JP4068461B2 - ホウ素又はアルミニウムに基づくスピロ化合物と、エレクトロニクス産業におけるそれらスピロ化合物の使用方法 - Google Patents

ホウ素又はアルミニウムに基づくスピロ化合物と、エレクトロニクス産業におけるそれらスピロ化合物の使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、置換ホウ素スピロ化合物又は置換アルミニウムスピロ化合物と、それらスピロ化合物を電子工業において使用する方法とに関する。
最も広い意味でエレクトロニクス産業の一部と見なすことのできる、種々の異なる用途において、有機化合物を活性成分(機能性物質)として使用する方法は、ここしばらくの間、当たり前のことであったか又は近い将来において期待されている。
このように、有機化合物に基づく電荷輸送物質(通常、トリアリールアミンに基づく正孔(hole)輸送物質)は、長年の間、複写機に使用されてきた。
特定の半導体有機化合物であって、それらの幾種類かはスペクトルの可視領域においても発光することのできる該有機化合物を使用することは、市場[例えば、有機エレクトロルミネセンス素子(organic electroluminescence devices)における市場]への導入が始まったばかりである。
例えば、有機集積回路(有機ICs)及び有機太陽電池のような用途における有機の電荷輸送層(charge transport layers)の使用方法は、少なくとも研究段階では、既にかなり進展しており、そのために、次の2、3年以内に市場へ導入されるものと期待することができる。
更なる発展の可能性の数字は非常に大きいが、有機固体レーザー・ダイオード及び有機受光素子(organic photodetectors)の諸例でも分かるように、しばしば、上述の諸プロセスの部分的修正としてのみである。
これらの近代的用途の幾つかにおいて、既にかなりの進展が見られるものの、用途によって決まるが、技術的に改善するための非常に大きい必要性が依然として存在する。
有機エレクトロルミネセンス素子と、それらの個々の要素、即ち、有機発光ダイオード(OLEDs)とは、パイオニア(Pioneer)からの、「有機ディスプレイ(organic display)」を有する市販の自動車用ラジオによっても分かるように、既に市場向けに導入されている。更に、そのような諸製品は簡単に導入されるであろう。
とは言っても、現在、市場を支配している液晶ディスプレイ(LCDs)と真に競合し得る有機ディスプレイを造るためには、又は、LCDsに追い越すことを可能にするためには、依然としてかなりの改善が必要である。
この2年間に出現した、関連のある1つの進展は、蛍光の代わりにりん光を示す有機金属錯体を使用する方法[M.A.バルド(Baldo),D.F.オーブリアン(O'Brian),Y.ユー(You),A.シュスティコフ(Shoustikov),S.シブリー(Sibley),M.E.トンプソン(Thompson),S.R.フォレスト(Forrest),Nature,395,第151頁〜154頁(1998);M.A.バルド,S.ラマンスキー(Lamansky),P.E.バローズ(Burrows),M.E.トンプソン,S.R.フォレスト,Applied Physics Letters,75,第4頁〜6頁(1999)]であり、結果として、この使用方法によって、理論的統計的な理由により、エネルギー及び電力の効率が3〜4倍改善される。しかし、この新たな進展が確立されるかどうかは、OLEDsにおけるこれらの利点[1重項発光(=蛍光)と比較した3重項発光(りん光)]を施すことのできる、対応の素子組成物を見出だすことができるかどうかによって大きく決まる。必要条件には、ほんの僅かだけ挙げれば、例えば、作動寿命が長いこと、耐熱性が高いこと、自動車用途を可能にするために使用電圧及び動作電圧が低いこと、が包含される。
有機エレクトロルミネセンス素子の一般的構造は、例えば、米国特許第4,539,507号及び米国特許第5,151,629号明細書に記述されている。
有機エレクトロルミネセンス素子は通常、複数の層であって、真空法によって互いの頂部に施与されるのが好ましい該複数層から成っている。これらの層は具体的には、
1.支持板=基体(substrate; 基板)(通常、ガラス又はプラスチックフィルム)、
2.透明アノード(通常、インジウム・スズ酸化物、ITO)、
3.正孔注入層(=HIL)、例えば、銅フタロシアニン(CuPc)、ポリアニリン(PANI)等の導電性ポリマー、又はポリチオフェン誘導体(例えば、PEDOT)に基づく物、
4.正孔輸送層(=HTL)、通常、トリアリール誘導体に基づく、
5.発光層(=EML)、この層はときどき、層4又は6と一致することがあるが、通常、蛍光染料又はりん光染料でドーピングされたホスト分子で構成されている、
6.電子伝達層(=ETL)、大抵、トリス−8−ヒドロキシキノキサリネート(AlQ3)に基づいている、
7.電子注入層(=EIL)、この層はときどき、層6と一致することがあるか、又は、カソードの小部分が特別に処理されているか若しくは特別に堆積されている、
