JP4070740B2 - 流体機械用の切替え弁構造 - Google Patents

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Description

本発明は、流体を加圧して吐出するポンプモードと、膨張時の流体圧を運動エネルギーに変換して機械的エネルギーを出力するモータモードとを兼ね備える流体機械に用いられ、各モードの切替えを行う流体機械用の切替え弁構造に関するものである。
従来のランキンサイクルを備える蒸気圧縮式冷凍機では、蒸気圧縮式冷凍機の圧縮機を、ランキンサイクルにてエネルギー回収を行う場合の膨張機と兼用可能とした流体機械としている(例えば、特許文献1)。
ところで、圧縮機は、外部から機械的エネルギーを与えて気相冷媒等のガスを作動室内に吸入した後、作動室の体積を縮小させてガスを圧縮して吐出するものである。一方、膨脹機は、高圧のガスを作動室内に流入させて、そのガス圧により作動室を膨脹させて機械的エネルギー等を取り出すものである。このため、圧縮機を膨脹機として利用するには、冷媒流れを逆転させる必要がある。
しかし、特許文献1に記載の発明では、エネルギー回収を行う際の膨脹機(圧縮機)の冷媒入口側および冷媒出口側が、蒸気圧縮式冷凍機にて冷凍能力を発揮させる場合の圧縮機(膨脹機)の冷媒入口側および冷媒出口側と同じ側に設定されているので、1台の圧縮機を膨脹機として作動させることはできず、現実的には、ランキンサイクル作動および蒸気圧縮式冷凍機のうちいずれか一方は正常作動しない。
即ち、圧縮機は、ピストンや可動スクロール等の可動部材を変位させて作動室の体積を縮小させてガスを圧縮するものであるので、作動室と高圧室(吐出室)とを連通させる吐出ポートには、高圧室から作動室にガスが逆流することを防止する逆止弁が設けられている。
一方、膨脹機は、高圧室から高圧のガスを作動室に流入させることにより可動部材を変位させて機械的出力を得るものであるので、単純にガスの入口と出口とを逆転させるといった手段では、圧縮機を膨脹機として作動させる時に、逆止弁が障害となって高圧のガスを作動室に供給することができない。従って、ガスの入口と出口とを逆転させるといった手段では、圧縮機を膨脹機として作動させることはできない。
そこで、本発明者らは、流体機械(圧縮機)の高圧室に弁機構を設けて、この弁機構の切替えによって圧縮機と膨張機とを兼用可能となるものを考案した(特願2003−19139)。
即ち、図10に示すように、流体機械10のポンプモータ機構100(周知のスクロール型圧縮機構に順ずるもの)に作動室Vおよび高圧室104を連通させる連通路106と、この連通路106を開閉するスプール107dとを設けた。そして、ポンプモータ機構100を圧縮機として使用する時は、スプール107dによって連通路106を閉じ、低圧ポート111から流入される冷媒を作動室Vで圧縮し、吐出ポート105、高圧室104を通して(この時、逆止弁107aは開く)高圧ポート110から吐出する。また、ポンプモータ機構100を膨張機として使用する時は、スプール107dによって連通路106を開き、蒸気冷媒を高圧ポート110から流入させ(この時、逆止弁107aは閉じる)、高圧室104、連通路106を通して作動室Vで膨張させ、圧力低下した冷媒を低圧ポート111から流出させるようにした。
これにより、冷媒流れ方向を逆にして、圧縮機を膨張機と兼用可能とする流体機械10とした。
特許第2540738号公報
しかしながら、上記の弁機構においては、スプール107dを長手方向に摺動させて先端の平面部で相手側の平面上に開口する連通路106をシールする構造としているので、スプール107dの摺動方向と連通路106の開口する面との直角度の精度が悪いとシール性の確保が難しくなる。シール性が悪いとスプール107dによって連通路106を閉じている時に漏れが生じ、ポンプモータ機構100で圧縮された流体が高圧室104から再び作動室Vに逆流し、再圧縮の必要が生じる分、ポンプモータ機構100の動力損失となる。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、スプールを構成部材とするものにおいて、確実なシール性の得られる流体機械用の切替え弁構造を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明では、固定スクロール(102)と、
固定スクロール(102)に対して旋回する旋回スクロール(103)と、
両スクロール(102、103)の間に形成される作動室(V)と、
固定スクロール(102)の反旋回スクロール側に設けられるハウジングによって区画形成される高圧室(104)とを有し、
流体を加圧して吐出するポンプモードと、膨張時の流体圧を運動エネルギーに変換して機械的エネルギーを出力するモータモードとを兼ね備えるスクロール型流体機械(10)に設けられる流体機械用の切替え弁構造であって、
固定スクロール(102)には、作動室(V)と高圧室(104)とを連通させる吐出ポート(105)、および連通路(106)が設けられており、
吐出ポート(105)の高圧室(104)側に配置されて、吐出ポート(105)から吐出された流体が、高圧室(104)から作動室(V)に逆流することを防止する逆止弁(107a)と、
