JP4067602B2 - 高さ検査方法、それを実施する高さ検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高さ検査方法及びそれを実施する高さ検査装置にかかり、特に、半導体チップの表面に形成されるバンプの高さを精度良く且つ効率的に検査する方法及びそれを実施する高さ検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体チップの表面に入出力端子として複数のバンプ端子をマトリクス状に配置し、半導体チップをフェースダウンで基板にボンディングすることが行われている。このような半導体チップは、フリップチップと呼ばれ、マルチチップモジュール等に利用される。
【0003】
このバンプ端子は、通常半導体基板の表面に形成した電極上に形成された球状の端子であり、半田ディップ法により形成される半田バンプやメッキ法により形成される金属バンプ等がある。
【0004】
複数のバンプ端子が形成されたチップはフェースダウンで基板上にボンディングされるが、その場合、各バンプ端子が基板上の対応する電極と正常に接続されなければならない。従って、バンプの形状が均一で高さも均一に形成されていることが必要である。他のバンプよりも高さが低いと基板の電極との接続不良の原因となり、高さが高いとバンプの形状が大きくボンディング工程で隣接するバンプと短絡する等の恐れがある。
【0005】
そこで、フリップチップをボンディングする前に、表面のバンプの高さを検査することが一般に行われる。高さ検査の一般的な方法は、光を照射してその反射光を2分割フォトダイオードやPSD(Position Sensitive Light Detector)に結像させてその高さを検出する三角測量法である。従って、表面をレーザー光で走査してその反射光の位置によってそれぞれのバンプの高さを検査している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、球状のバンプをレーザー光で走査する場合、その反射光はバンプの近傍で大きく乱反射を起こし、バンプの頂上で極めて高い反射率をもって反射し、バンプ領域外の表面では比較的反射率が一定である。この様に、表面の反射率が大きく変化するため、照射光の強度を一定にすると反射光の強度が大きく変化する。その為、反射光の光量がフォトダイオードやPSDのダイナミックレンジをはずれてしまい、正しい高さの測定ができないという問題がある。
【0007】
また、半導体チップ表面の多数のバンプの高さを測定する為に、上記した三角測量法により反射光が位置検出素子(PSD)上に結像する位置から直接高さを測定する方法が有効である。しかし、バンプの曲面形状により入射光のバンプでの反射位置に応じて反射光の方向が一定ではないので、位置検出素子により検出される高さに誤差が生じる。また、光学系の合焦ずれによっても検出される高さに誤差が発生し、しかも、その誤差の方向は前焦点か後焦点かにより異なる。更に、反射光を受光する光学系の光軸のずれの存在により、検出されるバンプ頂点位置がずれてしまし、検出される高さにずれが含まれる。
【0008】
更に別の問題として、多数のバンプを有するLSIチップ上を高速にレーザ光で走査する為に音響光学偏向器が利用される。音響光学偏向器に対して供給される周波数変動信号が、例えば電圧発振回路により生成される。しかし、この音響光学偏向器が有する非点収差の問題と、電圧発振回路のもつ歪んだ出力特性に伴う非点収差の動的な変化の問題と、更に光学系の公差の問題等から、被測定物上の走査を非点収差ゼロの状態で且つ等速に行うことが非常に困難である。
【0009】
上記の問題点は、いずれもLSIチップ上の多数のバンプの高さを検出する場合に招来される問題点であり、これらを全て解決することが正確な高さ検査には必要である。
【0010】
そこで、本発明の目的は、半導体チップの表面に形成されるバンプ端子の高さを精度良く且つ効率的に検査する方法及びその検査装置を提供することにある。
【0011】
また、本発明の目的は、半導体チップのバンプに限定されず、反射率の大きく異なる領域を有する試料表面の高さを検査する方法及びその検査装置を提供することにある。
【0012】
また、本発明の目的は、バンプの曲面形状に起因する検出される高さの誤差を補正することができる高さ検査方法及びその検査装置を提供することにある。
【0013】
また、本発明の目的は、音響光学偏向器とそれを駆動する電圧発振回路の特性に伴う走査光の非点収差や焦点ぼけ及び走査速度むらをなくすことができる高さ検査方法及びその検査装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、本発明によれば、反射率の異なる領域を有する被検査物の表面に所定の強度の入射光を走査し、その表面からの反射光を光点位置検出手段に結像させ、その結像した光点位置を検出することにより前記表面の高さを検知する高さ検査方法において、
反射率の高い第一の領域を囲みその周辺の反射率の低い第二の領域では、当該高い反射率でも前記光点位置検出手段が飽和しない程度の低い第一の入射光強度で走査を行う工程と、
該反射光の結像光の光量が所定の閾値を越えたことを検知したら、前回の走査時の該検知光量と該入射光強度から求めた適切な第二の入射光強度で走査を行う工程とを有することを特徴とする高さ検査方法を提供することにより達成される。
【0015】
更に、本発明によれば、前記第二の入射光強度Pn+1(i)は、前回の走査時の入射光強度Pn(i)とその時の検知光量Bn(i)から、式、
Pn+1(i)=Pn(i)×Bt/Bn(i)
(但し、Btは前記光点位置検査手段のダイナミックレンジ内の所定値)
に従って演算により求められることを特徴とする。
【0016】
更に、本発明によれば、前記第一及び第二の領域以外の領域では、前記入射光強度をゼロにして走査を行うことを特徴とする。
【0017】
更に、本発明によれば、前記閾値は、前記第二の領域における前記第一の入射光強度に対する検知光量よりも高い値に設定されていることを特徴とする。
【0018】
更に、本発明によれば、前記被検査物は、基板表面に設けられ略球状の形状をしたバンプ端子を有し、前記第一の領域は該バンプ端子の頂上近傍であり、該第二の領域は当該バンプ頂上近傍を囲む周囲の領域であることを特徴とする。
【0019】
半導体チップのバンプ端子の高さ検出において、特に本発明の高さ検査方法が有効である。
【0020】
更に、上記の目的は、本発明によれば、反射率の異なる領域を有する被検査物の表面に所定の強度の入射光を走査し、その表面からの反射光を光点位置検出手段に結像させ、その結像した光点位置を検出することにより前記表面の高さを検知する高さ検査装置において、
前記入射光を生成する発光手段と、
該発光手段を駆動する発光駆動手段と、
反射率の高い第一の領域を囲みその周辺の反射率の低い第二の領域では、当該高い反射率でも前記光点位置検出手段が飽和しない程度の低い第一の入射光強度になる様に前記発光駆動手段を制御し、該反射光の結像光の光量が所定の閾値を越えたことを検知したら、前回の走査時の該検知光量と該入射光強度から求めた適切な第二の入射光強度になる様に前記発光駆動手段を制御する変調手段とを有することを特徴とする。
【0021】
更に、本発明によれば、前記変調手段は、前記第二の入射光強度Pn+1(i)を、前回の走査時の入射光強度Pn(i)とその時の検知光量Bn(i)から、式、
Pn+1(i)=Pn(i)×Bt/Bn(i)
(但し、Btは前記光点位置検査手段のダイナミックレンジ内の所定値)
に従って演算により求められることを特徴とする。
【0022】
上記目的を達成する為に、本発明は、非平面状の表面を有する被検査物の該表面に入射光を照射し、その表面からの反射光を光点位置検出手段に結像させ、その結像した光点位置から前記表面の高さを検知する高さ検査方法において、
基準被検査物を搭載したステージをZ軸方向に移動させて前記基準被検査物の表面の高さを第一の補正用高さ値として検出する第一の補正用高さ検出工程と、
前記基準被検査物の該表面に前記入射光を照射し、その表面からの反射光を前記光点位置検出手段に結像させ、その結像した光点位置から前記基準被検査物の表面の高さを第二の補正用高さ値として検出する第二の補正用高さ検出工程と、
前記被検査物の表面に前記照射光を照射し、その表面からの反射光を前記光点位置検出手段に結像させ、その結像した光点位置から前記被検査物の表面の高さを測定用高さ値として検出する測定用高さ検出工程と、