8.カソード、ここでは通常、低仕事関数を有する金属、金属の組合せ又は金属合金(例えば、Ca、Ba、Mg、Al、In、Mg/Ag)が使用されている、
である。
この全素子は、(用途によって決まるが)当然、組みたてられ、接触(contacts)が与えられ、次いで、最終的に密封されるのが適切である。なぜなら、そのような素子の寿命は一般に、水及び/又は空気が存在すると著しく短くなるからである。
適切な電圧をかければ、アノードからの正孔と、カソードからの電子とが、該素子の中に注入され、次いで、これらは該素子の中で遭遇して、励起状態を生じさせる。これは、発光によって減衰することがある。この光は、透明アノードによって放射される。幾つかの用途において、その配列を反対にすること[即ち、該アノードが、例えば、非透明基体(例えば、シリコンチップ)に張り付けられるとき、(半)透明カソードを使用すること]が有用であることがある。
その新たなりん光OLED素子については、個々の電荷担体(charge carriers)を遮る、更なる薄い層(例えば、正孔障壁=HBLs)を挿入することも好都合であることがある。
いずれにせよ、個々のOLEDは、EMLによって決定される色を有する光を放射する。このようにして、EMLによって、3つの基本色(青、緑、赤)を発生させることが可能である。
次いで、種々の個々のOLEDを適切に組合せれば、個々の発光ダイオードを根幹とし、セグメント化された単一のディスプレイと、フルカラーの大面積ディスプレイ/VDUsのための一層複雑なマトリックスディスプレイとによって、種々の素子を造ることが可能となる。
上述のOLED素子の場合、上述の機能性物質は徹底的に最適化されてきた、又は最適化されている。
しかし、あらゆる素子において、ETLとしてAlQ3が実質的に専ら使用されていることは明らかである。上述のように、この化合物はまた、EMLのためのホスト物質としてもしばしば使用されている。この化合物を他の物質で置き換える多くの試みが行われてきたが、今までのところ、これらの試みは成功していない。
AlQ3は今までのところまだ、種々の必要条件に対する最善の妥協を示す。このように、該化合物は、高い熱安定性(ガラス転位温度Tg〜180℃)を有し、明らかに使用可能なバンド位置と、固体の許容可能な蛍光量子効率(約40%)とを併せ持つ。しかし、負の面は、該化合物の固有色(intrinsic color)(吸収、黄色)であって、とりわけ、青色OLEDsの場合、蛍光の吸収と、色ずれを生じる再発光と引き起こすことがある該固有色である。これは、上述の素子構造物であってそこでは光がカソードを介して(即ち、ETLをもまた介して)放射される該構造物の重大な不利な点である。この場合、青色OLEDsは、効率又は色合い(color shade)の重大な劣化のみを伴って造られることがある。
その新たなりん光OLEDsにおけるAlQ3の有用性もまた、最終的に明らかにされた訳ではない。
AlQ3を使用することの更なる不利な点は、正孔の存在下での不安定性である[例えば、Z.ポポビッチ(Popovic)等:写真・光学計測技術者協会会報(Proceedings of SPIE),3797,第310頁〜315頁(1999)を参照]。この不安定性は現在、文献によって知られており、この不安定性は、該素子を長期間使用した場合、諸問題を引き起こすことがある。
AlQ3の実施上での重大な不利な点は、この化合物の強い吸湿性である。合成されて、通常の状態で貯蔵されているAlQ3は、錯体1モル当り、ヒドロキシキノリン配位子の他に水1モルを依然として含有している[例えば、H.シュミットバウア(Schmidbaur)等:Z.Naturforsch,46b,第901頁〜911頁(1991)を参照]。これは除去するのが非常に困難である。従って、AlQ3は、OLEDsで使用するためには、複雑な多段式昇華プロセスで入念に精製し、その後、貯蔵し、次いで、保護性ガス雰囲気の下、水の不存在下で取り扱わねばならない。更に、個々のAlQ3バッチの品質が広範囲で変動し、且つ、貯蔵寿命が乏しいことが分かった[S.カルク(Karg),E−MRS協議会(conference),2000年5月30日,ストラスブール(Strasbourg)]。
従って、第1にAlQ3の要求品質プロフィルに匹敵し、且つ、第2に取り扱いを一層容易にする代替化合物に対する必要性が存在する。
今回意外にも、特定のホウ素化合物及びアルミニウム化合物は、ETLとして、HBLとして、又は、EMLにおけるホスト物質として、使用されるとき、優れた性質を示すことが見出だされた。とりわけ、新たなりん光OLED素子で使用されれば、非常に好都合である。
これら化合物が、本発明の主題である。これら化合物は、AlQ3と比較して、次の特性を有する、
1.それら化合物は、無色又は実質的に無色である、このことは、400〜700nmの波長範囲でのUV(紫外線)/VIS(可視光線)の吸収が無視し得ることを意味する。このことは、とりわけ青色OLEDsの場合、それらが色ずれも効率の低下も引き起こさないという利点を有する。更なる利点は、それら化合物が当然に、逆の(上記を参照)素子構造においてホスト物質又はETL物質として使用されることである。
