JP4045103B2 - 軟質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

軟質ポリウレタンフォームの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、軟質ポリウレタンフォームの製造方法に関する。さらに詳しくは、発泡効率の高い、自動車等のヘッドレスト等の表皮一体型フォームの成形に有用な軟質ポリウレタンフォーム、その製造方法およびその用途に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
従来より軟質ポリウレタンフォームは、高い反発弾性等を有することから車両用内装材の分野、たとえば車両用ヘッドレストの分野等で用いられている。
このような自動車用ヘッドレストに使用される軟質ポリウレタンフォームには、クッション材と同等の触感を付与するための高い反発弾性、適度な硬度などの諸特性が求められるが、近年においては、車両の軽量化、車両内での操作性の向上等のため、内装部品についてもその軽量化が要求されていた。
【0003】
従来、たとえば発泡剤として二酸化炭素を用いて軽量化する試みがなされているが、軽量化率(水を発泡剤として用いた重量に対する割合)はせいぜい15%程度、よくても20%程度であり、さらなる軽量化が求められていた。たとえば、Tavernaの文献(POLYURETHANE EXPO‘96予稿集 p.370〜375、表1)では、液化炭酸ガスをポリオール100重量部に対して1.2重量部加えることで軽量化率を11.6%、2重量部加えることで軽量化率を14.8%という低密度化に止まっている。これはモールドフォーム用の原料を蓋のない容器に入れて発泡(フリー発泡)させたものの値である。
【0004】
当該文献には、金型で発泡させた軟質ポリウレタンフォームの低密度化に関する評価も掲載されている。通常モールドフォームの形成では、最低成形可能な原料充填量に対して過剰に原料を投入すること(オーバーパック)が行なわれており、この過剰率を示さない限りモールドフォームの密度の比較から低密度化の評価を行なうことは難しいが、前記文献には過剰率に関する記載はない。したがって、前記過剰率を用いない場合には、該当するモールドフォーム用原料を用いたフリー発泡で得られた軟質ポリウレタンフォームの密度、ないし最大発泡高さから軽量化の評価を行うことができるが、より正確にはフリー発泡によるポリウレタンフォームの最大発泡高さを比較することにより軽量化の評価を行うことが好ましいが、前記文献にはそのような軽量化に係る記載もない。
【0005】
一方、このような軟質ポリウレタンフォームを用いたヘッドレストの形成には、所望の形状に金型発泡させたポリウレタンフォームの周りに、表皮シートを貼り付ける方法が知られている。しかしながら、表皮シートを貼り付けるために接着剤等が必要であり、また、作業工程も接着剤を塗る工程、表皮シートを隙間なく均等に貼り付ける工程等、複雑な工程を必要としていた。
【0006】
このため、裁断、縫製された、内側にスラブフォームが付いた表皮シートを金型内にセットし、比較的高い発泡圧によりその表皮シート内に発泡原料を供給して、表皮シートと発泡したウレタンフォームとが隙間なく密着して一挙にヘッドレストを形成させるいわゆる表皮一体型成形法が試みられている。しかし従来の方法では、発泡体が表皮シートへ含浸し、良好な感触のヘッドレストが得られない場合があった。
【0007】
また、二酸化炭素を発泡剤として用い、軽量化を図るとともに、フロス(泡状)発泡により、含浸を低減させる方法も試みられているが、発泡体の表皮への含浸の低減には限界があった。
このため、軽量化率に優れ、しかも表皮一体型の内装部材を製造する場合には、ポリウレタンフォームの表皮への含浸を制御しうるような軟質ポリウレタンフォームおよびその製造方法の出現が求められていた。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、軽量化率に優れた軟質ポリウレタンフォームの製造方法、該軟質ポリウレタンフォームおよび該軟質ポリウレタンフォームの用途を提供することを目的としている。
【0009】
【発明の概要】
本願発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意研究し、液化炭酸ガスを発泡剤として含む発泡原料を用いて、ライズタイムが5〜40秒になるように発泡させると、得られる軟質ポリウレタンフォームの軽量化率が顕著に向上することを見出した。しかも、表皮一体型のポリウレタンフォームを成形する場合には、発泡をフロス状発泡とさせつつ、ポリウレタンの表皮シートへの含浸が少なくなることを見出し、このような軟質ポリウレタンフォームおよびその製造方法が、表皮一体型フォームの成形に極めて有用であることを見出し、本願発明を完成するに至った。すなわち、本発明に係る軟質ポリウレタンフォーム、その製造方法およびその用途は、以下を特徴としている。
【0010】
本発明に係る軟質ポリウレタンフォームの製造方法は、ポリオールと、ポリイソシアネートと、液化炭酸ガスとを含む発泡原料を、ライズタイムが5秒以上40秒以下であるように発泡させて軟質ポリウレタンフォームを製造することを特徴としている。
前記発泡原料は、さらに炭酸ガスと異なる発泡剤を含有してもよい。
【0011】
