JP4056726B2 - 光信号伝送システム及びそれに用いる磁気光学変調器 - Google Patents

光信号伝送システム及びそれに用いる磁気光学変調器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光通信等で用いる光信号伝送システム及びそれに用いるファラデー効果を利用した磁気光学変調器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光信号伝送システムにおいて、外部光変調器としては、そのほとんどが電気光学効果(主にポッケルス効果)を用いてきた。特に、光通信で使用される光信号伝送システムにおいては、LiNbO3結晶の電気光学効果を用いた導波路型の光変調器がほとんどである(例えば西原他著 「光集積回路」pp298-304 、1985年 オーム社など)。しかし、電気光学結晶を用いた光変調器はDCドリフト(例えばJ. Appl. Phys. Vol.76 No.3 pp1405-1408 (1994)など)や光損傷などがあり、長期間にわたって安定した動作を得ることが困難であったり、その特性劣化を抑えるために高価なものとなっていた。
【0003】
近年、高周波信号源としてアンテナからの電界を用い、これを電気光学変調器に印加した光信号伝送システムも種々提案されている(例えば特開平4−172261号公報、特開平10−186189号公報など)。磁気光学効果を用いた磁気光学変調器は古くから研究されているが、(例えばAppl. Phys. Lett. Vol.21 No.8 pp.394-396(1972)など)その応答速度が電気光学効果に比べて小さいことから、あまり進展せず、応答速度が小さくても十分機能する光方式の磁界センサや電流センサとして研究開発が進んでいる(例えばJ. Appl. Phys.Vol.53 No.11 pp.8263-8265(1982)、National Technical Report 第38巻 No.2 pp127-133 (1992))。
【0004】
さらに、磁気光学変調器(この場合は偏光変調器)を光信号通信システムに用いた例(特開平7−199137号)も開示されているが、その応答速度は数十kHz程度の低周波である。また光アイソレータを磁気光学変調器に用いた例(USP 6,141,140)も開示されている。この場合も応答速度が遅いことは同様である。なぜなら、光アイソレータは、通常、その周囲が金属で覆われていたり、直流磁界印加用の金属製磁石が使用されているため、高周波磁界を印加すると、うず電流が発生してしまうので、光アイソレータの外部からは数十kHz程度の以上の高周波磁界を有効に印加することができないからである。
さらにこの場合は光アイソレータを光変調器として用いるが、磁気光学効果(ファラデー効果)の大きさを外部磁界で変調した場合、光が本来戻らない方向(光源側)に光が戻ってしまい、光アイソレータ本来の役割をしないという大きな課題がある。
【0005】
また、最近になって磁気光学膜結晶に直流バイアス磁界を印加した半導体電子回路基板の電流計測用の磁気光学変調器の研究がなされるようになった(例えばAppl. Phys. Lett. Vol.68 No.25 pp.3546-3548 (1996)、第61回応用物理学会講演予稿集、講演番号4p-Q-4 (2000))。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の光信号伝送システムでは、半導体レーザ光源の駆動電流を直接高速変調するか、又は電気光学効果(ポッケルス効果)を用いた導波路型光変調器を用いた場合がほとんどであった。
半導体レーザ光源の駆動電流を直接変調する場合は、別途変調器を必要としないため光信号伝送システム構成が簡素になるという特徴がある。しかし、半導体レーザを直接変調する場合、変調周波数は通常数GHz程度でありそれ以上の高速変調は困難である。さらに高周波で半導体レーザを駆動する場合、駆動系が困難になったり、高速変調による波長変動(チャーピング)のために、信号を遠くまで伝送できなくなるという課題がある。
【0007】
さらに、光ファイバ網が複雑につながった光ネットワークの光信号伝送システムにおいては、各種通信経路における光路途中の光部品の端面からの多重反射により信号にノイズを発生する。これを避けるために発光ダイオード(LED)のような発光スペクトルの広い光源が求められる場合がある。しかし、LEDの直接駆動できる周波数帯域は100MHz程度であり(例えば米津宏雄 著「光通信素子工学」pp135-141 (1991) 工学書院など)、それ以上の変調信号を得る場合は、別途光変調器が必要になるという課題があった。
【0008】
光変調器として電気光学効果、特にポッケルス効果を用いた導波路型の光変調器を用いた場合、レーザ光、LED光を高速変調することが可能である。さらに半導体レーザの直接変調の場合に課題となる波長変動の課題がない。しかし、従来の技術の項で説明したように、DCドリフトや光損傷という課題があり、これらの課題を解決するために種々の対策を講じる必要から変調素子が非常に高価であるという課題がある。またアンテナからの電気信号を用いて光を変調するような光信号伝送システムの場合、光変調器が屋外に設置されることがほとんどであるため、DCドリフトや温度特性の問題は大きな課題であった。
【0009】
さらに、ポッケルス効果を用いた導波路型の光変調器においては、開発されている導波路型変調素子がほとんどシングルモード用であり、また、作製プロセスからもコア径の大きな(数十μmから数百μm)の光変調素子は作製困難という課題があった。このため、特に光ファイバコア径が大きな場合にのみしか光量を十分に取ることのできないLED、光パワーの大きな光増幅器やファイバレーザ(コア径数十μm以上)光源からの光に関して、高速変調方法を行うことが困難であるという課題があった。
【0010】
磁気光学膜結晶を直接に半導体基板上線路やマイクロストリップライン線路上に配置し、磁気光学膜結晶に平行に直流バイアス磁界を印加し、線路に流れる電流波形をモニターする磁気光学変調器も検討されている。しかし、半導体基板上の線路の電流波形モニター(Appl. Phys. Lett. Vol.68 No.25 pp.3546-3548 (1996))の場合、基板上の線路のインピーダンスの調整がとれていないために、波形のリンギングが起こるという課題がある。さらにこの素子は、光ファイバを光伝送路としていないために、光信号伝送システムとしては使用できないという課題がある。マイクロストリップ線路の電流波形を測定るための磁気光学変調器(第61回応用物理学会講演予稿集、講演番号4p-Q-4 (2000))では、磁気光学変素子及び光ファイバを透過した後に検光子が配置されているために、光ファイバを長くしたした場合、光ファイバ中で直線偏光がランダム偏光となり、検光子を透過させても光強度の変調が得られないという課題がある。(マイクロストリップラインの電流波形計測の場合は、偏光面の変調回転を受けた後、光ファイバ中を伝搬する距離は1m程度以下であると考えられ、上記課題はないと考えられる)。さらに、この磁気光学変調器においては、直流バイアス磁界の方向と高周波磁界の印加方向がほぼ同一(両方とも磁気光学膜結晶に水平で同じ向き)であるために、単一磁区にするために大きなバイアス磁界を印加すると、磁気光学素子が磁気的に飽和して変調信号が非常に小さくなったり、あるいは信号が出ないという課題があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、外部から入射される光を偏光して磁気光学素子に出射する偏光子、前記偏光子から入射される光の偏光面を回転して検光子に出射する磁気光学素子、前記磁気光学素子から入射される光の偏光面の回転を光強度の変化に変換することによって変調された光を外部に出射する検光子、前記磁気光学素子に直流バイアス磁界を印加するための直流磁界発生器、前記磁気光学素子に高周波磁界を印加するための高周波磁界発生器、及び高周波信号発生器と前記高周波磁界発生器とに接続されており前記高周波信号発生器から見た前記高周波磁界発生器のインピーダンスの調整を行うインピーダンス調整器からなる磁気光学変調器と、前記高周波磁界発生器に高周波信号を印加するための高周波信号発生器、前記磁気光学変調器によって光を変調させるために前記偏光子に入射する前記光を発するための光源、前記検光子から出射された光を受光するための受光器、及び前記検光子から出射された前記光を前記受光器に伝送する光ファイバからなる光信号伝送システムであって、
前記磁気光学素子が多磁区磁気光学材料から成り、前記直流バイアス磁界の大きさが飽和磁界以上であり、前記直流バイアス磁界印加方向と前記高周波磁界印加方向のなす角度が90゜±30゜の範囲である磁気光学変調器を用いたことを特徴とする光信号伝送システムを用いるようにしている。
