JP4062249B2 - 始動装置を備えた内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、始動装置を備えた内燃機関に関するものである。
従来、例えば信号待ちで自動車を停止させている間、機関を停止させておき、自動車を発進させる際に機関を再始動させる、いわゆるアイドリング・ストップシステムに関する技術が知られている。そして、かかるアイドリング・ストップシステムにおいて、機関停止時に燃焼室内に燃料を供給しておき、次に機関を始動する際に、当該燃料を燃焼させることにより得られる燃焼圧を機関の始動に利用する技術が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1,2には、燃焼圧を利用した機関始動が不十分な場合であっても、電動機を補助的に利用することで、機関始動を確実に行う技術が開示されている。ここで、機関始動が不十分となる原因としては、機関停止時に燃焼室内に供給した燃料の量が適量でなく、燃焼圧が不十分になってしまっていることが考えられ得る。しかしながら、この点に着目して、そのような不具合を解消する技術は従来なかった。
特開2002−4985号公報 特開平11−159374号公報
本発明の目的の1つとして、機関停止時に供給しておいた燃料を燃焼させることにより得られる燃焼圧を機関始動に利用する場合に、長期にわたり安定した燃焼圧を実現することが挙げられる。
また、本発明の目的の1つとして、長期にわたり機関始動を円滑に行うことが挙げられる。
また、本発明の目的の1つとして、機関始動の際の電力消費を抑制することが挙げられる。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明は、燃焼圧を利用して機関始動を行った場合に、機関始動直後の機関回転速度が適正でない場合には、次回の機関停止時に燃焼室内に供給する燃料の量を補正するようにした。つまり、燃焼圧を利用して機関始動を行った場合に、機関始動直後の機関回転速度が適正でない主な原因としては、燃焼圧が不十分になっていることが挙げられる。なお、燃焼圧が不十分になっている原因としては、例えば、内燃機関を構成する各種構成部材が経時的に変化(劣化)していくため、燃焼室内に溜めておくべき燃料の要求量が経時的に変化することが考えられる。
そこで、本発明は、上記の通り、機関回転速度が適正でない場合には、次回の機関停止時に燃焼室内に供給する燃料の量を補正するようにした。従って、次回、機関始動する際には、適切な燃焼圧が得られ、機関始動直後の機関回転速度が適正となる。
また、他の発明は燃焼圧を利用して機関始動を行った場合に、機関始動直後の機関回転
速度が適正でない現象が、所定回数発生した場合(特に、連続して所定回数発生した場合)には、内燃機関に異常が発生していると判定するようにした。
より具体的な本発明の始動装置を備えた内燃機関としては、
機関停止時に燃焼室内に燃料を供給しておき、次に機関を始動する際に、前記燃料を燃焼させることにより得られる燃焼圧を機関の始動に利用可能な始動装置を備えた内燃機関において、
前記燃焼圧が利用された機関始動直後の機関回転速度を検出する検出手段と、
該検出手段の検出結果に応じて、次回の機関停止時に燃焼室内に燃料を供給する供給量を補正する補正手段と、を備えることを特徴とするものが挙げられる。
本発明の構成によれば、燃焼圧が利用された機関始動直後の機関回転速度の検出結果を、次回の機関停止時に燃焼室内に供給する燃料の量に反映することができる。従って、逐次、燃焼圧の適正化を図ることが可能になる。また、燃焼圧の適正化が図られることで、機関始動直後の機関回転速度の適正化を図ることができ、円滑な機関始動が可能になる。
また、前記機関始動直後の機関回転速度について、下限値と上限値を持つ基準となる基準回転速度が設定されており、
前記検出手段により検出された機関始動直後の機関回転速度が前記下限値を下回っていた場合には、前記補正手段は燃料の供給量を増加させる補正を行い、
前記検出手段により検出された機関始動直後の機関回転速度が前記上限値を上回っていた場合には、前記補正手段は燃料の供給量を減少させる補正を行うとよい。
これにより、機関始動直後の機関回転速度が、基準回転速度の範囲(下限値から上限値の間)外となった場合には、当該速度がこの範囲内に収まるように、燃料の供給量が補正される。従って、逐次、機関始動直後の機関回転速度の適正化が図られる。
また、前記補正手段は、機関停止から、次に機関が始動されるまでの期間が所定範囲内である場合にのみ補正を行うとよい。
すなわち、基準回転速度の下限値及び上限値の適正値は、機関停止から、次に機関が始動されるまでの期間によって変化する。つまり、機関停止後、しばらくの間は機関の温度が高く、また、混合気もそのままの状態を保つため、これらの適正値はほぼ一定である。しかし、かなり時間が経過すると、機関の温度が低下していき、また、混合気の燃料と空気への分離が進行し、更に、混合気あるいは分離した燃料がピストンとシリンダとの間の隙間などから徐々に漏れていくため、これらの適正値も下がっていく。従って、前記下限値及び上限値を固定値とした場合、機関停止後かなり時間が経過した後に、これら下限値及び上限値に基づいて補正を行った場合には的確な補正が行われない。そこで、機関停止から、次に機関が始動されるまでの期間が所定範囲内である場合にのみ補正を行うようにすれば、的確な補正が可能な場合にのみ補正を行うことができる。