ハウジングに摺動可能に保持されて、高圧室(104)側から連通路(106)を開閉する弁体(107d)とを有し、
弁体(107d)は、連通路(106)が弁体(107d)側で開口する面に対して略垂直方向に摺動するスプール部(117)と、
スプール部(117)の先端側に設けられ、スプール部(117)と共に摺動して連通路(106)を開閉する弁部(127)とから成り、
スプール部(117)と弁部(127)との間には、スプール部(117)の摺動軸に対して弁部(127)の摺動軸を任意の角度で傾斜可能とする首振り機構(137)が設けられており、
ポンプモードが実行される時に、弁体(107d)は、連通路(106)を閉じて、流体が作動室(V)で圧縮され、逆止弁(107a)によって吐出ポート(105)から高圧室(104)に吐出され、
モータモードが実行される時に、弁体(107d)は、連通路(106)を開いて、加熱された高圧の流体が高圧室(104)から連通路(106)を経由して作動室(V)に導入され、膨張されるようにしたことを特徴としている。
これにより、連通路(106)の開口する面に対するスプール部(117)の摺動軸の直角度の精度が低くても、弁部(127)を首振り機構(137)によって連通路(106)の開口する面に沿って当接させることができるので、シール性を向上することができる。
そして、請求項2に記載の発明のように、首振り機構(137)としては、スプール部(117)および弁部(127)のうち、いずれか一方(127)に設けられると共に、他方(117)側に突出する凸部(137)によって形成することで容易に対応が可能となる。
更に、請求項3に記載の発明のように、凸部(137)は、球面として形成するのが良く、スプール部(117)の摺動軸に対する弁部(127)の摺動軸の傾斜角度を滑らかに可変できる。
そして、請求項4に記載の発明のように、凸部(137)の球面形状は、スプール部(117)および弁部(127)のいずれか一方に圧入される球体部材(137)によって容易に形成できる。
また、請求項5に記載の発明のように、スプール部(117)および弁部(127)のうち、凸部(137)が形成されない側に、凸部(137)の一部が挿入される凹部(117c)を形成することで、スプール部(117)と弁部(127)との位置合わせが可能となり、両者(117、127)のずれを防止できる。
また、請求項6に記載の発明のように、凸部(137)および凹部(117c)は、互いに球面同士で接触するユニバーサルジョイントとして形成することができる。
請求項7に記載の発明では、スプール部(117)と、スプール部(117)の摺動をガイドするガイド部(107f)との間には、シール部材(147)が介在されたことを特徴としている。
これにより、高圧室(104)内の高圧の流体がガイド部(107f)側に漏れるのを防止して、流体機械(10)の動力損失を低減できる。
請求項8に記載の発明では、スプール部(117)および弁部(127)は、連結機構(127a、157)によって、連結されたことを特徴としている。
これにより、スプール部(117)および弁部(127)を1つの駆動手段で摺動させることができる。
具体的には、請求項9に記載の発明のように、連結機構(127a、157)は、スプール部(117)および弁部(127)のうち、いずれか一方(127)側に設けられたフランジ部(127a)と、他方(117)側に設けられると共に、フランジ部(127a)が当接する際に一方(127)側の離脱を禁止する止め輪(157)とから成るようにすることで容易に対応が可能となる。
また、請求項10に記載の発明のように、請求項1に記載の発明に対して、連通路(106)の弁体(107d)側の開口部(106a)を円形状に形成し、弁体(107d)は、開口部(106a)の仮想面に対して略直角方向に摺動し、弁体(107d)の開口部(106a)側は、開口部(106a)の直径より大きい直径の球面として形成するようにしても良い。
これにより、開口部(106a)の仮想面に対する弁体(107d)の摺動軸の直角度の精度が低くても、開口部(106a)と弁体(107d)の球面とは互いに円周上で確実に接触するので(線接触密閉)、シール性を向上することができる。
尚、請求項11に記載の発明のように、連通路(106)が弁体(107d)の摺動方向に対して斜めに形成されている場合は、開口部(106a)は、ブッシュ(106b)を設けることで円形状に形成することができる。また、弁体(107d)の材質に応じたブッシュ(106b)の材質選定が可能となり、更にシール性や耐久性の向上が可能となる。
そして、請求項12に記載の発明のように、開口部(106a)の円周上には、面取り部(106c)を形成すれば、更に、シール性を向上できる。
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
本実施形態は、ランキンサイクルを備える蒸気圧縮式冷凍機に配設される膨張機一体型圧縮機10(流体機械)に、本発明に係る流体機械用の切替え弁構造を適用したものである。