前記発泡原料は、炭酸ガスと異なる発泡剤を含有し、得られるポリウレタンフォームの密度が、液化炭酸ガスを用いずかつ炭酸ガスと異なる発泡剤を用いて発泡して得られるポリウレタンフォームの密度の80%以下であることが好ましい。
前記炭酸ガスと異なる発泡剤は、水であることが好ましい。
【0012】
前記発泡原料の注入方法は、閉じられた金型に対してゲートから注入されるクローズモールド注入であることが好ましい。
前記発泡原料は、ウレタン化触媒を含有し、該ウレタン化触媒が活性水素原子を有するアミン類であって、該ウレタン化触媒の分子量が50以上400以下であることが好ましい。
【0013】
前記活性水素原子を有するアミン類であって、分子量が50以上400以下であるウレタン化触媒は、N,N−ジメチルエタノールアミン、ビス(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)アミン、N,N,N‘−トリメチルアミノプロピルエタノールアミン、N,N−ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール、N,N−ジメチルアミノヘキサノール、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N−ジメチルアミノエチル−N’−メチルエタノールアミン、N,N,N‘−トリメチルーN’−ヒドロキシエチル−ビス(アミノエチル)エーテル、N,N−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)−N−イソプロパノールアミン、メチルヒドロキシエチルピペラジンおよびジメチルアミノプロピルジプロパノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
【0014】
本発明に係る軟質ポリウレタンフォームは、ポリオールとポリイソシアネートと液化炭酸ガスとを含む発泡原料をライズタイムが5秒以上40秒以下であるように発泡させて得られることを特徴としている。
前記発泡原料は、さらに水を含有することができる。
前記軟質ポリウレタンフォームの密度は、液化炭酸ガスを用いずかつ炭酸ガスと異なる発泡剤を用いて発泡して得られるポリウレタンフォームの密度の80%以下であることが好ましい。
【0015】
本発明に係る車両用内装材は、表皮層と、該表皮層の下に配設または充填されたパッド層とからなり、該パッド層の一部または全体が、前記軟質ポリウレタンフォームで構成されていることを特徴としている。
本発明に係る車両用ヘッドレストは、袋状の表皮と、該表皮内に充填されたパッド材とからなり、該パッド材の一部または全部が、前記軟質ポリウレタンフォームで構成されていることを特徴としている。
【0016】
【発明の具体的説明】
本発明に係る軟質ポリウレタンフォームは、少なくとも、ポリオール、ポリイソシアネート、液化炭酸ガスからなる発泡原料をライズタイムが5秒以上40秒以下、好ましくは5秒以上30秒以下、更に好ましくは5秒以上25秒以下であるように発泡させて得られたポリウレタンフォームである。
【0017】
なお、本明細書においてライズタイムとは、通常用いられるライズタイムと同様の意味であり、具体的には、ポリオールを含む溶液(A液)とイシシアネートを含む溶液(B液)との混合を開始してから、反応混合液が泡化して最高の高さに達するまでの時間をいう。
以下に、まず本発明の軟質ポリウレタンフォームの製造で用いるポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤等について説明する。
【0018】
[ポリオール]
本発明で用いられるポリオールは、たとえば、2価〜6価等の多価アルコール、ポリオキシアルキレンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール等が挙げられる。特に、ポリオキシアルキレンポリオール、ポリマーポリオールを用いるのが好ましい。これらのポリオールは1種単独で、または複数を併用して用いることができる。
【0019】
ポリオールの水酸基価は、好ましくは16〜120mgKOH/gであり、さらに好ましくは20〜60mgKOH/gのものが望ましい。
<多価アルコール>
前記多価アルコールとしては、たとえば、2価アルコールとしてエチレングリコール、プロピレングリコール等、3価アルコールとしてグリセリン、トリメチロールプロパン等、4価アルコールとしてペンタエリスリトール、ジグリセリン等、6価アルコールとしてソルビトール等が挙げられる。
<ポリオキシアルキレンポリオール>
前記ポリオキシアルキレンポリオールは、アルキレノキサイドを開環重合させて得られたオリゴマーないしは重合物であり、通常、触媒存在下に活性水素化合物を開始剤としてアルキレンオキサイドを開環重合させて得られる。なお、ポリオキシアルキレンポリオールはポリオキシアルキレンポリエーテルポリオールと呼称されることもある。
【0020】
本発明で用いられるポリオキシアルキレンポリオールは、好ましくは16〜120mgKOH/gであり、さらに好ましくは水酸基価が20〜60mgKOH/gであることが望ましい。ポリオキシアルキレンポリオールは1種単独で、または複数を併用して用いることができる。
以下に本発明で用いられるポリオキシアルキレンポリオールの製造に用いられる活性水素化合物、アルキレンオキサイドについて説明する。
(活性水素化合物)
