JP4062260B2 - 2相変調モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、2相変調モータ制御装置に関する。
近年の環境問題を背景に様々な分野において、損失低減の要求が高まっており、3相交流モータを運転するPMWインバータ(以下、インバータ)も例外ではない。
一般的な3相交流モータのPWM制御は3相変調であるが、モータ電流が相電圧ではなく相間電圧により決定されること利用して、相間電圧を確保しつつ各相電圧を所定期間毎にインバータのスイッチング素子を常時オンすることにより、1相毎に高位電源レベル又は低位電源レベルに電気角π/3(60度)だけ順次固定してインバータのスイッチング損失を低減できる2相変調が、1987年3月の社団法人電気学会発行の書物「半導体電力変換回路」の第110、111、125頁等に解説が述べられている。以下、上記2相変調方式をπ/3固定方式又は固定相60度切り替え方式と呼ぶものとする。
また、1相毎に高位電源レベル又は低位電源レベルに電気角2π/3(120度)だけ順次固定してインバータのスイッチング損失を低減し、相電圧の振幅が小さい場合にこの2相変調方式を停止してモータに3相電圧を印加することが、下記の特許文献1により提案されている。以下、上記2相変調方式を、2π/3固定方式又は固定相120度切り替え方式と呼ぶものとする。
特許第2577738号公報
電気自動車やハイブリッド車等の走行モータは、トルクと回転数をそれぞれ次元パラメータとするモータ出力の二次元座標空間の四象限それぞれにおいて運転させる必要があるが、上記した固定相120度切り替え方式ではスイッチング損失の低減が、たとえば、高速、大トルクの領域等において十分でないという問題があった。
一方、固定相60度切り替え方式は、固定相の固定期間と固定相の相電流の正負ピーク近傍を同期させることができ、固定相120度切り替え方式よりもスイッチング損失低減効果が大きい利点があるが、出力電圧振幅が小さい場合には、固定相切り替えタイミングを誤って良好な2相変調運転が不調となるという問題があった。
その他、上述した3相変調駆動と2π/3固定方式の2相変調駆動との切り替えにおいても3相電圧の振幅判定による切り替えは、3相電圧が時間変動する交流波形であるためにノイズ電圧混入等により切り替え精度が低下し、適切な損失低減効果を得られないという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、固定相切り替え不調を抑止しつつインバータのスイッチング損失を良好に低減可能な2相変調方式を提供することをその目的としている。
第1発明の2相変調モータ制御方式は、3相交流モータに印加する3相電圧の各相電圧を所定期間毎に順番に固定する2相変調方式において、前記3相交流モータのq軸電流iq及びd軸電流idにより定められる座標点が、前記q軸電流iq及びd軸電流idにより決定される電流の二次元平面上の原点を含む所定領域内にある場合に各相電圧を2π/3期間毎に順番に固定する2相変調方式を採用し、前記座標点が前記所定領域外にある場合に各相電圧をπ/3期間毎に順番に固定するπ/3固定方式を採用する。
このようにすれば、上記切り替えを簡単に精度よく行うことができる。更に説明すると、相電圧の振幅は位相毎に時々刻々と変化し、また相電圧に重畳するノイズ電圧の影響もあり、判定精度の低下が問題となる。これに対して、q軸電流iqとd軸電流idは相電圧の振幅に比べて本質的に変化が少なく、容易かつ安定にその変動を検出することができるため、上記切り替えにおける精度が向上するわけである。なお、上記所定領域は、相電圧の振幅が所定レベル以下の領域に相当する領域であることが好ましい。
第2発明の2相変調モータ制御方式は、3相交流モータに印加する3相電圧の各相電圧を所定期間毎に順番に固定する2相変調方式において、前記3相交流モータのトルク及び回転数により定められる座標点が、前記トルク及び回転数により決定されるモータ出力の二次元平面上の原点を含む所定領域内にある場合に各相電圧を2π/3期間毎に順番に固定する2相変調方式を採用し、前記座標点が前記所定領域外にある場合に各相電圧をπ/3期間毎に順番に固定するπ/3固定方式を採用する
