また施工時の不具合から目地の縁に薄層部が生じる場合もある。反応性ケイ素基を有する有機重合体を含有する2液型シーリング材の架橋硬化には、一般にオクチル酸スズなどの二価のSn化合物を用いるが、このオクチル酸スズを触媒として用いるとシーリング材の薄層部分が硬化不良をおこすことが知られている。特に、夏の暑い季節に、この薄層部がいつまでも硬化しない現象があり、この箇所に埃等が付着してシーリング材表面が汚れる問題が生じている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、反応性ケイ素基を有する有機重合体を主成分とする硬化性組成物であって、薄層部の硬化性(以下、「薄層硬化性」という。)の良好な組成物および薄層硬化性改善方法を提供することにある。
【0006】
本発明者等は、このような問題を解決するために鋭意検討した結果、この重合体のシラノール縮合触媒として特定の2価のカルボン酸スズ塩を添加することによって、この組成物の薄層硬化性を改善することができることを見い出して前記問題を解決し、本発明を完成させた。
【0007】
すなわち、本発明の第1は、(A)ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素含有基を少なくとも1個有する有機重合体100重量部、(B)炭素数15〜25の不飽和結合を有するカルボン酸の酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩1〜10重量部、および(C)アミン化合物0.01〜20重量部、を含有することを特徴とする硬化性組成物に関する。
【0010】
好ましい実施態様としては、(A)成分の有機重合体が、数平均分子量が500〜50000の範囲内にあり、主鎖の末端および/または側鎖の末端に、一般式(1):
【0011】
【化2】
(式中、RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基または(R’)SiO−(R’は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の置換あるいは非置換の炭化水素基である)で示されるトリオルガノシロキシ基である。また、Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基である。さらに、aは0、1、2、3のいずれかであり、bは0、1、2のいずれかであり、aとbとが同時に0になることはない。また、mは0または1〜19の整数である)で表される加水分解性シリル基を、1分子あたり、1個以上有することを特徴とする前記記載の硬化性組成物に関する。
【0012】
更に好ましい実施態様としては、Xがアルコキシ基であることを特徴とする前記記載の硬化性組成物に関する。
【0013】
好ましい実施態様としては、(A)成分の有機重合体が、ポリオキシアルキレン系重合体、および飽和炭化水素系重合体、からなる群から選択される1つ以上である前記いずれかに記載の硬化性組成物に関する。
【0014】
更に好ましい実施態様としては、飽和炭化水素系重合体がイソブチレン系重合体である前記に記載の硬化性組成物に関する。
【0015】
更に好ましい実施態様としては、イソブチレン系重合体が、イソブチレンに起因する繰り返し単位を総量で50重量%以上有する重合体である前記に記載の硬化性組成物に関する。
【0017】
更に好ましい実施態様としては、(B)成分の炭素数15〜25の不飽和結合を有するカルボン酸の酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩が、融点が65℃以下であり、かつ炭素数15〜25の不飽和結合を有するカルボン酸の酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩である前記いずれかに記載の硬化性組成物に関する。
【0018】
更に好ましい実施態様としては、(B)成分の炭素数15〜25の不飽和結合を有するカルボン酸の酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩が、n−ヘキサン100gに対し20℃で1g以上溶解するものであり、かつ炭素数15〜25の不飽和結合を有するカルボン酸の酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩である前記いずれかに記載の硬化性組成物に関する。
【0023】
更に好ましい実施態様としては、(C)成分の添加により、(B)成分が液状化されることを特徴とする前記に記載の硬化性組成物。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳しく説明する。本発明に用いる反応性ケイ素基を有する有機重合体の主鎖骨格は特に制限はなく、各種の主鎖骨格を持つものを使用することができる。
【0028】
具体的には、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン、ポリオキシテトラメチレン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシプロピレン−ポリオキシブチレン共重合体等のポリオキシアルキレン系重合体;エチレン−プロピレン系共重合体、ポリイソブチレン、イソブチレンとイソプレン等との共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、イソプレンあるいはブタジエンとアクリロニトリルおよび/またはスチレン等との共重合体、ポリブタジエン、イソプレンあるいはブタジエンとアクリロニトリル及びスチレン等との共重合体、これらのポリオレフィン系重合体に水素添加して得られる水添ポリオレフィン系重合体等の炭化水素系重合体;アジピン酸等の2塩基酸とグリコールとの縮合、または、ラクトン類の開環重合で得られるポリエステル系重合体;エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のモノマーをラジカル重合して得られるポリアクリル酸エステル、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステルと、酢酸ビニル、アクリロニトリル、メチルメタクリレート、スチレン等とのアクリル酸エステル共重合体等のビニル系重合体;前記有機重合体中でのビニルモノマーを重合して得られるグラフト重合体;ポリサルファイド系重合体;ε−カプロラクタムの開環重合によるナイロン6、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の縮重合によるナイロン6・6、ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸の縮重合によるナイロン6・10、ε−アミノウンデカン酸の縮重合によるナイロン11、ε−アミノラウロラクタムの開環重合によるナイロン12、上記のナイロンのうち2成分以上の成分を有する共重合ナイロン等のポリアミド系重合体;たとえばビスフェノールAと塩化カルボニルより縮重合して製造されるポリカーボネート系重合体、ジアリルフタレート系重合体等が例示される。上記主鎖骨格をもつ重合体のうち、ポリオキシアルキレン系重合体、炭化水素系重合体、ポリエステル系重合体、ビニル系共重合体、ポリカーボネート系重合体等が入手や製造が容易であることから好ましい。