ポリオキシアルキレンポリオールの製造に際して開始剤として用いられる活性水素化合物としては酸素原紙上に活性水素原子を有する活性水素化合物、窒素原子上に活性水素原子を有する化合物等が挙げられる。
【0021】
前記酸素原子上に活性水素原子を有する活性水素化合物としては、たとえば、水、炭素原子数1〜20のカルボン酸、2〜6個のカルボキシル基を有する炭素原子数2〜20の多価カルボン酸類、カルバミン酸類、炭素原子数1〜20のアルコール類、2〜8個の水酸基を有する多価アルコール類、糖類またはその誘導体、1〜3個の水酸基を有する炭素原子数6〜20の芳香族化合物類、2〜8個の末端を有しその末端に1〜8個の水酸基を有するポリアルキレノキサイド類等が挙げられる。
【0022】
炭素原子数1〜20のカルボン酸としては、たとえば、蟻酸、酢酸プロピオン酸、イソ酪酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、フェニル酢酸、ジヒドロ桂皮酸またはシクロヘキサンカルボン酸、安息香酸、パラメチル安息香酸または2-カルボキシヒドロフタレン酸等が挙げられる。
2〜6個のカルボキシル基を有する炭素原子数2〜20の多価カルボン酸類としては、たとえば、蓚酸、マロン酸、こはく酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、イタコン酸、ブタンテトラカルボン酸フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸またはピロメリット酸等が挙げられる。
【0023】
カルバミン酸類としては、たとえば、N,N-ジエチルカルバミン酸、N-カルボキシピロリドン、N-カルボキシアニリンまたはN,N’-ジカルボキシ-2,4-トルエンジアミン等が挙げられる。
炭素原子数1〜20のアルコール類としては、たとえば、メタノール、エタノール、ノルマル-プロパノール、イソ-プロパノール、ノルマル-ブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、tert-ブチルアルコール、イソ-ペンチルアルコール、tert-ペンチルアルコール、ノルマル-オクチルアルコール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、シクロペンタノール、アリルアルコール、クロチルアルコール、メチルビニルカルビノール、ベンジルアルコール、1-フェニルエチルアルコール、トリフェニルカルビノール、または、シンナミルアルコール等が挙げられる。
【0024】
2〜8個の水酸基を有する炭素原子数2〜20の多価アルコール類としては、たとえば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキセンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトールまたはジペンタエリスリトール等が挙げられる。
【0025】
糖類またその誘導体としては、たとえば、グルコース、ソルビトール、デキストロース、フラクトースまたはシュークロース等が挙げられる。
1〜3個の水酸基を有する炭素原子数6〜20の芳香族化合物類としては、たとえば、フェノール、2-ナフトール、2,6-ジヒドロキシナフタレン、ビスフェノールA等が挙げられる。
【0026】
末端に1〜8個の水酸基を有するポリアルキレンオキサイド類としては、たとえば、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドまたはそれらのコポリマー等が挙げられる。
本発明で用いる活性水素化合物のうち、窒素原子上に活性水素原子を有する活性水素化合物としては、炭素原子数1〜20の脂肪族または芳香族一級アミン類、炭素原子数2〜20の脂肪族または芳香族二級アミン類、炭素原子数2〜20の2〜3個の一級または二級アミン基を有する多価アミン類、炭素原子数4〜20の飽和環状二級アミン類、炭素原子数4〜20の不飽和環状二級アミン類、炭素原子数4〜20の無置換またはN-一置換の酸アミド類、5〜7員環の環状アミド類、炭素原子数4〜10のジカルボン酸のイミド類等が挙げられる。
【0027】
炭素原子数1〜20の脂肪族または芳香族一級アミン類としては、たとえば、メチルアミン、エチルアミン、ノルマル-プロピルアミン、イソプロピルアミン、ノルマル-ブチルアミン、イソブチルアミン、sec-ブチルアミン、tert-ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、β-フェニルエチルアミン、アニリン、o-トルイジン、m-トルイジン、p-トルイジン等が挙げられる。
【0028】
炭素原子数2〜20の脂肪族または芳香族二級アミン類としては、たとえば、ジメチルアミン、メチルエチルアミン、ジエチルアミン、ジ-ノルマル-プロピルアミン、エチル-ノルマル-ブチルアミン、メチル-sec-ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、n-メチルアニリン、ジフェニルアミン等が挙げられる。
【0029】
炭素原子数2〜20の2〜3個の一級または二級アミン基を有する多価アミン類としては、たとえば、エチレンジアミン、ジ(2-アミノエチル)アミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4-ジアミノジフェニルアミン、トリ(2-アミノエチル)アミン、N,N’-じめちるえちれんじあみん、N,N’-ジエチルエチレンジアミン、ジ(2-メチルアミノエチル)アミン等が挙げられる。