このようにすれば、上記切り替えを簡単に精度よく行うことができることに加え、スイッチング損失の低減効果が大きいπ/3固定方式を最大限に利用することができる。更に説明すると、相電圧の振幅は位相毎に時々刻々と変化し、また相電圧に重畳するノイズ電圧の影響もあり、判定精度の低下が問題となる。これに対して、トルクと回転数は相電圧の振幅に比べて本質的に変化が少なく、容易かつ安定にその変動を検出することができるため、上記切り替えにおける精度が向上し、π/3固定方式の制御可能範囲を適切に拡大できるわけである。なお、上記所定領域は、相電圧の振幅が所定レベル以下の領域に相当する領域であることが好ましい。
発明の態様1において、前記モータ出力の二次元平面は、正回転力行象限、正回転回生象限、逆回転力行象限及び逆回転回生象限により構成され、回転数の大きさ及び向きが等しい場合に、トルクに対する前記しきい値(絶対値)は、力行象限よりも回生象限において大きく設定されるので、上記トルクと回転数とを用いるにもかかわらず、相電圧の振幅が略等しい所定しきい値以下となった場合に2π/3固定方式の2相変調駆動を行うことができる。
発明の好適態様である態様2において、前記所定領域の形状は、正回転力行象限と、逆回転力行象限とで略回転対称とされるので、正回転力行象限と逆回転力行象限とで相電圧の振幅が略等しい所定しきい値以下となった場合に2π/3固定方式の2相変調駆動を行うことができる。また、前記所定領域の形状は、正回転回生象限と逆回転回生象限とで相電圧の振幅が略等しい所定しきい値以下となった場合に2π/3固定方式の2相変調駆動を行うことができる。
又は第発明の好適態様において、前記2π/3固定方式は、固定される前記相電圧を出力する上アーム素子と下アーム素子とのペアのうち、前記上アーム素子をオフ固定し、前記下アーム素子をオン固定して実施する。このようにすれば、インバータの下アーム素子と同じく上アーム素子をNMOSトランジスタ、IGBT等により構成した場合でも、この上アーム素子を駆動するドライバ回路に電源電圧を供給するブートストラップ回路(後述)の動作に不具合が生じることがない。
又は第発明の好適態様において、前記3相交流モータに前記3相電圧を出力するインバータの始動直後に、すべての上アーム素子をオフし、すべての下アーム素子をオンする。このようにすれば、インバータの下アーム素子と同じく上アーム素子をNMOSトランジスタ、IGBT等により構成した場合でも、この上アーム素子を駆動するドライバ回路に電源電圧を供給するブートストラップ回路(後述)の動作に不具合が生じることがない。
又は第発明の好適態様において、前記3相交流モータに前記3相電圧を出力するインバータの停止に際して、すべての上アーム素子をオフし、すべての下アーム素子をオンして待機状態とする。このようにすれば、インバータの下アーム素子と同じく上アーム素子をNMOSトランジスタ、IGBT等により構成した場合でも、この上アーム素子を駆動するドライバ回路に電源電圧を供給するブートストラップ回路(後述)の動作に不具合が生じることがない。
又は第発明の好適態様において、前記3相交流モータに前記2相変調された3相電圧を出力するインバータが異常であることを検出した場合に、すべての上アーム素子をオンし、すべての下アーム素子をオフした状態として駆動禁止状態とする。このようにすれば、インバータの下アーム素子と同じく上アーム素子をNMOSトランジスタ、IGBT等により構成した場合でも、この上アーム素子を駆動するドライバ回路に電源電圧を供給するブートストラップ回路(後述)の内蔵コンデンサが充電されないため、不具合が生じることがない。
なお、上記ブートストラップ回路とは、下アーム素子駆動用のドライバ回路に電源電圧を給電する電源回路と、この電源電圧をダイオードを通じて上アーム素子駆動用のドライバ回路に給電するコンデンサとをもち、上アーム素子駆動用のドライバ回路の低位電源端が上アーム素子と下アーム素子との接続点に接続される回路を意味するものとする。
更に、上述した2相変調モータ制御方式を自動車用走行モータに適用すれば、大きい損失低減効果に加え、優れた安全性を実現することができる。
本発明の好適な実施態様を以下の実施例により説明する。もちろん、本発明は下記の実施例により限定されず、本発明の思想を体現するすべての態様が本発明の範囲となることは当然である。
以下、本発明のモータ制御装置を用いたモータ装置の好適な実施例について図面に基づき説明する。
(全体構成)
