JP4038142B2 - 原子炉出力制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、再循環流量制御装置にて再循環ポンプ回転速度指令を出力し再循環流量を変化させることで原子炉出力を制御する原子炉出力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来における原子炉発電所では、図7に示すように原子炉1から発生した蒸気を主蒸気配管3からタービン発電機5へ送りタービンの回転動力として使用した後、復水器7にて水に戻し、この水を給水配管6を通して給水過熱器8にて昇温した後、給水ポンプ9にて原子炉1内に給水流量として戻すようにしており、原子炉1内では、原子炉水位が一定になるように給水制御装置によってこの給水流量を調整しているため、定常運転中、流出する蒸気流量と流入する給水流量は等しくなっている。
【0003】
この蒸気流量を調整するタービン制御装置12は、図8に示すように原子炉圧力制御とタービン速度/負荷制御に分かれ、前者の原子炉圧力制御は、タービン入口圧力(または原子炉ドーム圧力)Sと圧力設定値S11の偏差に応じた全蒸気流量要求信号S13を出力している。一方、後者のタービン速度/負荷制御は、負荷設定器23による負荷設定値Sにタービン速度制御器20によるタービン速度偏差を足した値をタービン速度/負荷指令S14として出力している。沸騰水型原子力発電所では原子炉圧力の増加に対して正の反応性をもつ特性があるため、タービン速度/負荷信号S14に+10%のバイアスを加えた後、全蒸気流量要求信号S13とタービン速度/負荷信号S14を比較し低い値を蒸気加減弁開度指令S16として出力する低値優先回路22を有し、通常運転中は全蒸気流量要求信号S13を蒸気加減弁開度指令S16として出力する圧力制御優先方式を採用している。従って、通常は原子炉圧力に応じた全蒸気流量要求信号S13が蒸気加減弁開度指令S16として出力されるため、タービン側の要求する蒸気流量を得るためにタービン制御装置2では、タービン速度/負荷指令信号S14から全蒸気流量要求信号S13を引いた値を負荷要求偏差信号Sとして原子炉再循環流量制御装置13へ出力している。この原子炉再循環流量制御装置13では、図7に示すように負荷要求偏差信号Sを入力として再循環ポンプ11の速度の調整を行い原子炉出力(原子炉圧力)を調整するため、通常運転中、タービン制御装置12および原子炉再循環流量制御装置13により負荷要求偏差信号Sはゼロになるよう制御されている。このような原子力発電所では、タービン制御装置12における負荷設定を変化させることで適当な原子炉出力を得ることができるため、負荷設定を調整することにより原子炉出力制御を行っている(例えば、特許文献1および特許文献2を参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開昭61−218996号公報
【特許文献2】
特開平8−129098号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の原子力発電所では、プラント運転中には規定の熱出力上限値41を超えないように、また、このとき余り低い値に熱出力を調整して原子力発電所の発電効率を低下させることにならないように運転制御する必要があるが、この運転制御は運転員が中央制御室に表示される原子炉熱出力を監視しながら、図9に示したように熱出力40が規定の熱出力上限値41以上にならないように、かつ、発電効率が悪くなるほど下げすぎないように常に監視しながら行わなければならず、非常に微細な負荷設定の調整であるために運転員の負担を増加させていた。また、図9に示すように実際のプラント運転状態で熱出力40は定常的なゆらぎをもっており、こうしたゆらぎによる熱出力の変動にも考慮した監視および制御操作が必要であり、運転員の負担軽減の観点から改善されるべきものといえる。しかも、運転員は通常プロセス計算機による熱出力計算結果をもとに熱出力を監視し、適宜調整を行っているが、プロセス計算機がダウンした場合、熱出力を監視した運転ができなくなり中性子束等の他のパラメータを指標にした運転を余儀なくされ安全な運転を行うことが困難になる可能性がある。
