JP4061580B2 - 受信アレーアンテナのビーム形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信情報技術分野で利用されるアンテナへの給電方法に関する技術であり、特に、希望の通信信号の到来方向に自動的に受信ビームを向けてこれを捕捉する、受信アレーアンテナのビーム形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
端末から通信ネットワークに速くアクセスでき、高ビットレートで通信できるようにCDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多重接続)、SDMA(Space Division Multiple Access:空間分割多重接続)など新しい技術が使われつつある。また、ユーザ数が急速に増え続けており、ユーザがそれぞれ異なる出力を持つため、伝送波間の強い干渉が予想される。また、周波数の逼迫により、同一周波数を使用する他の業務から干渉を受ける可能性も増加している。従って、CDMAおよびSDMAなどの技術を使う通信システムの性能を向上させるためには、強い干渉を抑圧できる技術が必要である。
【0003】
特に、成層圏プラットフォームを用いた通信システムでは、ひとつのプラットフォームがカバーするサービスエリアが従来の無線通信システムより広いため、地上にいるユーザ数あるいはユーザの種類が従来の無線通信システムより多い。また、ユーザ間の出力電力の差が大きい。このため、強い干渉を抑圧できる技術が求められている。
【0004】
様々な場所から様々な周波数で送信されたそれぞれの通信信号の中から希望の通信信号のみを選択的に受信するために、希望しない通信信号を抑圧して、希望の通信信号を相対的に良好に受信する技術が種々提案されている。このような通信システムの干渉問題に関しては、干渉を抑圧する性能を高くしようとすると実現回路が複雑になるか、あるいはアルゴリズムで実現する場合、その計算量が増加するなどして、その両立が難しい。従来、強い干渉を抑圧するため、アダプティブアレーが使われ、干渉の到来方向にビームの谷を向ける原理が利用される場合が多いが、強い干渉に対応するためのアルゴリズムの演算が複雑で、応答の高速性を保証できない。例えば、非特許文献1で示されているMRC−Rというアルゴリズムを用いたDBF(DigitalBeam Forming)アレーアンテナは簡単な演算と自動追尾あるいは干渉を抑圧するなどの特徴があるが、抑圧できる干渉の強さがまだ不十分である。このような従来技術の例をより具体的に次に示す。
【0005】
【非特許文献1】
"Maximal-Ratio-Combining Array Beamformer Assisted by a TrainingSequence for Space Division Multiple Access in Power-Limited Channels,"IEICE Transactions on Communications, Vol.E83-B, No.2 2000,pp.394-405
【0006】
第1従来技術として、非特許文献1に記載されているものがある。まず、(1)複数のアンテナ素子で構成されるアレーアンテナに、未知の方向から変調された希望の通信信号が到来する。この際、その希望の通信信号がある時間毎に所定のビット数分の受信側で既知の参照データ系列を伴っており、かつその受信タイミングは既知とする。(2)上記アレーアンテナからの受信信号を各アンテナ素子毎に共通の周波数及び共通ではあるが任意の固定位相を有する局部発振器によって同相及び直交成分からなる複素ベースバンド信号に変換し、(3)これら複数の複素ベースバンド信号を空間離散フーリエ変換により上記アレーアンテナからみて所定の複数の方向に指向した固定ビームによる受信複素ベースバンド信号に変換し、(4)これを各固定ビーム毎に出力し、(5)既知の参照データ系列を複素ベースバンド信号に変換した複製信号を受信側で発生させて、(6)この複製信号を上記各固定ビーム毎の受信複素ベースバンド信号の複素共役に乗算し、(7)その同相および直交成分をそれぞれ低域通過フィルタもしくは帯域通過フィルタに通すことで得られる複素重みを、上記各固定ビームごとの受信複素ベースバンド信号にそれぞれ乗算し、(8)その乗算結果を固定ビーム数分だけ全て加算する。この信号処理により、希望の通信信号の到来方向に指向性(アレーアンテナの受信ビーム)を向け、自動的に希望の通信信号を追尾することができる。しかも、演算は比較的簡単であるという特徴をもっている。