このモータ装置の構成をブロック図である図1に示す。1は直流電源、2は駆動装置、3は3相同期モータ、4、5は相電流を検出する二つの電流センサ、6はモータ回転角を検出するモータ回転位置検出手段である。駆動装置2は、スイッチング素子のPWM制御により直流電源1から給電された直流電力を3相交流電力に変換して3相同期モータ3に供給するインバータ7と、このインバータ7の各スイッチング素子を断続制御する制御回路8とからなる。インバータ7は、IGBTとフライホイルダイオードとを並列接続した素子ユニットを合計6ユニットもつ。各IGBTは、高電位側の上アーム素子と低電位側の下アーム素子とに分類される。スイッチング素子としてIGBTの代わりにMOSトランジスタを用いてもよいことはもちろんである。この種の3相インバータの構成と動作とは周知であるため、これ以上の説明は省略する。
なお、前記モータ回転位置検出手段は、相電流等に基づき電気角θ(位相)を算出することにより、省略することができる。
(制御回路8の基本的な構成及び動作)
制御回路8の構成及び基本動作を図2を参照して説明する。図2は制御回路8の機能構成を示すブロック回路図である。
制御回路8は、モータ回転数演算手段81、dq軸電流発生手段82、3相電圧指令発生手段83、2相変調電圧指令発生手段84、PWM信号発生手段85、スイッチングゲートドライバ86からなる。
モータ回転数演算手段81は、モータ回転位置検出手段6から入力される回転角θに基づいてモータ回転数Nmotを演算してdq軸電流発生手段82に出力する。dq軸電流発生手段82は、入力されるトルクの大きさ及び方向を示すトルク指令trq*とモータ回転数Nmotとからモータ3に流れるべき電流としてのd軸電流id*及びq軸電流iq*であるdq軸電流指令を演算する。3相電圧指令発生手段83は、検出した実電流Iv、Iwをdq軸変換して求めた実dq軸電流であるd軸電流id及びq軸電流iqを算出し、各座標軸毎に電流偏差Δid、Δiqを求め、求めた電流偏差Δid、Δiqを0に収束させるべき3相電圧指令U*、V*、W*をPI演算により求めて、2相変調電圧指令発生手段84に出力する。
2相変調電圧指令発生手段84は、入力された3相電圧指令U*、V*、W*に基づいて2相変調電圧指令U**、V**、W**を形成してPWM信号発生手段85に出力し、PWM信号発生手段85は入力された2相変調電圧指令U**、V**、W**に対応する3相PWM電圧VU、VV、VWを発生する。
これら3相PWM電圧VU、VV、VWは、スイッチングゲートドライバ86でそれぞれ電力増幅されて6個のゲート電圧UU、UL、VU、VL、WU、WLとされた後、インバータ7の各スイッチング素子のゲート電極に個別に出力される。上記制御回路8の基本的な構成及び動作は2相変調モータ制御装置として既によく知られているので、これ以上の説明は省略する。
(2相変調電圧指令発生手段84の説明)
次に、本発明の特徴をなす2相変調電圧指令発生手段84を図2を参照して以下に説明する。2相変調電圧指令発生手段84は、2相変調方式切替判定手段87、固定相判定手段88、電圧指令演算手段89からなる。
2相変調方式切替判定手段87は、入力されるトルク指令trq*とモータ回転数Nmotとを予め記憶するマップに代入して現在において採用するべき2相変調方式を決定する。なお、2相変調方式切替判定手段87の詳細については更に後述するものとする。
固定相判定手段88は、2相変調方式切替判定手段87により決定された2相変調方式に適した固定相判定により、3相電圧指令U*、V*、W*に基づいて固定するべき相とそのタイミングとを決定する。固定相判定手段88の詳細については更に後述するものとする。
電圧指令演算手段89は、3相電圧指令U*、V*、W*のうちの固定されるべき相電圧指令を現在の2相変調方式により決定される所定電位レベルに固定し、残る二つの相電圧指令を相間電圧を維持するべく変更する。
これにより、2相変調電圧指令発生手段84は、入力される3相電圧指令U*、V*、W*を2相変調電圧指令U**、V**、W**に変換する。3相電圧指令U*、V*、W*の波形を図3に、2π/3固定方式の2相変調波形を図4、図5に、π/3固定方式の2相変調波形を図6に示す。図4は、固定相すなわち電位固定するべき相電圧指令を最高電位に固定するために固定相の上アーム素子を常時オンする方式(上アーム固定方式)を示し、図5は、固定相すなわち電位固定するべき相電圧指令を最低電位に固定するために固定相の下アーム素子を常時オンする方式(下アーム固定方式)を示す。この実施例で採用するべき2π/3固定方式としては下アーム固定方式を採用するものとするが、上アーム固定方式を採用してもよく、交互に採用してもよい。
