JP4046204B2 - データ通信方法ならびに通信端末装置および端末制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、子局としての複数の通信端末装置が、親局としての端末制御装置による一括ポーリングに応答してデータを送出するデータ通信方法ならびに通信端末装置および端末制御装置に係り、特に、一括ポーリングによってデータ要求を受けた各通信端末が、それぞれ異なったタイミングで応答データを送出するデータ通信方法ならびに通信端末装置および端末制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、1つの親局に複数の通信端末(子局)が半二重通信で接続された1:nのマルチドロップ形態の通信システムでは、親局が一括要求電文を送出する一括ポーリングによって各通信端末からデータ(応答電文)を収集する場合、一括要求電文に応答して各通信端末が一斉に応答電文を送出してしまうと、応答電文同士が回線上で衝突してしまう。このような問題点を解決し、一括要求電文に応答して各通信端末から送出される応答電文を衝突させずに収集する一括ポーリング方式として、いわゆる『2分法』と呼ばれる方式が提案されている。
【0003】
『2分法』では、初めに複数の全ての通信端末に対して一括ポーリングを行い、各通信端末から送出された応答電文に衝突が生じると、次は複数の通信端末を2つのグループに2分し、それぞれのグループに対して別々に一括ポーリングを行う。ここでも応答電文に衝突が生じると、次は各グループをさらに2分し、衝突が発生しなくなるまで2分化を繰り返す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来技術では、通信端末数がMの場合、応答電文に衝突が発生しなくなるまで、最大でlog2 M回の一括ポーリングが必要となる。このため、通信端末数が増えると多大な時間を費やすことになるという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、上記した従来技術の問題点を解決し、一括ポーリングによって同時にデータ要求を受けた各通信端末が、それぞれ異なったタイミングで応答電文を送出するようにしたデータ通信方法ならびに通信端末装置および端末制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じた点に特徴がある。
(1) 本発明の通信端末装置は、一括要求電文の受信を検知する検知手段と、自局に固有の識別番号を記憶する手段と、前記識別番号の関数である応答待ち時間を求める演算手段と、一括要求電文の受信に応答して、前記応答待ち時間の経過後に応答電文を送出する送出手段とを具備した。
【0007】
上記した構成によれば、親局から一括要求電文が送出されると、識別番号に基づいて応答待ち時間が求められ、応答待ち時間の経過後に応答電文が送出される。したがって、複数の通信端末装置が一括要求電文を同時に受信した場合でも、各通信端末装置からは異なるタイミングで応答電文が送出される。
(2) 本発明の端末制御装置は、待ち時間設定番号を含む一括要求電文を送出するポーリング手段と、応答電文の衝突の有無を判定する衝突判定手段と、正規に受信された応答電文を登録する手段とを具備し、前記ポーリング手段は、応答電文に衝突が生じると、異なる待ち時間設定番号を含む一括要求電文を再送出するようにした。
【0008】
上記した構成によれば、自身が送出した待ち時間設定番号を含む一括要求電文に対して複数の通信端末装置から送出された応答電文に衝突が生じると、前回とは別の待ち時間設定番号を含む一括要求電文が送出される。したがって、通信端末装置から応答電文が送出させるタイミングを待ち時間設定番号の関数とすれば、各通信端末装置から応答電文を異なるタイミングで送出させることができる。(3) 本発明のデータ通信方法では、親局は、ある一の関数計算を指示して一括要求電文を送出する。各通信端末装置は、それぞれ自局に固有の識別番号に対して、前記指示された関数計算を実行して応答待ち時間を求め、応答待ち時間の経過後に応答電文を送出する。親局は、各通信端末装置から送出された応答電文の衝突を検知すると、前回までとは異なる他の一の関数計算を指示して一括要求電文を再送出する。
【0009】
