JP4062240B2 - トラヒック変動における分散値推定方法並びに受信バッファ制御装置及びそのプログラム - Google Patents

トラヒック変動における分散値推定方法並びに受信バッファ制御装置及びそのプログラム Download PDF

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本発明は、トラヒック変動における分散値推定方法並びに受信バッファ制御装置及びそのプログラムに関する。
従来、通信サービスの品質は、統計的なトラヒック変動に基づいて確率的に評価されている。特に、トラヒック変動は、パケット損失率に基づく受信バッファ容量の決定に影響を及ぼす。
公衆電話網において、独立した多数の加入者から生成される呼の到着過程が、ランダムな特性を有するポアソン過程に従うことは、周知の事実である。ポアソン過程とは、呼の到着がランダムに起こる状況を表す確率過程をいい、重なり合わない時間間隔における呼の到着数は互いに独立となる。ポアソン過程は、将来のトラヒック予測を、時間間隔当たりの呼の平均到着数という単一パラメタで判断できるため、トラヒックの実測データから通信モデルを設計することが極めて容易である。
一方、IP網においては、時間間隔当たりの到着パケット数は、自己相似性又は長期依存性を有し、長期に渡る正の相関を有するという事実がある。自己相似性とは、トラフィックの時間ゆらぎが時間間隔に依存しないことをいう。例えば、バースト性を有するトラフィックは、時間の粒度を粗くしても、バースト性が失われない。そのために、ポアソン分布に基づいて単純化されたトラフィックに比べて、受信バッファの待ち行列長の発散が起きやすくなる。従って、IP網の通信サービスの品質評価にポアソンモデルを用いることはできないと考えられている。逆に、自己相似度(ハーストパラメータH)を考慮した網設計をすることができれば、網資源の更なる有効利用が期待できる。
実際に、IP網においては、トラヒックを収容するバッファの容量をある程度以上大きくしても、パケット損失率の改善が見込めないという問題が生じていた。しかしながら、IP網のバックボーン回線においては、独立した多数のユーザがアクセスするために、IPパケットの到着過程にある種のランダム性が内在しており、ポアソン過程に非常に近い特性を有している。
IP網における時間的な相関は、異なる時間間隔に基づく様々な要因(例えば、転送ファイルの容量、TCPにおけるウィンドウサイズ等)によって生じている。相関の強さは、時間間隔の大きさによって異なる。例えば1μsのオーダ以下の時間間隔に小さくすると、得られるパケット数の時系列はほとんど相関を示さず、あたかもランダムなトラヒックのように見える。一方、それ以上の時間間隔のオーダにすると、長期に渡る強い相関を示す。即ち、IPトラヒックには、比較的ランダムな特性を示す時間間隔と、長期依存性のような強い相関を示す時間間隔とが混在しているといえる。
IP網のバックボーン回線で観測されるトラヒックは、非常に多くのユーザが生成するパケットフローの重ね合わせと見ることができる。
A(t):時間間隔tの間に到着するパケット数
λ=E[A(t)]/t:パケット到着率(時間間隔あたりの平均到着パケット数)
ここで、A(t)と同じ確率的特性をもつn本の独立なフローを重畳した場合の到着パケット数A(n)(t)を考える。但し、A(n)(t)を観測する時間間隔は、A(t)で想定している時間間隔の1/nとする。このとき、到着数はn倍になるが、時間間隔が1/nになっているため、新しい時間間隔で見た重畳過程A(n)(t)のパケット到着率はλであり、フロー数nに依存しない。このような仮定の下でnを無限大に近づくに従って、即ち時間間隔が無限小となるに従って、A(n)(t)は到着率λをもつポアソン過程へと収束していく。このように、非常に多くのフローが束ねられている場合、十分に短い時間間隔では個々のフローがもつ相関の影響が希薄になり、結果として、そのような時間間隔でIPトラヒックを観察すればランダムな特性を示すと推測できる。
次に、どの程度短い時間間隔であればランダムな特性が強く現れてくるかということが問題となる。