この実施例の2π/3固定方式において、下アーム固定方式を採用する理由は、インバータの下アーム素子をONし、上アーム素子OFFとする固定を行えば、上アーム素子駆動用ドライバ回路100を電源回路を図7で示すようなブートストラップ回路で構成しても電源の電圧低下を防止することができるので、低コスト化も実現できるためである。すなわち、下アーム素子101をオンすると下アーム素子101と上アーム素子102との接続点の電位が低下するため、上アーム素子102を駆動する上アーム素子駆動用ドライバ回路100を駆動する電源回路としてのコンデンサ103が、下アーム素子駆動ドライバ回路用電源104の電圧VNによりダイオードDを通じて充電されるためである。
(2相変調方式切替判定手段87の説明)
2相変調方式切替判定手段87は、2π/3固定方式の2相変調方式とπ/3固定方式の2相変調方式とを運転条件において切り替えるものである。この実施例では、入力されるトルク指令trq*とモータ回転数Nmotとを予め記憶する図8に示すマップに代入して2π/3固定方式とπ/3固定方式との切り替えを行う。図8は、トルク指令を縦軸、回転数を横軸とするモータ出力の二次元平面上の運転範囲を示し、原点を含む領域が2π/3固定方式で運転する領域、その外側の領域がπ/3固定方式で運転する領域を示す。図8では、回生象限である第2、第4象限の2π/3固定方式の領域は、力行象限である第1、第3象限の2π/3固定方式の領域より大きく設定されている。これは、回生象限では力行象限に比べて絶対値が同一のトルクであっても相電圧指令が小さくなる傾向にあるためである。
2相変調方式切替判定手段87の動作を図9にフローチャートとして示す。もちろん、2相変調方式切替判定手段87は、このようなソフトウウエア動作でなく、ハードウエア処理により実行することもできる。
(固定相判定手段88の説明)
固定相判定手段88では、2π/3固定方式及びπ/3固定方式から選択された現在の固定方式に従って、相電圧指令の固定を行う。上アーム固定の2π/3固定方式は、図4に示すように3相電圧指令U*,V*,W*の内、最大となる相電圧指令を1(Duty100%)に固定し、3相の相間電圧が正弦波となるように残りの2相の相電圧指令をシフトさせる。下アームの2π/3固定方式は、図5に示すように3相電圧指令U*,V*,W*の内、最小となる相電圧指令を0(Duty0%)に固定し、3相の相間電圧が正弦波となるように残りの2相の相電圧指令をシフトさせる。π/3固定方式は、図6に示すように3相電圧指令U*,V*,W*の内、極性の異なる1相の相電圧指令をその極性に合わせて1(Duty100%)または0(Duty0%)に固定し、残りの2相の相電圧指令をシフトさせる。例えば、U*>0 かつV*,W*<0の時には、U*を1(Duty100%)に固定し、V*とW*はU*との相間電圧を保持するようシフトさせる。U*<0 かつV*,W*>0の時には、U*を0(Duty0%)に固定し、V*とW*はU*との相間電圧を保持するようにシフトさせる。V*,W*も同様に行う。
この実施例によれば、全運転領域にて3相変調よりもスイッチング回数が少なくスイッチング損失が小さい2相変調を実施することができるので、インバータ効率の向上を実現することができる。また、トルクと回転数とのマップで示される相電圧の振幅が小さくπ/3固定方式の実施が困難な領域において確実に2相変調を行うことができる2π/3固定方式を採用し、それ以外の運転領域ではスイッチング損失が小さいπ/3固定方式を採用するため、切り替えを安定に精度良く行うことができることに加え、スイッチング損失の低減効果が大きいπ/3固定方式を最大限に利用することができる。
(変形態様1)
インバータ停止時には、図10に示すようにインバータの3個の下アーム素子をすべてオンし、3個の上アーム素子をすべてオフさせることが好ましい。このようにすれば、上述した図7に示すブートストラップ回路において、すべての下アーム素子101のオンにより上アーム素子102を駆動する上アーム素子駆動用ドライバ回路100を駆動するためのコンデンサ103が下アーム素子駆動ドライバ回路用電源104の電圧VNにより急速に充電されることができ、次のインバータの駆動を早期に行うことができる。
