JP4053273B2 - 反応晶析方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液中から特定なイオンを除去する方法及び装置に係わり、特に、リン酸イオン、カルシウムイオン、フッ素イオン、炭酸イオン、硫酸イオンを化学反応の結果、粒度のそろった難溶性の結晶として析出させることにより、安定した除去性能を得る方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液中から特定なイオンを除去する方法の一つとして晶析法が用いられてきた。この場合、反応方式は、流動層方式が多い。流動層方式は、原水を上向流で通水し、流動層内で流動している粒子(生成物、砂などの媒体)の表面で生成物を析出させている。この場合、流動層内で流動している粒子は粒子径が大きい方が沈降速度が速く、原水の上向流速度を速くすることができる。
【0003】
晶析法の例を示すと、廃水中のリン酸イオン、フッ素イオンを除去する場合には、カルシウム源を添加してリン酸カルシウム、或いはフッ化カルシウムの結晶を析出させている。地下水を原水とする用水、排水、ゴミ侵出水からカルシウムイオンを除去する場合には、炭酸カルシウムの結晶を析出させている。
また、嫌気性消化汚泥の脱水ろ液など、液中にリン酸イオン、アンモニアイオンを含有している排水では、マグネシウムを添加してリン酸マグネシウムアンモニウム(以下、MAPという)の結晶を析出させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
(課題1)
通常、原水中の被除去イオンは、流動層内で流動している粒子表面で結晶化するが、一般的に難溶性塩は、微細な結晶を生成しやすい。微細な結晶は流動層上部で膨張する。微細な結晶の膨張率はきわめて高いため、微細な結晶が多量に存在すると、処理水とともに流出し、除去性能が低下することがある。また、通常、流動層内で粒子が滞留していると粒子の成長が見られるが、流動層上部では、被処理水中の各イオンの濃度に関しては、過飽和度がほとんど残留しておらず、粒子成長はきわめて遅い。
【0005】
そのため、なるべく微細な結晶を生成しないようにするのが好ましい。微細な結晶が生成しないようにするには、原水の被除去イオン濃度を低下させたり、被イオンの流入負荷を低下させるとよい。しかしながら、微細な結晶を完全に生成させないようにするのはきわめて困難である。
【0006】
そのため、微細な結晶が生成しても処理水とともに流出しないような工夫がなされる。たとえば、反応塔上部の断面積を反応塔底部の断面積よりも大きくし、液の上昇流速を抑えることによって展開率を抑えることが考えられる。しかしこの場合、装置容積が大きくなるという欠点がある。また、微細な結晶を抜き出し、未飽和状態とすることにより溶解させることでイオン化させ、再び結晶化させることが考えられる。しかし、薬品コストを考えるとこの方法は必ずしも有利な方法とはいえない。
そこで、本発明者らは、微細な結晶を抜き出し、原水と反応させることで積極的に成長させるという思想に到った。
【0007】
(課題2)
流動層内の結晶が過度に大きくなると、有効反応表面積の減少、流動状態の悪化による除去性能の低下がおこる。仮に流動層内の存在する微細結晶の成長が速ければ、微細結晶が種晶として利用でき、結晶が過度に大きくなることがなく、流動層内の結晶はある粒径で平衡となる。しかし、実際には、微細粒子の成長が遅く、微細粒子の成長と結晶の抜き出しのバランスが釣り合わず、流動層内の結晶の平均粒径は大きくなる傾向にある。
【0008】
このような場合、滞留している結晶(すなわち製品結晶)よりも粒径の小さな結晶を種晶として添加すると、粒径の過大成長を防止することができ、処理水質が悪くなるのを防止することが可能となる。ここで、小さな結晶とは、前記の微細な結晶のことではなく、少なくとも流動させたい結晶粒子径の10%以上、好ましくは30%以上の粒径をもつ結晶のことである。通常、流動層の上昇流速は、粒子の沈降速度の1/10が最適な速度とされている。そのため、理論上、最適粒径の10%の粒子径まで、流動層を流出することなく滞留できる。
