JP4059097B2 - 回路構成体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力回路を構成するバスバーと、その電力回路中に設けられる電子部品の駆動を制御する制御回路基板とを併有し、放熱部材の回路配設面上に絶縁層を介して配設される回路構成体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、共通の車載電源から各電子ユニットに電力を分配する電気接続箱に組み込まれる回路構成体として、複数枚のバスバー基板を積層することにより配電用回路を構成し、これにヒューズやリレースイッチを組み込んだものが一般に知られている。
【0003】
さらに近年は、かかる回路構成体の小型化や高速スイッチング制御を実現すべく、前記リレーに代えて或いはこのリレーと共にFET等の半導体スイッチング素子を入力端子と出力端子との間に介在させたものが開発されるに至っており、かかる回路構成体においては半導体素子から発せられる熱を冷却する観点から放熱部材の回路配設面上に絶縁層を介して配設されるのが一般的である。
【0004】
このような回路構成体は、電流回路を形成するバスバー基板と、その電流回路中に組み込まれる電子部品としてのFETと、このFETの作動を制御する制御回路基板とを備えるとともに、前記バスバー基板と制御回路基板とを互いに離間させながら上下2段に配置してその間にFETを設け、このFETのドレイン端子及びソース端子を前記バスバー基板に接続する一方、当該FETのゲート端子を前記制御回路基板に接続するようにしたものが開示されている(例えば特許文献1参照)
【0005】
【特許文献1】
特開平10−35375号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に示される電気接続箱の回路構成体では、バスバー基板と制御回路基板の少なくとも2枚の基板が必要であり、しかも、これらの基板を相互離間させて立体的に配置し、両基板の間にFETを配置するだけのスペースを確保しなければならない。従って、当該FETの導入によって従来のリレー式の電気接続箱の回路構成体よりは小型化できるものの、全体構成が複雑で十分な小型化はできず、特に高さ寸法の削減が大きな課題となっている。
【0007】
一方、前記回路構成体は、バスバーやこのバスバーに実装されたFETから発せられる熱を効率よく冷却する観点から、前記回路配設面上に密着した状態で配設される必要があるが、前記回路構成体について高さ寸法の削減を図ることができたとしても、前記放熱部材の回路配設面上に密着させる観点から、回路構成体について一定の剛性を担保する必要がある。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑み、簡素かつ薄型の構造でFET等の電子部品を含む電力回路を構築でき、かつ、一定の剛性を担保して当該電子部品の放熱性に優れる回路構成体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段として、本発明は、放熱部材の回路配設面上に絶縁層を介して配設される回路構成体において、電力回路を構成する複数本のバスバーと、その電力回路中に設けられた電子部品の駆動を制御する制御回路基板と、前記バスバーが略同一平面上に並んだ状態でこれらのバスバーと前記制御回路基板とを接着するための接着層とを備え、前記電子部品が前記バスバーと前記制御回路基板の双方に実装されるとともに、前記複数本のバスバーが互いに同一方向に延びて略平行に並べられている部分を有しており、前記接着層は、当該接着層を構成する接着剤が硬化することにより、前記バスバーのそれぞれを少なくとも当該バスバーに隣接するバスバーのいずれかに連結するようにこれらのバスバー同士の間に橋架される複数の補強ブリッジ部が形成され、かつ、前記複数本のバスバーが互いに同一方向に延びて略平行に並べられている部分同士をその長手方向と略直交する方向に連結するように前記補強ブリッジ部が当該長手方向に並ぶ複数の個所にわたって間欠的に形成される形状を有し、前記バスバー同士の間で前記補強ブリッジ部を構成する接着層は、前記バスバーと制御回路基板との間の接着層よりも厚く形成され、前記補強ブリッジ部がバスバーの側面にも接着しているものである。
【0010】
この発明によれば、電力回路を構成する複数本のバスバーが略同一平面上に並んだ状態で制御回路基板の表面に接着され、かつ、当該バスバーと制御回路基板の双方に電子部品が実装されているので、回路構成体全体の高さ寸法(厚み寸法)が非常に小さく、また、従来の電気接続箱において必要とされていたバスバー基板(バスバーを絶縁基板で保持したもの)や電子部品を各基板に接続するための配線材が基本的に不要となる(ただし本発明ではかかる配線材が部分的に使用されることを妨げない。)。従って、従来のようにバスバー基板と制御回路基板とが離間して配置され、かつ、両基板に電子部品が接続されている電気接続箱に比べ、全体構成は大幅に薄型化及び簡素化される。また、補強ブリッジ部が前記バスバー間に橋架されるので、バスバー同士の厚み方向の相対変位を抑制することができ、これにより回路構成体全体の剛性を担保することができる。このように回路構成体全体の厚み方向の寸法を非常に小さくしても、回路構成体の剛性を担保することができるので、この回路構成体を放熱部材の回路配設面上に密着して配設することができ、その放熱性を向上することができる。しかも、前記バスバーと制御回路基板との接着に用いる接着剤を硬化させて補強ブリッジ部が形成されているので、接着剤を過剰に用いることなく、この接着剤を有効に利用して簡素な構造でかつ経済的に上記補強ブリッジ部を形成することができる。