また、前記下限値及び上限値は、機関停止から、次に機関が始動されるまでの期間に応じて変動する変動値であることも好適である。あるいは、前記下限値及び上限値は、機関の温度に応じて変動する変動値であることも好適である。
すなわち、上記の通り、機関停止後の経過時間により、また、機関の温度により、前記下限値及び上限値の適正値が変化する。従って、これらの値を上記経過時間や機関の温度に応じて変動させることにより、これらの値の適正化を図ることができる。
また、前記補正手段により補正された補正回数を含む補正状況に応じて、内燃機関に異
常が発生しているか否かを判定する判定手段を備えるとよい。
すなわち、機関始動直後の機関回転速度が適正でない原因が、燃焼圧あるいは燃焼圧に直接関連する燃料供給量以外の場合には、燃料供給量を補正しても意味はない。この場合、機関を構成する各種装置や各種部材に故障などの異常が発生したと考えられる。そこで、補正状況から燃料供給量を補正しても機関回転速度が適正にならないような場合には、「異常である」と判定して、例えば、外部に点検等を促すようにすると好適である。なお、上記補正状況の好適な例としては、連続して一定回数以上補正が行われた場合が挙げられる。
また、より具体的な本発明の始動装置を備えた内燃機関の他の例としては、
機関停止時に燃焼室内に燃料を供給しておき、次に機関を始動する際に、前記燃料を燃焼させることにより得られる燃焼圧を機関の始動に利用可能な始動装置を備えた内燃機関において、
前記燃焼圧が利用された機関始動直後の機関回転速度を検出する検出手段と、
該検出手段により検出された値が、予め設定された基準回転速度の範囲外となった回数を含む検出状況に応じて、内燃機関に異常が発生しているか否かを判定する判定手段と、を備えることを特徴とするものが挙げられる。
すなわち、燃焼圧が利用された機関始動直後の機関回転速度(の検出値)が、予め設定された基準回転速度の範囲(固定された範囲であっても変動する範囲であっても構わない)外となるようなことが頻繁に発生した場合、特に、連続して一定回数以上発生した場合には、機関に何らかの異常が生じていること考えられる。そこで、そのような場合には、「異常である」と判定して、例えば、外部に点検等を促すようにすると好適である。これにより、何らかの機関の異常が修復されることにより、結果的に、燃焼圧が利用された機関始動直後の機関回転速度の適正化を図ることができる。
また、上述したいずれかの始動装置を備えた内燃機関において、
クランク軸を回転駆動させる電動機を備え、
機関停止時には、圧縮行程の途中の状態で燃焼室内に燃料を溜めておき、
機関を始動する際には、前記電動機によってピストンが上死点近傍に至るまでクランク軸を回転させた時点で、前記燃料を燃焼させると好適である。
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
以上説明したように、本発明によれば、機関停止時に供給しておいた燃料を燃焼させることにより得られる燃焼圧を機関始動に利用する場合に、長期にわたり安定した燃焼圧を実現することができる。また、これに伴い、長期にわたり機関始動を円滑に行うことができる。更に、安定した燃焼圧が実現されることから、機関始動時に電動機などへの依存の割合が減るため、電力消費を抑制することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1〜図9を参照して、本発明の実施例1に係る始動装置を備えた内燃機関について説
明する。
<始動装置を備えた内燃機関の全体構成>
特に、図1を参照して、始動装置を備えた内燃機関の全体構成について説明する。図1は本発明の実施例に係る始動装置を備えた内燃機関のブロック構成図である。なお、図1においては、各部のシステムを制御するECU(制御手段),各種センサ,電源(バッテリ)、及びこれらを電気的に接続する配線については省略している。
本実施例に係る始動装置を備えた内燃機関は、ピストンやシリンダを備える機関本体10と、バッテリを充電する機能及び充電した電気を利用して回転駆動力を発生する機能を有するモータジェネレータ(MG)20と、機関を始動させるためのスタータ30と、機関の動力を負荷に応じたトルク又は回転速度に変換する変速機40と、モータジェネレータ20から機関本体10に備えられたクランク軸に、あるいはその逆に、駆動力を伝達するベルト50とを備えている。また、機関本体10には、燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁11や、イグニションコイルを駆動するイグナイタ(パワートランジスタユニット)12なども備えられている。
<アイドリング・ストップシステム>
