JP4048397B2 - 複合樹脂組成物およびその製造方法ならびに樹脂材料の再利用方法 - Google Patents

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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリ塩化ビニル(PVC)とエチレン重合体を主成分とする複合樹脂組成物とその製造方法ならびにこれら樹脂材料の再利用方法に関するものである。特に、電線・ケーブルの被覆や種々の成型物に最適な複合樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
電線・ケーブルには、導体などの金属類と被覆材料などのプラスチック類が用いられている。このうち、使用済みの電線・ケーブルから回収された導体等の金属類のリサイクル率は約100%で、回収材をカスケード利用することで、マテリアルリサイクルが比較的進んでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これに対して、プラスチック類のリサイクル率はかなり低い。電線・ケーブルにはPVCが約25万トン/年、ポリエチレン(PE)が約5万トン/年使用されている。そのうち、PVC、PE等の被覆材は回収量がそれぞれ約7万トン/年、2万トン/年と見積もられているものの、回収被覆材のうちでカスケード利用を含めてマテリアルリサイクルされるのは推定で2.5万トン/年に過ぎない。
【0004】
PVCを含んだ回収被覆材は燃焼時に有害な塩化水素ガスを生成するため、焼却処分やサーマルリサイクルは困難である。また、回収被覆材の中からPVCのみを分別するにもコストが嵩むことから、大部分がシュレッダーダストとして埋立処分されているのが現状である。
【0005】
一方、PE系回収被覆材は焼却時の有害ガス発生の問題は少ないが、一般のプラスチックと同様に焼却時の発熱量が高く、焼却炉の劣化を進める問題がある。さらに、接触クラッキング等の方法によりモノマーを回収する方法や燃料油を回収する方法が検討されているが、何れも経済的に見合わないために実用化は遅れている。
【0006】
また、PVC系の樹脂組成物とPEの樹脂組成物は単純に溶融混合しただけでは、複合化することが困難であり、電線・ケーブルに要求される引張強さや伸びといった機械的な物性を満足する複合樹脂組成物が得られず、このことも回収材のマテリアルリサイクルを妨げている。
【0007】
従って、本発明の主目的は、PVC系の樹脂組成物とPE系の樹脂組成物とを複合化した樹脂組成物およびその製造方法ならびに樹脂材料の再利用方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明者らはかかる問題の解決のため、PVC系の樹脂組成物とPE系の樹脂組成物との複合化について鋭意検討の結果、両者を溶融混合する際に、分子内にポリ塩化ビニルと相溶性のある分子鎖とエチレン重合体と相溶性のある分子鎖を併せ持つポリマー(相溶化剤)を配合すれば複合化でき、電線・ケーブルに要求される引張強さや伸びといった機械的な物性を満足する複合樹脂組成物が得られることを見出し、本発明に至った。
【0009】
ポリ塩化ビニルと相溶性のある分子鎖としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリメタクリル酸メチル、PVCなどが挙げられる。エチレン重合体と相溶性のある分子鎖としては、エチレン単独重合体、エチレンとα−オレフィン共重合体などがある。このα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン、ヘプテン、オクテン、酢酸ビニル、エチルアクリレート、メチルメタクリレート単独あるいはこれらから任意に選ばれる複数の化合物の組み合わせが挙げられる。
【0010】