【0006】
本発明の目的は、運転員の負担を軽減して負荷設定値を適宜調整して効率よく原子炉熱出力を得るようにした原子炉出力制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、原子炉の圧力および発電機タービンの制御を行うタービン制御装置と、上記原子炉の再循環流量を制御する再循環流量制御装置から構成され、通常運転中、原子炉出力は上記タービン制御装置における負荷設定と全蒸気流量信号の偏差を再循環流量制御装置に出力し、この再循環流量制御装置にて再循環ポンプ回転速度指令を出力し再循環流量を変化させることで原子炉出力を制御する原子炉出力制御装置において、上記原子炉の熱出力と熱出力設定値の偏差に応じた負荷設定値変更指令を上記タービン制御装置へ出力し負荷設定値を変化させることにより上記原子炉の熱出力を変化させる熱出力変更手段と、上記原子炉の熱出力が少なくとも熱出力上限値を超えたとき負荷設定値を減少させる負荷設定値変更指令を上記タービン制御装置へ出力する熱出力調整手段とを有する熱出力制御装置を設けたことを特徴とする。
【0008】
本発明による原子炉出力制御装置は、従来のように運転員が中央制御室に表示される原子炉熱出力を監視しながら操作することなく、熱出力制御装置の熱出力変更手段によってプラント運転中に熱出力を所定の範囲に制御することができ、しかも、実際のプラント運転状態で熱出力が定常的なゆらぎによって熱出力上限値を越えると、熱出力調整手段によって優先的に負荷設定値を下げるようにするため、発電効率の高い状態で負荷設定値を制御することができ、運転員の負担を軽減して負荷設定値を適宜調整して効率よく原子炉熱出力を得ることができる。
【0009】
また請求項2に記載の本発明は、請求項1記載のものにおいて、上記熱出力制御装置は、上記熱出力調整手段の負荷設定値変更指令を熱出力変更手段に優先する優先回路を有することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の本発明による原子炉出力制御装置は、熱出力調整手段および熱出力変更手段から同時に負荷設定値変更指令が与えられたとき、優先回路は熱出力調整手段の負荷設定値変更指令を優先するため、熱出力上限値を逸脱することなく発電効率の高い状態で負荷設定値を制御することができ、運転員の負担を軽減して負荷設定値を適宜調整して効率よく原子炉熱出力を得ることができる。
【0011】
また請求項3に記載の本発明は、請求項1記載のものにおいて、上記熱出力調整手段は、上記原子炉の熱出力が熱出力上限値を超えたとき負荷設定値を減少させる負荷設定値変更指令を、また上記原子炉の熱出力が熱出力下限値を超えたとき負荷設定値を増加させる負荷設定値変更指令を上記タービン制御装置へ出力するように構成したことを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の本発明による原子炉出力制御装置は、実際のプラント運転状態で熱出力が定常的なゆらぎによって熱出力上限値を越えると、熱出力調整手段によって優先的に負荷設定値を下げるようにし、また定常的なゆらぎによって熱出力下限値を下回ると、熱出力調整手段によって優先的に負荷設定値を上げるため、発電効率の高い状態で負荷設定値を制御することができ、運転員の負担を軽減して負荷設定値を適宜調整して効率よく原子炉熱出力を得ることができる。
【0013】
【0014】
