JP4065406B2 - 難燃性ポリエステルフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、製品に熱安定性および難燃性を付与するリン含有難燃性ポリエステルの使用に関する。
建築物、織物、家具および電気用途に使用されるポリマー材料のほとんどは可燃性であり、これらの材料の可燃性を低減し、かつ、材料を使用する際、より安全にすることが強く望まれている。最も一般的な手法は、可燃性のポリマー系に1種または複数の難燃性成分を添加することであるが、その結果として他の問題が生じることがある。一般に、これらの添加剤はアンチモン化合物または臭素化合物をベースとするものであるが、この種の難燃性化学物質を避ける環境上の圧力が高まりつつある。例えば、ハロゲン含有難燃剤は、高温に曝されたときに有毒ガスを放出することがある。さらに、これらの化学物質はしばしば、10〜20%の配合量で添加されなければならない。公知の難燃剤をこのような高レベルで使用すると、後続の加工および/または配合されたポリマー組成物の物理的特性に悪影響を及ぼすことがある。
無ハロゲンであり、実質的にアンチモンを含まない難燃剤が知られている。レソルシノールビスジフェニルホスフェート(RDP)などの芳香族リン酸オリゴマーは、ポリ(ブチレンテレフタレート)(PBT)を含めたポリマー組成物中で、難燃剤として様々な濃度で使用されてきた(例えば、特許文献1、2参照)。ピロリン酸メラミン(MPP)も、ポリエステル組成物中で難燃剤として有用であることが知られている(例えば、特許文献3、4、5参照)。式[(ArO)2P(O)O]2X(式中、Ar=任意選択で置換されたフェニル;X=任意選択で置換されたフェニレン、ナフタレン、またはビフェニレン)で表される芳香族有機リン化合物、およびポリエステルフィルムの調製におけるそれらの使用が開示されている(例えば、特許文献6参照)。
リン含有難燃剤をポリマー鎖中に組み込むことも知られている。添加剤とポリマーとの単なる物理的なブレンドとは異なり、ポリマー合成中に、難燃剤を、ポリマーを形成する他のモノマー成分と共重合させる。共重合法は、難燃剤の「ブリードアウト」する傾向、すなわちポリマー組成物から形成された製品の表面へ移動する傾向を最小限に抑える。難燃性のポリエステルを提供する共重合法が開示されている(例えば、特許文献7、8、9参照)。
しかしながら、リン含有難燃剤成分のポリマー主鎖への組み込みに関連していくつかの問題がある。第1に、リン含有モノマーは、コポリマー合成中に直面する温度で安定でないことがある。第2に、得られるリン含有コポリマー自体の物理的特性が悪影響を受けることがある。例えば、得られるコポリマーが、このコポリマーから製品を製造するのに用いられる加工温度で安定でないことがある。第3に、リン含有コポリエステルから製造された製品の難燃性を向上させることはできるが、そうした製品の他の物理的特性が悪影響を受けることがある。例えば、コポリマー中にリン含有成分が存在すると、こうしたコポリマーから製造された製品の耐加水分解性が低下し得ることが示されている(例えば、非特許文献1参照)。
リン含有基をポリマー主鎖の主鎖中に組み込むのではなく、主要なポリマー主鎖に懸垂(pendant)するようにポリマー主鎖中に組み込まれるリン含有モノマー化合物を提供することによって、これらの問題に対処しているいくつかの開示がある。この一部のリン含有化合物は、コポリマー合成中に直面する温度でより高い熱安定性を有するだけではなく、コポリマー自体に後続の製品製造中により高い熱安定性を付与することが開示されている(例えば、特許文献10参照)。この一部のリン含有化合物は、後続の加工中にコポリマーの鎖の分解を引き起こす、あるいはコポリマーの重合度を低下させることがない。このことは、このコポリマーから製造された製品の改善した色彩によって明らかとなる(例えば、特許文献10参照)。
懸垂型のリン含有基を有する難燃性のリン含有ポリエステルオリゴマーの合成、および繊維の生産におけるその使用が開示されている(例えば、特許文献11参照)。このオリゴマーは、350℃を越える熱分解温度を有し、後続の加工中に耐熱性を有することが報告されている。類似の化合物で、懸垂型のリン含有基がビフェニル基を含むものも開示されている(例えば、特許文献12参照)。
リン含有基が主要なポリマー主鎖に懸垂したコポリエステル繊維は、リン含有基をポリマー主鎖の主鎖中に組み込んだコポリエステル繊維と比べて改善された耐加水分解性を示すことが開示されている(例えば、非特許文献1参照)。
しかし依然として、難燃性と熱安定性の両方を有するポリエステル製品が求められている。
欧州特許出願公開第0491986号明細書 欧州特許出願公開第0685518号明細書 米国特許第4278591号明細書 米国特許第5618865号明細書 米国特許第5708065号明細書 特開平09−111100号公報 特開平05−051441号公報 特開平05−051440号公報 特開昭62−277429号公報 米国特許第4157436号明細書 米国特許第5650531号明細書 米国特許第5530088号明細書 特公昭49−45397号公報 米国特許第4157436号明細書 英国特許出願公開第838708号明細書 欧州特許出願公開第0408197号明細書 米国特許第5925428号明細書 米国特許第5882798号明細書 米国特許第4684679号明細書 米国特許第4812498号明細書 米国特許第4681905号明細書 米国特許第4446262号明細書 米国特許第5251064号明細書 米国特許第5264539号明細書 米国特許第3244708号明細書 米国特許第3843371号明細書 米国特許第4619956号明細書 米国特許第5288778号明細書 国際公開第94/05645号パンフレット 欧州特許出願公開第0006686号明細書 欧州特許出願公開第0031202号明細書 欧州特許出願公開第0031203号明細書 欧州特許出願公開第0076582号明細書 Sato et al., J. Applied Polymer Sci., 2000, 78, pp1134-1138 Encyclopaedia of Chemical Technology, Kirk-Othmer, Third Edition, John Wiley & Sons, Volume 23, Pages 615 to 627
本発明の一目的は、熱安定性を維持しながら、難燃性添加剤を含まないポリエステル製品と比べて改善された難燃性を有するポリエステル製品、特にポリエステルフィルムを提供することである。本発明のさらなる目的は、公知の難燃性ポリエステル製品と比べて改善された熱安定性を有する難燃性ポリエステル製品、特にポリエステルフィルムを提供することである。
