JP4048031B2 - 密閉式蓄電デバイス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は密閉式蓄電デバイスに関し、特に密閉式蓄電デバイスの封止栓の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報通信の分野では携帯機器の小型化・軽量化が進んでおり、これに対応して小型化・軽量化且つ急速充放電可能な二次電池や電気二重層コンデンサ等の蓄電デバイスの開発が盛んに行われ、ニッケル―水素電池、ニッケル―カドミウム電池といったアルカリ電池やリチウムイオン電池をはじめとする密閉式の蓄電デバイスが広く実用化されている。
【0003】
密閉式の蓄電デバイスは、携帯機器に搭載するにあたり、スペース効率の点で優れているが、電気化学的反応に伴う発生ガスにより、デバイスの内圧が異常に上昇した場合、デバイスセルの破裂や封止孔の開放によるデバイス構体の破壊が生じる危険性がある。このため多くの密閉式の蓄電デバイスでは、ある程度の内圧に達した場合、発生ガスを外部へ開放させ破壊を未然に防止する防爆安全機構を備えている。
【0004】
特開2000―268811号公報には、外装缶の封口蓋に設けられた電解液の注液孔に単一組成のゴムで一体成形した弾性体を圧入し、この弾性体を覆うように支持部材で弾性体を固定させて密閉した電池が開示されている。この技術では、電池内部にガスが発生して電池の内圧が上昇した場合には、上記弾性体が変形し、注入孔との間に隙間をつくって、電池内部のガスを電池外部に放出させ、電池破壊を防止する。
【0005】
また、特開平5―190164号公報には、電池ケースの開口部を封口蓋と環状ガスケットで封口した密閉式アルカリ電池が開示されている。封口蓋には弁孔と排気孔が設けられており、この弁孔が変形能の大きいゴムと変形能の小さいゴムを一体化積層した弾性体で閉塞されることによって電池内部が密閉される。電池の内部にガス等が発生して電池内部圧力が増加すると弾性体が変形し、弁孔からガス等が逸散して内部圧力が減少して電池破壊が防止される。この技術では、変形能の大きいゴムによって作動圧力の調整を行うようにしたため、防爆に対する作動圧力のばらつきを小さくなり、防爆安全性が向上する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの技術においては、電池の内部ガスの圧力調整の機能は、単にゴムの弾性だけでなく、弾性体を固定する支持部材により大きな影響をうける。つまり、支持部材が弾性体を固定する圧力が下がれば、作動圧力は低下する。この支持部材が弾性体を固定する圧力は支持部材の固定状態により大きく変化し、その制御の精度を高めることはかなり困難である。これらの理由から、上記の従来の密閉式電池では、防爆安全性に対して十分とはいえなかった。
【0007】
従って、本発明の目的は、これらの点を鑑み、弾性体自体のみの弁機能により、内部発生ガスに対する内圧制御を精度よく行える密閉式蓄電デバイス用の封止栓とそれを用い、高い防爆安全性を備えた密閉式蓄電デバイスを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の封止栓は、密閉式蓄電デバイスのガスケットに設けられた円柱状の注液孔に装着され、該蓄電デバイス内部を封止する封止栓において、板状の支持体と、該支持体に接続され、前記注液孔に挿入される封止弁とを備え、前記封止弁が前記支持体に接続された弁軸部と、該弁軸部に接続され、前記挿入される方向に狭まる円錐台状の弾性を有する弁部とを備えていることを特徴とする。
【0009】
前記弁部の材料としてEPDM(エチレンとプロピレンと非共役ジエン化合物との三元共重合体)等のゴム材が使用される。該弁部の表面をフッ素樹脂で被覆することによって弁部の撥水性が向上し、封止栓の封止性能が向上できる。
【0010】
前記支持体としては、弁部のゴム材よりも硬度の大きなゴム材または金属板が使用される。
【0011】