該測定用高さ値を前記第一の補正用高さ値と第二の補正用高さ値との対応関係に従って補正して、補正済み高さ値を生成する補正工程とを有することを特徴とする。
【0023】
上記発明により、LSIチップ上のバンプの様な曲面状の表面を有する被測定物の場合に生じる検出高さ値の誤差が適切に補正される。補正関数またはテーブルを求める為に第一の補正用高さ検出工程では、ステージをZ軸方向に移動するなど時間を要する工程が含まれるが、補正関数が設定されたあとは、光点位置検出素子を利用した高速の高さ測定により多数のバンプの高さが検出される。
【0024】
上記の目的を達成する為に、本発明は、入射光を音響光学偏向器により偏向し、その偏向された前記入射光をシリンドリカルレンズと入射光学系を介して被検査物の表面上に走査し、その表面からの反射光を光点位置検出手段に結像させ、その結像した光点位置から前記表面の高さを検知する高さ検査方法において、
前記音響光学偏向器に走査用周波数信号を与える駆動回路の入力信号を変化させながら、前記被検査物が載置されるステージ上の所定のパターンを有する設定用サンプルに前記入射光を走査し、その反射光の光量を観測することにより、前記入射光が該設定用サンプル上において非点収差がなく合焦し更に等速度で走査されるような前記入力信号の掃引曲線を求める設定工程と、
前記掃引曲線に従って前記入力信号を前記駆動回路に与えて、前記入射光を前記被測定物の表面上に走査し、その表面からの反射光を光点位置検出手段に結像させ、その結像した光点位置から前記表面の高さを検知する高さ検出工程とを有することを特徴とする。
【0025】
上記の発明によれば、高速走査を可能にする音響光学偏向器を利用するときのシリンドリカル効果による非点収差の問題と、その音響光学偏向器を駆動する回路の特性歪みと、更に光学系の公差等による問題を解決することができる。その駆動回路への入力信号の掃引曲線を、サンプルを入射光で走査してその反射光の光量をモニタリングすることで求めることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例について図面に従って説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0027】
図1は、半導体チップの表面に形成されたバンプ端子を示す斜視図である。複数のバンプ端子2がチップ1の表面上にマトリクス状に配置されている。
【0028】
図2は、そのバンプ端子が形成されている半導体チップ1の部分断面図である。半導体チップ1の表面に形成された電極20の上に、球状のバンプ端子2が形成される。図2に示された例では、バンプB1,B3,B5は正常な大きさであり、正常な高さhに形成されているが、バンプB2は形状が小さくその高さは正常な高さhより低く、バンプB4は形状が大きくその高さは正常値hよりも高い。一般にバンプの高さと大きさは相対的な関係を有するので、ボンディング不良をおこすか否かは、事前にバンプの高さが正常値hに形成されているが否かを検査することにより判定することができる。
【0029】
図3は、バンプに対してレーザー光を走査してバンプの高さを検出する方法を説明する平面図である。また、図4はその側面図である。この例では、図3において、図面に向かって手前側から照射光22が照射され、バンプやチップ表面で反射した反射光24が上側に向かう。そして、図3の上側から順番に照射光が走査される。
【0030】
図4を参照することで、バンプ2近傍での照射光22と反射光24の様子が理解される。図4には、走査1から走査9までが示されている。走査1では、バンプ2に照射されずにチップ1の表面に照射され反射される。走査2では、この例では照射光22がバンプ2の頂上に照射され反射光24が、検査装置の対物レンズ26を通過してPSDに入射される。破線で示した通り、バンプ2が低くなっていると、反射光24は光点位置検出手段であるPSD上の異なる位置に結像され、その結像した光点の位置の違いからバンプ2の高さが検出される。
【0031】
さらに、走査3〜8は、バンプ2の球の形状の為に反射光は乱反射したりして対物レンズ26に入射せず、極めて暗い光しかPSDは検出できない。同様に、図4中の走査1と2の間の領域に走査された場合にも、図に示される通りPSDでは暗い光しか検出できない。
【0032】
上記の如き入射光の位置と反射光の乱れは、バンプ2という特殊な形状に起因するものであるが、半導体チップ表面に限らず同様な特殊な形状の場合でも発生する。
【0033】
[入射光強度の変調方法]
図5は、上記したバンプ2等を走査した時の、照射光の強度とPSDが検知する光量との関係を示すグラフ図である。図5の(a)は照射光の強度を走査位置に対して一定にした場合を示し、同(b)はその時の検知される光量の例を示す。横軸は共に時間iである。即ち、図4の例では、走査1、2の間では図4に示される通り検出される光量が極端に少なく、走査2で極端に多くの光量が検出され、そして走査3〜8において極端に少ない光量しか検知されない。或いは、走査2において、バンプ以外の部分では検知光量は少なく、バンプ頂点では多くなる。従って、検知される光量は、図5(b)に示される通り大きく変動する。図中のBtは、PSD等の光電変換素子のダイナミックレンジの例えば中央値であり、精度良く動作する為には検知される光量がこの中央値Btに近傍位置することが望ましく、少なくとも検知光量がダイナミックレンジ内に納まることが必要である。
【0034】
図5(c)は、上記の検知光量の変動に対応して、照射光の強度を変化させた例を示し、同(d)はその場合の検知光量の変動を示している。上記した通り、検知される光量が中央値Btの近傍に維持されることにより精度の高い位置検出が可能になる。
【0035】
図5(c),(d)の如く検知光量を維持する為に、一般に照射光の変調が行われる。即ち、走査nによって検出される検知光量Bn(i)に基づき、次の走査n+1では同等の反射率で反射光が検知されるという仮定のもとに、次の走査n+1での検知光量がBt値になる様に照射光の強度Pn+1(i)を求める変調方法である。即ち、次式により次の照射光強度Pn+1(i)が求められる。
【0036】
Pn+1(i)=Pn(i)×Bt/Bn(i)
即ち、一つ前の走査nの時の照射強度Pn(i)と検知光量Bn(i)の関係から、次の走査での照射強度Pn+1(i)を求めるのである。
【0037】
図6は、上記の変調方法を説明する為の図である。例えば、点31の様に照射強度P1の時の検知光量がB1であったとすると、その時の反射率はR1の如く表すことができる。従って、次の走査2での照射強度は、上記の変調式に従って、同じ反射率の場合に検知光量がBtになる点32にしたがい照射強度がP2に変調される。そして、その走査2において点33の様に検知された光量がB2であると、その時の反射率はR2である。そこで、次の走査3での照射強度は点34の様にP3となる。
【0038】
この様な変調方法によれば、照射強度を決定するのに、本走査する前にプレ走査を行う必要がなく、単に前の走査の結果を利用して次の照射強度を算出するだけであり、走査全体の速度を落とすことなく最適な変調を行うことができる。
【0039】
ところが、上記したバンプ等が表面に形成されている場合、かかる変調方法では不適切な場合が発生する。バンプの頂点で照射光が反射する場合は、その反射率が極めて高くなる。しかも、前述した通りバンプの頂点で反射する前後の走査では、走査光は乱反射してPSDでは暗い光しか検知できない。従って、図6に示される様に、次の走査での照射強度をP3として走査した結果、そこがR3の如き高い反射率であると、照射強度P3に対して検知光量B3は、ダイナミックレンジの飽和レベルBsよりも遙に高い値に論理的にはなる。しかし、実際には飽和レベルBsを越えているので、検知光量B3は不定となる。従って、次の走査での照射強度が計算不能となるのである。
【0040】
上記の問題は、全体の走査時間の短縮の為に、前回の走査での照射強度と検知光量から次の照射強度を演算で求める変調方式において、半導体チップのバンプの境界部分以外にもアルミニウム配線の境界でも発生する。
【0041】
図7は、本発明者等によって分析されたバンプ2近傍での反射光の光量の分布を示す図である。図4を参照して行った説明から明らかであるが、反射光の光量の分布は、実際のバンプ2の位置に対して、やや上側にずれた位置にバンプ頂点41の最も反射光の光量が大きい領域があり、その前後ではバンプ影42の暗い領域となる。従って、図7に示したような走査方向に対して、変調領域40を例えばバンプ頂点41を囲みその周辺を含む矩形領域と限定することが有効である。