本発明によれば、1種または複数のジカルボン酸、1種または複数のジオール、および1種または複数の共重合可能なリン含有難燃性化合物からなるコポリエステルの使用であって、前記コポリエステルから製造された製品、特にポリエステルフィルムに熱安定性および難燃性を提供する目的で、リン原子がコポリエステル中のポリマー主鎖に懸垂した基の中に存在するというコポリエステルの使用が提供される。
本発明によれば、1種または複数のジカルボン酸、1種または複数のジオール、および1種または複数の共重合可能なリン含有難燃性化合物からなるコポリエステルの使用であって、製品、特にフィルムの製造において、それらに熱安定性および難燃性を提供する目的で、リン原子がコポリエステル中のポリマー主鎖に懸垂した基の中に存在するというコポリエステルの使用が提供される。
本明細書で使用されるとき、「熱安定性」という用語は、加水分解経路によってほとんどまたは全く分解が起こらない、乾燥空気中、すなわち実質的に無水条件下でのポリマーの熱安定性を意味するものとする。本発明の一実施態様では、「熱安定性」という用語は、周囲温度以上、具体的には50℃以上の温度、より具体的には90℃以上の温度、より具体的には130℃以上の温度、特に約140℃以上の温度に曝されたとき、とりわけ前記暴露が長期間にわたる場合の、ポリマーの熱安定性を意味する。好ましい実施態様では、熱安定性は、老化(すなわち、空気中での周囲温度を越える温度への暴露)の前後での機械的特性の保持、特に極限引張強さおよび/または伸び(%)の変化に関して測定される。したがって、熱的に安定なポリエステル製品は、前述のように周囲温度を越える温度での空気への暴露によって、その機械的特性(特に極限引張強さ、および/または伸び(%))を保持するか、あるいは最小限の崩壊しか受けない。
1種または複数のジカルボン酸、1種または複数のジオール、および1種または複数の共重合可能なリン含有難燃性化合物からなるコポリエステルは、以下では「コポリエステル」と称するが、これは線状合成ポリエステルであることが好ましい。このコポリエステルを、当該技術分野において周知の慣用の技術に従って、ジカルボン酸、ジオール、および共重合可能なリン含有難燃性化合物を縮合することによって得ることができる。
このコポリエステルのジカルボン酸成分は、1種または複数の任意の適切なジカルボン酸、または(炭素原子6個までの)それらの低級アルキルジエステル、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,5−、2,6−、もしくは2,7−ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、または1,2−ビス−p−カルボキシフェノキシエタン(任意選択で、ピバル酸などのモノカルボン酸を含む)から選択することができる。芳香族ジカルボン酸が好ましく、具体的にはテレフタル酸、ナフタル酸およびイソフタル酸、特にテレフタル酸が好ましい。
このコポリエステルのジオール成分を、1種または複数の任意の適切なグリコール、具体的には脂肪族または脂環式グリコール、例えばエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールから選択することができる。脂肪族グリコールが好ましく、エチレングリコールが好ましい。
好ましいコポリエステルは、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)、ならびにエチレンイソフタレートおよびエチレンテレフタレート残基を含むコポリエステルから誘導される。
共重合可能なリン含有難燃性化合物は、それがポリエステルのポリマー主鎖内に組み込まれることを可能とする末端基、すなわち水酸基(OH)やカルボン酸基(COOH)などエステルを形成する官能基を含むべきである。好ましい実施態様では、そのような2つの官能基が存在する。リン原子はポリマー主鎖に懸垂しなければならないので、リン原子はコポリエステルのジオールまたはジカルボキシルモノマーとエステルを生成することが可能な官能基中に存在してはならない。例えば、共重合可能な難燃性化合物が水酸基を含む場合、その水酸基はリン上に配置されてはならず、−C(OH)基の形で存在すべきである。このように、コポリエステルのポリマー主鎖内にリンエステル部分を形成することが可能であるべきではない。
好ましい実施態様では、共重合可能なリン含有難燃性化合物は、下記の式(I):
Figure 0004065406
[式中、
1は、−COOR4、−OR5および−OCOR6から選択されるエステル形成基であり、
2およびR3は、ハロゲン原子、1〜10個の炭素原子を有する炭化水素基、およびR1から独立して選択され、
4は、水素原子、カルボニル基、または水酸基もしくはカルボキシル基を含むことができる1〜10個の炭素原子を有する炭化水素基であり、
5は、水素原子、または水酸基もしくはカルボキシル基を含むことができる1〜10個の炭素原子を有する炭化水素基であり、
6は、水酸基またはカルボキシル基を含むことができる1〜10個の炭素原子を有する炭化水素基であり、
Aは、1〜8個の炭素原子を有する二価または三価の炭化水素基であり、
n1は1または2であり、
n2およびn3はそれぞれ、0、1、2、3または4である]
で表される化合物から選択され、特に、前記化合物はエステルを形成する2個の官能基を含む。
式(I)の化合物を、例えば、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド(DOP)、またはベンゼン核が置換されたその類似体を、エステルを形成する官能基を有する不飽和化合物と反応させることによって、あるいは前述の反応と同時にもしくは反応後に、ジオールまたはジカルボン酸と共にエステル化することによって製造することができる。前記不飽和化合物は、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸などのジカルボン酸、またはそれらの無水物もしくはエステルが好ましいが、ブランテノール酸(brantenolic acid)などのオキシカルボン酸または2−ブテン−1,4−ジオールや3−ブテン−1,2−ジオールなどの不飽和グリコールを用いることもできる。好ましい実施態様では、不飽和化合物はイタコン酸、またはその低級アルキルエステルもしくは無水物である。
DOPまたはベンゼン核が置換されたその類似体を、2−ヒドロキシビフェニルまたは核が置換されたその類似体および三塩化リンから合成できることが開示されている(例えば、特許文献13参照)。式(I)のリン含有化合物を製造するには、式(I)のn2およびn3が共にゼロである化合物に相当する、ベンゼン核に置換基を有していない化合物(すなわちDOP)を用いることが特に好ましい。DOP(またはベンゼン核が置換されたその類似体)と前述の不飽和化合物との間の反応では、前者と後者のモル比が約1:1となるように、これらを反応させることが好ましいが、これらのいずれか一方をいくらか過剰に用いることもできる。