前記封止弁の前記弁軸部には金属棒を挿入して弁軸部の機械的強度を上げることができる。また、前記弁部の上端面の前記弁軸部の境界と前記弁部縁との間にリング状に溝を形成しておき、密閉式蓄電デバイスの注液孔に装着した場合、該デバイス内部の圧力増加で内側方向へ変形をしやすくすることができる。
【0012】
上記の本発明の封止栓を密閉式蓄電デバイスに使用する場合には、封止栓の弁部上端部外形直径は、蓄電デバイスの注液孔の口径の1.1〜1.3倍が適当である。封止栓の支持体は蓄電デバイスのガスケットにその端部をシリコーン樹脂またはエポキシ樹脂等の接着剤で固定される。ガスケットには、封止栓の支持体を装着する凹部を設けることもでき、該凹部に支持体を装着することによって支持体の固定が容易となる。
【0013】
本発明では、封止栓自身が弁作用を有するため、弁作動圧力を任意かつ精度よく調節でき、ガス発生により蓄電デバイスの内圧が上昇した際の防爆安全性が向上する。また、本封止栓は、蓄電デバイス内部のガスをデバイス外部に放出して内圧が低下したときは、弁部(弾性体)が元の状態に復帰して、再び密閉状態が維持されるので、ガス漏れや液漏れを生じることなく、本来の充放電機能を支障なく発揮することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態の封止栓の構造示す斜視図である。図1を参照すると、本実施の形態の封止栓50は、板状の支持体1と、その支持体1に接続された封止弁3を備えて構成されている。封止弁3は、支持体1に接続された弁軸部2aと、弁軸部2aに接続され、挿入方向に狭まる円錐台状の弁部2とを備えている。弁軸部2aの形状は円柱または角柱である。
【0015】
封止弁3は弾性を有するゴム材からなる。ゴム材の種類は問わないが、電池等の蓄電デバイスに使用される電解液に対して、耐性の高いものを使用する。例えば、ゴム材としては、EPDM等が使用できる。弁軸部2aと弁部2のゴム材は同じでも異なってもよいが、異なる場合には、弁部2のゴム材の硬さを弁軸部2aよりも小さくする。ゴム材の硬さは使用に際しての内部圧力の値に応じて適宜選択できるが、通常ゴム硬さが20〜60程度のゴムが使用される。支持体1は弁部2よりも硬さの大きいゴム材からなる。弁軸部2aと弁部2のゴム材の材料が異なる場合には、支持体1と弁軸部2aのゴム材は同じものを使用してもよい。支持体1のゴム材も使用する電解液に対して耐性の高いものが望ましい。なお、封止弁の弁部2には、撥水性を有するフッ素系の樹脂をコーティングすることができる。これにより、封止栓を通じて電解液の蒸発が抑えられ、電解液揮発による容量異常の発生が低減される効果がある。
【0016】
また、支持体1は蓄電デバイスのガスケットと接着剤により固着させるため、対接着性の高いものが望ましいといえる。なお、支持体1の材質をゴム材としたが、それなり硬さをもち、電解液に対する耐性の高いものならば、金属材料等他の材料でもかまわない。
【0017】
封止弁3の弁部2の構造は挿入方向に狭まった円錐台の形状にしてある。弁部をこのような構造にすることにより、密閉式の蓄電デバイスの封止栓に使用した場合に、蓄電デバイスの内部圧力が規定よりも大きな値になった場合に、内方に弾性変形して内部のガス等を効率よく開放して内部圧力を下げることができる。
【0018】
封止栓の構造としては、図2のような構造も考えることができる。図2(a)は弁軸部2aの内部に金属棒20を挿入して弁軸部の機械的強度を補強した場合であり、図2(b)は弁部2上面の弁軸部2aとの境界に隣接した箇所にリング状に溝30を設け、弁部2を弁軸方向の内方に変形しやすくした場合である。また、図2(c)は、図2(a)と図2(b)を組み合わせた場合である。図2(a)や図2(c)の場合には、支持体1に金属棒の20上端部をネジ止めすることによって、支持体1への封止弁3の固定が容易となる。なお、図2(b)において、弁部上面の溝30の設ける位置は、弁軸部との境界から弁部2の外周端の間であればどこでもよい。
【0019】