短い時間間隔でランダムな特性が発現するのは、そのような時間間隔内では個々のフローから高々一つのパケットしか到着しないという現象に基づく。仮に各エンドユーザが連続的にパケットを送信したとしても、これらのパケットはボトルネックとなる回線におけるパケット転送時間だけ離れて、注目する回線へ到着することになる。言い換えれば、注目する回線を流れる各フローの中で最も短いパケット送信間隔をもつフローに注目し、その最短パケット送信間隔をTとすると、任意の時間間隔Tの間に到着するパケットは全て異なるフローから発生したものとなる。従って、このような時間間隔内では、パケットの到着はランダムな傾向を示す。特に、各フローが定常且つ独立であるならば、時間間隔T内での到着パケット数は定常増分且つ独立増分という、ポアソン過程を特徴づける特性を示すことになる。このような特性を局所ポアソン特性と称する(例えば非特許文献1及び非特許文献2参照)。
特に、バックボーン回線では、独立な多数のユーザから発生したIPパケットが多重化されているため、そこを流れるIPトラヒックは短い時間間隔においてランダムな特性を示す。従って、この多重化されたIPトラヒックのランダム性は、入力トラヒックをポアソン過程でモデル化できる。例えば、多重化されたIPトラヒックが有限長バッファに収容される際、もし、バッファサイズが小さければ、パケット損失率は入力トラヒックの長い時間間隔における強い自己相関の影響をほとんど受けない。従って、このような状況においては、短い時間間隔で観測されるランダムなトラヒック変動の影響のみを考慮すればよいことになる。即ち、ポアソン過程を入力とするポアソンモデルを用いて近似解析が可能となる。
ランダム性が成立する時間間隔TLPについて、所定の固定長パケットを転送する場合、バッファサイズがパケット数個又は数十個以下となる。このような小容量バッファサイズは、パケット転送遅延の揺らぎに対する要求品質の厳しいリアルタイム系サービスを提供するバックボーン回線に適用することができる。即ち、バックボーン回線に、ポアソンモデルを適用することは有効である。更に、次世代光ネットワークとして検討されている光バースト/パケット交換網では、大容量光バッファの構築が困難なことから、小容量バッファでの実現が予想され、ポアソンモデルによる網設計の対象となる可能性が高い。
Hiroki FURUYA, Masaki FUKUSHIMA, Hajime NAKAMURA and Shinichi NOMOTO, "Modeling of Aggregated TCP/IP Traffic on a Bottleneck Link Based on Scaling Behavior", IEICE Trans. Commun., VOL.E85-B, NO.9 September 2002, pp.1756-pp.1765. 古屋裕規、中村元、野本真一、滝根哲哉、福島正機、「実測IPトラヒックの局所ポアソン特性に関する一考察」、信学技報、IN2002-187、pp.25-30、2003年2月
しかしながら、局所ポアソン特性を有するμsオーダの時間間隔における小容量バッファサイズの検討を、既存ルータのmsオーダの時間間隔におけるバッファサイズに適用することはできない。msオーダでは、様々な時間的な要因によって、ポアソン過程の特性ではないからである。
従って、本発明は、数分オーダのトラヒック量から、所定の時間間隔におけるトラヒック変動を推定することができる分散値推定方法並びに受信バッファ制御装置及びそのプログラムを提供することを目的とする。
本発明の分散値推定方法によれば、到着パケット数を測定する第1の時間間隔と、局所ポアソン特性を有する時間間隔であって該第1の時間間隔の1/i倍に相当する第2の時間間隔と、第1の時間間隔よりも短く且つ第2の時間間隔のj倍に相当する、受信特性に起因した所望の第3の時間間隔とに基づいて、第1の時間間隔で測定された到着パケット数の第1の平均値を1/i倍することによって、第2の時間間隔における到着パケット数の第2の平均値を算出し、該第2の平均値に基づいて第1の分散値を算出する処理を行う第1のステップと、予め当該ネットワークにおいて、第3の時間間隔により測定したトラヒック生起の分散値の、トラヒックがポアソン分布に従い生起するとしたときの分散値からの変化率αに基づいて、第1の分散値から第3の時間間隔における分散値を算出する処理を行う第2のステップとを有することを特徴とする。
