JP4069495B2 - 用紙搬送装置 - Google Patents

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JP4069495B2 JP14954298A JP14954298A JP4069495B2 JP 4069495 B2 JP4069495 B2 JP 4069495B2 JP 14954298 A JP14954298 A JP 14954298A JP 14954298 A JP14954298 A JP 14954298A JP 4069495 B2 JP4069495 B2 JP 4069495B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ装置などに用いられる読取用の用紙搬送装置に係わり、特に駆動モータからの駆動伝達経路を、用紙搬送方向に対し下流側のローラから優先して駆動力を伝達することにより、バックラッシュの重畳による用紙搬送精度の劣化を良好に防止可能な用紙搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ファクシミリ装置等では、各種情報が記録された原稿のデータを読み取る場合や、記録用紙等に印刷情報などを印字する場合などには、用紙搬送装置により用紙を搬送しながら行っている。これらの用紙搬送装置の内には用紙を良好に搬送するために、用紙搬送ローラを複数設けた装置も存在する。このように、用紙搬送ローラを複数設けた場合、用紙搬送ローラを駆動させるためにそれぞれ専用の駆動モータを設けることが考えられる。しかし、駆動モータの個数を増加させると、装置全体の重量が増加したり、装置が大型化したりするという悪影響を及ぼすばかりではなく、コスト面においても好都合ではない。このような事情に基づき、駆動モータの駆動力を複数のギアを介してそれぞれの用紙搬送ローラに伝達する構成をとるのが一般的である。
【0003】
従来のこのような用紙搬送装置を用いた読取装置の一例を図6に示す。図6(a)は画像読取装置を用紙搬送方向に沿って切断した側面断面図であり、また、図6(b)は、図6(a)に示す各ローラに固着されたローラギアと、それらのローラギアに駆動力を伝達している伝達ギアとの連結ギア群、およびその駆動伝達経路を示したものである。
【0004】
図6(a)に示される読取装置は、原稿分離ローラ101、原稿給紙ローラ103、原稿排紙ローラ105からなるローラ群と、用紙搬送経路を形成するガイド部材104と、読取原稿の読み取りを行う読取部110等を備えており、読取部110は、CIS(Contact Image Sensor)からなる画像読取スキャナ107および原稿押圧部材109等から構成されている。尚、原稿給紙ローラ103は、原稿給紙下ローラ103aと原稿給紙上ローラ103bとで、同様に、原稿排紙ローラ105は、原稿排紙下ローラ105aと原稿排紙上ローラ105bとで上下一対に配置されている。
【0005】
このように構成された読取装置では、読取原稿を原稿分離ローラ101および原稿給紙ローラ103を介して読取部110へと搬送している。読取部110へと搬送された読取原稿は、原稿押圧部材109により画像読取スキャナ107に押圧されながら、画像読取スキャナ107により読取原稿の幅方向に1ライン毎の画像読み取りが行われる。そして、読取原稿の画像読み取りが終了するまで原稿排紙ローラ105によって読取原稿の搬送が順次行われる。ここで、画像読み取りを良好に行うためには、画像読取スキャナ107に読取原稿を密着させることが不可欠であり、そのために、原稿押圧部材109により読取原稿を押圧しながら、それぞれ上下一対に設けられた原稿給紙ローラ103と原稿排紙ローラ105とで挟持することで発生する張力を利用して読取原稿の皺や浮きを防止している。
【0006】