2.本発明のホウ素化合物及びアルミニウム化合物を、エレクトロルミネセンス素子のETL物質として使用するとき、それら化合物によって、とりわけ使用する電流密度と関係のない高効率が導かれる。このことによって、高い電流密度でさえ、非常に優れた効率が可能となる。
3.本発明のホウ素化合物及びアルミニウム化合物は、AlQ3よりも酸化安定性が著しく高い。このために、適切な素子で使用すれば、作動寿命の著しい増大が導かれる。
4.本発明のホウ素化合物及びアルミニウム化合物は、顕著な吸湿挙動は全く示さない。空気及び水蒸気の存在下、数日間又は数週間の貯蔵によって、それら物質の変化は全く引き起こされない。水とそれら化合物との追加反応は検出することができない。このことは当然に、それら物質が、一層単純な条件下で、使用のために精製し、輸送し、貯蔵し、且つ、調製することができるという利点を有する。AlQ3を使用する操作とは対照的に、完全に保護性ガス下で使用する必要はない。
5.本発明のホウ素化合物及びアルミニウム化合物は、信頼できる高い純度で、容易に再現し得る方法によって調製することができ、しかも、バッチ間の如何なる変動も示さない。
6.本発明のホウ素化合物及びアルミニウム化合物はまた、耐熱性が高く、場合によっては、AlQ3の耐熱性よりも優れている。しかし、このことは、決定的な利点として本明細書には触れられていないものの、この特性もまたボラン化合物又は有機アルミニウム化合物によって非常に満足のいくように達成されるということは、単に指摘されるべきである。
7.本発明のホウ素化合物及びアルミニウム化合物は、有機溶媒に対する溶解性が優れている。従って、これらの物質はまた、コーティング技術又は印刷技術によって、溶解して加工処理することもできる。この特性はまた、気化による通常の加工処理において好都合であり、そのため、プラント又は使用されるマスク(masks)を清浄化することが著しく一層容易となる。
OLEDs素子においてホウ素含有化合物を使用する方法のほんの幾つかの例は、これまでに述べられてきた。Y.シロタ(Shirota)[例えば、Y.シロタ等:Adv.Mater.11,第283頁(1999)]のみが、OLEDsにおけるビスチオフェン−ビスボラン化合物を記述する。しかし、ここには、とりわけ、正孔輸送層を用いた励起錯体の形成について言及されており、形態学的不安定性が述べられている。
しかし、本発明のホウ素化合物及びアルミニウム化合物は、かさばっており、従って、励起錯体の形成を抑制し、しかも、同時に、非常に安定な有機ガラスを形成する。
ホウ素化合物及びアルミニウム化合物は、エレクトロルミネセンス物質として使用し得るように、通常、当業者によく知られている既知の方法(例えば、真空蒸着)によるか、又は、溶解して、スピンコーティング(spin coating)によるか若しくは種々の印刷方法(例えば、インクジェット印刷、オフセット印刷等)を使用することによって、フィルムの形態で基体に施される。
本発明のホウ素化合物又はアルミニウム化合物をOLED素子に使用することの他に、これら化合物は、エレクトロニクスにおける非常に広範囲の用途に使用することができる。一例として、本発明のこれら化合物は、次の諸素子において使用することができる、
1.写真複写機において輸送層として使用すること、
2.有機太陽電池において電子受容体又は電子伝達物質として使用すること、
3.有機ICsにおいて電荷輸送層としての使用すること、
4.更なる諸用途であって、それらの幾つかは上記に記述されている該用途(例えば、有機固体レーザー又は有機受光素子)に使用すること。
従って、本発明によって、化学式(I)
Figure 0004068461
[式中、記号及び指標は次の意味を持つ、
Q'、Q''、Q'''、Q''''は、それぞれが同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれCN、F、Cl、又は、炭素原子を1〜20個有する、直鎖状若しくは枝分かれ若しくは環状のアルキル基若しくはアルコキシ基であって、その中で1個以上の非隣接CH2基が−O−、−S−、−CO−、−COO−、−O−CO−、−NR1−、−(NR23+−A-若しくは−CONR4−によって置換されていることがあり、且つ、1個以上のH原子がF、又は炭素原子を4〜14個有するアリール基若しくはヘテロアリール基によって置換されていることがあり、1個以上の非芳香族基Q'によって置換されていることがある、該アルキル基若しくは該アルコキシ基、であり、
-は、単独で荷電しているアニオン又はそれの同等物であり、
1、R2、R3、R4は、同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれH、又は、炭素原子を1〜20個有する、脂肪族若しくは芳香族の炭化水素基、であり、
nは、同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれ0、1、2、3であり、
Xは、−CH−又はNであり、
Y1〜Y6の少なくとも2つは、化学式(II)の、同一であるか又は相違する置換基であり、化学式(II)によって占められていない、該芳香族炭化水素の位置に残存するY1〜Y6は、同一であるか若しくは相違する置換基Q'又はHであり、しかも、化学式(II)は