例えば、DOPとイタコン酸ジメチルを出発化合物として使用すると、リン含有化合物の製造方法は次のようになる。出発化合物を室温で混合した後、その混合物を100℃以上の温度、好ましくは120℃〜200℃の温度で、不活性ガス雰囲気下で撹拌しながら加熱する。反応速度を高めるために、触媒としてナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシドなどの金属アルコキシドを用いることができる。一切の副反応を抑えるために、反応系中にメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノールなどの低級アルコールを存在させることができる。
一実施態様では、R1はカルボキシル基、1〜7個の炭素原子を有するカルボキシル基のアルキルエステル、シクロアルキルエステル、アリールエステル、水酸基、1〜7個の炭素原子を有するヒドロキシアルコキシカルボニル基、および
Figure 0004065406
で表される基から選択され、かつ、n1は2であることが好ましい。n1が2であるとき、R1はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R2およびR3は、ハロゲン(好ましくは塩素または臭素)、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、および前述のR1の一価の基から選択されることが好ましい。A基は、メチレン、エチレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレンなどの低級アルキレン基;1,3−フェニレン、1,4−フェニレンなどのアリーレン基;1,3−キシリレン、1,4−キシリレン、−(CH2)−C64−などのアリーレンを有する二価の基;次式
Figure 0004065406
[式中、R8は水素原子、またはメチル、エチルなどの低級アルキル基を表し、かつ、n4は0または1である]で表される三価の基、および次式
Figure 0004065406
から選択されることが好ましい。前述の炭化水素基を、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子で置換することができる。
Aは三価の基であることが好ましい。特に各R1が−COOR4から選択される好ましい実施態様では、Aは次式の
Figure 0004065406
三価の基である。
特に好ましい実施態様では、リン含有難燃性化合物は次式:
Figure 0004065406
で表される。
適切なリン含有難燃性化合物のさらなる実施態様が、その合成方法と共に開示されている(例えば、特許文献14参照。この開示を参照によって本明細書に組み込む)。
リン含有難燃剤を組み込んだコポリエステルは、当該技術分野において公知のいかなる方法で合成することができる(例えば、特許文献14参照。この方法の開示を参照によって本明細書に組み込む)。コポリエステル中に存在する難燃剤の量は、コポリエステルの重量に対するリンの重量で、好ましくは0.05から2質量%、より好ましくは0.1から1質量%、より好ましくは0.2から0.8質量%、最も好ましくは0.3から0.6質量%の範囲内である。
前記コポリエステルから得ることができるポリエステルフィルムは自己支持性フィルムであり、これは支持ベースがなくても単独で存在することができる自己支持性構造体を意味する。フィルムの厚さは広範囲にわたって変えられるが、好ましくは5から300μm、より好ましくは10から100μm、特に12から50μm、とりわけ12から30μmの範囲内である。
ポリエステルフィルムを、当該技術分野において周知の慣用の技術で製造することができる。フィルムの形成は、後述の手順に従って押出成形により、都合よく行われる。一般に、この方法は、溶融ポリマーの層を押出成形するステップと、押出物を急冷するステップと、急冷した押出物を少なくとも一方向に配向するステップとを含む。
フィルムは一軸配向することもできるが、二軸配向することが好ましい。例えばチューブラー法(tubular process)やフラットフィルム法といった、配向性フィルムを製造するための当該技術分野において公知のいかなる方法で、配向をもたらすことができる。フィルムの面内で互いに垂直な方向に引っ張ることで二軸配向をもたらして、満足のゆく機械的特性および物理的特性の組み合わせを達成する。
チューブラー法では、熱可塑性ポリエステルチューブを押出成形し、これを続いて急冷し、再加熱し、次いで、横配向を起こすために不活性ガスの圧力によって膨らませ、さらに縦配向を起こす速度で引くことによって、同時二軸配向をもたらすことができる。
好ましいフラットフィルム法では、フィルムを形成するコポリエステルを、スロットダイを通じて押出成形し、コポリエステルがアモルファス状態に確実にクエンチされるように、冷却したキャスティングドラム上で速やかに急冷する。次いで、急冷された押出物をコポリエステルのガラス転移温度より高い温度で少なくとも一方向に延伸することによって、配向をもたらす。急冷された平らな押出物をまず一方向、通常は縦方向、すなわちフィルム延伸機の順方向に、次いで横方向に延伸して、連続的な配向をもたらすことができる。押出物の順方向への延伸は、1組の回転ロール上または2対のニップロールの間で都合よく行われ、次いで横方向の延伸がテンタ装置で行われる。別法としては、キャストフィルムを、二軸のテンタで順方向と横方向の両方に同時に延伸することができる。延伸はポリエステルの性質によって決まるある範囲まで行われ、例えば、ポリエチレンテレフタレートは、延伸時または各方向の延伸時に、配向性フィルムの寸法が、元の寸法の2から5倍、より好ましくは2.5から4.5倍となるように通常延伸される。一般に、延伸は70から125℃の範囲の温度で行われる。一方向のみの配向が必要とされる場合には、さらに高い延伸比(例えば、約8倍まで)を用いることができる。縦方向と横方向に均一に延伸する必要はないが、釣り合いのとれた特性を望むならば、そうすることが好ましい。
コポリエステルの結晶化を促すために、コポリエステルのガラス転移温度以上だがその溶融温度以下の温度で寸法上の制限下、ヒートセットすることによって、延伸フィルムを寸法的に安定化させることができ、またそれが好ましい。実際のヒートセットの温度および時間は、フィルムの組成物によって変わるが、フィルムの引裂き抵抗特性を実質的に低下させるような選択を行うべきではない。これらの制約の範囲内で、一般に約135℃から250℃のヒートセット温度が望ましいことが開示されている(例えば、特許文献15参照)。