【0042】
そして、その変調領域40においては前述の変調演算式を利用して変調するが、更にその変調領域40内でも、影の部分42とそれ以外の頂点の部分41において変調式を変えることが有効である。
【0043】
図8は、変調領域を拡大した図である。上記した変調領域40内において前記した変調演算式を単純に適用すると、バンプ頂点部41とバンプ影部42との境界部分で検知光量が飽和してしまう。そこで、本発明では、バンプ頂点部42を照射する前後には、非常に暗い影の部分42がある点に着目し、変調領域40内の影の部分42に該当する領域45では、一定の弱い照射強度P0を採用して走査を行い、バンプ頂点41の領域では通常通り前述の変調演算により照射強度を変調する。また、バンプ影42の外側の変調領域44でも、通常通りの前述の変調演算を適用する。
【0044】
図9は、上記の本発明にかかる変調方法を説明するための照射強度と検知光量との関係を示す図である。図8において、走査が上側から下に向かって行われるとする。その場合、変調領域40内に入ると、最初の照射強度は、チップ内で最も反射率が高い部分に照射しても検知光量が光点位置検出素子であるPSDの飽和レベルBsを越えない値P0に設定する。図9に示される通り、最も高い反射率Rmaxでも飽和レベルBsを越えないP0が選択される。この照射強度P0にすることで、例えバンプ頂点41が最初に照射されてもPSDが飽和することはない。そして、前の走査の検知光量が所定の閾値B0よりも低い場合は、バンプ影の領域42であると判断して、次の照射強度もP0とする。従って、閾値B0は、バンプの影42の部分からの反射光の検知光量よりも低い値にセットしておく。
【0045】
その結果、図8の例で説明すると、領域44では通常通り、前述した演算式により照射強度P(i)が設定される。やがて、バンプ影の領域45に達する。すると、検知光量B(i)は閾値B0より低くなる。その結果、次の走査時の照射強度P(i)は強制的にP0に設定される。その後、バンプ頂点の領域41に達すると、その高い反射率により検知光量B(i)も高くなる。但し、上記した通り、照射強度P0に対する検知光量B(i)は決して飽和レベルBsより高くならないので上記の演算式におけるBn(i)が不定になることはない。バンプ頂点の領域41内では、そのまま演算式に従って次の走査の照射強度が変調され、PSDはダイナミックレンジ内の検知光量で、その光点の位置を検出することができる。
【0046】
バンプ頂点から反射した光がPSDに結像したときの光点位置により、バンプ頂点の高さが検出される。
【0047】
更に、変調領域40以外の領域では、照射強度P(i)を強制的にゼロにすることで、無駄な演算を行う必要がなくなり、より高さ検査工程の短縮化につながる。
【0048】
上記した変調領域40をバンプ2の位置に対して適切な位置に設定する為に、本発明では、照射光を走査すると共に半導体チップの表面パターンのデータを格納したCADデータを参照する。即ち、走査の開始点と走査のピッチは予め設定されているので、走査しているチップ上の位置は、高さ検出装置側で知ることができる。従って、CADデータを参照することにより、バンプ2の近傍の所定の領域である変調領域40を走査しているか否かを判定することができる。或いは、CCDカメラ等の撮像装置を利用して走査位置の画像とCADデータとを比較することにより、現在の走査位置を判別することができる。
【0049】
従って、変調領域40外の領域を走査しているときは、照射強度はゼロに設定する。そして、走査位置が変調領域40に入ると初期値P0で走査を開始し、上記した変調演算式により次の照射強度が演算される。そして、検知光量がB0を下回るとその後は、再度照射強度をP0に設定し、検知光量がB0を下回る間は照射強度をP0に維持する。やがて、バンプ頂点の領域41に走査位置が移動すると、その強烈な反射率により検知光量がB0を上回り、再度上記の変調演算式で次の照射強度が演算される。そして、再度バンプの影になると、検知光量がB0を下回り、その後の照射強度がP0に固定される。
【0050】
以上の通り、本発明によれば、上記の変調演算式は、バンプの頂点のごく近傍領域41でだけ利用されるので、光点位置検出素子の飽和を極力抑えることができる。また、バンプ頂点部41の周辺の影の部分42、45では、照射光量がP0で走査が行われるので、バンプ頂点部41の変調の初期値が常にP0と安定するので、頂点部41内では上記演算式による変調を正常に行うことができる。
【0051】
図10は、本発明の実施の形態例の高さ検査装置の構造図である。この例では、バンプ2が形成された半導体チップ1が、X軸、Y方向に移動可能なXステージ8とYステージ9とを有するステージ上に置かれている。そして、レーザー光源4からの照射光22が、音響光学偏向器(Acousto-optic Deflector )AOD5、レンズ10b,10a、そして対物レンズ6aを介してチップ1の表面に照射される。図10では、丁度バンプ2の頂点をレーザー光22が照射している。
【0052】
反射光24は、対物レンズ6b、結像レンズ11を介して、光点位置検出素子のPSD7に結像する。PSD7は、一般にライン方向の位置を検出するときは、左右の電極から検出される光電変換された電流値A,Bの差に従って、光点の位置を検出する。また、電流値A,Bの和によって検知光量が求められる。即ち、図10内の高さ光量演算回路19により、被検査物の高さと反射光の光量が求められる。52はその求められた高さと光量のデータである。変調回路17は、制御部50からの変調指令信号53に従い、上述した変調方法により次の走査の照射強度P(i)を求める。
【0053】
レーザー駆動回路18は、変調回路17により求められた照射強度P(i)に従い、レーザー光源4を駆動する。12はCCDカメラであり結像レンズ13、ハーフミラー15、対物レンズ16を介して走査中の被検査物のチップ1の表面の画像を取り込む。その取り込まれた画像データ54が制御部50に与えられる。
【0054】
さて、上記した高さ検出装置の動作は以下の通りである。先ず、制御部50からのステージ駆動信号55によりX,Yステージが駆動され、適切な走査位置にチップ1を移動させる。その時のチップ1の表面画像がCCDカメラで捉えられ、制御部50に与えられる。制御部50では、チップ表面のパターンを有するCADデータのファイル51からCADデータを入力し、走査位置がバンプ2に対してどの位置にあるかを検出する。
【0055】
そして、偏向領域以外であれば、照射強度を強制的にゼロにするよう、指令信号53により変調回路に指示する。また、偏向領域に達すると、初期値として照射強度をP0にするよう指令信号53により指示する。そして、レーザー駆動回路18は、照射強度P(i)に従う駆動信号によりレーザー光源4を駆動し、レーザー光が生成される。そして、制御部50からの走査信号56にしたがって偏向器5が駆動されて、照射レーザー光22が水平方向に偏向され、チップ表面が走査される。
【0056】
そして、その時の反射光24がPSD7にの結像されて、高さが検出される。そこで、高さ光量演算回路19により求められた高さのデータと、検知光量のデータ52が制御部50に与えられる。一方、変調回路では、検知光量が閾値B0よりも低いか否かの判断をし、閾値B0より高ければあるいは飽和レベルBsより低ければ、通常通り、上記した変調演算式に従って次の走査時の照射強度P(i)を求める。また、検知光量が閾値B0より低いかあるいは飽和レベルBsより高いと強制的に次の照射強度がP0に設定される。即ち、
Pn+1(i)=Pn(i)×Bt/Bn(i)(B0≦Bn(i)≦Bs)
または、
Pn+1(i)=P0 (Bn(i)<B0,Bn(i)>Bs)
である。
【0057】
この様な変調方法により、変調回路17では次の走査の照射強度P(i)をレーザー駆動回路18に与える。無論、変調回路17では、上記の演算式による演算を毎回行うことなく、予め作成しておいた演算式にしたがうルックアップテーブルを作成しておき、そのテーブル値を参照して求めてもよい。
【0058】
図11は、他の変調領域の例を示す図である。この例では、バンプ頂点の領域41の回りの楕円形の領域を変調領域40としている。変調領域40が異なるが、上記の変調方法はそのまま適用される。変調領域40の大きさは、バンプの大きさが小さかったり大きかったりしてその頂点の位置が変わると、バンプ頂点で反射する走査光の位置が変化するので、その程度の頂点の位置の変化が生じてもバンプ頂点41が変調領域40内に入る程度にすることが必要である。即ち、図4にて示した通り、バンプ頂点で反射する走査光は、バンプの大きさが小さくなると破線の通り異なる位置の走査光となる。