【0011】
具体的に、前記バスバーのそれぞれが前記補強ブリッジ部を介して少なくとも隣接するバスバーのいずれかに連結されることにより、全てのバスバーが補強ブリッジ部を介して一枚の板状体として機能するので、回路構成体全体の剛性を確実に向上することができる。
【0012】
また、この発明において、バスバー同士の間で前記補強ブリッジ部を構成する接着層は、前記バスバーと制御回路基板との間の接着層よりも厚く形成され、前記補強ブリッジ部がバスバーの側面にも接着しているので、バスバー同士の厚み方向の相対変位をより確実に規制して回路構成体全体の剛性をより確実に向上することができる。
【0013】
さらに、この発明では、複数本のバスバーが互いに同一方向に延びて略平行に並べられている部分を有しており、これらの部分同士をその長手方向と略直交する方向に連結する前記補強ブリッジ部が当該長手方向に並ぶ複数の個所にわたって間欠的に設けられている。このように、バスバーが互いに同一方向に延びて略平行に並べられている部分を有している場合には、この部分間で回路構成体が撓み易く、すなわち同一方向に延びるバスバー部分同士が厚み方向に相対変位し易く、この部分を有するバスバーが複数本並べられている場合にはその変位量も大きくなるが、同一方向に延びるバスバー部分同士をその長手方向と略直交する方向に連結する前記補強ブリッジ部が当該長手方向に並ぶ複数の個所にわたって間欠的に設けられていることにより、これらの補強ブリッジ部により同一方向に延びるバスバー部分間が補強され、回路構成体の剛性を向上することができる。
【0014】
また、前記電子部品は、その本体の裏面に通電端子を有し、前記制御回路基板には前記電子部品の本体が挿入可能な大きさの貫通孔が設けられ、この貫通孔を通じて前記電子部品の本体裏面の通電端子が前記バスバーに接触する状態で当該電子部品の本体がバスバー上に実装されている一方、この貫通孔に対向する前記バスバー部分が少なくとも対向する2方向において前記貫通孔からはみ出して形成され、少なくともこのはみ出し部分が前記制御回路基板に接着されているのが好ましい。このように構成すれば、制御回路基板の適所に貫通孔を設けるだけの簡素な構成で、薄型構造を維持したまま電子部品をバスバーに実装することが可能になる。しかも、電子部品の本体裏面に設けられた通電端子が直接バスバーに接触するように電子部品が実装されるので、電子部品本体から突出する端子が減り、構成がより簡素化される。また、この貫通孔に対向する前記バスバー部分が少なくとも対向する2方向において前記貫通孔からはみ出して形成され、少なくともこのはみ出し部分が前記制御回路基板に接着されているので、剛性の低下が予想される前記貫通孔周りを補強することができるとともに、制御回路基板とバスバーとの剥離を防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、ここでは、車両等に搭載される共通の電源から供給される電力を複数の電気的負荷に分配するパワーモジュールに備えられた回路構成体を示すが、本発明にかかる回路構成体の用途はこれに限らず、電力回路における通電のオンオフ切換を電子部品によって行う場合に広く適用が可能である。
【0016】
図1は、本実施形態の回路構成体を含む車両用パワーモジュールを分解して示す斜視図である。
【0017】
このパワーモジュールは、回路構成体1と、この回路構成体1が絶縁層5を介して配設される放熱部材2と、上記回路構成体1を覆うケース3とを備え、図7に示すように上記ケース3と放熱部材2とがケース3に備えられた樹脂用シール部材4を挟み込んだ状態で連結され、この状態で防水用樹脂が充填されて防水層6を形成するものとなされている(図7参照)。
【0018】
図6は、回路構成体1を分解した状態で示す斜視図である。なお、この図6は、回路構成体1の製造方法とは無関係に回路構成体1の構造を示すため便宜的に用いる図である。
【0019】
上記回路構成体1は、図1、図6に示すように、所定の多角形状(本実施形態では矩形状)の領域内側における同一平面内に所定のパターン、本実施形態では上記領域両側縁(図1では左右両側縁)に端部が突出されるようなパターンで配列されたバスバー11、12と、上記バスバー11、12のうち入力端子用バスバーと出力端子用バスバーとの間に介在される電子部品(例えば半導体スイッチング素子)である複数個のFET30と、上記バスバー11、12の片面(図1では上面)に接着され上記FET30のスイッチング動作を制御する制御回路を有する制御回路基板20とを含み、所定バスバー11,12間にはバスバー11、12と制御回路基板20を接着する接着剤が硬化されて形成された補強ブリッジ部13が橋架されている一方(図3参照)、上記FET30はバスバー11と制御回路基板20の双方に実装されている。
【0020】
この回路構成体1について具体的に説明する。
【0021】
この回路構成体1は、図3に示すようなバスバー構成板10を利用して形成される。
【0022】
このバスバー構成板10は、矩形状の外枠16を有し、その内側領域に、各種形状のバスバー11、12が上記所定のパターンで配列されるとともに、適当なバスバーが小幅のつなぎ部分18によって前記外枠16とつながり、また特定のバスバー同士が小幅のつなぎ部分18によって相互連結された状態となっている。
