JP4050044B2 - ミネラル水生成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原水にミネラル成分を付加してミネラル水を生成するミネラル水生成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のミネラル生成装置として、特開平9−164390号公報に記載されたミネラル水生成装置が知られている。
【0003】
このミネラル水生成装置は、電解槽内に陰陽一対の電極を配置するとともにミネラル溶出物(コーラルサンド、麦飯石、ミネラル石等)を収納したものである。このミネラル水生成装置によれば、電解槽内に水を貯留しながら電極間に直流電圧を印加し(停水電解)、或いは、電解槽内の水を送水しながら電極間に直流電圧を印加する(流水電解)。これにより、電解槽内の水道水が電解され陽極側で酸性水が生成され、この酸性水がミネラル溶出物(例えば、炭酸カルシウム)と溶解反応して、ミネラル溶出物からミネラル成分を溶出させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ミネラル水生成装置において、電解槽内の水道水を電解する際、水道水に含まれている塩素イオン(Cl-)が陽極側で次のように反応する。
【0005】
即ち、2Cl-→Cl2+2e-となり、塩素(Cl2)が発生する。この塩素(Cl2)が水(H2O)に溶解する際、Cl2+H2O→HClO+HClと反応し、有効塩素である次亜塩素酸(HClO)が発生する。
【0006】
ここで、ミネラル水生成装置が飲料ディスペンサに設置されている場合は、販売に適さない、有効塩素濃度の高いミネラル水が送水管を通じて提供され、塩素臭により飲料水の味覚に影響を与えるおそれがある。そこで、通常は、送水管に浄水槽を設置して活性炭や中空糸膜などで有効塩素を除去するようになっている。
【0007】
しかしながら、浄水槽で有効塩素成分を完全に除去するときは、送水管内に殺菌能力をもたないミネラル水が常時流れるため、管内で微生物が繁殖し易く、また、販売時間間隔が長くなるときは、ミネラル水が管内に長時間に亘り滞留し、微生物が益々繁殖するという問題点を有していた。
【0008】
このような問題点を解決するため、送水管に別個に塩素発生器を設置したり、或いは、有効塩素添加装置を設置するという方法も考えられるが、これでは、装置全体が大型化するし、コストも割高なものとなる。
【0009】
本発明の目的は前記従来の課題に鑑み、ミネラル飲料として支障のない有効塩素濃度にでき、また、送水管内での微生物の増殖を防止できるミネラル水生成装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するため、請求項1の発明は、水道水等の原水が給水される電解槽と、該電解槽内に配置されたミネラル溶出物と、該電解槽内に配置された陰陽一対の電極とを備え、該各電極間に直流電圧を印加してミネラル水を生成しこれを送水管を通じて端末に送水するミネラル水生成装置において、前記端末に送水されるミネラル水の有効塩素濃度を調整する塩素濃度調整手段を設けるとともに、前記塩素濃度調整手段は、前記送水管のうち有効塩素成分除去用の浄水槽が設置された主送水管と該浄水槽を迂回するバイパス送水管により構成した構造となっている。
【0011】
請求項1の発明によれば、塩素濃度調整手段により送水管内に流れるミネラル水の有効塩素濃度が調整されるため、送水管内に流れるミネラル水を、飲料として支障がなく、また、微生物の繁殖が防止される有効塩素濃度に調整できる。また、電解槽で生成されたミネラル水のうち一部は主送水管を通じて浄水槽に流水し有効塩素成分が除去されて端末に流れる一方、ミネラル水の他の部分はバイパス送水管を通じて有効塩素成分が除去されることなく端末に流れる。従って、端末から出水されるミネラル水の有効塩素成分は浄水槽で有効塩素成分が除去される分、有効塩素濃度が調整される。
【0012】