フィルムは、1つまたは複数の個別の層を含むことができ、この個別の層の少なくとも1つ、好ましくはそれぞれが前述の難燃性コポリエステルを含む。異なる層のそれぞれが、前述のジカルボン酸およびジオール成分からなるポリエステルを含むことができる。異なる層のそれぞれのポリマー材料は、同一でも異なっていてもよい。多層フィルムは、1つ、2つ、3つ、4つまたは5つ、あるいはそれ以上の層を含むことができ、一般的な多層構造は、AB、ABA、ABC、ABAB、ABABA、またはABCBAのタイプとすることができる。好ましくは、フィルムは1つまたは2つの層、好ましくはただ1つの層を含む。
フィルムが2層以上含む場合、共押出成形によって製造するが、それぞれのフィルム形成層をマルチオリフィスのダイの独立したオリフィスを通して同時に共押出成形を行い、その後溶融したままの層を1つに合わせることによって、あるいは好ましくは、溶融したそれぞれのポリマーの流れを、まずダイのマニホールドに通じるチャネル中で1つに合わせるシングルチャネルの共押出成形を行い、その後混合することなく層流の条件下、ダイのオリフィスから一緒に押出成形することによって、製造が都合よく行われて、多層ポリエステルフィルムが製造され、この多層フィルムを前述のように配向およびヒートセットさせることができる。多層フィルムの形成は、慣用の積層技術によって例えば、予め形成された第1の層と予め形成された第2の層とを積層することによって、あるいは、例えば第1の層を予め形成された第2の層上にキャストすることによって、行うこともできる。
多層フィルムはヒートシール可能層を含むことができる。ヒートシール可能層とは、必要とされる表面に対してヒートシール結合を形成することができるいかなる層でもよく、このような層は、当技術分野において周知である。ヒートシール可能層のポリマー材料は、それが結合する表面に密着するために適当な濡れを与えられるだけ、その粘度が低くなるという十分な程度まで軟化させるべきである。基層が溶融する(さもなければ、構造に影響を及ぼすか、あるいは構造上の完全性を弱める)ことなく、ヒートシール可能層のポリマー材料を軟化させるために加熱して、また任意選択で加圧することにより、ヒートシール結合をもたらす。したがって、ヒートシール可能層のポリマーは、多層フィルムの他の層の溶融温度より低い温度でヒートシール結合を形成することができるというような温度で、軟化し始めるべきである。一実施態様では、ヒートシール可能層のポリマーは、多層フィルムの他の層のポリマー材料の溶融温度よりも約5℃から50℃、好ましくは約5℃から30℃、好ましくは少なくとも約10℃だけ低い温度でヒートシール結合を形成できるというような温度で軟化し始めるべきである。
ヒートシール可能層は、ポリエステル樹脂、特に1種または複数のジカルボン酸または(炭素原子14個までの)それらの低級アルキルジエステルと、1種または複数のグリコール、特に脂肪族もしくは脂環式グリコール、好ましくは脂肪族グリコール、より好ましくはアルキレングリコールとから誘導されたコポリエステル樹脂を適当に含む。適切なジカルボン酸には、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、または2,5−、2,6−もしくは2,7―ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、およびコハク酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、スベリン酸、またはピメリン酸などの脂肪族ジカルボン酸が含まれる。適切なグリコールには、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、および1,6−ヘキサンジオールなどの脂肪族ジオール、ならびに1,4−シクロヘキサンジメタノールおよび1,4−シクロヘキサンジオールなどの脂環式ジオールが含まれる。エチレングリコールまたは1,4−ブタンジオールが好ましい。
好ましくは、ヒートシール可能層は、少なくとも2種のジカルボン酸から誘導されたコポリエステル(本明細書では「ヒートシールコポリエステル」と称する)を含む。一実施態様では、ヒートシールコポリエステルを、脂肪族ジオールと複数の芳香族ジカルボン酸、特にテレフタル酸およびイソフタル酸とから誘導することができる。好ましいヒートシールコポリエステルは、エチレングリコール、テレフタル酸およびイソフタル酸から誘導される。テレフタル酸成分とイソフタル酸成分の好ましいモル比は、50:50から90:10の範囲、好ましくは65:35から85:15の範囲である。好ましい実施態様では、ヒートシールコポリエステルは、エチレングリコールと、約82モル%のテレフタレートおよび約18モル%のイソフタレートとのコポリエステルである。出願人の同時係属中の英国特許出願公開第0023927.7号明細書に記載したような他のポリマーを用いることもできる。この開示を参照によって本発明に組み込む。ヒートシールコポリエステルの形成は、一般に275℃までの温度で、縮合またはエステル交換による公知の方法で都合よく行われる。
ヒートシール可能層の厚さは、一般にフィルムの厚さの約1%から30%の間である。ヒートシール可能層の厚さは、約50μmまで、好ましくは約25μmまで、より好ましくは約15μmまで、より好ましくは約10μmまで、より好ましくは約0.5μm〜6μm、より好ましくは約0.5μm〜4μmの厚みを有することができる。
ヒートシール可能層の形成は、慣用の技術によって、例えばコーティング、慣用の積層技術の使用、あるいは予め形成された基層の上にヒートシール可能層のポリマーをキャストすることによって行うことができる。ヒートシール可能層および基層の形成は、本明細書に記載する共押出成形によって都合よく行われる。基層の分子配向をもたらすために共押出成形されたシートを延伸し、好ましくは前述のようにヒートセットする。ヒートシール可能層に用いられるほとんどのポリマーでは、基層を延伸するために適用される条件は、ヒートシール可能層のポリマーの部分的な結晶化を一般的に引き起こし、したがって、ヒートシール可能層の所望の形態を作り出すように選択された温度で寸法上の制限下、ヒートセットすることが好ましい。一般に、ヒートシール可能なポリマーの結晶溶融温度より低い温度でヒートセットを行い、複合物(composite)を冷却してもよく、あるいは複合物を冷却させることにより、ヒートシール可能なポリマーは本質的に結晶のまま留まる。ヒートシール可能なポリマーの結晶溶融温度より高い温度でヒートセットを行うと、本質的にアモルファスなヒートシール可能なポリマー層が生成する。したがって、コポリエステルの基層およびコポリエステルのヒートシール可能層を含む複合シートを175から200℃の範囲内の温度でヒートセットすると、実質的に結晶性のヒートシール可能層が一般的に生じる。200から250℃の温度を用いると、本質的にアモルファスなヒートシール可能層が一般的に生じる。ヒートシール可能層で用いるのに適切なある種のポリマーは、常にアモルファスのまま留まる。