【0059】
上記の実施の形態例では、主に半導体チップの表面のバンプ端子の高さを検出するときの照射光の変調方法について説明した。しかしながら、それ以外にも表面に凹凸があり、反射率の異なる領域が分布しているような被検出物にも同様に適用できる。特に、反射率が極めて高い領域と極めて低い領域とが隣接している場合には、反射率が低い領域では強制的に照射強度をP0に設定することで、反射率が高い領域との境界のところで、検知光量がPSD等の光点位置検出素子の飽和領域を越えて不定になることが防止される。そして、反射率が高い領域内では、前述の演算式等に従い、前回の走査時の検知光量にもとづき次の走査時の照射強度が決定されることで、最適な高さ検知を行うことができる。
【0060】
[検出される高さの補正]
上記の実施の形態例では、バンプの表面形状に起因する反射光強度の変動に対応する入射光強度の変調を行うことで、高さ検査を行う。次に、バンプの表面形状が曲面であることに起因して生じる検出される高さの誤差を補正する方法について、以下に説明する。
【0061】
図12は、三角測量法の原理を説明する図である。三角測量法については、図4において概略説明した通りである。図12に示される通り、左側から入射光である照射光22が対物レンズ6aを介して被測定表面60,61に照射される。そして、その被測定表面60,61で反射された反射光24が、対物レンズ6bと結像レンズ11を介して光点位置検出素子PSDの表面に結像する。被測定表面60に対しては、光点位置は位置62になるのに対して、被測定表面61に対しては、光点位置は位置63になる。被測定表面が60より上に位置する場合は、光点位置は62より高い側(High)になる。この様に、三角測量法では、原理的に被測定物を載置したステージのZ軸方向の位置を固定して光路長を固定し、高さの違いに応じて光点位置検出素子PSD上に結像する光点の位置の違いから、その高さを検出する。ステージのZ軸方向の移動が伴わないので、照射光を音響光学偏向器等により走査させるだけで多数のバンプの高さを短時間で検査することができる。
【0062】
ところが、バンプ表面形状が曲面であることから、様々な要因により検出される高さに誤差が発生する。例えば、三角測量法により高さを検査する場合に、最初に被検査物に対して光学系を合焦位置に調節し、その後は光学系を固定して上記の原理で高さを測定する。その場合、検査装置の光学系の合焦位置が被検査物の表面の前後にばらつく。その結果、バンプの頂点の高さを正確に検出することができない。
【0063】
図13及び図14は、かかるバンプの高さ測定の問題点を説明する図である。図13は、照射光22がバンプ2の頂点位置に照射されている場合に、光学系が光点位置検出素子PSDに正確に合焦している状態(図13(a))、光点位置検出素子PSDの後ろの位置64に合焦している状態図(図13(b))、光点位置検出素子PSDの前の位置65に合焦している状態図(図13(c))とを示す。
【0064】
図13(a)は、バンプ2の頂点で反射して光点が光点位置検出素子PSDで合焦する様に光学系が設定された場合である。図に示される通り、バンプ2の頂点で反射した反射光24は、光点位置検出素子PSDの位置62に合焦する。従って、検出される高さは、位置62に対応する高さとなる。
【0065】
一方、図13(b)の様に、光学系の合焦位置が光点位置検出素子PSDの後ろの位置64の場合は、反射光24は光点位置検出素子PSDの上には合焦しない。しかし、光点位置検出素子PSDは両端の端子から検出される信号a,bに対して、(a−b)/(a+b)なる演算により光点像の重心位置を検出するので、この場合も、検出される高さは位置62に対応する高さとなる。さらに、図13(c)の様に、光学系の合焦位置が光点位置検出素子PSDの前の位置65の場合も同様に、検出される高さは位置62に対応する高さとなる。
【0066】
この様に、バンプ2の頂点で照射光22が反射する場合は、この光が均等に反射するので、光学系の合焦位置のずれが発生しても正確な高さの検出が可能である。しかし、照射光22がバンプ2の頂点からずれた位置で反射する場合は、光学系の合焦位置のずれに伴い、検出される高さに誤差が発生する。
【0067】
図14は、バンプ2の頂点からずれた位置66で照射光22が反射する場合を示す。図13と同様に、図14(a)は、光点位置検出素子PSDに合焦する様に光学系が設定された場合を示し、図14(b)は、光点位置検出素子PSDの後ろの位置64に合焦する様に設定された場合を示し、そして、図14(c)は、光点位置検出素子PSDの前の位置65に合焦する様に設定された場合を示す。バンプ2の頂点からずれた位置66で照射光22が反射する場合、特徴的なことは、反射光24が光軸69に対して均等ではなく下側に偏ることである。
【0068】
図14(a)の場合は、反射光24は、光点位置検出素子PSDの位置62に合焦する。上記の通り反射光24が下側に偏っていても、その光点の重心位置は位置62になり、検出される高さはその位置62に対応する高さになる。ところが、図14(b)の後焦点の場合は、光点位置検出素子PSD上に検出される光点の重心位置は図中の位置67になる。その結果、検出される高さは、その位置67に対応するより高い値になる。従って、バンプ2の位置66は、頂点の位置よりも低いのにもかかわらず、検出される高さは、バンプ2の頂点より高い値になってしまう。このことは、照射光22を走査して最も高い位置を頂点位置と判断する場合は、誤ったバンプ頂点高さを検出することを意味する。
【0069】
また、図14(c)の前焦点の場合は、光点位置検出素子PSD上に検出される光点の重心位置は図中の位置68になる。その結果、検出される高さは、その位置68に対応する低い値になる。
【0070】
上記した通り、三角測量法により多数のバンプの高さを検出する場合は、一旦高さ検査装置の光学系を調節したあとは、その光学系を固定して光点位置検出素子PSD上の光点位置により高さを検出する。従って、図14(b)の様に、光学系が後焦点位置に固定されると、頂点からずれた位置66における高さが、常に高めに検出される。逆に、図14(c)の様に、光学系が前焦点位置に固定されると、頂点からずれた位置66における高さが、常に低めに検出される。
【0071】
図14に示した問題を回避する手段として、光点位置検出素子PSDが出力する光点の光強度(信号a+b)が最も高い時に、バンプ頂点で照射光が反射していると判断し、そこでの高さ検出値を頂点の高さとする方法がある。この方法は、バンプ頂点で反射される場合は、位置66のような傾斜がないので、反射側の光学系に捉えられる反射光の強度は、最も強くなることを利用する方法である。
【0072】
図15は、反射光の光強度を手がかりに頂点位置を検出する方法を説明する図である。図15(a)の様に、バンプ2の頂点からずれた位置66で照射光22が反射する場合は、反射光24が光軸69の下側に偏るので、図13(a)の場合よりも光点位置検出素子PSDが検出する光強度(信号a+b)は、少なくなる。従って、位置66はバンプの頂点以外であると検出される。ところが、検査装置の光学系の光軸がずれている場合は、バンプ2の頂点以外の位置で照射光が反射する時に、光点位置検出素子PSDが検出する光強度が最大になることがある。図15(b)は、反射側の光学系の光軸70が、本来の光軸69より下側にずれている場合を示す。この場合は、バンプ2の頂点以外の位置66で反射した反射光24は、光軸70に対して均等になるので、光点位置検出素子PSDが検出する光強度(信号a+b)は、最大となる。従って、位置66を頂点と誤認して、その位置66の高さの測定が行われることになる。
【0073】
上記の様に、反射側の光学系の光軸ずれが存在する時は、光点位置検出素子PSDの検出する光点の光強度が最大の位置を頂点として高さ検査を行う場合に、常に頂点より低い位置の高さが検出される傾向を持つことになる。
【0074】
そこで、本実施の形態例の高さ検査装置は、三角測量法による高速の高さ検査装置に加えて、補正用の高さ検査部を追加する。高さ検査装置により基準被検査物について検出される高さの値X(第二の補正用高さ値)と補正用の高さ検査部により同じ基準被検査物について検出される高さの値Y(第一の補正用高さ値)との相関関係から、補正用の変換関数を求める。そして、実際のバンプの高さ測定を行う時に、三角測量法による高速の高さ検査装置からの検出出力X(測定用高さ値)を変換関数に従って補正された値Y(補正済み高さ値)に変換する。補正用の高さ検査部では、バンプの曲面形状によって検出高さに誤差が発生しない測定方法が採用される。例えば、ステージをZ軸方向に移動して光路長を変えて合焦位置を検出することにより、その時の光路長からバンプの高さを検出する方法等である。