【0030】
炭素原子数4〜20の飽和環状二級アミン類としては、たとえば、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン等が挙げられる。
炭素原子数4〜20の不飽和環状二級アミン類としては、たたおえば、3-ピロリン、ピロール、インドール、カルバゾール、イミダゾール、ピラゾール、プリン等が挙げられる。
【0031】
炭素原子数4〜20の2〜3個の二級アミノ基を含む環状の多価アミン類としては、たとえば、ピペラジン、ピラジン、1,4,7-トリアザシクロノナン等が挙げられる。
炭素原子数2〜20の無置換またはN-一置換の酸アミド類としては、たとえば、アセトアミド、プロピオンアミド、N-メチルプロピオンアミド、N-メチル安息香酸アミド、N-エチルステアリン酸アミド等が挙げられる。
【0032】
5〜7員環の環状アミド類としては、たとえば、2-ピロリドン、ε-カプロラクタム等が挙げられる。
炭素原子数4〜10のジカルボン酸のイミド類としては、たとえば、こはく酸イミド、マレイン酸イミド、フタルイミド等が挙げられる。
これらの活性水素化合物のうち、本発明では、好ましくはエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、さらに好ましくはプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、特に好ましくはジプロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトールが用いられる。
【0033】
このような開始剤は、1種単独でまたは2種以上を併用して用いることができる。
(アルキレンオキサイド化合物)
本発明のポリオキシアルキレンポリオールを製造するに用いられるアルキレンオキサイド化合物としては、たとえば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2-ブチレンオキサイド、2,3-ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、メチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテルまたはフェニルグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0034】
これらのアルキンオキサイド化合物のうち、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド1,2-ブチレンオキサイドまたはスチレンオキサイドがあ好ましく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドが更に好ましい。
これらは1種単独で、または2種以上を併用して用いることができる。2種以上を併用する場合には、エチレンオキサイドが含まれることが好ましく、アルキレンオキサイド中のエチレンオキサイドの比率は5〜30質量%とすることが好ましい。
<ポリマーポリオール>
本発明において、ポリマーポリオール(ポリマー分散ポリオールともいう)とは、アクリロニトリルやスチレン等の不飽和結合を有する化合物をアゾビスイソブチロニトリル等のラジカル開始剤を用いて、ポリオール中で分散重合させて得られた一部グラフト体を含むビニルポリマー(以下、単にポリマー微粒子ということがある)の分散体をいう。
【0035】
ここで用いられるポリオールは前述のポリオールのいずれでもよいが、ポリオキシアルキレンポリオールを用いることがより好ましい。この分散重合して得られた重合体は一般的にその平均粒子径は0.1〜10マイクロメートルであることが好ましい。
本発明で用いるポリマーポリオールでは、ポリオキシアルキレンポリオール中に占めるビニルポリマー(ポリマー微粒子)の割合は、通常、好ましくは2〜50質量%であり、さらに好ましくは5〜40質量%であることが望ましい。
【0036】
なお、前記不飽和結合を有する化合物とは、分子中に不飽和結合を有する化合物であり、たとえば、アクリロニトリル、スチレン等が挙げられる。これらは1種単独で、または複数を混合して用いることができる。またこの他、分散安定剤や連鎖移動剤等を併用することができる。
[ポリイソシアネート]
本発明で用いるポリイソシアネートは特に限定されず、従来公知のトリレンジイソシアネート(2,4-体あるいは2,6-体等の異性体比率は特に限定されず、2,4-体/2,6-体が80/20の比率のものが好ましく使用される。)、トリレンジイソシアネートとポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(例えば三井武田ケミカル社製コスモネートM-200)等の混合物を好ましく用いることができる。ポリイソシアネートがトリレンジイソシアネートとポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートの混合物の場合、その混合比は98:2〜50:50(質量比)であることが好ましい。
【0037】
ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートの組成物であるポリイソシアネートまたはそのウレタン変性体、ないし、それらとトリレンジイソシアネートの混合物も好ましく使用できる。
ポリオール中あるいはレジンプレミックス中の発泡剤としての水を含む活性水素とポリイソシアネートの割合は(NCO/H(活性水素の当量比);NCOインデックス)は好ましくは0.50〜2.00、さらに好ましくは0.70〜1.50、特に好ましくは0.80〜1.20であることが望ましい。
【0038】
[発泡剤]
本発明で用いる発泡剤としては、液化炭酸ガスが用いられる。
また、液化炭酸ガス以外の発泡剤、すなわち、炭酸ガスと異なる発泡剤を併用してもよい。このような炭酸ガスと異なる発泡剤としては、水、塩化メチレン、代替フロンなどが挙げられ、このうち、水を用いることが好ましい。
【0039】
このような液化炭酸ガスは、ポリオール成分100質量部に対し、好ましくは0.1〜30質量部、さらに好ましくは0.2〜10質量部、特に好ましくは0.5〜4質量部であることが望ましい。
また、水を併用する場合には、水の使用量が、ポリオール成分100質量部に対し、好ましくは0.5〜10質量部、さらに好ましくは1〜7質量部、さらに好ましくは2〜6質量部であることが望ましい。
【0040】
発泡剤の使用量を前記範囲にすることにより、得られる軟質ポリウレタンフォームの軽量化率を高めることができる。
[ウレタン化触媒]
本発明に係る軟質ポリウレタンフォームの製造に際しては、ウレタン化触媒を用いることができる。このようなウレタン化触媒としては、アミン類が挙げられる。具体的には、たとえば活性水素原子を有しないアミン類、活性水素原子を有するアミン類、有機錫化合物などが挙げられる。これらのうちでは、活性水素原子を有するアミン類が好ましく、該活性水素原子を有するアミン類の分子量は50以上400以下であることが好ましい。
【0041】
前記活性水素原子を有しないアミン類としては、トリエチレンジアミン、ビス(N,N-ジメチルアミノエチルエーテル)、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン等の脂肪族アミン類が挙げられる。
前記活性水素原子を有するアミン類としては、N,N−ジメチルエタノールアミン、ビス(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)アミン、N,N,N‘−トリメチルアミノプロピルエタノールアミン、N,N−ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール、N,N−ジメチルアミノヘキサノール、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N−ジメチルアミノエチル−N’−メチルエタノールアミン、N,N,N‘−トリメチルーN’−ヒドロキシエチル−ビス(アミノエチル)エーテル、N,N−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)−N−イソプロパノールアミン、メチルヒドロキシエチルピペラジンおよびジメチルアミノプロピルジプロパノールアミン等の脂肪族アミン類が挙げられ、これらからなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
【0042】
前記有機錫化合物としては、オクタン酸スズ、ジブチルチンジラウレイト等が挙げられる。
これらのウレタン化触媒は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができるが、活性水素原子を有するアミン類が含まれることが好ましい。
【0043】
ウレタン化触媒の使用量は、ポリオールの総量100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部、さらに好ましくは0.5〜5質量部であることが望ましい。
また、このウレタン化触媒の総量中、50〜90質量%の範囲で活性水素原子を有する脂肪族アミン類が含まれることが好ましい。
【0044】
ウレタン化触媒を上記のような範囲で適量添加することにより、ポリオールとポリイソシアネートの反応を促進し、発泡原料のライズタイムを5〜40秒にコントロールしやすくなる。
[その他添加剤]
本発明においては、架橋剤、整泡剤などのその他添加剤を、本発明の目的を損ねない範囲で用いることができる。
(架橋剤)
本発明においては、架橋剤は特に使用しなくてもよいが、使用する場合には水酸基価が好ましくは200〜2000mgKOH/gである可能物が望ましい。
【0045】
このような架橋剤としては、たとえば、グリセリン等の脂肪族多価アルコール類、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類などが挙げられる。
このような架橋剤は、ポリオールの総量100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部、さらに好ましくは0.3〜5質量部の量を用いることが望ましい。
(整泡剤)
本発明で必要に応じて用いられる整泡剤としては、通常用いられる有機ケイ素系界面活性剤を使用することができる。
【0046】