なお、図1を参照すると、支持体1の形状は矩形板状であるが、この形状は矩形板状に限定されず、三角形以上の多角形板や円板状等であってもよい。
【0020】
次に、上記の本発明の封止栓を使用した密閉式の蓄電デバイスの実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
図3は、本発明の封止栓を使用した第1の実施の形態の密閉式蓄電デバイスの封止部の図で、(a)は平面図、(b)は(a)のA―A’線に断面図である。蓄電デバイスとしては密閉式二次電池(例えばポリマー二次電池)を使用した。
【0022】
ガスケット4に円柱状の注液孔6が設けられており、この注液孔6から電解液を注入した後、この注液孔6に封止栓50の封止弁3を挿入し、支持体1を接着剤でガスケット4の表面に固定して電池が封止される。支持体1の幅は図3(a)のように、注液孔6の口径よりも小さくしてあり、電池内部から開放されたガスを外部に放出できるようになっている。なお、密閉式二次電池の内部には電極およびセパレータからなる電池素子が設置されているが図3では表示していない。
【0023】
注液孔6の口径は電池体の大きさにより異なるが、おおよそ直径1.0mm〜1.5mmの範囲である。封止栓50の弁部2の径は、ゴムの硬さと必要とされる弁作動圧力により決定されるが、注液孔6の口径のおおよそ1.1〜1.3倍の範囲である。弁部2の直径が注液孔6の口径の1.1倍よりも小さくなると封止性が低下する。これが1.3倍を超えると電池の内部圧力が大きくなった場合でも内部圧力に対する弁部2の変形圧力よりも弁部2の注液孔6壁の押圧力が大きいために電池内部ガスを外部に開放できない。電池内部のガスが開放され、電池内部の圧力が減少すると弁部2は弾性によって元の封止状態にもどる。
【0024】
接着剤5はガスケット4と封止栓50の支持体1固定させるもので、ゴム材に対して接着性のよいものを使用する。通常、シリコーン樹脂系、およびエポキシ樹脂系の接着剤が用いられる。
【0025】
図4は、本発明の封止栓を使用した第2の実施の形態の密閉式蓄電デバイスの封止部の図で、(a)は平面図、(b)は(a)のA―A’線に断面図である。この場合も蓄電デバイスとしては密閉式二次電池を使用した。
【0026】
本電池では、図4(b)のように、ガスケット4に封止栓の支持体1も装填できる凹部40を設け、この40の底部から注液孔6が設けられている。このような封止栓挿入部の構造によって、図3よりも封止栓のガスケット4への固定が容易となる。
【0027】
図5は、本発明の封止栓を使用した第3の実施の形態の密閉式蓄電デバイスの封止部の図で、(a)は平面図、(b)は(a)のA―A’線に沿った断面図、(c)は(a)のB―B’線に沿った断面図である。この場合も蓄電デバイスとしては密閉式二次電池を使用した。
【0028】
本電池では、図5(a)のように、図3の封止栓の支持体1の幅を注液孔6の口径よりも大きくした場合である。この場合、支持体1のガスケット4の接触面には電池内部から開放されたガスを放出する排気溝7を設ける。この構造では図3と比較して、支持体の機械的強度が増加する。排気溝7の代わりに支持体1に注液孔が露出するように切欠き部を設けてもよい。
【0029】
図6は、本発明の封止栓を使用した第4の実施の形態の密閉式蓄電デバイスの封止部の図で、(a)は平面図、(b)は(a)のA―A’線に沿った断面図、(c)は(a)のB―B’線に沿った断面図である。この場合も蓄電デバイスとしては密閉式二次電池を使用した。
【0030】
本電池は、図4の封止栓の支持体1の幅を注液孔6の口径よりも大きくした場合である。この場合、支持体1には電池内部から開放されたガスを放出する排気用切欠き部8を設ける。この構造では図4と比較して、支持体の機械的強度が増加し、また、図5よりも封止栓のガスケット4への固定が容易となる。
【0031】
なお、上記の図3〜図6の封止栓としては、図1の構造のものを使用したが、図2の構造の封止栓も使用することができる。また、図3〜図6の封止構造は、電気二重層コンデンサにも適用できることはいうまでもない。