また、上記課題を解決するため、本発明は、外部から入射される光を偏光して磁気光学素子に出射するとともに前記磁気光学素子から入射される反射光の偏光面の回転を光強度の変化に変換して外部に出射する偏光子、片方の主面にミラーが形成されている磁気光学素子であって前記偏光子から入射される光が内部を透過して前記ミラーにより反射され、反射された前記反射光を透過することによって光の偏光面を回転させて前記偏光子に出射する磁気光学素子、前記磁気光学素子に直流バイアス磁界を印加するための直流磁界発生器、前記磁気光学素子に高周波磁界を印加するための高周波磁界発生器、及び高周波信号発生器と前記高周波磁界発生器とに接続されており前記高周波信号発生器から見た前記高周波磁界発生器のインピーダンスの調整を行うインピーダンス調整器からなる磁気光学変調器と、前記高周波磁界発生器に高周波信号を印加するための高周波信号発生器、前記磁気光学変調器によって光を変調させるために前記偏光子に入射する前記光を発するための光源、前記偏光子から出射された前記反射光を受光するための受光器、光を分離する分岐器、前記光源と前記分岐器との間で光を伝送する第1の光ファイバ、前記分岐器と前記受光器との間で光を伝送する第2の光ファイバ、前記分岐器と前記偏光子との間で光を伝送する第3の光ファイバからなり、前記光源から前記第1の光ファイバ、前記分岐器、前記第の光ファイバを経由して前記偏光子に入射されて前記磁気光学変調器によって変調された光信号が前記ミラーにより反射され、前記ミラーで反射された前記反射光が前記第の光ファイバを経由して前記分岐器により分離された後、前記第2の光ファイバを経由して前記受光器に導かれる光信号伝送システムであって、
前記磁気光学素子が多磁区磁気光学材料から成り、前記直流バイアス磁界の大きさが飽和磁界以上であり、前記直流バイアス磁界印加方向と前記高周波磁界印加方向のなす角度が90゜±30゜の範囲である磁気光学変調器を用いたことを特徴とする光信号伝送システムを用いるようにしている。
【0012】
さらに、前記高周波磁界印加方向が実質的に前記磁気光学素子の磁化容易軸方向である磁気光学変調器を用いた光信号伝送システムは、本発明の好ましい態様である。
また、前記高周波磁界印加方向が前記磁気光学素子の反磁界係数が実質的に最も小さい方向である磁気光学変調器を用いた光信号伝送システムは、本発明の好ましい態様である。
また、光信号伝送システムに用いる光ファイバとしてはグレーデッドインデックス型光ファイバ又は偏波面保存ファイバを用いることが好ましい。光源としては発光スペクトルの広いLED、発光パワーの大きなファイバレーザを用いることが好ましく、また光源と磁気光学変調器の間に光増幅器が設置されている光信号伝送システムは、本発明の好ましい態様である。
【0014】
本発明の別の課題を解決する手段としては、高周波信号発生器としてアンテナを用いた光信号伝送システムであり、より好ましくは、アンテナが八木アンテナ、ループアンテナ、パラボラアンテナのいずれかである光信号伝送システムを用いるようにしている。
また、本発明は上記課題を解決するため、外部から入射される光を偏光して磁気光学素子に出射する偏光子、前記偏光子から入射される光の偏光面を回転して検光子に出射する磁気光学素子、前記磁気光学素子から入射される光の偏光面の回転を光強度の変化に変換することによって変調された光を外部に出射する検光子、前記磁気光学素子に直流バイアス磁界を印加するための直流磁界発生器、前記磁気光学素子に高周波磁界を印加するための高周波磁界発生器、及び高周波信号発生器と前記高周波磁界発生器とに接続されており前記高周波信号発生器から見た前記高周波磁界発生器のインピーダンス調整をとるためのインピーダンス調整器とを備えており、前記磁気光学素子がバイアス磁界のないとき、多磁区構造を有する磁気光学材料より成り、前記直流バイアス磁界の大きさが飽和磁界以上であり、前記磁気光学素子に印加する前記直流磁界と前記高周波磁界の印加方向のなす角度が90゜±30゜の範囲であることを特徴とする磁気光学変調器を提供するものであり、前記高周波磁界印加方向が実質的に前記磁気光学素子の磁化容易軸方向である磁気光学変調器を用いることが好ましく、また、前記高周波磁界印加方向が前記磁気光学素子の反磁界係数が実質的に最も小さい方向である磁気光学変調器を用いることが好ましく、さらに好ましくは磁気光学素子が、結晶(含む膜結晶)、多結晶焼結体、薄膜、樹脂中に分散され分散材料のいずれかの材料から成り、より望ましくは磁気光学素子がBi置換型ガーネットであり、またさらに望ましくは磁気光学素子が Bi置換型ガーネット膜結晶とした磁気光学変調器を用いることができる。
【0015】
また、上記課題を解決する手段として、直流磁界発生器として永久磁石、より好ましくは永久磁石がフェライト系磁石、Sm−Co系磁石、 Nd−Fe−B系磁石を用いるか又は前記直流磁界発生器として電磁石と前記電磁石に電流を流す電源を用いた磁気光学変調器が好ましい。
【0016】
た前記偏光子、前記磁気光学素子、前記検光子が基板上に設置された溝に配列されている磁気光学変調器を用いることが好ましく、前記磁気光学素子の主面上に高周波磁界を印加するコイルが形成されており、より好ましくは、高周波発生器用のコイルの最小内径が10μmから1000μmの範囲であるものを用いることが好ましい。
また磁気光学素子が、ガーネット膜結晶であり、この膜結晶に形成された光導波路からなる磁気光学変調器を用いることが好ましい。
またインピーダンス調整器が、TEMセルと無反射終端器による磁気光学変調器を用いるか、又はインピーダンス調整器が、TEMセルと短絡終端器より成り、所望の周波数で共振する磁気光学変調器を用いることが好ましく、また前記偏光子、前記磁気光学素子、前記検光子、及び前記高周波磁界発生器が電磁波シールドケース内に設置されている磁気光学変調器を用いることが好ましい。
【0017】
本発明は、外部から入射される光を偏光して磁気光学素子に出射する偏光子、前記偏光子から入射される光の偏光面を回転して検光子に出射する磁気光学素子、前記磁気光学素子から入射される光の偏光面の回転を光強度の変化に変換することによって変調された光を外部に出射する検光子、前記磁気光学素子に直流バイアス磁界を印加するための直流磁界発生器、前記磁気光学素子に高周波磁界を印加するための高周波磁界発生器、及び高周波信号発生器と前記高周波磁界発生器とに接続されており前記高周波信号発生器から見た前記高周波磁界発生器のインピーダンスの調整を行うインピーダンス調整器からなる磁気光学変調器と、前記高周波磁界発生器に高周波信号を印加するための高周波信号発生器、前記磁気光学変調器によって光を変調させるために前記偏光子に入射する前記光を発するための光源、前記検光子から出射された光を受光するための受光器、及び前記検光子から出射された前記光を前記受光器に伝送する光ファイバからなる光信号伝送システムであって、
前記磁気光学素子が多磁区磁気光学材料から成り、前記直流バイアス磁界の大きさが飽和磁界以上であり、前記直流バイアス磁界印加方向と前記高周波磁界印加方向のなす角度が90゜±30゜の範囲である磁気光学変調器を用いたことを特徴とする光信号伝送システムである。
また、本発明は、外部から入射される光を偏光して磁気光学素子に出射するとともに前記磁気光学素子から入射される反射光の偏光面の回転を光強度の変化に変換して外部に出射する偏光子、片方の主面にミラーが形成されている磁気光学素子であって前記偏光子から入射される光が内部を透過して前記ミラーにより反射され、反射された前記反射光を透過することによって光の偏光面を回転させて前記偏光子に出射する磁気光学素子、前記磁気光学素子に直流バイアス磁界を印加するための直流磁界発生器、前記磁気光学素子に高周波磁界を印加するための高周波磁界発生器、及び高周波信号発生器と前記高周波磁界発生器とに接続されており前記高周波信号発生器から見た前記高周波磁界発生器のインピーダンスの調整を行うインピーダンス調整器からなる磁気光学変調器と、前記高周波磁界発生器に高周波信号を印加するための高周波信号発生器、前記磁気光学変調器によって光を変調させるために前記偏光子に入射する前記光を発するための光源、前記偏光子から出射された前記反射光を受光するための受光器、光を分離する分岐器、前記光源と前記分岐器との間で光を伝送する第1の光ファイバ、前記分岐器と前記受光器との間で光を伝送する第2の光ファイバ、前記分岐器と前記偏光子との間で光を伝送する第3の光ファイバからなり、前記光源から前記第1の光ファイバ、前記分岐器、前記第の光ファイバを経由して前記偏光子に入射されて前記磁気光学変調器によって変調された光信号が前記ミラーにより反射され、前記ミラーで反射された前記反射光が前記第の光ファイバを経由して前記分岐器により分離された後、前記第2の光ファイバを経由して前記受光器に導かれる光信号伝送システムであって、
前記磁気光学素子が多磁区磁気光学材料から成り、前記直流バイアス磁界の大きさが飽和磁界以上であり、前記直流バイアス磁界印加方向と前記高周波磁界印加方向のなす角度が90゜±30゜の範囲である磁気光学変調器を用いたことを特徴とする光信号伝送システムである。
【0018】
ここで、磁気光学素子に直流バイアス磁界を印加すること、及び高周波磁界発生器と高周波信号発生器の間にインピーダンス調整器を入れることにより従来では不可能であった高速応答可能な光信号伝送用の磁気光学変調器を実現することが可能となる。