また、読取装置のローラ群は、図6(b)に示すような駆動伝達経路を有する連結ギア群を介して駆動される。これらの連結ギア群は、駆動モータ111のモータ軸に固着された駆動モータギア111g、原稿排紙上ローラ105bに固着された原稿排紙ローラギア105g、原稿給紙上ローラ103bに固着された原稿給紙ローラギア103g、原稿分離ローラ101に固着された原稿分離ローラギア101gの他、駆動モータギア111gと原稿分離ローラギア101g間の駆動伝達を行う第1伝達ギア列113g、原稿給紙ローラギア103gと原稿排紙ローラギア105g間の駆動伝達を行う第2伝達ギア列115gから構成されている。このように構成された連結ギア群により、駆動モータ111から与えられる一方向(図6中、時計方向)への駆動力は、各ギアの噛合わせによって、図6の太線に示されるような駆動伝達が行われるとともに、各ギアは図6の矢印に示す方向へと回転する。このとき、各ローラギアに設けられたローラは用紙搬送方向への駆動力を受け、それにより読取原稿を所定の方向へ搬送している。尚、原稿給紙ローラ103と原稿排紙ローラ105間で読取原稿に一定の張力を発生させるために、原稿排紙ローラ105の用紙搬送量は、原稿給紙ローラ103の用紙搬送量以上となるように上記ローラ群のローラ径が設定されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の用紙搬送装置において、読取原稿は原稿給紙ローラ103と原稿排紙ローラ105との間で一定の張力を保たれながら搬送されているため、読取原稿の後端が原稿給紙ローラ103による挟持を脱した瞬間に、読取原稿はその張力により瞬時に原稿排紙ローラ105側に巻き取られてしまい、用紙搬送精度を悪化させるという問題があった。また、上記用紙搬送精度の悪化に起因して、画像読取スキャナ107を介して得られる読取画像データの品質にも悪影響が生じていた。
【0008】
一方、読取原稿の後端が原稿給紙ローラ103による挟持を脱した瞬間に搬送される過搬送量は、原稿排紙ローラギア105gが有するバックラッシュ(遊び量)により左右されている。このバックラッシュは、ギア同士の組み合わせにより生じるもので、ギア同士を連結してできるギアトレイン(駆動伝達経路)が、長いほど、また駆動伝達経路の下流側にいくほど大きなバックラッシュを生じる。このため、読取原稿の過搬送量を最小限に押さえ、用紙搬送精度を向上させるためにはギアトレインを短くする必要があるが、用紙搬送装置の周辺機構との間で設計上の制約を受ける場合が多く、これによりギアトレインを短くすることは困難を伴うのが実情であった。
【0009】
また、画像読み取りの際に、複数の解像度を設定可能な装置においては、その解像度に対応した用紙搬送速度が必要であるが、このためには駆動モータの制御を複雑化させたり、ギアトレインを長くしたりする必要が生じるため、これらの問題の対応は容易ではなかった。
【0010】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、駆動モータからの駆動伝達経路を、用紙搬送方向に対し下流側のローラから優先して駆動力を伝達することにより、バックラッシュの重畳による用紙搬送精度の劣化を低減させた信頼性の高い用紙搬送装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の用紙搬送装置は、用紙を所定の用紙搬送方向にガイドする用紙搬送経路が設けられたガイド部材と、用紙搬送経路に沿ってガイド部材に回転可能に設けられ、用紙搬送経路の上流側に配置される第1ローラおよび用紙搬送経路の下流側に配置される第2ローラと、第1ローラおよび第2ローラを回転駆動する駆動モータとを有する用紙搬送装置において、第1ローラのローラ軸に固着された第1被動ギアと、第2ローラのローラ軸に固着された第2被動ギアと、駆動モータからの駆動力を第2被動ギア側から第1被動ギア側に連続的に伝達する第1ギア列と、駆動モータからの駆動力を第1被動ギア側から第2被動ギア側に連続的に伝達する第2ギア列と、を備え、第1ギア列は駆動モータの一方向への回転に対応して第2被動ギアおよび第1被動ギアに駆動連結され、第2ギア列は駆動モータの他方向への回転に対応して第1被動ギアおよび第2被動ギアに駆動連結され、駆動モータの他方向への回転に基づき第2ギア列を介して第1被動ギアおよび第2被動ギアが駆動された際の用紙搬送量は、駆動モータの一方向への回転に基づき、第1ギア列を介して第2被動ギアおよび第1被動ギアが駆動された際の用紙搬送量よりも大きくなるように設定されているものである。
【0012】