尚、ランキンサイクルを備える蒸気圧縮式冷凍機は、車両の走行用動力を発生させる熱機関を成すエンジン20で発生した廃熱からエネルギーを回収すると共に、蒸気圧縮式冷凍機で発生した冷熱および温熱を空調に利用するものである。以下、ランキンサイクルを備える蒸気圧縮式冷凍機について簡単に説明する。
図1に示すように、膨脹機一体型圧縮機10は、気相冷媒を加圧して吐出するポンプモードと、過熱蒸気冷媒の膨張時の流体圧を運動エネルギーに変換して機械的エネルギーを出力するモータモードとを兼ね備える流体機械であり、放熱器11は、膨脹機一体型圧縮機10の吐出側(後述する高圧ポート110)に接続されて放熱しながら冷媒を冷却する放冷器である。尚、膨脹機一体型圧縮機10の詳細については後述する。
気液分離器12は放熱器11から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離するレシーバであり、減圧器13は気液分離器12で分離された液相冷媒を減圧膨脹させるもので、本実施形態では、冷媒を等エンタルピ的に減圧すると共に、膨脹機一体型圧縮機10がポンプモードで作動している時に膨脹機一体型圧縮機10に吸入される冷媒の過熱度が所定値となるように絞り開度を制御する温度式膨脹弁を採用している。
蒸発器14は減圧器13にて減圧された冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱器であり、逆止弁14aは蒸発器14の冷媒出口側から膨脹機一体型圧縮機10がポンプモードで作動する時の冷媒吸入側(後述する低圧ポート111)にのみ冷媒が流れることを許容するものである。
これらの膨脹機一体型圧縮機10、放熱器11、気液分離器12、減圧器13および蒸発器14等にて低温側の熱を高温側に移動させる蒸気圧縮式冷凍機が構成される。
加熱器30は、膨脹機一体型圧縮機10と放熱器11とを繋ぐ冷媒回路に設けられて、この冷媒回路を流れる冷媒とエンジン冷却水とを熱交換することにより冷媒を加熱する熱交換器であり、三方弁21によりエンジン20から流出したエンジン冷却水を加熱器30に循環させる場合と循環させない場合とが切替えられる。尚、三方弁21は図示しない電子制御装置により制御される。
第1バイパス回路31は、気液分離器12で分離された液相冷媒を加熱器30のうち放熱器11の冷媒入口側に導く冷媒通路であり、この第1バイパス回路31には、液相冷媒を循環させるための液ポンプ32および気液分離器12側から加熱器30側にのみ冷媒が流れることを許容する逆止弁31aが設けられている。尚、液ポンプ32は、本実施形態では、電動式のポンプを採用していおり、図示しない電子制御装置により制御される。
また、第2バイパス回路33は、膨脹機一体型圧縮機10がモータモードで作動する時の冷媒出口側(後述する低圧ポート111)と放熱器11の冷媒入口側とを繋ぐ冷媒通路であり、この第2バイパス回路33には、膨脹機一体型圧縮機10側から放熱器11の冷媒入口側にのみ冷媒が流れることを許容する逆止弁33aが設けられている。
開閉弁34は、冷媒通路を開閉する電磁式のバルブであり、放熱器11と加熱器30との間に設けられ、図示しない電子制御装置により制御される。
そして、蒸気圧縮式冷凍機の放熱器11を共通使用して、気液分離器12、液ポンプ32、加熱器30、膨張機一体型圧縮機10等によってエンジン20で発生した廃熱からエネルギーを回収するランキンサイクルが構成される。
因みに、水ポンプ22はエンジン冷却水を循環させるもので、ラジエータ23はエンジン冷却水と外気とを熱交換してエンジン冷却水を冷却する熱交換器である。尚、水ポンプ22はエンジン20から動力を得て稼動する機械式のポンプであるが、電動モータにて駆動される電動ポンプを用いても良い。
次に、膨脹機一体型圧縮機10の詳細について図2を用いて説明する。膨脹機一体型圧縮機10は、流体(本実施形態では、気相冷媒)を圧縮または膨脹させるポンプモータ機構100、回転エネルギーが入力されることにより電気エネルギーを出力し、電力が入力されることにより回転エネルギーを出力する回転電機200、エンジン20からの動力を断続可能にポンプモータ機構100側に伝達する動力伝達機構を成す電磁クラッチ300、並びにポンプモータ機構100、回転電機200および電磁クラッチ300間における動力伝達経路を切替えると共に、その回転動力の回転数を減速または増速して伝達する遊星歯車機構から成る変速機構400等から構成されている。
回転電機200はステータ210およびステータ210内で回転するロータ220等から成るもので、ステータハウジング230内に収容されている。ステータ210は巻き線が巻かれたステータコイルであり、ロータ220は永久磁石が埋設されたマグネットロータである。
そして、本実施形態では、回転電機200は、ステータ210に電力が供給された場合にはロータ220を回転させてポンプモータ機構100を駆動する電動モータとして作動し、ロータ220を回転させるトルクが入力された場合には電力を発生させる発電機として作動する。
電磁クラッチ300は、Vベルトを介してエンジン20からの動力を受けるプーリ部310、磁界を発生させる励磁コイル320、および励磁コイル320により誘起された磁界により電磁力により変位するフリクションプレート330等から成るもので、エンジン20側と膨脹機一体型圧縮機10側とを繋ぐ時は励磁コイル320に通電し、エンジン20側と膨脹機一体型圧縮機10側とを切り離す時は励磁コイル320への通電を遮断する。