このような整泡剤としては、たとえば、市販のSRX−274C、SF−2969、SF−2961、SF−2962(以上商品名、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)、L−5309,L−3601,L−5307,L−3600(以上商品名、日本ユニカー(株)製)などを用いることができる。
整泡剤の使用量は、ポリオールの総量100質量部に対して、好ましくは0.2〜3質量部、さらに好ましくは0.5〜2質量部であることが望ましい。
【0047】
[レジンプレミックス]
本発明では、上記のポリオール、ポリマーポリオール、必要に応じて、水、ウレタン化触媒、架橋剤、界面活性剤等を混合したレジンプレミックスを用いることが好ましい。
レジンプレミックスには、その他助剤として難燃剤、顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤等も必要に応じて添加することができる。
【0048】
ポリイソシアネートと反応させるレジンプレミックス中の上記構成成分を適宜設定して、ポリオールとポリイソシアネートと液化炭酸ガスを含む発泡原料のライズタイムが5秒以上40秒以下であるように発泡させ、本発明に係る軟質ポリウレタンフォームを得ることができる。
このようなレジンプレミックスは、好ましくは、ポリオールとしてポリオキシアルキレンポリオールおよび/またはポリマーポリオールを用い、発泡剤としての水を含有し、ポリオール100質量部に対して水を0.5〜10質量部用い、ウレタン化触媒をポリオール100質量部に対して0.1〜10質量部用い、また、このウレタン化触媒の総量中、50〜90質量%の範囲で活性水素原子を有するアミン類が含まれることが望ましい。
【0049】
ポリイソシアネートが、トリレンジイソシアネートとポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートの混合物、あるいは、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートの組成物であるポリイソシアネートまたはそのウレタン変性体、ないし、それらとトリレンジイソシアネートの混合物であり、ポリオール100質量部に対して0.1〜30質量部の液化炭酸ガスの存在下、このレジンプレミクックスをNCOインデックスが0.50〜2.00の条件でポリイソシアネートと反応させることが望ましい。
【0050】
また、使用するレジンプレミックスの粘度は発泡機での混合性、フォームの成形性の観点から2500mPa・s/25℃以下が好ましい。
[軟質ポリウレタンフォームおよびその製造方法]
軟質ポリウレタンフォームの製造方法は特に限定されないが、通常、前記レジンプレミックスとポリイソシアネートを高圧発泡機あるいは低圧発泡機等を用いて、所定の成形型内に注入して、反応、発泡、硬化させることにより、目的とする軟質ポリウレタンフォームを得ることができる。
【0051】
本発明では、前記発泡原料の注入方法は、閉じられた金型に対してゲートから注入されるクローズモールド注入であることが好ましい。
硬化時間は、通常1〜10分であることが好ましく、型温は特に限定されないが通常室温から75℃程度であり、硬化温度は室温から120℃程度であればよい。
【0052】
このような軟質ポリウレタンフォームの製造方法では、たとえば、裁断、縫製された、内側にスラブフォームが付いた表皮シートを所定の成形型内にセットし、この表皮シート内に前記発泡原料を充填して、表皮シートと発泡したポリウレタンとを隙間なく密着させて一挙にヘッドレストを形成させることができる。本発明では、発泡原料のライズタイムが5秒以上40秒以下、好ましくは5秒以上30秒以下、更に好ましくは5秒以上25秒以下であるように発泡させ、かつ液化炭酸ガスを発泡剤として用いているので、得られる軟質ポリウレタンフォームは、液化炭酸ガスを用いない場合と比べて、優れた軽量化を示す。
【0053】
また、このような軟質ポリウレタンフォームの形成においては、発泡過程でのフォームがいわゆるムース状となり、発泡したポリウレタンが表皮シートへ含浸することを抑制することができる。
前記ライズタイムが5秒以上とすることで、より均一な成形体が得られる。ライズタイムが40秒よりも長いと、優れた軽量化率を示さないことがあり、また、発泡過程にある未硬化のポリウレタンと成形型内の表面との接触時間が長くなるので、成形型内に密着させた表皮シートにポリウレタンが含浸しやすくなる。
【0054】
本発明に係る軟質ポリウレタンフォームの製造方法では、発泡剤として液化炭酸ガスに加え、水などの炭酸ガスと異なる発泡剤を併用することにより、発泡原料の発泡効率を高めるとともに、得られる軟質ポリウレタンフォームの密度を一層低減することができる。
具体的には、発泡剤として水などの炭酸ガスと異なる発泡剤を液化炭酸ガスと併用して発泡して得られた軟質ポリウレタンフォームの密度は、液化炭酸ガスを用いず、炭酸ガスと異なる発泡剤を用いて発泡させた軟質ポリウレタンフォームの密度に比べて80%以下とすることができる。この密度の変化を表わす指標として、該当するモールドフォーム用原料を用いたフリー発泡で得られた軟質ポリウレタンフォームの密度、ないし最大発泡高さから軽量化の評価を行うことができる。より正確にはフリー発泡によるポリウレタンフォームの最大発泡高さを比較することが好ましい。また、フリー発泡の高さは自動車内装材等に用いられる製品の大きさに相当する200mm以内に止めて比較することが好ましい。この値よりも発泡高さが高いと、添加した液化炭酸ガスの大気中への放散が抑えられ、かつ、ウレタンフォームの中心部の温度が上昇し、実際よりも低い密度として表わされてしまう可能性がある。