本実施例に係る内燃機関は、例えば、信号待ちで自動車を停止させている間、機関を停止させておき、自動車を発進させる際に機関を再始動させる、いわゆるアイドリング・ストップシステムを採用している。図2及び図3を参照して、アイドリング・ストップ制御が行われる際における、内燃機関の動作の一例を説明する。図2はアイドリング・ストップ制御を行う際の機関の動作説明図である。また、図3はアイドリング・ストップ制御の動作手順を示すフローチャートである。図2中、1は燃焼室、2はピストン、3はシリンダ、4は吸気弁、5は排気弁、6はクランク軸、7はモータジェネレータ20の回転軸、8は点火プラグである。なお、11,50は、上記の通り、それぞれ燃料噴射弁,ベルトである。
図2A,Bは機関を停止させる際の様子を示している。なお、機関停止時の動作制御は、所定の機関停止条件が成立したとき(図3中、ステップS100)に、ECUにより行われる(図3中、ステップS200)。ここで、所定の停止条件としては、例えば、以下に列挙するものの中から、適宜、単独であるいは2以上の組み合わせで選択することができる。すなわち、車速が0になったこと,変速レバーが中立位置(ニュートラル)や駐車位置(パーキング)になったこと,ブレーキが踏まれたこと,サイドブレーキが効いたことなどである。
図2Aは機関停止直前の機関の様子を示している。機関が停止される場合には、機関停止直前に、吸気弁4が開いた状態で、燃料噴射弁11により燃焼室1内に燃料が噴射される。このとき、適宜、モータジェネレータ20による回転駆動力が付加されて、ピストン2の動作が制御される。
図2Bはピストン2の停止位置を制御する際の様子を示している。ピストン2は、モータジェネレータ20によって、圧縮行程の途中の位置で停止されるように制御される。具体的には、機関の再始動を行う際に必要なトルクが小さくなるように、クランク角度が上死点よりも60〜90度手前となる位置でピストン2が停止するように制御される。
図2C,Dは機関を再始動させる際の様子を示している。なお、機関の再始動時の動作制御は、所定の機関始動条件(再始動条件)が成立したとき(図3中、ステップS300)に、ECUにより行われる(図3中、ステップS400)。ここで、所定の機関始動条件としては、例えば、以下に列挙するものの中から、適宜、単独であるいは2以上の組み
合わせで選択することができる。すなわち、変速レバーが前進位置や後退位置になったこと,ブレーキの踏み込みが解除されたこと,サイドブレーキが解除されたことなどである。
図2Cは機関再始動直後の機関の様子を示している。機関が再始動される場合には、ピストン2は、モータジェネレータ20によって、上死点近傍の位置まで駆動される。
図2Dは機関再始動直後に点火が行われた後の機関の様子を示している。上述のように、モータジェネレータ20による駆動力により、ピストン2が上死点近傍の位置まで駆動されたあたりで、点火プラグ8により、燃焼室1内の混合気が点火される。混合気が点火されることにより、燃焼室1内の混合気は燃焼し、その燃焼圧によってピストン2は駆動される。従って、その後は、モータジェネレータ20による駆動力を必要とすることなく、通常の燃焼サイクルによってピストン2は駆動される。
以上のように、車両の停止時には、機関が自動的に停止するため、燃料消費量を削減でき、排気ガス量を低減することができる。そして、機関が再始動される場合には、機関停止時に供給しておいた燃料を燃焼させて、その燃焼圧を機関始動時の始動トルクとして利用できるので、即時に、通常の燃焼サイクルを実現することができる。従って、運転者にとっても、車両を発進させる際のフィーリングが良い。また、モータジェネレータ20などの電動機等のみで機関を再始動する場合に比べて、消費電力も少なくて済む。
なお、アイドリング・ストップ制御は、多気筒エンジンにおいては、全ての気筒に対して、図2A〜Dに示す制御を行う必要はなく、少なくとも1つに対してのみ行えばよい。例えば、機関停止により、ピストンが下死点から上死点に至る途中(すなわち、圧縮行程あるいは排気行程中)で停止されると予測される気筒に対してのみ、図2A〜Dに示す制御を行えばよい。あるいは、機関停止毎に、順番に気筒を変えていくなど、毎回1以上の気筒を特定して、特定した気筒に対してのみ、図2A〜Dに示す制御を行うこともできる。
<機関停止時に燃焼室内に溜めておく燃料の適正量の経時的変化>
上述の通り、機関を再始動する際に、燃焼室1内に溜めておいた混合気は点火される。このとき得られる燃焼圧及びその燃焼圧に伴う機関回転速度は、燃焼室1内の混合気に含まれる燃料の量により、つまり機関停止時に供給(噴射)した燃料の量により、おおよそ定まる。従って、初期設定の段階で、所望の燃焼圧及び機関回転速度が得られるような燃料供給量が設定される。しかし、内燃機関が長期間使用されると、デポジットの増加等、各部の構成部材(部品)の経時劣化が進行するため、初期設定された燃料供給量により燃料を供給しても、時間の経過と共に、所望の燃焼圧及び機関回転速度が得られなくなる。すなわち、機関停止時に燃焼室1内に溜めておくべき燃料の適正量は、経時的に変化する。そこで、本実施例に係る始動装置を備えた内燃機関においては、機関停止時に燃焼室1内に供給する燃料の量を適宜補正する制御を行うようにした。