【0009】
しかし、実際には、他の物理的条件によって影響を受けるため、余裕をみて最適粒径の30%以上とすることが望ましい。
しかも小さい結晶を添加する方法は、別途種晶添加設備が必要となり、また、種晶の選定、調達等の煩わしさがある。また、過大成長した結晶を粉砕して利用することも考えられるが、工程が増加する煩わしさがある。
そこで、本発明に示すように、微細な結晶を積極的に成長させ、種晶として利用可能な粒径、少なくとも抜き出し結晶の10%の粒径まで成長させることが好ましい。
【0010】
本発明は、上記の課題1及び2を一挙に解決する反応晶析方法及び装置に関するものである。
すなわち、本発明は、晶析反応槽において流動層形式で行う結晶粒子の生成に際し、該反応装置外から別途種晶を添加する必要がなく、該反応槽内で生成した微細結晶粒子を効率的に成長させ、成長させた結晶粒子として脱リンなどのイオン除去を、粒のそろった粒子として長期間安定に行う方法及び装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の手段を用いることによって、上記の課題を解決することができた。
(1)晶析法によって被処理水中の被除去イオンを除去する方法において、2槽以上からなる晶析反応槽の各々に被処理水を供給し、第二以降の晶析反応槽の各々に空気を供給し、第一晶析反応槽において、被処理水中の被除去イオンで難溶性塩を晶析させた後、難溶性塩と処理水とに固液分離し、該固液分離した微細な難溶性塩粒子を第二以降の晶析反応槽に導入し、該微細難溶性塩粒子表面に被処理水中の被除去イオンを晶析させて粒子を成長させ、該成長粒子を第一晶析反応槽に返送し、該返送粒子を第一晶析反応槽でさらに成長させた後、製品結晶として抜き出すことを特徴とする反応晶析方法。
(2)第二晶析反応槽から第一晶析反応槽に移送させる成長粒子の粒径は、前記製品結晶の粒径の少なくとも10%以上とすることを特徴とする前記(1)記載の反応晶析方法。
【0012】
(3)晶析法によって、被処理水中の被除去イオンを除去する装置において、被処理水中から被除去イオンを塩として晶析させるための晶析反応槽が2槽以上からなり、前記被処理水の導入管が各々晶析反応槽の底部に接続され、空気の導入管が各々第二以降の晶析反応槽の底部に接続され、第一晶析反応槽は、槽下部に設置された反応部と、槽上部に設置された固液分離部と、該固液分離部内に設置された内筒からなり、第二以降の晶析反応槽は内部にエアリフト管が設置され、該エアリフト管が第一晶析反応槽の該固液分離部内に設置された内筒の内部に連通しており、第一晶析反応槽の該固液分離部内に設置された内筒で分離された微細な難溶性塩粒子を前記内筒から第二以降の晶析反応槽に送る移送管を設けたことを特徴とする反応晶析装置。
(4)第二以降の晶析反応槽に設置されたエアリフト管は、第一晶析反応槽の内筒ではなく、反応部と接続されていることを特徴とする前記(3)記載の反応晶析装置。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照にして詳細に説明する。
図1は、本発明を実施する処理系の一形態を示し、反応槽1は第一晶析反応槽2と第二晶析反応槽3とからなる。反応槽は2槽以上設けてもよい。
原水4の供給管及び空気5の供給管は、第一晶析反応槽2と第二晶析反応槽3の下部にそれぞれ接続してあり、原水4中の被除去イオンと反応するイオン或いは化合物(薬品)6の供給管も同様に、各槽の底部に接続してある。第一晶析反応槽2の下部は、反応部を形成していて、原水4中の被除去イオンと前記イオン或いは化合物との反応が行われる。ただし、空気5の供給管は、第一晶析反応槽2の下部に接続してなくともよい。
【0014】
第一晶析反応槽2の上部は、図1の装置の場合、拡大部を形成していてその内部に底部がラッパ状になった内筒7が備えられてあり、底部より供給された空気5はこの内筒7によって排出されるようになっていて、全体で固液分離部を構成している。反応部から上昇してきた微細な結晶を含む液は、上昇速度が低下することにより微細な結晶が内径の拡大部で下降し、上昇する気泡に伴って内筒7のラッパ状部に入り、内筒7の内部に滞留する。このため、内筒7の内部では微細な結晶が流動している状態となり、そこで回収される。また、第一晶析反応槽2の上部には処理水8の流出管が備えられている。