また、本発明の分散値推定方法によれば、到着バイト数を測定する第1の時間間隔と、局所ポアソン特性を有する時間間隔であって該第1の時間間隔の1/i倍に相当する第2の時間間隔と、第1の時間間隔よりも短く且つ第2の時間間隔のj倍に相当する、受信特性に起因した所望の第3の時間間隔とに基づいて、第1の時間間隔で測定された到着バイト数の第1の平均値に基づいて第1の分散値を算出し、該第1の分散値を1/i倍することによって、第2の時間間隔における到着バイト数の第2の分散値を算出する処理を行う第1のステップと、予め当該ネットワークにおいて、第3の時間間隔により測定したトラヒック生起の分散値の、トラヒックがポアソン分布に従い生起するとしたときの分散値からの変化率βに基づいて、第2の分散値から第3の時間間隔における分散値を算出する処理を行う第2のステップとを有することを特徴とする。
本発明の分散値推定方法における他の実施形態によれば、第3の時間間隔における分散値を用いて、パケット損失率又はバッファあふれ率を算出する処理を行う第3のステップを更に有することも好ましい。
また、本発明の分散値推定方法における他の実施形態によれば、第2の時間間隔は、実トラヒックのコネクション内平均パケット間隔時間に対して受信バッファサイズを可変した場合に、パケット損失率の特性が変化するバッファサイズを特定し、該バッファサイズから時間間隔が特定されたものであることも好ましい。
本発明の受信バッファ制御装置によれば、到着パケット数を測定する第1の時間間隔と、局所ポアソン特性を有する時間間隔であって該第1の時間間隔の1/i倍に相当する第2の時間間隔と、第1の時間間隔よりも短く且つ第2の時間間隔のj倍に相当する、受信特性に起因した所望の第3の時間間隔とに基づいて、第1の時間間隔で測定された到着パケット数の第1の平均値を1/i倍することによって、第2の時間間隔における到着パケット数の第2の平均値を算出し、該第2の平均値に基づいて第1の分散値を算出する処理を行う第1の手段と、予め当該ネットワークにおいて、第3の時間間隔により測定したトラヒック生起の分散値の、トラヒックがポアソン分布に従い生起するとしたときの分散値からの変化率αに基づいて、第1の分散値から第3の時間間隔における分散値を算出する処理を行う第2の手段と、分散値に基づいて、受信バッファを制御する第3の手段とを有することを特徴とする。
また、本発明の受信バッファ制御装置によれば、到着バイト数を測定する第1の時間間隔と、局所ポアソン特性を有する時間間隔であって該第1の時間間隔の1/i倍に相当する第2の時間間隔と、第1の時間間隔よりも短く且つ第2の時間間隔のj倍に相当する、受信特性に起因した所望の第3の時間間隔とに基づいて、第1の時間間隔で測定された到着バイト数の第1の平均値に基づいて第1の分散値を算出し、該第1の分散値を1/i倍することによって、第2の時間間隔における到着バイト数の第2の分散値を算出する処理を行う第1の手段と、予め当該ネットワークにおいて、第3の時間間隔により測定したトラヒック生起の分散値の、トラヒックがポアソン分布に従い生起するとしたときの分散値からの変化率βに基づいて、第2の分散値から第3の時間間隔における分散値を算出する処理を行う第2の手段と、分散値に基づいて、受信バッファを制御する第3の手段とを有することを特徴とする。
本発明の分散値推定方法における他の実施形態によれば、第2の時間間隔は、実トラヒックのコネクション内平均パケット間隔時間に対して受信バッファサイズを可変した場合に、パケット損失率の特性が変化するバッファサイズを特定し、該バッファサイズから時間間隔が特定されたものであることも好ましい。