Figure 0004068461
(式中、
Aryl1、Aryl2は、それぞれが同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれフェニル;1−若しくは2−ナフチル;1−、2−若しくは9−アントラセニル;2−、3−若しくは4−ピリジニル;2−、4−若しくは5−ピリミジニル;2−ピラジニル;3−若しくは4−ピリダジニル;2−、3−、4−、5−、6−、7−若しくは8−キノリニル;2−若しくは3−チエニル;2−若しくは3−ピロリル;2−若しくは3−フラニル;又は2−(1,3,4−オキサジアソゾール)イルであり、
R'、R"は、それぞれが同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれCN、F、Cl、又は、炭素原子を1〜20個有する、直鎖状若しくは枝分かれ若しくは環状のアルキル基若しくはアルコキシ基であって、その中で1個以上の非隣接CH2基が−O−、−S−、−CO−、−COO−、−O−CO−、−NR1−、−(NR23+-若しくは−CONR4−によって置換されていることがあり、且つ、1個以上のH原子が、F、又は炭素原子を4〜14個有するアリール基若しくはヘテロアリール基によって置換されていることがあり、1個以上の非芳香族基R'によって置換されていることがある、該アルキル基若しくは該アルコキシ基、であり、
-は、単独で荷電しているアニオン又はそれの同等物であり、
1、R2、R3、R4は、同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれH、又は、炭素原子を1〜20個有する、脂肪族若しくは芳香族の炭化水素基、であり、
mは、同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれ0、1、2、3、4、5であり、
Zは、ホウ素又はアルミニウムである)である]の、置換ホウ素スピロ化合物又は置換アルミニウムスピロ化合物が提供される。
本発明のホウ素スピロ化合物又はアルミニウムスピロ化合物は、エレクトロルミネセンス構成要素における電子輸送層として、及び、電気光学的構成要素における光伝導体として、使用するのに非常に適している。更に、それら化合物は、エレクトロルミネセンス材料として非常に適している。それら化合物はまた、種々のドーパントと一緒に、ホスト物質としても使用することができる。この目的のためには、染料と三重項エミッタの両方が適している。これらの用途において、本発明の諸化合物は、例えば、それら化合物が、長期間の動作において高温(例えば、何時間もの間130℃に加熱すること)でさえ一定の輝度を与えるという利点を示す。更に、任意の輝度のためにかけられる電圧は、概ね一定のままである。従って、初期輝度を維持するために、長期間の動作において電圧を調整する必要はない。この場合、発生可能最大電圧が経済的理由によって著しく制限されるため、この利点は、電池の動作においてとりわけ注目に値するものとなる。
加えて、本発明のホウ素スピロ化合物又はアルミニウムスピロ化合物を含有する素子は、長寿命であり、且つ、EL効率が高い。
炭素環式スピロ骨格であって、化学式(III)
Figure 0004068461
に示すように、X=−CH−であり、残りの記号及び指標が化学式(I)で規定される通りのものである該スピロ骨格を有するホウ素スピロ化合物又はアルミニウムスピロ化合物に対する選択が与えられる。
とりわけ、化学式(III)(式中、置換基Y1〜Y6におけるアリール置換基Aryl1、Aryl2はそれぞれ、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、又は9−アントラセニルである)の炭素環式スピロ骨格を有するホウ素スピロ化合物又はアルミニウムスピロ化合物に対する選択が与えられる。
化学式(II)におけるアリール置換基Aryl1、Aryl2が、アルキル、アルキルオキシ又はアリールによって、オルト及びオルト'の位置で置換されている場合、安定性(とりわけ、酸化に対する安定性)は、とりわけ大きい。
とりわけ、記号Zがホウ素を表わす化合物に対する選択が与えられる。
更に、置換基Y5及びY6がそれぞれQ'又はHである対応の化合物に対する選択が与えられる。
従って、化学式(IV)
Figure 0004068461
[式中、
Y1〜Y4の少なくとも2つは、化学式(V)の同一であるか又は相違する置換基であり、化学式(V)によって占められていない芳香族炭化水素の位置に残存するY1〜Y4は、同一であるか若しくは相違する置換基Q'又は水素であり、しかも、化学式(V)は
Figure 0004068461
(式中、
nは、同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれ0、1、2であり、
R1、R2、R3、R4は、同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれ炭素原子を1〜20個有する、アルキル、アルキルオキシ又はアリール基であり、