<燃料供給量(噴射量)の補正>
特に、図4〜図9を参照して、機関停止時に燃焼室1内に供給する燃料供給量(噴射量)の補正について説明する。図4は燃料供給量の補正を行うか否かを判定する制御手順を示すフローチャートである。図5は機関始動直後の機関回転速度と図示平均有効圧力との関係を示すグラフである。図6は燃料噴射量と機関始動直後の機関回転速度との関係を示すグラフである。図7は機関を停止してからの経過時間と機関始動直後の機関回転速度との関係、及び機関を停止してからの経過時間と要求噴射量との関係を示すグラフである。図8は機関を停止してからの経過時間と基準回転速度との関係を示すグラフである。図9は機関温度と基準回転速度との関係を示すグラフである。
<<燃料供給量(噴射量)の補正を行うか否かの判定手順>>
特に図4を参照して、アイドリング・ストップ制御における機関始動制御を行ったときに、次回のアイドリング・ストップ制御における機関停止制御を行う場合に、燃焼室1内に供給する燃料の量を補正するか否かを判定する手順を説明する。
上述のように、機関始動条件が成立すると(図3中、ステップS300)、機関始動制御が開始される(ステップS401)。機関始動制御においては、上述のように、ピストン2が上死点近傍の位置まで駆動されたあたりで、点火プラグ8により、燃焼室1内に溜められていた混合気を点火するように、不図示のECUは制御する(ステップS402,図2D)。そして、ECUは、その機関始動直後の燃焼圧を伴う膨張行程時における機関回転速度NEを検出する(ステップS403,図2D)。ECUは、この機関回転速度NEを、公知の回転センサを用いて検出することができる。そして、ECUは、検出された機関回転速度NEが、予め設定された基準回転速度の下限値NE1から上限値NE2までの範囲内であるか否かを判定する(ステップS404)。機関回転速度NEが、この範囲内であれば、燃料供給量(噴射量)の補正は必要ないので、ECUは本判定制御を終了する。一方、機関回転速度NEが、この範囲内でなければ、燃料供給量(噴射量)の補正が必要であるので、ECUは補正量を算出する(ステップS405)。具体的には、ECUは、検出された機関回転速度NEと下限値NE1あるいは上限値NE2との差から補正量を算出する。
その後、機関停止条件が成立すると(図3中、ステップS100)、機関停止制御が行われる。そして、機関停止制御においては、上述の通り、燃料噴射弁11によって燃焼室1内に燃料が噴射される(図2A)。このとき、燃料噴射弁11により噴射される燃料噴射量が、上記ステップS405で算出された補正量分だけ補正された量となるように、ECUは制御する。
以上のように、燃焼圧が利用された機関始動直後の機関回転速度NEの検出結果を、次回の機関停止時に燃焼室内に供給する燃料の量に反映することができる。従って、逐次、燃焼圧の適正化を図ることが可能になる。また、燃焼圧の適正化が図られることで、機関始動直後の機関回転速度NEの適正化を図ることができ、円滑な機関始動が可能になる。
<<燃焼圧が利用された機関始動直後の機関回転速度の基準回転速度>>
機関始動直後の燃焼圧を伴う膨張行程時における機関回転速度NEは、適切に機関始動がなされるために、所望の図示平均有効圧力が得られる速度であることが要求される。そこで、本実施例では、当該機関回転速度NEについて、予め基準回転速度を設定し、機関回転速度NEが基準回転速度でなかった場合に、上記の通り、次回、機関回転速度NEが基準回転速度となるように燃料供給量(噴射量)の補正を行うようにしている。以下、この基準回転速度について説明する。
図5には、当該機関回転速度NEと図示平均有効圧力との関係を示している。図中、黒丸で示す位置が、最も理想的な図示平均有効圧力である。従って、当該図示平均有効圧力が得られるような機関回転速度を狙って、初期設定がなされる。そして、図示平均有効圧力が、この理想的な図示平均有効圧力を中心として一定範囲内に収まるように、基準回転速度が定められる。すなわち、基準回転速度は、下限値NE1から上限値NE2までの範囲となるように定められた速度である。なお、図中、NE0は、失火領域の上限を示している。
上記機関回転速度NEは、おおよそ、機関停止時に供給しておいた燃料供給(噴射)量により定まる。図6は、機関停止時に噴射する燃料噴射量と、機関回転速度NEとの関係
を示している。図中、黒丸で示す位置が、上記理想的な図示平均有効圧力が得られる機関回転速度に相当する位置である。従って、機関停止時に噴射する燃料噴射量は、当該機関回転速度が得られる燃料噴射量を、初期設定値とされている。そして、X1,X2は、それぞれ、上記下限値NE1及び上限値NE2に対応する燃料噴射量である。従って、燃料噴射量がX1からX2の範囲内であれば、機関回転速度NEは基準回転速度に収まることになる。
ただし、燃料噴射量と機関回転速度NEとの関係は、上記の通り、経時的に変化する。そこで、燃料噴射量と機関回転速度NEとの関係が経時的に変化することにより、狙った燃料噴射量では所望の機関回転速度が得られなくなっていくので、本実施例に係る内燃機関では、上記の通り、燃料噴射量を補正する制御を行うのである。