【0023】
図2及び図3に示すように、上記バスバー11、12のうち、複数本の所定バスバー11が互いに同一方向(図2及び図3では左右方向)に延びて略平行に並べられている部分(細長部11a)を有している。また、バスバー11,12のうちFET30の本体が実装されるバスバーは、その一部が制御回路基板20の後述する方形状の貫通孔22に対向するように配置され、この貫通孔22に対向する本体実装部11b、12bが貫通孔22を略閉塞し、かつ該貫通孔22から3方向にはみ出すように形成されている。より具体的には、本体実装部11b、12bは、貫通孔22の四周側縁部のうちFET30の脚状端子34、36が挿通される側縁部方向を除く3方向において貫通孔22からはみ出して形成されている。
【0024】
なお、このバスバー構成板10は、例えば単一の金属板をプレス加工で打ち抜くことにより簡単に形成することが可能である。
【0025】
そして、回路構成体1には、図1、図6に示すように、バスバー構成板10における所定のバスバー11,12端部が同一方向に折り起こされて外部回路と接続される外部接続端子14が構成されている。本実施形態では、バスバー11が配列された略矩形状平面領域の左右両側縁に突出するバスバー11、12端部がこの平面に対して略垂直に折り起こされて外部接続端子14が構成されている。これらの外部接続端子14は、例えば共通の車載電源に接続される入力端子、電子ユニットに接続される出力端子または上記FET30のスイッチング動作についての制御信号が入力される信号入力端子として機能する。
【0026】
制御回路基板20は、前記バスバー構成板10の片面(図1では上面)に接着されている。
【0027】
この制御回路基板20は、FET30のスイッチング動作を制御する制御回路を含むもので、例えば通常のプリント回路基板(絶縁基板に制御回路を構成する導体がプリント配線されたもの)によって構成することが可能である。本実施形態では、全体の薄型化向上をさらに促進すべく、非常に厚みの小さい(例えば0.3mm)シート状の制御回路基板20が用いられ、かつ、この制御回路基板20の適所には複数の貫通孔22が設けられている。この貫通孔22は、前記FET30をバスバー11,12上に実装するためのものであり、FET30の数に対応して形成されるが、本実施形態ではFET30の一部が隣接配置されるように構成されこれら隣接する貫通孔22同士は連通して形成されている。
【0028】
前記制御回路基板20の外形は、図3に示すように、バスバー構成板10の外形よりも小さく設定され、特に基板左右幅がバスバー構成板10よりも十分小さくなるように設定されている。具体的には、この制御回路基板20を図示のようにバスバー構成板10の中央部分に接着することにより、このバスバー構成板20から上記外部接続端子を構成するバスバー11,12端部が突出するとともに、全てのつなぎ部分18が制御回路基板20の外側に露出するように設定する。
【0029】
図4は、図3におけるIV−IV線断面図である。図5は、図4における一部分を拡大して示す断面図である。すなわち、制御回路基板20の裏面(背面)における所定領域40に絶縁性接着剤が塗布され、この領域に塗布された接着剤によって制御回路基板20と各バスバー11,12との間に両者を接着するための絶縁接着層41が形成されるとともに、前記バスバー11,12間に橋架される補強ブリッジ部13が形成される(図2,図3参照)。
【0030】
絶縁接着層41は、図2,図4に示すように、制御回路基板20における後述する接着領域40aに塗布された接着剤がバスバー11,12に押し潰され、両者を接着した状態で硬化されて形成される。本実施形態においては、絶縁接着層41は、バスバー11,12と制御回路基板20との重ね合わせ面の少なくとも一部において形成されている。そして、この絶縁接着層41は、少なくともバスバー11,12における両端及び屈曲部分に形成され、制御回路基板20の周縁部及び貫通孔22周辺に密に形成されている。特に、バスバー11,12の本体実装部11b、12bのはみ出し部分において、貫通孔22の周縁に沿って絶縁性接着層41が形成されており、制御回路基板20とバスバー11,12との剥離を確実に防止することができるものとなされている。
【0031】
なお、この絶縁接着層41は、バスバー11,12と制御回路基板20との重ね合わせ面の全体に形成されてもよいことは言うまでもない。
【0032】
一方、補強ブリッジ部13は、制御回路基板20における後述するブリッジ形成領域40bに塗布された接着剤が硬化されて形成され、上述したように離間しているバスバー11,12間を橋架するために設けられたものである。本実施形態では、バスバー11,12のそれぞれがこの補強ブリッジ部13を介して一ないし複数の隣接するバスバーに連結され、全てのバスバー11、12が、少なくとも2本の補強ブリッジ部13を介して連結されている。従って、バスバー11,12は、一枚の板状体として機能し、しかも補強ブリッジ部13が硬化された絶縁性接着剤により構成されているので、各バスバー11,12間で短絡することもない。
【0033】