請求項2の発明は、水道水等の原水が給水される電解槽と、該電解槽内に配置されたミネラル溶出物と、該電解槽内に配置された陰陽一対の電極とを備え、該各電極間に直流電圧を印加してミネラル水を生成しこれを送水管を通じて端末に送水するミネラル水生成装置において、前記端末に送水されるミネラル水の有効塩素濃度を調整する塩素濃度調整手段を設けるとともに、前記送水管に有効塩素濃度が高いミネラル水を給送する殺菌手段を有し、前記塩素濃度調整手段は、前記送水管のうち有効塩素成分除去用の浄水槽が設置された主送水管と該浄水槽を迂回するバイパス送水管により構成した構造となっている。
【0013】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様に、送水管内に流れるミネラル水を、飲料として支障がなく、また、微生物の繁殖が防止される有効塩素濃度に調整できる。また、端末から出水されるミネラル水の有効塩素成分は浄水槽で有効塩素成分が除去される分、有効塩素濃度が調整される。更に、殺菌手段により送水管に有効塩素濃度の高いミネラル水を供給することにより、送水管内を殺菌することができる。
【0016】
請求項3の発明は、請求項2に係るミネラル水生成装置において、前記主送水管と前記バイパス送水管への流水量を調整する流水調整手段を有する構造となっている。
【0017】
請求項3の発明によれば、流水調整手段により主送水管とバイパス送水管への流水量が調整されるため、主送水管の浄水槽で除去される有効塩素成分量が調整され、端末から出水されるミネラル水の有効塩素濃度が調整される。なお、請求項4の発明の如く、流水調整手段としてデューティー比制御の流量制御弁を用いるときは、デューティー比によりミネラル水の有効塩素濃度が調整される。
【0018】
請求項5の発明は、請求項4に係るミネラル水生成装置において、前記殺菌手段は、前記送水管の端末側管路に設置した開閉式の吐出弁と、前記流量制御弁と、前記電解槽から端末へのミネラル水の給水状態を検知する流水検知手段と、該流水検知手段からの給水信号に基づき該給水開始した後の経過時間を計測するタイマ手段と、該タイマ手段により給水状態から所定のインターバルが経過したとき前記電極に所定時間通電するとともに該所定時間通電後に前記流量制御弁と前記吐出弁を所定時間開放して前記電解槽内のミネラル水を該送水管内に滞留させる制御手段とを有する構造となっている。
【0019】
請求項5の発明によれば、ミネラル水の給水の後に所定のインターバルが経過したときは、まず、各電極間に直流電圧を印加して電解槽内の水道水を電解する。これにより、ミネラル溶出物が溶出してミネラル水が生成されるとともに、塩素が水道水に溶解して有効塩素が生成される。次いで、この有効塩素含有のミネラル水は流量制御弁及び吐出弁の開放により端末に向かって流れ、更に流量制御弁及び吐出弁の閉鎖により、有効塩素含有のミネラル水が送水管内に滞留することとなる。
【0020】
従って、前回のミネラル給水から次回のミネラル給水まで長時間に亘り、既に送水管内に滞留しているミネラル水で有効塩素濃度が自然減少し微生物が発生する危険性が高くなるときに、この滞留ミネラル水が新たに生成された有効塩素含有のミネラル水に置き換えれられるため、送水管内ので微生物の繁殖が防止される。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1乃至図8は本発明に係るミネラル水生成装置の第1実施形態を示すものである。まず、図1及び図2を参照して説明する。
【0022】
ミネラル水生成装置は、偏平箱状の槽本体1を有しており、その内部は通水可能な仕切板2を介して上下にほぼ仕切られており、仕切板2の上方には水道水が給水される貯留槽3を形成し、仕切板2の下方には水を電気分解する電解槽4を形成している。
【0023】
貯留槽3は、その上板に水道水の給水管30に連結する導水筒31を設け、水道水を貯留槽3内に導水している。また、貯留槽3には水位検知器32が設置されており、フロート32aの上下動により上位及び下位をマイクロスイッチ32bが検知し、導水筒31からの給水及び停水を制御して、貯留槽3内の水位を所定レベルに維持している。また、貯留槽3内には案内板33が設置されており、導水筒31から給水された水道水を中央寄りに導き貯水槽3全体に水道水が流れるようにしている。なお、34は許容量以上の水を排水するオーバーフロー管である。
