JP4055185B2 - スクイズボトル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内容積を大きく減少させるように弾性的にスクイズ可能なスクイズボトルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば点眼ボトルにおいては、ボトル胴部を押圧することによって内圧を高め、内部に充填された内容液を滴下するようにした種々の樹脂製スクイズボトルが使用されているが、その多くは、内容積に比してスクイズ量が極めて限られたものとなされており、1回のスクイズでは数滴程度の限られた量しか吐出させることが出来ない。仮に、ワンスクイズで大量に取り出そうとして無理に胴部を強く押圧すると、ボトル壁部の一部が折れ曲がって破損し、元の形状へ復元させることができなかった。
【0003】
このような従来のスクイズボトルとしては、例えば、特開2001−120638号公報に開示されているものを挙げることができる。このボトルは、可撓性のある中空円筒状の胴部に、円周方向2箇所の各々に窪み形成された扁平状の把持面から構成された窪み部を2本の指先で把持可能なように形成されたものであり、ボトル胴部の肉厚は全体にわたってほぼ均一である。この従来のスクイズボトルのスクイズ変形は、同公報の図4若しくは図9に示すように、把持面が若干内方に向けて湾曲することにより行われるが、かかるスクイズ量は図を参照すると明らかなように極めて少量であって、ワンスクイズでは数滴程度しか点眼液剤を取り出すことはできない。
【0004】
また、実開平5−44134号公報には、比較的硬質の合成樹脂材製で、一側に液滴吐出口を設けた扁平構造の容器本体からなる目薬容器において、容器本体の一側壁面に、ベローズ構造部によって囲まれた自動復帰習性をもつ押圧変形部を形成した点眼ボトルが開示されている。この点眼ボトルでは、押圧変形部がベローズ構造部によって囲まれているため、押圧変形部の変形量を比較的大きく確保可能であると考えられるが、容器全体が比較的硬質の合成樹脂材製であるため、変形部分は胴部の一側面の押圧変形部のみであり、ベローズ構造部で囲まれていたとしても所詮変形量は少量に制限され、内容積を半減させる程にスクイズできるものではない。
【0005】
一方、本願出願人らは、スクイズボトルを内外二層構造とし、ボトル本体を構成する外層の内部に、内容積の減少に伴って収縮し得る袋状の内層を設け、該内層内に内容液を収容し、ボトルをスクイズ変形させることで外層と内層との間の空気を加圧し、この加圧空気によって内層を圧縮して内容液を吐出させるように構成した容器を開発し、かかる容器を特開2001−114328号公報に開示している。同公報に開示した実施例のボトルは整髪剤用ボトルであって内容量の多い比較的大きいものであるため、ブロー成形によって全体的にほぼ均一な肉厚を有しつつも、比較的大きくスクイズ変形させることが可能である。しかし、内容量20ml未満の点眼ボトルにおいて同様の構造を採用した場合、要求される肉厚を確保すると上記したようにスクイズ量が極めて限られてしまい、外層と内層との間の空気を十分に加圧することができなくなり、内容液を取り出すことができなくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑み、点眼ボトルなどの比較的小さなスクイズボトルであっても大きく(例えば内容積を半減させる程度以上に)スクイズ変形させることを可能とすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、次の技術的手段を講じた。
【0008】