図1の装置の場合、内筒7の上端は、内筒7内に気泡を含む液がある関係で内筒の下端で周囲と同じ水圧となるように、内筒7の周囲の液面より高くしておき、そこから空気が抜けるようにしておくが、その上端で気泡が破裂し、また液が溢流する際に液の飛沫が飛び散るので、内筒7の上端の周囲を別の円筒で囲むようにするのが好ましい。第二晶析反応槽3の槽壁の上端を高くすれば、前記した別の円筒を必要としないが、槽壁の上端を高くすることはコスト高となる。
【0015】
第二晶析反応槽3内には移送管兼エアリフト管9(「エアリフト管」と略称する)が、また上部には第二晶析槽処理水流出管10が備えられている。前記エアリフト管9は第一晶析反応槽2の反応部、又は内筒7と接続されている。このエアリフト管9は第一晶析反応槽2の内筒7内の微細な結晶粒子を第二晶析反応槽3に送る作用をする。エアリフト管9に設けたバルブ11を開放したままであるときには、第二晶析反応槽3内での上昇空気量が少なくて気泡がエアリフト管9に入ってこないような条件では、密度差で第一晶析反応槽2の内筒7内の微細な結晶粒子が第二晶析反応槽3に自然に流下してくる。
また、このエアリフト管9は、後述するように、第二晶析反応槽3で成長させて粒径が大きくなった微細結晶粒子をエアリフトにより、第一晶析反応槽2に送り込むことができる。エアリフト管9の先端を反応部、又は内筒7と接続させるようにすることにより、結晶を移送させるときに勢い余って結晶が流出しないようにすることができる。
【0016】
第一晶析反応槽2に流入した原水4中の被除去イオンは、被除去イオンと反応するイオン或いは化合物6と、すでに反応槽内で流動している粒子表面で結晶化する。このとき、反応濃度条件が良くなかったり、流動状態がよくなかったりすると、微細な結晶が析出してしまう。
第一晶析反応槽2内は、空気5によって攪拌されており、前記した機構で微細な結晶粒子は反応槽2上部の内筒7内を流動する。内筒7の側面には第二晶析反応槽3のエアリフト管9が接続されており、微細な結晶はエアリフト管9を逆に通って(移送管となる)、第二晶析反応槽3に導入される。エアリフト管9に、バルブ11などを設置することにより、第二晶析反応槽3に導入する微細結晶の量を制御できる。なお、微細な結晶を第一晶析反応槽2から第二晶析反応槽3に導入する際にはエアリフト管9とは別の移送管を用いてもよく、その場合にはポンプなどを使用することができる。第一晶析反応槽2で処理された液は、処理水8として上部の処理水管より排出される。
【0017】
時間の経過と共に反応槽2内の晶析物量が増加してくるので、適時第1晶析反応槽2の底部より結晶を抜き出す。このとき、曝気を止め、原水4の上昇流のみの状態を少なくとも5分以上保つと、反応槽2内の粒子は分級され、粒子径の大きな粒子を選択的に回収できる。
前述のごとく、第一晶析反応槽2で析出した微細な結晶は、エアリフト管9を自然沈降によって第二晶析反応槽3内に導入する。このとき、第二晶析反応槽3内は、すでに結晶を移送させた後であり、微細な結晶は結晶の密度差によって容易に導入される。また、導入されている間、第二晶析反応槽3に原水4を通水しない方が好ましい。
第二晶析反応槽3では第一晶析反応槽2で析出し、第二晶析反応槽3に導入された微細結晶を成長させる。
【0018】
微細結晶の成長速度は、原水4の流入負荷量に依存する。すなわち、流入負荷量が多ければ成長速度は大きくなり、流入負荷量が小さければ成長速度も小さくなる。しかし、ここで注意しなければならないことは、流入負荷が過度に大きいと微細な結晶が更に増えるということである。
第二晶析反応槽3で成長した微細結晶を第一晶析反応槽2に移送する手段として、エアリフトによる手段を用いる。空気5の供給管は第一晶析反応槽2と第二晶析反応槽3に分注されているが、通常第一晶析反応槽2に供給される空気量の方が多い。第一晶析反応槽2に供給する空気5を一時的に中断させることにより、第二晶析反応槽3に多量の空気5を供給することができ、微細な結晶を移送するのに必要な空気量を得ることができる。