また、この補強ブリッジ部13のうち、複数本の所定補強ブリッジ部13は、バスバー11の細長部11aをその長手方向と略直交する方向に連結する態様で、当該長手方向に並ぶ複数の個所にわたって間欠的に設けられている。従って、回路構成体1は、少なくともその一部において、バスバー11,12と補強ブリッジ部13とにより格子状体を形成し、その箇所での剛性が一層向上する。さらに、補強ブリッジ部13は、制御回路基板20の縁部(図2及び図3では左右側縁部)に密に設けられている。すなわち、制御回路基板20の縁部は特に外力が作用し易く、撓み易いので、該周縁部を補強して回路構成体1の剛性の向上が図られている。
【0034】
この補強ブリッジ部13を構成する接着層は、前記バスバー11,12と制御回路基板20との間の絶縁接着層41よりも厚く形成され、前記補強ブリッジ部13がバスバー11,12の側面にも接着している。特に、本実施形態では補強ブリッジ部13の層厚みがバスバー11、12に近づくにつれ厚くなるように、すなわちフィレット面状に形成され、これによりバスバー11,12同士の相対変位をより確実に抑制するものとなされている。
【0035】
また、補強ブリッジ部13の幅は、後述するブリッジ形成領域40bに塗布される接着剤の使用量や回路構成体1の剛性を考慮して適宜設定されるが、本実施形態では各バスバー11,12の幅と略同等に形成されている。ただし、ブリッジ補強部13について、各バスバー11,12の幅よりも小さいもの、或いは大きいものを排除する趣旨ではない。
【0036】
前記FET30は、制御回路基板20の貫通孔22を利用して、当該制御回路基板20とバスバー11,12(バスバー構成板10)の双方に実装されている。図8に示すように、ここで用いられるFET30は、略直方体状の本体32と、少なくとも3つの端子(図略のドレイン端子、ソース端子34、及びゲート端子36)とを含んでいる。当該端子のうち、ドレイン端子は前記本体32の裏面に設けられ、ソース端子34及びゲート端子36は本体32の側面から突出して下方に延出され、脚状端子34、36として構成している。具体的には、FET30のソース端子34、ドレイン端子がバスバー11,12に接続され、ゲート端子36が制御回路基板20に接続される。なお、脚状端子34,36の具体的本数等は、特に限定するものではなく、図8はFET30を例示的にしめすものである。
【0037】
上記構成の回路構成体1は、例えば次のようにして形成される。
【0038】
すなわち、まず、上記構成のバスバー構成板10を形成する(バスバー形成工程)。このバスバー構成板10に、前記外枠16は必ずしも含めなくても良い。ただし、この外枠16を含めることにより、バスバー構成板10全体の剛性が高まり、その分制御回路基板20との接着作業が容易になるとともに、外枠16を把持することによって、バスバー本体を傷めることなくその取扱いを簡単に行うことができる。しかも、接着後は当該外枠をバスバー構成部分から切り離すことにより適当な電力回路を簡単に構築できる。
【0039】
次に、バスバー構成板10の片面(図1では上面)に制御回路基板20を接着する(接着工程)。この制御回路基板20をバスバー構成板10に接着するには、次の方法により行う。なお、図2は、制御回路基板20の背面図であって、接着剤が塗布される塗布領域を示す。
【0040】
すなわち、制御回路基板20の裏面(背面)における所定領域40に絶縁性接着剤を塗布し、この接着剤によって上記絶縁接着層41を形成するとともに、上記補強ブリッジ部13を形成する。なお、制御回路基板20がスルーホール等の孔部を含む場合には当該孔部に前記絶縁性接着剤が付着しないようにする。
【0041】
具体的には、本実施形態では、前記接着を制御回路基板20の裏面における次述する塗布領域40に対応する部分が開口したメタルマスクを用いて、印刷で接着剤を塗布している。
【0042】
上記接着剤が塗布される塗布領域40は、各バスバーと制御回路基板とが重ね合わされるバスバー配設領域45(重合領域)に互いに独立して複数設けられ、補強ブリッジ部13、絶縁接着層41に対応して設けられる。この塗布領域40は、その形状を特に限定するものではないが、本実施形態では内側に凸の部分を持たない形状に設定されている。すなわち、塗布領域40は、例えばその形状が多角形状に設定される場合には全ての内角が180°未満とされた形状に設定されている一方、その形状が外周の少なくとも一部に曲線部分が含まれる形状に設定される場合にはその曲線部分におけるの任意の点における接線が塗布領域40の外周における他の箇所と交わらないように設定されている。従って、塗布領域40は、▲1▼三角形、四角形、五角形等の多角形であってその内角が180°未満に設定された形状、▲2▼円形、▲3▼楕円形、▲4▼長円形等が好適である。これらの形状は、各塗布領域40で同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。本実施形態では、塗布領域40は複数種のものが設けられている。
【0043】
このように塗布領域40を内側に凸の部分を持たない形状に設定するのは、メタルマスクの破損を防止するためである。すなわち、本実施形態の接着方法においては、塗布領域40に対応する開口部を有するメタルマスクを用いてスキージにより接着剤を塗布するものとなされているが、このメタルマスクは比較的薄いものであり、塗布領域が凸部分を含む形状により構成されている場合には、スキージによる接着工程時或いはメタルマスクの清掃時に凸部分においてスキージ等が引っかかり該メタルマスク、特にそのコーナー部を破損する虞がある。従って、塗布領域40を上記のように構成することにより、メタルマスクの破損を防止し、ひいてはメタルマスクの交換頻度を低減して上記回路構成体1の製作コストを低減することができる。