R5、R6は、同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれH、CN、F、Cl、Br、I、又は、直鎖状若しくは枝分かれ若しくは環状のアルキル基若しくはアルコキシ基、チオアルキル基若しくはチオアリール基、ニトロ基、ジアリールアミノ基若しくはジアルキルアミノ基、又は、エステル基、アミド基若しくはカルボキシル基、であって、該アルキル基、アルコキシ基又はアリール基が炭素原子を1〜20個有する)である]のホウ素スピロ化合物であって、置換基Y1〜Y4として、オルト−、オルト'−及びパラ−置換のジフェニルボリル基を有する該スピロ化合物に対する選択が非常に特定的に与えられる。
更なる記号及び指標は、化学式(I)及び化学式(II)において規定する通りである。
化学式(IV)の、最も好ましいスピロ化合物は、2〜4個の同一の置換基Y1〜Y4を有する。
ホウ素に対してパラ位置に、電子供与体又は電子受容体の作用を有する更なる置換基(R5、R6)は、該スピロ化合物の電気的性質及び電気光学的性質に、とりわけ大きな影響を持っており、そのために、電気光学的性質は、これら置換基を適切に選定することによって特殊な好みに合わせることができる。
化学式(I)〜(V)の諸スピロ化合物は、例えば、9,9'−スピロビフルオレンから得られ、その合成は、例えば、G.G.クラークソン(Clarkson),M.ゴンバーグ(Gomberg):J.Am.Chem.Soc.52,第2881頁(1930)に記述されている。その場合、その合成は、例えば、該9,9'−スピロビフルオレンを選択的にハロゲン化し[R.ウー(Wu),J.S.シュム(Schumm),D.L.ピアソン(Pearson),J.M.ツール(Tour):J.Org.Chem.,61,第6906頁〜6921頁(1996)]、次いで、このようにして得られた2,7,2',7'−テトラブロモ−9,9'−スピロビフルオレンを、金属(例えば、Li、Mg)、金属合金(例えば、Li−Al合金)又は金属化合物(n−、sec−、tert−ブチルリチウム、グリニヤール化合物)と反応させ、続いて、有機ボロン−ハロゲン化合物又は有機アルミニウム−ハロゲン化合物で金属複分解反応を行う、ことによって実施することができる。
リチオ化されたスピロ化合物の、ハロゲン化ジアリールボロン又はハロゲン化ジアリールアルミニウムとの反応はここでは有用であることが分かった。
化学式(I)〜(VI)の非対称的スピロ化合物の調製は、例えば、2の位置が置換されたビフェニル誘導体を、機能性(functionalized)フルオレノン(例えば、2,7−ジブロモフルオレノン)と反応させることによって実施することができる。次いで、2'−、7'−、4−及び4'の位置は、種々の試薬(例えば、酸塩化物としてのハロゲン誘導体)を用いて更に機能化することができる。
本発明の、上記ホウ素化合物及びアルミニウム化合物の合成及び性質は、次の諸実施例によって例示するが、それらに限定されない。
1.ホウ素スピロ化合物及びアルミニウムスピロ化合物の合成
乾燥した純粋な窒素雰囲気又はアルゴン雰囲気の下、入念に乾燥した溶媒を用い、入念に乾燥した反応容器の中で次の諸合成を実施し、精密検査(work−up; ワークアップ)までを行った。諸出発原料は、オールドリッチ(ALDRICH)から購入して(n−ヘキサンに入っているn−ブチルリチウム1.6M、n−ヘキサンに入っているtert−ブチルリチウム1.7M)、更なる精製を行うことなく使用するか、又は、文献に記載の諸方法によって調製した[2,7,2',7'−テトラブロモ−9,9'−スピロビフルオレン:R.ウー(Wu),J.S.シュム(Schumm),D.L.ピアソン(Pearson),J.M.ツール(Tour):J.Org.Chem.,61,第6906頁〜6921頁(1996)、フルオロジメシチルボラン:A.ペルター(Pelter),B.シンガラム(Singaram),L.ウォーレン(Warren),J.W.ウィルソン(Wilson),Tetrahedron,49,第2965頁〜2978頁(1993)]。
例1: 2,7−ジ−tert−ブチル−2',7'−ビス(ジメシチルボリル)
−9,9'−スピロビフルオレン(S−DDMB)の合成
n−ヘキサンに入れたn−ブチルリチウムの1.6M溶液13.1ml(21ミリモル)を、−78℃に冷却しておいた無水THF 120mlに入れた2,7−ジ−tert−ブチル−2',7'−ジブロモ−9,9'−スピロビフルオレン5.86g(10ミリモル)の十分に撹拌した溶液に、その反応混合物の温度が−65℃を超えないような速度で20分間に渡って1滴ずつ加えた。その懸濁液は、−78℃で更に1時間の間撹拌し、次いで、無水THF50mlに入れたフルオロジメシチルボラン5.63g(21ミリモル)の溶液を、その反応混合物の温度が−65℃を超えないような速度で20分間に渡って1滴ずつ加えた。
その反応混合物は、撹拌しながら12時間に渡って室温まで温まるようにした。その後、該THFは、回転蒸発器で除去し、黄色の半固体残渣をジクロロメタン200mlの中に取り上げ、有機相は、水で2回洗浄し、次いで、硫酸マグネシウムで乾燥させた。該乾燥剤は濾過して取り除き、有機相は、乾燥するまで蒸発させた。黄色の粗生成物(約8.5〜9.0g、HPLCによる純度:92〜95%)は、HPLCによって決定される99.8%の純度が達成されるまで、トルエン/エタノールから繰返し再結晶化を行った。収量は、HPLCにより決定される純度99.8%で5.0〜5.6gであり、55〜65%に相当した。