【0029】
さらに、ポリイソブチレン、水添ポリイソプレン、水添ポリブタジエン等の飽和炭化水素系重合体や、ポリオキシアルキレン系重合体、ビニル系共重合体は比較的ガラス転移温度が低く、得られる硬化物が耐寒性に優れることから特に好ましい。
【0030】
反応性ケイ素基を有する有機重合体中に含有される反応性ケイ素基は、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、(B)成分である2価のカルボン酸スズ塩によって触媒される反応によりシロキサン結合を形成することにより架橋しうる基である。反応性ケイ素基としては、一般式(1):
【0031】
【化3】
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基または(R’)3SiO−(R’は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の置換あるいは非置換の炭化水素基である)で示されるトリオルガノシロキシ基である。また、Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基である。さらに、aは0、1、2、3のいずれかであり、bは0、1、2のいずれかであり、aとbとが同時に0になることはない。また、mは0または1〜19の整数である)で表される基があげられる。
【0032】
加水分解性基としては、特に限定されず、従来公知の加水分解性基であればよい。具体的には、例えば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げられる。これらの内では、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基が好ましく、加水分解性が穏やかで取扱やすいという観点からアルコキシ基が特に好ましい。
【0033】
加水分解性基や水酸基は、1個のケイ素原子に1〜3個の範囲で結合することができ、(a+Σb)は1〜5個の範囲が好ましい。加水分解性基や水酸基が反応性ケイ素基中に2個以上結合する場合には、それらは同じであってもよいし、異なってもよい。
【0034】
反応性ケイ素基を形成するケイ素原子は1個以上であるが、シロキサン結合などにより連結されたケイ素原子の場合には、20個以下であることが好ましい。とくに、一般式(2):
【0035】
【化4】
(式中、R2、X、aは前記と同じ。)で表される反応性ケイ素基が、入手が容易であるので好ましい。
【0036】
また上記一般式(1)、(2)におけるR1およびR2の具体例としては、たとえばメチル基、エチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基や、 R’がメチル基、フェニル基等である(R’)3SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基等があげられる。これらの中ではメチル基が特に好ましい。
【0037】
反応性ケイ素基のより具体的な例示としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジイソプロポキシメチルシリル基が挙げられる。
【0038】
反応性ケイ素基の導入は公知の方法で行えばよい。すなわち、例えば以下の方法が挙げられる。
【0039】
(イ)分子中に水酸基等の官能基を有する有機重合体に、この官能基に対して反応性を示す活性基および不飽和基を有する有機化合物を反応させ、不飽和基を含有する有機重合体を得る。もしくは、不飽和基含有エポキシ化合物との共重合により不飽和基含有有機重合体を得る。ついで得られた反応生成物に反応性ケイ素基を有するヒドロシランを作用させてヒドロシリル化する。
【0040】
(ロ)(イ)法と同様にして得られた不飽和基を含有する有機重合体にメルカプト基および反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる。
【0041】
(ハ)分子中に水酸基、エポキシ基やイソシアネート基等の官能基を有する有機重合体に、この官能基に対して反応性を示す官能基および反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる。
以上の方法のなかで、(イ)の方法、または(ハ)のうち末端に水酸基を有する重合体とイソシアネート基および反応性ケイ素基を有する化合物を反応させる方法が好ましい。
【0042】
(イ)の方法において用いるヒドロシラン化合物の具体例としては、たとえば、トリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、フェニルジクロロシランのようなハロゲン化シラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、フェニルジメトキシシランのようなアルコキシシラン類;メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシシランのようなアシロキシシラン類;ビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシランのようなケトキシメートシラン類などがあげられるが、これらに限定されるものではない。これらのうちではとくにハロゲン化シラン類、アルコキシシラン類が好ましい。
【0043】
