JP4037640B2 - 無線端末 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は無線端末に係わり、特にローカルネットワークで通信を行う相手先の端末との間でルートを設定することのできる無線端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯端末等の無線端末が広範囲に普及しており、これと共にこれらの無線端末同士のローカルな通信にも注目が集まっている。このようなローカルネットワークの代表的なものがアドホック(ad hoc)ネットワークである。アドホックネットワークとは必要に応じて一時的に作成されるローカルなネットワークであり、ネットワークを構成する無線端末は事前に互いの存在を知らない。また、これらのネットワークを集中的に管理するサーバが存在していない。各無線端末は通信のための特別の設定を必要とせず、自律的に周囲の無線端末を認識してネットワークを構築し、情報の交換や共有を行うことができる。このため、ネットワーク上に存在した無線端末が不意に退出するという可能性もあり、このような変化に対して適応できるような仕組みが求められている。
【0003】
このようなローカルネットワークを形成する際には、ある無線端末から他の無線端末にどのような無線端末を経由してデータを転送するかが問題となる。一般にコンピュータ間でデータの送受信を行う場合には、OSI(Open System Interconnection:開放型システム間相互接続)におけるネットワーク層で、任意のIPアドレスから宛先のIP(Internet Protocol)アドレスまで、IPデータをルーチングプロトコルを利用して転送するようになっている。この際に使用する経路選択のためのルーチングプロトコルとしては、距離を選択の条件とする距離ベクトルルーチングを採用する第1の手法と、リンク状態を選択の条件とするリンク状態ベクトルルーチングを採用する第2の手法が存在している。
【0004】
このうちの第1の手法としての距離ベクトルルーチングでは、IPデータグラムの配送ルートを決定する要素として、ゲートウェイホップのカウント数としてのポップ数を使用し、距離ベクトルを算出することにしている。そして距離ベクトルが短い経路を選択することでルートを決定している。ここでポップ数は、あるLAN(ローカルエリアネットワーク)に接続された始点から他のLANに接続された宛先端末までIPデータグラムが到達するまでに出会うゲートウェイの数を意味する。
【0005】
第2の手法としてのリンク状態ベクトルを用いたルーチングでは、近接するゲートウェイ間でのリンクが使用可能であるかどうかを示す情報をマッピングし、ネットワーク最短経路探索のアルゴリズムとしてのDijkstra(ダイクストラ)アルゴリズムを適用するようにしている。この場合には、1つの始点からすべての終了点に対する最短距離を計算するようにしている。
【0006】
一方、ルーチングに関する技術あるいは手法はこれ以外にも各種提案されている。たとえば特開2000−49852号公報で提案された第3の手法では、第1の手法としての距離ベクトルルーチングを応用して、探索用のパケット信号の生存期間が終了したときに発生するエラーパケットを受信するたびにホップ数を増加させるようにしている。すなわち、この提案では距離ベクトルを増加させることで、選択する経路の優先順位を変化させている。
【0007】
また、第4の手法として特開2000−341199号公報で提案されたようなものも存在している。この第4の手法では、あらかじめ優先順位の付けられた複数の通信経路情報を用いて通信経路を選択し、ネットワークシステムを構築するようにしている。そして、いずれかの通信経路にエラーが発生した場合には、このエラー情報を付加したデータを送信元に戻すようにしている。送信元ではエラー情報を受け取ると、自分が有する経路情報のうちの次に優先順位の高い通信経路に切り替えることで、通信能率を低下させないようにしている。
【0008】