これは、インピーダンス調整器により高周波信号を効率よく高周波磁界発生器に伝えることが可能となることと、直流バイアス磁界により強磁性体である磁気光学素子の多磁区構造を単一磁区にすることが可能となることによる。従来、磁気光学素子の磁区と磁区との間の磁壁移動の周波数応答限界が数十MHz〜数百MHzにあり、これより高い周波数では応答しなくなるため、光信号伝送システムのような高速応答を要求される光変調器には利用できなかった。直流磁界を磁気光学素子に印加し、多磁区構造を単一磁区とすることにより、この磁壁がなくなるため、数十MHz〜数百MHz以上での応答が可能となり、高速変調が可能となる。
【0019】
また直流バイアス磁界としては、高周波磁界の方向と完全に一致していなければ、いかなる方向でもよいが、直流バイアス磁界と高周波磁界の方向が平行になれば平行になるほど、高周波磁界を印加しても磁気光学効果による光変調が現れないために、本発明では、直流バイアス磁界と高周波磁界のそれぞれの印加方向のなす角度が互いに90゜±30゜の範囲で交差するように構成される。
【0020】
光ファイバとしてグレーデッドインデックス型光ファイバを用いる場合、シングルモード光ファイバではLED光源やその他の発光径の大きな光源からの光を十分取り入れることができないが、マルチモード光ファイバの場合、発光径の大きな光源を用いることが可能となる。さらにグレーデッドインデックス型の光ファイバの場合、光を比較的高速に変調しても、光波形の鈍りが小さく、本システムの光信号伝送システムとして用いることができる。
【0021】
光ファイバに偏波面保存ファイバを用いた場合、直線偏光で発光する通常の半導体レーザの偏光方向を保持したまま磁気光学変調器に光を伝送することが可能となる。さらに通常、ランダム偏光で光変調器に光を伝送した場合、偏光子で光出力の半分が損失してしまうが、偏波面保存ファイバを用いて、偏光面を検光子の偏光面と一致させた場合、光パワーの半分の損失がなくなるという優れた特徴がある。さらには、この場合は磁気光学器の偏光子を省略することも可能となる。
【0022】
光源としてLED又はファイバレーザを用いた光信号伝送システムにおいては、いずれの場合も光源のみでは高速変調が困難であるが、本発明の磁気光学変調器を用いることにより上記光源を用いた場合にも高速変調光を得ることが可能となる。
【0023】
また、光源と磁気光学変調器の間に光増幅器が設置されている場合も、上記と同様に光増幅された信号を高速変調することが可能となる。この場合、光増幅器としては、半導体レーザ型増幅器や光ファイバ増幅器を用いることができる。
【0024】
光源からの光がレンズを介して直接磁気光学変調器に入射された場合、光源と磁気光学変調器の間の光ファイバが不要となる。さらに、光源に直線偏光の光を発光する半導体レーザを用いた場合は、偏光子を省略することが可能となり、光信号伝送システムのコストを下げることが可能となる。
【0025】
光ファイバの途中に分岐器が形成され、分岐器以後は1本の光ファイバで磁気光学変調器につながれており、磁気光学変調器の片方の主面に形成されたミラーより変調された光信号が反射された光信号伝送システムにおいては、遠方に高周波信号発生器がある場合にその高周波信号を受光器側に伝送するために用いることができ、特に高周波信号発生器がアンテナである場合、アンテナ部に電源がなくとも高周波信号を受光器の設置された場所まで伝送することが可能となる。ここで、磁気光学変調器としては、偏光子及び検光子が1つの素子で実現される。そして磁気光学変調素子で反射された光はすぐに偏光子を透過して光の強度変調として伝搬する。このため光ファイバを数100から数10kmに伸ばしてもアンテナで受信した信号を光信号として伝送することが可能である。
【0026】
アンテナとしては、いかなる形状でも使用可能であるが、八木アンテナ、パラボラアンテナは指向性に優れており、またループアンテナを用いた場合はアンテナインピーダンスを小さくでき、電流駆動型の磁気光学変調器を用いた光信号伝送システムでは、インピーダンスの調整が取りやすく大きな変調信号を得やすいという利点がある。
【0027】
また、外部から入射される光を偏光して磁気光学素子に出射する偏光子、前記偏光子から入射される光の偏光面を回転させて検光子に出射する磁気光学素子、前記磁気光学素子から入射される光の偏光面の回転を光強度の変化に変換することによって変調された光を外部に出射する検光子、前記磁気光学素子に直流バイアス磁界を印加するための直流磁界発生器、前記磁気光学素子に高周波磁界を印加するための高周波磁界発生器、及び高周波信号発生器と前記高周波磁界発生器とに接続されており前記高周波信号発生器から見た前記高周波磁界発生器のインピーダンス調整をとるためのインピーダンス調整器とを備えており、前記磁気光学素子がバイアス磁界のないとき、多磁区構造を有する磁気光学材料より成り、前記直流バイアス磁界の大きさが飽和磁界以上であり、前記磁気光学素子に印加する前記直流磁界と前記高周波磁界の印加方向のなす角度が90゜±30゜の範囲であることを特徴とする磁気光学変調器では、磁気光学素子に直流バイアス磁界を印加すること及び高周波磁界発生器と高周波信号発生器の間にインピーダンス調整器を入れることにより従来では不可能であった高速応答可能な光信号伝送用の磁気光学変調器を実現することが可能となる。高周波磁界の印加方向が、実質的に磁化容易軸方向又は反磁界係数が最も小さくなる方向とすることにより、小さい高周波信号でも大きな光変調信号を得ることができる。
また直流バイアス磁界は高周波磁界の方向と完全に一致していなければいかなる方向でもよいが、直流バイアス磁界の強度が強磁性体を飽和させる程度に大きい場合、直流バイアス磁界の方向と高周波磁界の方向が平行になればなるほど高周波磁界を印加しても磁気光学効果による光変調が現れない。そのため、本発明では、直流バイアス磁界と高周波磁界の角度が互いに90゜±30゜の範囲で交差するように構成される。
【0028】
磁気光学素子としては、結晶、(含む膜結晶)、多結晶焼結体、薄膜、樹脂中に分散された分散材料のいずれかの材料を用いることが可能であるが、特に結晶、多結晶焼結体は大きな磁気光学素子を比較的に容易に作製できる特徴がある。また薄膜は大面積のものが利用できるという特徴がある。さらに樹脂中に強磁性磁気光学材料を分散させた磁気光学材料においては、樹脂と強磁性体の界面の散乱を小さくするために互いの屈折率差を小さくする必要があるが、安価に磁気光学材料を提供できるという特徴がある。
磁気光学素子とBi置換型ガーネット膜結晶を用いた場合、散乱や光損失の少ない温度安定性に優れる磁気光学変調器を実現できる。さらにBi置換型ガーネットは、単位長さあたりの磁気光学効果が大きく、磁気光学素子の大きさが小さくても十分機能するので磁気光学変調器を小さくできる特徴がある。
周波数が200MHz以上である場合、各種無線機器の高周波信号をそのまま磁気光学変調器を持って光で伝送できる特徴がある。
【0030】
直流磁界発生器が永久磁石である場合、直流磁界の印加するのに電源を必要としないという特徴がある。さらに永久磁石としてはいかなるものも用いることが可能であるが、Sm−Co系磁石、Nd−Fe−B系磁石を用いた場合は、保持力が大きいので同じ磁界を得るために小さな磁石でよく、素子を小型にできるという特徴がある。また永久磁石としてフェライト系磁石を用いた場合、磁気回路的に閉じた各種形状の磁石を作製しやすいという特徴がある。
直流磁界発生器が電磁石と電磁石に電流を流す電源からなる場合、電流値を変化させることにより容易に直流磁界の強度を変化させることが可能でり、磁気光学変調器の変調度を変化させることが可能となる。
【0031】
直流磁界発生器が磁気回路的に閉じた構成とすることにより、減磁の少ない、外部磁界の影響を受けにくい磁気光学変調器を実現できる。また有効に磁気光学素子に直流磁界を印加することが可能となる。
偏光子、磁気光学素子、検光子が基板上に設置された溝に配列されていることにより、各素子の光軸調整なしに組み立てることが可能となり、量産性を高めることができる。
【0032】
磁気光学素子の主面上に高周波磁界を印加するコイルが形成されており、この主面にほぼ垂直に光が透過することにより、高周波磁界発生器を小型で量産性の富んだ方法で作製することが可能となる。さらに高周波発生器用のコイルの最小内径が10μmから1000μmの範囲と小さくすることにより、同じ高周波信号でも大きな変調信号を得ることが可能であり、かつ、光ファイバとの光結合も容易に実現可能となる。
【0033】
前記磁気光学素子がガーネット膜結晶であり、この膜結晶に形成された光導波路とすることにより、光軸方向に長い素子を作製することが可能となる。磁気光学効果(ファラデー効果)の大きさは使用する磁気光学素子の光路長に比例するので、大きな変調度を得られる磁気光学変調器を実現することが可能となる。さらに、光導波路方向にのみ長い形状の磁気光学素子とすれば、高周波磁界に対する反磁界係数を小さくすることができるので、より小さな強度の高周波磁界で大きな変調度を持つ磁気光学変調器を実現することができる。