即ち、本発明は、弾性的に収縮変形可能な有底筒状の胴部の上端に、肩部を介して口部が設けられたスクイズボトルにおいて、胴部の周壁は、所定間隔を有して相対向する前後一対の剛性壁部と、これら剛性壁部の左右縁部同士を接続する左右の可撓性接続壁部とから、胴部の左右幅に比して前後幅が小さい扁平筒状に構成され、各可撓性接続壁部は、前後中央部が左右外方に向けて突出する円弧状であり、各剛性壁部は、その上端が可撓性上部接続部を介して肩部に接続されるとともに、その下端が可撓性下部接続部を介して胴部の底部に接続されていることを特徴とするものである。
【0009】
かかる本発明のスクイズボトルによれば、前後一対の剛性壁部の左右縁部が可撓性接続壁部により接続されているとともに、剛性壁部の上下も可撓性接続部を介して肩部及び底部に接続されているため、前後の剛性壁部を接近させるように2本の指先で両壁部を押圧すると、胴部全体が押し潰されるような態様でスクイズ変形するため、比較的小さなボトルであっても内容積を半減させる程度若しくはそれ以上に大きくスクイズ変形させることが可能であり、このように大きなスクイズ変形をさせても、左右の可撓性接続壁部や上下の可撓性接続部が弾性変形することで破損することがない。したがって、ワンスクイズで大量の内容液を取り出すことが可能になるとともに、ボトル内部に内容液収容袋を設けたいわゆるデラミ容器においては、最後まで確実に内容液を吐出させることが可能になる。
【0010】
本発明のスクイズボトルは、従来公知のブロー成形法によって一体成形することができ、剛性壁部を比較的厚肉とする一方、左右の接続壁部及び上下の接続部が比較的薄肉となるように賦形形状を設定して各部位毎にブロー比を変えることにより、剛性壁部には、指による押圧力によっては殆ど湾曲しない程度の剛性を持たせ、接続壁部及び接続部には、前後の剛性壁部の大きな平行移動に追従して弾性変形し得る程度の可撓性を持たせることが可能である。剛性壁部の外面は平坦状とすることが好ましいが、径方向外方若しくは内方に向けて若干湾曲する曲面であってもよい。剛性壁部の肉厚は、成形樹脂材の物性やボトル全体の寸法や構造等によっても異なるが、0.3mm〜1.2mmの範囲内とすることが好ましく、平均肉厚としては0.5mm〜0.8mm程度が好ましい。一方、接続壁部並びに接続部の肉厚は、0.1mm〜0.8mmの範囲内とすることが好ましく、平均肉厚としては0.2mm〜0.5mm程度が好ましい。
【0011】
ほぼ均一な肉厚のパリソンから上記のような構造のスクイズボトルをブロー成形により得るために、ブロー成形金型の賦形面構造を改良することが好ましい。例えば、従来のいわゆるオーバルボトルのブロー成形金型の場合においては、胴部の短径側賦形面を、平坦若しくは短径壁面より大きな径の凸状若しくは凹状の湾曲面とし、短径側のブロー比を小さくすることによって、ボトル胴部の短径側壁部を厚肉の剛性壁部とするとともに、長径側のブロー比をより大きくしてボトル胴部の長径側壁部を薄肉の可撓性接続壁部とすることが可能となる。さらに、剛性壁部の上下に、前後方向外方に突出する凸部を形成するようにブロー成形金型の賦形面を形成し、剛性壁部の上下におけるブロー比を部分的に大きくすることによって、剛性壁部の上下に薄肉の可撓性接続部を形成することができる。
【0012】
上記本発明のスクイズボトルをブロー成形プラスチックボトルからなるものとする場合、可撓性上部接続部並びに可撓性下部接続部は、剛性壁部よりも前後外方に位置しており、これら接続部の平均肉厚が、剛性壁部の平均肉厚よりも小さいとともに、胴部の左右幅は前後幅よりも大きく、左右の可撓性接続壁部の平均肉厚が、剛性壁部の平均肉厚よりも小さいものとすることが好ましい。これによれば、上述したようなブロー成形金型の賦形面構造の改良のみで、その他のブロー成形装置の構造やブロー工程は変更せずとも、本発明のスクイズボトルを容易かつ低コストで製造可能である。
【0013】