この用紙搬送装置によれば、駆動モータからの駆動力を伝達する駆動伝達経路を、第一ギア列を介して、用紙搬送方向の下流側に配置される第2ローラ側から、用紙搬送方向の上流側に配置される第1ローラ側へ伝達するように構成したので、駆動モータを複数設けることなく、かつ簡単な構成により、駆動モータと第2ローラ間に構成されるギアトレインを短くすることが可能となる。このため、第2ローラに重畳されるバックラッシュを最小限に抑え、第1ローラと第2ローラ間に生じている用紙の張力が失われた瞬間に、第2ローラ側へ搬送される過搬送量は最小限に防ぐことができる。したがって、駆動モータの増設などによる装置の大型化、複雑化を招くことなく、効果的に用紙の搬送精度を向上させることが可能となる。
【0013】
【0014】
また、この用紙搬送装置によれば、さらに、駆動モータの回転方向に対応して、駆動モータからの駆動力を伝達する駆動伝達経路を、用紙搬送方向の下流側に配置される第2ローラ側から、用紙搬送方向の上流側に配置される第1ローラ側へ伝達する駆動伝達経路と、第1ローラ側から第2ローラ側へ伝達する駆動伝達経路とを切り替えることが可能となる。このため、必要に応じてバックラッシュを最小限に抑えるローラを選択することができ、目的毎に対応した用紙の搬送が可能となる。また、駆動伝達経路を切り替えるために、モータを増設する必要がなく、装置の大型化、複雑化を招くことがない。
【0015】
【0016】
また、この用紙搬送装置によれば、さらに、駆動モータを他方向に駆動させた場合の用紙搬送量は、駆動モータを一方向に駆動させた場合の用紙搬送量よりも大きくなるように設定されている。このため、駆動モータを一方向に駆動させ、低速で精度のよい用紙搬送を行い、通常時には、駆動モータを他方向に駆動させて、高速の用紙搬送を行うことにより、必要に応じた用紙搬送が可能である。例えば、2種類の解像度を有する画像読取装置に適用された場合には、駆動モータの回転方向の切り替えに基づき、高解像度で読み取る場合には、駆動モータを一方向に駆動させ、精度のよい用紙搬送を行い、通常時には、駆動モータを他方向に駆動させて、高速読み取りを行うことが可能となる。また、駆動モータの回転速度を多段階に切り替えることなく、用紙搬送量を切り替えることが可能なので、駆動モータにかかる負担を減少させることや、駆動モータの制御を容易にすることが可能となる。
【0017】
また、請求項2に記載の用紙搬送装置は、請求項1に記載の用紙搬送装置において、第1ローラは給紙ローラであり、第2ローラは排紙ローラであることを特徴としたものである。
【0018】
この用紙搬送装置によれば、請求項1に記載の用紙搬送装置の効果に加えさらに、用紙の後端が給紙ローラを脱した瞬間に、排紙ローラ側に搬送される過搬送量を好適に抑えられるので、安定した給紙および排紙を可能とするとともに、用紙搬送精度を向上することが可能となる。
【0019】
また、請求項3に記載の用紙搬送装置は、請求項1又は請求項2に記載の用紙搬送装置において、用紙搬送経路上で、ガイド部材には第1ローラと第2ローラとの間に画像読取スキャナが配置されているものである。
【0020】
この用紙搬送装置によれば、請求項1又は請求項2に記載の用紙搬送装置の効果に加えさらに、第1ローラと第2ローラとの間に配置された画像読取スキャナを介して読取原稿の画像を読み取る場合、読取原稿が高精度で搬送されるため、画像読取スキャナを介して読み取られる読取画像データの品質を向上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0022】
図1は、本発明に関する第一実施形態の用紙搬送装置を備えたファクシミリ装置1の外観斜視図であって、このファクシミリ装置1には、パネルカバー7および本体カバー5が、本体筐体3に対してともに開閉自在に取り付けられている。パネルカバー7は、各種動作を指示する複数のキースイッチや、ファクシミリ装置1の動作状態等を表示する液晶表示部から構成されており、本体カバー5には、被記録媒体としての記録用紙14を複数保持可能な用紙トレイ13、記録された記録用紙14が排紙される用紙排紙口15、および本体カバー5と本体筐体3との係合を解除する本体カバー開放釦17などが備えられている。また、本体筐体3には、各種情報が記録された読取原稿を載置する原稿台9、読み取られた原稿を排紙する原稿排紙口11などを備えている。
【0023】
図2は、ファクシミリ装置1の中央部を用紙搬送方向に沿って切断した時の断面概略図である。ファクシミリ装置1は、受信したデータまたは記録すべき情報を印字する記録装置20と、読取原稿の幅方向を1ライン毎に読み取る読取装置18とを備えている。
【0024】