ここで、これまで説明した基準回転速度、及びこの基準回転速度を得るための燃料噴射量における初期設定値は、平均的な機関の運転状況に基づく値である。すなわち、理想的な図示平均有効圧力を得るための機関回転速度NEは、機関温度や機関停止からの経過時間によって変動する。そのため、上記初期設定値は、機関停止直後の機関温度が平均的な温度であって、機関停止時から短期間の間に機関が再始動された場合を想定して設定される。従って、この初期設定値に基づく、上記下限値NE1及び上限値NE2を固定値とした場合でも、ある程度、燃料噴射量を補正する効果が得られるものの、機関停止直後の温度が平均的な温度とかけ離れていたり、機関停止から長期間経過した後に機関を再始動したりした場合には、十分な補正の効果を得ることができない。そこで、下限値NE1及び上限値NE2を、運転状況等に応じて変動する変動値とすることによって、より効果的な補正を行うことが可能となる。以下、下限値NE1及び上限値NE2を変動させる場合について説明する。
<<下限値NE1及び上限値NE2を変動させる場合>>
特に、図7〜図9を参照して、下限値NE1及び上限値NE2を変動させる場合について説明する。図7には、機関を停止してからの経過時間に応じて変化する、本来基準とすべき基準回転速度の推移と、機関を停止してからの経過時間に応じて変化する、本来要求される燃料噴射量の推移が示されている。
図中、ラインL1は、機関停止直後の機関温度が90℃である場合における、機関を停止してからの経過時間に応じて変化する、本来基準とすべき基準回転速度(下限値NE1と上限値NE2との間の中間の理想的な基準回転速度)の推移である。ラインL2は、機関停止直後の機関温度が60℃である場合における、機関を停止してからの経過時間に応じて変化する、本来基準とすべき基準回転速度(下限値NE1と上限値NE2との間の中間の理想的な基準回転速度)の推移である。
また、ラインL3は機関を停止してからの経過時間に応じて変化する、本来要求される燃料噴射量の下限値の推移である。ラインL4は機関を停止してからの経過時間に応じて変化する、本来要求される燃料噴射量の上限値の推移である。つまり、機関停止制御において噴射されていた燃料の量が、ラインL3とラインL4の間の領域にあれば、機関始動制御において、混合気に点火したときに、当該混合気は適切に燃焼する。なお、図中、F1は燃料噴射量の初期設定値である。
以上のように、機関温度や機関停止からの経過時間により、本来基準とすべき基準回転速度や要求される燃料噴射量が変動する理由について、簡単に説明する。
まず、機関温度により変動する理由は、次の通りである。すなわち、機関の温度に応じて、機関を構成する各種運動部品における摺動部分の摩擦抵抗は変化する。そのため、あ
る一定の燃料噴射量により、仮に同じ燃焼圧が得られたとしても、機関の温度が異なると、機関回転速度は異なることになる。従って、機関の温度が異なると、基準とすべき基準回転速度や要求される燃料噴射量も異なることになる。
また、機関停止からの経過時間により変動する理由は、次の通りである。第一に、機関停止からの経過時間によって、機関の温度が低下していくため、上記の理由から、本来基準とすべき基準回転速度や要求される燃料噴射量は変動する。第二に、機関停止からの時間の経過により、混合気の燃料と空気への分離が進行する。また、混合気や分離した燃料が、時間の経過と共に、徐々に、例えば、ピストンとシリンダとの間の隙間から漏れていく。そのため、燃焼室1内の空燃比が時間の経過により変化する。従って、ある一定の燃料噴射量であっても、時間の経過により燃焼室1内の空燃比が変化するため、点火した時期によって、得られる燃焼圧が異なる。以上のことから、機関停止からの経過時間が異なると、基準とすべき基準回転速度や要求される燃料噴射量も異なることになる。
なお、以上のことからも分かる通り、基準回転速度とは、機関回転速度NEが基準回転速度であれば、適切に機関始動がなされるための燃焼圧が、必ず得られるという意味のものではない。つまり、基準回転速度とは、通常の動作がなされた場合(機関停止時の機関の温度が平均的な温度からかけ離れておらず、機関停止から機関が再始動されるまでの期間があまりに長期間ではない場合)において、適切に、機関始動される機関回転速度を意味するものである。従って、機関停止時の機関の温度が平均的な温度からかなりかけ離れていたり、機関停止から機関が再始動されるまでに長時間経過したりした場合における基準回転速度は、適切に機関始動がなされるのに必要な機関回転速度ではなく、それらの状況に応じた機関回転速度となる。