【0044】
また、制御回路基板20には図2において2点鎖線で示すように前記バスバー11,12が配設されるバスバー配設領域45(バスバー11,12と制御回路基板20とが重ね合わされる重合領域)が設けられ、前記塗布領域40の大部分は、互いに近接する複数のバスバー配設領域45に跨る領域に設定され、これらの塗布領域40については一の塗布領域40が複数の接着領域40aと一ないし複数のブリッジ形成領域40bとを含むものとなされている。図2において、ドット模様の領域が接着領域40aを示すとともに、網状の斜線模様の領域がブリッジ形成領域40bを示している。
【0045】
本実施形態においては、ブリッジ形成領域40bが接着領域40aに連なって構成されているが、個別に設けるものであってもよい。ただ、両領域40a、40bを連なった態様で構成した場合には、補強ブリッジ部13が絶縁接着層41と連設した状態に設けられ、これによりバスバー11,12間の厚み方向における相対変位をより確実に抑制することができる点で有利である。
【0046】
なお、これらの各領域40a、40bは上記のように区別されているが、必ずしも上記領域に塗布された全ての接着剤が対応する各部分(補強ブリッジ部13,絶縁接着層41)を形成するものでなくてもよい。
【0047】
接着領域40aは、制御回路基板20内において、絶縁接着層41を形成する接着剤が塗布される領域であり、所定領域(図2では比較的小さい領域)に区分されている。そして、この各所定領域に塗布された接着剤が接着時に押し潰されて少なくとも一部で連結して上記絶縁接着層41が形成されるものとなされている。すなわち、この接着領域40aに塗布される接着剤は、バスバー11,12(バスバー構成板10)の接着時に押し潰されて一定の範囲に亘って拡がることが知られているが、接着領域40aの大きさや塗布される接着剤の量等により、バスバー構成板10の接着時に各バスバー配設領域45をはみ出すことがあり、このはみ出し分の接着剤が無駄になる虞がある。従って、前記接着領域40aを所定領域に区分することにより、接着剤の無駄を防止し、ひいては製造コストの低減を図ることができる。
【0048】
また、この接着領域40aは、上記絶縁接着層41に略対応して設けられている。すなわち、接着領域40aは、制御回路基板20とバスバー11,12とを強固に接着し得るように適宜設定され、本実施形態においては、接着領域40aは、少なくともバスバー配設領域45における両端及び屈曲部分に設けられると共に、制御回路基板20の周縁部及び貫通孔22周辺に密に設けられている。特に、接着領域40aは、バスバー11,12における本体実装部11b、12bのはみ出し部分に接着領域40aが設けられている。
【0049】
なお、接着領域40aは、本実施形態では所定領域に区分け、分散されているが、基本的にバスバー配設領域45内に設けられていればよく、その形状、配置態様を特に限定するものではない。例えば、接着領域40aがバスバー配設領域45の形状に対応して設けられるものであってもよい。また、接着領域40aは、基本的にバスバー配設領域45内に設けられているが、このバスバー配設領域45から若干はみ出るものであってもよい。
【0050】
一方、ブリッジ形成領域40bは、前記補強ブリッジ部13を形成する接着剤が塗布される領域であり、制御回路基板20裏面において、特定のバスバー配設領域45と、特定のバスバー配設領域45に隣接する一ないし複数の他のバスバー配設領域に橋架するように設けられている。ブリッジ形成領域40bの具体的配置態様は、上記補助ブリッジ部13と同様であるので、その説明を省略する。
【0051】
そして、上記塗布領域40にメタルマスクを用いて接着剤を塗布し、バスバー構成板10を重ねることにより接着する。上記塗布領域40に塗布される接着剤は、絶縁性の接着剤であれば特に限定するものではないが、本実施形態ではエポキシ系樹脂の接着剤が用いられている。この接着剤の塗布量は、メタルマスク厚さにより調整することができ、バスバー幅、塗布領域40の大きさや配置態様等を勘案して適宜設定される。
【0052】
続いて、前記制御回路基板20に設けられている貫通孔22を利用して、当該制御回路基板20とバスバー構成板10の双方に半導体スイッチング素子としてFET30を実装する(実装工程)。このFET30に対応して、制御回路基板20の各貫通孔22には、前記FET30の本体32が挿通可能な矩形状部分22aと、この矩形状部分22aから所定方向に延びて前記FET30のソース端子34が挿通可能な形状をもつ延出部分22bとを含んでいる。そして、前記矩形状部分22aを通じてFET本体32の裏面におけるドレイン端子をバスバー構成板10における入力端子用バスバーの上面に直接接触させて当該バスバー上にFET本体32を実装し、FET30のソース端子(脚状端子)を出力端子用バスバーに接続し、FET30のゲート端子36(脚状端子)を制御回路基板20上の適当な導体パターンに接続する。
【0053】
すなわち、この実装工程では、FET30は全て上側から制御回路基板20と各バスバーの双方に同時実装することが可能であり、従来のようにFET30をバスバー基板と制御回路基板との間の位置で両基板にそれぞれ配線材を介して別個に接続する方法に比べ、組立作業効率は飛躍的に向上する。