反応性ケイ素基を有する有機重合体は直鎖状、または分岐を有してもよく、その数平均分子量は500〜50,000程度、より好ましくは1,000〜30,000である。数平均分子量が500未満では、硬化物の伸び特性の点で不都合な傾向があり、50000を越えると、高粘度となる為に作業性の点で不都合な傾向がある。含有される反応性基は重合体1分子中に平均して少なくとも1個、好ましくは1.1〜5個存在するのがよい。分子中に含まれる反応性基の数が平均して1個未満になると、硬化性が不充分になり、また多すぎると網目構造があまりに密となるため良好な機械特性を示さなくなる。
【0044】
反応性ケイ素基は、有機重合体分子鎖の末端あるいは内部にあってもよいし、また、両方にあってもよい。とくに、反応性ケイ素基が分子末端にあるときは、最終的に形成される硬化物に含まれる有機重合体成分の有効網目鎖量が多くなるため、高強度で高伸びのゴム状硬化物が得られやすくなるなどの点から好ましい。
【0045】
前記ポリオキシアルキレン系重合体は、本質的に一般式(3):
【0046】
【化5】
(式中、R3は2価の有機基であり、炭素数1〜14の直鎖状もしくは分岐アルキレン基である。)で示される繰り返し単位を有する重合体であり、一般式(3)におけるR3は、炭素数1〜14の、さらには2〜4の、直鎖状もしくは分岐状アルキレン基が好ましい。一般式(3)で示される繰り返し単位の具体例としては、
【0047】
【化6】
等が挙げられる。ポリオキシアルキレン系重合体の主鎖骨格は、1種類だけの繰り返し単位からなってもよいし、2種類以上の繰り返し単位からなってもよい。特にシーラント等に使用される場合には、プロピレンオキシド重合体を主成分とする重合体から成るものが非晶質であることや比較的低粘度である点から好ましい。
【0048】
ポリオキシアルキレン系重合体の合成法としては、たとえばKOHのようなアルカリ触媒による重合法、たとえば特開昭61−215623号に示される有機アルミニウム化合物とポルフィリンとを反応させて得られる錯体のような前期遷移金属化合物−ポルフィリン錯体触媒による重合法、たとえば特公昭46−27250号、特公昭59−15336号、米国特許3278457、米国特許3278458、米国特許3278459、米国特許3427256、米国特許3427334、米国特許3427335に示される複金属シアン化物錯体触媒による重合法等があげられるが、特に限定されるものではない。
【0049】
上記ポリオキシアルキレン系重合体の主鎖骨格中には本発明の効果を大きく損なわない範囲でウレタン結合成分等の他の成分を含んでいてもよい。
【0050】
上記ウレタン結合成分としては特に限定されず、例えば、トルエン(トリレン)ジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネート;イソフォロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネートなどのポリイソシアネート化合物と上記一般式(3)の繰り返し単位を有するポリオールとの反応から得られるもの等を挙げることができる。
【0051】
反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体の製造方法は、特公昭45−36319号、同46−12154号、特開昭50−156599号、同54−6096号、同55−13767号、同55−13468号、同57−164123号、特公平3−2450号、米国特許3632557、米国特許4345053、米国特許4366307、米国特許4960844等の各公報に提案されているもの、また特開昭61−197631号、同61−215622号、同61−215623号、同61−218632号の各公報に提案されている数平均分子量6,000以上、Mw/Mnが1.6以下の高分子量で分子量分布が狭いポリオキシアルキレン系重合体が例示できるが、特にこれらに限定されるものではない。上記の反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体は、単独で使用してもよいし2種以上併用してもよい。
【0052】
前記飽和炭化水素系重合体は芳香環以外の炭素−炭素不飽和結合を実質的に含有しない重合体であり、その骨格をなす重合体は、(1)エチレン、プロピレン、1ーブテン、イソブチレンなどのような炭素数1〜6のオレフィン系化合物を主モノマーとして重合させるか、(2)ブタジエン、イソプレンなどのようなジエン系化合物を単独重合させ、あるいは、上記オレフィン系化合物とを共重合させた後、水素添加するなどの方法により得ることができるが、イソブチレン系重合体や水添ポリブタジエン系重合体は、末端に官能基を導入しやすく、分子量を制御しやすく、また、末端官能基の数を多くすることができるので好ましく、合成の容易さから、イソブチレン系重合体が特に好ましい。前記イソブチレン系重合体とは、イソブチレンに由来する繰り返し単位を50重量%以上含有する重合体をいう。
【0053】
イソブチレン系重合体は、単量体単位のすべてがイソブチレン単位から形成されていてもよいし、他単量体との共重合体でもよいが、ゴム特性の面からイソブチレンに由来する繰り返し単位を80重量%以上含有するものが好ましく、90〜99重量%含有するものが特に好ましい。
【0054】
飽和炭化水素系重合体の合成法としては、従来、各種重合方法が報告されているが、特に近年多くのいわゆるリビング重合が開発されている。飽和炭化水素系重合体、特にイソブチレン系重合体の場合、Kennedyらによって見出されたイニファー重合(J.P.Kennedyら、J.Polymer Sci., Polymer Chem. Ed. 1997年、15巻、2843頁)を用いることにより容易に製造することが可能であり、分子量500〜100,000程度を、分子量分布1.5以下で重合でき、分子末端に各種官能基を導入できることが知られている。
【0055】
反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合体の製法としては、たとえば、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特開昭63−254149号、特開昭64−22904号、特開平1−197509、特許公報第2539445号、特許公報第2873395号、特開平7−53882の各明細書などに記載されているが、特にこれらに限定されるものではない。上記の反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合体は、単独で使用してもよいし2種以上併用してもよい。
【0056】