【0034】
インピーダンス調整器をTEMセルと無反射終端器から作製することにより、非常に広い帯域で変調信号を得ることが可能な磁気光学変調器を作製できる。
またインピーダンス調整器が、TEMセルと短絡終端器より成り、所望の周波数で共振磁気光学変調器を用いることにより、所望周波数で変調度の大きな磁気光学変調器を容易に実現できるという特徴がある。
偏光子、磁気光学素子、検光子、及び高周波磁界発生器が電磁波シールドケース内に設置されている磁気光学変調器を用いることにより、周りからの不要ノイズを拾わず、かつ変調用の高周波信号の外部へのもれのない磁気光学変調器を実現できる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
本発明の第1の実施の形態を図1を用いて説明する。光源101から出射された光は光ファイバ8を透過して磁気光学変調器150に光が伝送される。ここで磁気光学変調器150は偏光子2、磁気光学素子1、検光子3からなる光学素子と、磁気光学素子1に高周波磁界を印加するための高周波磁界発生器5、及び高周波磁界発生器5の電気的なインピーダンスを調整するインピーダンス調整器6、さらに磁気光学素子1に直流磁界を印加するための直流磁界発生器4からなる。磁気光学変調器150に高周波信号発生器7からの電気信号が加えられることにより、光ファイバ8を透過した光は高周波信号に対応した変調を受ける。この変調された光は、光ファイバ9に伝送されて、さらに受光器102で電気信号に変換される。この電気信号は、図示省略の増幅器や信号処理回路を透過させることにより復調され、光信号が伝送される。
【0036】
ここで、インピーダンス調整器6は高周波信号発生器7からの信号を効率よく高周波磁界発生器5に伝えるために必要である。図10にインピーダンス調整器の有無のときの効果を示す。高周波磁界発生器5としては、磁気光学素子1の周りに16〜数10回のコイルを巻いた場合の結果である。インピーダンス調整器6が無い場合は、図10に示すように1MHz程度以下の低周波でしか変調することができず、数MHz以上では光変調器として機能しなくなる。これは高周波磁界発生器5が通常は大きなインダクタンスを持ち高周波電流が通過しなくなるためである。なお、この周波数特性は次に説明する直流バイアス磁界を印加しても、インピーダンス調整器6がない場合は改善できない。
【0037】
次に直流バイアス磁界の効果を図8、図9を用いて説明する。直流バイアス磁界がない場合は、強磁性体であるフェライト、ガーネット、遷移金属などは一般に多磁区構造を有している。特に、フェライト、ガーネットなどの磁気光学材料では磁壁移動の共鳴周波数が通常用いる光信号伝送システムの変調周波数と近くて数10〜数100MHz程度である。このような磁気光学材料は、光信号伝送システム用磁気光学変調器として用いることができないと従来は考えられてきた。しかし、直流バイアス磁界を磁気光学材料に印加するとによりこの多磁区構造の磁区の数を減らしたり、さらに飽和磁界まで印加することにより単一磁区構造とすることができる。この結果、磁壁移動の共鳴周波数の影響を少なくしたり、完全になくすことが可能となる。
【0038】
さらに、図8に示すように直流バイアス磁界の方向が高周波磁界印加方向と所定の角度をもって交差して(図8においては便宜上直交している。図中の直流磁界印加方向(1)又は直流磁界印加方向(2)又は(1)及び(2)を含む面内方向であれば、どの方向でもよい)印加する場合を説明する。なお、直流磁界の方向は高周波磁界の印加方向と直角になる場合、大きな変調度を期待できる。しかし、同一高周波磁界を印加した場合、直角方向から±30゜程度以内であれば(90゜±30゜の範囲で交差していれば)変調度が極端に小さくなることはないので、十分使用することが可能である。
【0039】
飽和磁界より大きな強度の直流バイアス磁界により磁気光学素子81は単一の磁区となっているので、高周波磁界を印加しても磁壁移動による数10〜数100MHzの共振は発生しない。さらに、磁気光学効果は、この磁気光学素子の強磁性共鳴周波数程度(バイアス磁界の磁界強度に依存するが数GHz〜100GHz程度)まで応答するようになる。したがって磁気光学変調器としては強磁性共鳴の周波数まで動作可能となる。また、光の伝搬方向と高周波磁界の方向を平行にしておけば、直流バイアス磁界と高周波磁界の合成したベクトルの光に平行な成分が磁気光学効果(ファラデー効果)に寄与することとなる。
したがって、上記のように変調周波数で交流信号が効率よく高周波磁界発生器に入るようにすること、及び直流バイアス磁界を印加した磁気光学変調器を用いることにより、高周波まで変調可能な光信号伝送システムを実現することが可能となる。
なお、光の伝搬方向と高周波磁界の印加方向は必ずしも平行でなくともよい。特に光の伝搬方向と高周波磁界印加方向を、±15゜程度の範囲で傾けることにより、磁気光学素子主面や光ファイバ端面からの光反射を抑えることが可能となる。
【0040】
図9に図1の構成の光信号伝送システムの周波数特性を示す。磁気光学素子としてはBi置換型ガーネット膜結晶を用いた。直流バイアス磁界が無い場合は、約200MHz程度に磁壁移動の共振による光変調信号の共鳴があり、それ以上の周波数では磁気光学変調器としての使用が困難である。一方、直流バイアス磁界を印加した場合周波数特性が改善された。特に直流バイアス磁界を飽和磁界又はそれ以上印加した場合3GHz程度まで変調可能であった。この場合の磁化容易軸は、Bi置換型ガーネット膜に垂直な方向である。高周波磁界を、実質的に磁気光学素子の磁化容易軸の方向に印加することによって、高周波磁界の強度が小さくても大きな変調度を容易に得ることが可能である。
【0041】
ここで本発明の実施の形態1の光信号伝送システムにおいては、光源101としては、半導体レーザ、LED、ファイバレーザを、また光ファイバ8、9としては、シングルモード光ファイバ、偏波面保存ファイバ、グレードインデックス型光ファイバ、大口径光ファイバなどを用いることが可能であった。特に光ファイバ8として、偏波面保存ファイバを、光源101として半導体レーザなどの直線偏光の光を発する光源を用いた場合は、光源から出た光の偏光方向が磁気光学素子の部分まで一定に保たれるので、偏光子2を省略することが可能であった。
【0042】
(実施の形態2)
本発明の第2の実施の形態を図2を用いて説明する。
光源201から出た光はレンズ28を通して偏光子22に入射される。ここでレンズ28から出射される光は平行光である場合の方が、光ファイバ9への光結合が容易であるが、必ずしも平行となっていなくともよい。偏光子22を透過した光は直線偏光となり、次に磁気光学素子21を透過して、高周波磁界に対応した偏光面の回転を受ける。偏光面の回転を受けた光はさらに検光子23を透過することにより偏光面の回転に対応した光の強度変化に変換された結果、光が変調される。変調された光はレンズ29を透過して光ファイバ9を伝搬して受光器202で受光され電気信号に変換され、次に図示省略の増幅、復調回路等を通して所望の信号が取り出される。
【0043】
なお、その他の構成部分に関しては実施の形態1と同様である。
本光信号伝送システムの場合は、光源201からの光は直接レンズ28を介して光変調器に入射される。発光ダイオード(LED)の駆動電流を変調した場合には通常100MHz程度しか変調できないような場合にも、本発明の磁気光学変調器を用いることにより数GHz以上で変調できる小型のLED変調光源を実現できる。その結果、光ファイバ網が入り組んだシステムで、光ファイバの端面からの反射戻り光が多く多重反射により伝送路途中でノイズが発生してしまような系にも用いることが可能となる。また光源201に半導体レーザのような直線偏光を出射するような光源を用いた場合、その偏光方向を偏光子22の透過偏光方向とした場合、偏光子22を省略した場合でも磁気光学変調器として機能し、その結果光信号伝送システムを実現できる。
【0044】
(実施の形態3)
本発明の第3の実施の形態を図3を用いて説明する。
光源301から出射された光は光ファイバ320を透過し光増幅器380で増幅される。しかる後に光ファイバ321を透過して磁気光学変調器350を透過する。光増幅器380としては、例えば光ファイバ増幅器や半導体レーザ型増幅器を用いることができるが、ここでは大きな光出力が得られる光ファイバ増幅器を用いた。このとき、必要な変調信号を高周波信号発生器37及びインピーダンス調整器36を介して与え、光を変調する。磁気光学変調器350で変調された光は光ファイバ322を伝搬して受光器302で電気信号に変換され、増幅回路、復調回路を介して必要な信号が取り出される。なお、その他の構成部分に関しては実施の形態1と同様である。
【0045】
光源として、高速応答の難しいLEDやファイバレーザを用いた場合、本発明の磁気光学変調器を用いることにより、数GHz以上の高速変調が可能となる。また光増幅器を介することにより非常に大きなパワーの高速変調光を伝送することが可能となり、磁気光学変調器から出た光ファイバを多数分岐することより光信号を多地点に分岐することが可能となる。分岐可能数は、光信号の変調周波数と、光伝送距離にも依存するが、例えば伝送距離1kmで100カ所程度に同時に光信号を配信することが可能である。なお図3では磁気光学変調器350が光増幅器380の後に入っているが、SN比などの関係で、光源301のすぐ後に磁気光学変調器350を配置してもよいことはもちろんである。