【0054】
この実装工程は、例えば各貫通孔22内に印刷等で溶融はんだを塗布し、その上にFET30を載せるだけで簡単に行うことが可能である。
【0055】
なお、バスバー構成板10に含まれるバスバーの中に制御回路基板20の制御回路と直接接続すべきバスバーが存在する場合には、例えば当該バスバーから適当な突起を出させて当該突起を制御回路基板20側にはんだ付けするようにしてもよい。
【0056】
そして、制御回路基板20から左右両外側に突出するバスバー端部を図1、図6に示すように上向きに折り曲げて、外部回路と接続される外部接続端子14を形成する(折り曲げ工程)。
【0057】
次に、前記バスバー構成板10におけるバスバー同士をプレス等により切り離して電力回路を完成させる(切り離し工程)。具体的には、制御回路基板20の外側に露出しているつなぎ部分18を切断、除去すればよい。このつなぎ部分18の除去により、必然的に外枠16も回路構成体から除去されることになる。この切り離し工程後の状態では、全体の高さ寸法(厚み寸法)が非常に小さく、また占有面積も制御回路基板20の面積とほぼ同等に抑えられている。この回路構成体1は、それ単独でも使用することが可能であるが、後述のケース3や放熱部材2をさらに付加することによって防水性や放熱性をより高めることが可能となり、車両用パワーディストリビュータ等に好適な回路構成体1を得ることができる。
【0058】
なお、この切り離し工程は、前記実装工程工程、折り曲げ工程の前に行ってもよい。ただし、端子を構成する外部接続端子14を外枠16または他のバスバーとつないでいる場合には、切り離し工程を先に行う必要がある。
【0059】
而して、上記回路構成体1によれば、補強ブリッジ部13が前記バスバー11,12間に橋架されるので、バスバー11,12同士の厚み方向の相対変位を抑制することができ、これにより回路構成体全体の剛性を担保することができる。しかも、前記バスバー11,12と制御回路基板20との接着に用いる接着剤を硬化させて補強ブリッジ部13が形成されているので、接着剤を過剰に用いることなく、この接着剤を有効に利用して簡素な構造でかつ経済的に上記補強ブリッジ部13を形成することができる。
【0060】
一方、ケース3は、絶縁材からなり、図1に示すように、下側に開口して前記制御回路基板20全体を上側から覆う形状を有し、その中央には前記制御回路基板20を上方に開放する開口部が設けられている。
【0061】
このケース3は、下端面が放熱部材2の後述する回路配設面2aの周縁部に沿う壁部50と、この壁部50の周縁部から下方に延出して放熱部材2の周側面を覆うスカート部51と、上記壁部50の下端面に配設された樹脂用シール部材4とを有し、上記回路構成体1、言い換えると放熱部材2の回路配設領域を取り囲み得るものとなされている。
【0062】
そして、壁部50は、放熱部材2の回路配設領域を取り囲む形状を有し、図7に明示するように、その下端面の全周に亘ってシール部材充填溝52が形成されている。このシール部材充填溝52は、回路配設面2aの回路配設領域を取り囲むように設けられ、樹脂用シール部材4が充填されるものとなされている。
【0063】
また、壁部50は、その周側壁高さが回路構成体1に実装されているFET30の高さよりも高く形成されている。
【0064】
この壁部50の左右両縁部(防水壁52の左右両外側の部分)には、上下に開口する筒状のハウジング54がケース3と一体に形成されている。ハウジング54は、複数箇所に形成され、外部接続端子14とともにコネクタを構成する。
【0065】
この構造では、前記各外部接続端子14とハウジング54とで構成されたコネクタに対し、例えば車両に配索されるワイヤハーネスの端末に設けられたコネクタを結合することにより、当該端子と外部回路とを簡単に接続することが可能となっている。
【0066】
このコネクタハウジング54内においては、図7に示すように、底面よりも下方(放熱部材2側)に没入する樹脂溜まり用凹部55が形成され、この樹脂溜まり用凹部55が形成された領域内に外部接続端子14が挿通されるハウジング54の下端開口が設けられている。
【0067】
この樹脂溜まり用凹部55は、後述する防水用樹脂をハウジング54の下端開口を通して導入し充填するために設けられたものであり、この樹脂溜まり用凹部55内に後述する防水層6を形成してハウジング54の下端開口を通した水の浸入を防止して回路構成体1の短絡を効果的に防止するために設けられたものである。
【0068】
樹脂用シール部材4は、回路配設領域を取り囲む環状形状に形成され、上記シール部材充填溝52に密に嵌合し得るものとなされている。この樹脂用シール部材4は、後述する液状の防水用樹脂が硬化されるまで、この防水用樹脂が漏れ出すのを一時的に防止するために設けられたものであり、従ってその長期にわたっての耐久性が要求されず、比較的安価なものを用いることができる。本実施形態では、上記樹脂用シール部材4として、クロロプレンゴムからなる独立気泡の発泡ゴムが用いられている。
【0069】
そして、このケースに上記回路構成体1を組み付ける(ケース組み付け工程)。具体的には、上記ケース3のシール部材充填溝52に上記樹脂用シール部材4を充填するとともに、上記回路構成体1をその外部接続端子14をハウジング54の下端開口に挿通してケース3に回路構成体1を組み付ける。このようにケース3に回路構成体1を予め組み付けておくことによりハウジング54の下端開口に対する外部接続端子14のアライメントを確保することができる。