【0007】
また、上記の(7)において、複素重みを上記各固定ビームによる受信複素ベースバンド信号にそれぞれ乗算する際に、上記複素重みのエネルギーが予め定めた閾値以下のとき上記複素重みを強制的にゼロにすることにより、複数の希望しない通信信号が希望の通信信号とは異なる方向から同時に同じ周波数で到来する場合においても、上記の希望しない通信信号による干渉を抑圧できることが確認されている。
【0008】
また、第2の従来例として、非特許文献2に記載されているものがある。
【0009】
【非特許文献2】
“SMI法に基づくアダプティブアレーを用いた高速ディジタル陸上移動通信の多種波抑圧,”電子情報通信学会論文誌B-II, Vol. J75-B-II,No.11, 1992, pp.806-814
【0010】
これには、(11)各アンテナ素子の受信信号から求まる共分散行列を時間を追う毎に逐次更新しながら計算し、(12)これと各アンテナ素子の受信信号、並びに受信側で用意した既知の参照データ系列とから、上記各アンテナ素子の受信信号に乗算する重みを求め、(13)希望の通信信号を捕捉追尾するビームを形成するとともに希望しない通信信号による干渉を抑圧する方法が記載されている。
【0011】
上述した第2の従来技術においては、フィードバック制御を全く行わずに、アレーアンテナの合成出力信号と希望の通信信号のもつ既知の参照データ系列との平均二乗誤差を最小にするような重みを求めることができ、その結果、希望の通信信号の到来方向にビームの山が向けられ、且つ希望しない通信信号の到来方向にはビームの谷が向けられることとなり、希望の通信信号の受信に最適なビーム形成が高速に実現できるという特徴をもっている。
【0012】
しかしながら、上記第1の従来技術では、受信された希望しない通信信号の電力が受信された希望の通信信号の電力より例えば10倍以上大きい場合(つまりSIR≦―10dBの場合、但し、SIR=(希望の通信信号)/(希望しない通信信号))は、希望しない通信信号の到来方向に対応する複素重みが予め定めた閾値以上になってしまい、希望の通信信号を受信できなくなるという問題点がある。この場合、受信側で既知の参照データ系列のビット数を大きくしても、干渉を抑圧する性能の改善が不十分である。また、希望しない通信信号の電力がもっと大きくなると、受信側で既知の参照データ系列のビット数をどれほど大きくしても、干渉を抑圧する性能の改善が得られなくなる。
【0013】
また、第2の従来技術では、アレーアンテナの各アンテナ素子による受信信号のサンプル値で構成される共分散行列の逆行列を逐次計算する必要があるため、短時間に複雑な演算を行う高い演算処理能力が必要であり、その上、アンテナ素子数が増えると指数的にその複雑さが増加するという問題点がある。
【0014】
しかも、第2の従来技術は、主に希望しない通信信号の到来方向にアンテナの指向性ビームの深い谷を向けることで、参照データ系列とアレーアンテナの受信信号との平均二乗誤差の最小化を実現するものである。しかし、希望の通信信号の到来方向にそのビームの山を向ける精度が充分でなく、必ずしもアンテナの素子数で決まる最大利得が向けられるとは限らないという問題点がある。これは、アンテナの指向性ビームが調整される前で、受信できる電力が弱い場合に問題になり、ある値以上の利得がアンテナにないと通信回線自体が成立しないことが起こる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来技術では、受信された希望しない通信信号の電力が受信された希望の通信信号の電力よりはるかに大きい場合は、希望の通信信号を受信できなくなるという問題がある。また、他の従来技術では、短時間に複雑な演算を行なう高い演算処理能力が必要であり、その上、アンテナ素子数が増えると指数的にその複雑さが増加するという問題や、受信できる電力が弱い場合に通信回線自体が成立しないことが起こるという問題がある。
【0016】
この発明は上記に鑑み提案されたもので、成層圏プラットフォームを用いる通信システムや衛星通信システムあるいは地上の移動通信システムなどにも適用可能な、強い干渉を抑圧できる受信アレーアンテナのビーム形成方法を提案する。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明では参照データ系列の直交性を利用する。このため、希望の通信信号と同じ周波数で同じ変調方式また同時に到来の強い干渉でも抑圧できる。従来のDBFアンテナの場合より、除算がアレーアンテナ素子数と同じ回数増えるだけであるため、従来の場合と同様に演算が簡単で、DBFアンテナの干渉状態の変化に対する高速で安定な応答を実現できる。上記の直交性は、参照データ系列に直交するデータ系列を設けて実現するが、直交性のずれはその系列を長くすることにより改善されるため、参照データ系列を長くすると、干渉を抑圧する性能を改善できる。