【0075】
図16は、本実施の形態例の高さ検査装置の構成を示す図である。この例では、図10にて示した三角測量法による高さ検査装置100に、補正用の高さ検査部200を付加する。そして、Xステージ8上のYステージ9を矢印74の如く移動させることにより、同じチップ1上のバンプ2を高さ検査装置100で測定することもできれば、補正用高さ検査部200によりその高さを検査することもできる。補正用高さ検査部200では、被測定物の垂直方向(Z軸方向)の位置を変化させて、合焦位置にある光路長から被測定物の高さを測定することをその基本原理とする。従って、Zステージ70は垂直方向に移動可能であり、Zステージ70には、スケール72とその目盛りを読みとるエンコーダ73とが設けられる。
【0076】
三角測量法による高さ検査装置100は、図10で示したものと同等であり、対応する部分には同じ引用番号を付している。即ち、レーザーダイオード4からの照射光が、音響光学偏向器AODにより偏向走査され、レンズ10b,10aさらに対物レンズ6aを介して被測定物のバンプ2に照射される。その反射光は、対物レンズ6bと結像レンズ11を介して、光点位置検出素子PSDに結像する。19は、光点位置検出素子PSDからの信号a,bを受信し、光点位置に対応した信号から高さを演算する高さ演算部である。
【0077】
一方、補正用の高さ検査部200では、光源18からの照明光をハーフミラー82を介して被測定物であるバンプ2に照射する。その反射光がハーフミラー82を通過し結像レンズ83を通過して、CCDなどの撮像素子84に撮像される。高さ演算手段85は、Zステージ70を垂直方向に移動させながら、被検査物の表面が合焦位置になる様に制御する。合焦位置か否かは、例えば撮像素子84上の光点が最も小さくなる(シャープになる)か否かにより判断される。そして、合焦位置になった時のZステージの位置をエンコーダ73からスケール72を読む。このZ値を基準のZ値と比較して、被測定物のバンプ頂点の高さを測定することができる。
【0078】
上記の通り、補正用の高さ検査部200では、光路長を変化させて合焦位置を求め、その光路長から被測定物の高さを検出するので、バンプの曲面形状に依存せず正確に高さを測定することができる。但し、Zステージを移動させる必要があるので、その測定時間は長くなる。
【0079】
図17は、図16の高さ測定装置を利用して測定する時のフローチャート図である。まず最初に、三角測量法による高さ検査装置100側の光学系を合焦位置に調節する(S10)。即ち、被測定物で反射した反射光が、光点位置検出素子PSDの表面上に合焦する様に、光学系のレンズの位置やZステージ70の位置等を調整する。その結果、光学系は合焦位置または若干前焦点または後焦点の位置に設定される。
【0080】
そこで、矢印74の右方向にYステージ9を移動して、被測定物のバンプ2を補正用の高さ検査部200の下に置く。そこで、Zステージを垂直方向に移動させながら、撮像素子84が撮像する光点像が最もシャープまたは小さくなる位置を見つける。その時のZ値から、バンプ2の高さYを高さ演算手段85にて演算して求める(S12)。この高さYは、複数のバンプに対して求める。その求めた高さYは、高さ結果格納用メモリ88に格納される。
【0081】
今度は、矢印74の左方向にYステージ9を移動させ、高さ検査装置100にて、同じ被測定物の複数のバンプ2の高さXを測定する(S14)。この時、光学系の合焦位置はステップS10で調整したままである。その測定結果Xは、高さ結果格納メモリ87に格納される。
【0082】
図16において、破線部86は、例えばマイクロコンピュータ若しくはパーソナルコンピュータにより構成される高さ演算部である。高さ演算部86では、両方の検査装置100,200により検出された高さY、Xの値をメモリ88,87から読み出し、高さデータ補正手段89により高さXとYとの関係が求められる。複数のバンプに対する高さXとYとの分布から、例えば最小二乗近似法により両値の関係式が求められる。
【0083】
図18は、最小二乗近似法によりY=aX+bの一次関数の関係式が求められる例である。測定系の測定値Xと補正系の測定値Yとをプロットし、その分布から近似される関係式が求められる。図19は、更に最小二乗近似法により
Y=an Xn +an-1 Xn-1 +... +a0 X+b
の多次元関数が求められる例である。上記した通り、高さ検査装置100側の光学系が一旦調節されると、その光学系において検出される高さXの誤差は一定の傾向を持つ。従って、図18,19の様に、両値X、Yの分布から一定の関係式が求められる(S16)。この関係式は、変換関数または変換テーブルとしてメモリ90内に格納される。
【0084】
その後、複数の被測定用のチップ1に対して、高さ検査装置100側でバンプ2の高さの測定が上記した三角測量法により行われる(S18)。高さ演算手段19にて光点位置検出素子PSDからの信号から演算された高さ値Xは、高さ補正手段91にて、上記した変換関数または変換テーブルに従って補正された値Yに変換され、補正された高さ値92として出力される(S20)。上記ステップS18とS20が、全ての被測定物のチップの測定が終了するまで行われる(S22)。
【0085】
一旦、高さ検査装置100の光学系が再調整されると、再度上記の工程S102〜S16を行って、新たな変換関数が求められる。そして、その後の測定は、新たに求めた変換関数に従って補正演算される。
【0086】
上記の例では、測定値XとYとの関係から変換関数を求めたが、図20のような測定値と補正値とのテーブルを生成して、メモリ90内に格納してもよい。その場合は、高さ補正手段91では、テーブルの値から直線補間やスプライン補間などにより補正された値Yを求める必要がある。
【0087】
図21は、本実施の形態例の高さ検査装置の他の例を示す図である。図16の高さ検査装置と同じ部分には同じ引用番号を付した。この例では、測定系の高さ検査装置100は、図16と同じである。図16に示された補正系の高さ測定部200は、被測定物からの反射光の光点が最も小さくまたはシャープになる位置を合焦位置として検出した。これに対し、図21の例の補正系の高さ測定部200では、被測定物からの反射光をハーフミラー96で反射し、結像レンズ97とスリット95を通過した反射光の光量を光量検出手段94で監視する。
【0088】
バンプ2で反射した反射光がスリット95で合焦する時に、光量検出手段94は最大の光量を検出する。一方、反射光がスリット95の前方または後方で合焦する時には、スリット95を通過する反射光の光量が減少するので、光量検出手段94は、少ない光量を検出する。従って、Zステージ70を垂直方向に移動させながら光量検出手段94の出力がピーク値になる時のZ値を、エンコーダ73によりスケール72を読みとることで、合焦状態のZ値を得ることができる。そのZ値から補正用の高さ検出値Yが得られる。
【0089】
図21に示した補正系の高さ検査部200においても、Zステージを移動させて光路長を変化させ、合焦位置を検出して、被測定物の高さを検出する。即ち、原理的には図16の補正系の高さ検査部200と同じである。
【0090】
図22は、更に、本実施の形態例の高さ検査装置の他の例を示す図である。図16及び図21の高さ検査装置と同じ部分には同じ引用番号を付した。この例では、測定系の高さ検査装置100は、図16、21と同じである。図22の例での補正系の高さ検査部200では、図21のスリットの代わりにナイフエッジ98を設け、更に、光量検出手段の代わりに2分割フォトダイオード99が設けられる。ナイフエッジ98は、反射光の上部半分を遮断する位置に設けられる。従って、反射光がナイフエッジ98の位置で合焦する場合は、ほぼ全ての反射光がシャープに2分割フォトダイオード99の真ん中に結像する。一方、反射光がナイフエッジ98の前後で合焦する場合は、その反射光の上半分がナイフエッジ98で遮断される。従って、2分割フォトダイオード99の下側のフォトダイオードに光点の重心が移動する。
【0091】