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用する原子炉発電所の系統を示すブロック構成図である。原子力発電所の通常運転時において、原子炉1内の炉心2で加圧された冷却水は蒸気となり、この蒸気は、原子炉1から吐出され主蒸気配管3を通ってタービン5に送られる。タービン5に流入する蒸気流量は、タービン5の入口に設置したタービン蒸気加減弁4の開度を制御することによって調整している。原子炉1から発生した蒸気は、主蒸気配管3を通りタービン5へ送られ発電機6の回転動力として使用された後、復水器7にて水に戻される。その後、戻された水は、給水配管3aを通り給水加熱器8にて昇温された後、給水ポンプ9にて原子炉1内に給水流量として戻される。原子炉1内では、原子炉水位が一定になるように給水制御装置によってこの給水流量を調整しており、定常運転中、流出する蒸気流量と流入する給水流量は等しくなっている。
【0016】
図2は、タービン制御装置12の具体構成を示す構成図である。
タービン制御装置(EHC)12は、原子炉圧力を制御する圧力調整器21と、タービン速度を制御するタービン速度制御器20を有している。前者の圧力調整器21では、圧力設定値S11とタービン入口圧力Sとの偏差に一定値の圧力調定率K1を乗じ、全蒸気流量要求信号S13を演算する比例制御となっており(S13=K1(S−S11))、例えばタービン入口圧力Sが上昇し偏差が大きくなると全蒸気流量要求信号S13が大きくなる。一方、後者のタービン速度制御器20では、速度設定値S12とタービン速度Sの偏差に一定値の速度調定率K2を乗じたものと、負荷設定値S15との偏差をタービン負荷要求信号S14として出力しており(S14=S15+K2(S12−S))、例えばタービン速度Sが上昇し偏差が大きくなるとタービン負荷要求信号S14が小さくなる。
【0017】
タービン蒸気加減弁は、全蒸気流量要求信号S13とタービン負荷要求信号S14とを低値優先回路LVG22で比較した小さい方の信号、つまりタービン蒸気加減弁開度指令信号S16により制御されている。沸騰水型原子力発電所の場合、負荷設定は全蒸気流量要求信号S13よりも+10%高い値に設定されているため、タービン速度Sが大きく上昇しない限り、通常運転中は圧力制御が優先されてタービン蒸気加減弁を制御している。また、タービン負荷要求信号S14は、全蒸気流量要求信号S13および10%を減算した信号を負荷偏差要求信号Sとして原子炉再循環流量制御装置13に送っている。
【0018】
タービンバイパス弁は、全蒸気流量要求信号S13とタービン蒸気加減弁開度指令信号S16との偏差からバイアス分を減算した信号、つまりタービンバイパス弁開度指令信号S17で制御される。このため、全蒸気流量要求信号S13よりもタービン負荷要求信号S14が小さくなった場合で、さらに全蒸気流量要求信号S13とタービン蒸気加減弁開度指令信号S16の偏差がバイアス以上の値になった場合(タービンバイパス弁開度指令信号S17が正の値となる場合)にタービンバイパス弁が開かれることになる。
【0019】
図3は、原子炉再循環流量制御装置13の具体構成を示す構成図である。
原子炉再循環流量制御装置13では、タービン制御装置12の負荷要求偏差信号Sで再循環ポンプ11を制御する自動モード運転と、原子炉再循環流量制御装置13内で予め設定した一定値で再循環ポンプ11を制御する手動モード運転とがある。
【0020】
前者の自動モード運転の場合、自動/手動操作器27は図示の状態で主制御器25に負荷偏差要求信号Sが入力され、主制御器25にて比例積分演算が行われた後に再循環ポンプ速度要求信号S21として出力される。速度制御器28には、主制御器25より出力され手動/自動切替器27を通った再循環ポンプ速度要求信号S21と、再循環ポンプ速度信号S22との偏差が入力され、この信号に比例積分演算を行い再循環ポンプ電源装置指令信号S24が再循環ポンプモータ10に出力される。これを受信した再循環ポンプモータ10では、再循環ポンプ電源装置指令信号S24によりモータの回転数を制御して再循環ポンプ11の回転数を変え、それにより炉心流量を変化させる。炉心流量の変化は原子炉出力の変化となり、結果としてタービン入口圧力Sの変化となる。
【0021】