【0018】
このため、第1の発明では、受信アレーアンテナのビーム形成方法に関し、希望の通信信号を含む信号をアレーアンテナで受信し、希望の通信信号に含まれる参照データ系列と、この参照データ系列と直交するデータ系列を生成し、これらのデータ系列を用いて、アレーアンテナの各固定ビーム出力に対する重み係数を求め、参照データ系列による重み係数に対する、参照データ系列と直交するデータ系列による重み係数の比を求め、この比を基に、上記の各固定ビーム出力と参照データ系列から計算された重み係数の積和を求める。
【0019】
また、第2の発明では、受信アレーアンテナのビーム形成方法に関し、以下の様に行なう。(1)複数のアンテナ素子で構成されるアレーアンテナで希望の通信信号を含む信号を受信し、(2)その受信した信号を同相及び直交成分からなる複素ベースバンド信号に変換し、(3)これら複数の複素ベースバンド信号を所定の複数の方向に指向した固定ビームによる受信複素ベースバンド信号に変換し、(4)予め用意した希望の通信信号に含まれる参照データ系列を、複素ベースバンド信号に変換した複製信号を受信側で発生させ、(5)この受信側で発生させた複製信号およびこれと直交する別のデータ系列を複素ベースバンド信号に変換した複製信号を、上記の受信複素ベースバンド信号の複素共役に乗算し、(6)その乗算の結果の、受信側で発生させた複製信号との、同相成分あるいは直交成分を、帯域通過フィルタあるいは低域通過フィルタに通し、(7)これらのフィルタの出力を、それぞれ希望の通信信号の参照データ系列から計算される第1の複素重みおよび希望の通信信号の参照データ系列と直交するデータ系列から計算される第2の複素重みとし、(8)第2の複素重みで第1の複素重みを割った値を基に、アレーアンテナの受信信号の空間離散フーリエ変換と希望の通信信号の参照データ系列から計算される重み係数の乗積を用いて指向性ビームを設定することにより、大きい出力を持っている複数の希望しない通信信号が希望の通信信号とは異なる方向から同時に同じ周波数で到来する場合においても、上記希望しない通信信号による強い干渉を抑圧できるようにする。
【0020】
また、互いに直交する参照データ系列を有する複数の希望の通信信号が異なる方向から同時に同じ周波数で到来する場合には、上記受信側で用意した別の参照データ系列をわざわざ用意する必要がなく、複数の希望の通信信号による参照データ系列からひとつを選んで、他の希望の通信信号を受信するための参照データ系列として使える。すなわち、複数の希望の通信信号を受信する場合には、希望の通信信号を受信するため計算された複素重みのうち、どちらでも他の希望の通信信号に用いる参照の複素重みとして使用できる。この場合には、複素重みの比を計算する計算量だけ増加し、この複素重みの割合を求めるために必要な計算回数は上記固定ビームの数と同じなので、計算量の増加は非常に少ない。また、実用の通信システムでは、ひとつの希望の通信信号しかない場合はほとんどなく、上記のように複数の場合が多い。従って、第3の発明は、第1あるいは第2の発明に加えて、互いに直交する参照データ系列を有する複数の希望の通信信号が、異なる方向から同時に同じ周波数で到来する場合に、複数の希望の通信信号の少なくともひとつの参照データ系列を選択して、他の希望の通信信号を受信するための参照データ系列として用いることを特徴としている。
【0021】
それぞれの希望の通信信号に対応する参照データ系列とこれと直交するデータ系列を用いるが、これら参照データ系列から計算される上記複素重みの比の大きさを上記各固定ビームの出力を選択する際の条件として使う。一般に、参照データ系列の直交性は系列を長くすると安定になる。よって、参照データ系列を長くすることにより、干渉を抑圧する性能を改善できることがわかる。従って、第4の発明は、第1、第2あるいは第3の発明に加えて、干渉を抑圧する要求された性能に応じて参照データ系列の長さを調整し、その長さを長くすることにより、干渉を抑圧する性能を改善するステップを含むことを特徴としている。
【0022】