【0046】
(実施の形態4〜7)
高周波信号発生器としてアンテナからの信号を用いた場合の実施の形態を図4〜図7を用いて説明する。高周波信号発生器してアンテナ430からの信号を用いることにより、携帯電話や情報携帯端末などの無線基地局からの信号を直接光信号にのせて受光器402のある場所まで信号を伝送することが可能となる。アンテナの受信信号以外に商用電源がとれる所では、アンテナ430及びインピーダンス調整器46の後に高周波増幅器を入れることももちろん可能である。
【0047】
実施の形態4では透過型の磁気変調器を用いたが、実施の形態5(図5)に示すように反射型の磁気光学変調器550を用いることにより1本の光ファイバで、アンテナからの信号を受光器のある場所まで持ってくることが可能となり、光ファイバのコストを削減することが可能となる。反射型の磁気光学変調器の場合、磁気光学変調素子51の後のミラー508で反射された後に再び偏光子52を透過して光の強度変調信号として信号が伝搬する。この場合、光ファイバ長が数100から数十kmに伸ばしても信号を伝送することが可能である。なお偏光子52は検光子の役目も兼ねている。
【0048】
実施の形態6(図6)はアンテナとして八木アンテナ630を用いた場合であり、実施の形態7(図7)はアンテナとしてループアンテナ730を用いた場合の光信号伝送システムの実施の形態である。特にループアンテナ730を用いた場合は、アンテナのインピーダンスを低くすることが可能となり、電流駆動型の磁気光学変調素子とインピーダンスのマッチングをとりやすいという特徴がある。この他にアンテナとしては、パラボラアンテナやホーンアンテナなど他の形式のアンテナを用いることが可能なことはもちろんである。
【0049】
次に本発明による磁気光学変調器の詳細を図11〜図19を用いて説明する。
【0050】
(実施の形態8)
図11に本発明の磁気光学変調器を示す。光源から光ファイバ1108を伝送されてきた光は、レンズ1120で平行光にされた後、偏光子1102を透過して直線偏光にされる。その後、磁気光学素子1101を透過した光は、高周波磁界発生器1105で発生された高周波磁界に対応した偏光面の回転を受ける。さらに検光子1103を透過することにより偏光面の回転は光強度の変化に変換される。さらにこの強度変調を受けた光はレンズ1121により光ファイバ1109に集光されて伝送される。ここでは、光ファイバからの光を効率良く磁気光学素子1101に導くためレンズ1120を、あるいは変調された光を効率良く伝送用の光ファイバ1109に導くためにレンズ1121を用いたが偏光子1102、磁気光学素子1101、検光子1103が比較的薄く光損失を小さくできる場合は、上記レンズ1120や1121を省略できることはもちろんである。偏光子を薄くするためには、例えば偏光ガラス、金属と誘電体との多層膜からなる偏光子、大きな複屈折を持つ結晶、あるいは高屈折率材料と低屈折率材料の多層膜からなる偏光分離素子が、また磁気光学素子1101を薄くするためにはBi置換型ガーネット膜結晶が有効であった。
【0051】
ここで磁気光学素子1101には多磁区構造の影響を少なくし、あるいは完全になくすために印加する。直流バイアス磁界の印加方向は、いかなる方向でも原理的には可能であるが、高周波磁界の方向と完全に一致すると、変調信号が得られなかったり、有効な大きさの変調信号を得られない。したがって、直流磁界発生器1104により、高周波磁界の方向と90゜±30゜以内で交差する方向に直流磁界を印加する。また、直流バイアス磁界の大きさは、磁壁の量を減少させればそれだけ周波数特性が良くなるが、ここでは飽和磁界より多少大きな強度の磁界を印加し完全に単一磁区になった状態まで印加した。
【0052】
高周波磁界発生器1105には、高周波電源が効率よく磁界に変換されるようにインピーダンス調整器1106が接続されている。高周波磁界の印加方向はできるだけ小さな強度の磁界で変調できるように、磁気光学素子1101の磁化容易軸方向と実質的に同一方向、すなわちBi置換ガーネット膜結晶にほぼ垂直な方向である。直流バイアス磁界とインピーダンス調整器1106を用いることにより200MHz以上の高周波で光信号を変調することができた。高周波磁界発生器1105としては、50ターンで200MHz程度までの、15ターンで1GHz程度まで、5ターン以下では3GHz程度、1ターンのコイルでは10GHz以上の変調周波数の磁気光学変調器が実現できた。さらに、高周波磁界と直流バイアス磁界のなす角度が90゜±30゜以内とすることにより、変調度に大きな変化がなく、かつ変調周波数上限にも大きな変化のない磁気光学変調器を得ることができた。
【0053】
(実施の形態9)
本発明の実施の形態9に関して図11〜図13を用いて説明する。磁気光変調器の構成は図11と同様であるが、インピーダンス調整器1106のみ特定の周波数で共振するか、又はフィルタリングするよう構成したものである。本発明による磁気光学変調器は特に高周波応答可能であるが、インピーダンス調整器1106で特定周波数で共振するか、又はフィルタリングする回路として構成することができ、例えば最も単純な例としては、インダクタンスとキャパシタンスの組み合わせにより特定の周波数で特に大きな変調度を得ることが可能である。
図12では周波数0.8GHz(800MHz)及び1.2GHz(1200MHz)で、また図13では0.8GHz、1.6GHz、2.4GHzで共振周波数を設定することができた。共振タイプのインピーダンス調整器を用いた磁気光学変調器は、変調帯域は限られるがその中心周波数で変調度を大きくとれる特徴がある。具体的には、共振のほとんどない場合インピーダンス調整器を用いた場合に比べて、約5〜10dB以上の変調度の改善が可能であった。
【0054】
(実施の形態10)
本発明による実施の形態10を図14を用いて説明する。ここでは、直流バイアス磁界発生器として電磁石と直流発生器を用いた場合を説明する。
直流バイアス磁界発生の方法以外は実施の形態9(図11)と同様である。直流磁界発生器は直流発生器1450、直流磁界発生用コイル1451、及び磁気回路をほぼ閉じた系にするための軟磁性コア1452からなる。直流磁界発生用コイル1451は本実施の形態においては約500回巻いてある。直流バイアス磁界の大きさを直流発生器1450で調整することにより、0〜1テスラ(0〜10000ガウス)程度までの磁界を発生させることができ、磁気光学素子の種類に最適な直流バイアス磁界を得ることができる。また、一度構成した磁気光学変調器においては、直流バイアス磁界を電流値のみにより制御可能であり、周囲の温度変化による直流磁界の温度特性の変化等を気にすることのない磁気光学変調器を実現することが可能となる。
【0055】
(実施の形態11)
本発明による偏光子、磁気光学素子、検光子を対向する2個のフェルールの間に設置した場合の例を図15を用いて説明する。図15(a)は直流磁界発生器を取り外した部分を説明するための図である。
光ファイバ1521を伝搬して来た光は対向する2つのフェルール1570と1571の主面の間にはさまれた偏光子1502、磁気光学素子1501、検光子1503にレンズ無しで直接接着固定されている。この接着されたチップは対向するフェルール1570及び1571の間に配置され、フェルール1570、1571は割スリーブ1580で対向して固定されている。なお、内部の構造がわかりやすいように、割スリーブは点線で示してある。
ここで、フェルール1570、1571や割スリーブ1580は高周波磁界を印加したとき渦電流を発生しないもの、例えば、セラミック、ガラス、樹脂、樹脂に各種フェラーを混合したものなど非磁性で、かつ非金属製のものを用いることができる。高周波磁界発生器1505はインピーダンス調整器1506を介して高周波信号発生器につながれている。
【0056】
図15(b)は、直流バイアス磁界を印加するために、直流磁界発生器1540を設置した、磁気光学変調器全体の構成を示す図である。ここで、直流磁界発生器1540は、フェルールなどを挿入する部分以外は磁気回路的にほぼ閉じた構成になっており、同じ材質の永久磁石ブロックを用いた図11の場合より強い直流バイアス磁界や、又は同じ直流磁界でも小さな体積の磁石で所望の直流バイアス磁界を印加することが可能となる。さらに、磁気回路的にほぼ閉じた形状により磁石の反磁界係数が小さくなり、温度安定性や長期安定性に優れた減磁の小さな直流バイアス磁界を印加することが可能となり、信頼性の高い磁気光学変調器を実現することができる。このような構成の磁気光学変調器において、5GHz程度まで変調可能な磁気光学変調器を得ることが可能であった。
【0057】