上記した構成によれば、親局から一括要求電文が送出され、ここで指示された関数計算によって得られた応答待ち時間が複数の通信端末装置において偶発的に一致し、これらの応答電文が衝突しても、次の一括要求電文では、前回とは異なる関数計算が指示されるので、今度は各応答電文を異なるタイミングで送出できるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図1は、本発明を適用したデータ通信システムの主要部のブロック図である。さらに具体的にいえば、図1は、本発明を適用した自動検針システムのブロック図であり、親局1には複数の通信端末2が1:nのマルチドロップ形態で接続され、両者は半二重通信方式によりデータ通信を行う。各通信端末2には、電子式電力メータあるいは電子式ガスメータ等の電子メータ4が接続されており、各電子メータ4による検針値は各通信端末2を経由して親局へ伝送される。
【0011】
このような構成の自動検針システムでは、電子メータ4を新規に設置した場合、親局1が各電子メータ4を識別するための情報、すなわち各通信端末2のアドレスを、検針に先立って親局1へ予め通知しておく必要がある。このため、親局1では新規に設置した全ての電子メータ4の通信端末2を対象に、予め一括ポーリングを行ってアドレスを送出させ、これを収集して管理する。以下では、上記したように各通信端末2のアドレスを親局1が一括ポーリングによって収集する場合を例にして本発明を説明する。
【0012】
親局1において、通信インターフェース(I/F)10は、自局と通信回線3との接続を制御する。ポーリング部11は、アドレスの返送を一括して要求するための電文(以下、一括要求電文と表現する)や、検針値等のメンテナンスデータの返送を個別に要求するための電文(以下、メンテナンス要求電文と表現する)等を通信I/F10を介して通信回線3上に送出する。
【0013】
衝突判定部12は、一括要求電文に応答して各通信端末2から送出された応答電文の衝突の有無を判定する。アドレス登録部13には、他の応答電文と衝突せずに受信された応答電文内に含まれるアドレスが登録される。応答タイミング設定部14は、前記一括要求電文に、後に詳述する待ち時間設定番号Nを挿入する。メンテナンスデータ収集部15は、メンテナンス要求電文に応答して各電子メータ4から送出されるメンテナンスデータを収集する。
【0014】
一方、通信端末2において、通信I/F20は、自局と通信回線3との接続を制御する。ポーリング検知部21は、親局1から送出された一括要求電文やメンテナンス要求電文を検知する。アドレス記憶部22には、自局に固有の識別番号であるアドレスが予め記憶されている。待ち時間演算部24は、前記ポーリング検知部21によって一括要求電文が検知されると、後に詳述するように、電文中の待ち時間設定番号Nと前記アドレス記憶部22に記憶されたアドレスとに基づいて待ち時間ΔTnを演算する。
【0015】
応答電文送出部23は、一括要求電文が検知されると、前記アドレス記憶部22に記憶されたアドレスを含む応答電文を、前記待ち時間ΔTnの経過後に通信回線3上へ送出する。データ送出部25は、メンテナンス要求電文に応答してメンテナンスデータを送出する。I/F26は、自局と電子メータ4との接続を制御する。
【0016】
図2は、前記通信端末2の待ち時間演算部24の動作内容を説明するための図である。待ち時間演算部24には、親局1から送出された待ち時間設定番号Nに基づいて待ち時間ΔTnを演算するために、複数の待ち時間設定番号N(本実施形態では、“1”〜“6”)ごとに、自局のアドレスに対して実行する関数計算の内容が登録されている。
【0017】
本実施形態では、待ち時間設定番号“1”に対しては、アドレスの下1桁と下2桁とを加算する関数が登録されている。同様に、待ち時間設定番号“2”に対しては、下1桁と下3桁とを加算する関数、待ち時間設定番号“3”に対しては、下1桁と下4桁とを加算する関数、待ち時間設定番号“4”に対しては、下2桁と下3桁とを加算する関数、待ち時間設定番号“5”に対しては、下2桁と下4桁とを加算する関数、待ち時間設定番号“6”に対しては、下3桁と下4桁とを加算する関数が、それぞれ登録されている。
【0018】
例えば、自局のアドレスが“9082”の場合、図2に示したように、待ち時間設定番号として“1”が入力されると、下1桁の“2”と下2桁の“8”とが加算され、待ち時間係数kとして“10”が求められる。同様に、待ち時間設定番号“2”が入力されると、下1桁の“2”と下3桁の“0”とが加算されて待ち時間係数“2”が求められる。