分子内にポリ塩化ビニルと相溶性のある分子鎖とエチレン重合体と相溶性のある分子鎖を併せ持つポリマーとしては、分子内にポリアミド成分とエチレン重合体成分を併せ持つポリマーが好ましい。例えば、ダイマー酸べースのポリアミドやナイロン12等の重縮合系のポリアミドと、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンエチルアクリレート共重合体のようなエチレン系重合体とを共重合したポリマーが挙げられる。
【0011】
より具体的には、例えば、アミン等量が3mgKOH/g、溶融粘度6900mPa・S(190℃)のダイマー酸ベースのポリアミドと無水マレイン酸変性したポリエチレン(無水マレイン酸変性量1%重量%、メルトインデックス6)を重量比で50/50の割合でドライブレンドした予備混合物をバレル温度150℃に設定した二軸混合機(45mmφ、L/D=42)に投入して溶融混合し、吐出ストランドを冷却カッティングする方法により、ポリアミドとポリエチレンの共重合体を得ることができる。
【0012】
本発明の複合樹脂組成物は、ポリ塩化ビニルとエチレン重合体を主成分とする材料を混合する際に上記所定の相溶化剤を添加することで得られるのであるが、ポリ塩化ビニルとエチレン重合体に回収材料を用いれば、この製造方法はポリ塩化ビニルとエチレン重合体の再利用方法として捉えることもできる。これらの回収材料は、使用済み電線・ケーブルの被覆材料などから得ることができる。
【0013】
PVC樹脂組成物とポリエチレン樹脂組成物を単純に溶融混合した材料は、一般に電線・ケーブルに適用するのに必要な機械的物性を得ることは困難である。例えば、PVC組成物(重合度1100のPVCレジン100重量部にトリメリット酸エステル可塑剤を50重量部、三塩基性硫酸鉛を5重量部の割合で配合した組成物)のペレットと低密度ポリエチレン(密度0.921、融点110℃、メルトインデックス1)のペレットを50/50(重量比)でドライブレンドした予備混合物を上記の二軸混合機を使用して160℃で溶融混合し、吐出ストランドを冷却カットしてペレット化し、このペレットを熱プレス成形で厚み1.0mmのシート状に成形した試料の引張試験を行うと、引張強さ0.7 kg/mm2、伸び0%であった。このような特性ではおよそ電線・ケーブルの素材として適用することが困難である。
【0014】
これに対し、上記のPVC組成物ペレットと低密度ポリエチレンペレットの予備混合物100重量部に対し、前述のポリアミドとポリエチレンの共重合体を5〜20重量部配合し、同様に二軸混合機で溶融混合した樹脂組成物は、引張試験において、引張強さ1.5kg/mm2、伸び200%と電線、ケーブルの素材として十分適用することが可能な樹脂組成物とすることができる。
【0015】
分子内にポリアミド成分とポリエチレン成分を併せ持つ共重合体ポリマーの添加量に関しては、PVC組成物と低密度ポリエチレンを始めとするエチレン共重合体の合計量100重量部に対し、1〜30重量部、より好ましくは5〜20重量部とすれば良い。1重量部未満では得られる混合物の物性がPVC組成物とエチレン共重合体の単純に溶融混合したものと変わらず、30重量部を越えて添加しても添加に見合う物性向上が認められず、コストの点でも不利となる。
【0016】
上記のエチレン重合体には、エチレン単独重合体、エチレンとα−オレフィン共重合体などがある。このα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン、ヘプテン、オクテン、酢酸ビニル、エチルアクリレート、メチルメタクリレート単独あるいはこれらから任意に選ばれる複数の化合物の組み合わせが挙げられる。
【0017】
PVC樹脂組成物とエチレン重合体の配合比率は任意に設定することが可能である。ただし、得られるPVC/エチレン重合体の複合樹脂組成物に難燃性が必要な場合は、PVC成分の比率を高める方が有利である。また、電気的な絶縁性を優先する場合にはポリエチレン成分の比率を高める方が有利であることは言うまでもない。回収材料を用いる場合、PVC樹脂組成物とエチレン重合体が完全に分別回収できない場合でも、PVC樹脂組成物とエチレン重合体の比率がおよそ判れば、分子内にPVCと相溶性のある分子鎖とエチレン重合体と相溶性のある分子鎖を併せ持つポリマーを添加するだけで、複合樹脂組成物の再利用が可能になる。