また、フェルール1570、1571の主面は光ファイバの端面反射を押さえる必要のある場合は、±15゜以内の範囲で斜め研磨されていてもよい。したがって、光は磁気光学素子の主面に対して90゜±30゜の範囲で入射する。また、各光学素子の光が透過する主面は対接着剤の無反射コートがされていてもよいことはもちろんである。
フェルール1570の端面を斜め研磨し、偏光子1502、磁気光学素子1501、検光子1503の各端面に無反射コートを施したものを用いた場合は、光源への反射戻り光は約−40dB以下であり、半導体レーザ光源を用いた場合にもレーザ光強度の反射戻り光による揺らぎは観測されなかった。上記の磁気光学変調器を用いることにより、高周波特性の良好でない(高速まで変調できない)半導体レーザでも安定して5GHz程度まで変調可能となる。
【0058】
(実施の形態12)
本発明の実施の形態12として、同一基板上に偏光子、磁気光学素子、検光子及び直流磁界発生器を同一基板上に設置した磁気光学変調器を図16を用いて説明する。
基板1690上において、直流磁界発生器1604を挿入するための溝及び光ファイバ1608、1609等を固定する溝は、基板1690を成型段階に作製しておくことができる。基板1690は樹脂基板、樹脂フィラー複合基板、セラミック基板、ガラス基板など非磁性基板を用いることができる。ここでは精密ダイヤモンドソー(通常ダイシングソーと言われている加工装置)で特に加工の容易な樹脂フィラー複合基板の一種であるガラスエポキシ基板を用いた。
【0059】
この場合、基板1690上に形成した溝に光ファイバ1608を設置し、その後精密ダイヤモンドソーを用いて光ファイバの途中に溝入れを行うことにより簡単に光路途中に偏光子1602、磁気光学素子1601、検光子1603を挿入する溝を形成できる。このとき、光ファイバ1608は元々1本のものであるが、精密ダイヤモンドソーで切断することにより光ファイバ1608、1609、1610に分離され、偏光子1602、磁気光学素子1601、検光子1603を挿入するための溝が形成される。
直流磁界印加用の永久磁石としては、高周波磁界中に配置しても渦電流を発生しないフェライト系磁石を用いた。
【0060】
ここではインピーダンス調整器1606は基板上とは別に作製しているが、インピーダンス調整器を基板1690上に形成することも可能である。本構成の磁気光学変調器は、光軸調整がなく、かつ成型基板や精密ダイヤモンドソーを用いて作製可能であり、量産性に優れた磁気光学変調器を実現できる。
なお、ここでは直流バイアス磁界まで同一基板上に固定した場合を示したが、直流磁界発生器1604以外の偏光子1602、磁気光学素子1601、検光子1603、光ファイバ1608などのみが基板上に設置されていて、直流磁界発生器1604が高周波磁界発生器1605の外側に配置されている場合ももちろん可能である。この場合は、高周波磁界の影響による渦電流の発生が無くなるので、直流バイアス磁界発生器として金属系のSm−Co系、Nd−Fe−B系等の永久磁石を直流バイアス磁界発生器として用いることが可能となる。
【0061】
(実施の形態13)
本発明による磁気光学素子上に高周波磁界発生器を形成した場合の実施の形態13を図17を用いて説明する。
図17(a)は磁気光学素子1701に高周波磁界発生器1705を形成した場合の構成を説明する図である。高周波磁界発生器1705は磁気光学素子1701上に露光、エッチング技術を用いて形成した。コイルの内径は、シングルモードファイバからの光が集光できる10μm〜100μm程度が適当である。またマルチモード光ファイバや大口径の光ファイバを用いる場合は、内径100μm〜1000μm程度が適当である。ここでは磁気光学素子としては(BiGdYLa)3(FeGa)512膜結晶を用いた。このガーネット膜結晶の磁化容易軸は、膜結晶の主面に垂直な方向であり、高周波磁界発生器1705の発生する高周波磁界と実質的に一致していて、同じ強さの高周波磁界を印加したとき、応答しやすい方向になっている。
【0062】
図17(b)は図17(a)の磁気光学素子1701と高周波磁界発生器1705を一体化した素子を用いた磁気光学変調素子の構成を示す図である。図17(a)の素子の両端に偏光子1702及び検光子1703をはさみ込んだ構成である。入射側光ファイバ1708から来た光は集光レンズとして機能するレンズ系1720を介して磁気光学素子1701上でほぼ最小のビーム径になるように集光される。このとき、偏光子1702でレンズ系を透過した光の偏光状態は直線偏光である。集光された光は高周波磁界発生器1705の中央部を透過する。高周波磁界発生器1705の中央部の最小内径が10〜100μm程度であれば、シングルモード光ファイバのビーム径をこれより小さくすることが可能であり、通信用光ファイバの光を効率よく変調することができる。高周波磁界発生器1705中央部に発生する磁界強度は、高周波磁界発生器1705の内径の大きさに反比例するので、高周波磁界発生器に流れる電流値が同じ場合、高周波磁界発生器の内径が小さいほど大きな変調度の磁気光学変調器が得られる。
【0063】
磁気光学素子1701を透過した光は検光子1703を透過して偏光面の回転が光の強度変化に変換される。さらにレンズ系1721を透過して出射用光ファイバ1709に導入される。直流磁界発生器1740はNd−Fe−B系の永久磁石を用い、磁気光学素子1701の面にほぼ平行方向に印加されている。また、インピーダンス調整器1706は他の場合と同様に高周波信号が最も効率的に高周波磁界発生器1705に伝えられるように調整されている。
【0064】
本構成の磁気光学変調器により、1GHzまで、波長1.31μm、1.55μmの波長を変調することができた。また、磁気光学素子1701として60μm厚みの(BiGdYLa)3(FeGa)512ガーネット膜結晶を用いた場合、光損失は数dB大きくなるが、0.7〜0.9μm帯の光でも1GHzまで変調可能であった。
本構成の磁気光学変調器は、高周波磁界発生器が磁気光学素子の上にパターン形成されているため、小型で量産性よく作製することができる。
本構成の磁気光学素子を前記実施の形態12のように、同一基板上に構成することももちろん可能である。この場合は、レンズ系を用いないので、光ファイバから出た光の広がりのため、高周波磁界発生器の内径を大きくする必要があるが、偏光子、検光子、磁気光学結晶の全部の厚みが0.6mm程度以下の場合、高周波磁界発生器1705の最小内径を100〜1000μm程度とすることができる。
【0065】
(実施の形態14)
本発明の実施の形態14による、磁気光学素子を光導波路とした場合の磁気光学変調素子の例を図18を用いて説明する。
本構成の特徴は磁気光学素子1801として伝搬方向に長い光導波路を用いることである。光導波路の構成は必ずしもシングルモードの必要はなく、マルチモードの光導波路でも十分機能する。本構成の場合、磁気光学素子1801を光の伝搬方向に長くすることが可能である。磁気光学効果の大きさは光が透過する素子の長さに比例するので、光の伝搬方向に長くすることで、同一の高周波磁界で大きな光変調信号を得ることができる。ガーネット膜結晶に光を垂直に透過させるタイプの光磁気変調器では、磁気光学素子長は数百μm以下、YIG(:Y3Fe512)バルク結晶や多結晶焼結体などを用いた場合でも5〜10mm程度が現実的な素子長である。本構成の場合は、例えばGd3Ga512などからなる非磁性ガーネット基板上に液相エピタキシャル成長した、例えばY3 Fe512、(YGd)3Fe512あるいは、(TbY)3Fe512などからなる磁気光学素子を用いれば、ガーネット基板の面に平行に10〜30mm程度の素子長のものも比較的容易に実現可能である。磁気光学素子1801を透過した光の偏光面の回転角の大きさ(ファラデー回転角の大きさ)は、磁気光学素子の長さに比例するため、通常の数十倍の変調度の磁気光学変調器を容易に得ることが可能となる。
【0066】
また、磁気光学素子の形状を光導波路の方向にのみ細長くでき、反磁界係数を小さくできる。したがって、反磁界係数の実質的に最も小さな方向に高周波磁界を印加することができ、印加する高周波磁界の強さをさらに小さくすることが可能となる。本構成の磁気光学変調器において、1GHzまでの周波数で、変調度数10%の磁気光学変調器を実現可能であった。
【0067】
(実施の形態15)
本発明による実施の形態15として、高周波磁界発生器とインピーダンス調整器が一体化したTEMセルを用いた場合の例を図19を用いて説明する。ここで用いたTEMセルは、図19に示すように円柱形状で中心部に中心導線(図中点線で表示)が貫通した同軸型TEMセルである。またTEMセル内で高周波信号の反射や減衰が起こらないように、円柱の両端で径がだんだんと小さくなっている。
【0068】
ここで、本発明の構成に用いる光変調部1910を図19(a)を用いて説明する。光ファイバ1908から入射した光は、入射側レンズ1920で平行光にされる。次に偏光子1902を透過して直線偏光となる。次に磁気光学素子1901を透過することにより高周波磁界に対応した偏光面の回転が得られる。さらに検光子1903を透過することにより、偏光面の回転は光強度の変化に変換される。検光子1903を透過した光はレンズ1921を透過して光ファイバ1909に集光され伝送される。レンズ1920、1921、偏光子1902、磁気光学素子1901、検光子1903を合わせて光変調部1910とする。なお、ここでは光変調部にレンズ1920、1921を用いたが、偏光子1902、磁気光学素子1901、検光子1903が十分薄く光損失が問題とならない場合は、レンズ1920、1921は省略することが可能である。