一方、後者の手動モード運転の場合、タービン制御装置12の負荷設定を例えば110%とすることにより、原子炉出力は常に100%に自動的に制御される。
【0022】
図4は、熱出力制御装置14の具体構成を示す構成図である。
熱出力制御装置14は、熱出力を計算する熱出力算出部43と熱出力制御部44を有している。この熱出力算出部43では、給水流量S、給水温度Sおよび主蒸気温度Sが入力され、熱出力S31を算出し、この算出した熱出力S31を熱出力制御部44に入力する。ここで、熱出力をP、給水流量をWFW、主蒸気流量をW(WFW=Wと仮定)給水エンタルピをhFW、主蒸気エンタルピをh、原子炉へのその他の搬入熱量(δ<0)および損失熱量(δ>0)の合計をδとすると、熱出力算出部43は熱出力Pを数式1のように算出する。
【数1】
Figure 0004038142
【0023】
図5は、熱出力制御部44の具体構成を示す構成図である。
熱出力制御部44は、熱出力変更手段4と、熱出力調整手段46と、優先回路48とを有している。熱出力変更手段4からの出力信号S57と、熱出力調整手段46からの出力信号S56は、それぞれ優先回路48に入力されて負荷設定値変更指令Sを出力するが、両手段4,4からの出力信号S56,S57が同時に出力されたとき、優先回路48は熱出力調整手段46からの出力信号S56を優先するように構成している。
【0024】
熱出力変更手段4は、熱出力設定値S41を換算関数31により負荷設定換算信号S46に換算する機能と、熱出力設定値S41と熱出力信号S31の偏差をとった熱出力偏差信号S44を比例積分器30に入力し、負荷設定補正信号S45を出力する機能とを有している。その後、負荷設定換算信号S46と負荷設定補正信号S45を加算して負荷設定要求信号S47を出力し、タービン制御装置12における負荷設定信号S15との偏差をとり負荷設定偏差信号S48として第一ヒステリシス上下限リミッタ35に入力するようにしている。第一ヒステリシス上下限リミッタ35は、ある値以上の入力値、すなわち上下限値を超えるような負荷設定偏差信号S48が入力された場合、ある一定の出力信号S57を出力する機能を有しており、これによって図10に示した熱出力上限値41および熱出力下限値45間に位置した負荷設定値42を出力するように構成している
【0025】
一方、熱出力調整手段46では、熱出力信号S31と熱出力上限値S 42 の偏差をとり上下限リミッタ32を通った偏差信号S49が第二ヒステリシス上下限リミッタ36に入力され、偏差信号S49がある値、つまり後述する図10に示した熱出力上限値41よりも大きくなり、偏差信号S 49 が第二ヒステリシス上下限リミッタ36の下限値を下回った場合、第二ヒステリシス上下限リミッタ36からタービン制御装置12へ負荷設定値を減少する指令である出力信号S56を出力する。また、熱出力信号S31と熱出力下限値S43の偏差をとり、上下限リミッタ33を通った偏差信号S50が第ヒステリシス上下限リミッタ36に入力され、偏差信号S50がある値、つまり後述する図10に示した熱出力下限値4よりも小さくなった場合、第ヒステリシス上下限リミッタ36からタービン制御装置へ負荷設定値S15を増加する指令である出力信号S56を出力する。このときの出力信号S57,S56は、上述したように優先回路48によって熱出力調整手段46からの出力信号S 56 優先して出力される。
【0026】
熱出力変更手段4および熱出力調整手段46からの負荷設定値増減指令である出力信号S57,S56は、図7に例示した高値選択回路49と定値選択回路50を有する優先回路48へ入力される。この熱出力調整手段46からの出力信号S56と熱出力変更手段4からの出力信号S57とは、それぞれパルス幅a,b(a>b)となっており、これら両者の出力信号S56,S57が同時に優先回路48に入力されると、優先回路48は熱出力調整手段46からの出力信号S56を優先して負荷設定値変更指令Sとして出力する。
【0027】