そして、ポンプモータ機構100は、周知のスクロール型圧縮機構と同一構造を有するもので、具体的には、ミドルハウジング101を介してステータハウジング230に対して固定された固定スクロール(ハウジング)102、ミドルハウジング101と固定スクロール102との間の空間で旋回変位する可動部材を成す旋回スクロール103、および作動室Vと高圧室104とを連通させる連通路105、106を開閉する弁機構107等から成るものである。
ここで、固定スクロール102は、板状の基板部102aおよび基板部102aから旋回スクロール103側に突出した渦巻状の歯部102bを有して構成され、一方、旋回スクロール103は、歯部102bに接触して噛み合う渦巻状の歯部103b、および歯部103bが形成された基板部103aを有して構成されており、両歯部102b、103bが接触した状態で旋回スクロール103が旋回することにより、両スクロール102、103により形成される作動室Vの体積が拡大縮小する。
シャフト108は、一方の長手方向端部に回転中心軸に対して偏心した偏心部108aを有するクランクシャフトであり、この偏心部108aは、ブッシング103dおよびベアリング103c等を介して旋回スクロール103に連結されている。
また、自転防止機構109は、シャフト108が1回転する間に旋回スクロール103が偏心部108a周りに1回転するようにするものである。このためシャフト108が回転すると、旋回スクロール103は、自転せずにシャフト108の回転中心軸周りを公転旋回する。そして、作動室Vは、旋回スクロール103の外径側から中心側に変位するほど、その体積が縮小するように変化し、逆に、旋回スクロール103の中心側から外径側に変位するほど、その体積が拡大するように変化する。
また、連通路105は、ポンプモード時に最小体積となる作動室Vと高圧室104とを連通させて圧縮された冷媒を吐出する吐出ポートであり、連通路106はモータモード時に最小体積となる作動室Vと高圧室104とを連通させて高圧室104に導入された高温、高圧の冷媒、つまり過熱蒸気冷媒を作動室Vに導く流入ポートである。
また、高圧室104は連通路105(以下、吐出ポート105と呼ぶ)から吐出された冷媒の脈動を平滑化する吐出室の機能を有するものであり、この高圧室104には、加熱器30および放熱器11側に接続される高圧ポート110が設けられている。
尚、蒸発器14および第2バイパス回路33側に接続される低圧ポート111は、ステータハウジング230に設けられて、ステータハウジング230内を経由して、ミドルハウジング101と固定スクロール102との間の空間に連通している。
また、吐出弁107aは、吐出ポート105の高圧室104側に配置されて吐出ポート105から吐出された冷媒が高圧室104から作動室Vに逆流することを防止するリード弁状の逆止弁であり、ストッパ107bは吐出弁107aの最大開度を規制する弁止板であり、吐出弁107aおよびストッパ107bはボルト107cにて基板部102aに固定されている。
弁体107dは連通路106(以下、流入ポート106と呼ぶ)を開閉してポンプモードとモータモードとを切替える切替え弁であり、電磁弁107eは低圧ポート111側と背圧室107fとの連通状態を制御することにより背圧室107f内の圧力を制御する制御弁であり、バネ107gは流入ポート106を閉じる向きの弾性力を弁体107dに作用させる弾性手段であり、絞り107hは所定の通路抵抗を有して背圧室107fと高圧室104とを連通させる抵抗手段である。
そして、電磁弁107eを開くと、背圧室107fの圧力が高圧室104より低下して弁体107dがバネ107gを押し縮めながら図2中の右側に変位するので、流入ポート106が開く。尚、絞り107hでの圧力損失は非常に大きいので、高圧室104から背圧室107fに流れ込む冷媒量は無視できるほど小さい。
逆に、電磁弁107eを閉じると、背圧室107fの圧力と高圧室104との圧力が等しくなり、弁体107dはバネ107gの力により図2中の左側に変位するので、流入ポート106が閉じる。つまり、弁体107d、電磁弁107e、背圧室107f、バネ107gおよび絞り107h等により流入ポート106を開閉するパイロット式の電気開閉弁が構成される。
尚、本発明においては、上記弁体107dの構造に特徴を持たせており、その詳細については後述する。
変速機構400は、中心部に設けられたサンギヤ401と、サンギヤ401の外周で自転しつつ公転するピニオンギヤ402aに連結されるプラネタリーキャリヤ402と、ピニオンギヤ402aの更に外周に設けられたリング状のリングギヤ403とから成るものである。
そして、サンギヤ401は、回転電機200のロータ220と一体化され、プラネタリーキャリヤ402は、電磁クラッチ300のフリクションプレート330と一体的に回転するシャフト331に一体化され、更に、リングギヤ403は、シャフト108の他方の長手方向端部(反偏心部側)に一体化されている。