【0069】
次に、図19(b)を用いて磁気光学変調器全体の構成を説明する。光変調部1910はTEMセル1946の空洞部に、セルの中心導線1952とほぼ直交するように配置されている。すなわち、インピーダンス調整器を構成するTEMセル1946の壁面には、光変調部1910がTEMセル1946の軸方向略中央部で、中心導線1952にほぼ直交するようTEMセル1946の内部に挿入可能とする貫通孔1954、1956が設けられている。なお、光変調部1910は、中心導線1952の直近に配され、両者は交わらない。このとき、図19(a)に示す磁気光学素子1901が、中心導線1952の近傍に配されるよう、光変調部1910が取り付けられる。光変調部1910の取り付けと固定は、貫通孔1954、1956に接着剤を充填することなどにより行うことができる。光変調部1910に光を導く光ファイバ1908や変調された光を光変調部1910から取り出す光ファイバ1909は、TEMセルの円筒に設けられた貫通孔1954、1956からそれぞれ取り出している。
【0070】
高周波磁界の印加される方向は、TEMセル1946の中心軸を通る中心導線の周りに同心円状に発生する。したがって高周波磁界の方向は光変調部1910の位置では、光変調部1910の長手方向(光透過方向)とほぼ一致する方向となる。光通過方向と高周波磁界の方向が完全に一致している場合に、大きな変調信号を得ることができるが、±15゜以内であれば、あまり大きな変調度の低下はない(したがって磁気光学素子1901の光が透過する面(主面)と高周波磁界の印加方向は90゜±15゜で直交していればよい)。
直流磁界発生器は直流発生器1930、直流バイアス磁界を発生させるための直流磁界発生用コイル1931、そして磁界を効率よく磁気光学素子1901に印加するための軟磁性コア1932からなる。直流バイアス磁界の印加方向は、光変調部1910(より正確にはその中の磁気光学素子1901)の位置では、その側面から貫通する方向に印加する配置であり、高周波磁界と90゜±30゜程度以内で交差するように分布している。
【0071】
TEMセル1946の末端は、セル端面からの高周波信号の反射がないように、終端器1950で無反射終端されている。高周波信号発生器の出力インピーダンス、TEMセルのインピーダンス、そして終端器のインピーダンスを一致させておけば、低周波から高周波まで非常に広帯域にわたってインピーダンス整合がとれた磁気光学変調器となる。本構成の磁気光学変調器で0.1MHzから2GHzまでの周波数範囲にわたって光を変調することが可能であった。
なお、この場合のインピーダンス調整器は、TEMセル1946と終端器1950から構成されていることになる。
【0072】
本構成の磁気光学変調器では高周波磁界が実質的に電磁波シールドされた空間で発生するため、外部の高周波ノイズに影響されにくく、かつ外部への輻射がほとんどないという特徴がある。
また本実施の形態では、高周波信号の反射がないように無反射終端器を用いたが、特定の周波数を反射する構成(例えば同軸共振器のように終端を短絡またはフィルタ回路で構成)にすることにより、特定の周波数で大きな変調信号を得ることのできる磁気光学変調器を実現できる。
また、電磁波シールドに関しては、本発明の上記実施の形態15以外の磁気光学変調器においても、電磁気シールドで覆えば、外部への不要輻射のない磁気光学変調器を実現可能である。
【0073】
【発明の効果】
本発明は上記のような構成を有するので、以下の効果を奏する。
(1)直流バイアス磁界を印加することと、高周波磁界発生器との間にインピーダンス調整器を配置することにより、高周波で使用可能な磁気光学変調器を実現でき、この磁気光学変調器を用いた光信号伝送システムはDCドリフトや光損傷のない長期間安定な信頼性の高いシステムとなる。
(2)光伝送路としてグレーデッドインデックス型光ファイバを用いることにより、LEDや大パワーのファイバレーザなどの直接高速変調の難しい光源の高速変調が可能な光信号伝送システムを実現できる。
(3)高周波信号発生器としてアンテナから信号を用いることにより、アンテナで受けた信号を容易に光信号に変換して光信号伝送システムが実現できる。
(4)インピーダンス調整器を持ち、かつ直流バイアス磁界を高周波磁界と90゜±30゜の角度で印加することにより、変調信号の変動の少ない、かつ周波数特性の変動の少ない磁気光学変調器を実現できる。
(5)直流バイアス磁界発生器の磁気回路を、バイアス磁界を印加する部分を除いてほぼ完全に閉じた系にすることにより外部磁界の影響の小さな、かつ長期安定性に優れた磁気光学変調器を実現できる。
(6)磁気光学素子上に高周波磁界用コイルをパターン形成で作製することにより量産性の優れた磁気光学変調器を実現できる。
(7)同一基板上に偏光子、磁気光学素子、検光子を配置することにより光軸調整なく磁気光学変調器を組み立てることが可能となる。
(8)対向する2個のフェルール主面の間に偏光子、磁気光学素子、検光子を配置することにより、レンズ無しの、光軸調整無しの磁気光学変調器を作製することが可能となる。
(9)TEMセル中に磁気光学変調部を配置することにより、広帯域、高周波まで変調できる磁気光学変調器を実現できる。
【0074】
以上のように本発明によれば、DCドリフトのない、温度特性の良好な長期間安定した光信号伝送システムとそれに用いる磁気光学変調器を実現することが可能とる。さらにシングルモードのみならずマルチモード光ファイバを伝送された光も高速変調可能な光信号伝送システムを実現可能となり、その工業的価値は高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による光信号伝送システムの構成を示す図
【図2】本発明の第2の実施の形態による光信号伝送システムの構成を示す図
【図3】本発明の第3の実施の形態による光信号伝送システムの構成を示す図
【図4】本発明の第4の実施の形態による光信号伝送システムの構成を示す図
【図5】本発明の第5の実施の形態による光信号伝送システムの構成を示す図
【図6】本発明の第6の実施の形態による光信号伝送システムの構成を示す図
【図7】本発明の第7の実施の形態による光信号伝送システムの構成を示す図
【図8】本発明の第1の実施の形態による光信号伝送システムに用いる磁気光学素子に印加する磁界方向を説明する図
【図9】本発明の第1の実施の形態による光信号伝送システムに用いる磁気光学変調器の直流バイアス磁界の有無による周波数応答特性の違いを示す図
【図10】本発明の第1の実施の形態による光信号伝送システムに用いる磁気光学変調器のインピーダンス調整器の有無による周波数特性の違いを示す図
【図11】本発明の第8の実施の形態による磁気光学変調器の構成を示す図
【図12】本発明の第9の実施の形態による磁気光学変調器の周波数特性の一例を示す図
【図13】本発明の第9の実施の形態による磁気光学変調器の周波数特性の一例を示す図
【図14】本発明の第10の実施の形態による磁気光学変調器の構成を示す図
【図15】(a) 本発明の第11の実施の形態によ磁気光学変調器において、直流バイアス磁界発生器の部分を取り除いた部分の構成を示す図
(b) 同実施の形態における磁気光学変調器全体の構成を示す図
【図16】本発明の第12の実施の形態による磁気光学変調器の構成を示す図
【図17】(a) 本発明の第13の実施の形態による磁気光学素子周辺の構成を示す図
(b) 同実施の形態における磁気光学変調器全体の構成を示す図
【図18】本発明の第14の実施の形態による磁気光学変調器の構成を示す図
【図19】(a) 本発明の第15の実施の形態による磁気光学素子周辺の構成を示す図
(b) 同実施の形態における磁気光学変調器全体の構成を示す図
【符号の説明】
1、21、31、41、51、81、1101、1401、1501、1601、 1701、1801、1901 磁気光学素子
2、22、32、42、1102、1402、1502、1602、1702、1802、1902 偏光子
3、23、33、43、1103、1403、1503、1603、1703、1803、1903 検光子
4、24、34、44、54、1104、1540、1604、1740、1804 直流磁界発生器
5、25、35、45、55、1105、1405、1505、1605、1705、1805 高周波磁界発生器
6、26、36、46、56、1106、1406、1506、1606、1706、1806 インピーダンス調整器
7、27、37、57 高周波信号発生器
8、9、49、58、320、321、322、620、720、1108、1109、1408、1409、1521、1522、1608、1609、1610、1708、1709、1808、1809、1908、1909 光ファイバ