この様に、2分割フォトダイオード99からの信号a−bを監視すると、a−b=0の時に、合焦位置にあることが検出される。従って、Zステージを垂直方向に移動させながら、2分割フォトダイオード99からの信号a−bを監視して、その信号a−b=0になるZ値を検出することで、合焦位置でのZ値を求めることができる。従って、図22の場合も、光路長を変化させて合焦位置を検出することで、高さを測定するという原理は、図16,21の場合と同じである。
【0092】
図23は、更に、本実施の形態例の高さ検査装置の他の例を示す図である。図16及び図21,22の高さ検査装置と同じ部分には同じ引用番号を付した。この例では、測定系の高さ検査装置100は、図16らと同じである。
【0093】
この例の補正系の高さ検査部200では、光の干渉を利用した光路長測定を原理とする。レーザ光などの光源81から投光された光は、ハーフミラー82で反射され被測定物であるバンプ2に投光される。また、ハーフミラー82を透過した光は参照路レンズ103を通過して参照ミラー102で反射する。それぞれ、被測定物と参照ミラーとで反射したレーザ光が、再度ハーフミラー82で合成される。被測定物2で反射したレーザ光と参照ミラー102で反射したレーザ光とでは、光路長の違いによりハーフミラー82の位置ではそれぞれの位相を持つ。従って、この合成によりそれぞれのレーザ光が干渉し、ビート信号が生成される。この干渉により生成される干渉縞が、撮像素子84により検出され、干渉縞の大きさにより、被測定物までの光路長を検出することができる。従って、この例では、ZステージのZ値を検出するエンコーダやスケールは必要がない。
【0094】
[音響光学偏向器の非点収差の除去]
上記の通り、バンプの表面形状が球面であることに伴う照射光の強度の問題、検出高さの誤差の問題が解決された。本発明では、LSIチップ上の多数のバンプの高さを検出するために、三角測量法を利用し、LSIチップ上を照射光が走査し、その反射光が光点位置検出素子PSD上に結像した光点の位置から高さを求める。その場合、物理的な駆動を伴わずに照射光を高速に走査する為に音響光学偏向器が利用される。
【0095】
図24は、かかる音響光学偏向器(Acousto-optic Deflector 、以下AODと称する)を示す図である。AOD122は、音波の伝播によって引き起こされる歪みの影響により屈折率変化が誘起される結晶であり、音波の周波数に依存して屈折率が変化するのを利用して、光の高速走査に利用される。図24に示される通り、鋸歯状の波形の電圧Vinを電圧制御発振回路(VCO)120に与え、生成される信号の周波数をf1 からfn まで変化させる。その周波数信号をAOD122に与えることで、レーザ光110の屈折率が時間経過と共に変化し、レーザ光は走査方向SCANの方向に走査される。
【0096】
入射するレーザ光110は平行光であるが、AOD122から屈折して出ていくレーザ光はある広がりを持つ光となる。高速に走査するために周波数を高速に変化させると、レーザ光110のスポット径の両端では、印加される音波の周波数が厳密には異なるので、スポット径の両端での屈折率が異なることが原因である。しかも、このレーザ光110の広がりは、走査方向SCANの方向にのみ発生し、図24の紙面に垂直な方向には発生しない。これを、本明細書ではAODのシリンドリカルレンズ効果と称する。
【0097】
図25は、音響光学偏向器の非点収差を説明する図である。上記した通り、AOD122で屈折したレーザ光は、シリンドリカルレンズ効果により、走査方向の光126は広がりを持ち、走査方向と垂直な方向の光124は平行のままである。従って、光学系129を通過すると、走査方向に垂直な光124の合焦点125と走査方向の光126の合焦点127とが異なる位置になる。この両合焦点125と126との差128が非点収差と呼ばれる。かかる非点収差の存在は、レーザ光を被測定物であるバンプ表面に合焦させ、その反射光の光点の位置から高さを検出する方法においては、精密な高さ検出の妨げとなる。
【0098】
図26は、AODのシリンドリカルレンズ効果をなくす為の照射光学系の構成例を示す図である。OAD122の屈折光側にシリンドリカルレンズ130を挿入することにより、走査方向に広がった屈折光を平行光に戻すことができる。図中、4はレーザ光源、10a、10bはリレーレンズ、6aは対物レンズである。被測定物であるサンプル131の表面に、レーザ光が合焦する状態で、等速度でX方向に走査されることが望まれる。
【0099】
図26の様にシリンドリカルレンズ130を挿入することで、走査周波数の変化に伴うAODの静的なシリンドリカルレンズ効果は、多少除去することができる。しかしながら、AODの特性は、それに供給される周波数信号を生成する電圧発振回路の周波数特性の歪みによる動的なシリンドリカルレンズ効果も含まれる。
【0100】
図27は、電圧発振回路の特性歪みによる動的なシリンドリカルレンズ効果を説明する図である。電圧発振回路120に鋸歯状の電圧Vinを印加することで、レーザ光をAOD122で屈折させ、その屈折光にシリンドリカルレンズ130を通過させることで、静的なシリンドリカルレンズ効果は一応除かれる。しかし、電圧発振回路120の特性歪みにより、入力電圧Vinのリニアな変化に対して出力周波数の変化はリニアではなく歪んでいる。従って、光学系129を通過すると、走査位置によりサンプル131上で合焦する場合があれば、それより例えば前で合焦する場合もある。図27には、走査方向の光についての合焦位置134,135,136が示されている。この例では、サンプル131の走査開始位置では合焦点134と前焦点になっている。更に、サンプル131の走査中央位置では合焦点135はちょうどサンプル表面上に一致する。そして、サンプル131の走査終了位置では合焦点136と再び前焦点になっている。
【0101】
図28は、電圧発振回路120の入力電圧Vinに対する出力の周波数特性例を示す図である。この例では、実線がその周波数特性であり、入力電圧Vinが低い領域と高い領域では、周波数の変化率が低下し、入力電圧Vinが中央付近の領域では、周波数の変化率が高くなっている。理想的には、入力電圧Vinのリニアな変化に対して、周波数もリニアに変化する破線の特性が望ましい。しかしながら、一般に電圧発振回路は、図28の如く歪んだ特性となる。この歪み特性は一例である。
【0102】
図28の様に、電圧発振回路120の出力周波数の特性に歪みがあることで、図27で説明した様な走査位置によって合焦点の位置が異なる現象が発生する。即ち、入力電圧Vinが高い領域と低い領域とは、図28の特性図では、出力周波数が低い領域と高い領域に対応する。その時に、両領域において周波数の変化が遅いことに伴い、図24で説明した走査方向の光の広がりが小さくなる。一方、入力電圧Vinが中央の領域では出力周波数の変化が早く、図24で説明した走査方向の光の広がりは大きくなる。同じレーザ光のスポット径であっても、周波数の変化が遅い場合は両端での周波数の違いが小さく、その分光の広がりが小さくなり、周波数の変化が早い場合は両端での周波数の違いが大きくなり、その分光の広がりが大きくなるからである。従って、図27の様に、レーザ光の走査の中央部で合焦点135がサンプル131上にあるとすると、走査の開始と終了のところでは前焦点134,136となる。
【0103】
上記の電圧発振回路の歪み特性による動的なシリンドリカルレンズ効果は、例えばその回路の特性に応じて、出力の周波数の変化が一定になる様に入力電圧Vinを歪んで与えれば良い。しかしながら、電圧発振回路の特性は、それぞれ異なるので、検査装置毎に特性に併せて入力電圧Vinの変化曲線を生成する必要がある。
【0104】
更に、シリンドリカルレンズ130自体も公差を有するので、単にAOD122の後方にシリンドリカルレンズ130を挿入しても完全に静的なシリンドリカルレンズ効果を除去することはできない。また、光学系の公差も検査装置それぞれで異なるので、それによる誤差も除去することが望まれる。
【0105】
最も理想的には、AOD122の後方にシリンドリカルレンズ130を挿入して、且つ入力電圧Vinを最適の掃引波形にすることで、レーザ光がサンプル上を等速で移動し且つ全走査領域でサンプル上に非点収差ゼロで合焦する走査を実現することにある。そのための方法について、以下に説明する。
【0106】
図29は、レーザ光の走査における時間と入力電圧、回折角、非点収差、走査位置及び走査速度との関係を示す図である。図29(a)の様に、入力電圧Vinの掃引波形がリニアな場合は、AODによる回折角の変化は図29(b)の実線の通りになる。即ち、走査開始の時間t0では回折角の変化が遅く、中央の時間t1では回折角の変化が早く、更に、走査終了の時間t2では回折角の変化が遅くなる。それに伴い、図29(d)に示される通り、走査位置は実線の様に歪んみ、走査速度は最初と最後が遅く、中央のt1で早くなる。それに伴い、非点収差は、図29(c)に示した通りに、両端で小さく中央で大きくなる。