1H NMR(CDCl3):[ppm]=7.84(d,H−4,H−5,3HH=7.8Hz,2H),7.55(d,H−4',H−5',3HH=7.8Hz,2H),7.47(br.d,H−3,H−6,3HH=7.8Hz,2H),7.29(dd,H−3',H−6',3HH=7.8Hz,4HH=1.9Hz,2H),6.93(br.s,H−1,H−8,2H),6.70(br.s,H−1',H−8',H−mes,10H),2.22(s,CH3,12H),1.81(s,CH3,24H),1.14(s,CH3,18H)。
(DSCからの)熱データ:Tg〜155℃,Tm=327℃
例2: 2,7,2',7'−テトラキス(ジメシチルボリル)−9,9'−スピロ
ビフルオレン(S−TDMB)の合成
n−ヘキサンに入れたtert−ブチルリチウムの1.7M溶液56.5ml(96ミリモル)を、−78℃に冷却しておいた無水THF200mlに入れた2,7,2',7'−テトラブロモ−9,9'−スピロビフルオレン6.32g(10ミリモル)の十分に撹拌した懸濁液に、その反応混合物の温度が−65℃を超えないような速度で20分間に渡って1滴ずつ加えた。その溶液は、−78℃で更に1時間の間撹拌し、次いで、無水THF 100mlに入れたフルオロジメシチルボラン11.80g(48ミリモル)の溶液を、その反応混合物の温度が−65℃を超えないような速度で20分間に渡って1滴ずつ加えた。
その反応混合物は、撹拌しながら12時間に渡って室温まで温まるようにした。その後、該THFは、回転蒸発器で除去し、黄色の半固体残渣をジクロロメタン400mlの中に取り上げ、有機相は、水で2回洗浄し、次いで、硫酸マグネシウムで乾燥させた。該乾燥剤は濾過して取り除き、有機相は、乾燥するまで蒸発させた。黄色の粗生成物(約12.5〜13.0g、HPLCによる純度:92〜95%)は、HPLCによって決定される99.9%の純度が達成されるまで、ジオキサン及びクロロホルムから繰返し再結晶化を行った。収量は、HPLCによって決定される純度99.8%で9.0〜11.0gであり、70〜85%に相当した。
1H NMR(CDCl3):[ppm]=7.73(d,H−4,H−4',H−5,H−5',3HH=7.8Hz,4H),7.45(dd,H−3,H−3',H−6,H−6',3HH=7.8Hz,4HH=1.1Hz,4H),6.96(br.s,H−1,H−1',H−8,H−8',4H),6.70(br.s,H−mes,16H),2.26(s,CH3,24H),1.83(s,CH3,48H)。
(DSCからの)熱データ:Tg〜210℃,Tm=387℃
2.本発明による諸化合物を含有する有機エレクトロルミネセンス素子の製造及び特徴
LEDsの製造は、以下に略述する一般的方法によって実施した。その製造は当然に、個々の状況(例えば、最適の効率又は色を得るための、層の厚さの変化)に対する各々の特定の場合に適合させねばならなかった。
OLEDsを製造する一般的方法:
ITO被覆済み基体(substrates; 基板)(例えば、ガラス支持体、PETフィルム)を正確な寸法に切断した後、それら基体は、超音波浴[例えば、石鹸液、ミリポア水(Millipore water)、イソプロパノール]による多くの洗浄工程で洗浄する。
それら基体は、N2ガンの助けで乾燥させ、デシケータに保管する。諸有機層を蒸着させる前、これら基体は、オゾンプラズマ装置を用いて約20分間処理する。第1の有機層として、高分子の正孔注入層を使用するのが望ましいことがある。これは通常、導電性の共役ポリマー[例えば、ポリアニリン誘導体(PANI)又はポリチオフェン誘導体(例えば、バイヤー(BAYER)からのPEDOT)]である。次いで、これにスピンコーティング(spin coating)を施す。
これら有機層は、高真空装置での蒸着によって、順序良く施与される。個々の層の厚さと、蒸着速度とは、水晶発振器の助けによって、正確にモニタリングされるか又は設定される。
上述のように、個々の層は1種以上の化合物(即ち、通常、ゲスト物質でドーピングされたホスト物質)で構成することも可能である。これは、2つ以上の供給源からの共蒸発(covaporization)によって達成される。
次いで、複数の電極をそれら有機層に施与する。これは通常、熱蒸着(thermal vapor deposition)(Balzer BA360又はPfeiffer PL S500)によって達成される。その後、アノードとしての透明ITO電極と、カソードとしての金属電極(例えば、Ca、Yb、Ba−Al)とが施与され、次いで、複数の素子パラメータが決定される。
例1:
上述の一般的方法に類似する手順を用いて、次の構造を有する緑色発光OLEDを製造した、
DEDOT 20nm[水からのスピンコーティング(spin coating)によって施与、バイヤー(BAYER)AGから購入したDEDOT;ポリ(3,4−エチレンジオキシ)−2,5−チオフェン]