このような熱出力制御部44によれば、熱出力は規定の要求値S41に従って制御を行い、何等かの原因で原子炉熱出力40が変動した場合、熱出力変更手段4は図6に示した熱出力上限値41よりも例えば若干小さな所定の上限値と、熱出力下限値4よりも例えば若干大きな所定の下限値の間で負荷設定値42を制御するよう負荷設定値変更指令Sを出力する。
【0028】
しかも、図6に示した原子炉熱出力40の超過変動点40aのように定常的なゆらぎによって熱出力上限値41を越えると、熱出力調整手段46は、負荷設定値を減少させる偏差信号S49を出力信号S56として優先回路48に入力し、この優先回路48はこれを優先して負荷設定値変更指令Sとして出力するため、負荷設定値42は図6に示すように1ランク下げられ、これに伴って原子炉熱出力40が熱出力上限値41を越えないように低下させられる。また図6に示した原子炉熱出力40の超過変動点40bのように定常的なゆらぎによって熱出力下限値4を越えると、熱出力調整手段46は、負荷設定値42を増加させる偏差信号S50を出力信号S56として優先回路48に入力し、この優先回路48はこれを優先して負荷設定値変更指令Sとして出力するため、負荷設定値42は図6に示すように1ランク上げられ、これに伴って原子炉熱出力40が熱出力下限値4を越えないように増加させられる。
【0029】
このような原子炉出力制御装置によれば、従来のように運転員が中央制御室に表示される原子炉熱出力を監視しながら操作することなく、熱出力制御部44の熱出力変更手段4によってプラント運転中に熱出力を所定の範囲に制御することができる。しかも、実際のプラント運転状態で原子炉熱出力40が定常的なゆらぎによって熱出力上限値41を越えると、熱出力調整手段46によって優先的に負荷設定値42を下げるようにし、また定常的なゆらぎによって熱出力下限値4を下回ると、熱出力調整手段46によって優先的に負荷設定値42を上げるようにしたため、発電効率の高い状態で負荷設定値を制御することができ、運転員の負担を軽減して負荷設定値を適宜調整して効率よく原子炉熱出力を得ることができる。
【0030】
また、上述の実施の形態において熱出力制御部44の熱出力変更手段4は、熱出力上限値41よりも少し小さな所定の上限値と熱出力下限値4よりも少し大きな所定の下限値の間で負荷設定値変更指令を制御するようにしているため、図6に示したように原子炉熱出力が定常的な揺らぎのうち、変動幅が小さな揺らぎに対しては熱出力調整手段46が作動することはなく、頻繁に負荷設定値を1ランク減少させて効率を下げるのを防止することができる。この熱出力変更手段4における上限値および下限値は、この揺らぎを考慮して決定することができる。
【0031】
また、上述した原子炉出力制御装置を原子力プラントに適用した場合、通常のプラント運転に使用する監視用の熱出力表示はプロセス計算機37から出力された信号S54を用いて行うが、プロセス計算機37がダウン、または信号異常等の不具合が生じたとき、上述した熱出力制御装置4において算出された熱出力値をそのまま熱出力値S55として使用でき、熱出力監視のためのバックアップ装置としても使用することができる。さらに、熱出力制御装置4にて使用されている給水流量信号Sは超音波式給水流量計38によって計測された信号であり、従来の流量計と比較して精度が高く正確な流量を計測することが可能であるため、正確な熱出力信号を元にした熱出力制御を行うことができ、プラントおよびその運転の面での安全性を高めることができる。
【0032】