(変形態様2)
インバータ始動直後においては、図11に示すようにコンデンサ103の充電のために所定時間だけ、インバータの3個の下アーム素子をすべてオンし、3個の上アーム素子をすべてオフさせることが好ましい。このようにすれば、上述した図7に示すブートストラップ回路において、すべての下アーム素子101のオンにより上アーム素子102を駆動する上アーム素子駆動用ドライバ回路100を駆動するためのコンデンサ103が下アーム素子駆動ドライバ回路用電源104の電圧VNにより急速に充電されることができ、次のインバータの駆動を早期に行うことができる。始動直後においても同じである。
(変形態様3)
その他、図12に示すように、なんらかの手段によりインバータやモータの異常を検出した場合には、図7に示すブートストラップ回路において、すべての下アーム素子101をオフし、すべての 上アーム素子102をオフすることが好ましい。このようにすれば、ブートストラップ回路のコンデンサ103すなわち上アーム素子駆動用電源の放電によりインバータの上アーム素子102のオンが不能となり、インバータの動作禁止の安全性が一層確実となる。
以下、本発明のモータ制御装置を用いたモータ装置の好適な実施例について図2を参照して説明する。
実施例1では、トルクと回転数とのマップに基づいて2π/3固定方式とπ/3固定方式とを切り替えたが、従来のように3相電圧指令U*、V*、W*の振幅に基づいて切り替えても良い。すなわち、3相電圧指令U*、V*、W*の所定の1相の振幅が所定しきい値を超えたらπ/3固定方式とし、超えなければ2π/3固定方式としてもよい。もちろん、ノイズ等の影響を低減するために、相電圧指令の振幅として、相電圧指令の実効値の振幅を採用したり、相電圧指令の低周波成分の振幅を採用しても良い。
この実施例によれば、全運転領域にて3相変調よりもスイッチング回数が少なくスイッチング損失が小さい2相変調を実施することができるので、インバータ効率の向上を実現することができる。
以下、本発明のモータ制御装置を用いたモータ装置の好適な実施例について図2を参照して説明する。
実施例1では、トルクと回転数とのマップに基づいて2π/3固定方式とπ/3固定方式とを切り替えたが、その代わりに、dq軸電流発生手段82から出力されるq軸電流指令値Iq*とd軸電流値Id*とをマップに代入して切り替えても良い。たとえば、q軸電流指令値Iq*を縦軸、d軸電流指令値Id*を横軸とする電流の二次元平面上において、相電圧指令の振幅が所定しきい値未満となるq軸指令値Iq*とd軸電流idとの電流の二次元座標点が含まれる領域を2π/3固定方式を採用する領域とし、それ以外の運転領域をπ/3固定方式とすればよい。もちろん、これら領域を示すマップは予め決定し、記憶しておけばよい。
この実施例によれば、全運転領域にて3相変調よりもスイッチング回数が少なくスイッチング損失が小さい2相変調を実施することができるので、インバータ効率の向上を実現することができる。また、q軸電流指令値Iq*とd軸電流値Id*とのマップで示される相電圧の振幅が小さくπ/3固定方式の実施が困難な領域において確実に2相変調を行うことができる2π/3固定方式を採用し、それ以外の運転領域ではスイッチング損失が小さいπ/3固定方式を採用するため、切り替えを安定に精度良く行うことができる
実施例の装置の全体構成を示すブロック回路図である。 図1の2相変調電圧指令発生手段の詳細構成を示すブロック回路図である。 3相電圧指令U*、V*、W*の波形図である。 上アームで2π/3固定された2相変調電圧の波形図である。 下アームで2π/3固定された2相変調電圧の波形図である。 π/3固定された2相変調電圧の波形図である。 インバータの上アーム素子駆動用のブートストラップ回路の一例を示す回路図である。 π/3固定方式と2π/3固定方式との領域を示す図である。 2相変調方式切替判定手段の機能を示すフローチャートである。 インバータ停止直後に下アーム全オン、上アーム全オフ状態とする処理を示すフローチャートである。 インバータ始動直後に下アーム全オン、上アーム全オフ状態とする処理を示すフローチャートである。 異常検出時に上アーム全オン、下アーム全オフ状態とする処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 直流電源