図7から分かる通り、本来基準とすべき基準回転速度は、機関停止から一定期間の間(図中T1付近までの間)は変化しないが、その後は、時間の経過と共に低下していく。また、機関の温度が高いほど、本来基準とすべき基準回転速度が高いことが分かる。図8及び図9は、基準回転速度の下限値NE1及び上限値NE2を変動させる場合の一例を示している。図8に示すように、下限値NE1及び上限値NE2は、機関停止からの経過時間が一定期間内の場合には変化させず、一定期間を超えると、徐々に低下するように変動させると良い。また、図9に示すように、下限値NE1及び上限値NE2は、機関の温度が高いほど、高くなるように変動させると良い。なお、下限値NE1及び上限値NE2は、機関停止からの経過時間に応じてのみ変動させたり、機関の温度に応じてのみ変動させたりしても良いが、機関停止からの経過時間と機関の温度の両者に基づいて変動させると、より好適である。
以上のように、基準回転速度の下限値NE1及び上限値NE2を機関停止からの経過時間や機関の温度に応じて変動する変動値とすることで、上述した図4に示す判定制御において、これらの状況に応じた適正な判定が可能となり、より的確な燃料供給量(噴射量)の補正が可能となる。
なお、図7から分かる通り、基準回転速度の下限値NE1及び上限値NE2を固定値とした場合には、機関が停止してから相当時間が経過した後に、固定された下限値NE1及び上限値NE2を基にして燃料供給量を補正しても的確な補正はできない。そこで、基準回転速度の下限値NE1及び上限値NE2を固定値とする場合には、機関が再始動される時期が、例えば、本来基準とすべき基準回転速度が変化しない、時間T1までの間であった場合にのみ、補正を実行するようにすることも好適である。また、基準回転速度の下限値NE1及び上限値NE2を変動値とした場合であっても、機関が停止してから、かなり時間が経過した後は、機関始動時に点火を行っても燃焼が不十分となる。そのため、機関回転速度は非常に低くなり、有効な基準回転速度を設定することは困難である。従って、
下限値NE1及び上限値NE2を変動値とする場合でも、機関が再始動される時期が機関停止から一定期間の間であった場合にのみ、補正を実行するようにすることも好適である。
このように、機関が再始動される時期が機関停止から所定期間の間のみ補正を実行する場合には、例えば、次のように行うことができる。すなわち、上記図4に示すフローチャートにおいて、ステップS404の前の段階で、機関停止条件が成立してから機関始動条件が成立するまでの期間を検出する。そして、検出された期間が所定期間以内であるか否かを判定する。そして、判定の結果、所定期間以内の場合にはステップS404に移行し、所定期間以内でなければステップS404には移行せずに、図4に示す判定制御を終了するようにすれば良い。
<異常判定>
これまで説明した燃料供給量の補正は、主として、内燃機関を構成する各種構成部材が経時的に変化(劣化)していくため、燃焼室内に溜めておくべき燃料の要求量が経時的に変化することを想定して実行するものである。しかし、機関始動直後の機関回転速度が適正でない原因が、燃焼圧あるいは燃焼圧に直接関連する燃料供給量以外であった場合には、燃料供給量を補正しても意味はない。すなわち、機関を構成する各種装置や各種部材に故障などの異常が発生したことが原因で、機関始動直後の機関回転速度が適正ではなくなっている場合には、上述した燃料供給量(噴射量)を補正しても意味はなく、機関回転速度を適正にすることはできない。そこで、上述した補正制御に基づく補正状況を利用することによって、機関に何らかの異常が発生しているか否かを判定することができる。
すなわち、燃料供給量の補正の頻度が高い場合、特に、連続して複数回補正が行われた場合には、機関に何らかの異常が発生したと考えられる。そこで、例えば、上記図4に示すフローチャートにおいて、ステップS405に移行する回数を計測するカウンタを設けて、連続的に所定回数、ステップS405に移行した場合には「異常である」と判定する異常判定装置(異常判定手段)を設けると良い。なお、「異常である」と判定された場合には、例えば、機関に何らかの異常が発生していることを警告する光や音を発することで、運転者等に点検等を促すことが可能となる。
また、異常判定を2段階に分けて、前段の処理と後段の処理で異なる処理を行うようにすることも好適である。例えば、ステップS405に移行した際に、更にNEがNE3(NE3<NE1)よりも小さいか否かの判定を行うステップを設けるようにする。ここで、NE3は機関始動が可能な最低限度の機関回転速度である。そして、NEがNE3に満たないときは、燃焼圧が不足して機関始動ができない可能性があるので、直ちに通常のクランキング処理を行うように、ECUは制御を行うようにする。これにより、機関始動ができなくなってしまうことを防止できる。このようにすれば、異常と判定される前に、とりあえず、通常のクランキングを行うようにすることで、直ちに、機関始動を不可能にすることを抑制できる。
図10には、本発明の実施例2が示されている。上記実施例1では、アイドリング・ストップ制御における機関始動制御において、機関始動直後の機関回転速度が基準回転速度の範囲外となった場合には、次回の機関停止制御における燃料供給量を補正する制御を行う場合を示した。また、上記実施例1では、補正状況から機関に何らかの異常が発生しているか否かを判定する制御についても示した。