【0032】
以下、図1の封止栓を使用した二次電池および電気二重層コンデンについて実施例に基づいてより具体的に説明する。なお、封止構造は図3の構造を適用した。
【0033】
(実施例1)
以下のように、密閉式二次電池(ポリマー電池)を製造した。
【0034】
電池素子となる正極には活物質としてPCI(ポリシアノインドール)、負極の活物質としてPQx(ポリキノキサリン)を使用し、それぞれ導電補助材であるカ−ボン粉末を20%程度混合し、高速攪拌機にて攪拌した。この粉末を200℃の高温にて加圧成型したものを電極として使用した。
【0035】
次に、この電極の正極と負極の間にオレフィン系の多孔膜をセパレータとしてはさみ、あらかじめ所定の大きさに加工した、未加硫のゴムからなるガスケットの中に入れ、両側を厚さ200μmの未加硫の導電性ゴムではさみ、2kgf/cm2の加圧をかけ、恒温槽にて120℃で2時間放置して電池セルを作製した。このセルのガスケットに直径1.0mmの注液孔を開け、電解液を注入した。電解液は40wt%硫酸水溶液を使用した。注液の完了した電池セルの両端に金属端子板を取り付けポリマー電池を作製した。封止は本発明の支持体がゴム硬さ90のSBR、封止弁がゴム硬さ50のEPDMからなる封止栓を使用し、支持体の両端をエポキシ樹脂にて接着することによって行った。尚本封止弁の径は注入孔の1.1倍のものを使用した。
【0036】
上記の工程で製造したポリマー電池を100個を60℃の恒温槽中で定格電圧の1.1倍まで1Cで定電流充電を行ったのち、定格電圧の0.8倍まで1クーロンで定電流放電を行うことを1サイクルとするサイクル試験にかけた。この試験を1000サイクル行った。そのときの放電容量を測定し初期容量に対する変化率を調査し、変化率が10%以上変化した電池を容量変化異常として、その個数を計測した。また同時に、そのときの電池の1kHzでのESR(等価直列抵抗)を測定し、初期ESRに対する変化率を調査し、変化率が50%以上変化した電池をESR変化異常として、その個数を計測した。同時にまた1000サイクル時の外観状態(液漏れ、セル破裂、集電体亀裂など)を調査した。
【0037】
本実施例では、容量変化異常数1個、ESR変化異常数1個、外観異常数0個であった。
【0038】
上記実施例の動作で述べた試験を実施すると、高温で電池の過充電が繰り返されるため、電池内部でのガス発生により、セルの内圧が徐々に上昇する。セル内部のガス抜けが正常に行われなかった場合は、セルの内圧が異常に高くなり、導電端子との接触抵抗が高くなるため電池のESRが上昇する。また、内圧が高くなりすぎた場合、セルの破裂や集電体の亀裂による液漏れなどが発生する。また、逆にセル内部のガス抜けが容易に起こる状態であった場合は、電解液の揮発が進み、電池の容量が低下する。このため、セルのガス抜けに関しては適度な範囲が要求される。
【0039】
実施例に使用した封止栓は、ゴム材質と硬さを最適に選択したため、精度よくガス抜き動作が起こり、安定した電池特性が得られた。
【0040】
(実施例2)
封止栓に、支持体にゴム硬さ100のEPDM、封止弁にゴム硬さ50のEPDMをからなる封止栓を用いた他は、実施例1と同じ構成をもつポリマー電池を作製し、実施例1と同様のサイクル試験を行い評価した。
その結果、容量変化異常数0個、ESR変化異常数1個、外観異常数0個であった。
【0041】
本実施例では、支持体と封止弁に同様のゴム種を使用したが、支持体によりガスケットと封止栓が、しっかり固定されていれば、ガス抜き機能自体は封止弁の弁が有するため、実施例1と同様、精度よくガス抜き動作が起こり、安定した電池特性が得られたといえる。
【0042】
(実施例3)
電極に活性炭を使用し、セパレータを挟んで一対の活性炭電極を配置し、さらに活性炭電極の両側に集電体を配置してコンデンサ素子を構成した。封止栓に支持体にゴム硬さ90のEPDM、封止弁にゴム硬さ35のEPDMをからなる封止栓を用いた他は、実施例1と同じ封止構造をもつ電気二重層コンデンサを作製し、実施例1と同様のサイクル試験を行い評価した。なお、電解液には硫酸水溶液を使用した。