更に、特開2000−4469号公報で提案されたような第5の手法も存在する。この第5の手法は、センタ局と複数の中継ノードおよび複数の無線端末からなる無線通信システムに適用されるものである。この手法では、センタ局が調整要求信号を出力し、中継ノードを介して無線端末がこれを受信する。無線端末は受信電界強度とビットエラーレート等の品質情報を折り返し無線波で送信する。この無線端末の無線波を受信した前記した複数の中継ノードでは、無線波の受信品質情報をこれに追加してセンタ局に送信するようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、無線を使用した通信路は、有線による通信路と比較するとネットワークの状況が変化しやすい。たとえば電界強度が時間と共に常に変化するだけでなく、フェージングといった現象も生じる。ここでフェージングとは、電波が建物や樹木等によって反射や回折、散乱を起こすことによって互いに干渉し、その強さが変化する搬送周波数の変動現象である。これらの状況変化を原因として、送信元から受信先に対してデータの送受信エラーが発生する場合がある。送受信エラーの程度はビットエラーレートとして現われる。ビットエラーレートがある程度以上高ければ、通信が不可能になり、通信リンクが切断されるという事故が発生する。このように無線通信における通信品質は、通信の転送レートも重要であるが、ビットエラーレートによる品質判定も重要になる。
【0010】
このため、以上説明したような各種の提案は、アドホックネットワーク等のローカルネットワークにそのまま適用しようとしても、その適用が困難であった。これを次に説明する。
【0011】
まず、第1の手法について見てみる。静的なネットワークに対してベクトル距離の算出を行う場合に限定すると、この手法は特に問題が生じない。全ての終端について経路テーブルを作成することが比較的簡単だからである。ところが既に説明したアドホックネットワークのようなローカルネットワークの場合には、第1の手法が適さない。ローカルネットワークでは、すでに説明したようにデータの中継を行っていた無線端末が入れ替わるたびに複数の経路検索をやり直す必要があり、しかも経路検索自体に時間を要してしまうために全ての終端について経路テーブルを作成することは現実的でないからである。
【0012】
第2の手法としてのリンク状態ベクトルを用いたルーチングは、第1の手法における距離ベクトルによるルーチング処理の欠点をカバーしたものである。すなわち、リンク状態ベクトルによる経路検索は、隣接するゲートウェイと通信が可能であるかどうかを判定し、これによってルートマップを作成して、それぞれのルートに対して最短距離を計算する。しかしながらこの第2の手法を用いて、専用のゲートウェイを持たないアドホックネットワーク等の無線によるローカルネットワークを構成すると、最適な経路を検索することが困難となる。ネットワークの品質が比較的短い時間で変化する無線通信によるネットワークでは、リンク情報だけでは最適な経路を検索することができないからである。
【0013】
一方、第3の手法では距離ベクトルの応用形としてエラーパケットを受信するたびにホップ数を増加させるようにしている。このようにホップ数を増加させることで選択される経路の優先順位を下げ、最適なルートを選択することは通常のネットワークでは有効である。しかしながら、たとえばモバイル環境下で比較的短い時間にネットワークの品質が変化していくような性格のローカルネットワークでは、時間の経過と共にホップ数を増加させ優先順位を下げるという手法だけでは最適な経路を選択することができない。
【0014】
次に第4の手法について考察する。この第4の手法では、エラーが発生したときに次の優先順位の通信経路に切り替えることで通信状況に対応させている。しかしながら、次の優先順位として選択されるものは予め保存されている優先順位に関する情報である。したがって、前記したようにネットワークの品質が比較的短い時間で変化するような場合には、保存された情報を基にして次の順位であると判別されたものが必ずしもその時点における最適の経路を示すものとは限らない。
【0015】
最後に第5の手法について考察する。第5の手法では、電界強度とビットエラーを用いてルーチングを行い、任意の端末に対して中継局との通信を行う際に通信品質のよい通信局を選択できるようにしている。しかしながら、アドホックネットワークのように無線端末が同時に中継局としての役割を果たすような場合にこの技術を適用しようとすると、中継局と無線端末の1対複数の通信形態とは異なり複数対複数の通信となる。したがって、この第5の手法を用いてルートの検索を行うことはできない。