また、上記の複素重みの比の微小な要素を閾値処理して、演算処理を簡略化することができることから、第5の発明は、第1ないし第4のいずれかに記載の発明に加えて、上記の複素重みの比の大きさが予め定められた閾値以上の場合に上記の希望の通信信号の複素重みをゼロあるいは微小な値とすることを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明は、受信アレーアンテナのビーム形成方法を提案しており、これを例えば成層圏プラットフォームを用いる通信システムや衛星通信システムあるいは地上の移動通信システムなどに応用することにより、通信システムのQoS(Qualityof Service:サービスの品質)を向上できる。
【0024】
まず、第1の実施の形態について図1の構成を用いて説明する。ここで用いるアンテナナについては、二次元(平面)アレーアンテナの場合は同じ手順でx軸およびy軸に沿って2次元化すればよいので、簡単化のために、以下、一次元(線形)のアレーアンテナについて述べる。
【0025】
素子間隔が等しい素子数Mの受信に用いるアレーアンテナ1を考える。さらに、各アンテナ素子に互いに異なる方向の異なる信号源から希望の通信信号Sdを含むn個の同一周波数の通信信号S1〜Snが同時に到来する場合を想定する。以下の手順は、それぞれのアンテナ素子の出力信号に空間離散フーリエ変換を施した信号に対して、参照データ系列の複製を演算することにより、到来信号S1〜Snの中から希望しない強い通信信号があっても、希望の通信信号Siの到来方向に近いビームを選択することにより、Siだけを分離受信してアレー合成出力として得るものである。なお、各アンテナ素子の指向性は、全ての到来信号方向を含む広いビーム幅をもつ場合を想定する。
【0026】
図1に示すアンテナ装置の前処理部を図9に示す。図9に示すように、各アンテナ素子による受信信号は、増幅器3、周波数変換器4、A/Dコンバータ5、準同期検波器6などからなる前処理部2を通り、A/Dコンバータ5がもつサンプル周期で固定マルチビーム形成部7に入力される。ここで検波器は準同期検波器の他に、同期検波器でも非同期の検波器でも用いることができる。固定マルチビーム形成部7へのそれぞれの入力信号は、準同期検波部6における局部発振信号からみて同相成分と直交成分からなる複素ベースバンド信号である。固定マルチビーム形成部7では、それぞれの入力信号を空間離散フーリエ変換し、各固定ビームの出力に変換したものを時間tの関数としてbm(t)、(m=1,2,…M)、とおく。固定マルチビーム形成部7の出力信号は、パワー分配器20を用いて、それぞれの可変ビーム形成器10に分配される。
【0027】
一方、受信側で用意された、希望の通信信号Sdに含まれる既知の参照データ系列の複製を参照データ系列発生器8で生成し、これをrd(t)とする。また、rd(t)と直交する任意のデータ系列を直交データ系列発生器9で生成し、これをro(t)とする。このようなデータ系列の作成方法は、既に良く知られている。データ系列rd(t)とro(t)から作られる複素ベースバンド信号を、直交データ系列発生器9で受信と同じタイミングで発生し、それぞれの可変ビーム形成器10に入力する。
【0028】
可変ビーム形成器10の乗算器11では、bm(t)の複素共役b* m(t)とrd(t)およびro(t)をそれぞれ乗算し、その結果をそれぞれ低域通過フィルタ(LPF)12、あるいは、図示していないが帯域通過フィルタに通し、アレー合成のための重みwmd(t)と、参照の重みwmo(t)と、を得る。乗算器11では、wmd(t)とwmo(t)は、次の数1に従って計算される。
【0029】
【数1】
Figure 0004061580
【0030】
数1の右辺の横棒は、低域通過フィルタ12による平均化を意味する。また、数1の右辺の中身は、絶対値|bm(t)|に比例した振幅成分と、bm(t)とri(t)の位相差を位相成分としてもつ。これは、データ変調に伴う位相変動成分はキャンセルされており、最大比合成を行なうための重みとなっている。この演算は従来の最大比合成における演算と同様、同相成分と直交成分の積和演算と低域通過フィルタによる濾波のみで実現することができ、演算は容易である。
【0031】
希望の通信信号の参照データ系列rd(t)を用いて上記の通りに計算された受信用重みベクトルwd(t)の各要素を、固定ビームの出力ベクトルb(t)の各要素と乗算すると、受信信号が得られる。ここで、ベクトルb(t)は空間内の各方向を指向するビーム出力ベクトルであり、ベクトルwd(t)の各要素を、ベクトルb(t)と同様に、空間フィルタリングのための値に対応づけて考えることができる。希望の通信信号より大きい電力を持つ希望しない通信信号があっても、希望の通信信号の到来方向に対応するベクトルwd(t)の要素が希望しない通信信号の到来方向に対応する要素より大きいため、ベクトルb(t)の中で希望の通信信号に対応する固定ビームのいくつかの出力bm(t)を選択でき、複数の信号源の場合でも希望の通信信号を受信できる。しかし、希望しない通信信号のパワーが希望の通信信号より10dB以上大きくなれば、希望しない通信信号の到来方向に対応するベクトルwd(t)の要素が希望の通信信号の到来方向に対応する要素と同程度となり、希望の通信信号を受信できなくなる場合もある。