前記ビニル系重合体の主鎖を構成するビニル系モノマーとしては特に限定されず、各種のものを用いることができる。例示するならば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル等の(メタ)アクリル酸系モノマー;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩等のスチレン系モノマー;パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン等のフッ素含有ビニルモノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のケイ素含有ビニル系モノマー;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基含有ビニル系モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有ビニル系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、プロピレン等のアルケン類;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリル、アリルアルコール等が挙げられる。これらは、単独で用いても良いし、複数を共重合させても構わない。なかでも、生成物の物性等から、スチレン系モノマー及び(メタ)アクリル酸系モノマーからなる重合体が好ましい。より好ましくは、アクリル酸エステルモノマー及びメタクリル酸エステルモノマーからなる(メタ)アクリル系重合体であり、特に好ましくはアクリル酸エステルモノマーからなるアクリル系重合体であり、更に好ましくは、アクリル酸ブチルからなる重合体である。本発明においては、これらの好ましいモノマーを他のモノマーと共重合、更にはブロック共重合させても構わなく、その際は、これらの好ましいモノマーが重量比で40%含まれていることが好ましい。なお上記表現形式で例えば(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸および/あるいはメタクリル酸を表す。
【0057】
ビニル系重合体の合成法としては、特に限定されず、公知の方法で行えばよい。但し、重合開始剤としてアゾ系化合物、過酸化物などを用いる通常のフリーラジカル重合法で得られる重合体は、分子量分布の値が一般に2以上と大きく、粘度が高くなるという問題を有している。従って、分子量分布が狭く、粘度の低いビニル系重合体であって、高い割合で分子鎖末端に架橋性官能基を有するビニル系重合体を得るためには、リビングラジカル重合法を用いることが好ましい。
【0058】
「リビングラジカル重合法」の中でも、有機ハロゲン化物あるいはハロゲン化スルホニル化合物等を開始剤、遷移金属錯体を触媒としてビニル系モノマーを重合する「原子移動ラジカル重合法」は、上記の「リビングラジカル重合法」の特徴に加えて、官能基変換反応に比較的有利なハロゲン等を末端に有し、開始剤や触媒の設計の自由度が大きいことから、特定の官能基を有するビニル系重合体の製造方法としてはさらに好ましい。この原子移動ラジカル重合法としては例えば、Matyjaszewskiら、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカルソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)1995年、117巻、5614頁などが挙げられる。
【0059】
反応性ケイ素基を有するビニル系重合体の製法としては、たとえば、特公平3−14068号公報、特公平4−55444号公報、特開平6−211922号公報等に、連鎖移動剤を用いたフリーラジカル重合法を用いた製法が開示されている。また、特開平9−272714号公報等に、原子移動ラジカル重合法を用いた製法が開示されているが、特にこれらに限定されるものではない。上記の反応性ケイ素基を有するビニル系重合体は、単独で使用してもよいし2種以上併用してもよい。
【0060】
これらの反応性ケイ素基を有する有機重合体は、単独で使用してもよいし2種以上併用してもよい。具体的には、反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体、反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系重合体、反応性ケイ素基を有するビニル系重合体、からなる群から選択される2種以上をブレンドしてなる有機重合体も使用できる。
【0061】
反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体と反応性ケイ素基を有するビニル系重合体をブレンドしてなる有機重合体の製造方法は、特開昭59−122541号、特開昭63−112642号、特開平6−172631号、特開平11−116763号公報等に提案されているが、特にこれらに限定されるものではない。好ましい具体例は、反応性ケイ素基を有し分子鎖が実質的に、下記一般式(4):
【0062】
【化7】
(式中、R4は水素原子またはメチル基、R5は炭素数1〜8のアルキル基を示す)で表される炭素数1〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体単位と、下記一般式(5):
【0063】
【化8】
(式中、R4は前記に同じ、R6は炭素数10以上のアルキル基を示す)で表される炭素数10以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体単位からなる共重合体に、反応性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体をブレンドして製造する方法である。
【0064】
前記一般式(4)のR5としては、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基等の炭素数1〜8、好ましくは1〜4、さらに好ましくは1〜2のアルキル基があげられる。なお、R5のアルキル基は単独でもよく、2種以上混合していてもよい。
【0065】
前記一般式(5)のR6としては、たとえばラウリル基、トリデシル基、セチル基、ステアリル基、ベヘニル基等の炭素数10以上、通常は10〜30、好ましくは10〜20の長鎖のアルキル基があげられる。なお、R6のアルキル基はR5の場合と同様、単独でもよく、2種以上混合したものであってもよい。
【0066】
該ビニル系共重合体の分子鎖は実質的に式(4)及び式(5)の単量体単位からなるが、ここでいう「実質的に」とは該共重合体中に存在する式(4)及び式(5)の単量体単位の合計が50重量%をこえることを意味する。式(4)及び式(5)の単量体単位の合計は好ましくは70重量%以上である。