【0107】
図30は、走査速度と非点収差との関係を示す図である。上記した通り、走査速度が高いと非点収差は大きくなり、走査速度が低いと非点収差は小さくなる。図30にて、縦軸はシリンドリカルレンズが挿入されない場合の非点収差と、挿入された場合の非点収差とを示す。シリンドリカルレンズが挿入されることで、ある速度v0 において走査方向の光は非点収差がゼロになる。従って、この速度v0 が全走査範囲で実現されれば、走査範囲全域で非点収差ゼロを実現することができるはずである。
【0108】
図31は、理想的な入力電圧Vinの掃引電圧曲線を設定して高さ検出を行うフローチャート図である。本実施の形態例のフローチャートでは、電圧発振回路に与える電圧を任意に制御できる様にすると共に、走査光の反射した光の光量(光強度)を検出することで、光学系に固有の最適な走査速度v0 と、その速度で一定して走査する為の入力電圧Vinの掃引電圧曲線を求める。それを行う為に、図32に示す2種類の設定用サンプルが利用される。設定用サンプル140は照射光の走査方向であるX軸に垂直なY軸方向に反射率が低い領域(斜線部分)と高い領域のパターンが形成される。このパターンは、例えばシリコン基板(反射率小、斜線部分)とその表面に形成したアルミニウム層(反射率大)から構成される。また、設定用サンプル142は、照射光の走査方向(X軸方向)に同様の反射率が低い領域(斜線部分)と高い領域のパターンが形成される。
【0109】
図31に示される通り、第一段階としてサンプル140に対して、シリンドリカルレンズ130の非曲面方向にレーザ光を走査して、光学系に固有の合焦点位置を検出する(ステップS30)。図33は、このステップS30の光学系の合焦位置を検出する方法を説明する図である。図33(a)に示される通り、電圧発振回路に与える入力電圧Vinを一定にし、レーザ光の走査をサンプル140の中央で止めた状態を維持する。そして、ステージを図中Y軸方向に等速度で移動し、その時の反射光の光量(光強度)をPSDやフォトダイオードでモニタする。その時に観測される光量と時間との関係は、図33(b)に示される通りであり、サンプル140のパターン境界の部分で光量が立ち上がる。その場合、ステージのZ軸方向を変化させたりレンズ位置を変化させたりして光路長を変化させて、光量の立ち上がり時間trが最も短い位置を検出する。その位置が、合焦点上にサンプルが位置している状態である。図33(b)の破線は、合焦点位置にない状態の時の光量波形であり、実線は合焦点位置にある状態の時の波形である。
【0110】
次に、第二段階として、AODで偏向された光の走査方向の焦点がステップS30で求めた合焦点位置に一致する走査速度を求める。即ち、非点収差ゼロになる走査速度v0 (図30参照)を求める工程である。
【0111】
図34は、その第二段階の非点収差ゼロの走査速度v0 を検出する工程を説明する図である。まず、サンプル142を上記のステップS30で求めた合焦位置に置いて、図34(a)に示される通り、電圧発振回路の入力電圧Vinをリニアに変化させレーザ光をサンプル142上のX軸方向に走査する。更に、入力電圧Vinは、図34(b)に示される通りその変化率をv1 、v2 、v3 の如く変化させて、その時に検出される反射光の光量を図34(c)の如く検出する。実線v2 で示された様な、光量の立ち上がり時間が最短になる時の電圧Vinの変化率v2 を求める。この変化率v2 で入力電圧Vinを与えた時に、サンプル142の中央のパターンエッジの位置で非点収差がゼロになっていることが理解される。
【0112】
図34(b)の様にリニアに変化する入力電圧Vinの場合は、図34(d)に示される通りレーザ光の走査速度は、電圧発振回路の特性歪みにより走査の中央t1で大きく、最初t0と最後t2で小さくなる。従って、図34(b)の様に入力電圧Vinの変化率を変えると、走査速度は図34(d)に示される様に上下に変化する。
【0113】
従って、パターンのエッジに対応する走査領域の中央の時間t1における実線の走査速度が、非点収差ゼロになる理想的な走査速度v0 である。以上の第二段階の工程は、図31のフローチャートのステップS32,S34,S36に対応する。この段階では、理想的な走査速度v0 をパターンエッジの位置で実現できる入力電圧Vinの変化率v1 が判明したことになる。
【0114】
次に、第三回段階として、上記第二段階で非点収差がゼロの時の理想的な走査速度を求める。第二段階で求められた入力電圧Vinの変化率v1 を維持してレーザ光を走査しながら、サンプル142を走査方向にΔxだけ移動する。この時、図34(c)の如き反射光の光量(強度)の立ち上がり時刻の変化Δtを求める。その結果、非点収差ゼロの走査速度v0 が、v0 =Δx/Δtとして求められる(S38)。
【0115】
そして、第四段階として、走査線上の全ての位置で上記理想的な走査速度v0 となるような入力電圧Vinの掃引波形を求める(S40)。具体的な手法は種々考えられる。図35は、その一例を説明する為の図である。図35(b)に示される通り、電圧発振回路の入力電圧Vinを実線144の様に直線的に変化させると、その走査位置は、図35(a)の実線146に示される様に歪むことが明らかである。この走査位置の検出は、例えば、サンプル152のエッジ位置を走査方向(X軸方向)の複数の既知の位置に移動して、反射光の光量が立ち上がる時間をプロットすることにより簡単に求めることができる。
【0116】
そこで、図35(a)に示される実線146の走査位置を、破線147の如く直線的に変化する様にすることで、全走査範囲で理想の走査速度v0 を実現することができる。従って、実線146の走査位置を破線147の走査位置に変更できる様に、入力電圧Vinを変更する。その変更した時間毎の入力電圧vinをプロットすると、図35(b)の破線に示される理想的な掃引曲線145が求められる。
【0117】
従って、入力電圧Vinを理想的な掃引曲線145で電圧発振回路に与えることで、走査領域全域にわたり非点収差ゼロになる走査速度v0 での走査を実現することができる。以上の4つの段階を経て、入力電圧Vinの初期設定が終了する。この初期設定により求められた入力電圧Vinの掃引曲線は、光学系の公差、シリンドリカルレンズの公差、電圧発振回路の固有の特性を全て考慮して全走査領域で非点収差がゼロになる曲線である。また、等速度の走査が実現される掃引曲線である。従って、高さ検出装置としては、単に、サンプル140と142を走査してその時の反射光の光量の変化を観測することにより、理想的な入力電圧Vinの掃引曲線を求めることができる。
【0118】
そこで、図31のステップS42乃至S46に示される通り、被測定物のサンプルをステージに載せて、上記第一段階で求めた合焦位置の光学系の状態で、上記第四段階で求めた入力電圧Vinの掃引曲線によりレーザ光を走査し、三角測量法によりサンプルの高さを検出する。この高さ検出は、全ての検査すべきサンプルの検査が終了するまで行われる。この高さ検出工程においては、既に述べた通り、レーザ素子の駆動信号を最適に変調し、検出される光点位置検出素子PSDの出力を補正することで、より精度の高い高さ検出を行うことができる。
【0119】
図36は、上記した理想的な入力電圧Vinの掃引曲線を求める為の検査装置の構成例を示す図である。この構成例では、レーザ光源4からのレーザ光がAOD122により偏向され、シリンドリカルレンズ130及び走査側の光学系150を経由してステージ152上のサンプルに照射される。電圧発振回路120に与えられる入力電圧Vinを掃引することにより、レーザ光がステージ152上のサンプル上を走査される。受光光学系154を経由した反射光は、光センサ156でその光量が検出される。光センサ156は、例えば光点位置検出素子PSDで良く、その出力信号の和(a+b)が光量(光強度)である。また、フォトダイオードでもよい。検出された光量は、A/D変換回路158でデジタル値に変換され、CPU160に供給される。
【0120】
CPU160は、メモリ162やディスプレイ164に接続される。更に、CPU160は、レーザ光源の駆動信号175をD/A変換回路168を介してレーザドライバ170に与える。また、CPU160は、電圧発振回路120の入力電圧値の信号176を与える。更に、ステージコントローラ172にステージ駆動命令信号177を与える。ステージコントローラ172によりステージドライバ174が駆動され、ステージ152に駆動される。