【0032】
そこで、まず、rd(t)と直交するro(t)を用いて、上記と同じ手順で参照重みwo(t)を計算する。希望の通信信号の到来方向に対応するwo(t)の要素がwd(t)の同じ要素より小さくなり、希望しない通信信号あるいは干渉などの到来方向に対応するwo(t)の要素がwd(t)の同じ要素と同程度になる。また、直交する参照データ系列を有する複数の希望の通信信号(例えば、信号Aと信号B)および干渉波が存在し、信号Aを受信したい場合、信号Bの参照データ系列をro(t)としてwo(t)を計算すれば、干渉波の到来方向に関しては前述の通りとなり、信号B(信号Aから見れば干渉波)の到来方向に関しては、対応するwo(t)の要素の値はwd(t)の同じ要素より大きくなる。また、希望波(信号A)の到来方向に対応するwo(t)の要素はwd(t)の同じ要素より小さくなる。結局、除算器13で、wo(t)の各要素wmo(t)をwd(t)の各要素wmd(t)でそれぞれ除算して得られるベクトルwr(t)に関して、上記のどちらのro(t)を使っても、希望の通信信号の到来方向に対応するwr(t)の要素の値は小さくなり、干渉波到来方向に対応するwr(t)の要素の値は大きくなる。このwr(t)は、次式で表される。
【0033】
【数2】
Figure 0004061580
【0034】
ふたつのベクトルrd(t)とro(t)との間に完全な直交性がある場合、希望の通信信号の到来方向に対応するwr(t)の要素については、ノイズに関する部分だけ残り、強い干渉がある場合でも、到来方向について希望の通信信号から十分離れていれば抑圧することができる。しかし、実際にはrd(t)とro(t)の相互相関値はゼロにならず、完全な直交性を保持しない。数2のwr(t)の各要素の干渉の抑圧に対する有効性は、参照データ系列rd(t)とro(t)との直交性に影響される。ここで、一般に、この直交性はデータ系列の長さを長くすることにより安定するので、長い参照データ系列を採用すれば、希望の通信信号の到来方向に対応するwr(t)の要素が区別しやすく、干渉を抑圧する性能の改良ができることになる。
【0035】
また、上記wr(t)の要素の大きさが予め定めた閾値(threshold)以上であることを条件に、乗算器15を用いて0あるいは1を乗じることにより、上記複素重みwd(t)の同じ番号の要素を強制的にゼロにする修正を、wd(t)に施すこともできる。この条件を、数3に示す。
【0036】
【数3】
Figure 0004061580
【0037】
この閾値処理は、図1の選択器14で行なう。このように修正したwd(t)は、制御器16で、調整された後に、乗算器17を用いてbm(t)に乗算し、加算器18を用いて、m=1,2,…Mに渡って加算することより、希望の通信信号Sdに対する利得を最大とするビームが形成され、希望しない通信信号の到来方向に対する利得を抑圧することができる。この時、アレー合成出力信号は、数4となる。
【0038】
【数4】
Figure 0004061580
【0039】
上記の数4の計算は多少時間がかかる。このため、bm(t)を遅らせて同期するようにするため、遅延器19を用いる。
【0040】
次に第2の実施の形態を、図2を用いて説明する。図2に示す構成は、同一周波数で同一変調方式の複数の通信信号が同時にアレーアンテナに到来する場合の構成である。これは、上で述べた場合のAとBとが同一周波数で同一変調方式の場合となり、それぞれの通信信号の参照データ系列を相互に参照データ系列ro(t)として使うことができる。図2は、wm2(t)を、wm0(t)として使う例を示している。
【0041】
次に、上記の手順で、本発明の効果をみるために、シミュレーションした結果を図3から図8に示す。
【0042】
シミュレーション条件を以下に示す。まず、素子数が16、素子の間隔が半波長の線形アレーアンテナとする。また、チェビシェフ指向性パターンにより、−30dBサイドローブパターンが得られるように、レベル調整部において励振振幅分布を設定する。同一周波数で同一変調方式の場合は、複数の通信信号がPN(擬似ランダムノイズ)コードであり、通信チャンネルのノイズは平均値ゼロのガウシアン分布であると仮定する。