【0018】
さらに、所望の特性に応じて、難燃剤、酸化防止剤、着色剤、発泡剤、安定剤、充填剤、補強材等の既知の配合薬品を適宜添加することも可能である。そして、回収PVC材、回収PE材の保持物性に応じて、バージン材(回収材でない新品材料)を適宜補填してもよい。
【0019】
本発明の複合樹脂組成物は、電線・ケーブルの被覆材料として利用することが好適である。導体直上の被覆層に利用するか、導体との間に中間層を有する被覆層に利用するかは問わない。例えば、導体上に押出被覆することにより電線・ケーブルとすることができる。また、導体上にポリエチレン等の絶縁体を被覆し、その外周にこの複合樹脂組成物を押出被覆すれば、難燃性のケーブルを得ることもできる。さらに、導体上にこの複合樹脂組成物を発泡押出すれば、同軸ケーブルにすることも可能である。
【0020】
その他、本発明複合樹脂組成物は、枕木、配電盤のカバーなど種々の樹脂成型物として利用することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態をもって本発明をさらに詳しく説明する。
(ポリ塩化ビニル樹脂組成物「未使用PVCコンパウンド」の調製)
下記の配合割合のポリ塩化ビニル樹脂組成物を150℃に設定したバンバリーミキサーで溶融混練し、得られた混合物をフィーダールーダー(65mmφ、L/D=6)に投入してストランドカットし、ポリ塩化ビニル樹脂組成物のペレットを得た。
【0022】
PVCレジン(重合度1100) 100重量部
三塩基性硫酸鉛 5重量部
トリメリット酸オクチル 50重量部
三酸化アンチモン 5重量部
【0023】
このペレットを熱プレス装置で厚み1.0mmのシート状に成形し、JIS C3005に準拠して引張試験を行った結果、引張強さは2.2kg/mm2、伸びは250%であった。
【0024】
(ポリエチレン樹脂組成物「未使用PEコンパウンド」の調製)
低密度ポリエチレン(密度0.921、融点110℃、メルトインデックス1)のペレット100重量部に酸化防止剤としてイルガノックス1010(チバガイギー製、商品名)0.5重量部の割合でドライブレンドにより予備混合したものを二軸混合機(45mmφ、L/D=42)を使用して190℃で溶融混合し、ストランドカットしてポリエチレン樹脂組成物を得た。このペレットを、熱プレス装置を使用して同様に厚み1.0mmのシート状に成形し、引張試験を行った結果、引張強さは1.9kg/mm2、伸びは680%であった。
【0025】
(ポリアミド成分とエチレン重合体成分を併せ持つポリマーAの調製)
アミン等量が7.5(mgKOH/g)、溶融粘度6500mPa・s(190℃)のダイマー酸ベースのポリアミドと無水マレイン酸変性したポリエチレン(無水マレイン酸変性量1重量%、メルトインデックス6)を重量比で50/50の割合でドライブレンドした予備混合物をバレル温度150℃に設定した二軸混合機(45mmφ、L/D=42)に投入して溶融混合し、吐出ストランドを冷却カッティングする方法により、ポリアミドとポリエチレンの共重合体を得た。この共重合体のメルトインデックスは10、融点(DSC法)は112℃であった。
【0026】
(ポリアミド成分とエチレン重合体成分を併せ持つポリマーBの調製)
アミン等量が5(mg/KOH)融点110℃、メルトインデックス100(160℃)共重合ナイロン(ベスタメルト、ダイセル・ヒュルス(株)製、商品名)と無水マレイン酸変性エチレンエチルアクリレート共重合体(ボンダインHX8140、住友化学工業(株)製、商品名)を重量比で30:70の比率でドライブレンドにより予備混合したものをバレル温度150℃に設定した二軸混合機(45mmφ、L/D=42)に投入して溶融混合し、吐出ストランドを冷却カッティングする方法により、ポリアミドとポリエチレンの共重合体を得た。この共重合体のメルトインデックスは18、融点(DSC法)は78℃であった。