記録装置20は、インクリボン31を供給するインクリボンカートリッジ39、被記録媒体である記録用紙14の幅方向に1ライン毎の印字を行う印字ヘッド35および記録用紙14を搬送する用紙搬送部40などを備えており、用紙搬送部40は、用紙給紙ローラ43、用紙押圧ローラ45および用紙排紙ローラ47等から構成されており、記録用紙14を記録用紙搬送路17に沿って搬送している。
【0025】
このように構成された記録装置20は、用紙トレイ13に載置された記録用紙14を、用紙給紙ローラ43により一枚毎にファクシミリ装置1内部へ搬送し、印字ヘッド35と記録用紙14の中間にインクリボン31を介した状態で用紙押圧ローラ45により印字ヘッド35に押圧しながら、後述する読取装置18で読み取られたデータなどを記録用紙14の幅方向に1ライン毎の印字を行っている。そして、印字された記録用紙14は、用紙排紙ローラ47により、用紙排紙口15からファクシミリ装置1の外部へと搬送され、用紙トレイ13と一体形成された用紙排紙台16に載置されている。
【0026】
また、読取装置18は、原稿分離ローラ23、原稿給紙ローラ30、原稿排紙ローラ29からなるローラ群と、用紙搬送経路を形成するガイド部材32と、読取原稿の読み取りを行う読取部19等を備えており、読取原稿を読取原稿搬送路10に沿って搬送しながら画像読み取りを行う。また、読取部19は、CIS(Contact Image Sensor)からなる画像読取スキャナ27および原稿押圧部材25等から構成されている。尚、原稿給紙ローラ30は、原稿給紙下ローラ30aと原稿給紙上ローラ30b、同様に、原稿排紙ローラ29は、原稿排紙下ローラ29aと原稿排紙上ローラ29bとで上下一対に配置されているため、読取原稿を挟持しながら搬送することができる。
【0027】
このように構成された読取装置18は、原稿台9に載置された読取原稿を、原稿分離ローラ23と、原稿分離ローラ23を圧接するように配置された分離片24とで一枚ずつに分離し、原稿給紙ローラ30を介して読取部19へと搬送している。読取部19へと搬送された読取原稿は、原稿押圧部材25により画像読取スキャナ27に押圧されながら、画像読取スキャナ27により読取原稿の幅方向に1ライン毎の画像読み取りが行われる。そして、画像読み取りが行われた読取原稿は、原稿排紙ローラ29により原稿排紙口11からファクシミリ装置1の外部へと搬送される。ここで、画像読み取りを良好に行うためには、画像読取スキャナ27に読取原稿を密着させることが不可欠であり、そのために、原稿押圧部材25により読取原稿を押圧しながら、それぞれ上下一対に設けられた原稿給紙ローラ30と原稿排紙ローラ29とで挟持することで発生する張力とを利用して読取原稿の皺や浮きを防止している。ここで、原稿給紙下ローラ30aおよび原稿排紙下ローラ29aは、読取原稿搬送路10を形成しているガイド部材32上に配置されている。尚、原稿押圧部材25の押圧面は、白色で構成されており、読取原稿の先端検出および白色レベルの基準色として用いられている。
【0028】
次に、以上のように構成された第一実施形態における読取装置18に用いられる用紙搬送装置について図3を参照しながら詳細に説明する。図3(a)は、読取装置18を用紙搬送方向に沿って切断した側面断面図であり、また、図3(b)は図3(a)に示す各ローラに固着されたローラギアと、それらのローラギアに駆動力を伝達している伝達ギアとの連結ギア群、およびその駆動伝達経路を示したものである。
【0029】
第一実施形態における読取装置18のローラ群は、図3(b)に示すような駆動伝達経路を有する連結ギア群を介して駆動される。これらの連結ギア群は、駆動モータ50のモータ軸に固着された駆動モータギア50g、原稿排紙上ローラ29bに固着された原稿排紙ローラギア29g、原稿給紙上ローラ30bに固着された原稿給紙ローラギア30g、原稿分離ローラ23に固着された原稿分離ローラギア23gの他、駆動モータギア50gと原稿排紙ローラギア29g間の駆動伝達を行う第1伝達ギア列49g、原稿排紙ローラギア29gと原稿給紙ローラギア30g間の駆動伝達を行う第2伝達ギア列48gから構成されている。このように構成された連結ギア群により、駆動モータ50から与えられる一方向(図3中、反時計方向)への駆動力は、各ギアの噛合わせによって、図3の太線に示されるような駆動伝達がされるとともに、各ギアは図3の矢印に示す方向へと回転する。このとき、各ローラギアに設けられたローラは用紙搬送方向への駆動力を受け、それにより読取原稿を所定の方向へ搬送している。尚、原稿給紙ローラ30と原稿排紙ローラ29間で読取原稿に一定の張力を発生させるために、原稿排紙ローラ29の用紙搬送量は、原稿給紙ローラ30の用紙搬送量以上になるように上記ローラ群のローラ径が設定されている。