【0016】
そこで本発明の目的は、アドホックネットワーク等のようなローカルネットワークで、通信に必要な最適のルートを短時間に検索することのできる無線端末を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、(イ)それぞれの端末が隣接した他の1または複数の端末と通信路を個別に確立しこれらの通信路の集合によってネットワークが形成されているとき、自アドレスを記した端末探索要求を、このネットワークへの参加のために送出する端末探索要求手段と、(ロ)この端末探索要求を受信した端末としての相手先端末から接続確認応答として被接続端末の自アドレスが送られてきたとき、この相手先端末に対して通信路を確立するためのリンク接続要求を送出するリンク接続要求送出手段と、(ハ)このリンク接続要求を受信した相手先端末からリンク接続要求を確認する応答が送られてきたとき、この相手先端末との間の転送レートの最高速度をネゴシエーションするための転送レートの要求を送出する転送レート要求送出手段と、(ニ)この転送レートの要求を受信した相手先端末とのネゴシエーションによって相手先端末との間の転送レートの最高速度が決定したときこれを転送速度として設定する転送速度設定手段と、(ホ)相手先端末に対するビットエラーの検出を行うビットエラー検出手段と、(へ)相手先端末との通信路が確立した後、所定の端末を通信の相手先とした通信のルートを設定するためのルート検索要求をこの相手先端末に送出するルート検索要求送出手段と、(ト)他の端末からルート検索要求が、それまで経由した通信路における転送速度およびビットエラーを基にして算出された重み付け値を付加した形で到来したとき、自端末を起点としたこれに接続される各通信路の重み付け値を参考にしてこれらの通信路のうちから選択した所定の通信路にその通信路の重み付け値を追加した形で送出するルート検索要求中継手段と、(チ)自端末を通信の相手先としたルート検索要求が到来したときには、付加されたそれまで経由した通信路の重み付け値を基にして最適のルートを決定するルート決定手段と、(リ)このルート決定手段によって決定されたルートをルート検索要求の送出元に通知するルート検索結果通知手段とを無線端末に具備させる。
【0018】
すなわち請求項1記載の発明では、無線端末が一端を隣接する他の端末に接続された各通信路ごとにこれらの通信路を使用して通信を行う際の選択の基準値としての重み付け値を、転送速度およびビットエラーを基にして算出するようにしている。この重み付け値は、たとえば新たにネットワークに参加する際に端末探索要求に応答した端末との間で設定しておく。そして、他の端末から所定の端末を通信の相手先とした通信のルートを設定するためのルート検索要求が到来したときには、重み付け値を参考にして自端末に接続する通信路のうちの幾つかを選択すると共に、ルート検索要求に付加されて送られてきた今までの通信路の重み付け値に今回の通信路の重み付け値を追加した形でこれら選択した通信路にルート検索要求を送出する。このようにしてルート検索要求が送られていくと、遂にはそのルート検索要求が通信の相手先に送られることになる。通信の相手先ではルート検索要求が到来したときには、付加されたそれまで経由した通信路の重み付け値を基にして最適のルートを決定するようにしている。そして、ルート検索結果通知手段でこのルートを通信を開始する側に知らせるようにしている。このように請求項1記載の発明では、ルート検索要求が通信の相手先に送られた時点でルートを決定することができるので、ルートの迅速な検索が可能になる。また、通信を開始する側ではルートの検索処理が簡単となる。
【0019】
請求項2記載の発明では、(イ)一端を隣接する他の端末に接続された各通信路のビットエラーレートを測定するビットエラーレート測定手段と、(ロ)一端を隣接する他の端末に接続された前記した各通信路ごとにそれらの通信路を使用したデータの転送速度を設定する転送速度設定手段と、(ハ)これらビットエラーレート測定手段の測定したビットエラーレートをBERとし、ビットエラーレートの重み付け係数をBWKとし、前記転送速度設定手段の設定したパケットの転送レートをTrRateとし、転送レートの重み付け係数をTWKとするとき、通信のルートを設定するための基準値としての重み付け値RootWを次式