【0043】
その結果、容量変化異常数0個、ESR変化異常数3個、外観異常数0個であった。
【0044】
本実施例では、電極に活性炭を使用する電気二重層コンデンサに、本発明の封止栓を使用したが、電気二重層コンデンサはESRの値が低く、少しのガス発生による内圧上昇がESR値に敏感に影響される。このため、封止弁のゴム硬度を35に変更して適用したところ、実施例1と同様、精度よくガス抜き動作が起こり、安定した電池特性が得られた。このように本発明では、封止弁自体に動作圧力を制御する機能をもつ弁を有しているため、ゴム硬度の変更等により容易に動作圧力制御ができる利点がある。
【0045】
(実施例4)
封止栓に、弁部の径が注入孔の口径の1.15倍であり、封止弁にゴム硬さ40のEPDMをからなる封止栓を用いた他は、実施例1と同じ構成をもつポリマー電池を作製し、実施例1と同様のサイクル試験を行い評価した。その結果、容量変化異常数0個、ESR変化異常数1個、外観異常数0個であった。
【0046】
本実施例では、封止栓の弁径を変更している。弁径をやや大きくした分、封止弁のゴム硬度を下げ、最適化を図った。これにより実施例1と同様、精度よくガス抜き動作が起こり、安定した電池特性が得られた。このように本発明の封止栓では、単にゴム硬度だけでなく、弁の径を変更することにより、容易に動作圧力制御ができる利点がある。
【0047】
(実施例5)
封止栓に、封止弁にフッ素樹脂をコーティングした他は、実施例1と同じ構成をもつポリマー電池を作製し、実施例1と同様のサイクル試験を行い評価した。その結果、容量変化異常数0個、ESR変化異常数0個、外観異常数0個であった。なお、フッ素樹脂のコーティング厚さは約20μmとした。
【0048】
本実施例では、封止栓に撥水性を有するフッ素系の樹脂をコーティングしている。これにより、封止栓を通じて電解液の蒸発が抑えられ、電解液揮発による容量異常の発生が低減する効果が見込まれる。このように本発明では、封止弁自体に表面処理により、特別の効果をもたらすことができる利点がある。
【0049】
(実施例6)
封止栓に、弁の径が注入孔の口径の1.15倍であり、封止弁にゴム硬さ30のEPDMをからなる封止栓を用いた他は、実施例3と同じ封止構造をもつ電気二重層コンデンサを作製し、実施例1と同様のサイクル試験を行い評価した。その結果、容量変化異常数0個、ESR変化異常数1個、外観異常数0個であった。
【0050】
本実施例では、実施例3と同様、電極に活性炭を使用する電気二重層コンデンサに、本発明の封止栓を使用したが、少しのガス発生による内圧上昇がESR値に敏感に影響される電気二重層コンデンサに対し、ゴム硬度、弁径の両面から圧力制御ができる本封止弁の利点を生かし最適化した結果、実施例1と同様、精度よくガス抜き動作が起こり、安定した電気二重層コンデンサの容量特性が得られた。
【0051】
(比較例1)
従来の封止栓を使用した密閉式電池の構成は以下の通りである。図7に従来の封止栓を使用した電池の構造を示す。図7は、封止栓11が支持板10が接着剤13で固定されることにより、ガスケット12に設けられた注液孔14を塞いでいる部分を示す。この封止栓11は弾性を有するゴム材よりなっている。支持板10は封止栓11を固定するために使用されるもので、それ自体が変形しにくいプラスチックおよび金属材料のものが使用される。これらの封止構造以外の構成は、上記の本発明の実施例1に示したものと同様である。
【0052】
実施例1と同様のサイクル試験を行い評価した。その結果、容量変化異常数5個、ESR変化異常数16個、外観異常数7個であった。
【0053】