【0030】
以上説明した連結ギア群、およびそれによる駆動伝達経路は、用紙搬送方向の下流側に配置される原稿排紙ローラ29側から、用紙搬送方向の上流側に配置される原稿給紙ローラ30側へ伝達するように構成されている。このため、駆動モータギア50gと原稿排紙ローラ29g間にできるギアトレインは、駆動モータギア50gから原稿給紙ローラギア30gを中継していないため、非常に短く抑えることができる。その結果、原稿排紙ローラ29に重畳されるバックラッシュは必要最小限に留めることができるので、読取原稿の後端が原稿給紙ローラ30の挟持を脱した瞬間に原稿排紙ローラ29側に巻き取られる過搬送量を好適に抑え、安定した用紙搬送が可能となる。
【0031】
次に、第二実施形態として、駆動モータ50からの駆動伝達経路を切り替え可能な構成を用いた連結ギア群の例を、図4および図5を参照しながら詳細に説明する。尚、第二実施形態は、基本的に第一実施形態と同一な構成を有しているため、第二実施形態に特有の構成に主眼を置いて説明することとし、同一部材には同一符号を付するものとする。
【0032】
図4および図5は、第二実施形態における読取装置18に用いられる用紙搬送装置を示したものであり、図4(a)および図5(a)は、読取装置18を用紙搬送方向に沿って切断した側面断面図である。また、図4(b)は、駆動モータ50を一方向(図4中、時計方向)に駆動させた状態を示しており、図4(a)に示す各ローラに固着されたローラギアと、それらのローラギアに駆動力を伝達している伝達ギアとの連結ギア群、およびその駆動伝達経路を示したものである。同様に、図5(b)は、駆動モータ50を他方向(図5中、反時計方向)に駆動させた状態を示しており、図5(a)に示す各ローラに固着されたローラギアと、それらのローラギアに駆動力を伝達している伝達ギアとの連結ギア群、およびその駆動伝達経路を示したものである。
【0033】
まず、第二実施形態における読取装置18のローラ群における駆動モータ50を一方向(図4中、時計方向)に駆動させた場合を図4を用いて説明する。
【0034】
駆動モータ50を一方向(図4中、時計方向)に駆動させた場合、読取装置18のローラ群は、図4(b)に示すような駆動伝達経路を有する連結ギア群を介して駆動される。これらの連結ギア群は、ローラギア群、伝達ギア群および切替えギア群から構成されており、ローラギア群は駆動モータ50のモータ軸に固着された駆動モータギア50g、原稿排紙上ローラ29bに固着された原稿排紙ローラギア29g、原稿給紙上ローラ30bに固着された原稿給紙ローラギア30g、原稿分離ローラ23に固着された原稿分離ローラギア23gを備えている。また、伝達ギア群は原稿排紙ローラギア29gと原稿給紙ローラギア30g間の駆動伝達を行う第2伝達ギア列48g、原稿排紙ローラギア29gに噛み合っている第1ギア53gおよび、第2伝達ギア列48gに噛み合っている第2ギア54gを備えている。
【0035】
さらに、切替えギア群は駆動モータギア50gに噛み合って配置される太陽ギア51gおよび太陽ギア51gに噛み合い太陽ギア51gを中心に回動可能な遊星ギア52gを備えている。
【0036】
このように、構成された連結ギア群は、駆動モータ50が一方向(図4中、時計方向)に駆動されたとき、太陽ギア51gに噛み合っている遊星ギア52gが、太陽ギア51gの回動力を受け、太陽ギア51gを中心に時計周りに公転して、第1ギア53gと係合する構成となっている。このように構成された連結ギア群により、駆動モータ50による駆動力は、各ギアの噛合わせによって、図4の太線に示されるような駆動伝達がされるとともに、各ギアは図4の矢印に示す方向へと回転する。このとき、各ローラギアに設けられたローラは用紙搬送方向への駆動力を受け、それにより読取原稿を用紙搬送方向へ搬送している。
【0037】