【0070】
一方、放熱部材2は、図1に示すように、例えば全体がアルミニウム系金属等の熱伝導性に優れた材料で形成され、その上面が平坦に形成されて回路配設面2aとして構成されている一方、下面から左右方向に並ぶ複数枚の放熱フィン62が下向きに突設されている。この回路配設面2a上には、電力回路部1が配設される回路配設領域が設けられており、この領域からはみ出した状態で絶縁層5が設けられている。この絶縁層5は、放熱部材2に熱的に接続されており、例えば絶縁性の高い接着剤(例えばエポキシ系樹脂からなる接着剤、シリコーン系接着剤等)を塗布して乾燥させることにより形成され、あるいは回路配設面2a上に絶縁シートを貼着することにより形成される。
【0071】
そして、この放熱部材2の回路配設領域に接着剤を塗布して、放熱部材2の回路配設領域を取り囲んで回路配設面2a上に樹脂用シール部材4を密着させた状態で、上記回路構成体1が組み付けられたケース3を放熱部材2に取り付ける(放熱部材取り付け工程)。このとき、上記接着剤により回路構成体1が放熱部材2の回路配設面2a上における回路配設領域に接合される。
【0072】
ケース3を放熱部材2に取り付けるに当たっては、スカート部51の係止爪53を放熱部材2の対応する箇所に係止することにより行われるが、その他の公知の取り付け方法が採用される。
【0073】
そして、その後、ケース3の上端開口を通して回路構成体1の適所、特に回路構成体1の周縁部とFET30周辺を押圧して回路構成体1を放熱部材2の回路配設領域に強固に接合する。特に本実施形態における回路構成体1によれば、その剛性が担保されているので、この押圧時に回路構成体1が撓み、この状態で接着されるといった事態が抑制される。従って、回路構成体1が極めて薄く形成されていると共に回路構成体1が放熱部材2に密着した状態で接着することができるので、その放熱性を向上することができる。
【0074】
また、このように、回路構成体1を押圧して放熱部材2に接合することにより、電力回路部1の裏面に位置するバスバー10が接着剤に埋没してこの接着剤による絶縁性によりバスバー10間の短絡が確実に防止されるとともに、電力回路部1と放熱部材2との間の熱伝導性を向上させることができる。
【0075】
而して、放熱部材2の回路配設面2a上の回路配設領域に回路構成体1が配設される(回路配設工程)とともに、ケース3によって回路構成体1を含めた放熱部材2の回路配設面2a上における回路配設領域を取り囲んで囲繞壁が形成され、この囲繞壁が防水用樹脂に対する堰堤として機能する(囲繞壁形成工程)。
【0076】
そして、上記囲繞壁形成工程及び回路配設工程の後、上記ケース3により取り囲まれた空間内に所定量の液状の防水用樹脂を充填してこの防水用樹脂を硬化させて防水層6を形成する。
【0077】
具体的には、まずケース3が取り付けられ、かつ回路構成体1が配設された放熱部材2をその回路配設面2a側が上方に向くようにセットして、ケース3の上端開口から液状の防水用樹脂を充填する。この防水用樹脂は、回路構成体1に実装されている各種電子部品(FET30)を封止する状態にまで充填する。このとき、防水用樹脂は、ハウジング54の下端開口を通してコネクタハウジング54内に溢れ出し、樹脂溜まり用凹部55内の所定高さまで達するようにその量が設定されている。
【0078】
この防水用樹脂は、防水性があればよいが、本実施形態のように液状の樹脂を用いることにより、ケース3の隅々まで防水用樹脂が行き渡り、確実に封止することができる。また、この防水用樹脂として、硬化後も一定の弾力性、保形性を有するものを用いれば、FET30やはんだ等に与える影響も少ないので好ましい。さらに、耐熱性、耐寒性に優れるばかりでなく、電気的絶縁性も良好となるという観点からシリコーン系樹脂などを用いるのが好ましい。また、この防水用樹脂として、接着性を有するものを採用すれば、プライマー等の塗布作業を省略して作業をより簡易なものとすることができる。さらに、防水用樹脂として、熱伝導性に優れたものを採用すれば、放熱部材2による放熱が促進されるだけでなく、防水層6からも放熱され、より放熱性に優れたものとすることができる。
そして、充填された防水用樹脂を、加熱硬化させて防水層6を形成する。而して、この防水層6は、上記ケース3の内側に、上記回路構成体1の少なくとも一部を封止しかつ上記ハウジング54の下端開口を封止するものとなる。
【0079】
次に、上記ケース3の上端開口を覆う蓋体7を製造し、上記防水層6を形成した後、この蓋体7を上端開口を覆った状態でケース3に取り付ける。この蓋体7は、上記ケース3の上端開口に対応した板状形状を有し、図示しない係止構造によりケース3に取り付けられ、あるいは接着、溶着等によりケース3に取り付けられる。なお、この蓋体7は、適宜省略することができるが、ケース3内部の露出を回避して、回路構成体1を外部衝撃から保護する観点から、この蓋体7を設けることが好ましい。
【0080】
以上のようにして製造された回路構成体1において、その入力端子(外部接続端子14)に電源を、出力端子(外部接続端子14)に電気的負荷を接続することにより、前記電源から適当な電気的負荷に電力を分配する配電回路が構築されるとともに、当該配電回路の途中に設けられるFET30の動作が制御回路基板20に組み込まれた制御回路によって制御されることにより、前記配電回路の通電のオンオフ制御が実行されることになる。しかも、回路構成体1が放熱部材2に密着した状態で設けられるので、熱伝導効率にも優れ、FET30の能力を十分に発揮することができる。