【0019】
エアリフトによって結晶を移送させている間、原水4及び空気5の第一晶析反応槽2への供給は止めるのが好ましい。
第二晶析反応槽3で成長した微細結晶は、第一晶析反応槽2に移送された後、第一晶析反応槽2に滞留することによって更に成長する。そして、成長した結晶を製品結晶12としてカラム底部から抜き出し管より抜き出す。
【0020】
また、エアリフト管にバルブを設けるのに代えて他の手段を用いることができる。図3は、バルブの代わりに可動堰13を設けた例を示している。図3において、エアリフト管9の一部を構成している第一晶析反応槽2と第二晶析反応槽3を区画する側壁の上端は液面下にあり、その上に可動堰13を上下可能に設けられており、通常運転時には両槽の液は可動堰13により遮断されて流通がないようにされている。
第二晶析反応槽3内の結晶がある大きさになったら、同槽3への空気送気量を増加してエアリフト作用により液が可動堰13を越えて流入するようにして結晶を第一晶析反応槽2へ送る。その後、第二晶析反応槽3の水位が下がったら、可動堰13を下げて第一晶析反応槽2内の内筒7内に滞留している(浮遊している)微細結晶を含む液を第二晶析反応槽3に移送させる。所定量移送したら再び可動堰13を上げて通常運転に戻る。
【0021】
以上の結果、第一晶析反応槽2内の微細結晶数は減少し、槽内粒子径は均一となる。また、第二晶析反応槽3で成長させた結晶の粒径が、第一晶析反応槽2内で流動している結晶の粒子径よりも小さいので、第一晶析反応槽2内の粒子の過大成長を防止することができる。
よって、反応槽内の粒子径が均一になることで、安定した除去性能を長期にわたり得ることができる。
【0022】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により更に具体的説明するが、本発明は、この実施例により限定されるものではない。
【0023】
実施例1
メタン発酵の処理水を用いて、図1に示す処理系で脱リン処理を行った。反応槽は第一晶析反応槽と第二晶析反応槽からなる。メタン発酵の処理水は、リン、アンモニアを含有しており、マグネシウムとアルカリを供給することでリン酸マグネシウムアンモニウム(MAP)を結晶化させた。
【0024】
メタン発酵処理水の性状を第2表に示す。以下、メタン発酵処理水を原水という。原水は、内径150mmφ(上部300mmφ)×高さ3600mmのカラムを第一晶析反応槽として、反応槽下部より上向流で通水させた。第一晶析反応槽の操作条件を第1表に示す。通常運転では、カラムの底部より空気を5リットル/minで供給し、槽内を攪拌した。処理水はカラム上部より流出させた。第一晶析反応槽で増加した結晶は適時カラム底部より抜き出した。
第一晶析反応槽内の気泡回収部と第二晶析反応槽のエアリフト管は接続しており、バブルを開くことによって、微細なMAP結晶を第一晶析反応槽から第二晶析反応槽に所定量移送させた。このとき微細MAP粒子径は約0.1mmであった。
【0025】
第二晶析反応槽は、内径50mmφ×高さ2000mmのカラムを用いた。第二晶析反応槽の操作条件を第1表に示す。第二晶析反応槽で、約1週間滞留させることによって、微細MAP粒子径は0.3〜0.5mmまで成長した。なお、成長させている間は、エアリフト管のバルブ弁は閉じていた。
成長した微細MAP粒子を、第一晶析反応槽に移送するときには、第一晶析反応槽の空気を止め、エアリフト管のバルブを開け、第二晶析反応槽内に供給する空気量を30リットル/minとした。その結果、エアリフトによって成長した微細MAP粒子が第一晶析反応槽に移動した。
【0026】
30日間連続通水した処理結果を第2表に示す。原水のT−P濃度120mg/リットルに対し、処理水T−Pは18mg/リットルであり、リンの除去率は85%であった。反応槽内のMAP粒子平均径は1.2〜1.5mmの間で安定しており、極端に小さくなったり、大きくなったりすることはなかった。