次に、駆動モータ50を他方向(図5中、反時計方向)に駆動させた場合を図5を用いて説明する。駆動モータ50を他方向(図5中、反時計方向)に駆動させた場合、太陽ギア51gに噛み合っている遊星ギア52gは、太陽ギア51gの回動力を受け、太陽ギア51gを中心に反時計周りに公転して、第2ギア54gと係合する構成となっている。このように構成された連結ギア群により、駆動モータ50による駆動力は、各ギアの噛合わせによって、図5の太線に示されるような駆動伝達がされるとともに、各ギアは図5の矢印に示す方向へと回転する。このとき、各ローラギアに設けられたローラは用紙搬送方向への駆動力を受け、それにより読取原稿を用紙搬送方向へ搬送している。
【0038】
尚、原稿給紙ローラ30と原稿排紙ローラ29間で読取原稿に一定の張力を発生させるために、原稿排紙ローラ29の用紙搬送量は、原稿給紙ローラ30の用紙搬送量以上になるように上記ローラ群のローラ径が設定されている。また、駆動モータ50を一方向(図4中、時計方向)に駆動させたときと、他方向(図5中、反時計方向)に駆動させたときの用紙搬送量は、異なるように上記連結ギア群のギア比が設定されている。
【0039】
以上説明した連結ギア群およびそれによる駆動伝達経路は、駆動モータ50の駆動方向に応じてその駆動経路を切り替えることが可能である。つまり、駆動モータ50を一方向(図4中、時計方向)に駆動させた場合は、その駆動伝達経路は用紙搬送方向の下流側に配置される原稿排紙ローラ29側から、用紙搬送方向上流側に配置される原稿給紙ローラ30側へ伝達するように構成されている。このため、駆動モータギア50gと原稿排紙ローラギア29g間にできるギアトレインは駆動モータ50gから原稿給紙ローラギア30gを中継しないため、非常に短く抑えることができる。その結果、原稿排紙ローラ29に重畳されるバックラッシュは必要最小限に抑えることができるので、読取原稿の後端が原稿給紙ローラ30の挟持を脱した瞬間に原稿排紙ローラ29側に巻き取られる過搬送量を好適に抑え、安定した用紙搬送が可能となる。
【0040】
また、駆動モータ50を他方向(図5中、反時計方向)に駆動させた場合は、その駆動経路は用紙搬送方向の上流側に配置される原稿給紙ローラ30側から、用紙搬送方向の下流側に配置される原稿排紙ローラ29側へ伝達するように構成されている。このとき、読取原稿が搬送される用紙搬送量は、駆動モータ50を一方向(図4中、時計方向)に駆動させたときの用紙搬送量よりも大きくなるように設定されている。このため、画像読み取りの際に、高解像度で読み取る場合には、駆動モータ50を一方向(図4中、時計方向)に駆動させ、精度のよい用紙搬送を行い、通常時には、駆動モータ50を他方向(図5中、反時計方向)に駆動させて、高速読み取りを行うことにより、必要に応じた用紙搬送が可能である。
【0041】
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、前記実施形態において、用紙搬送装置を読取装置18に備えた例をあげたが、記録装置20のように、良好な用紙搬送が必要とされる装置に搭載することにより、良好な効果が得られることは言うまでもない。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の用紙搬送装置によれば、第一ギア列を介して、駆動モータを複数設けることなく、かつ簡単な構成により、駆動モータと第2ローラ間に構成されるギアトレインを短くすることが可能となる。このため、第2ローラに重畳されるバックラッシュを最小限に抑え、第1ローラと第2ローラ間に生じている用紙の張力が失われた瞬間に、第2ローラ側へ搬送される過搬送量は最小限に防ぐことができる。したがって、駆動モータの増設などによる装置の大型化、複雑化を招くことなく、効果的に用紙の搬送精度を向上させることが可能となる。
【0043】
また、この用紙搬送装置によれば、さらに、駆動モータの回転方向に対応して、駆動モータからの駆動力を伝達する駆動伝達経路を、用紙搬送方向の下流側に配置される第2ローラ側から、用紙搬送方向の上流側に配置される第1ローラ側へ伝達する駆動伝達経路と、第1ローラ側から第2ローラ側へ伝達する駆動伝達経路とを切り替えることが可能となる。このため、必要に応じてバックラッシュを最小限に抑えるローラを選択することができ、目的毎に対応した用紙の搬送が可能となる。また、駆動伝達経路を切り替えるために、モータを増設する必要がなく、装置の大型化、複雑化を招くことがない。
【0044】