【0081】
本発明にかかる回路構成体は以上の方法により製造されたものに限られず、少なくとも、そのバスバーが制御回路基板の表面に接着された状態でこれらに電子部品が実装され、かつバスバー間に補強ブリッジ部が橋架される構成を有することにより、全体構成の簡素化及び薄型化、放熱性の向上という効果を享受することができる。
【0082】
なお、以上に本実施形態に係る回路構成体について説明したが、この発明に係る回路構成体は、上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、以下のような変更が可能である。
【0083】
本発明において使用される電子部品は、前記FET30に限定されるものではなく、リレー、サイリスタ、LSI等のバスバーにより形成される電力回路側に接続される通電端子と制御回路基板20側に接続される制御端子とを含むものであれば広く適用が可能である。
【0084】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、電力回路を構成する複数本のバスバーが略同一平面上に並んだ状態で制御回路基板の表面に接着され、かつ、当該バスバーと制御回路基板の双方に電子部品が実装されているので、簡素かつ薄型の構造で電子部品を含む電力回路を構築でき、かつ、当該電子部品の放熱性に優れた回路構成体を提供することができる効果がある。しかも、バスバーが互いに同一方向に延びて略平行に並べられている部分同士の間に複数の補強ブリッジ部が間欠的に橋架され、かつ該補強ブリッジ部を前記バスバーと制御回路基板との接着に用いる接着剤を硬化させて形成されるので、簡素な構造でかつ経済的に回路構成体の剛性を担保することができ、この回路構成体を放熱部材上に密着して配設してその放熱性をより向上することができる。また、この発明において、バスバー同士の間で前記補強ブリッジ部を構成する接着層は、前記バスバーと制御回路基板との間の接着層よりも厚く形成され、前記補強ブリッジ部がバスバーの側面にも接着しているので、バスバー同士の厚み方向の相対変位をより確実に規制して回路構成体全体の剛性をより確実に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の回路構成体を含む車両用パワーモジュールを分解して示す斜視図である。
【図2】同回路構成板の制御回路基板をその塗布領域と共に示す背面図である。
【図3】同回路構成体のバスバー構成板と制御回路基板とを接着した状態で示す背面図である。
【図4】図3におけるIV−IV線断面図である。
【図5】図4における一部拡大図である。
【図6】回路構成体を分解した状態で示す斜視図である。
【図7】同回路構成体を含む車両用パワーモジュールの一部断面図である。
【図8】同回路構成体におけるFETの実装状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 回路構成体
2 放熱部材
2a 回路配設面
3 ケース
4 樹脂用シール部材
5 絶縁層
11、12 バスバー
11a、12a 細長部
11b、12b 本体実装部
13 補強ブリッジ部
20 制御回路基板
22 貫通孔
30 FET(電子部品)
32 FET本体

Claims (2)

  1. 放熱部材の回路配設面上に絶縁層を介して配設される回路構成体において、
    電力回路を構成する複数本のバスバーと、
    その電力回路中に設けられた電子部品の駆動を制御する制御回路基板と
    前記バスバーが略同一平面上に並んだ状態でこれらのバスバーと前記制御回路基板とを接着するための接着層とを備え、
    前記電子部品が前記バスバーと前記制御回路基板の双方に実装されるとともに、
    前記複数本のバスバーが互いに同一方向に延びて略平行に並べられている部分を有しており、
    前記接着層は、当該接着層を構成する接着剤が硬化することにより、前記バスバーのそれぞれを少なくとも当該バスバーに隣接するバスバーのいずれかに連結するようにこれらのバスバー同士の間に橋架される複数の補強ブリッジ部が形成され、かつ、前記複数本のバスバーが互いに同一方向に延びて略平行に並べられている部分同士をその長手方向と略直交する方向に連結するように前記補強ブリッジ部が当該長手方向に並ぶ複数の個所にわたって間欠的に形成される形状を有し、
    前記バスバー同士の間で前記補強ブリッジ部を構成する接着層は、前記バスバーと制御回路基板との間の接着層よりも厚く形成され、前記補強ブリッジ部がバスバーの側面にも接着していることを特徴とする回路構成体。
  2. 請求項1記載の回路構成体において、前記電子部品は、その本体の裏面に通電端子を有し、前記制御回路基板には前記電子部品の本体が挿入可能な大きさの貫通孔が設けられ、この貫通孔を通じて前記電子部品の本体裏面の通電端子が前記バスバーに接触する状態で当該電子部品の本体がバスバー上に実装されている一方、この貫通孔に対向する前記バスバー部分が少なくとも対向する2方向において前記貫通孔からはみ出して形成され、少なくともこのはみ出し部分が前記制御回路基板に接着されていることを特徴とする回路構成体。
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