2 モータ駆動装置
3 モータ(3相同期モータ)
4 電流センサ
5 電流センサ
6 モータ回転位置検出手段
7 インバータ
8 制御回路
81 モータ回転数演算手段
82 軸電流発生手段
83 相電圧指令発生手段
84 相変調電圧指令発生手段
85 信号発生手段
86 スイッチングゲートドライバ
87 相変調方式切替判定手段
88 固定相判定手段
89 電圧指令演算手段
100 上アーム素子駆動用ドライバ回路
101 下アーム素子
102 上アーム素子
103 コンデンサ
104 下アーム素子駆動ドライバ回路用電源

Claims (9)

  1. 3相交流モータに印加する3相電圧の各相電圧を所定期間毎に順番に固定する2相変調方式において、
    前記3相交流モータのq軸電流iq及びd軸電流idにより定められる座標点が、前記q軸電流iq及びd軸電流idにより決定される電流の二次元平面上の原点を含む所定領域内にある場合に各相電圧を電気角2π/3期間毎に順番に固定する2相変調方式を採用し、前記座標点が前記所定領域外にある場合に各相電圧を電気角π/3期間毎に順番に固定するπ/3固定方式を採用することを特徴とする2相変調方式。
  2. 3相交流モータに印加する3相電圧の各相電圧を所定期間毎に順番に固定する2相変調方式において、
    前記3相交流モータのトルク及び回転数により定められる座標点が、前記トルク及び回転数により決定されるモータ出力の二次元平面上の原点を含む所定領域内にある場合に各相電圧を電気角2π/3期間毎に順番に固定する2相変調方式を採用し、前記座標点が前記所定領域外にある場合に各相電圧を電気角π/3期間毎に順番に固定するπ/3固定方式を採用することを特徴とする2相変調方式。
  3. 請求項記載の2相変調方式において、
    前記モータ出力の二次元平面は、正回転力行象限、正回転回生象限、逆回転力行象限及び逆回転回生象限により構成され、
    回転数の大きさ及び向きが等しい場合に、トルクに対する前記しきい値(絶対値)は、力行象限よりも回生象限において大きく設定されることを特徴とする2相変調方式。
  4. 請求項記載の2相変調方式において、
    前記所定領域の形状は、正回転力行象限と、逆回転力行象限とで略回転対称とされ、前記所定領域の形状は、正回転回生象限と逆回転回生象限とで略回転対称とされることを特徴とする2相変調方式。
  5. 請求項乃至のいずれか記載の2相変調方式において、
    前記インバータの上アーム素子はブートストラップ回路により駆動され、
    前記2π/3固定方式は、固定される前記相電圧を出力する上アーム素子と下アーム素子とのペアのうち、前記上アーム素子をオフ固定し、前記下アーム素子をオン固定して実施する2相変調方式。
  6. 請求項乃至のいずれか記載の2相変調方式において、
    前記インバータの上アーム素子はブートストラップ回路により駆動され、
    前記3相交流モータに前記3相電圧を出力するインバータの始動直後に、すべての上アーム素子をオフし、すべての下アーム素子をオンすることを特徴とする2相変調方式。
  7. 請求項乃至のいずれか記載の2相変調方式において、
    前記インバータの上アーム素子はブートストラップ回路により駆動され、
    前記3相交流モータに前記3相電圧を出力するインバータの停止に際して、すべての上アーム素子をオフし、すべての下アーム素子をオンして待機状態とすることを特徴とする2相変調方式。
  8. 請求項1乃至のいずれか記載の2相変調方式において、
    前記インバータの上アーム素子はブートストラップ回路により駆動され、
    前記3相交流モータに前記2相変調された3相電圧を出力するインバータが異常であることを検出した場合に、すべての上アーム素子をオンし、すべての下アーム素子をオフした状態として駆動禁止状態とすることを特徴とする2相変調方式。
  9. 請求項1乃至のいずれか記載の2相変調方式において、
    前記3相交流モータは、自動車用走行モータであることを特徴とする2相変調方式。
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