尚、上述した実施の形態では、熱出力制御部44の熱出力変更手段4は、熱出力上限値41よりも少し小さな所定の上限値と熱出力下限値4よりも少し大きな所定の下限値の間で負荷設定値変更指令を制御し、また熱出力調整手段46は、熱出力上限値41および熱出力下限値4によって制御するようにしたが、図10に示した従来の熱出力の制御との比較から分かるように熱出力調整手段46で熱出力上限値41のみを監視し、この熱出力上限値41を越えたときに熱出力調整手段46を優先して負荷設定値を下げるようにすることもでき、この場合も従来に比べて発電効率の高い状態で負荷設定値を制御することができ、運転員の負担を軽減して負荷設定値を適宜調整して効率よく原子炉熱出力を得ることができる。また、上述の実施の形態において熱出力制御部44の熱出力変更手段4は、熱出力上限値41よりも少し小さな所定の上限値と熱出力下限値4よりも少し大きな所定の下限値の間で負荷設定値変更指令を制御する。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の原子炉出力制御装置によれば、熱出力制御部により原子炉熱出力を負荷設定値によって制御し、少なくとも熱出力上限値を超えたとき熱出力調整手段によって優先的に負荷設定値を下げることができ、熱出力上限値を逸脱することなく効率的なプラント運転を行うことができ、しかも運転員の負担を軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による原子炉出力制御装置を示すブロック構成図である。
【図2】図1に示した原子炉出力制御装置におけるタービン制御装置を示す構成図である。
【図3】図1に示した原子炉出力制御装置における原子炉再循環流量制御装置を示す構成図である。
【図4】図1に示した原子炉出力制御装置における熱出力制御装置を示す構成図である。
【図5】図1に示した原子炉出力制御装置における熱出力制御部を示す構成図である。
【図6】図1に示した原子炉出力制御装置における熱出力変化を示す特性図である。
【図7】図5に示した熱出力制御部における優先回路を示す構成図である。
【図8】従来の原子炉出力制御装置を示すブロック構成図である。
【図9】図8に示した原子炉出力制御装置におけるタービン制御装置を示す構成図である。
【図10】図8に示した原子炉出力制御装置における熱出力変化を示す特性図である。
【符号の説明】
1 原子炉
3 主蒸気配管
12 タービン制御装置
13 原子炉再循環流量制御装置
14 熱出力制御装置
16 蒸気温度計測器
30 比例積分器
31 換算関数
32 上下限リミッタ
33 上下限リミッタ
35 第一ヒステリシス上下限リミッタ
36 第二ヒステリシス上下限リミッタ
43 熱出力算出部
44 熱出力制御部
46 熱出力調整手段
47 熱出力変更手段
48 優先回路

Claims (3)

  1. 原子炉の圧力および発電機タービンの制御を行うタービン制御装置と、上記原子炉の再循環流量を制御する再循環流量制御装置から構成され、通常運転中、原子炉出力は上記タービン制御装置における負荷設定と全蒸気流量信号の偏差を再循環流量制御装置に出力し、この再循環流量制御装置にて再循環ポンプ回転速度指令を出力し再循環流量を変化させることで原子炉出力を制御する原子炉出力制御装置において、上記原子炉の熱出力と熱出力設定値の偏差に応じた負荷設定値変更指令を上記タービン制御装置へ出力し負荷設定値を変化させることにより上記原子炉の熱出力を変化させる熱出力変更手段と、上記原子炉の熱出力が少なくとも熱出力上限値を超えたとき負荷設定値を減少させる負荷設定値変更指令を上記タービン制御装置へ出力する熱出力調整手段とを有する熱出力制御装置を設けたことを特徴とする原子炉出力制御装置。
  2. 請求項1記載のものにおいて、上記熱出力制御装置は、上記熱出力調整手段の負荷設定値変更指令を熱出力変更手段に優先する優先回路を有することを特徴とする原子炉出力制御装置。
  3. 請求項1記載のものにおいて、上記熱出力調整手段は、上記原子炉の熱出力が熱出力上限値を超えたとき負荷設定値を減少させる負荷設定値変更指令を、また上記原子炉の熱出力が熱出力下限値を超えたとき負荷設定値を増加させる負荷設定値変更指令を上記タービン制御装置へ出力するように構成したことを特徴とする原子炉出力制御装置。
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