【0019】
このようにして待ち時間係数kが求められると、待ち時間演算部24はさらに、当該待ち時間係数kと単位時間T0 との積を今回の待ち時間ΔTnとする。この単位時間T0 は、応答電文の送出に要する時間に所定の安全率(マージン)を加算した値であり、本実施形態では300msに設定されている。このため、図2に示したように、待ち時間係数kが“10”であれば、待ち時間ΔTnは3000msとなり、待ち時間係数kが“2”であれば、待ち時間ΔTnは600msとなる。
【0020】
図3(a) は、親局1から各通信端末2へ送出される前記一括要求電文のデータフォーマットを示した図であり、同図(b) は、各通信端末2から親局1へ送出させる前記応答電文のフォーマットを示した図である。
【0021】
一括要求電文は、データ長“1”のスタートテキスト(STX)と、データ長“13”の共通部と、データ長“1”の情報部と、データ長“1”のエンドテキスト(ETX)と、データ長“2”のブロックチェックシーケンス(BCC)とにより構成されている。応答電文のフォーマットも、同図(b) に示したように、前記待ち時間設定番号Nを格納するための情報部を含まない点を除いて同様の構成である。
【0022】
前記共通部は、データ長“3”のデータ長領域と、データ長“1”の情報種別領域と、データ長“6”のアドレス領域と、データ長“1”のポートNo.領域と、データ長“2”の種別コード領域とにより構成されている。
【0023】
以下、本実施形態の動作を、フローチャートおよびプロトコルシーケンスを参照して説明する。図5は、親局1の動作を示したフローチャートであり、図6は、通信端末2の動作を示した図である。図7、8は、親局1と通信端末2との間での通信例を示した図である。本実施形態では、1つの親局1に5つの通信端末2(2a,2b,2c,2d,2e)が接続されているものとして説明する。
【0024】
親局1では、ステップS100においてT1タイマ(図示せず)がスタートする。このT1タイマは、親局1が各通信端末2に対して一括要求電文の送出を繰り返す周期であり、本実施形態では、予め5分に設定されている。ステップS101では、応答タイミング設定部14が、今回の待ち時間設定番号Nを選択してポーリング部11へ通知する。ここでは、待ち時間設定番号Nとして最初に“1”が選択されたものとして説明する。ステップS102では、ポーリング部11が、選択された待ち時間設定番号“1”を前記情報部に格納した一括要求電文を作成して通信回線3上へ送出する。
【0025】
このとき、各通信端末2では、ステップS200においてポーリング検知部21が一括要求電文を検知すると、ステップS201では、親局1へのアドレスの登録が完了したときにセットされるアドレス通知済フラグがチェックされる。ここでは未だセットされていないのでステップS202へ進む。ステップS202ではT2タイマ27がスタートする。
【0026】
このT2タイマ27は、一括要求電文が検出されてからの経過時間を計測するタイマである。ステップS203では、一括要求電文の情報部に含まれる待ち時間設定番号Nが抽出されて待ち時間演算部24へ通知される。ステップS204では、待ち時間設定番号Nとアドレス記憶部22に記憶されている自局のアドレスとに基づいて、前記図2に関して説明した関数計算により待ち時間係数kが演算される。
【0027】
図4は、本実施形態における各通信端末2a〜2eのアドレスと、待ち時間設定番号Nごとに求められる待ち時間係数kの関係を示した図である。本実施形態では、前記したように、最初は待ち時間設定番号Nとして“1”が抽出されるので、アドレス“2002”の通信端末2aでは待ち時間係数として“2”が求められる。同様に、アドレス“2322”の通信端末2bでは、待ち時間係数“4”が求められ、アドレス“3631”の通信端末2cでは、待ち時間係数“4”が求められ、アドレス“5678”の通信端末2dでは、待ち時間係数“15”が求められ、アドレス“7830”の通信端末2eでは、待ち時間係数“3”が求められる。
【0028】
ステップS205では、待ち時間係数kと単位時間(本実施形態では、300ms)との積が待ち時間ΔTnとして求められる。ステップS206では、自局に関して求められた前記待ち時間ΔTnとT2タイマ27の計時時間とが一致したか否かが判定される。なお、通信回線としてメタル回線を利用した場合、その特性上、電文を受信してから送出するまでに所定の待機時間(本実施形態では、180ms)が必要となる。このため、本実施形態ではT2タイマ27の計時時間から180msを減じた計時時間と待ち時間ΔTnとを比較するようにしており、以下でも、T2タイマ27の計時時間は、一括要求電文を検知してから180ms経過後が計時開始タイミングとなっているものとする。