また、この用紙搬送装置によれば、さらに、駆動モータを他方向に駆動させた場合の用紙搬送量は、駆動モータを一方向に駆動させた場合の用紙搬送量よりも大きくなるように設定されている。このため、駆動モータを一方向に駆動させ、低速で精度のよい用紙搬送を行い、通常時には、駆動モータを他方向に駆動させて、高速の用紙搬送を行うことにより、必要に応じた用紙搬送が可能である。例えば、2種類の解像度を有する画像読取装置に適用された場合には、駆動モータの回転方向の切り替えに基づき、高解像度で読み取る場合には、駆動モータを一方向に駆動させ、精度のよい用紙搬送を行い、通常時には、駆動モータを他方向に駆動させて、高速読み取りを行うことが可能となる。また、駆動モータの回転速度を多段階に切り替えることなく、用紙搬送量を切り替えることが可能なので、駆動モータにかかる負担を減少させることや、駆動モータの制御を容易にすることが可能となる。
【0045】
また、請求項2に記載の用紙搬送装置によれば、請求項1に記載の用紙搬送装置の効果に加えさらに、用紙の後端が給紙ローラを脱した瞬間に、排紙ローラ側に搬送される過搬送量を好適に抑えられるので、安定した給紙および排紙を可能とするとともに、用紙搬送精度を向上することが可能となる。
【0046】
さらに、請求項3に記載の用紙搬送装置によれば、請求項1又は請求項2に記載の用紙搬送装置の効果に加えさらに、読取原稿が高精度で搬送されるため、画像読取スキャナを介して読み取られる読取画像データの品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施形態に係る用紙搬送装置を備えたファクシミリ装置の外観斜視図である。
【図2】 ファクシミリ装置の概略断面図である。
【図3】 用紙搬送装置の概略断面図である。
【図4】 第二実施形態に係る用紙搬送装置の概略断面図である。
【図5】 用紙搬送装置の概略断面図である。
【図6】 従来の用紙搬送装置の概略断面図である。
【符号の説明】
1 ファクシミリ装置
27 画像読取スキャナ
29 原稿排紙ローラ
29g 原稿排紙ローラギア
30 原稿給紙ローラ
30g 原稿給紙ローラギア
32 ガイド部材
48g 第2伝達ギア列
49g 第1伝達ギア列
50 駆動モータ

Claims (3)

  1. 用紙を所定の用紙搬送方向にガイドする用紙搬送経路が設けられたガイド部材と、
    前記用紙搬送経路に沿って前記ガイド部材に回転可能に設けられ、前記用紙搬送経路の上流側に配置される第1ローラおよび前記用紙搬送経路の下流側に配置される第2ローラと、
    前記第1ローラおよび第2ローラを回転駆動する駆動モータとを有する読取用の用紙搬送装置において、
    前記第1ローラのローラ軸に固着された第1被動ギアと、
    前記第2ローラのローラ軸に固着された第2被動ギアと、
    前記駆動モータからの駆動力を前記下流側に配される第2被動ギア側から前記上流側に配される第1被動ギア側に連続的に伝達する第1ギア列と、
    前記駆動モータからの駆動力を前記上流側に配される第1被動ギア側から前記下流側に配される第2被動ギア側に連続的に伝達する第2ギア列と、
    を備え、
    前記第1ギア列は前記駆動モータの一方向への回転に対応して公転する遊星ギアを介して前記第2被動ギアおよび第1被動ギアに駆動連結され、
    前記第2ギア列は前記駆動モータの他方向への回転に対応して公転する前記遊星ギアを介して前記第1被動ギアおよび第2被動ギアに駆動連結され、
    前記駆動モータの他方向への回転に基づき前記上流側から下流側へ駆動力を伝達する前記第2ギア列を介して前記第1被動ギアおよび第2被動ギアが駆動された際の用紙搬送量は、前記駆動モータの一方向への回転に基づき、前記下流側から上流側へ駆動力を伝達する前記第1ギア列を介して前記第2被動ギアおよび第1被動ギアが駆動された際の用紙搬送量よりも大きくなるように設定されていることを特徴とする用紙搬送装置。
  2. 前記第1ローラは給紙ローラであり、前記第2ローラは排紙ローラであることを特徴とする請求項1に記載の用紙搬送装置。
  3. 前記用紙搬送経路上で、ガイド部材には前記第1ローラと第2ローラとの間に画像読取スキャナが配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の用紙搬送装置。
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