ヒートシール可能層は、層をそれ自体に対してシールすることによって測定して、好ましくは200から3000Nm-1、より好ましくは300から1500Nm-1、特に350から500Nm-1のヒートシール強度を示す。
フィルムの1つまたは複数の層は、ポリエステルフィルムの製造に慣例的に用いられるいかなる添加剤を、都合よく含むことができる。したがって、架橋剤、染料、顔料、ボイド形成剤(voiding agent)、滑剤、抗酸化剤、ラジカル捕捉剤、(以下でより詳細に述べるような)紫外線吸収剤、熱安定剤、抗ブロッキング剤、界面活性剤、スリップ助剤、蛍光発光剤、光沢向上剤、分解促進剤(prodegradent)、粘度調節剤、分散安定剤などの添加剤を、適宜組み込むことができる。特に、ある層は、製造中の取扱性および巻取り性を向上させることができる粒子状フィラーを含めることができる。粒子状フィラーは、例えば、粒子状無機フィラーまたは不相溶性樹脂フィラー、あるいはこうしたフィラーの2種以上の混合物であってもよい。
「不相溶性樹脂」とは、フィルムの押出成形および製造中に出くわす最も高い温度で、溶融することがない、あるいはポリマーと実質的に混ざらない樹脂を意味する。不相溶性樹脂が存在すると通常、空隙のある層が生じ、このことは、その層が少なくとも一部の分離した独立気泡を含む気泡質構造からなることを意味する。適切な不相溶性樹脂には、ポリアミドおよびオレフィンポリマー、特にその分子中に炭素原子を6個まで含むモノαオレフィンのホモポリマーまたはコポリマーが含まれる。好ましい材料には、低密度または高密度のオレフィンホモポリマー、特にポリエチレン、ポリプロピレンもしくはポリ−4−メチルペンテン−1、オレフィンコポリマー、特にエチレン−プロピレンコポリマー、またはこれら2種以上の混合物が含まれる。ランダムコポリマー、ブロックコポリマーまたはグラフトコポリマーを用いることができる。
粒子状無機フィラーには、慣用の無機フィラー、特に、アルミナ、シリカ(特に沈降シリカまたは珪藻土のシリカ、およびシリカゲル)およびチタニアなどといった金属または半金属の酸化物、か焼された陶土、ならびにカルシウムおよびバリウムの炭酸塩や硫酸塩などのアルカリ金属塩が含まれる。粒子状無機フィラーは、空隙のあるタイプのものでも空隙のないタイプのものでもよい。適切な粒子状無機フィラーは均質で、単一のフィラー材料または化合物、例えば二酸化チタンや硫酸バリウムのみから本質的に構成することができる。あるいは、フィラーの少なくとも一部を不均質とすることができ、主要なフィラー材料は追加の改質成分に関連するものである。例えば、主なフィラー粒子は、フィラーがポリエステルと融和する程度を促進するまたは変更するための、顔料、石鹸、界面活性剤、カップリング剤または他の改質剤などといった表面改質剤と一緒に処理されることができる。
好ましい粒子状無機フィラーには、二酸化チタンおよびシリカが含まれる。
二酸化チタン粒子は、アナターゼまたはルチルの結晶形からなっていてもよい。二酸化チタン粒子は、好ましくは大部分がルチルを含み、より好ましくはルチルを少なくとも60質量%、特に少なくとも80質量%、とりわけほぼ100質量%含むことが好ましい。この粒子を、塩素法(chloride process)や硫酸法(sulphate process)などといった、標準的な方法で調製することができる。二酸化チタン粒子を、好ましくはアルミニウム、ケイ素、亜鉛、マグネシウム、またはそれらの混合物といった無機酸化物でコートすることができる。このコーティングは、脂肪酸、および好ましくは8から30個の炭素原子、好ましくは12から24個の炭素原子を適切に有するアルカノールなどの有機化合物をさらに含むことが好ましい。ポリジメチルシロキサンまたはポリメチルヒドロゲンシロキサンなどのポリジオルガノシロキサンまたはポリオルガノヒドロゲンシロキサンが適切な有機化合物である。コーティングは、水性懸濁液中の二酸化チタン粒子に適用するのが適切である。無機酸化物を、水性懸濁液中でアルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、硝酸アルミニウム、ケイ酸、またはケイ酸ナトリウムなどの水溶性化合物から沈殿させる。二酸化チタン粒子上のコーティング層は、二酸化チタンの重量に基づき、無機酸化物が1から12質量%の範囲、および有機化合物が0.5から3質量%の範囲であることが好ましい。
無機フィラーは細かく粉砕されるべきであり、その体積分布による中央粒径(体積%を粒子の直径に関連付ける累積分布曲線上で読み取った、全粒子の体積の50%に相当する球相当径、しばしば「D(v,0.5)」値と呼ばれる)は、好ましくは0.01から5μm、より好ましくは0.05から1.5μm、特に0.15から1.2μmの範囲である。
無機フィラー粒子のサイズ分布も重要なパラメータであり、例えば、過度に大きな粒子の存在は、目障りな「スペックル」を示すフィルム、すなわちフィルム中の個々のフィラー粒子の存在が、肉眼で認められるフィルムが生じる可能性がある。好ましくは、無機フィラーの粒子は、30μmを越える実粒径を有するべきではない。こうしたサイズを越える粒子を、当該技術分野において公知のふるい分け法によって除去することができる。しかし、ふるい分けの操作で、必ずしも選択したサイズよりも大きい全ての粒子を除去することが完全に成功するわけではない。したがって実際には、無機フィラー粒子の数で99.9%の粒子のサイズが、30μmを越えるべきではなく、好ましくは20μmを越えるべきではなく、より好ましくは15μmを越えるべきではない。好ましくは無機フィラー粒子の少なくとも90体積%、より好ましくは少なくとも95体積%が、体積分布による中央粒径の±0.8μm、好ましくは±0.5μmの範囲内にある。
フィラー粒子の粒径を、電子顕微鏡、コールターカウンター、沈降分析および静的または動的光散乱によって測定することができる。レーザー光回折に基づく技術が好ましい。選択した粒径を下回る粒子の体積の割合を表す累積分布曲線をプロットし、第50百分位数を測定することによって、中央粒径を求めることができる。