【0029】
なお、このようなタイミング補正は、例えばT2タイマ27の初期値を、予め−180msとしたり、あるいは待ち時間ΔTnに180msを加算した値とT2タイマ27の計時時間とを比較することによって達成することができる。
【0030】
ステップS206において、待ち時間ΔTnとT2タイマ27の計時時間とが一致していると判定されると、応答電文返送部23は、アドレス記憶部22に記憶されたアドレスを共通部のアドレス領域に格納した応答電文を、ステップS207において通信回線3上へ送出する。
【0031】
すなわち、図7に例示したように、T2タイマが前記基準タイミングから600msを計時すると、通信端末2aからアドレス“2002”を含む応答電文が送出され、T2タイマが900msを計時すると、通信端末2eからアドレス“7830”を含む応答電文が送出され、T2タイマが1200msを計時すると、通信端末2b,2cからアドレス“2322”,“3631”をそれぞれ含む応答電文が送出され、T2タイマが4500msを計時すると、通信端末2dからアドレス“5678”を含む応答電文が送出される。
【0032】
このとき親局1では、ステップS103において、最初にアドレス“2002”を含む応答電文が受信され、ステップS104では、当該応答電文が正常に受信されているか否かが衝突判定部12によって判定される。本実施形態では、図7に例示したように、アドレス“2202”を含む応答電文は他の応答電文と衝突することなく正常受信されるので、ステップS105では、アドレス“2202”がアドレス登録部13に登録される。ステップS106ではT1タイマが参照され、タイムアウトしていなければ、ステップS103へ戻って次の応答電文を待つ。本実施形態では、図7に例示したように、次いでアドレス“7830”を含む応答電文が、他の応答電文と衝突することなく正常受信されるので、ステップS105では、アドレス“7830”がアドレス登録部13に登録される。
【0033】
再びステップS103へ戻ると、図7に例示したように、今度はアドレス“2322”を含む応答電文と“3431”を含む応答電文とが検出される。しかしながら、各応答電文は衝突しているので、各応答電文に含まれるアドレスはアドレス登録部13に登録されること無く、当該処理はステップS106を経てステップS103へ戻る。ステップS103では、図7に例示したように、今度はアドレス“5678”を含む応答電文が受信され、これも他の応答電文と衝突することなく正常受信されるので、ステップS105では、アドレス“5678”がアドレス登録部13に登録される。
【0034】
このように、本実施形態では待ち時間ΔTnを単位時間T0 (300ms)の整数倍にしたので、待ち時間係数kが異なれば、各通信端末2から送出される応答電文の衝突を回避できる。
【0035】
その後、ステップS106においてT1タイマのタイムアウトが検知されると、ステップS107では、応答電文がアドレス登録部13に新規登録されたか否かが判定され、ここでは3つのアドレスが新規登録されたのでステップS108へ進む。ステップS108では、アドレスが新規登録された通信端末に対してメンテナンス要求電文が送出される。
【0036】
ここでは、3つの通信端末2a,2d,2eのアドレス“2202”,“7830”,“5878”が新規登録されており、最初のステップS108では、親局1のポーリング部11から、アドレス“2202”を含むメンテナンス要求電文が送出される。
【0037】
このとき通信端末2aでは、図6のステップS210において自局宛のメンテナンス要求電文を検知すると、ステップS211では、電子メータ4からI/F26を介して検針値を受け取り、これをメンテナンスデータとしてデータ送出部25から送出する。
【0038】
親局1では、ステップS109において通信端末2aから送出されたメンテナンスデータを受け取ると、これをメンテナンスデータ収集部15へ格納する。ステップS110では、図7に例示したように、登録確認終了メッセージを子機2aに対して送出する。このとき、通信端末2aはステップS212において自局宛の登録確認終了メッセージを検知すると、ステップS213において、前記アドレス通知済フラグをセットする。