【0067】
また式(4)の単量体単位と式(5)の単量体単位の存在比は、重量比で95:5〜40:60が好ましく、90:10〜60:40がさらに好ましい。
【0068】
該共重合体に含有されていてもよい式(4)及び式(5)以外の単量体単位としては、たとえばアクリル酸、メタクリル酸等のアクリル酸;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等のアミド基、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、アミノエチルビニルエーテル等のアミノ基を含む単量体;その他アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、アルキルビニルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、エチレン等に起因する単量体単位があげられる。
【0069】
反応性ケイ素基を有する飽和炭化水素系系重合体と反応性ケイ素基を有するビニル系重合体をブレンドしてなる有機重合体は、特開平1−168764号、特開2000−186176号公報等に提案されているが、特にこれらに限定されるものではない。
【0070】
さらに、反応性ケイ素官能基を有するビニル系重合体をブレンドしてなる有機重合体の製造方法としては、他にも、反応性ケイ素基を有する有機重合体の存在下で(メタ)アクリル酸エステル系単量体の重合を行う方法が利用できる。この製造方法は、特開昭59−78223号、特開昭59−168014号、特開昭60−228516号、特開昭60−228517号等の各公報に具体的に開示されているが、これらに限定されるものではない。
【0071】
本発明の硬化性組成物においては、(B)成分として、沸点が270℃以上であるカルボン酸の酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩、または、炭素数11以上のカルボン酸の酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩、または、加熱減量が10重量%以下である2価のカルボン酸スズ塩を使用する。これらの条件を1つ以上満たす2価のカルボン酸スズ塩を(B)成分として用いる。
【0072】
前記カルボン酸の沸点が高いほど、その酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩もまた、薄層加熱条件での揮発が少なく、触媒能が低下し難い為、カルボン酸の沸点は常圧(760mmHg)条件下で270℃以上必要であり、300〜500℃であることがより好ましく、減圧(25mmHg)条件下で200〜350℃であることが特に好ましい。また、酸基の炭素数が大きいほど、その酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩は、薄層加熱条件での揮発が少なく、触媒能が低下し難い為、炭素数は11以上であることが必要であり、13〜30がより好ましく、15〜25が特に好ましい。また、2価のカルボン酸スズ塩の加熱減量は、少ないほど薄層加熱後の触媒能の低下が小さい為、加熱減量の値は、10重量%以下であることが必要であり、−5%〜5%がより好ましく、−2%〜2%が特に好ましい。なお分子内に不飽和基を有するカルボン酸の酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩の場合には、薄層加熱により不飽和基が酸化される場合が有り、結果として重量が増加する、すなわち、加熱減量の値がマイナスとなることがある。
【0073】
前記加熱減量とは、上方が開放となった内径45mmの円柱状の軟鋼缶に、約1gの2価のカルボン酸スズ塩を添加し、80℃で24時間保存した前後での重量減少から求めた重量%の値をいう。
【0074】
また、前記カルボン酸の融点が高い(結晶性が高い)場合には、その酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩もまた同様に融点が高くなり、取り扱い難い(作業性の悪い)ものとなる。従って、前記カルボン酸の融点は、65℃以下であることが好ましく、−50〜50℃であることがより好ましく、−40〜35℃であることが特に好ましい。
【0075】
更に、前記カルボン酸が、有機溶剤や可塑剤への溶解性が悪い場合には、その酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩もまた同様に有機溶剤や可塑剤や前記有機重合体との相溶性が悪くなり、取り扱い難く(作業性が悪く)なったり、硬化物物性が低下する場合がある。従って、前記カルボン酸は、n−ヘキサン100gに対し、20℃で1g以上溶解することが好ましく、2g以上溶解することがより好ましく、5g以上溶解することが特に好ましい。
【0076】
反応性ケイ素基を有する有機重合体を含有する2液型建築用シーリング材は、通常、シラノール縮合触媒としてオクチル酸スズを用いる。この触媒は加熱により揮発し易い成分を多く含み、特に薄く引き延ばした(薄層)条件で、且つ、高温となる条件では、重量減少が大きく、重量減少と共に触媒能が低下する。
【0077】
一方、本発明の(B)成分である上記の2価のカルボン酸スズ塩は、上記のように、高沸点カルボン酸の酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩、または、高級カルボン酸の酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩、または、加熱減量の少ない2価のカルボン酸スズ塩、のいずれかである為、これらの触媒は加熱により揮発し易い成分が少ない。つまり、これらの2価のカルボン酸スズ塩は、薄く引き延ばした(薄層)条件で、且つ、高温となる条件でも、重量減少が小さく、触媒能が低下し難い化合物である。従って、上記の2価のカルボン酸スズ塩を含有する本発明の硬化性組成物は、オクチル酸スズを含有する従来の硬化性組成物と比較して、薄層硬化性が改善され、特に夏場の高温時の薄層硬化性が著しく向上する。
【0079】