【0121】
図36に示した検査装置であれば、電圧発振回路120への入力電圧VinをCPU160により任意に変化させ、その時に検出される光量を監視することができる。また、ステージ152を任意の位置、方向に移動させながら、検出される光量を監視することができる。
【0122】
更に、補正パターンとして全走査領域で均一な反射率を有するパターンを加え、その均一なパターン上を走査した時の反射光の光量を観察し、光量にむらがあればそれを打ち消す様にレーザ駆動信号を変調することが好ましい。その結果、AODの透過率特性、光学系の視野特性、サンプルの反射特性に起因する反射強度のむら等を補正することができる。
【0123】
上記した音響光学偏向器が有するシリンドリカルレンズ効果に起因して発生する非点収差を除去した状態で、被測定資料のバンプ付きLSIチップの表面を等速で走査することができる。従って、高速に走査させても精度の高い高さ検査を行うことができる。
【0124】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、半導体チップ等の表面に形成されたバンプの頂点部の照射強度の変調を高速にかつ正確に行うことができる。従って、バンプの高さ検査工程を高速にかつ精度良く行うことができる。
【0125】
更に、半導体チップ以外の被検査物であっても、同様に高速で高精度にその高さ検査を行うことができる。
【0126】
更に、本発明によれば、バンプ等の表面形状が曲面であることに伴う高さ検出値の誤差を適切に補正することができるので、より正確な高さの検出を行うことができる。
【0127】
更に、本発明によれば、被検査資料の表面を、非点収差がなく等速で照射光を走査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体チップの表面に形成されたバンプ端子を示す斜視図である。
【図2】バンプ端子が形成されている半導体チップ1の部分断面図である。
【図3】バンプに対してレーザー光を走査してバンプの高さを検出する方法を説明する平面図である。
【図4】バンプに対してレーザー光を走査してバンプの高さを検出する方法を説明する側面図である。
【図5】照射光の強度とPSDが検知する光量との関係を示すグラフ図である。
【図6】変調方法を説明する為の図である。
【図7】バンプ2近傍での反射光の光量の分布を示す図である。
【図8】変調領域を拡大した図である。
【図9】本発明にかかる変調方法を説明するための照射強度と検知光量との関係を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態例の高さ検査装置の構造図である。
【図11】他の変調領域の例を示す図である。
【図12】三角測量法の原理を説明する図である
【図13】バンプの高さ測定の問題点を説明する図である。
【図14】バンプの高さ測定の問題点を説明する図である。
【図15】バンプの高さ測定の問題点を説明する図である。
【図16】本実施の形態例の高さ検査装置の構成を示す図である。
【図17】図16の高さ測定装置を利用して測定する時のフローチャート図である。
【図18】補正用変換関数の例を示す図である。
【図19】補正用変換関数の例を示す図である。
【図20】補正用テーブルの例を示す図である。
【図21】本実施の形態例の高さ検査装置の他の例を示す図である。
【図22】本実施の形態例の高さ検査装置の他の例を示す図である。
【図23】本実施の形態例の高さ検査装置の他の例を示す図である。
【図24】音響光学偏向器を示す図である。
【図25】音響光学偏向器の非点収差を説明する図である。
【図26】AODのシリンドリカルレンズ効果をなくす為の照射光学系の構成例を示す図である。
【図27】電圧発振回路の特性歪みによる動的なシリンドリカルレンズ効果を説明する図である。
【図28】電圧発振回路の入力電圧Vinに対する出力の周波数特性例を示す図である。
【図29】レーザ光の走査における時間と入力電圧、回折角、非点収差、走査位置及び走査速度との関係を示す図である。
【図30】走査速度と非点収差との関係を示す図である。
【図31】理想的な入力電圧Vinの掃引電圧曲線を設定して高さ検出を行うフローチャート図である。
【図32】2種類のサンプルを示す図である。
【図33】光学系の合焦位置を検出する方法を説明する図である。
【図34】非点収差ゼロの走査速度v0 を検出する工程を説明する図である。
【図35】入力電圧Vinの掃引波形を求める方法の例を説明する為の図である。
【図36】理想的な入力電圧Vinの掃引曲線を求める為の検査装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体チップ
2 バンプ端子
4 レーザー光源
5、122 音響光学偏向器、OAD
6 対物レンズ
7 PSD、光点位置検出素子
8、9 ステージ
12 CCDカメラ
17 変調回路
18 レーザー駆動回路
40 変調領域
41 バンプ頂点領域
42 バンプ影領域
50 制御部
51 CADデータ
120 駆動回路、電圧発振回路
130 シリンドリカルレンズ
Claims (6)
- 反射率の異なる領域を有する被検査物の表面に所定の強度の入射光を走査し、その表面からの反射光を光点位置検出手段に結像させ、その結像した光点位置から前記表面の高さを検知する高さ検査方法において、
前記入射光による走査を一定方向にずらしながら繰り返し行い、
反射率の高い第一の領域を囲むその周辺の反射率の低い第二の領域では、当該第一の領域での高い反射率でも前記光点位置検出手段が飽和しない程度の低い第一の入射光強度で走査を行う工程と、
その後、該反射光の結像光の光量が所定の閾値を越えたことを検知した後の前記第一の領域では、直前の走査時の入射光強度Pn(i)とその時の前記反射光の検知光量Bn(i)から、式、Pn+1(i)=Pn(i)×Bt/Bn(i)、(但し、Btは前記光点位置検査手段のダイナミックレンジ内の所定値,nは主走査位置)に従って演算される第二の入射光強度で走査を行う工程とを有し,
前記被検査物は、基板表面に設けられ略球状の形状をしたバンプ端子を有し、前記第一の領域は該バンプ端子の頂上近傍であり、該第二の領域は当該バンプ頂上近傍を囲む周囲の領域であることを特徴とする高さ検査方法。 - 請求項1に記載の高さ検査方法において、前記第一及び第二の領域以外の領域では、前記入射光強度をゼロにして走査を行うことを特徴とする高さ検査方法。
- 請求項1または2に記載の高さ検査方法において、前記閾値は、前記第二の領域における前記第一の入射光強度に対する検知光量よりも高い値に設定されていることを特徴とする高さ検査方法。
- 反射率の異なる領域を有する被検査物の表面に所定の強度の入射光を走査し、その表面からの反射光を光点位置検出手段に結像させ、その結像した光点位置から前記表面の高さを検知する高さ検査装置において、
前記入射光を生成する発光手段と、
該発光手段を駆動する発光駆動手段と、
前記入射光による走査を一定方向にずらしながら繰り返す走査手段と、
反射率の高い第一の領域を囲みその周辺の反射率の低い第二の領域では、当該第一の領域での高い反射率でも前記光点位置検出手段が飽和しない程度の低い第一の入射光強度になる様に前記発光駆動手段を制御し、その後、該反射光の結像光の光量が所定の閾値を越えたことを検知した後の前記第一の領域では、直前の走査時の入射光強度Pn(i)とその時の前記反射光の検知光量Bn(i)から、式、Pn+1(i)=Pn(i)×Bt/Bn(i)、(但し、Btは前記光点位置検査手段のダイナミックレンジ内の所定値,nは主走査位置)に従って演算される第二の入射光強度になる様に前記発光駆動手段を制御する変調手段とを有し,
前記被検査物は、基板表面に設けられ略球状の形状をしたバンプ端子を有し、前記第一の領域は該バンプ端子の頂上近傍であり、該第二の領域は当該バンプ頂上近傍を囲む周囲の領域であることを特徴とする高さ検査装置。 - 請求項4に記載の高さ検査装置において、前記変調手段は、前記第一及び第二の領域以外の領域では、前記入射光強度をゼロにする様に前記発光駆動手段を制御することを特徴とする高さ検査装置。
- 請求項4または5に記載の高さ検査装置において、前記閾値は、前記第二の領域における前記第一の入射光強度に対する検知光量よりも高い値に設定されていることを特徴とする高さ検査装置。
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