JP4052062B2 - ガス安全制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス漏れ警報器等からの出力によりガスを遮断するガス安全制御装置に関し、更に詳しくはガス漏れ安全回路、CO安全回路におけるガス安全制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種のガス安全制御装置は、特開2001−183207号公報に記載されているようなものが一般的であった。この装置は図2に示されているように、ガス漏れ時に無電圧警報器1のフォトカプラHC1が電気的ショート(通常時はオープン)することを、ガス安全制御装置2はトランジスタQ1がオンすればトランジスタQ2がオンすることで検出し、ガス通路中にある弁3を閉じてガスを遮断しガス漏れを防ぐようにしている。また、無電圧警報器1の接続はガス安全制御装置2のトランジスタQ3をオンさせ、無電圧警報器1が接続中はフォトカプラHC2を介して流れる電流によりQ4がオンすることで認識されるように構成されている。ここで、トランジスタQ1、Q3は節電と他の機能との干渉を防ぐように(Q1とQ3は同時にオンすることは無い)断続的オンするようになっていた。
【0003】
このガス安全制御装置2に前記の無電圧警報器1と換えて有電圧警報器(常時6Vを出力し、ガス漏れ時は12Vを出力する)が接続されると、その時点からトランジスタQ4が常時オンとなる。そして、トランジスタQ1、Q3がオフ中にトランジスタQ4がオンしていることで有電圧警報器を判定(無電圧警報器1が接続されていればトランジスタQ1、Q3がオフ中にトランジスタQ4がオンすることは無い)し、ガス通路中にある弁3を閉じてガスを遮断するようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来のガス安全制御装置では、警報器の接続にかかわらず常時有電圧警報器の接続判定を行っているので、無線機や電波塔等から発生する各種のノイズが印加され装置内のトランジスタ等が誤動作した時に、警報器が接続されていないにもかかわらず有電圧警報器が接続されたと誤判定してガスを遮断してしまう場合があり得るという課題を有していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は状課題を解決するために、ガス安全制御回路本体は、所定の周期でオン/オフを繰り返し無電圧警報器の出力状態を確認するガス漏れ検出部と、ガス漏れ検出部と同時にオンしない周期で繰り返し無電圧警報器の接続状態を確認する誤接続検出部と、ガス漏れ検出部の出力状態よりガス漏れの有無を確認するマイコン部と、誤接続検出部の出力状態より有電圧式警報器が接続されたかノイズ等が印加されたかを判定する誤接続***とを備え、誤接続***は、予め定めた所定時間内において誤接続検出部からの出力を継続して検出したとき無電圧式警報器が接続されていると認識する警報器接続判定部と、ガス漏れ検出部と誤接続検出部が共にオフ状態のときに誤接続検出部からの出力を検出したとき有電圧式警報器が接続されていると認識する有電圧警報器判定部とを有し、前記誤接続検出部がオンしている時間は、警報器接続判定部がガス漏れ警報器の接続判定を行っている時間よりも短く設定して、ノイズが印加されたとき前記有電圧警報器判定部の誤判定によるガス遮断弁の遮断動作を防止するようにしたものである。
【0006】
上記発明によれば、誤接続***は警報器が接続されていると認識している時にのみ前述の判定を行うので、警報器が接続されていない時に各種のノイズが印加され装置内のトランジスタ等が誤動作した時でも、有電圧警報器と誤判定してガスを遮断してしまうようなことをなくすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、通常時は電気的開放状態にあってガス漏れ等の異常時は電気的ショート信号を発生する無電圧式警報器と、ガス漏れ等の異常時にガス遮断弁を作動させてガス漏れ発生を防止するガス安全制御回路本体とを接続部を介して接続したガス安全制御装置であって、前記ガス安全制御回路本体は、所定の周期でオン/オフを繰り返し前記無電圧警報器の出力状態を確認するガス漏れ検出部と、前記ガス漏れ検出部と同時にオンしない周期で繰り返し前記無電圧警報器の接続状態を確認する誤接続検出部と、前記ガス漏れ検出部の出力状態よりガス漏れの有無を確認するマイコン部と、前記誤接続検出部の出力状態より有電圧式警報器が接続されたかノイズ等が印加されたかを判定する誤接続***とを備え、前記誤接続***は、予め定めた所定時間内において前記誤接続検出部からの出力を継続して検出したとき前記無電圧式警報器が接続されていると認識する警報器接続判定部と、前記ガス漏れ検出部と前記誤接続検出部が共にオフ状態のときに前記誤接続検出部からの出力を検出したとき有電圧式警報器が接続されていると認識する有電圧警報器判定部とを有し、前記誤接続検出部がオンしている時間は、警報器接続判定部がガス漏れ警報器の接続判定を行っている時間よりも短く設定して、ノイズが印加されたとき前記有電圧警報器判定部の誤判定によるガス遮断弁の遮断動作を防止するようにしたものである。