前記2価のカルボン酸スズ塩の酸基を有するカルボン酸を具体的に例示すると、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸などの直鎖飽和脂肪酸類;ウンデシレン酸、リンデル酸、ツズ酸、フィゼテリン酸、ミリストレイン酸、2−ヘキサデセン酸、6−ヘキサデセン酸、7−ヘキサデセン酸、パルミトレイン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、エライジン酸、アスクレピン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、ゴンドイン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、セラコレイン酸、キシメン酸、ルメクエン酸などのモノエン不飽和脂肪酸類; リノール酸、10,12−オクタデカジエン酸、ヒラゴ酸、α−エレオステアリン酸、β−エレオステアリン酸、プニカ酸、リノレン酸、8,11,14−エイコサトリエン酸、7,10,13−ドコサトリエン酸、4,8,11,14−ヘキサデカテトラエン酸、モロクチ酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、8,12,16,19−ドコサテトラエン酸、4,8,12,15,18−エイコサペンタエン酸、イワシ酸、ニシン酸、ドコサヘキサエン酸などのポリエン不飽和脂肪酸類;イソ酸、アンテイソ酸、ツベルクロステアリン酸などの枝分れ脂肪酸類;タリリン酸、ステアロール酸、クレペニン酸、キシメニン酸、7−ヘキサデシン酸などの三重結合をもつ脂肪酸類;炭素数11以上のナフテン酸、マルバリン酸、ステルクリン酸、ヒドノカルビン酸、ショールムーグリン酸、ゴルリン酸などの脂環式カルボン酸類;サビニン酸、2−ヒドロキシテトラデカン酸、イプロール酸、2−ヒドロキシヘキサデカン酸、ヤラピノール酸、ユニペリン酸、アンブレットール酸、アリューリット酸、2−ヒドロキシオクタデカン酸、12−ヒドロキシオクタデカン酸、18−ヒドロキシオクタデカン酸、9,10−ジヒドロキシオクタデカン酸、リシノール酸、カムロレン酸、リカン酸、フェロン酸、セレブロン酸などの含酸素脂肪酸類;コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などのジカルボン酸類等が挙げられる。
【0080】
薄層加熱条件下での低揮発性と、作業性を両立する為に、前記カルボン酸は、不飽和結合を有するカルボン酸、または、分岐構造を有するカルボン酸であることが好ましい。
【0081】
また、前記カルボン酸は、カルボニル基のα位の炭素原子が第二級炭素または第三級炭素であるカルボン酸が、薄層硬化性改善効果が顕著であるため好ましく、また入手性の点からも好ましい。前記第二級炭素とは他の炭素原子2個と結合している炭素原子を示し、前記第三級炭素とは他の炭素原子3個と結合している炭素原子を示す。
【0082】
薄層硬化性、作業性の観点から、好ましい2価のカルボン酸スズ塩の具体例としては、ミリスチン酸スズ(2価)、パルミチン酸スズ(2価)、オレイン酸スズ(2価)、エライジン酸スズ(2価)、エルカ酸スズ(2価)、リノール酸スズ(2価)、リノレン酸スズ(2価)、アラキドン酸スズ(2価)、ドコサヘキサエン酸スズ(2価)、(炭素数11以上の)ナフテン酸スズ(2価)等が挙げられる。入手性と触媒活性の観点から、ミリスチン酸スズ(2価)、パルミチン酸スズ(2価)、オレイン酸スズ(2価)、(炭素数11以上の)ナフテン酸スズ(2価)がより好ましく、オレイン酸スズ(2価)が特に好ましい。これらの2価のカルボン酸スズ塩は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0083】
この(B)成分の2価のカルボン酸スズ塩の配合量は、(A)成分の反応性ケイ素基を有する重合体100部(重量部、以下同じ)に対して0.1〜20部程度が好ましく、1〜10部が更に好ましい。2価のカルボン酸スズ塩の配合量がこの範囲を下回ると硬化速度が遅くなることがあり、また薄層硬化性改善効果が小さくなる場合がある。一方、2価のカルボン酸スズ塩の配合量がこの範囲を上回ると、硬化物の復元性や耐久性が低下するほか、ポットライフが短くなり過ぎ、作業性が低下する場合がある。
【0084】
本発明の(B)成分はシラノール縮合触媒として作用するが、本発明の目的が達成される限り、他のシラノール縮合触媒を併用してもよい。
【0085】
本発明の硬化性組成物においては、前記2価のカルボン酸スズ塩の触媒活性をより高める助触媒機能を有する(C)成分として、アミン化合物をさらに添加することができる。
【0086】
該アミン化合物の具体例としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ペンタデシルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、シクロヘキシルアミン等の脂肪族第一アミン類;ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジアミルアミン、ジヘキシルアミン、ジオクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、ジデシルアミン、ジラウリルアミン、ジセチルアミン、ジステアリルアミン、メチルステアリルアミン、エチルステアリルアミン、ブチルステアリルアミン等の脂肪族第二アミン類;トリアミルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミン等の脂肪族第三アミン類;トリアリルアミン、オレイルアミン、などの脂肪族不飽和アミン類;ラウリルアニリン、ステアリルアニリン、トリフェニルアミン等の芳香族アミン類;および、その他のアミン類として、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのアミン化合物は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0087】
この(C)成分のアミン化合物の配合量は、(A)成分の反応性ケイ素基を有する有機重合体100部に対して0.01〜20部程度が好ましく、0.1〜5部が更に好ましい。アミン化合物の配合量がこの範囲を下回ると硬化速度が遅くなることがあり、また硬化反応が十分に進行し難くなる場合がある。一方、アミン化合物の配合量がこの範囲を上回ると、ポットライフが短くなり過ぎ、作業性の点から好ましくない。
【0088】
(B)成分である2価のカルボン酸スズ塩の融点が高い(結晶性が高い)場合には、室温で固状またはロウ状となり、取り扱い難い(作業性の悪い)ものとなる。この融点の高い(B)成分に、(C)成分であるアミン化合物を混合すると、(B)成分と(C)成分の組み合わせによって、室温でも液状となって取り扱い易くなる場合がある。具体的には、室温でロウ状の(B)成分であるオレイン酸スズは、ラウリルアミンやジオクチルアミンなどの(C)成分を添加すると、室温で液状となり作業性が顕著に改善される。