本発明の受信バッファ制御プログラムによれば、到着パケット数を測定する第1の時間間隔と、局所ポアソン特性を有する時間間隔であって該第1の時間間隔の1/i倍に相当する第2の時間間隔と、第1の時間間隔よりも短く且つ第2の時間間隔のj倍に相当する、受信特性に起因した所望の第3の時間間隔とに基づいて、第1の時間間隔で測定された到着パケット数の第1の平均値を1/i倍することによって、第2の時間間隔における到着パケット数の第2の平均値を算出し、該第2の平均値に基づいて第1の分散値を算出する処理を行う第1の手段と、予め当該ネットワークにおいて、第3の時間間隔により測定したトラヒック生起の分散値の、トラヒックがポアソン分布に従い生起するとしたときの分散値からの変化率αに基づいて、第1の分散値から第3の時間間隔における分散値を算出する処理を行う第2の手段と、分散値に基づいて、受信バッファを制御する第3の手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明の受信バッファ制御プログラムによれば、到着バイト数を測定する第1の時間間隔と、局所ポアソン特性を有する時間間隔であって該第1の時間間隔の1/i倍に相当する第2の時間間隔と、第1の時間間隔よりも短く且つ第2の時間間隔のj倍に相当する、受信特性に起因した所望の第3の時間間隔とに基づいて、第1の時間間隔で測定された到着バイト数の第1の平均値に基づいて第1の分散値を算出し、該第1の分散値を1/i倍することによって、第2の時間間隔における到着バイト数の第2の分散値を算出する処理を行う第1の手段と、予め当該ネットワークにおいて、第3の時間間隔により測定したトラヒック生起の分散値の、トラヒックがポアソン分布に従い生起するとしたときの分散値からの変化率βに基づいて、第2の分散値から第3の時間間隔における分散値を算出する処理を行う第2の手段と、分散値に基づいて、受信バッファを制御する第3の手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明の受信バッファ制御プログラムにおける他の実施形態によれば、第2の時間間隔は、実トラヒックのコネクション内平均パケット間隔時間に対して受信バッファサイズを可変した場合に、パケット損失率の特性が変化するバッファサイズを特定し、該バッファサイズから時間間隔が特定されたものであることも好ましい。
本発明によれば、数分オーダのトラヒック量から、局所ポアソン特性を有する数μsオーダの平均トラヒック量に基づく分散値を算出し、その分散値から、実際のルータ又はスイッチ等のバッファに影響を与える数msオーダのトラヒック変動を推定することができる。これにより、数分オーダのトラヒック量から、数msオーダでパケットを蓄積する受信バッファのサイズを制御することができる。尚、分散値を算出することができれば、受信バッファのサイズを推定するだけでなく、パケット損失率のような他のトラヒック変動に関する値も推定することができる。
以下では、図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、システム構成図である。例えば、本発明によって推定された分散値は、ルータのバッファを制御するパラメータとして用いることができる。
分散値とは、それぞれのデータが平均値を中心としてどれだけ離れているか、その誤差を2乗した値の平均値であり、散らばり具合であるバースト特性を意味する。この分散値即ちバースト特性を考慮することにより、最適な受信バッファサイズを導出することができる。小さい時間間隔から大きい時間間隔に向かって、分散値の減少を見ることにより、自己相似度を示すハーストパラメータH(H=1−傾き/2)が得られる。
図2は、本発明におけるフローチャートである。
(S21)到着パケット数を測定する時間間隔Tを決定する。通常のルータで測定できる平均到着パケット数であり、例えば10000s=10sのオーダで測定できる。
(S22)局所ポアソン特性を有する時間間隔TLPを決定する。例えば1μs=10−6のオーダとなる。時間間隔TLPは、時間間隔Tと比較して極めて小さい。この例によれば、T>>TLP、TLP=10−10・T、i=1010の関係となる。
(S23)例えば受信バッファを設計するための所望の時間間隔Tを決定する。例えば100ms=10−1sのオーダとなる。この例によれば、T>T>>TLP、T=10−5・Tm、j=10の関係となる。
(S24)時間間隔Tmにおける平均到着パケット数A(T)を測定する。
(S25)A(T)をiで除算することにより、時間間隔TLPにおける平均到着パケット数A(TLP)を推定する。
(S26)A(TLP)から分散値Var[A(TLP)]を算出する。
Var[A(TLP)]=1/NΣN k=1(ak−A(Tm))