【0039】
親局1では、登録確認終了メッセージを送出すると、ステップS111において、新規登録された通信端末に対するメンテナンス要求が全て終了したか否かが判定される。本実施形態では、通信端末2d(アドレス“7830”)および2e(アドレス“5878”)に関するメンテナンス要求が終了していないのでステップS108〜S111の処理が繰り返され、図7、8に例示したように、通信端末2d、2eのメンテナンスデータもメンテナンスデータ収集部15へ格納される。
【0040】
その後、親局1では、ステップS112においてT1タイマがタイムアウトすると、当該処理はステップS100へ戻り、T1タイマを再スタートした後、ステップS101では、応答タイミング設定部14が、今度は待ち時間設定番号Nとして“2”を選択してポーリング部11へ通知する。ポーリング部11は、ステップS102において、前記と同様に、待ち時間設定番号“2”を情報部に格納した一括要求電文を作成して通信回線3上へ送出する。
【0041】
このとき、図4に示したように、アドレス“2322”の通信端末2bでは、待ち時間係数“5”が求められ、アドレス“3631”の通信端末2cでは、待ち時間係数“7”が求められる。このため、図7に例示したように、T2タイマ27が前記基準タイミングから1500msを計時すると、通信端末2bからアドレス“2322”を含む応答電文が送出され、T2タイマ27が2100msを計時すると、通信端末2cからアドレス“3631”を含む応答電文が送出されるので、それぞれの応答電文は、今度は衝突することなく、親局1において正常受信される。
【0042】
その後、親局1の処理が再びステップS101へ進むと、今度は待ち時間設定番号Nとして“3”が選択され、ポーリング部11は、ステップS102において、待ち時間設定番号“3”を情報部に格納した一括要求電文を作成して通信回線3上へ送出する。しかしながら、本実施形態では全ての通信端末装置2a〜2eからのアドレス収集が既に完了しており、各通信端末装置2のアドレス通知済フラグは全てセットされている。したがって、ステップS106においてT1タイマがタイムアウトした後でもアドレスは新規登録されておらず、当該処理はステップS107を経て終了する。
【0043】
本実施形態によれば、親局1から送出された一括要求電文を受信した各通信端末2は、自局に固有のアドレスに基づいて応答待ち時間ΔTnを求め、予定のタイミングから応答待ち時間ΔTnの経過後に応答電文を送出するので、各通信端末2からは異なるタイミングで応答電文が送出されることになり、各応答電文の通信回線3上での衝突を実質的に回避できるようになる。
【0044】
なお、上記した実施形態では、各通信端末2は、一括要求電文を受信してから180msの待機時間経過後を待ち時間ΔTnの計時開始タイミングとするものとして説明したが、本発明はこれのみに限定されず、一括要求電文を受信してから応答電文を送出するまでに待機時間を設定する必要のない通信回線を利用するのであれば、一括要求電文の受信検知タイミングを計時開始タイミングとしても良い。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、以下のような効果が達成される。
(1) 本発明の通信端末装置によれば、親局から一括要求電文が送出されると、自局に固有の識別番号に基づいて応答待ち時間が求められ、この応答待ち時間の経過後に応答電文が送出される。したがって、複数の通信端末装置が一括要求電文を同時に受信した場合でも、各通信端末装置からは異なるタイミングで応答電文が送出され、通信回線上での応答電文同士の衝突を実質的に回避できるようになる。
(2) 本発明の端末制御装置によれば、待ち時間設定番号を含む一括要求電文に対して複数の通信端末装置から送出された応答電文に衝突が生じると、前回とは別の待ち時間設定番号を含む一括要求電文が送出される。したがって、通信端末装置から応答電文が送出させるタイミングを待ち時間設定番号の関数とすれば、各通信端末装置から応答電文を異なるタイミングで送出させることができ、通信回線上での応答電文の衝突を実質的に回避できるようになる。