本比較例1は、特性異常が多かったが、これは次の理由によるものと考えられる。本比較例1の封止構造は、封止栓を支持板で固定する方法をとっているが、これは内圧上昇によるガス抜けの制御が、封止栓のもつ弾性だけで決まらず、封止栓を固定する状態によって変化するためである。つまり、支持板の接着状態により、支持板が封止栓を抑える圧力が弱くなると、栓の作動圧力は低くなり、反対に支持板の封止栓を抑える圧力が高くなると、栓の作動圧力は高くなる。ゴムの弾性は、ほぼそのゴム材によって決まり、大きく違わないが、支持板が封止栓を抑える圧力は、制御が難しくばらつきが大きくなる。このため電池の内圧制御のばらつきが大きくなったため、サイクルでの電池特性が安定しなかったといえる。
【0054】
(比較例2)
電極に活性炭を使用した他は、比較例1と同じ構成を持つ電気二重層コンデンサを作製し、実施例1と同様のサイクル試験を行い評価した。その結果、容量変化異常数4個、ESR変化異常数28個、外観異常数9個であった。
【0055】
本比較例2は、少しのガス発生による内圧上昇がESR値に敏感に影響される電気二重層コンデンサであったため、内圧制御のばらつきの影響を大きく受け、比較例1より異常が多くなっている。
【0056】
表1に上記の本発明の実施例と比較例の蓄電デバイスの評価結果をまとめて示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の封止栓は、弾性を有し、注液孔への注入方向に狭まった円錐台状の弁部を有しており、これを密閉式蓄電デバイスの封止栓に使用した場合には、次のような効果がある。
(1)封止栓として自身が弁作用を有するため、弁作動圧力を任意かつ精度よく調節でき、ガス発生により蓄電デバイスの内圧が上昇した際の防爆安全性を向上できる。
(2)また、本封止栓は、蓄電デバイス内部のガスをデバイス外部に放出して内圧が低下したときは、弁部(弾性体)が元の状態に復帰して、再び密閉状態が維持されるので、ガス漏れや液漏れを生じることなく、本来の充放電機能を支障なく発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の封止栓の構造示す斜視図である。
【図2】本発明の封止栓のその他の構造例を示す断面図である。
【図3】本発明の封止栓を使用した第1の実施の形態の密閉式蓄電デバイスの封止部の図で、(a)は平面図、(b)は(a)のA―A’線に断面図である。
【図4】本発明の封止栓を使用した第2の実施の形態の密閉式蓄電デバイスの封止部の図で、(a)は平面図、(b)は(a)のA―A’線に断面図である。
【図5】本発明の封止栓を使用した第3の実施の形態の密閉式蓄電デバイスの封止部の図で、(a)は平面図、(b)は(a)のA―A’線に沿った断面図、(c)は(a)のB―B’線に沿った断面図である。
【図6】本発明の封止栓を使用した第4の実施の形態の密閉式蓄電デバイスの封止部の図で、(a)は平面図、(b)は(a)のA―A’線に沿った断面図、(c)は(a)のB―B’線に沿った断面図である。
【図7】従来の封止栓を使用した電池の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 支持体
2 弁部
2a 弁軸部
3 封止弁
4,12 ガスケット
5,13 接着剤
6,14 注液孔
7 排気溝
8 排気用切欠き部
10 支持板
11,50 封止栓
20 金属棒
30 溝
40 凹部
Claims (16)
- ガスケットによって外装され、該ガスケットに電解液の円柱状の注液孔を備え、封止栓により前記注液孔が封止されている密閉式蓄電デバイスであって、前記封止栓は前記注液孔に装着され、前記蓄電デバイス内部を封止し、板状の支持体と、該支持体に接続され、前記注液孔に挿入される封止弁とを備え、前記封止弁が前記支持体に接続された弁軸部と、該弁軸部に接続され、前記挿入される方向に狭まる円錐台状の弾性を有する弁部とを備え、前記弁部の上端面外形の直径が前記注液孔の口径の1.1〜1.3倍であり、前記支持体の幅が前記注液孔の口径よりも小さいことを特徴とする密閉式蓄電デバイス。