【0043】
まず、重みの割合wr(t)の特性を表す。図3は、希望の通信信号Sと希望しない通信信号Uに対応するwrm(N)を表す。Nは、時間tをA/D変換したサンプル数である。この例で、SとUの各ビットが含むパワーの割合として、SIR=−30dBである。また、Sとノイズのパワー密度の割合として、SNR=3dBである。希望の通信信号Sがアレーアンテナの正面に近い3度から到来するとした。希望しない通信信号Uがサイドローブの山の近くの33度から到来するとした。この図から、SとUに対応するwr(t)がNの小さいところから十分分離されていることがわかる。
【0044】
効果をよく理解するために、図4は、図3の例と同じパラメータで希望の通信信号Sと希望しない通信信号Uに対応する重みwmd(t)を示している。この図で、w(1)とw(2)はSに関する最大の二つの重みであり、w(14)とw(15)はUに関する最大の二つの重みである。この図に表されるように、サンプル数Nを5000にしても、SとNの重みがまだ重なるため分離できず、Sを受信できない。
【0045】
次に多くの干渉源がある場合のwr(t)の特性を表す。図5は、同じ出力を持つ希望しない通信信号が2つ(U1とU2)あり、SIR=−20dBの場合の希望の通信信号Sと希望しない通信信号U1とU2に関するwr(t)の特性を示している。図6は、同じ出力を持つ希望しない通信信号がU1、U2、U3の3つあり、SIR=−10dBの場合の希望の通信信号Sと希望しない通信信号U1とU2およびU3に関するwr(t)の特性を示している。これらの図に示されるように、希望の通信信号Sと希望しない通信信号Ui、(i=1,2,3)に対応するwr(t)がはっきり分離されている。また、サンプルの数が増えると、希望の通信信号に対応するwr(t)がすぐ安定する。以上の結果は希望の通信信号Sがアレーアンテナの正面近くの3度から、希望しない通信信号U1が33度から、U2が−18度から、U3が−53度からそれぞれ到来する場合の結果である。希望しない通信信号の到来方向が全てアンテナパターンのサイドローブの山の近くという一番悪い条件で考えた。
【0046】
図7は、本発明の方法による通信のビット誤り率を示しており、変調方式がQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、参照データ系列が10シンボルでシミュレーションした結果である。SIR=−10dBとSIR=−20dBの二つのケースを考えた。比較のために、ビット誤り率の理論値と非特許文献1に記載された方法を用いた、SIR=−10dBの場合の結果も一緒に示している。この図に示すように、SIR=−10dBの場合、本提案の結果が理論値に近づいている。SIR=−20dBの場合、上記の非特許文献1のSIR=−10dBの場合の結果に近い効果が得られた。
【0047】
最後に、ビーム形成の一例を図8に示す。パラメータは図3の例と同じで、33度からSIR=−30dBの希望しない通信信号が入射し、SNR=3dB、参照データ系列が16シンボルで、3度からの希望の通信信号という条件で形成されたビームパターンである。この図の内、三つの固定ビームパターンを点線で示し、希望の通信信号のため形成されたビームを実線で示している。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の受信アレーアンテナのビーム形成方法においては、以下のような効果を奏し得る。
【0049】
第1あるいは第2の発明では、同一周波数で同一変調方式の通信信号が複数同時にアレーアンテナに到来し、各通信信号の出力差が大きい場合においても、希望の通信信号と希望しない通信信号の到来方向が識別不可能なほどに接近していなければ、希望の通信信号の到来方向にのみビームの山を自動的に向けるとともにこれ追尾し、同時に希望しない通信信号の到来方向の利得を自動的に低減させ、希望しない通信信号による強い干渉を抑圧し、希望の通信信号を空間的に分離受信することが可能となる。
【0050】
また、第3の発明では、異なる出力を持つ複数の異なる通信信号が異なる方向から同一周波数で到来する場合、これらの到来方向に別々のビームを形成し、これらを互いに空間的に分離してそれぞれ受信することでき、同一通信システムに使えるユーザ端末の種類の増大、また通信容量の増大を図ることができる。
【0051】