MTDATA 20nm[蒸着;SynTecから購入したMTDATA;トリス−4,4',4''−(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン]
S−TAD 20nm[蒸着;WO99/12888に記述されているように調製したS−TAD;2,2',7,7'−テトラキス(ジフェニルアミノ)スピロビフルオレン]
CBP 40nm[蒸着;オールドリッチ(ALDRICH)から購入し、更に精製し、最終的に2回昇華させたCBP;6%IrPPyをドーピングした4,4'−ビス(N−カルバゾリル)ビフェニル]
IrPPy [共蒸着(co−vapor deposited);R.J.ワッツ(Watts)等:Inorg.Chem.,30,第1687頁(1991)の方法に類似する方法によって合成し精製したIrPPy;fac−トリス(2−フェニルピリジル)イリジウム(III)]
BCP 8nm[蒸着;ABCRから購入したBCP、受け入れたままで使用;2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン]
S−TDMB 10nm(合成の例2を参照)
Yb カソードとして150nm
このOLEDは、標準的な意味で特徴的であった、図1に、最も重要なELのデータを示す。このOLEDの非常に優れた利点は、効率曲線が著しく平坦なことである。このことは、非常に高い効率が、非常に高い輝度(例えば、10000Cd/m2で依然として達成されることを意味する。これは、受動型マトリックス動作ディスプレイにおいて使用するのに非常に重要なことである。
例2:
上述の一般的方法に類似する手順を用いて、次の構造を有する青色発光OLEDを製造した、
DEDOT 20nm
MTDATA 20nm
S−TAD 20nm
S−DPBVi 30nm[蒸着;H.シュプライツァー(Spreizer)等:Proc.SPIE 第3797巻,第316頁の方法に類似の方法によって合成;2,2',7,7'−テトラキス(2,2−ジフェニルビニル)スピロビフルオレン]
S−TDMB 10nm
Yb 10nm
このOLEDは、標準的な意味で特徴的であった、図2に、最も重要なELのデータを示す。ドービングされていないこのOLEDは、S−TDMBがAlQ3(20nm)に置き換えられていた類似の素子と同等のI−V EL特性を有する。しかし、著しい利点は、その発光スペクトルが一層狭く、従って、色座標が青色方向にシフトしている(AlQ3 OLED:x=0.14,y=0.16、S−TDMB OLED:x=0.12,y=0.14)という事実である。これは、第1に、フルカラー用途において好都合であり(即ち、ディスプレイにおける色が、一層鮮明であり)、第2に、それはまた、量子効率が一層大きいことをも意味する。なぜなら、発光の青色シフトは、(カンデラ単位の)輝度が一層低いことを意味するからである。
(原文になし。) (原文になし。)

Claims (13)

  1. 一般式(I)
    Figure 0004068461
    [式中、記号及び指標は次の意味を持つ、
    Q'、Q''、Q'''、Q''''は、それぞれが同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれCN、F、Cl、又は、炭素原子を1〜20個有する、直鎖状若しくは枝分かれ若しくは環状のアルキル基若しくはアルコキシ基であって、その中で1個以上の非隣接CH2基が−O−、−S−、−CO−、−COO−、−O−CO−、−NR1−、−(NR23+−A-若しくは−CONR4−によって置換されていることがあり、且つ、1個以上のH原子がF、又は炭素原子を4〜14個有するアリール基若しくはヘテロアリール基によって置換されていることがあり、1個以上の非芳香族基Q'によって置換されていることがある、該アルキル基若しくは該アルコキシ基であり、
    -は、単独で荷電しているアニオン又はそれの同等物であり、
    1、R2、R3、R4は、同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれH、又は、炭素原子を1〜20個有する、脂肪族若しくは芳香族の炭化水素基、であり、
    nは、同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれ0、1、2、3であり、
    Xは、−CH−又はNであり、
    Y1〜Y6の少なくとも2つは、化学式(II)の、同一であるか又は相違する置換基であり、化学式(II)によって占められていない、該芳香族炭化水素の位置に残存するY1〜Y6は、同一であるか若しくは相違する置換基Q'又はHであり、しかも、化学式(II)は
    Figure 0004068461
    (式中、
    Aryl1、Aryl2は、それぞれが同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれフェニル;1−若しくは2−ナフチル;1−、2−若しくは9−アントラセニル;2−、3−若しくは4−ピリジニル;2−、4−若しくは5−ピリミジニル;2−ピラジニル;3−若しくは4−ピリダジニル;2−、3−、4−、5−、6−、7−若しくは8−キノリニル;2−若しくは3−チエニル;2−若しくは3−ピロリル;2−若しくは3−フラニル;又は2−(1,3,4−オキサジアソゾール)イルであり、