そして、誤接続***は警報器が接続されていると認識している時にのみ有電圧警報器の接続判定を行うので、警報器が接続されていない時に各種のノイズが印加され装置内のトランジスタ等が誤動作した時でも、有電圧警報器が接続されたと誤判定してガスを遮断してしまうようなことをなくすることができる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0009】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1のガス保安装置の機能ブロックおよび回路図である。
【0010】
図において、4は無電圧式の第一のガス漏れ警報器、5はガス安全制御回路本体、6はガス遮断弁、7はガス器具、8はガスセンサー、9はLCD、10は接続装置、11はスピーカを示す。また、第一のガス漏れ警報器4はガス漏れ検出後出力するHC1とガス安全制御回路本体5から信号を受けるHC2と警告音を発するスピーカ11、これらを制御するマイクロコンピュータ部(以下マイコンと呼ぶ)等から成る。ガス安全制御回路本体5内はaのガス漏れ検出部と、bの誤接続検出部と、警報器アンサー用のトランジスタQ5と、dのマイコン部と、マイコン部dに内蔵のガス遮断弁駆動部(図示せず)から成る。さらにマイコン部dは12の誤接続***を内蔵しており、誤接続***12は12aの有電圧警報器判定部と12bの警報器接続判定部とから成る。尚、有電圧式の第二のガス漏れ警報器は図示していないが通常は出力が6V、ガス漏れ等の異常時には12Vを出力する。
【0011】
次に動作、作用について説明すると、ガス器具7の配管部にガス漏れが発生すると、ガスセンサー8が検出し、HC1がオン(ショート状態)となる。するとガス安全制御回路本体5のガス漏れ検出部aが作動しマイコン部dに内蔵のガス遮断弁駆動部(図示せず)を作動させてガス器具7の配管部からのガス漏れ発生を防ぐ。なお、ガス漏れ検出部aのトランジスタQ1はマイコン部dからの信号でオンし、節電と他の機能である誤接続検知部bの動作との干渉を防ぐように、ガス漏れ検出部aを構成するトランジスタQ1と誤接続検知部bを構成するトランジスタQ3が同時にオンしないように断続的にオンを繰り返す(例えば、1秒毎)。すなわちトランジスタQ1がオンしている時HC1がオンするとトランジスタQ2がオンし、マイコンdの3番ピンにトランジスタQ1とQ2で構成するガス漏れ検出部aの出力(ロー)が入力されマイコン部dに内蔵のガス遮断弁駆動部(図示せず)を介して9番ピンへ出力してガス遮断弁6をとじる。
【0012】
また、LCD9へも出力してガス漏れを表示する。また、ガス安全制御回路本体5はこのガス漏れ情報をガス漏れ警報器4へ応答する。これは、トランジスタQ3がオンしている時に、警報器アンサー用のトランジスタQ5をオンしてガス漏れ警報器4のHC2をオンすることで行われる。また、実際にガス漏れ警報器4が接続されているかの判定は次のようにして行われる。ガス漏れ警報器4が接続されている場合は、誤接続検知部bのトランジスタQ3がオンした時にHC2のフォトダイオードを通して流れる電流により、トランジスタQ4がオンしてマイコンdの6番ピンにトランジスタQ3とQ4で構成する誤接続検知部bの出力(ロー)が入力される。マイコンdの誤接続***12内にある警報器接続判定部12bがそれを一定時間(約1分〜数分間)検知した際に、ガス漏れ警報器4が接続されていると認識する(ここには図示していないが、ガス漏れ警報器4からパルス信号をトランジスタQ4に送り、そのパルス信号を警報器接続判定部12bが判定してガス漏れ警報器の接続を検出するものもある)。
【0013】
この安全回路は電気的ショート状態をガス漏れと認識する無電圧警報器に対応するものであるが、誤って有電圧警報器が接続された場合も安全であるように構成されている。有電圧警報器は常時6Vを出力し、ガス漏れ時には12Vを出力するものである。この警報器が接続されると接続された時点で誤接続検知部bのトランジスタQ4のベースに0.6V以上の電圧が印加されトランジスタQ4は常時オンして、マイコンdの6番ピンが常時ローとなる。誤接続検知部bのトランジスタQ3がオンした時にマイコンdの誤接続***12内にある警報器接続判定部12bがそれを一定時間検知し、ガス漏れ警報器が接続されていると認識する。