また、ワンウェイクラッチ500は、シャフト331が一方向(プーリ部310の回転方向)にのみ回転することを許容するものである。軸受け332はシャフト331を回転可能に支持するもので、軸受け404はサンギヤ401、つまりロータ220をシャフト331に対して回転可能に支持するものであり、軸受け405はシャフト331(プラネタリーキャリヤ402)をシャフト108に対して回転可能に支持するものであり、軸受け108bはシャフト108をミドルハウジング101対して回転可能に支持するものである。
また、リップシール333は、シャフト331とステータハウジング230との隙間から冷媒がステータハウジング230外に漏れ出すことを防止する軸封装置である。
次に、本発明の特徴部となる弁体107dの詳細について説明する。図3に示すように、弁体107dは、背圧室(本発明におけるガイド部に対応)107fの内周面をガイドにして長手方向に摺動するスプール部117と、このスプール部117の先端側で連通路106を開閉する弁部127とから成るようにしている。
スプール部117の先端側には、筒状と成る筒状部117aが設けられており、筒状部117aの内部には弁部受け面117bが形成されている。そして、弁部受け面117bには円錐状の凹部117cが形成されている。尚、凹部117cの深さ、傾斜は後述する弁部127の硬球137の先端側の一部が挿入されるように寸法設定されている。
また、スプール部117aの外周にはリング溝117fが設けられ、このリング溝117fにはピストンリング(本発明におけるシール部材に対応)147が固定されて、背圧室107fの内周面とのシール性を確保するようにしている。
一方、弁部127は円柱状の部材としており、スプール部117側の外周端部にフランジ部127aが形成されている。また、スプール部117側の端部面には凹部が設けられ、この凹部に硬球137が圧入されて、スプール部117側に突出する球面状の凸部として形成されている。
そして、弁部127のフランジ部127aがスプール部117の筒状部117a内に挿入され、更に、弁部127の硬球137がスプール部117の凹部117cに挿入されている。硬球137が凹部117cに当接した状態で、弁部受け面117bとフランジ部127aとの間には隙間が形成される。尚、上記凹部117cと硬球137は、本発明における首振り機構を構成する構成部材に対応する。
更に、筒状部117aには、フランジ部127aとの間に隙間ができるように止め輪157が装着されており、フランジ部127aがこの止め輪157に当たることで、弁部127がスプール部117から離脱するのを防止するようにしている。尚、上記フランジ部127aと止め輪157は、本発明における連結機構を構成する構成部材に対応する。
次に、本実施形態に係る膨脹機一体型圧縮機10の作動およびその作用効果について説明する。
1.ポンプモード
このモードは、シャフト108に回転力を与えることによりポンプモータ機構100の旋回スクロール103を旋回させて冷媒を吸入圧縮する運転モードである。
具体的には、液ポンプ32を停止させた状態で開閉弁34を開き、三方弁21の切替えによって、エンジン冷却水を加熱器30側に循環させないようにする。また、電磁弁107eを閉じて弁体107dによって流入ポート106を閉じた状態でシャフト108を回転させるようにする。
これにより、膨脹機一体型圧縮機10は、周知のスクロール型圧縮機と同様に、低圧ポート111から冷媒を吸引して作動室Vにて圧縮した後、吐出ポート105から高圧室104に圧縮した冷媒を吐出し、高圧ポート110から圧縮された冷媒を放熱器11側に吐出する。
この時、シャフト108に回転力を与えるに当たっては、主に電磁クラッチ300にてエンジン20側と膨脹機一体型圧縮機10側とを繋いでエンジン20の動力により回転力を与える場合と、電磁クラッチ300にてエンジン20側と膨脹機一体型圧縮機10側とを切り離して回転電機200により回転力を与える場合とがある。
そして、電磁クラッチ300にてエンジン20側と膨脹機一体型圧縮機10側とを繋いでエンジン20の動力により回転力を与える場合には、電磁クラッチ300に通電して電磁クラッチ300を繋ぐと共に、サンギヤ401、つまりロータ220が回転しない程度のトルクがロータ220に発生するように回転電機200に通電する。
これにより、プーリ部310に伝達されたエンジン20の回転力は、変速機構400にて増速されてポンプモータ機構100に伝達され、ポンプモータ機構100を圧縮機として稼動させる。
尚、電磁クラッチ300にてエンジン20側と膨脹機一体型圧縮機10側とを切り離して回転電機200により回転力を与える場合には、電磁クラッチ300への通電を遮断して電磁クラッチ300を切った状態で回転電機200に通電して、プーリ部310の回転方向とは逆回転方向に作動させることで、ポンプモータ機構100を圧縮機として稼動させる。
この時、シャフト331(プラネタリーキャリヤ402)は、ワンウェイクラッチ500によりロックされ回転しないので、回転電機200の回転力は、変速機構400にて減速されてポンプモータ機構100に伝達される。
そして、高圧ポート110から吐出される冷媒は、加熱器30→開閉弁34→放熱器11→気液分離器12→減圧器13→蒸発器14→逆止弁14a→膨脹機一体型圧縮機10の低圧ポート111の順に循環(冷凍サイクルを循環)し、蒸発器14の吸熱による冷房(あるいは放熱器11の放熱による暖房)が行われる。尚、加熱器30にエンジン冷却水が循環しないので、加熱器30にて冷媒は加熱されず、加熱器30は単なる冷媒通路として機能する。