(S27)次に、TLP以上の時間間隔についての分散値の変化率αは、運用されている環境に応じて予め測定された値を用いる。そして、j=j+(1−α)jによりjを決定する。例えばα=0.8とするならば、j=10+(1−0.8)10=1.2×10の関係となる。
(S28)そして、分散値Var[A(TLP)]をj倍した分散値を、時間間隔Tにおける分散値Var[A(T)]とすることができる。
(S29)分散値Var[A(T)]により、パケット損失率又はバッファあふれ率を算出することができる。
S22における局所ポアソン特性を有する時間間隔TLPは、バッファサイズに対するパケット損失率の関係を測定することによって導出される。即ち、実トラヒックのコネクション内平均パケット間隔時間に対して受信バッファサイズを可変した場合に、ポアソン特性を有するパケット損失率が検出できたときのバッファサイズを特定する。そして、伝送速度から、そのバッファサイズに基づく時間間隔を特定する。極めて短い時間間隔で行うこのような測定には、特別な測定装置を必要とするが、実際に運用されるネットワークにおいて通信事業者が一度測定することにより、時間間隔に基づく分散値の変化率αβを利用することができる。
図3は、本発明におけるフローチャートである。
(S31)〜(S33)は、図2と同様である。
(S34)時間間隔Tmにおける平均到着バイト数A(T)を測定する。
(S35)A(T)から分散値Var[A(T)]を算出する。
Var[A(T)]=1/NΣN k=1(ak−A(T))
(S36)Var[A(T)]をiで除算することにより、時間間隔TLPにおける分散値Var[A(TLP)]を推定する。
(S37)次に、TLP以上の時間間隔についての分散値の変化率βは、運用されている環境に応じて予め測定された値を用いる。そして、j=j+(1−β)jによりjを決定する。例えばβ=0.6とするならば、j=10+(1−0.6)10=1.4×10の関係となる。
(S38)そして、分散値Var[A(TLP)]をj倍した分散値を、時間間隔Tにおける分散値Var[A(T)]とすることができる。
(S39)分散値Var[A(T)]により、パケット損失率又はバッファあふれ率を算出することができる。
図4は、本発明におけるルータの機能構成図である。
ルータ1は、パケットを受信する受信バッファ10と、到着パケット測定部11と、受信バッファ制御部12と、分散値算出部13と、ポアソン時間間隔蓄積部14と、変化率αβ蓄積部15とを有する。到着パケット測定部11は、到着パケット数又は到着パケットのバイト数を測定する(S31及びS34に相当)。ポアソン時間間隔蓄積部14は、実際に運用されるネットワークにおいて予め測定されたデータから取得されたポアソン特性を有する時間間隔を蓄積している(S32に相当)。変化率αβ蓄積部15も、実際に運用されるネットワークにおいて予め測定されたデータから取得された分散値の変化率を蓄積している(S33に相当)。分散値算出部13は、前述したS35〜S39の処理を行う。受信バッファ制御部12は、分散値算出部13によって算出された分散値に基づいて、受信バッファのサイズを制御する。尚、このような機能を、制御プログラムによって実現することもできる。
図5は、本発明における時間間隔に対する分散のグラフである。
図5によれば、ポアソン特性を有するトラヒックと、実測トラヒックとを比較している。10−6(1μs)以下のA領域では、実測トラヒックの生起率が、ポアソン特性を有していることが把握できる。10−4(0.1ms)以下のB領域では、実測トラヒックが、率αで遷移していることが把握できる。それ以上のC領域では、実測トラヒックが、率αで遷移していることが把握できる。このように、実測トラヒックの分散値の変化率αを予め蓄積しておくことにより、所望の時間間隔の分散値によるトラヒック変動を把握できる。
図5のグラフにおいて、ポアソン特性を有するA領域では、自己相似性を表すハーストパラメータHは0.5(傾きは−1)である。これに対し、B領域ではH=0.6(傾き=−0.8)であり、C領域ではH=0.8(傾き=−0.4)である。