また、第4の発明では、複数の異なる通信信号が同時にアレーアンテナに到来する場合、各通信信号の複製参照データ系列を相互に参照データ系列ro(t)のように使え、実用的な通信システムの場合のように、ひとつの通信信号しかいない場合がほとんどない場合、強い干渉を抑圧するための演算は簡単で、計算量も少なく、多くのアレーアンテナや高速伝送システムのためのビーム形成方法に好適である。
【0052】
また、第5の発明では、閾値以下の複素重みを実質的にゼロとすることによって、演算を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態を説明するためのブロック図である。
【図3】シミュレーションの結果を示す図である。
【図4】シミュレーションの結果を示す図である。
【図5】シミュレーションの結果を示す図である。
【図6】シミュレーションの結果を示す図である。
【図7】本発明の方法による通信のビット誤り率を示す図である。
【図8】ビーム形成の一例を示す図である。
【図9】前処理部の詳細を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 アレーアンテナ
2 前処理部
3 増幅器
4 周波数変換器
5 A/Dコンバータ
6 準同期検波器
7 固定マルチビーム形成部
8 参照データ系列発生器
9 直交データ系列発生器
10 可変ビーム形成器
11a、11b 乗算器
12a、12b 低域通過フィルタ
13 除算器
14 選択器
15 乗算器
16 制御器
17 乗算器
18 加算器
19 遅延器
20 パワー分配器

Claims (5)

  1. 希望の通信信号を含む信号をアレーアンテナで受信し、希望の通信信号に含まれる参照データ系列と、この参照データ系列と直交するデータ系列を生成し、これらの参照データ系列を用いて、アレーアンテナの各固定ビーム出力に対する重み係数をそれぞれ求め、希望の通信信号の参照データ系列から計算された重み係数と参照データ系列と直交するデータ系列から計算された重み係数の比を基に、上記の各固定ビーム出力と希望の通信信号の参照データ系列から計算された重み係数の積和を求めることを特徴とする受信アレーアンテナのビーム形成方法。
  2. (1)複数のアンテナ素子で構成されるアレーアンテナで希望の通信信号を含む信号を受信し、(2)その受信した信号を同相及び直交成分からなる複素ベースバンド信号に変換し、(3)これら複数の複素ベースバンド信号を所定の複数の方向に指向した固定ビームによる受信複素ベースバンド信号に変換し、(4)予め用意した希望の通信信号に含まれる参照データ系列を、複素ベースバンド信号に変換した複製信号を受信側で発生させ、(5)この受信側で発生させた複製信号およびこれと直交する別のデータ系列を複素ベースバンド信号に変換した複製信号を、上記の受信複素ベースバンド信号の複素共役に乗算し、(6)その乗算の結果の、受信側で発生させた複製信号との、同相成分あるいは直交成分を、帯域通過フィルタあるいは低域通過フィルタに通し、(7)これらのフィルタの出力を、それぞれ希望の通信信号の参照データ系列から計算される第1の複素重みおよび希望の通信信号の参照データ系列と直交するデータ系列から計算される第2の複素重みとし、(8)第2の複素重みで第1の複素重みを割った値を基に、アレーアンテナの受信信号の空間離散フーリエ変換と希望の通信信号の参照データ系列から計算される重み係数の積和を用いて指向性ビームを設定することを特徴とする受信アレーアンテナのビーム形成方法。
  3. 互いに直交する参照データ系列を有する複数の希望の通信信号が、異なる方向から同時に同じ周波数で到来する場合に、複数の希望の通信信号の少なくともひとつの参照データ系列を選択して、他の希望の通信信号を受信するための参照データ系列として用いることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の受信アレーアンテナのビーム形成方法。
  4. 干渉を抑圧する要求された性能に応じて参照データ系列の長さを調整し、その長さを長くすることにより、干渉を抑圧する性能を改善するステップを含むことを特徴とする請求項1、2あるいは3に記載の受信アレーアンテナのビーム形成方法。
  5. 上記の複素重みの比の大きさが予め定められた閾値以上の場合に上記の希望の通信信号の複素重みをゼロあるいは微小な値とすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の受信アレーアンテナのビーム形成方法。
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