RootW=BER*BWK+1/TrRate*TWK
によって算出する重み付け値算出手段と、(ニ)この重み付け値算出手段によって算出された重み付け値を設定する重み付け値設定手段と、(ホ)所定の相手先との間での通信路の経由の仕方としてのルートを選択した後に通信を開始するとき自端末を起点としたこれに接続される各通信路に対してそれらの重み付け値を付加したルート検索要求を送出するルート検索要求送出手段と、(ヘ)ルート検索要求が、それまで経由した通信路の重み付け値を付加した形で到来したとき、自端末を起点としたこれに接続される各通信路の重み付け値を参考にしてこれらの通信路のうちから選択した所定の通信路にその通信路の重み付け値を追加した形で送出するルート検索要求中継手段と、(ト)自端末を通信の相手先としたルート検索要求が到来したときには、付加されたそれまで経由した通信路の重み付け値を基にして最適のルートを決定するルート決定手段と、(チ)このルート決定手段によって決定されたルートをルート検索要求の送出元に通知するルート検索結果通知手段と、(リ)ルート検索要求の送出元に対してこのルート検索結果通知手段による通知が到来したとき、これに示されたルートに従って通信の相手先に対して通信を開始する通信開始手段とを無線端末に具備させる。
【0020】
すなわち請求項2記載の発明では、無線端末が一端を隣接する他の端末に接続された各通信路ごとにこれらの通信路を使用して通信を行う際の選択の基準値としての重み付け値を設定する。重み付け値の設定には、ビットエラーレート測定手段による自端末と一端を接続された各通信路のビットエラーレートの測定結果と、転送速度設定手段による自端末と一端を接続された各通信路ごとにそれらの通信路を使用したデータの転送速度の設定結果が使用され、前記した式によって算出される。データの転送速度は通信路を介して対向する端末との間のネゴシエーションで決められてもよい。請求項2記載の発明では、ルート検索要求送出手段を備えている。ルート検索要求送出手段は、無線端末が所定の相手先との間での通信路の経由の仕方としてのルートを選択した後に通信を開始するときに自端末を起点としたこれに接続される各通信路に対してそれらの重み付け値を付加したルート検索要求を送出する手段である。ルート検索要求は通信路を経由して通信の相手先に送られるが、そのとき中継を行う端末は自端末を起点とした通信路の選択についてこれらの重み付け値を参考にすると共に、ルート検索要求を通信路に送り出すときにその通信路についての重み付け値を追加する。通信の相手先はルート検索要求が送られてきたときには今までの各通信路の重み付け値を基にして最適のルートを決定することになる。ルート検索結果通知手段は、このルート決定手段によって決定されたルートをルート検索要求の送出元に通知することになる。これを基に、通信開始手段はその通知されたルートに従って通信の相手先に対して通信を開始することになる。このように請求項2記載の発明では、ルート検索要求が通信の相手先に送られた時点でルートを決定することができるので、ルートの迅速な検索が可能になる。また、通信を開始する側ではルートの検索処理が簡単となる。更に、ビットエラーレートとデータの転送速度を用いて重み付け値を設定しているので、通信速度とデータの信頼性の双方から適正なルートを選択することができる。
【0021】
請求項3記載の発明では、(イ)一端を隣接する他の端末に接続された各通信路のビットエラーレートを測定するビットエラーレート測定手段と、(ロ)一端を隣接する他の端末に接続された各通信路ごとにそれらの通信路を使用したデータの転送速度を設定する転送速度設定手段と、(ハ)これらビットエラーレート測定手段の測定したビットエラーレートをBERとし、ビットエラーレートの重み付け係数をBWKとし、転送速度設定手段の設定したパケットの転送レートをTrRateとし、転送レートの重み付け係数をTWKとするとき、通信のルートを設定するための基準値としての重み付け値RootWを次式
RootW=BER*BWK+1/TrRate*TWK