【0027】
【表1】
Figure 0004053273
【0028】
【表2】
Figure 0004053273
【0029】
比較例1
メタン発酵の処理水を用いて、図2に示す処理系で比較実験を行った。図1で示した構成要素と同一機能を有する構成要素は同一符号を用いて示す。比較実験の実験装置は第二晶析反応槽が存在しない以外、実施例と同じである。通水条件を第3表に示す。第一晶析反応槽内のMAPは適時抜き出した。
抜き出したMAPの粒径は経日的に大きくなる傾向があった。通水開始10日で2mm、20日で2.5mm、30日で3.1mmとなった。
【0030】
処理水質は、粒径が1.5〜2.0mmではリン除去率80%以上であったが、それ以上大きくなると悪くなる傾向があった。30日後の処理結果を第4表に示す。原水のT−P濃度120mg/リットルに対し、処理水T−Pは40mg/リットルであり、リンの除去は67%であった。処理水中のSSを観察したところ、原水SS以外に、微細な針状のMAP結晶が確認された。粒径が大きくなることで、MAP粒子表面積の減少、反応効率の低下等の反応条件の悪化により、微細なMAP粒子が多量に生成し、除去率が低下した。
【0031】
【表3】
Figure 0004053273
【0032】
【表4】
Figure 0004053273
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、粒度のそろった粒子を連続的に得ることが可能となり、その結果、安定した除去性能を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反応晶析方法の原理を説明する工程系統図である。
【図2】比較例の反応晶析方法の原理を説明する工程系統図である。
【図3】図1のバルブの代わりに可動堰を用いた場合の工程系統図である。
【符号の説明】
1 反応槽
2 第一晶析反応槽
3 第二晶析反応槽
4 原水
5 空気
6 イオン又は化合物(薬品)
7 内筒
8 処理水
9 移送管兼エアリフト管
10 第二晶析反応槽処理水流出管
11 バルブ
12 製品結晶
13 可動堰

Claims (4)

  1. 晶析法によって被処理水中の被除去イオンを除去する方法において、2槽以上からなる晶析反応槽の各々に被処理水を供給し、第二以降の晶析反応槽の各々に空気を供給し、第一晶析反応槽において、被処理水中の被除去イオンで難溶性塩を晶析させた後、難溶性塩と処理水とに固液分離し、該固液分離した微細な難溶性塩粒子を第二以降の晶析反応槽に導入し、該微細難溶性塩粒子表面に被処理水中の被除去イオンを晶析させて粒子を成長させ、該成長粒子を第一晶析反応槽に返送し、該返送粒子を第一晶析反応槽でさらに成長させた後、製品結晶として抜き出すことを特徴とする反応晶析方法。
  2. 第二晶析反応槽から第一晶析反応槽に移送させる成長粒子の粒径は、前記製品結晶の粒径の少なくとも10%以上とすることを特徴とする請求項1記載の反応晶析方法。
  3. 晶析法によって、被処理水中の被除去イオンを除去する装置において、被処理水中から被除去イオンを塩として晶析させるための晶析反応槽が2槽以上からなり、前記被処理水の導入管が各々晶析反応槽の底部に接続され、空気の導入管が各々第二以降の晶析反応槽の底部に接続され、第一晶析反応槽は、槽下部に設置された反応部と、槽上部に設置された固液分離部と、該固液分離部内に設置された内筒からなり、第二以降の晶析反応槽は内部にエアリフト管が設置され、該エアリフト管が第一晶析反応槽の該固液分離部内に設置された内筒の内部に連通しており、第一晶析反応槽の該固液分離部内に設置された内筒で分離された微細な難溶性塩粒子を前記内筒から第二以降の晶析反応槽に送る移送管を設けたことを特徴とする反応晶析装置。
  4. 第二以降の晶析反応槽に設置されたエアリフト管は、第一晶析反応槽の内筒ではなく、反応部と接続されていることを特徴とする請求項3記載の反応晶析装置。
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