層の組成物の諸成分を、慣用の方法で一緒に混合することができる。例えば、層のポリマーを誘導するモノマーの反応物と混合することによるか、あるいは諸成分を、タンブルブレンドもしくはドライブレンドによって、または押出成形機内で配合し、続いて冷却し、通常は顆粒もしくはチップに粉砕することによって、ポリマーと混合することができる。マスターバッチ技術を使用することもできる。
フィルムは光学的に透明でもよく、標準規格ASTM D1003に従って測定して、散乱可視光の百分率(ヘーズ)が、10%未満であることが好ましく、6%未満であることが好ましく、3.5%未満であることがより好ましく、2%未満であることが特に好ましい。この実施態様では、フィラーは一般にごく少量しか存在せず、一般に所与の層の0.5質量%を越えることはなく、好ましくは0.2質量%未満である。
他の実施態様では、フィルムは不透明かつ高充填であり、光透過密度(Transmission Optical Density)(TOD)(Sakura デンシトメーター;タイプ PDA 65;透過モード)が、好ましくは0.1から2.0、より好ましくは0.2から1.5、より好ましくは0.25から1.25、より好ましくは0.35から0.75、特に0.45から0.65の範囲を示すことが好ましい。フィルムは、ポリマーブレンド中に有効量の不透明剤を組み込むことによって不透明にされる。適切な不透明剤には、前述のような不相溶性樹脂フィラー、粒子状無機フィラー、またはこうしたフィラーの2種以上の混合物が含まれる。所与の層内に存在するフィラーの量は、層ポリマーの重量に対して、好ましくは1質量%から30質量%、より好ましくは3質量%から20質量%、特に4質量%から15質量%、とりわけ5質量%から10質量%の範囲である。
不透明フィルムの表面は、本明細書に記載したように測定して、60から120単位、より好ましくは80から110単位、特に90から105単位、とりわけ95から100単位の範囲の白色度指数を示すことが好ましい。
フィルムの外表面がくすんでいる場合、好ましくは、本明細書に記載したように測定して、60%未満、より好ましくは5%から55%、特に20%から50%、とりわけ35%から45%の範囲内に60°光沢値を示す場合、特に改良された美的外観が生じる。
フィルムの取扱性および巻取り性を向上させるために、フィルムは「スリップコーティング」を含んでもよい。適切なスリップコーティングは、任意選択でさらに架橋剤(例えば、特許文献16参照。この開示を参照として本明細書に組み込む)を含むアクリルおよび/またはメタクリルポリマー樹脂の不連続層とすることができる。他のスリップコーティングには、ケイ酸カリウムのコーティング(例えば、特許文献17、特許文献18参照。この開示を参照として本明細書に組み込む)が含まれる。ヒートシール可能層を含む複合フィルムでは、スリップコーティングはフィルムのヒートシール可能層とは反対側に配置される。
好ましくは、コポリエステル、または前記コポリエステルを含む1つもしくは複数のフィルム層は、紫外線吸収剤を含む。ポリエステルは、一般に紫外線放射に対する安定性の欠如を示す。この安定性の欠如は、日光に曝されるとポリエステルが黄色くなること、曇ること、または亀裂が入ることで明らかとなり、そのため屋外環境でのフィルム使用の可能性が制限されてきた。ポリエステルに紫外線吸収材料を組み込むことにより、紫外光に対するポリエステルの安定性が高まることが知られている。ポリマーによってではなく紫外線吸収剤によって入射紫外光のほとんどが吸収されるように、紫外線吸収剤の吸光係数は、関係のあるポリマーの吸光係数よりずっと高い吸光係数を有する。紫外線吸収剤は、一般に吸収したエネルギーを熱として放散し、それによってポリマー鎖の分解を回避する。その結果、紫外光に対するポリマーの安定性が高まる。ある種の用途では、難燃性、熱安定性および紫外線に対する安定性を示すフィルムが望ましいが、同時に難燃剤および紫外線安定剤を含まない慣用のフィルムに関連する機械的特性、強度および透明度などの特性を保持することが望ましい。
原則的に、ポリエステルと一緒に用いるのに適した有機または無機の紫外線吸収剤はいずれも、本発明で使用することができる。適切な有機紫外線吸収剤の例も開示されている(例えば、非特許文献2参照)。紫外線吸収剤の特定の例には、ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類(例えば、特許文献19、20、21参照)、ベンゾオキサジノン類(例えば、特許文献22、23、24参照)、ならびにトリアジン類(例えば、特許文献25、26、27、28、29参照。)が含まれる。これらの文献の教示を参照によって本明細書に組み込む。
本発明の一実施態様では、紫外線吸収剤を化学的にポリエステル鎖に組み込むことができる。こうした紫外線に安定なポリエステルを、ポリエステル中にベンゾフェノンを組み込むことによって製造することができる(例えば、特許文献30、31、32、33参照。その教示を参照により本発明に組み込む)。
トリアジン類は好ましい紫外線吸収剤であり、より好ましくはヒドロキシフェニルトリアジン類、特に式(II):
Figure 0004065406
[上式で、Rは水素、C1〜C18のアルキル、ハロゲンもしくはC1〜C12のアルコキシで置換されたC2〜C6のアルキル、またはベンジルであり、かつR1は水素またはメチルである。]で表されるヒドロキシフェニルトリアジン化合物が好ましい。Rは、好ましくはC1〜C12のアルキルまたベンジル、より好ましくはC3〜C6のアルキル、特に好ましくはヘキシルである。R1は好ましくは水素である。とりわけ好ましい紫外線吸収剤は、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシル)オキシ−フェノールであり、これはCiba社製の添加剤からTinuvin(商標)1577FFとして市販されている。
適切な無機紫外線吸収剤には、電子顕微鏡で測定されたとき、200nm未満、より好ましくは5から150nm、特に10から100nm、とりわけ15から40nmの範囲の平均結晶サイズ有する酸化亜鉛または二酸化チタンなどの金属酸化物粒子が含まれる。既に本明細書で述べたように、二酸化チタン粒子は特に好ましい。
紫外線吸収剤の量は、コポリエステル組成物の重量に対して、好ましくは0.1質量%から10質量%、より好ましくは0.2質量%から7質量%、より好ましくは0.6質量%から4質量%、特に0.8質量%から2質量%、とりわけ0.9質量%から1.2質量%の範囲が好ましい。
本発明の一実施態様では、有機紫外線吸収剤、好ましくはトリアジン、および無機紫外線吸収剤、好ましくは二酸化チタン、は共にポリエステル基層中に存在する。無機紫外線吸収剤と有機紫外線吸収剤の重量比は、好ましくは0.5〜10:1、より好ましくは1〜5:1、特に1.5〜2.5:1の範囲が好ましい。