【0089】
融点の高い(B)成分を液状化する上記以外の方法としては、可塑剤や溶剤を添加する方法などが挙げられるが、可塑剤を用いる場合には、比較的多量の添加が必要であり、硬化物物性を低下させる場合があり、また溶剤を用いると、揮発による環境への影響を考慮する必要がある。
【0090】
本発明の硬化性組成物には、各種充填材が必要に応じて用いられる。前記充填材の具体例としては、たとえば、木粉、パルブ、木綿チップ、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、クルミ殻粉、もみ殻粉、グラファイト、ケイソウ土、白土、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、無水ケイ酸、カーボンブラック、炭酸カルシウム、クレー、タルク、酸化チタン、炭酸マグネシウム、アルミニウム微粉末、フリント粉末、亜鉛末などがあげられる。これら充填材のうちでは沈降性シリカ、ヒュームシリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、カーボンブラック、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルクなどが好ましい。これらの充填材は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。充填材を用いる場合の使用量は(A)成分100部に対して10〜1000部が好ましく、50〜300部がさらに好ましい。
【0091】
更に、本発明の硬化性組成物においては、沸点が270℃以上であるカルボン酸、または、炭素数11以上のカルボン酸、または、加熱減量が10重量%以下であるカルボン酸を必要に応じて硬化触媒として併用添加しても良い。これらのカルボン酸も(B)成分の2価のカルボン酸スズ塩と同様に、加熱による揮発が少ない。すなわち、薄く引き延ばした(薄層)条件で、且つ、高温となる条件でも、重量減少が小さく、触媒能が低下し難い化合物であるため、必要に応じて本発明の硬化性組成物に添加しても良い。上記のカルボン酸の具体例としては、(B)成分の2価のカルボン酸スズ塩の酸基と同様な酸基を有するカルボン酸を挙げることができる。
【0092】
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて各種添加剤が添加される。このような添加物の例としては、たとえば、生成する硬化物の引張特性を調整する物性調整剤、シランカップリング剤などの接着性付与剤、可塑剤、酸化防止剤、ラジカル禁止剤、紫外線吸収剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、光硬化性樹脂、チクソ性付与剤などがあげられる。このような添加物の具体例は、たとえば、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特開昭63−254149号、特開昭64−22904号の各明細書などに記載されている。
【0093】
本発明の薄層硬化性改善方法は、(A)ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素含有基を少なくとも1個有する有機重合体に、(B)沸点が270℃以上であるカルボン酸の酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩をシラノール縮合触媒として添加することにより、得られる硬化性組成物の薄層硬化性改善に関するものである。また(A)ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素含有基を少なくとも1個有する有機重合体に、(B)炭素数11以上のカルボン酸の酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩をシラノール縮合触媒として添加することにより、得られる硬化性組成物の薄層硬化性改善方法に関する。また(A)ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素含有基を少なくとも1個有する有機重合体に、(B)加熱減量が10重量%以下である2価のカルボン酸スズ塩をシラノール縮合触媒として添加することにより、得られる硬化性組成物の薄層硬化性改善方法に関する。
【0094】
なお、本発明における「薄層」とは、硬化性組成物の厚みがマスキングテープ程度の厚みである部位を意味し、具体的には、硬化性組成物の厚みが1mm以下の部位を示す。
【0095】
上記改善方法にて、(A)有機重合体への(B)シラノール縮合触媒の添加方法としては特に限定はないが、予め(A)成分と(B)成分を混合した1液型の硬化性組成物として用いる方法と、(A)成分を有する主剤と(B)成分を有する硬化剤からなる2液または3液以上の多液型硬化性組成物を調製し、主剤と硬化剤を使用直前に混合して用いる方法、等が挙げられる。
【0096】
本発明の薄層硬化性改善効果は、前述の各種添加剤が添加された場合も同様に認められる。すなわち、本発明の硬化性組成物が弾性シーリング材として建造物、土木工事、また工業用途等の分野に有用であり、塗料、接着剤、注入剤、コーティング材としても使用できる。2液型建築用弾性シーリング材に用いられた場合は特に有用である。
【0097】
【実施例】
つぎに実施例および比較例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0098】
(実施例1、比較例1)
(A)成分として、反応性けい素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(鐘淵化学工業(株)製、MSポリマー S810)を用い、表1に示す処方にしたがって、各種添加剤をそれぞれ計量し、三本ペイントロールでよく混練して主剤とした。
【0099】
次に、表1に示す処方にしたがって、2価のカルボン酸スズ塩と、(C)成分であるアミン化合物を計量した後に混合し、硬化剤を調整した。ここで、実施例1では、本発明の(B)成分である炭素数が18であるオレイン酸スズ(2価)を用い、比較例1では、炭素数が8である2−エチルヘキサン酸スズ(2価)を用いた。なお、オレイン酸スズ5重量部のmol数は、2−エチルヘキサン酸スズ3重量部に相当する。