本実施例においては、補正の有無とは関係なく、アイドリング・ストップ制御における機関始動制御において、機関始動直後の機関回転速度が基準回転速度の範囲内にあるか否
かを検出して、その検出状況から機関に何らかの異常が発生しているか否かを判定する制御を行う構成を示す。内燃機関の基本的構成及びアイドリング・ストップ制御の基本的な流れは上記実施例1と同様であるので、その説明は省略する。図10は内燃機関に何らかの異常が発生しているか否かを判定する制御手順を示すフローチャートである。
上記実施例1で説明したように、機関始動条件が成立すると(図3中、ステップS300)、機関始動制御が開始される(ステップS501)。機関始動制御においては、上述のように、ピストン2が上死点近傍の位置まで駆動されたあたりで、点火プラグ8により、燃焼室1内に溜められていた混合気を点火するように、不図示のECUは制御する(ステップS502,図2D)。そして、ECUは、その機関始動直後の燃焼圧を伴う膨張行程時における機関回転速度NEを検出する(ステップS503,図2D)。ECUは、この機関回転速度NEを、公知の回転センサを用いて検出することができる。そして、ECUは、検出された機関回転速度NEが、予め設定された基準回転速度の下限値NE1から上限値NE2までの範囲内であるか否かを判定する(ステップS504)。
そして、機関回転速度NEが、この範囲内であれば、当該機関回転速度は適正であるので、不図示のECUは、ECUに備えられたカウンタをリセットする(ステップS508)。一方、機関回転速度NEが、この範囲内でなければ、当該機関回転速度は適正でないため、ECUは、ECUに備えられたカウンタのカウントアップを行う(ステップS505)。次に、ECUは、カウンタによりカウントされた積算カウント数が、予め設定された数C1を超えているか否かを判定する(ステップS506)。そして、積算カウント数がC1を越えていた場合には、ECUは異常であると判定する(ステップS507)。一方、積算カウント数がC1を越えていなければ、異常が発生しているか否かを判定する制御を終了する。なお、この場合、カウンタのカウント数は保持しておく。
以上のように、機関始動直後の燃焼圧を伴う膨張行程時における機関回転速度NEが、基準回転速度の範囲外となることが、連続的にC1回を越えて検出された場合には、機関に何らかの異常が発生したものと判定することができる。そして、「異常である」と判定された場合には、例えば、機関に何らかの異常が発生していることを警告する光や音を発することで、運転者等に点検等を促すことが可能となる。これにより、何らかの機関の異常が修復されることにより、結果的に、燃焼圧が利用された機関始動直後の機関回転速度の適正化を図ることができる。
また、異常判定を2段階に分けて、前段の処理と後段の処理で異なる処理を行うようにすることも好適である。例えば、ステップS405に移行した際に、更にNEがNE3(NE3<NE1)よりも小さいか否かの判定を行うステップを設けるようにする。ここで、NE3は機関始動が可能な最低限度の機関回転速度である。そして、NEがNE3に満たないときは、燃焼圧が不足して機関始動ができない可能性があるので、直ちに通常のクランキング処理を行うように、ECUは制御を行うようにする。これにより、機関始動ができなくなってしまうことを防止できる。このようにすれば、異常と判定される前に、とりあえず、通常のクランキングを行うようにすることで、直ちに、機関始動を不可能にすることを抑制できる。
なお、基準回転速度に関しては、上記実施例1で説明した通りであるので、その説明は省略する(勿論、基準回転速度は固定値を用いても良いし、変動値を用いても良いことも、実施例1の場合と同様である)。また、上記実施例1の場合と同様に、機関が再始動される時期が機関停止から所定期間の間であった場合にのみ、ステップS504の判定を行うようにすることも好適である。その理由は、機関が再始動される時期が機関停止から所定期間を越えると、適切な下限値NE1及び上限値NE2を設定することが難しく、的確な判定が困難となるからである。
(その他)
上記各実施例においては、ポート噴射方式の内燃機関を例にして説明したが、上述の各種制御(燃料供給量の補正制御や異常判定制御)を筒内噴射型の内燃機関にも適用できる。ただし、この場合には、機関停止時に燃料を噴射する時期など、多少の変更が伴うことは言うまでもない。また、本実施例においては、機関を再始動する場合には、最初に電動機(モータジェネレータ)により、僅かに(圧縮行程の途中の状態にあるピストンを上死点近傍の位置まで)クランク軸を回転駆動させてから、燃焼室内に溜めておいた燃料(混合気)を燃焼させる場合を示した。しかし、本実施例で説明した各種制御は、機関停止時に燃焼室内に供給しておいた燃料を、機関の再始動時に燃焼させることで得られる燃焼圧を機関始動に利用する方式の各種始動装置を備えた内燃機関に適用できる。例えば、膨張行程の途中の状態で燃焼室内に燃料を溜めておき、機関の再始動時には、全く電動機を用いずに、溜めておいた燃料を燃焼させる始動を行う装置に対しても、本実施例で説明した各種制御を応用することができる。