また、上記本発明のスクイズボトルにおいて、胴部の横断面は左右方向に長尺の楕円状を呈するものとし、剛性壁部は、正面視において上下に長尺の長方形状とすることができる。この剛性壁部の外面の上下寸法は20mmよりも大きくすることができ、より好ましくは25mmよりも大きくすることができる。通常、ボトル胴部を親指と人差し指の2本の指先で把持し且つ押圧するとき、指先がボトル胴部の外面に接触して押圧力を作用させている範囲は、上下方向に1cm未満となる。したがって、従来のスクイズボトルを2本の指先でスクイズさせようとすると、指先に接触している1cm程度の範囲のみが湾曲変形し、極めて少量の内容液しか取り出すことができない。一方、本発明のスクイズボトルでは、前後一対の剛性壁部の上下中央部を2本の指先で押圧すると、その剛性により上下20mm以上にわたって剛性壁部がボトル内方に移動し、内容積を大きく減少させることができる。さらに、剛性壁部の外面の左右寸法を、胴部全体の左右幅(左右の円弧状接続壁部の外面の頂部間の距離)の1/2よりも大きく且つ10mmよりも大きくすることで、剛性壁部のスクイズ操作性を良好なものとし、胴部全体のスクイズ性を一層構造できる。また、前後の剛性壁部の外面間の距離を、剛性壁部の外面の左右寸法よりも小さいものとすることで、左右の接続壁部の曲率を大きくして該壁部の弾性変形を円滑に行わせることが可能となる。
【0014】
より好ましくは、前後の剛性壁部の上下中央部を押圧することにより、該中央部間の距離が半分になるまで前後の剛性壁部を接近させたとき、剛性壁部の上下端が前記中央部に追従して移動するように左右の接続壁部並びに上下の接続部が弾性域内で変形するように構成することができる。さらに、前後の剛性壁部同士が当接するまでスクイズしたときでも、左右の接続壁部並びに上下の接続部が弾性域内で変形するように構成することもできる。
【0015】
本発明のスクイズボトルは、その内部に内容液収容袋を備えたポンプ容器に好適に用いることができる。該ポンプ容器は、上記スクイズボトルと、放出用開口を有する流体収容袋とを備えることができる。前記袋はボトル胴部の内部に設け、前記放出用開口はボトル口部に接続することができる。ボトルには、ボトルと袋との間に外気を導入するための通気孔を設けることができる。また、ボトル口部には口栓を設けることができる。この口栓は、前記袋に収容された流体を外部に吐出するための吐出路を有する。該口栓の前記吐出路を開閉するために該吐出路に分与弁を装着できる。この分与弁は、バルブフランジとバルブヘッドとを備えることができ、好ましくは、バルブフランジとバルブヘッドとが、柔軟な構造のバルブスリーブを介して接続されたものとすることができる。前記バルブフランジは、前記吐出路の内周縁をシールする。前記バルブヘッドは、前記バルブフランジの内周縁に、直接又はバルブスリーブ等を介して間接的に接続され、前記袋内部側に予め定められた分与圧力が作用すると前記流体の流れを許容するように開き且つ前記予め定められた分与圧力が除去されると前記流体の流れを遮断するように閉じるオリフィスを有する。さらに、前記口栓には、前記袋内部に負圧が生じたときに前記バルブヘッドのオリフィスが開くことを防止するように前記バルブヘッドを当接支持する支持部を設けることができる。かかる容器では、分与弁を開くために袋内部を所定の分与圧力以上に高めることが必要となるが、本発明のスクイズボトルは、胴部全体が押し潰されるような態様で弾性的に大きくスクイズ変形できるため、破損を生じることなく分与圧力を生じさせることが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1及び図2に、本発明の一実施例に係るスクイズボトルを備える分与容器として点眼容器10を示している。この点眼容器10は、有底筒状の積層パリソンからブロー成形してなる内外二層構造の積層剥離ボトル11と、該ボトル11の口部11aに装着される口栓12と、キャップ13とを備えている。使用者がキャップ13を取り外して積層ボトル11を倒立させて胴部11bを押圧によりスクイズすると、図5に示すように、ボトル11内部の点眼液剤(流体)が口栓12内の吐出流路を通って先端ノズル部15から滴下されるようになっている。なお、図においては拡大表示しているが、実際のボトル11の全高は56.2mm程度、胴部11bの左右幅は25mm程度、胴部11bの前後幅は17.5mm程度、内容量10.9ml程度である。