本発明を用いて得ることができるポリエステルフィルムは、例えばスクリーン、シェード、または壁紙における使用、コンデンサやフレキシブルプリント回路、メンブランタッチスイッチなどの電気部品および回路の製造における使用、ならびに建設業および運輸業で用いられる部品の製造における使用などといった様々な使用を有している。
以下の試験方法を用いて、ポリエステルフィルムのいくつかの特性を測定する。
(i)ヘイズは、ASTM D1003−61に従って、Hazegard システム XL−211を用いて測定する。
(ii)フィルム表面の60°光沢値は、DIN67530に従って、Dr Lange 反射率計 REFO 3(ドイツ、デュッセルドルフのDr Bruno Lange,GmbHより入手可能)を用いて測定する。
(iii)ヒートシール可能層のヒートシール強度は、ポリエステルフィルムの2つのサンプルのヒートシール可能層を一緒に配置し、275kPa(40psi)の圧力の下、140℃で1秒間加熱したもので測定する。シールされたフィルムを室温まで冷却し、シールの単位幅当たりの直線張力(linear tension)の下、4.23mm/秒の一定速度でフィルムの層を別々に剥離するのに必要な力を測定してヒートシール強度を決定する。
(iv)熱安定性は、フィルムのサンプル(幅25.4mm、長さ125mmのフィルム片)を140℃のオーブン中で老化することによって試験される。極限引張強さ(UTS)および破断するまでの伸びを、標準試験 ASTM D882−88に従って、Instron 4301(ジョーの間隔50mm)で測定する。UTSおよび伸びは、異なる期間老化したいくつかのサンプルについて測定を行い、元の値のパーセンテージとして表す。
(v)難燃性を、以下のような垂直燃焼試験を用いて測定する。
各フィルムサンプルから200mm×50mmの試験サンプルを切り取り、直径13mm、長さ200mmのチューブを作製した。各フィルムサンプルからの2つの試験サンプルを、試験で用いた。サンプルのコンディショニングは全くなかった。チューブの上端から75mmの線を引いた。炎の適用前に、スタンドと共に試験サンプルを垂直に保持するバネクランプで、各チューブの上端を閉じた状態に保持した。チューブの一端を閉じることにより、炎適用中の煙突の効果を防止した。20±1mmの青い炎が生じるように、バーナーの炎を調節した。正確な高さを実現するために、プロパンの供給および空気口を絶えず調節することが必要であった。
フィルムのチューブを垂直に保ち、かつ、炎はフィルムより下10mmのチューブの底部に適用した。炎の適用を3秒間行い、フィルムが縮んでバーナーから離れるにつれてバーナーを上方に移動させて、10mmの距離を維持した。3秒後に炎をサンプルから離し、最初の炎適用後の残炎時間(duration of flaming)(秒単位)を記録した(A)。繰り返し3秒間の適用を終えて、2回目の炎適用後の残炎時間(秒単位)(B)、および2回目の炎適用後の残炎時間と残じん時間(duration of glowing)とを加えた時間(秒単位)(C)を記録した。試験片が75mmのマークまで燃えれば、観察結果Dは「あり」とした。炎適用中に試験片から溶融ポリマーの滴が落ちれば、観察結果Eは「あり」とした。
本発明を以下の実施例でさらに例示する。この実施例は例示目的のためのみにすぎず、前述した本発明を限定する意図ではない。本発明の範囲を逸脱することなく細部に変更を加えることができる。
(実施例1)
リン含有ポリエチレンテレフタレートコポリエステルを、70kgの反応器で実施される標準的な直接エステル化反応を用いて調製した。水を蒸留し、圧力を低下させ、安定剤を添加した後、モノマーを重縮合用の容器に移した。この時点で、陶土、およびアンチモン触媒を加える前に、リン含有難燃性添加剤を255〜260℃の温度でモノマー中に供給した。3種類のリン含有難燃剤を用いて、3種類のリン含有コポリエステルを調製した。その量は以下のとおりであった。
Ukanol ES(登録商標)(実施例1) 8.65kg(11質量%相当)
Phosgard PF100(登録商標)(比較例1) 2.16kg(3質量%相当)
Exolit PE100(登録商標)(比較例2) 1.78kg(2.4質量%相当)
Ukanol ES(登録商標)は、Schill & Seilacher GmbH & Co.(ドイツ、ボブリンゲン)より入手可能である。Phosgard PF100(登録商標)は、Solutia Inc.(米国、ミズーリ州、セントルイス)より入手可能である。Exolit PE100(登録商標)は、Clariant GmbH(ドイツ、ズルツバハ)より入手可能である。
Ukanol ES(登録商標)、Phosgard PF100(登録商標)、ならびにExolit PE100(登録商標)およびExolitの構造を、以下にそれぞれ式(1)、(2)および(3):
Figure 0004065406
(1):Ukanol ES(登録商標)
Figure 0004065406
(2):Phosgard PF100(登録商標)
Figure 0004065406
(3):Exolit PE100(登録商標)
Figure 0004065406
Exolit PE100(登録商標)の開環した形
として示す。
Figure 0004065406
Figure 0004065406
(4):Ukanol ES(登録商標)を含むポリエチレンテレフタレートをベースとするコポリエステル
Figure 0004065406
(5):Phosgard PF100(登録商標)(X=フェニル)、またはExolit PE100(登録商標)(X=メチル)を含むポリエチレンテレフタレートをベースとするコポリエステル
で示されるようなものであると思われる。
フィルム化の前に、各ポリマーを10質量%のTinuvin 1577(登録商標)のマスターバッチとブレンドして、配合量を1質量%とした。押出成形機および溶融パイプの温度を標準的なPETの温度よりも5℃低い270℃にして、ベント式二軸押出成形機に各ポリマーを乾燥していない状態で供給した。押出成形されたポリマーは、順方向の延伸比を3.2(予熱温度は70℃であった;順方向の延伸ロールは70℃であった)、および横方向の延伸比を4.2(予熱温度は80℃であった;横方向の延伸ロールは94℃であった)とした。次いで、フィルムを220℃、209℃および200℃の温度の3ゾーンの環境でヒートセットを行った。最終的なフィルムの厚みは17μmであった。各フィルムの2つのサンプルを、本明細書に記載した垂直燃焼試験にかけて、その難燃性を評価した。その結果を表1に示す。
Figure 0004065406