【0100】
2−エチルヘキサン酸スズは室温で液状であった。一方、オレイン酸スズは室温でロウ状であったが、オレイン酸スズに(C)成分であるラウリルアミンを表1の処方に従って混合した硬化剤は液状であった。
【0101】
オレイン酸の常圧での沸点は300℃以上(減圧条件(5mmHg)下での沸点は、204℃)であり、2−エチルヘキサン酸の常圧での沸点は、228℃であった。オレイン酸の融点は、16℃であった。また、オレイン酸はn−ヘキサン1gに対し、20℃で5g溶解することを確認した。なお、オレイン酸はn−ヘキサン1gに対し、20℃で5gより更に多く溶解する。
【0102】
更に、オレイン酸スズと2−エチルヘキサン酸スズの加熱減量を前述の方法(上方が開放となった内径45mmの円柱状の軟鋼缶に、約1g添加し、80℃で24時間保存した前後での重量減少)により測定したところ、オレイン酸スズは0.8%、2−エチルヘキサン酸スズは24%であった。
【0103】
薄層硬化性は、以下の方法により評価した。前記の主剤と硬化剤を計量し、スパテュラを使用して3分間攪拌、混合した。これをJISH−4000に準拠した陽極酸化アルミ(エンジニアリングテストサービス社製、寸法:0.8×70×150mm)上にのせ、アプリケーターを使用して25μmの薄層を作成した後、すぐに50℃の乾燥機に入れた。1日後にシーラントの薄層部を指蝕し、硬化の有無を観察した。主剤・硬化剤の組成、および薄層硬化性試験の評価結果を表1に示す。なお、表中の○は硬化している、×は未硬化、を示す。
【0104】
【表1】
表1に示す通り、2価のカルボン酸スズ塩として2−エチルヘキサン酸スズを用いた場合(比較例1)、1日後も薄層部分は未硬化であったのに対し、本発明の(B)成分であるオレイン酸スズを用いた場合(実施例1)には、良好な薄層硬化性を示した。
【0105】
(実施例2〜5、比較例2〜5)
(A)成分として、反応性けい素基を有する飽和炭化水素系重合体(鐘淵化学工業(株)製、EPION EP505S)を用い、表2に示す処方にしたがって、各種添加剤をそれぞれ計量し、三本ペイントロールでよく混練して主剤とした。
【0106】
次に、表2に示す処方にしたがって、2価のカルボン酸スズ塩と、(C)成分であるアミン化合物を計量した後に混合し、硬化剤を調整した。ここで、実施例2〜5では、本発明の(B)成分である炭素数が18であるオレイン酸スズを用い、比較例2〜5では、炭素数が8である2−エチルヘキサン酸スズを用いた。
【0107】
前述と同じ方法で薄層硬化性を評価した。主剤・硬化剤の組成、および薄層硬化性試験の評価結果を表2に示す。
【0108】
【表2】
表2に示す通り、2価のカルボン酸スズ塩として2−エチルヘキサン酸スズを用いた場合(比較例2〜5)、(C)成分であるアミン化合物の種類や添加量に関わらず薄層部分は未硬化であったのに対し、本発明の(B)成分であるオレイン酸スズを用いた場合(実施例2〜5)には、いずれも良好な薄層硬化性を示した。
【0109】
【発明の効果】
本発明の硬化性組成物は、薄層硬化性を著しく改善することができる。

Claims (9)

  1. (A)ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素含有基を少なくとも1個有する有機重合体100重量部、(B)炭素数15〜25の不飽和結合を有するカルボン酸の酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩1〜10重量部、および(C)アミン化合物0.01〜20重量部、を含有することを特徴とする硬化性組成物。
  2. (A)成分の有機重合体が、数平均分子量が500〜50000の範囲内にあり、主鎖の末端および/または側鎖の末端に、一般式(1):
    (式中、RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基または(R’)SiO−(R’は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の置換あるいは非置換の炭化水素基である)で示されるトリオルガノシロキシ基である。また、Xは、それぞれ独立に、水酸基または加水分解性基である。さらに、aは0、1、2、3のいずれかであり、bは0、1、2のいずれかであり、aとbとが同時に0になることはない。また、mは0または1〜19の整数である)で表される加水分解性シリル基を、1分子あたり、1個以上有することを特徴とする請求項記載の硬化性組成物。
  3. Xがアルコキシ基であることを特徴とする請求項記載の硬化性組成物。
  4. (A)成分の有機重合体が、ポリオキシアルキレン系重合体、および飽和炭化水素系重合体、からなる群から選択される1つ以上である請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性組成物。
  5. 飽和炭化水素系重合体がイソブチレン系重合体である請求項に記載の硬化性組成物。
  6. イソブチレン系重合体が、イソブチレンに起因する繰り返し単位を総量で50重量%以上有する重合体である請求項記載の硬化性組成物。
  7. (B)成分の炭素数15〜25の不飽和結合を有するカルボン酸の酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩が、融点が65℃以下であり、かつ炭素数15〜25の不飽和結合を有するカルボン酸の酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩である請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性組成物。
  8. (B)成分の炭素数15〜25の不飽和結合を有するカルボン酸の酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩が、n−ヘキサン100gに対し20℃で1g以上溶解するものであり、かつ炭素数15〜25の不飽和結合を有するカルボン酸の酸基を有する2価のカルボン酸スズ塩である請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性組成物。
  9. (C)成分の添加により、(B)成分が液状化されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の硬化性組成物。
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