図1は本発明の実施例に係る始動装置を備えた内燃機関のブロック構成図である。 図2Aはアイドリング・ストップ制御を行う際の機関の動作説明図(機関停止直前の機関の様子を示す図)である。 図2Bはアイドリング・ストップ制御を行う際の機関の動作説明図(ピストンの停止位置を制御する際の様子を示す図)である。 図2Cはアイドリング・ストップ制御を行う際の機関の動作説明図(機関再始動直後の機関の様子を示す図)である。 図2Dはアイドリング・ストップ制御を行う際の機関の動作説明図(機関再始動直後に点火が行われた後の機関の様子を示す図)である。 図3はアイドリング・ストップ制御の動作手順を示すフローチャートである。 図4は燃料供給量の補正を行うか否かを判定する制御手順を示すフローチャートである。 機関始動直後の機関回転速度と図示平均有効圧力との関係を示すグラフである。 図6は燃料噴射量と機関始動直後の機関回転速度との関係を示すグラフである。 図7は機関を停止してからの経過時間と機関始動直後の機関回転速度との関係、及び機関を停止してからの経過時間と要求噴射量との関係を示すグラフである。 図8は機関を停止してからの経過時間と基準回転速度との関係を示すグラフである。 図9は機関温度と基準回転速度との関係を示すグラフである。 図10は内燃機関に何らかの異常が発生しているか否かを判定する制御手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 燃焼室
2 ピストン
3 シリンダ
4 吸気弁
5 排気弁
6 クランク軸
7 モータジェネレータの回転軸
8 点火プラグ
10 機関本体
11 燃料噴射弁
12 イグナイタ(パワートランジスタユニット)
20 モータジェネレータ
30 スタータ
40 変速機
50 ベルト

Claims (6)

  1. 機関停止時に燃焼室内に燃料を供給しておき、次に機関を始動する際に、前記燃料を燃焼させることにより得られる燃焼圧を機関の始動に利用可能な始動装置を備えた内燃機関において、
    前記燃焼圧が利用された機関始動直後の機関回転速度を検出する検出手段と、
    該検出手段の検出結果に応じて、次回の機関停止時に燃焼室内に燃料を供給する供給量を補正する補正手段と、を備え
    前記補正手段は、機関停止から、次に機関が始動されるまでの期間が所定範囲内である場合にのみ補正を行うことを特徴とする始動装置を備えた内燃機関。
  2. 前記機関始動直後の機関回転速度について、下限値と上限値を持つ基準となる基準回転速度が設定されており、
    前記検出手段により検出された機関始動直後の機関回転速度が前記下限値を下回っていた場合には、前記補正手段は燃料の供給量を増加させる補正を行い、
    前記検出手段により検出された機関始動直後の機関回転速度が前記上限値を上回っていた場合には、前記補正手段は燃料の供給量を減少させる補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の始動装置を備えた内燃機関。
  3. 機関停止時に燃焼室内に燃料を供給しておき、次に機関を始動する際に、前記燃料を燃焼させることにより得られる燃焼圧を機関の始動に利用可能な始動装置を備えた内燃機関において、
    前記燃焼圧が利用された機関始動直後の機関回転速度を検出する検出手段と、
    該検出手段の検出結果に応じて、次回の機関停止時に燃焼室内に燃料を供給する供給量を補正する補正手段と、を備え
    前記機関始動直後の機関回転速度について、下限値と上限値を持つ基準となる基準回転速度が設定されており、
    前記検出手段により検出された機関始動直後の機関回転速度が前記下限値を下回っていた場合には、前記補正手段は燃料の供給量を増加させる補正を行い、
    前記検出手段により検出された機関始動直後の機関回転速度が前記上限値を上回っていた場合には、前記補正手段は燃料の供給量を減少させる補正を行い、
    前記下限値及び上限値は、機関停止から、次に機関が始動されるまでの期間に応じて変
    動する変動値であることを特徴とする始動装置を備えた内燃機関。
  4. 前記下限値及び上限値は、機関の温度に応じて変動する変動値であることを特徴とする請求項2又は3に記載の始動装置を備えた内燃機関。
  5. 前記補正手段により補正された補正回数を含む補正状況に応じて、内燃機関に異常が発生しているか否かを判定する判定手段を備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の始動装置を備えた内燃機関。
  6. クランク軸を回転駆動させる電動機を備え、
    機関停止時には、圧縮行程の途中の状態で燃焼室内に燃料を溜めておき、
    機関を始動する際には、前記電動機によってピストンが上死点近傍に至るまでクランク軸を回転させた時点で、前記燃料を燃焼させることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の始動装置を備えた内燃機関。
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