【0024】
電解槽4内には偏平ケースに充填された複数のミネラル溶出物41(コーラルサンド、麦飯石、ミネラル石等を粒状又は紛状にしたもの)と複数の陰陽一対の電極42a,42bを交互に配置しており、ミネラル溶出物41を間にして各電極42a,42b間に直流電圧を印加し、これにより、ミネラル溶出物41からミネラル分を溶出するようになっている。
【0025】
これを詳述すれば、各電極42a,42b間に直流電圧を印加するとき、陽極42a側では、
2H2O→4H++O2+4e-
となり、水素イオン濃度が上昇し酸性水が生成される。一方、陰極42b側では、 4H2O+4e-→2H2+4OH-
となり、アルカリ水が生成される。ここで、ミネラル溶出物41(例えば;炭酸カルシウム:CaCO3)が酸性水と反応して、
CaCO3 +2H+→Ca2++H2O+CO2
となり、ミネラルイオン(Ca2+)が溶出する。
【0026】
なお、各電極42a,42bの端子42cは仕切板2を貫通して貯留槽3の上板から突出し、電源に接続できるようになっている。また、偏平ケース内にはミネラル溶出物41の他に導電性物質からなる電気分解補助材を混合するようにしても良い。導電性物質として、粉末状活性炭、粒状活性炭、繊維状活性炭、木炭、カーボンブラック、金、銀、白金系金属の何れか1つ又はこれらの混合物質がある。これら導電性物質は、炭素系、金、銀、白金系金属となっているため、これが溶出したときでも人体に無害となっている。なお、導電性物質が活性炭であるときは導電性を向上させるため銀を付着するようにしても良い。また、ミネラル溶出物41と導電性物質を混合しているが、その内部には水が通るようになっている。
【0027】
このように電気分解補助材を混入することにより、ミネラル溶出物41が絶縁物であり電解槽4内の導電率が低くなっていても、この電気分解補助材により導電率の低下が防止され、ひいては、ミネラル溶出効率の低下が防止される。
【0028】
電解槽4の下方には電解槽4内で生成されたミネラル水を合流させる合流室5が設置されており、合流室5内に流れたミネラル水を導出筒51を通じて蛇口等の端末に流すようになっている。なお、このミネラル水生成装置を飲料ディスペンサに設置するときは、飲料の注ぎ口に流れるようになっている。
【0029】
このように構成することにより、図1及び図2の矢印に示すように、水道水が導水筒31→貯水槽3→仕切板2→電解槽4→合流室5→導出筒51と流れ、ミネラル水が供給される。
【0030】
また、電解槽4で生成されたミネラル水は図3に示す水回路で送水される。即ち、導出筒51は送水管6を通じて注ぎ口に連結している。この送水管6はポンプ61を有するとともに、ポンプ61の下流側で浄水槽7を有する主送水管60aと浄水槽7を迂回するバイパス送水管60bとに分岐されている。また、主送水管60aと送水管60bの終端は再度接続して注ぎ口に接続している。
【0031】
ここで、主送水管60aとバイパス送水管60bに流れるミネラル水の流量を調整するため、図3乃至図5に示す構造を採用している。
【0032】
図3に示す流量調整構造は、浄水槽7が設置されている主送水管61aの管径D1よりバイパス送水管60bの管径D2を小さくして、ミネラル水の多くを浄水槽7に流して有効塩素成分を除去する一方、バイパス送水管60bの圧力損失により有効塩素濃度(1.0ppm以上)の高いミネラル水をバイパス送水管60bを通じて少量流す構造となっている。このように、塩素濃度調整手段として主送水管60a、バイパス送水管60b及び浄水槽7を有し、これにより、ミネラル水の有効塩素濃度を、飲料水として塩素臭の気にならない濃度である「0.4ppm以下」で、また、殺菌に有効な濃度である「0.1ppm以上」に設定するようにしている。
【0033】
この流量調整構造、即ち塩素濃度調整手段として、図4に示すものを採用するようにしても良い。即ち、この塩素濃度調整手段は、主送水管60a及びバイパス送水管60bの管径を同程度の寸法に形成する一方、バイパス送水管60bにデューティー比制御の電磁弁構成の流量制御弁62を設置した構造となっている。ここで、流量制御弁62の駆動時間を例えば40%以下に制御し、これにより、ミネラル水の有効塩素濃度を0.1ppm〜0.4ppmに設定するようにしてもよい。