【0017】
上記積層ボトル11は、外層を構成するスクイズボトル1と、内層を構成する流体収容袋16との積層構造とされている。スクイズボトル1並びに袋16は、共に円筒状の口部と、横断面扁平状の胴部とを有する。外層ボトル1は、例えばPETやEVOHなどの合成樹脂材により成形することができ、内層袋16は、外層ボトル1に対して容易に剥離する性質を有する合成樹脂(例えば、ポリエチレンなどのポリオレフィン)により成形できる。なお、袋16の口部16aは、液体収容袋の放出用開口を構成する。
【0018】
スクイズボトル1は、図3及び図4にも示すように、弾性的に収縮変形可能な有底筒状の胴部2の上端に、上方に移行するにしたがって徐々に縮径する肩部3を介して円筒状の口部4が設けられたものである。胴部2の周壁は、図2に示すように、所定間隔を有して相対向する前後一対の剛性壁部5と、これら剛性壁部5の左右縁部同士を接続する左右の可撓性接続壁部6とから、胴部2の左右幅に比して前後幅が小さい扁平長円状に構成されている。各剛性壁部5は、正面視において上下に長い長方形状であって、横断面並びに縦断面においては平坦状であるが、完全に平坦でなくともよく、若干湾曲していてもよい。各可撓性接続壁部6は、前後中央部が左右外方に向けて突出する円弧状であって、その曲率半径は、胴部2の短径よりも小さくなされている。また、各剛性壁部5は、その上端縁が可撓性上部接続部7を介して肩部3に接続されるとともに、その下端縁が可撓性下部接続部8を介して胴部2の底部2aに接続されている。而して、各剛性壁部5は、その周囲が上記可撓性部位6,7,8のみによって取り囲まれているとともに、前後の剛性壁部5と底部2aと肩部3とは、可撓性部位6,7,8のみによって一体的に接続されている。
【0019】
可撓性上部接続部7並びに可撓性下部接続部8は、剛性壁部5よりも前後外方に位置している。したがって、上記プラスチック製パリソンからボトル1をブロー成形する際、各接続部7,8を形成する部位の樹脂材の伸長比率が大きくなり、各接続部7,8が比較的薄肉に形成される結果、これら接続部7,8に容易に変形し得る可撓性が付与される一方、剛性壁部5を厚肉に形成して、該壁部5には変形し難い剛性を付与できる。これら接続部7,8の平均肉厚は、剛性壁部5の平均肉厚の半分未満とすることが好ましい。
【0020】
また、スクイズボトル1の胴部2の左右幅は、前後幅(即ち、前後の剛性壁部5の外面間の距離)の1.5倍よりも大きく、ブロー成形の際に左右の接続壁部6を形成する部位の樹脂材の伸長比率が大きくなる結果、左右の可撓性接続壁部6の平均肉厚が、剛性壁部5の平均肉厚よりも小さくなるようにしている。
【0021】
より詳細には、胴部2の横断面は左右方向に長尺の楕円状を呈し、剛性壁部5は、正面視において上下に長尺の長方形状であって、剛性壁部5の外面の上下寸法hは25mm〜28mm程度とされ、同外面の左右寸法wは、胴部2全体の左右幅Wの1/2よりも大きく且つ10mmよりも大きい。さらに、前後の剛性壁部5の外面間の距離Dは、剛性壁部5の外面の左右寸法wよりも小さい。
【0022】
スクイズボトル1の上記した構成によって、前後の剛性壁部5の上下中央部を2本の指先で押圧することにより、該中央部間の距離が半分になるまで前後の剛性壁部5を接近させたとき、剛性壁部5の上下端が前記中央部に追従して移動するように左右の接続壁部6並びに上下の接続部7,8が弾性域内で変形するようになっている。
【0023】