【0027】
<実施例1〜4、比較例1〜3>
表1に記載した比率にて先に調製したポリ塩化ビニル樹脂組成物(未使用PVCコンパウンド)、ポリエチレン樹脂組成物(未使用PEコンパウンド)、ポリマーA、ポリマーBをドライブレンドにて予備混合し、予備混合したものをバレル温度160℃に設定した二軸混合機(45mmφ、L/D=42)に投入して溶融混合し、吐出ストランドを冷却カッティングする方法により、ポリ塩化ビニルとポリエチレンからなる複合樹脂組成物のペレットを得た。このペレットを熱プレス装置にて厚み1.0mmおよび2.0mmのシート状成型物とし、厚み1.0mmの試料については、引張試験、熱老化試験(80℃のギヤオーブンに96時間放置した試料の引張強さと伸びを測定)および体積固有抵抗の測定を行い、厚み2.0mmの試料については酸素指数の測定を行った。その結果も表1に示す。
【0028】
【表1】
Figure 0004048397
【0029】
表1に示すように、ポリマーAまたはポリマーBを添加した実施例1〜4では、引張試験、熱老化試験、体積固有抵抗のいずれもシース材料として満足できるものであった。それに対し、比較例1〜3のように、ポリマーAまたはポリマーBを添加しない系では引張伸びが満足できるものでなく、シース材料として使用できないものであった。
【0030】
<実施例5〜8、比較例4〜6>
先に調整したポリ塩化ビニル樹脂組成物およびポリエチレン樹脂組成物を被覆材料とし、0.6mφ×7本撚り軟銅撚り線に2相単軸溶融押出機(65mmφ、L/D=24)を用いて、押出温度160℃の条件で溶融押出成型して外径6.4mmφの電線を作製した。電線の絶縁にはポリエチレン樹脂組成物を用いて肉厚0.8mmとし、シース材料にはポリ塩化ビニル樹脂組成物を用いて肉厚1.5mmとした。
【0031】
この電線を1年間屋外暴露した後、再び回収し、導体と絶縁およびシース部分を分離し、絶縁およびシース部分を回収して粉砕した。
【0032】
この粉砕回収した絶縁およびシース材料(回収PVC−PE混合樹脂組成物)に屋外暴露していないポリ塩化ビニル樹脂組成物(未使用PVCコンパウンド)、屋外暴露していないポリエチレン樹脂組成物(未使用PEコンパウンド)、ポリマーAまたはポリマーBを表2および3に記載した比率でドライブレンドにて予備混合する。この予備混合体をバレル温度160℃に設定した二軸混合機(45mmφ、L/D=42)に投入して溶融混合し、吐出ストランドを冷却カッティングする方法により、ポリ塩化ビニルとポリエチレンからなる複合樹脂組成物のペレットを得た。
【0033】
このポリ塩化ビニルとポリエチレンからなる複合樹脂組成物をシース材料に、屋外暴露していないポリエチレン樹脂組成物を絶縁にして0.6mmφ×7本撚り軟銅撚り線に単軸溶融押出機(65mmφ、L/D=24)を用いて、押出温度160℃の条件で溶融押出成型して外径6.4mmφ、絶縁肉厚0.8mm、シース肉厚1.5mmφの電線を作製した。
【0034】
そして、この電線の被覆材料について引張試験および熱老化試験(80℃のギヤオーブンに96時間放置した試料の引張強さと伸びを測定)を行うと共に、電線について傾斜難燃試験(JIS C 3005)を行った。その結果も表2、3に示す。
【0035】
【表2】
Figure 0004048397
【0036】
【表3】
Figure 0004048397
【0037】
表2に示すように、ポリマーAあるいはポリマーBを添加した実施例5〜9では、引張試験、熱老化試験、傾斜難燃試験を実施した結果、いずれも規格を満足するものであった。それに対し、表3に示すように、ポリマーAあるいはポリマーBを添加しない比較例4〜7では、引張試験で伸びが全く出ずにシース材料として使用できないものであった。
【0038】
さらに、上記実施例9の複合樹脂材料と比較例7の樹脂材料の各々について、射出成形で試験片を作製し、耐衝撃試験を行った。試験方法はノッチ付きアイゾット衝撃試験(JIS K-7110)にて行った。その結果も併せて表2、3に示す。