【0034】
更に、塩素濃度調整手段として、図5に示すように、主送水管60a及びバイパス送水管60bの入口側に三方弁構成の流量制御弁63を設け、主送水管60aとバイパス送水管60bへ流量制御をデューティー比制御して、例えば、主送水管60a対バイパス送水管60bを2対1とする。これにより、ミネラル水の有効塩素濃度を0.1ppm〜0.4ppmに設定するようにしてもよい。
【0035】
ここで、主送水管60aに設置された浄水槽7の構造を、図6に示すような浄水槽71で構成するようにしても良い。即ち、浄水槽71は槽本体71a内に環状の活性炭層71bを上下に延在した構造であり、上部の蓋体71cの入口71dからミネラル水を取り込み、これを活性炭層71bの外側から内側に向かって通過させて塵埃はもとより塩素臭を除去し、その後、蓋体71cの出口71eから流出するようにしている。
【0036】
また、浄水槽7の構造として、図7に示すような浄水槽72で構成するようにしても良い。即ち、浄水槽72は槽本体72a内の下部に環状の活性炭層72bを上下に延在し、また、槽本体72aの上部に中空糸膜を充填した糸膜充填筒72cを配置した構造であり、上部の蓋体72dの入口72eからミネラル水を取り込み、これを活性炭層72bの外側から内側に向かって通過させて塵埃はもとより塩素臭を除去し、その後、糸膜充填筒72cを通過し蓋体72dの出口72fから流出するようにしている。
【0037】
更に、浄水槽7の構造として、図8に示すような浄水槽73で構成するようにしても良い。即ち、浄水槽73は槽本体73a内に環状の活性炭層73bを上下に延在し、また、活性炭層73bの内側には中空糸膜を充填した糸膜充填筒73cを配置した構造であり、上部の蓋体73dの入口73eからミネラル水を取り込み、これを活性炭層73bの外側から内側に向かって通過させ、更に糸膜充填筒73cの外側から内側に向かって通過させ、塵埃はもとより塩素臭を除去し、その後、蓋体73dの出口73fから流出するようにしている。
【0038】
本実施形態によれば、前述の如く、電解槽4で生成されたミネラル水は送水管6を通じて注ぎ口に向かって流れるが、その途中で主送水管60aとバイパス送水管60bに分流され、塩素濃度調整手段によりミネラル水の有効塩素濃度を0.1ppm〜0.4ppmに調整することができる。
【0039】
図9乃至図11はミネラル水生成装置の第2実施形態を示すものである。なお、前記第1実施形態と同一構成部分は同一符号を用いるとともに、その説明を省略する。
【0040】
前記第1実施形態では、塩素濃度調整手段によりミネラル水の有効塩素濃度を所望の値に調整することができるが、深夜などの飲料販売がほとんどないときは、送水管6内にミネラル水が長時間に亘って滞留した状態となり、これにより、送水管6内のミネラル水中の有効塩素が自然分解して減少し、送水管6内で微生物が繁殖するおそれがある。
【0041】
そこで、第2実施形態に係るミネラル水生成装置においては、図9乃至図11に示す送水管6の殺菌手段を有している。まず、図9に示すように、送水管6の端末である注ぎ口側に開閉式の吐出弁64を設けている。また、各電極42a,42b、ポンプ61、流量制御弁62及び吐出弁64を駆動回路65を介して制御する制御手段としてマイクロコンピュータ構成の制御装置66を有している。この制御装置66はタイマ67からの信号に基づき各機器42a,42b,61,62,64を制御する。
【0042】
ここで、制御装置66はI/Oポート66a、66b、CPU66c及びメモリ66dを有している。このメモリ66dには各電極42a,42bへの通電時間T1が記憶され、また、ポンプ61、流量制御弁62及び吐出弁64を駆動する水入れ替え時間T2が記憶され、更には、ポンプ61、流量制御弁62及び吐出弁64を駆動を開始する設定時刻Tが記憶されている。なお、通電時間T1は予め実験により求められた、電解槽4のミネラル水の有効塩素濃度が所定の濃度になる時間である。時間T2は予め実験により求められた時間、即ちポンプ61を駆動しかつ流量制御弁62及び吐出弁64を全開にしたとき送水管6全体が新たに生成された電解水により満たされる時間である。設定時刻Tはミネラル水の販売がほとんどない深夜時刻が設定されている。