- ガスケットによって外装され、該ガスケットに電解液の円柱状の注液孔を備え、封止栓により前記注液孔が封止されている密閉式蓄電デバイスであって、前記封止栓は前記注液孔に装着され、前記蓄電デバイス内部を封止し、板状の支持体と、該支持体に接続され、前記注液孔に挿入される封止弁とを備え、前記封止弁が前記支持体に接続された弁軸部と、該弁軸部に接続され、前記挿入される方向に狭まる円錐台状の弾性を有する弁部とを備え、前記弁部の上端面外形の直径が前記注液孔の口径の1.1〜1.3倍であり、前記支持体の幅が前記注液孔の口径よりも大きく、前記支持体に前記注液孔に連座する溝を備えていることを特徴とする密閉式蓄電デバイス。
- ガスケットによって外装され、該ガスケットに電解液の円柱状の注液孔を備え、封止栓により前記注液孔が封止されている密閉式蓄電デバイスであって、前記封止栓は前記注液孔に装着され、前記蓄電デバイス内部を封止し、板状の支持体と、該支持体に接続され、前記注液孔に挿入される封止弁とを備え、前記封止弁が前記支持体に接続された弁軸部と、該弁軸部に接続され、前記挿入される方向に狭まる円錐台状の弾性を有する弁部とを備え、前記弁部の上端面外形の直径が前記注液孔の口径の1.1〜1.3倍であり、前記支持体の幅が前記注液孔の口径よりも大きく、前記支持体に前記注液孔に連座する切欠きを備えていることを特徴とする密閉式蓄電デバイス。
- 前記封止栓の前記支持体の端部が前記ガスケットの表面に接着剤で固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の密閉式蓄電デバイス。
- 前記ガスケットの表面に凹部を備え、該凹部に前記支持体が装着され、前記支持体の端部が前記ガスケットの表面に接着剤で固定されていることを特徴とする請求項1または3に記載の密閉式蓄電デバイス。
- 前記接着剤がシリコーン樹脂またはエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項4または5に記載の密閉式蓄電デバイス。
- 前記弁部の材料としてゴム材を使用したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の密閉式蓄電デバイス。
- 前記弁部の表面がフッ素樹脂で被覆されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の密閉式蓄電デバイス。
- 前記ゴム材としてエチレンとプロピレンと非共役ジエン化合物との三元共重合体を使用したことを特徴とする請求項7記載の密閉式蓄電デバイス。
- 前記支持体がゴム板または金属板である請求項1〜9のいずれか一項に記載の密閉式蓄電デバイス。
- 前記支持体および前記弁部がゴム材からなり、前記支持体の方が前記弁部よりも硬さが大きいことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の密閉式蓄電デバイス。
- 前記弁部の前記ゴム材の硬さが20〜60であることを特徴とする請求項7,9,11のいずれか1項に記載の密閉式蓄電デバイス。
- 前記封止弁の前記弁軸部に金属棒が挿入されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の密閉式蓄電デバイス。
- 前記弁部の上端面の前記弁軸部との境界と前記弁部縁との間にリング状に溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の密閉 式蓄電デバイス。
- 前記ガスケット内に多孔性セパレータを挟んで活物質としてポリシアノインドールを含む正極と、活物質としてポリキノキサリンを含む負極と、電解液として硫酸水溶液を備えた電池素子を有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の密閉式蓄電デバイス。
- 前記ガスケット内に多孔性セパレータを挟んで一対の活性炭電極と、電解液として硫酸水溶液を備えた電気二重層コンデンサ素子を有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の密閉式蓄電デバイス。
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