【0039】
実施例9は比較例7に比べて非常に衝撃強度が高く、枕木などの高い耐衝撃性が要求される用途にも利用できることが確認できた。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明複合樹脂組成物は高い引張り強度を具え、電線の被覆材料に最適である。また、高い衝撃強度も具えているため、枕木などの耐衝撃性が要求される用途にも利用することができる。
【0041】
また、本発明複合樹脂組成物の製造方法は、PVC樹脂組成物とエチレン重合体の比率がおよそ判れば、分子内にPVCと相溶性のある分子鎖とエチレン重合体と相溶性のある分子鎖を併せ持つポリマーを添加するだけで、本発明の複合樹脂組成物を容易に得ることができる。
【0042】
特に、ポリ塩化ビニルとエチレン重合体に回収材料を用いれば、これら材料の再利用方法として捉えられ、使用済みの電線・ケーブルなどから回収されるPVC、PE等のプラスチックス資源を有効活用することができる。

Claims (9)

  1. ポリ塩化ビニルと相溶性のある分子鎖を持つポリマーとエチレン重合体成分とを共重合した相溶化剤が、ポリ塩化ビニルとエチレン重合体を主成分とする混合物に添加されてなり、
    前記ポリ塩化ビニルと相溶性のある分子鎖を持つポリマーを、ポリアミド、ポリエステル、ポリメタクリル酸メチルおよびポリ塩化ビニルよりなる群から選択されたポリマーとし、
    前記エチレン重合体成分を、エチレン単独重合体およびエチレンとα−オレフィン共重合体よりなる群から選択されたポリマーとしたことを特徴とする複合樹脂組成物。
  2. 前記相溶化剤が、ポリアミド成分とエチレン重合体成分とを共重合したポリマーであることを特徴とする請求項1記載の複合樹脂組成物。
  3. 前記相溶化剤の添加量が、ポリ塩化ビニルとエチレン重合体の合計100重量部に対し、1〜30重量部であることを特徴とする請求項1または2記載の複合樹脂組成物。
  4. ポリアミド成分とエチレン重合体成分とを共重合したポリマーのポリアミド成分が、ダイマー酸ベースのポリアミドであることを特徴とする請求項2または3記載の複合樹脂組成物。
  5. ポリ塩化ビニルとエチレン重合体を主成分とする材料を溶融混合する際に、ポリ塩化ビニルと相溶性のある分子鎖を持つポリマーとエチレン重合体成分とを共重合した相溶化剤を添加し、
    前記ポリ塩化ビニルと相溶性のある分子鎖を持つポリマーを、ポリアミド、ポリエステル、ポリメタクリル酸メチルおよびポリ塩化ビニルよりなる群から選択されたポリマーとし、
    前記エチレン重合体成分を、エチレン単独重合体およびエチレンとα−オレフィン共重合体よりなる群から選択されたポリマーとすることを特徴とする複合樹脂組成物の製造方法。
  6. 前記相溶化剤が、ポリアミド成分とエチレン重合体成分とを共重合したポリマーであることを特徴とする請求項5記載の複合樹脂組成物の製造方法。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の複合樹脂組成物を用いることを特徴とする樹脂成型物。
  8. 導体と被覆層とを具える電線・ケーブルであって、前記被覆層に請求項1〜4のいずれかに記載の複合樹脂組成物を用いたことを特徴とする電線・ケーブル。
  9. ポリ塩化ビニルとエチレン重合体を主成分とする材料を溶融混合する際に、ポリ塩化ビニルと相溶性のある分子鎖を持つポリマーとエチレン重合体成分とを共重合した相溶化剤を添加し、
    前記ポリ塩化ビニルと相溶性のある分子鎖を持つポリマーを、ポリアミド、ポリエステル、ポリメタクリル酸メチルおよびポリ塩化ビニルよりなる群から選択されたポリマーとし、
    前記エチレン重合体成分を、エチレン単独重合体およびエチレンとα−オレフィン共重合体よりなる群から選択されたポリマーとすることを特徴とする樹脂材料の再利用方法。
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