図5に表された実測トラヒックは、実際の運用されるネットワークの設備及び送受信されるパケットのデータ形態によって異なるものである。また、1ms以下のトラヒックを測定するとなると、特別な測定装置を必要とする。例えば、通信事業者が、このような特別な装置を用いて図5に示すようなトラヒックを予め実測しておくことにより、このネットワークに接続される通信機器の受信バッファのサイズを、数分オーダのトラヒック量に応じて制御することができる。
本発明は、IP網のバックボーン回線で用いられるルータ、光スイッチ等の装置の受信バッファのサイズを制御することに利用可能である。特に、非常に多くのユーザが生成するパケットフローが重なり合う部分の装置に有効である。
対象となるシステム構成図である。 本発明における第1の実施形態のフローチャートである。 本発明における第2の実施形態のフローチャートである。 本発明におけるルータの機能構成図である。 本発明における時間間隔に対する分散のグラフである。

Claims (10)

  1. 到着パケット数を測定する第1の時間間隔と、局所ポアソン特性を有する時間間隔であって該第1の時間間隔の1/i倍に相当する第2の時間間隔と、前記第1の時間間隔よりも短く且つ前記第2の時間間隔のj倍に相当する、受信特性に起因した所望の第3の時間間隔とに基づいて、
    前記第1の時間間隔で測定された到着パケット数の第1の平均値を1/i倍することによって、前記第2の時間間隔における到着パケット数の第2の平均値を算出し、該第2の平均値に基づいて第1の分散値を算出する処理を行う第1のステップと、
    予め当該ネットワークにおいて、第3の時間間隔により測定したトラヒック生起の分散値の、トラヒックがポアソン分布に従い生起するとしたときの分散値からの変化率αに基づいて、前記第1の分散値から前記第3の時間間隔における分散値を算出する処理を行う第2のステップと
    を有することを特徴とする通信トラヒックの変動における分散値推定方法。
  2. 到着バイト数を測定する第1の時間間隔と、局所ポアソン特性を有する時間間隔であって該第1の時間間隔の1/i倍に相当する第2の時間間隔と、前記第1の時間間隔よりも短く且つ前記第2の時間間隔のj倍に相当する、受信特性に起因した所望の第3の時間間隔とに基づいて、
    前記第1の時間間隔で測定された到着バイト数の第1の平均値に基づいて第1の分散値を算出し、該第1の分散値を1/i倍することによって、前記第2の時間間隔における到着バイト数の第2の分散値を算出する処理を行う第1のステップと、
    予め当該ネットワークにおいて、第3の時間間隔により測定したトラヒック生起の分散値の、トラヒックがポアソン分布に従い生起するとしたときの分散値からの変化率βに基づいて、前記第2の分散値から前記第3の時間間隔における分散値を算出する処理を行う第2のステップと
    を有することを特徴とするトラヒック変動における分散値推定方法。
  3. 前記第3の時間間隔における分散値を用いて、パケット損失率又はバッファあふれ率を算出する処理を行う第3のステップを更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の分散値推定方法。
  4. 前記第2の時間間隔は、実トラヒックのコネクション内平均パケット間隔時間に対して受信バッファサイズを可変した場合に、パケット損失率の特性が変化するバッファサイズを特定し、該バッファサイズから時間間隔が特定されたものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の分散値推定方法。
  5. 到着パケット数を測定する第1の時間間隔と、局所ポアソン特性を有する時間間隔であって該第1の時間間隔の1/i倍に相当する第2の時間間隔と、前記第1の時間間隔よりも短く且つ前記第2の時間間隔のj倍に相当する、受信特性に起因した所望の第3の時間間隔とに基づいて、
    前記第1の時間間隔で測定された到着パケット数の第1の平均値を1/i倍することによって、前記第2の時間間隔における到着パケット数の第2の平均値を算出し、該第2の平均値に基づいて第1の分散値を算出する処理を行う第1の手段と、
    予め当該ネットワークにおいて、第3の時間間隔により測定したトラヒック生起の分散値の、トラヒックがポアソン分布に従い生起するとしたときの分散値からの変化率αに基づいて、前記第1の分散値から前記第3の時間間隔における分散値を算出する処理を行う第2の手段と、