【0014】
そして、その情報を有電圧警報器判定部12aに出力する。有電圧警報器判定部12aはその信号により動作を開始し、ガス漏れ検出部aのトランジスタQ1と誤接続検知部bのトランジスタQ3がオフした時にマイコンdの6番ピンのロー信号を検知して有電圧警報器が接続されていると認識(もし、無電圧式のガス漏れ警報器4が接続されていればトランジスタQ1、Q3がオフ中にトランジスタQ4がオンすることは無く、マイコンdの6番ピンはハイ信号となる)し、マイコン部dに内蔵のガス遮断弁駆動部(図示せず)を作動させてガス遮断弁6を閉じる。
【0015】
この状態ではガスを流さないのでガスを使用できず、接続した人は誤接続であることがわかり、正規の種類の警報器が接続される。次にガス漏れ警報器4が接続されていない時に、ガス安全制御回路本体5に無線機や電波塔等から発生する各種ノイズが印加された場合について説明する。ノイズはガス安全制御回路本体5内の各部分に影響を与えるが、トランジスタQ4にも影響を与える場合が考えられ、通常時はオフであるにもかかわらず誤動作してオンになることがあり、マイコンdの6番ピンをロー信号にしてしまう。
【0016】
この状態はノイズが印加されている間(数秒〜数十秒)継続される危険性がある。しかし、このノイズでトランジスタQ4がオンしている時間は警報器接続判定部12bがガス漏れ警報器の接続判定を行っている時間(約1分〜数分)よりも短くガス漏れ警報器の接続は認識されないので、有電圧警報器判定部12aは作動することはなく、有電圧警報器が接続されたと誤判定することは無い。
【0017】
また、前述したパルス信号を警報器接続判定部12bが判定してガス漏れ警報器の接続を判定するものでは、トランジスタQ4が一定のパルス信号を出力している時にしか警報器の接続を認識しないので、この種の誤判定に対して更に効果が期待できる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、警報器が接続されていない時に各種のノイズが印加されガス安全制御回路内のトランジスタ等が誤動作し、マイコンに異常信号を印加した時でも、例えば有電圧警報器が接続されたと誤判定してガスを遮断してしまうようなことをなくすることができる。このことにより、ノイズの発生が考えられるような環境に有っても警報器の未接続には誤動作することの無いガス安全制御装置を供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1のガス安全制御装置の回路図
【図2】 従来のガス安全制御装置の回路図
【符号の説明】
4 無電圧式警報器
5 ガス安全制御回路本体
6 ガス遮断弁
10 接続装置
12 誤接続***
12a 有電圧警報器判定部
12b 警報器接続判定部
a ガス漏れ検出部
b 誤接続検出部
Claims (1)
- 通常時は電気的開放状態にあってガス漏れ等の異常時は電気的ショート信号を発生する無電圧式警報器と、ガス漏れ等の異常時にガス遮断弁を作動させてガス漏れ発生を防止するガス安全制御回路本体とを接続部を介して接続したガス安全制御装置であって、
前記ガス安全制御回路本体は、所定の周期でオン/オフを繰り返し前記無電圧警報器の出力状態を確認するガス漏れ検出部と、前記ガス漏れ検出部と同時にオンしない周期で繰り返し前記無電圧警報器の接続状態を確認する誤接続検出部と、前記ガス漏れ検出部の出力状態よりガス漏れの有無を確認するマイコン部と、前記誤接続検出部の出力状態より有電圧式警報器が接続されたかノイズ等が印加されたかを判定する誤接続***とを備え、前記誤接続***は、予め定めた所定時間内において前記誤接続検出部からの出力を継続して検出したとき前記無電圧式警報器が接続されていると認識する警報器接続判定部と、前記ガス漏れ検出部と前記誤接続検出部が共にオフ状態のときに前記誤接続検出部からの出力を検出したとき有電圧式警報器が接続されていると認識する有電圧警報器判定部とを有し、
前記誤接続検出部がオンしている時間は、警報器接続判定部がガス漏れ警報器の接続判定を行っている時間よりも短く設定して、ノイズが印加されたとき前記有電圧警報器判定部の誤判定によるガス遮断弁の遮断動作を防止するようにしたガス安全制御装置。
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