28、29、1120、1121、1420、1421、1920、1921レンズ
52 偏光子かつ検光子
101、201、301、401、501、601、701 光源
102、202、302、402、502、602、702 受光器
150、250、350、450、550、650、750 磁気光学変調器
380 光増幅器
430 アンテナ
505、605、705 分岐器
508 ミラー
630 八木アンテナ
730 ループアンテナ
1450、1930 直流発生器
1451、1931 直流磁界発生用コイル
1452、1932 軟磁性コア
1570、1571 フェルール
1580 割スリーブ
1690 基板
1720、1721、1820、1821 集光レンズ系
1910 光変調部
1946 TEMセル
1950 終端器
1952 中心導体
1954、1956 貫通孔

Claims (30)

  1. 外部から入射される光を偏光して磁気光学素子に出射する偏光子、前記偏光子から入射される光の偏光面を回転して検光子に出射する磁気光学素子、前記磁気光学素子から入射される光の偏光面の回転を光強度の変化に変換することによって変調された光を外部に出射する検光子、前記磁気光学素子に直流バイアス磁界を印加するための直流磁界発生器、前記磁気光学素子に高周波磁界を印加するための高周波磁界発生器、及び高周波信号発生器と前記高周波磁界発生器とに接続されており前記高周波信号発生器から見た前記高周波磁界発生器のインピーダンスの調整を行うインピーダンス調整器からなる磁気光学変調器と、前記高周波磁界発生器に高周波信号を印加するための高周波信号発生器、前記磁気光学変調器によって光を変調させるために前記偏光子に入射する前記光を発するための光源、前記検光子から出射された光を受光するための受光器、及び前記検光子から出射された前記光を前記受光器に伝送する光ファイバからなる光信号伝送システムであって、
    前記磁気光学素子が多磁区磁気光学材料から成り、前記直流バイアス磁界の大きさが飽和磁界以上であり、前記直流バイアス磁界印加方向と前記高周波磁界印加方向のなす角度が90゜±30゜の範囲である磁気光学変調器を用いたことを特徴とする光信号伝送システム。
  2. 外部から入射される光を偏光して磁気光学素子に出射するとともに前記磁気光学素子から入射される反射光の偏光面の回転を光強度の変化に変換することによって変調された光を外部に出射する偏光子、片方の主面にミラーが形成されている磁気光学素子であって前記偏光子から入射される光が内部を透過して前記ミラーにより反射され、反射された前記反射光を透過することによって光の偏光面を回転させて前記偏光子に出射する磁気光学素子、前記磁気光学素子に直流バイアス磁界を印加するための直流磁界発生器、前記磁気光学素子に高周波磁界を印加するための高周波磁界発生器、及び高周波信号発生器と前記高周波磁界発生器とに接続されており前記高周波信号発生器から見た前記高周波磁界発生器のインピーダンスの調整を行うインピーダンス調整器からなる磁気光学変調器と、前記高周波磁界発生器に高周波信号を印加するための高周波信号発生器、前記磁気光学変調器によって光を変調させるために前記偏光子に入射する前記光を発するための光源、前記偏光子から出射された前記反射光を受光するための受光器、光を分離する分岐器、前記光源と前記分岐器との間で光を伝送する第1の光ファイバ、前記分岐器と前記受光器との間で光を伝送する第2の光ファイバ、前記分岐器と前記偏光子との間で光を伝送する第3の光ファイバからなり、前記光源から前記第1の光ファイバ、前記分岐器、前記第の光ファイバを経由して前記偏光子に入射されて前記磁気光学変調器によって変調された光信号が前記ミラーにより反射され、前記ミラーで反射された前記反射光が前記第の光ファイバを経由して前記分岐器により分離された後、前記第2の光ファイバを経由して前記受光器に導かれる光信号伝送システムであって、
    前記磁気光学素子が多磁区磁気光学材料から成り、前記直流バイアス磁界の大きさが飽和磁界以上であり、前記直流バイアス磁界印加方向と前記高周波磁界印加方向のなす角度が90゜±30゜の範囲である磁気光学変調器を用いたことを特徴とする光信号伝送システム。
  3. 前記高周波磁界印加方向が実質的に前記磁気光学素子の磁化容易軸方向である請求項1又は2に記載の光信号伝送システム。
  4. 前記高周波磁界印加方向が前記磁気光学素子の反磁界係数が実質的に最も小さい方向である請求項1又は2に記載の光信号伝送システム。
  5. 前記光ファイバがグレーデッドインデックス型光ファイバである請求項1から4のいずれか1つに記載の光信号伝送システム。
  6. 前記光ファイバが偏波面保存ファイバである請求項1から4のいずれか1つに記載の光信号伝送システム。
  7. 前記磁気光学変調器の前記磁気光学素子に入射する光が前記磁気光学素子の主面に対して90゜±15゜である請求項1から4のいずれか1つに記載の光信号伝送システム。
  8. 前記光源がLED、ファイバレーザである請求項1から4のいずれか1つに記載の光信号伝送システム。
  9. 前記光源と磁気光学変調器の間に光増幅器が設置されている請求項1から4のいずれか1つに記載の光信号伝送システム。
  10. 前記光源からの光がレンズを介して直接磁気光学変調器に入射される請求項1から4のいずれか1つに記載の光信号伝送システム。
  11. 前記高周波信号発生器がアンテナである請求項1から10のいずれか1つに記載の光信号伝送システム。
  12. 前記アンテナが八木アンテナ、ループアンテナ、パラボラアンテナのいずれか1つである請求項11に記載の光信号伝送システム。
  13. 外部から入射される光を偏光して磁気光学素子に出射する偏光子、前記偏光子から入射される光の偏光面を回転して検光子に出射する磁気光学素子、前記磁気光学素子から入射される光の偏光面の回転を光強度の変化に変換することによって変調された光を外部に出射する検光子、前記磁気光学素子に直流バイアス磁界を印加するための直流磁界発生器、前記磁気光学素子に高周波磁界を印加するための高周波磁界発生器、及び高周波信号発生器と前記高周波磁界発生器とに接続されており前記高周波信号発生器から見た前記高周波磁界発生器のインピーダンス調整をとるためのインピーダンス調整器とを備えており、前記磁気光学素子がバイアス磁界のないとき、多磁区構造を有する磁気光学材料より成り、前記直流バイアス磁界の大きさが飽和磁界以上であり、前記磁気光学素子に印加する前記直流磁界と前記高周波磁界の印加方向のなす角度が90゜±30゜の範囲であることを特徴とする磁気光学変調器。
  14. 前記高周波磁界印加方向が実質的に前記磁気光学素子の磁化容易軸方向である請求項13に記載の磁気光学変調器。
  15. 前記高周波磁界印加方向が前記磁気光学素子の反磁界係数が実質的に最も小さい方向である請求項13に記載の磁気光学変調器。
  16. 前記磁気光学素子が、結晶、多結晶焼結体、薄膜、樹脂中に分散され分散材料のいずれかの材料からなる請求項13に記載の磁気光学変調器。
  17. 前記磁気光学素子が、Bi置換型ガーネット膜結晶である請求項13に記載の磁気光学変調器。
  18. 前記高周波磁界の周波数が200MHz以上である請求項13から17のいずれか1つに記載の磁気光学変調器。
  19. 前記直流磁界発生器が永久磁石である請求項13に記載の磁気光学変調器。
  20. 前記永久磁石がフェライト系磁石、Sm−Co系磁石、Nd−Fe−B系磁石である請求項19に記載の磁気光学変調器。
  21. 前記直流磁界発生器が電磁石と前記電磁石に電流を流す直流発生器からなる請求項13に記載の磁気光学変調器。
  22. 少なくとも前記偏光子、前記磁気光学素子、前記検光子が同一基板上に設置されている請求項13に記載の磁気光学変調器。
  23. 少なくとも前記偏光子、前記磁気光学素子、前記検光子が対向する2個のフェルールの主面の間に設置されている請求項13に記載の磁気光学変調器。
  24. 前記磁気光学素子の主面上に高周波磁界発生器が形成されている請求項13に記載の磁気光学変調器。
  25. 前記磁気光学素子の主面に90゜±15゜の範囲で光が透過する請求項13に記載の磁気光学変調器。
  26. 前記高周波発生器用のコイルの最小内径が10μmから1000μmの範囲である請求項13から25のいずれか1つに記載の磁気光学変調器。
  27. 前記磁気光学素子が、ガーネット膜結晶であり、前記膜結晶に形成された光導波路からなる請求項13に記載の磁気光学変調器。
  28. 前記インピーダンス調整器が、TEMセルと無反射終端器よりなる請求項13に記載の磁気光学変調器。
  29. 前記インピーダンス調整器が、TEMセルと短絡終端器より成り所望の周波数で共振する請求項13に記載の磁気光学変調器。
  30. 少なくとも前記偏光子、前記磁気光学素子、前記検光子、及び前記高周波磁界発生器が電磁波シールドケース内に設置されている請求項13、28、29のいずれか1つに記載の磁気光学変調器。
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