予想したとおり、3つのフィルムはすべて最初の点火後に自己消炎し、良好な難燃性を示した。
フィルムの熱安定性を本明細書で記載したとおりに測定した。フィルムの伸びを表2Aに示す。フィルムのUTSを表2Bに示す。対照1と呼ぶフィルムサンプルについても試験を行った。対照1のフィルムは、難燃剤を含まない厚さ19μmの非緩燃性の単層ポリエチレンテレフタレートフィルムであった。対照1のフィルムは、ポリマー主鎖中にリンエステル結合を含まないため、優れた熱安定性を示すことが期待される。
Figure 0004065406
Figure 0004065406
表2Aおよび2Bのデータは、ポリマーと結合した難燃剤がUkanolであるコポリエステルフィルムの熱安定性が、ポリマーと結合した難燃剤がPhosgardまたはExolitであるコポリエステルフィルムの熱安定性よりも予想外に高いことを実証する。表2Aのデータはまた、伸び(%)によって測定したときの熱安定性が、予想外に対照1のフィルムの伸びと同等であり、また2日後には、対照1のフィルムの伸びよりも実際に大きいことを実証する。
Ukanol含有コポリエステルを含むフィルムのさらなる実施例を、以下に記載するような、異なる厚さ、および/または異なるフィルムの製造条件下で行った。
(実施例2)
フィルムは実施例1で述べたとおりに製造し、順方向の延伸比3.2(予熱温度は70℃であった;順方向の延伸ロールは69℃であった)、および横方向の延伸比4.0(予熱温度は79℃であった;横方向の延伸ロールは94℃であった)を用いた。次いで、フィルムを、219℃、220℃および200℃の温度の3ゾーンの環境でヒートセットを行った。最終的なフィルムの厚みは17μmであった。
(実施例3)
フィルムは実施例1で述べたとおりに製造し、順方向の延伸比3.4(予熱温度は78℃であった;順方向の延伸ロールは78℃であった)、および横方向の延伸比3.6(予熱温度は94℃であった;横方向の延伸ロールは105℃であった)を用いた。次いで、フィルムを、213℃、200℃および189℃の温度の3ゾーンの環境でヒートセットを行った。最終的なフィルムの厚みは50μmであった。
(実施例4)
フィルムは実施例1で述べたとおりに製造し、順方向の延伸比3.4(予熱温度は78℃であった;順方向の延伸ロールは78℃であった)、および横方向の延伸比3.6(予熱温度は94℃であった;横方向の延伸ロールは105℃であった)を用いた。次いで、フィルムを、215℃、200℃および189℃の温度の3ゾーンの環境でヒートセットを行った。最終的なフィルムの厚みは75μmであった。
垂直燃焼試験の結果を表3に示す。表3には、対照1のフィルムと同じ成分を有するが、厚みがそれぞれ19μmおよび75μmである対照2および対照3と呼ぶフィルムについての結果も示す。
Figure 0004065406
表3のデータは、難燃剤を含まない標準的なPETフィルムに対して、Ukanol含有ポリエステルを含むフィルムの難燃性が優れている更なる証拠を提供する。このデータはまた、難燃剤の効果が異なる厚さにおいて認められることも示している。

Claims (10)

  1. 1)1種または複数のジカルボン酸、1種または複数のジオール、および1種または複数の共重合可能なリン含有難燃性化合物を重合させて、リン原子がポリマー主鎖に懸垂する基の中に存在するコポリエステルを提供する工程、および
    2)前記コポリエステルから配向性コポリエステルフィルムを形成する工程
    を含み、
    ここで、前記共重合可能なリン含有難燃性化合物は、式(I):
    Figure 0004065406
    [式中、
    1 は、−COOR 4 、−OR 5 および−OCOR 6 から選択されるエステル形成基であり、
    2 およびR 3 は、ハロゲン原子、1〜10個の炭素原子を有する炭化水素基、およびR 1 から独立して選択され、
    4 は、水素原子、カルボニル基、または水酸基もしくはカルボキシル基を含むことができる1〜10個の炭素原子を有する炭化水素基であり、
    5 は、水素原子、または水酸基もしくはカルボキシル基を含むことができる1〜10個の炭素原子を有する炭化水素基であり、
    6 は、水酸基またはカルボキシル基を含むことができる1〜10個の炭素原子を有する炭化水素基であり、
    Aは、1〜8個の炭素原子を有する二価または三価の炭化水素基であり、
    n1は1または2であり、
    n2およびn3はそれぞれ、0、1、2、3または4である]
    の化合物であり、および
    前記フィルムの熱安定性、ASTM D882−88に従って、空気中で140温度で少なくとも1日の期間にわたって極限引張強さおよび/または破断までの伸びによって測定する際に、リン原子がポリマー主鎖に懸垂する基の中に存在していない共重合可能なリン含有難燃性化合物を含有する配向性コポリエステルと比べて、改善されていることを特徴とする配向性フィルムに熱安定性を提供するための方法。
  2. 前記フィルムが、二軸配向性フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の方法
  3. 前記ジカルボン酸が、テレフタル酸であることを特徴とする請求項1または2に記載の方法
  4. 前記ジオールが、エチレングリコールであることを特徴とする請求項1、2または3に記載の方法
  5. 前記式(I)の化合物が、エステルを形成する2つの官能基を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の方法
  6. 共重合可能なリン含有難燃性化合物が
    Figure 0004065406
    であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の方法
  7. コポリエステルが、コポリエステルの重量に対して0.05質量%から2質量%のリンを含むことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の方法
  8. 点火後に、フィルムが自己消炎することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の方法
  9. フィルムが、ポリエステルの重量に対して0.1〜10質量%の紫外線吸収剤を含むことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の方法
  10. 紫外線吸収剤が、トリアジンおよび金属酸化物の内の1種または複数から選択されることを特徴とする請求項に記載の方法
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