また、本実施例のスクイズボトル1の口部4には、ボトル胴部2と袋16の胴部16bとの間に外気を導入するための通気孔17が設けられており、本実施例では、直径方向に対向する位置に2つの通気孔17が形成されている。この通気孔17は、外層ボトル1の内面側から外面側に貫通して形成されており、内層袋16には形成されていない。
【0024】
内層袋16の胴部16bはフィルム状を呈しており、内容液の減少に伴って容易に収縮変形し得るようになっている。一方、内層袋16の口部16aは、その胴部16bに比して比較的厚肉に形成されており、円筒形状への復元性を呈するようにしている。
【0025】
外層ボトル1の口部4に形成した通気孔17は、通常時は、内層袋16の口部16aによって内側から閉塞されている。而して、内層袋16の口部16aが通気孔17の逆止弁として機能し、この内層口部16aは、外層胴部2と内層胴部16bとの間に負圧が生じたときに大気圧によって内方に変形して通気孔17を開く。一方、上記負圧が解消すると、内層口部16a自体の復元性によって通気孔17を閉塞する。なお、袋16の底部中央は、外層ボトル1の底部中央に係止しており、これにより袋16の底部側が上方に捲れ上がることを防止する。
【0026】
上記口栓12は、ボトル口部4に内嵌される第1の栓部材21と、該第1の栓部材21に軸方向に連結されるとともにボトル口部4の外周に装着される第2の栓部材22とから主構成されている。
【0027】
第1の栓部材21は、基端部がボトル口部4の先端面に当接する円筒状の第1筒部21aと、該第1筒部21aの内側に設けられた第2筒部21bとが、第2筒部21bの先端から径方向外方に張り出したフランジ21cを介して一体に形成されたものである。第2筒部21bの基端部は、第1筒部21aの基端部よりも基端側(図1において下側)に突出しており、この第2筒部21bの基端部がボトル口部4に気密状且つ液密状に内嵌される。第2筒部21bの軸方向中途部の内面には、水平板状の支持壁部21dが設けられている。この支持壁部21dには、中央部を避けるようにして中央部の周囲4ヵ所に、軸方向に貫通する通孔23が設けられている。また、支持壁部21dの上部側には、後述する分与弁24のコネクタリーブ24a並びにバルブヘッド24bが嵌め込まれる凹部が形成されている。
【0028】
第2の栓部材22は、略円筒状の部材であってその軸方向先端にノズル部15が形成された天板が一体成形されている。第2の栓部材32の内周には、第1の栓部材21の第1筒部21aが嵌着されている。第2の栓部材22の先端部外周は段差を介して小径筒状に形成されており、この小径筒状部外周にはキャップ13が螺着されるようになっている。
【0029】
第2の栓部材22の天板の下面中央には薄板状のフィルター25が配設されている。このフィルター25としては、メンブランフィルター、焼結体フィルターや、親水性多孔質平膜や疎水性多孔質平膜など、フィルター25の吐出下流側(容器外)から吐出上流側(容器内)への病原微生物の透過を防止し得るものを適宜用いることができる。このフィルター25は、分与弁24よりも吐出下流側に配設されており、図示例ではノズル部15に隣接配置され、第1の栓部材21の上方で第2の栓部材22に内嵌された保持部材26によって保持されている。この保持部材26には、フィルター25へ内容液を流通させるための通孔26aが形成されている。而して、袋16の内部と容器外部とを連通させる口栓12の吐出路が、上記した通孔23、空洞部、通孔26a並びにノズル部15内流路によって構成されている。
【0030】
上記分与弁24は、バルブフランジ24cと、バルブヘッド24bと、コネクタスリーブ24aとがシリコンゴムなどの弾性材料によって一体成形されたものである。
【0031】