【0055】
このように軟質ポリウレタンフォームの軽量化を図ることができるのは、ライズタイムを上記範囲に設定することにより、二酸化炭素が成形体の外部へ排出される前に発泡が行なわれるためであろうと推察される。
このような本発明に係る軟質ポリウレタンフォームの全密度は、好ましくは15〜120kg/m3、さらに好ましくは18〜50kg/m3であることが望ましい。
【0056】
[用途]
このようにして得られる軟質ポリウレタンフォームは、その用途は特に限定されないが、たとえば、表皮層と外部からの衝撃等を吸収するパッド層を有する表皮一体型の車両用内装材に好ましく用いることができる。
たとえば、本発明に係る車両用内装材は、表皮層と、該表皮層の下に配設または充填されたパッド層とからなり、該パッド層の一部または全体が、前記本発明に係る軟質ポリウレタンフォームで構成されている。
【0057】
車両用内装材としてのより具体的な用途としては、たとえば、インストルメントパネル(計器盤)、シートクッション、シートバック、ドアトリム、ヘッドレスト、アームレスト等の構成材料が挙げられ、表皮シートと発泡したポリウレタンとの密着性に優れ、表皮へのポリウレタンの含浸が抑制された良好な感触の内装材を与えることができる。
【0058】
このような車両用内装材のうち、本発明の軟質ポリウレタンフォームおよびその製造方法は、シートクッション、シートバック、ヘッドレスト、アームレストに対してより好ましく、ヘッドレストに対してさらに好ましく用いることができる。
すなわち、本発明に係る車両用ヘッドレストは、袋状の表皮と、該表皮内に充填されたパッド材とからなり、該パッド材の一部または全部が、前記本発明に係る軟質ポリウレタンフォームで構成されている。
【0059】
このようなヘッドレストは、図1に示すように、ヘッドレスト1は、袋状の表皮2と、該表皮2内に充填されたパッド材3とからなり、このパッド材3の一部または全部が本発明に係る軟質ポリウレタンフォームにより構成されている。なお、このようなヘッドレスト1は、表皮2内に配置された所定形状のインサート5および該表皮2を貫通して外部に突出する該インサートに固定されたステー6からなる芯材4を有していてもよい。
(フォーム特性の測定方法)
ライズタイム:直径21cm、高さ25cmの円筒形容器に、高圧発泡機を用いて原料を混合、注入した。発泡機貯槽でのレジンプレミックスとイソシアネートの温度は25℃、液化炭酸ガスの温度は−5℃であった。注入開始から反応混合液が泡化して最高の高さに達するまでの時間をライズタイムとして計測した。
見掛け密度:JIS K−6400に記載の方法により、見かけ密度の測定を実施した。本発明では、フリー発泡で得られたフォームの中心部から切り出すことにより得られた直方体のフォームサンプルを用いて測定を行なった。
【0060】
【発明の効果】
本発明に係る軟質ポリウレタンフォーム製造方法は、液化炭酸ガスを発泡剤として用い、ライズタイムが適度な範囲にあるので、低密度の軟質ポリウレタンフォームを得ることができる。また、たとえば、表皮一体型フォームの形成において、表皮へのポリウレタンフォームの含浸を抑制し、良好な感触の表皮一体型フォームが得られる。
【0061】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら制限されるものではない。
以下、部数ないし部とは重量部を示す。
ポリオール、ポリマーポリオール、ポリイソシアネート等として以下に示す原料を使用した。
<ポリオール>
(ポリオールA)
開始剤の官能基数3、水酸基価28mgKOH/g、末端オキシエチレン基含量15重量%のポリオキシアルキレンポリオール。
<ポリマーポリオール>
(ポリマーポリオールB)
ポリオールA中でアクリロニトリルをグラフト重合せしめて合成した、水酸基価28mgKOH/g、ビニルポリマー含量20重量%のポリマーポリオール。
<ポリイソシアネート>
(ポリイソシアネートC)
ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートにポリオールをウレタン変性することにより得られたイソシアネート基(−NCO)含量25重量%のポリイソシアネート。
<その他原料>
さらに、前述のポリオール、ポリマーポリオール、ポリイソシアネートの他に、以下に示す原料を使用した。
(架橋剤−1)
ジエタノールアミン
(架橋剤−2)
トリエタノールアミン
(触媒−1)
分子内に活性水素を有するアミン系触媒
商品名;ポリキャット−17(エアープロダクツ製)
(触媒−2)
分子内に活性水素を有するアミン系触媒
商品名;カオライザー No.25(花王(株)製)
(触媒−3)
分子内に活性水素を有さないアミン系触媒混合物
商品名;Minico L−1020(活材ケミカル(株)製)
(触媒−4)
分子内に活性水素を有さないアミン系触媒混合物
商品名;Minico TMDA(活材ケミカル(株)製)
(整泡剤)
L−3601;シリコーン整泡剤(日本ユニカー(株)製)
<ポリウレタンフォームの製造>
【0062】
【実施例1】
以下に示す成分を混合してレジンプレミックスを調製した。
ポリオールA 80部
ポリマーポリオールB 20部
架橋剤−1 1.5部
架橋剤−2 2.0部
触媒−1 3.0部
整泡剤 0.5部
水 3.7部