【0043】
この制御装置66による各機器42a,42b,61,62,64の制御を図11のフローチャートを参照して説明する。まず、前述したように、メモリ66dには設定時刻T時、電極42a,42bへの通電時間T1及び水入れ替え時間T2がそれぞれ設定されている(S1)。そして、設定時刻T時になったか否かをタイマ67からの信号に基づき監視する(S2)。設定時刻T時になったときは、各電極42a,42bに通電時間T1に亘って通電する(S3,S4,S5)。これにより、電解槽4内の水が電解して有効塩素含有のミネラル水が生成される。このミネラル水が生成された後、ポンプ61をオンするとともに吐出弁64及び流量制御弁62を開放する(S6)。この駆動及び開放時間を水入れ替え時間T2に亘って実施する(S7,S8)。これにより、送水管6内の有効塩素濃度の低下した滞留水(微生物の繁殖するおそれがある水)が注ぎ口から排出される一方、送水管6内に有効塩素含有のミネラル水が新たに滞留する。従って、送水管6内での微生物の繁殖が防止される。
【0044】
図12乃至図14は本発明に係るミネラル水生成装置の第3実施形態を示すものである。なお、前記第2実施形態と同一構成部分は同一符号を用いるとともに、その説明を省略する。
【0045】
前記第2実施形態に係る殺菌手段は飲料販売がほとんどない時刻を設定し、この時刻となったとき送水管6内に滞留しているミネラル水を新たに生成されたミネラル水と入れ替える構造となっているが、本実施形態に係る殺菌手段は飲料販売された時から次の飲料販売に至るまでの時間、即ち飲料販売のインターバール時間を計測し、このインターバル時間が予め設定されたインターバル時間に至ったときは、送水管6内に滞留している水を新たに生成された電解水と入れ替える構造となっている。
【0046】
この構造を図12乃至図14を参照して説明する。まず、図12に示すように槽本体1の導出筒51とポンプ61との間にミネラル水が流れているか否かを検知する流水センサ68を設けている。また、図13に示すように、各電極42a,42b、ポンプ61、流量制御弁62及び吐出弁64を駆動回路65を介して制御する制御手段としてマイクロコンピュータ構成の制御装置66を有している。この制御装置66は流水センサ68、タイマ67、インターバル設定スイッチ69からの信号に基づき各機器42a,42b,61,62,64を制御する。
【0047】
ここで、タイマ67は前記第2実施形態と同様に時刻及び時間を計時するものである。インターバール設定スイッチ69は時間間隔を制御装置67に入力するものである。また、制御装置66はI/Oポート66a、66b、CPU66c及びメモリ66dを有している。このメモリ67dには前記第2実施形態と同様に、各電極42a,42bへの通電時間T1が記憶され、また、ポンプ61、流量制御弁62及び吐出弁64を駆動する水入れ替え時間T2が記憶されている。更に、インターバル設定スイッチ69により設定されたインターバル時間T3が記憶されている。なお、通電時間T1及び水入れ替え時間T2は前記第2実施形態と同様に設定されており、インターバル時間T3は予め実験により求められた時間、即ちにミネラル水が送水管6に滞留した状態で微生物が繁殖するおそれがある時間間隔となっている。
【0048】
この制御装置66による各機器42a,42b,61,62,64の制御を図14のフローチャートを参照して説明する。まず、前述したように、メモリ66dにはインターバル時間T3、電極42a,42bへの通電時間T1及び水入れ替え時間T2がそれぞれ設定されている(S1)。そして、飲料販売が行われたか否か、即ち、流水センサ68が流水を検知したか否かを監視する(S2)。ここで、流水を検知したときは、タイマ67により計時を開始し(S3)、流水検知時から次の流水検知時までのインターバルがインターバル時間T3を経過したか否かを監視する(S14,S15)。このインターバル時間T3内に流水が検知されたときは、タイマの計時をリセットし(S16)、再度計時を開始する。