    R'、R"は、それぞれが同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれCN、F、Cl、又は、炭素原子を1〜20個有する、直鎖状若しくは枝分かれ若しくは環状のアルキル基若しくはアルコキシ基であって、その中で1個以上の非隣接CH2基が−O−、−S−、−CO−、−COO−、−O−CO−、−NR1−、−(NR23+-若しくは−CONR4−によって置換されていることがあり、且つ、1個以上のH原子が、F、又は炭素原子を4〜14個有するアリール基若しくはヘテロアリール基によって置換されていることがあり、1個以上の非芳香族基R'によって置換されていることがある、該アルキル基若しくは該アルコキシ基、であり、
    -は、単独で荷電しているアニオン又はそれの同等物であり、
    1、R2、R3、R4は、同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれH、又は、炭素原子を1〜20個有する、脂肪族若しくは芳香族の炭化水素基、であり、
    mは、同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれ0、1、2、3、4、5であり、
    Zは、ホウ素又はアルミニウムである)である]の化合物。
  2. Xが−CH−である、請求項1に記載の化合物。
  3. 置換基Y1〜Y6中のアリール置換基Aryl1、Aryl2が、それぞれフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、又は9−アントラセニルである、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. Zがホウ素である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. 置換基Y5及びY6が、Q'及び水素である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. 一般式(IV)
    Figure 0004068461
    [式中、
    Y1〜Y4の少なくとも2つは、化学式(V)の同一であるか又は相違する置換基であり、化学式(V)によって占められていない芳香族炭化水素の位置に残存するY1〜Y4は、同一であるか若しくは相違する置換基Q'又は水素であり、しかも、化学式(V)は
    Figure 0004068461
    (式中、
    nは、同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれ0、1、2であり、
    R1、R2、R3、R4は、同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれ炭素原子を1〜20個有する、アルキル、アルキルオキシ又はアリール基であり、
    R5、R6は、同一であるか又は相違しており、しかも、それぞれH、CN、F、Cl、Br、I、又は、直鎖状若しくは枝分かれ若しくは環状のアルキル基若しくはアルコキシ基、チオアルキル基若しくはチオアリール基、ニトロ基、ジアリールアミノ基若しくはジアルキルアミノ基、又は、エステル基、アミド基若しくはカルボキシル基、であって、該アルキル基、アルコキシ基又はアリール基が炭素原子を1〜20個有する)である]の化合物。
  7. 基Y1〜Y4の2つ、3つ又は4つが同一である、請求項6に記載の化合物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物を、有機エレクトロルミネセンス素子及び/又はりん光素子において使用する方法。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物を、電子輸送層(ETLs)において、正孔障壁(HBLs)において、並びに/又は、有機エレクトロルミネセンス素子及び/若しくはりん光素子におけるホスト物質として、使用する方法。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物を、写真複写機における電子輸送物質として使用する方法。
  11. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物を、太陽電池における電子受容体又は電子輸送物質として使用する方法。
  12. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物を、有機ICs(回路)における電荷輸送物質として使用する方法。
  13. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物を、有機固体レーザー、又は有機受光素子において使用する方法。
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