バルブフランジ24cは略リング状であって、断面形状は径方向外側に至るほど肉厚が厚くなるような三角形状とされている。このバルブフランジ24cは、第1の栓部材21と第2の栓部材22とによって上下から気密且つ液密状に挟持されており、吐出路の内周縁を気密且つ液密状にシールしている。
【0032】
バルブヘッド24bは、平面視円形状であってボトル内方に向けて凸状に湾曲する球面上に成形されており、その中央部には、十字状の切り込みからなるオリフィス24dが設けられている。このオリフィス24dは、ヘッド24bの内面に予め定められた分与圧力が作用すると内層袋16内部の流体(内容液)の流れを許容するように開き、その予め定められた分与圧力が除去されると、流体の流れを遮断するように閉じる。又、バルブヘッド24bの中央下面は略平坦に形成されており、上記オリフィス24dは、この平坦面が形成された範囲内に設けられている。このバルブヘッド24dの平坦面は、通常の状態においては、上記支持壁部21dの上面に当接している。
【0033】
コネクタスリーブ24aは、略円筒状であって、軸方向一端側はバルブフランジ24cの内周縁に一体的に接続され、軸方向他端側はバルブヘッド24bの外周縁に一体的に接続されている。また、コネクタスリーブ24aは容易に変形し得るように比較的薄肉の柔軟な構造となっている。これにより、上記予め定められた分与圧力よりも小さい所定の圧力がバルブヘッド24b内面に作用すると、オリフィス24dが閉じた状態を維持したままでバルブヘッド24bが下流側(先端側)へ変位し、その結果、コネクタスリーブ24aは捲れるように弾性変形する。また、上記小さい所定の圧力が除去されると、コネクタスリーブ24aは復元変形し、オリフィス24dが閉じた状態でバルブヘッド24bが上流側(基端側)へ変位し、その結果、ノズル内流路に残存する流体をフィルターの上流側へ吸い戻す。なお、この流体の吸い込み力は、上記コネクタスリーブ24aの復元力によって得られるものであってもよく、また、ヘッド24bの内面の負圧によって得られるものであってもよい。
【0034】
なお、コネクタスリーブ24aの構造は図示例に限られるものではなく、例えば軸方向に収縮するように弾性変形可能な蛇腹構造とすることも可能である。
【0035】
本実施例に係る点眼容器10では、その持ち運びや温度変動などを起因として所定の分与圧力未満の小さな範囲で内圧が上昇すると、分与弁24のオリフィス24dが閉じたままでバルブヘッド24bが先端側へ変位し、この変位量に応じて上記内圧が小さくなり、圧力上昇が緩和される。内容液をノズル部15から吐出させるには、使用者がボトル11を倒立させてその胴部11bを短径方向から径内方に押圧し、ヘッド24bの内面に所定の分与圧力以上の内圧を生じさせると、内層袋16内の内容液が分与弁24のオリフィス24dを開いてノズル部15から液下される。デラミボトル11の押圧を止めると、まず、オリフィス24dが閉じるようにバルブヘッド24bが復元変形し、次にコネクタスリーブ24aが復元変形する。このスリーブ24aの復元の際に、ノズル内流路(即ち、吐出路先端開口)に残留する内容液がフィルター25の上流側の空洞部に吸い戻され、該内容液はフィルター25によって外気から遮断された空洞部に滞留する。
【0036】
また、デラミボトル11の押圧を止めた際、外層ボトル1は元の形状に復元するが、オリフィス24dが閉じることにより内層袋16内への内容液の逆流及び外気の流入が生じず、内層袋16は元の形状に復帰せず、内容液の減少に伴って収縮していく。一方、外層ボトル1が元の形状に復帰する際には、外層胴部2と内層胴部16bとの間の空間に負圧が生じるから、大気圧によって内層口部16aが径内方に変形させられ、外層ボトル1の通気孔17が開いて、内層袋16と外層ボトル1との間に通気孔17を介して空気が入り込む。この際、内層16内部も負圧となり、分与弁24のバルブヘッド24bには容器内部側に変形させようとする力が作用するが、該ヘッド24bは支持壁部21dにより当接支持されているため、上記したような柔軟なヘッド24bの構造としつつも、このヘッド24bが内側に変形してオリフィスが開き、外気等が内層袋16内に流入することが防止される。通気孔17から十分な外気が導入されて外層胴部2が元の形状に復帰すると、内層口部16a自体の復元性によって上記した内層口部16aの変形が解消されて円筒形状に復帰し、この内層口部16aによって通気孔17が閉塞される。