(3) 本発明のデータ通信方法によれば、親局は、ある一の関数計算を指示して一括要求電文を送出し、各通信端末装置から送出された応答電文の衝突を検知すると、前回までとは異なる他の一の関数計算を指示して一括要求電文を再送出する。したがって、親局によって最初に指示された関数計算によって得られた応答待ち時間が複数の通信端末装置において偶発的に一致し、これらの応答電文が衝突しても、次の一括要求電文では、前回とは異なる関数計算が指示されるので、今度は各応答電文を異なるタイミングで送出できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したデータ通信システムの主要部のブロック図である。
【図2】通信端末2の待ち時間演算部24の動作を説明するための図である。
【図3】一括要求電文および応答電文のフォーマットを示した図である。
【図4】各通信端末2a〜2eのアドレスと、待ち時間設定番号Nごとに求められる待ち時間係数kの関係を示した図である。
【図5】親局1の動作を示したフローチャートである。
【図6】通信端末2の動作を示した図である。
【図7】親局1と通信端末2との間での通信例を示した図(その1)である。
【図8】親局1と通信端末2との間での通信例を示した図(その2)である。
【符号の説明】
1…親局、2…通信端末、3…通信回線、4…電子メータ、10,20…通信I/F、11…ポーリング部、12…衝突判定部、14…応答タイミング設定部、21…ポーリング検知部、24…待ち時間演算部
Claims (10)
- 親局からのポーリングによるデータ要求を検知して応答電文を送出する通信端末装置において、
一括要求電文の受信を検知する検知手段と、
自局に固有の識別番号を記憶する手段と、
前記識別番号の関数である応答待ち時間を求める演算手段と、
一括要求電文の受信に応答して、応答待ち時間の経過後に応答電文を送出する送出手段とを具備し、
前記演算手段は、通信回線を介して親局から通知される待ち時間設定番号に基づいて関数の内容を決定することを特徴とする通信端末装置。 - 前記送出手段は、一括要求電文の受信検知タイミングから応答待ち時間の経過後に応答電文を送出することを特徴とする請求項1に記載の通信端末装置。
- 前記送出手段は、一括要求電文の受信検知タイミングから所定の待機時間および前記応答待ち時間の経過後に応答電文を送出することを特徴とする請求項1に記載の通信端末装置。
- 前記演算手段は、前記通知された待ち時間設定番号に基づいて決定された関数に前記識別番号を適用して待ち時間係数を求め、この待ち時間係数と予定の単位時間との積を応答待ち時間とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の通信端末装置。
- 前記単位時間は、応答電文の送信に要する時間よりも長いことを特徴とする請求項4に記載の通信端末装置。
- 前記待ち時間係数は、識別番号の複数の桁の数値の和であることを特徴とする請求項4または5に記載の通信端末装置。
- 前記加算する桁の組み合わせは、通信回線を介して通知される待ち時間設定番号に基づいて決定されることを特徴とする請求項6に記載の通信端末装置。
- 前記請求項1ないし7のいずれかに記載の通信端末装置の親局として機能し、各通信端末装置へ一括要求電文を送出して応答電文を収集する端末制御装置において、
待ち時間設定番号を含む一括要求電文を送出するポーリング手段と、
応答電文の衝突の有無を判定する衝突判定手段と、
正規に受信された応答電文を登録する応答電文登録手段とを具備し、
前記ポーリング手段は、応答電文に衝突が生じると、異なる待ち時間設定番号を含む一括要求電文を再送出することを特徴とする端末制御装置。 - 親局から送出された一括要求電文に応答して複数の通信端末装置が応答電文を送出するデータ通信方法において、
親局は、ある一の関数計算を指示して一括要求電文を送出し、
各通信端末装置は、前記一括要求電文の受信に応答して、それぞれ自局に固有の識別番号に対して前記指示された関数計算を実行して応答待ち時間を求め、前記応答待ち時間の経過後に応答電文を送出し、
親局は、各通信端末装置から送出された応答電文の衝突を検知すると、前回までとは異なる他の一の関数計算を指示して一括要求電文を再送出することを特徴とするデータ通信方法。 - 前記他の一の関数計算の指示および一括要求電文の再送出は、応答電文の衝突が検知されなくなるまで繰り返されることを特徴とする請求項9に記載のデータ通信方法。
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