2.モータモード
このモードは、高圧室104に加熱器30にて加熱された高圧の過熱蒸気冷媒をポンプモータ機構100に導入して膨脹させることにより、旋回スクロール103を旋回させてシャフト108を回転させ、機械的出力を得るものである。
尚、本実施形態では、得られた機械的出力によりロータ220を回転させて回転電機200により発電し、その発電された電力を蓄電器に蓄えるようにしている。
具体的には、開閉弁34を閉じた状態で液ポンプ32を稼動させ、三方弁21の切替えによって、エンジン冷却水を加熱器30側に循環させるようにする。また、膨張機一体型圧縮機10の電磁クラッチ300への通電を遮断して電磁クラッチ300を切った状態で電磁弁107eを開いて弁体107dによって流入ポート106を開き、高圧室104に加熱器30にて加熱された高圧の過熱蒸気冷媒を流入ポート106を経由させて作動室Vに導入して膨脹させる。膨脹を終えて圧力が低下した冷媒は、低圧ポート111から放熱器11側に流出する。
これにより、過熱蒸気の膨脹により旋回スクロール103がポンプモード実行時の逆向きに回転し、旋回スクロール103に与えられた回転エネルギーは、回転電機200のロータ220に伝達される。この時、シャフト331(プラネタリーキャリヤ402)は、ワンウェイクラッチ500によりロックされ回転しないので、旋回スクロール103の回転力は、変速機構400にて増速されて回転電気200に伝達される。
そして、低圧ポート111から流出される冷媒は、第2バイパス回路33→逆止弁33a→放熱器11→気液分離器12→第1バイパス回路31→逆止弁31a→液ポンプ32→加熱器30→膨脹機一体型圧縮機10(高圧ポート110)の順に循環することになる(ランキンサイクルを循環)。尚、液ポンプ32は、加熱器30にて加熱されて生成された過熱蒸気冷媒の温度に応じた圧力に加圧して液相冷媒を加熱器30に送り込む。
ところで、本発明においては弁体107dをスプール部117と弁部127とに分けて、両者の間に首振り機構(弁部127側の凸部をスプール部117の凹部117cに挿入する構造)を設けるようにしているので、スプール部117の摺動軸に対して弁部127の摺動軸を任意の角度で傾斜させることができる。よって、連通路106の開口する面に対するスプール部117の摺動軸の直角度の精度が低くても、弁部127を連通路106の開口する面に沿って当接させることができるので、シール性を向上することができる。
また、弁部127側の凸部を硬球137によって球面として形成するようにしているので、スプール部117の摺動軸に対する弁部127の摺動軸の傾斜角度を滑らかに可変できる。
また、硬球137を凹部117cに挿入することで、スプール部117と弁部127との位置合わせが可能となり、両者117、127のずれを防止できる。
また、スプール部117の外周部にピストンリング147を設けるようにしているので、ポンプモータ機構100をポンプモードで作動させる際に、高圧室104に吐出された冷媒が背圧室107fから電磁弁107eを経て低圧ポート111側に漏れるのを防止して、膨張機一体型圧縮機10の動力損失を低減できる。
また、スプール部117の止め輪157と弁部127のフランジ部127aによって、スプール部117からの弁部127の離脱を防止するようにしているので、1つの駆動手段(電磁弁107e、バネ107g等)で弁体107dを摺動させることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図4〜図6に示す。第2実施形態は、上記第1実施形態に対して、首振り機構の構成を種々変更したものである。
図4(変形例1)に示すように、硬球137をスプール部117に設け、凹部127bを弁部127に設けるようにしても良い。
また、図5(変形例2)に示すように、弁部127のフランジ部127a側の端部面は平面のままとし、スプール部117の弁部受け面1117bに凸部として先端側が細く形成される突起117dを設けるようにしても良い。
また、図6(変形例3)に示すように、スプール部117にボール部117eを設け、弁部127に球面状の凹部127cを設け、両者117e、127cが互いに球面同士で接触するユニバーサルジョイントとして形成するようにしても良い。この場合は、止め輪157を不要として連結機構を兼ねることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図7に示す。第3実施形態は、上記第2実施形態の変形例2(図5)に対して、流入ポート106の開口形状および弁部127の流入ポート106側の形状を変更したものである。
流入ポート106は、弁体107dの摺動方向に対して斜めに形成されているため、開口部は楕円形状となる。そこで、流入ポート106の弁部127開口側には、丸孔が形成されたブッシュ106bを設け、開口部106aが円形状と成るようにしている。そして、この開口部106aの円周上には面取り部106cを設けるようにしている。