    前記分散値に基づいて、受信バッファを制御する第3の手段と
    を有することを特徴とする受信バッファ制御装置。
  6. 到着バイト数を測定する第1の時間間隔と、局所ポアソン特性を有する時間間隔であって該第1の時間間隔の1/i倍に相当する第2の時間間隔と、前記第1の時間間隔よりも短く且つ前記第2の時間間隔のj倍に相当する、受信特性に起因した所望の第3の時間間隔とに基づいて、
    前記第1の時間間隔で測定された到着バイト数の第1の平均値に基づいて第1の分散値を算出し、該第1の分散値を1/i倍することによって、前記第2の時間間隔における到着バイト数の第2の分散値を算出する処理を行う第1の手段と、
    予め当該ネットワークにおいて、第3の時間間隔により測定したトラヒック生起の分散値の、トラヒックがポアソン分布に従い生起するとしたときの分散値からの変化率βに基づいて、前記第2の分散値から前記第3の時間間隔における分散値を算出する処理を行う第2の手段と、
    前記分散値に基づいて、受信バッファを制御する第3の手段と
    を有することを特徴とする受信バッファ制御装置。
  7. 前記第2の時間間隔は、実トラヒックのコネクション内平均パケット間隔時間に対して受信バッファサイズを可変した場合に、パケット損失率の特性が変化するバッファサイズを特定し、該バッファサイズから時間間隔が特定されたものであることを特徴とする請求項5又は6に記載の受信バッファ制御装置。
  8. 到着パケット数を測定する第1の時間間隔と、局所ポアソン特性を有する時間間隔であって該第1の時間間隔の1/i倍に相当する第2の時間間隔と、前記第1の時間間隔よりも短く且つ前記第2の時間間隔のj倍に相当する、受信特性に起因した所望の第3の時間間隔とに基づいて、
    前記第1の時間間隔で測定された到着パケット数の第1の平均値を1/i倍することによって、前記第2の時間間隔における到着パケット数の第2の平均値を算出し、該第2の平均値に基づいて第1の分散値を算出する処理を行う第1の手段と、
    予め当該ネットワークにおいて、第3の時間間隔により測定したトラヒック生起の分散値の、トラヒックがポアソン分布に従い生起するとしたときの分散値からの変化率αに基づいて、前記第1の分散値から前記第3の時間間隔における分散値を算出する処理を行う第2の手段と、
    前記分散値に基づいて、受信バッファを制御する第3の手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とする受信バッファ制御プログラム。
  9. 到着バイト数を測定する第1の時間間隔と、局所ポアソン特性を有する時間間隔であって該第1の時間間隔の1/i倍に相当する第2の時間間隔と、前記第1の時間間隔よりも短く且つ前記第2の時間間隔のj倍に相当する、受信特性に起因した所望の第3の時間間隔とに基づいて、
    前記第1の時間間隔で測定された到着バイト数の第1の平均値に基づいて第1の分散値を算出し、該第1の分散値を1/i倍することによって、前記第2の時間間隔における到着バイト数の第2の分散値を算出する処理を行う第1の手段と、
    予め当該ネットワークにおいて、第3の時間間隔により測定したトラヒック生起の分散値の、トラヒックがポアソン分布に従い生起するとしたときの分散値からの変化率βに基づいて、前記第2の分散値から前記第3の時間間隔における分散値を算出する処理を行う第2の手段と、
    前記分散値に基づいて、受信バッファを制御する第3の手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とする受信バッファ制御プログラム。
  10. 前記第2の時間間隔は、実トラヒックのコネクション内平均パケット間隔時間に対して受信バッファサイズを可変した場合に、パケット損失率の特性が変化するバッファサイズを特定し、該バッファサイズから時間間隔が特定されたものであることを特徴とする請求項8又は9に記載の受信バッファ制御プログラム。
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