一方、インターバル時間T3内に流水が検知されなかったときは、電極42a,42bへの通電を開始する(S17)。この電極42a,42bへの通電を通電時間T1に亘って行う(S18,S19)。これにより、電解槽4内の水が電解して有効塩素含有のミネラル水が生成される。このミネラル水が生成された後、ポンプ61をオンするとともに吐出弁64及び流量制御弁62を開放する(S20)。この駆動及び開放時間を水入れ替え時間T2に亘って実施する(S21,S22)。これにより、送水管6内の有効塩素濃度の低下した滞留水(微生物の繁殖するおそれがある水)が注ぎ口から排出される一方、送水管6内に有効塩素含有のミネラル水が新たに滞留する。従って、送水管6内での微生物の繁殖が防止される。
【0049】
また、本実施形態では、送水管6に流水センサ68を設けインターバル時間を計測しているが、流水センサ68に代えて槽本体1の水位を検知するマイクロスイッチ32bを用い、マイクロスイッチ32bのスイッチ信号に基づき計測するようにしてもよい。
【0050】
第3実施形態によれば、飲料販売の時間間隔を実測することにより、送水管6内の微生物繁殖状況を把握し、送水管6内の微生物の繁殖を確実に防止できる。
【0051】
図15は本発明に係るミネラル水生成装置の第4実施形態を示すものである。なお、前記第3実施形態と同一構成部分は同一符号を用いるとともに、その説明を省略する。前記第2及び第3実施形態に係る殺菌手段は送水管6内の滞留水を入れ替える際、この滞留水を吐出弁64を開放して注ぎ口より排水する構造となっているが、この第4実施形態に係る殺菌手段はこの滞留水を槽本体1内に戻す構造となっている。
【0052】
即ち、図15に示すように、一端を給水管30に接続し、かつ、他端を送水管6のうち吐出弁64の上流近傍に接続した戻し管8を設け、また、この戻し管8には電磁弁で構成された開閉式の戻し弁81を設置している。
【0053】
第5実施形態によれば、送水管6内の滞留水を新たなミネラル水で入れ替える際に吐出弁64を閉じる一方、戻し弁81を開放する。これにより、図15の一点鎖線矢印に示すように、送水管6内の滞留水が戻し管8を通じて槽本体1内に戻る。従って、水入れ替えの際に排水操作が不要となる。
【0054】
前記第1乃至第4実施形態に係るミネラル水生成装置ではポンプ61によりミネラル水を供給する構造となっているが、槽本体1を密閉構造とするときは、水道水圧によりミネラル水が供給されるため、ポンプ61は不要となる。また、槽本体1を密閉構造とするときは、前記第3及び第4実施形態に係る流量センサ68を給水管30に設置することができる。
【0055】
更に、前記第3及び第4実施形態にかかる流水センサ68として、水位を検知するフロートスイッチ、流量を直接検知する流量スイッチ、水の流れを羽根車の回転数により検知する回転羽根車式流量センサ、或いは、水圧から流量を検知する圧力スイッチの何れを使用してもよい。
【0056】
更にまた、前記第3及び第4実施形態では送水管6内の水を入れ替える際、有効塩素含有のミネラル水を新たに滞留させるようになっているが、有効塩素濃度の高いミネラル水を滞留させた後に、飲料に適した有効塩素濃度としたミネラル水に再度入れ替え、送水管6内を洗浄するようにしてもよい。
【0057】
更にまた、前記第2実施形態に係るインターバル時間T3はインターバル設定スイッチ69により任意に設定できるようになっているが、水道水の温度を検知して、水温が高いときはときはインターバル時間T3を短くするよう補正し、また、逆に水温が低いときはインターバル時間T3を長くするよう補正し、水温変化による有効塩素消耗が考慮された制御手段を付加するようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1乃至請求項6の発明によれば、塩素濃度調整手段により送水管内に流れるミネラル水の有効塩素濃度が調整されるため、送水管内に流れるミネラル水を、飲料として支障がなく、また、微生物の増殖を防止できる有効塩素濃度に調整することができる。
【0059】