一方、弁部127の流入ポート106側には、上記開口部106aの直径より大きい直径から成る硬球137を圧入している。そして、弁体107dが流入ポート106を閉じる時には、突起117dによる首振り機構を働かせながら、硬球137が開口部106aの面取り部106cに接触するようにしている。
これにより、開口部106aの仮想面に対する弁体107dの摺動軸の直角度の精度が低くても、開口部106aと硬球137の球面とは互いに円周上で確実に接触するので(線接触密閉)、シール性を向上することができる。また、弁体107d(具体的には、硬球137)の材質に応じたブッシュ106bの材質選定が可能となり、更にシール性や耐久性の向上が可能となる。
因みに、硬球137が連通路106内に入り込む形となるので、圧縮された冷媒が吐出されずに残るデッドスペースを減少させることが出来るので、膨張機一体型圧縮機10の作動効率を向上させることができる。
尚、開口部106aと硬球137との位置度が充分確保される場合は、首振り機構を不要としてスプール部117と弁部127とが一体的に形成される弁体107dとしても良い。
(その他の実施形態)
膨張機一体型圧縮機10としては、上記第1実施形態〜第3実施形態で説明したものに代えて、図8、図9に示すものとしても良い。
即ち、図8に示すものは、シャフト108とシャフト331とを一体にして(シャフト108として)、変速機構400を廃止し、ポンプモータ機構100、回転電機200、電磁クラッチ300をシャフト108に連結したものである。また、図9に示すものは、図8に示すものに対して電磁クラッチ300を廃止したものである。
また、上記の実施形態では、膨脹機一体型圧縮機10にて回収したエネルギーを蓄電器にて蓄えたが、フライホィールによる運動エネルギーまたはバネにより弾性エネルギー等の機械的エネルギーとして蓄えても良い。
また、ランキンサイクルを備える車両用蒸気圧縮式冷凍機に本発明に係る流体機械を適用したが、本発明の適用はこれに限定されるものではない。
本発明の実施形態におけるランキンサイクルを備える蒸気圧縮式冷凍機を示す模式図である。 本発明の第1実施形態における膨脹機一体型圧縮機を示す断面図である。 本発明の第1実施形態における弁体を示す断面図である。 本発明の第2実施形態の変形例1における弁体を示す断面図である。 本発明の第2実施形態の変形例2における弁体を示す断面図である。 本発明の第2実施形態の変形例3における弁体を示す断面図である。 本発明の第3実施形態における弁体を示す断面図である。 本発明のその他の実施形態1における膨脹機一体型圧縮機を示す断面図である。 本発明のその他の実施形態2における膨脹機一体型圧縮機を示す断面図である。 試作検討段階の膨張機一体型圧縮機を示す断面図である。
符号の説明
10 膨張機一体型圧縮機(流体機械)
104 高圧室
106 流入ポート(連通路)
106a 開口部
106b ブッシュ
106c 面取り部
107d 弁体
107f 背圧室(ガイド部)
117 スプール部
117c 凹部(首振り機構)
127 弁部
127a フランジ部(連結機構)
137 硬球(首振り機構、凸部、球体部材)
147 ピストンリング(シール部材)
157 止め輪(連結機構)
V 作動室

Claims (12)

  1. 固定スクロール(102)と、
    前記固定スクロール(102)に対して旋回する旋回スクロール(103)と、
    前記両スクロール(102、103)の間に形成される作動室(V)と、
    前記固定スクロール(102)の反旋回スクロール側に設けられるハウジングによって区画形成される高圧室(104)とを有し、
    流体を加圧して吐出するポンプモードと、膨張時の流体圧を運動エネルギーに変換して機械的エネルギーを出力するモータモードとを兼ね備えるスクロール型流体機械(10)に設けられるものであって、
    前記固定スクロール(102)には、前記作動室(V)と前記高圧室(104)とを連通させる吐出ポート(105)、および連通路(106)が設けられており、
    前記吐出ポート(105)の前記高圧室(104)側に配置されて、前記吐出ポート(105)から吐出された前記流体が、前記高圧室(104)から前記作動室(V)に逆流することを防止する逆止弁(107a)と、
    前記ハウジングに摺動可能に保持されて、前記高圧室(104)側から前記連通路(106)を開閉する弁体(107d)とを有し、
    前記弁体(107d)は、前記連通路(106)が前記弁体(107d)側で開口する面に対して略垂直方向に摺動するスプール部(117)と、
    前記スプール部(117)の先端側に設けられ、前記スプール部(117)と共に摺動して前記連通路(106)を開閉する弁部(127)とから成り、
    前記スプール部(117)と前記弁部(127)との間には、前記スプール部(117)の摺動軸に対して前記弁部(127)の摺動軸を任意の角度で傾斜可能とする首振り機構(137)が設けられており、
    前記ポンプモードが実行される時に、前記弁体(107d)は、前記連通路(106)を閉じて、前記流体が前記作動室(V)で圧縮され、前記逆止弁(107a)によって前記吐出ポート(105)から前記高圧室(104)に吐出され、