【0037】
そして、再び使用者がボトル11を押圧するとき、内層口部16aが通気孔17を押し塞いでいるため、外層胴部2と内層胴部16bとの間の空気がボトル外へと漏れ出ることがなく、該空気は外層胴部2の変形による容積縮小によって圧縮され、この加圧空気によって内層胴部16bが外側から加圧される。
【0038】
本発明は、上記実施例に示した構造に限定されるものではなく、請求の範囲に記載した技術的思想に包含される範囲で適宜の変更を行うことができる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、内容量30ml未満の点眼ボトルなどの比較的小さなスクイズボトルであっても、破損を生じることなく大きくスクイズ変形させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るスクイズボトルを備える点眼容器の縦断面図である。
【図2】同分与容器のA−A線断面図である。
【図3】同スクイズボトルの四面図である。
【図4】同スクイズボトルの縦断面図である。
【図5】同点眼容器の使用状態の縦断面図である。
【図6】同使用状態のボトル胴部の状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 スクイズボトル
2 胴部
3 肩部
4 口部
5 剛性壁部
6 可撓性接続壁部
7 可撓性上部接続部
8 可撓性下部接続部

Claims (4)

  1. 弾性的に収縮変形可能な有底筒状の胴部の上端に、肩部を介して口部が設けられたスクイズボトルにおいて、胴部の周壁は、所定間隔を有して相対向する前後一対の剛性壁部と、これら剛性壁部の左右縁部同士を接続する左右の可撓性接続壁部とから、胴部の左右幅に比して前後幅が小さい扁平筒状に構成され、各可撓性接続壁部は、前後中央部が左右外方に向けて突出する円弧状であり、各剛性壁部は、その上端が可撓性上部接続部を介して肩部に接続されるとともに、その下端が可撓性下部接続部を介して胴部の底部に接続されていることを特徴とするスクイズボトル。
  2. ブロー成形プラスチックボトルからなる請求項1に記載のスクイズボトルにおいて、可撓性上部接続部並びに可撓性下部接続部は、剛性壁部よりも前後外方に位置しており、これら接続部の平均肉厚が、剛性壁部の平均肉厚よりも小さいとともに、胴部の左右幅は前後幅よりも大きく、左右の可撓性接続壁部の平均肉厚が、剛性壁部の平均肉厚よりも小さいことを特徴とするスクイズボトル。
  3. 請求項1又は2に記載のスクイズボトルにおいて、胴部の横断面は左右方向に長尺の楕円状を呈し、剛性壁部は、正面視において上下に長尺の長方形状であって、剛性壁部の外面の上下寸法が20mmよりも大きく且つ左右寸法が胴部全体の左右幅の1/2よりも大きく且つ10mmよりも大きく、前後の剛性壁部の外面間の距離が、剛性壁部の外面の左右寸法よりも小さいことを特徴とするスクイズボトル。
  4. 請求項1,2又は3に記載のスクイズボトルにおいて、前後の剛性壁部の上下中央部を押圧することにより、該中央部間の距離が半分になるまで前後の剛性壁部を接近させたとき、剛性壁部の上下端が前記中央部に追従して移動するように左右の接続壁部並びに上下の接続部が弾性域内で変形することを特徴とするスクイズボトル。
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