上記レジンプレミックスにポリイソシアネートCを、レジンプレミックス中の触媒を除いた活性水素に対するポリイソシアネートのイソシアネート基の当量比(NCO Index)が0.95になる様に混合し、直ちに直径25cmの円筒状容器に混合液を注入し得られるポリウレタンフォームの発泡高さを測定した。ポリウレタンフォームは最大発泡高さに達した後、上面の沈み込みが生じるが、この最大発泡高さを規格化のためにポリウレタンフォームの重量で割った数値(最大発泡高さ/重量)を記録した。
【0063】
レジンプレミックス、ポリイソシアネートの混合は、日本キャノン製のキャノキサイド(液化炭酸ガス注入装置)を設けた高圧発泡機を用いて行なった。レジンプレミックスとポリイソシアネートの原液温度を25℃に、液化炭酸ガスの温度を5℃に設定し、吐出速度20kg/分で吐出を行なった。
液化炭酸ガスのレジンプレミックス100部に対する添加吐出量を0部、1部、2部で発泡を行った。液化炭酸ガス0部に対する最大発泡高さ/重量の向上率を表−1に示す。この向上率は低密度化率と同義であり、具体的には下記式により算出される。
【0064】
{(液化炭酸ガスと水とを発泡剤として用いたフォーム最大発泡高さ)/(液化炭酸ガスと水とを発泡剤として用いたフォームの重量)−(水を発泡剤として用いたフォーム最大発泡高さ)/(水を発泡剤として用いたフォームの重量)}/{(水を発泡剤として用いたフォーム最大発泡高さ)/(水を発泡剤として用いたフォームの重量)}×100%
【0065】
【実施例2】
実施例1においてポリオール、ポリマーポリオール、ポリイソシアネート、その他原料の種類と使用部数を表1に変更して変更した以外は、実施例1と同様の手法で軟質フォームを成形した。最大発泡高さ/重量の向上率を表1に示す。
【0066】
【比較例1〜2】
実施例1においてポリオール、ポリマーポリオール、ポリイソシアネート、その他原料の種類と使用部数を表2に変更して変更した以外は、実施例1と同様の手法で軟質フォームを成形した。最大発泡高さ/重量の向上率を表2に示す。
<実施例と比較例の比較>
実施例1〜2では液化炭酸ガスの添加に従い、20%を超える最大発泡高さ/重量の向上率を示し、大幅な低密度化が可能であることを表わしている。
【0067】
一方、比較例1〜2は、ライズタイムが本願発明の範囲外であった。結果として20%を超える最大発泡高さ/重量の向上率は得られなかった。
【0068】
【表1】
Figure 0004045103
【0069】
【表2】
Figure 0004045103

【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に係る車両内装材の一つであるヘッドレストの一例を示す断面説明図である。
【符号の説明】
1 ヘッドレスト
2 表皮
3 パッド材
4 芯材
5 インサート
6 ステー

Claims (4)

  1. ポリオールと、ポリイソシアネートと、ウレタン化触媒と、液化炭酸ガスと、水とを含む発泡原料を、ライズタイムが5秒以上40秒以下であるように発泡させて、密度が、水のみを用いて発泡させて得られるポリウレタンフォームの密度の80%以下である軟質ポリウレタンフォームを製造方法であって、
    該ウレタン化触媒が、ポリオールの総量100重量部に対して、0.5〜5重量部の量で使用され、かつ、該ウレタン化触媒の総量中、活性水素原子を有する脂肪族アミン類が50〜90重量%の範囲で含まれ、
    該軟質ポリウレタンフォームの全密度が18〜50kg/m3であることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  2. 前記発泡原料の注入方法が、閉じられた金型に対してゲートから注入されるクローズモールド注入であることを特徴とする請求項1に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  3. 前記ウレタン化触媒の分子量が50以上400以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  4. 前記活性水素原子を有するアミン類であって、分子量が50以上400以下であるウレタン化触媒が、N,N−ジメチルエタノールアミン、ビス(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)アミン、N,N,N'−トリメチルアミノプロピルエタノールアミン、N,N−ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール、N,N−ジメチルアミノヘキサノール、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N−ジメチルアミノエチル−N'−メチルエタノールアミン、N,N,N'−トリメチルーN'−ヒドロキシエチル−ビス(アミノエチル)エーテル、N,N−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)−N−イソプロパノールアミン、メチルヒドロキシエチルピペラジンおよびジメチルアミノプロピルジプロパノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
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