    前記モータモードが実行される時に、前記弁体(107d)は、前記連通路(106)を開いて、加熱された高圧の前記流体が前記高圧室(104)から前記連通路(106)を経由して前記作動室(V)に導入され、膨張されるようにしたことを特徴とする流体機械用の切替え弁構造。
  2. 前記首振り機構(137)は、前記スプール部(117)および前記弁部(127)のうち、いずれか一方(127)に設けられると共に、他方(117)側に突出する凸部(137)によって形成されたことを特徴とする請求項1に記載の流体機械用の切替え弁構造。
  3. 前記凸部(137)は、球面として形成されたことを特徴とする請求項2に記載の流体機械用の切替え弁構造。
  4. 前記凸部(137)の球面形状は、前記スプール部(117)および前記弁部(127)のいずれか一方に圧入される球体部材(137)によって形成されたことを特徴とする請求項3に記載の流体機械用の切替え弁構造。
  5. 前記スプール部(117)および前記弁部(127)のうち、前記凸部(137)が形成されない側には、前記凸部(137)の一部が挿入される凹部(117c)が形成されたことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の流体機械用の切替え弁構造。
  6. 前記凸部(137)および前記凹部(117c)は、互いに球面同士で接触するユニバーサルジョイントとして形成されたことを特徴とする請求項5に記載の流体機械用の切替え弁構造。
  7. 前記スプール部(117)と、前記スプール部(117)の摺動をガイドするガイド部(107f)との間には、シール部材(147)が介在されたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の流体機械用の切替え弁機構。
  8. 前記スプール部(117)および前記弁部(127)は、連結機構(127a、157)によって、連結されたことを特徴とする請求項1〜請求項5、請求項7のいずれかに記載の流体機械用の切替え弁構造。
  9. 前記連結機構(127a、157)は、前記スプール部(117)および前記弁部(127)のうち、いずれか一方(127)側に設けられたフランジ部(127a)と、
    他方(117)側に設けられると共に、前記フランジ部(127a)が当接する際に前記一方(127)側の離脱を禁止する止め輪(157)とから成ることを特徴とする請求項8に記載の流体機械用の切替え弁構造。
  10. 固定スクロール(102)と、
    前記固定スクロール(102)に対して旋回する旋回スクロール(103)と、
    前記両スクロール(102、103)の間に形成される作動室(V)と、
    前記固定スクロール(102)の反旋回スクロール側に設けられるハウジングによって区画形成される高圧室(104)とを有し、
    流体を加圧して吐出するポンプモードと、膨張時の流体圧を運動エネルギーに変換して機械的エネルギーを出力するモータモードとを兼ね備えるスクロール型流体機械(10)に設けられるものであって、
    前記固定スクロール(102)には、前記作動室(V)と前記高圧室(104)とを連通させる吐出ポート(105)、および連通路(106)が設けられており、
    前記吐出ポート(105)の前記高圧室(104)側に配置されて、前記吐出ポート(105)から吐出された前記流体が、前記高圧室(104)から前記作動室(V)に逆流することを防止する逆止弁(107a)と、
    前記ハウジングに摺動可能に保持されて、前記高圧室(104)側から前記連通路(106)を開閉する弁体(107d)とを有し、
    前記連通路(106)の前記弁体(107d)側の開口部(106a)は、円形状に形成され、
    前記弁体(107d)は、前記開口部(106a)の仮想面に対して略直角方向に摺動し、
    前記弁体(107d)の前記開口部(106a)側は、前記開口部(106a)の直径より大きい直径の球面として形成されており、
    前記ポンプモードが実行される時に、前記弁体(107d)は、前記連通路(106)を閉じて、前記流体が前記作動室(V)で圧縮され、前記逆止弁(107a)によって前記吐出ポート(105)から前記高圧室(104)に吐出され、
    前記モータモードが実行される時に、前記弁体(107d)は、前記連通路(106)を開いて、加熱された高圧の前記流体が前記高圧室(104)から前記連通路(106)を経由して前記作動室(V)に導入され、膨張されるようにしたことを特徴とする流体機械用の切替え弁構造。
  11. 前記連通路(106)は、前記弁体(107d)の摺動方向に対して斜めに形成されており、
    前記開口部(106a)は、ブッシュ(106b)によって円形状に形成されたことを特徴とする請求項10に記載の流体機械用の切替え弁機構。
  12. 前記開口部(106a)の円周上には、面取り部(106c)が形成されたことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の流体機械用の切替え弁構造。
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