また、請求項6の発明によれば、前回のミネラル給水から次回のミネラル給水まで長時間に亘り、既に送水管内に滞留しているミネラル水で微生物が発生する危険性が生じたときに、この滞留ミネラル水と新たに生成された有効塩素含有のミネラル水と置き換えれられるため、送水管内ので微生物の繁殖が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のミネラル水生成装置の正面断面図
【図2】第1実施形態のミネラル水生成装置の側面断面図
【図3】第1実施形態のミネラル水生成装置に係る水回路の一例を示す管路図
【図4】第1実施形態のミネラル水生成装置に係る水回路の他の例を示す管路図
【図5】第1実施形態のミネラル水生成装置に係る水回路の更に他の例を示す管路図
【図6】第1実施形態のミネラル水生成装置に係る浄水槽の一例を示す一部切り欠き断面図
【図7】第1実施形態のミネラル水生成装置に係る浄水槽の他の例を示す一部切り欠き断面図
【図8】第1実施形態のミネラル水生成装置に係る浄水槽の更に他の例を示す一部切り欠き断面図
【図9】第2実施形態のミネラル水生成装置に係る水回路を示す管路図
【図10】第2実施形態のミネラル水生成装置の駆動制御回路を示すブロック図
【図11】第2実施形態のミネラル水生成装置の駆動制御を示すフローチャート
【図12】第3実施形態のミネラル水生成装置に係る水回路を示す管路図
【図13】第3実施形態のミネラル水生成装置の駆動制御回路を示すブロック図
【図14】第3実施形態のミネラル水生成装置の駆動制御を示すフローチャート
【図15】第4実施形態のミネラル水生成装置に係る水回路を示す管路図
【符号の説明】
1…槽本体、4…電解槽、6…送水管、7,71,72,73…浄水槽、41…ミネラル溶出物、42a,42b…電極、60a…主送水管、60b…バイパス送水管、61…ポンプ、62,63…流量制御弁、64…吐出弁、66…制御装置、67…タイマ、68…流水センサ、69…インターバル設定スイッチ。
Claims (5)
- 水道水等の原水が給水される電解槽と、該電解槽内に配置されたミネラル溶出物と、該電解槽内に配置された陰陽一対の電極とを備え、該各電極間に直流電圧を印加してミネラル水を生成しこれを送水管を通じて端末に送水するミネラル水生成装置において、
前記端末に送水されるミネラル水の有効塩素濃度を調整する塩素濃度調整手段を設けるとともに、
前記塩素濃度調整手段は、前記送水管のうち有効塩素成分除去用の浄水槽が設置された主送水管と該浄水槽を迂回するバイパス送水管により構成した
ことを特徴とするミネラル水生成装置。 - 水道水等の原水が給水される電解槽と、該電解槽内に配置されたミネラル溶出物と、該電解槽内に配置された陰陽一対の電極とを備え、該各電極間に直流電圧を印加してミネラル水を生成しこれを送水管を通じて端末に送水するミネラル水生成装置において、
前記端末に送水されるミネラル水の有効塩素濃度を調整する塩素濃度調整手段を設けるとともに、
前記送水管に有効塩素濃度が高いミネラル水を給送する殺菌手段を有し、
前記塩素濃度調整手段は、前記送水管のうち有効塩素成分除去用の浄水槽が設置された主送水管と該浄水槽を迂回するバイパス送水管により構成した
ことを特徴とするミネラル水生成装置。 - 前記主送水管と前記バイパス送水管への流水量を調整する流水調整手段を有する
ことを特徴とする請求項2記載のミネラル水生成装置。 - 前記流水調整手段は前記バイパス送水管に設けたデューティー比制御の流量制御弁である
ことを特徴とする請求項3記載のミネラル水生成装置。 - 前記殺菌手段は、前記送水管の端末側管路に設置した開閉式の吐出弁と、前記流量制御弁と、前記端末へのミネラル水の給水状態を検知する流水検知手段と、該流水検知手段からの給水信号に基づき該給水開始した後の経過時間を計測するタイマ手段と、該タイマ手段により給水状態から所定のインターバルが経過したとき前記電極に所定時間通電するとともに該所定時間通電後に前記流量制御弁と前記吐出弁を所定時間開放して前記電解槽内の電解水を該送水管内に滞留させる制御手段とを有する
ことを特徴とする請求項4記載のミネラル水生成装置。
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