によって算出する重み付け値算出手段と、(ニ)この重み付け値算出手段によって算出された重み付け値を設定する重み付け値設定手段と、(ホ)所定の相手先との間での通信路の経由の仕方としてのルートを選択した後に通信を開始するとき自端末を起点としたこれに接続される各通信路に対してそれらの重み付け値を付加したルート検索要求を送出するルート検索要求送出手段と、(ヘ)ルート検索要求が、それまで経由した通信路の重み付け値を付加した形で到来したとき、自端末を起点としたこれに接続される各通信路の重み付け値を参考にしてこれらの通信路のうちから選択した所定の通信路にその通信路の重み付け値を追加した形で送出するルート検索要求中継手段と、(ト)自端末を通信の相手先としたルート検索要求が到来したときには、付加されたそれまで経由した通信路の重み付け値を基にして最適のルートを決定するルート決定手段と、(チ)このルート決定手段によって決定されたルートをルート検索要求の送出元に通知するルート検索結果通知手段と、(リ)ルート検索要求の送出元に対してこのルート検索結果通知手段による通知が到来したとき、これに示されたルートに従って通信の相手先に対して通信を開始する通信開始手段と、(ヌ)ルート検索要求の送出元がルート決定後に送出するデータをこのルートに従って次の通信路に送出するデータ中継手段と、(ル)このデータ中継手段がデータを送出する通信路が使用できなくなったときルート決定手段の決定したルートの残りを使用して通信を開始した端末にこれを通知する通信不可時通知手段とを無線端末に具備させる。
【0022】
すなわち請求項3記載の発明では、無線端末が一端を隣接する他の端末に接続された各通信路ごとにこれらの通信路を使用して通信を行う際の選択の基準値としての重み付け値を、前記した式によって算出し設定しておく。そして、他の端末から所定の端末を通信の相手先とした通信のルートを設定するためのルート検索要求が到来したときには、重み付け値を参考にして自端末に接続される通信路のうちの幾つかを選択すると共に、ルート検索要求に付加されて送られてきた今までの通信路の重み付け値に今回の通信路の重み付け値を追加した形でこれら選択した通信路にルート検索要求を送出する。このようにしてルート検索要求が送られていくと、遂にはそのルート検索要求が通信の相手先に送られることになる。通信の相手先ではルート検索要求が到来したときには、付加されたそれまで経由した通信路の重み付け値を基にして最適のルートを決定するようにしている。そして、ルート検索結果通知手段でこのルートを通信を開始する側に知らせ通信開始手段で通信の開始を可能にしている。ただし、通信が開始されてもルートの一部となっている端末が移動してしまって中継ができなくなる等の理由でデータ中継手段がデータを送出する通信路が使用できなくなる場合がある。このようなときには該当する端末の存在しない側のルートの部分を使用して、通信不可時通知手段が通信を開始した端末にこれを通知することで、必要に応じてルートの再設定が可能になる。この場合にも通信を再開する側の端末の負担が少なく、かつ迅速な対応が可能である。
【0023】
請求項4記載の発明では、請求項1〜請求項3いずれかに記載の無線端末で、ルート検索要求に付加される重み付け値は、ルート検索要求の送出元から経由した各通信路の重み付け値の加算値であり、ルート決定手段はこの加算値の大きさを基にして最適のルートを決定することを特徴としている。
【0024】
すなわち請求項4記載の発明では、ルート検索要求に付加される重み付け値は、ルート検索要求の送出元から経由した各通信路の重み付け値の加算値であるので、それぞれの値を個別に付加して送出する場合よりも送出するパケット等のデータ長を短くすることができる。また、通信の相手先ではこの加算値の一番小さいものあるいは一番大きいものから最適なルートを簡単に判別することができる。なお、各通信路の重み付け値がそれぞれ1以上であれば、加算の代わりに積算を行うことも可能である。
【0025】
請求項5記載の発明では、請求項1〜請求項3いずれかに記載の無線端末で、ルート検索要求中継手段は、ルート検索要求と共に送られてきたルートを参照してすでに選択されている通信路以外の通信路を選択して中継を行うことを特徴としている。
【0026】
すなわち請求項5記載の発明では、通信路を次々に選択してルートを設定していくときにすでに選択した通信路を再度選択しないようにすることで、通信の相手先に到達する手前で閉ループを形成するような経路の選択を防止している。
【0027】
請求項6記載の発明では、請求項1〜請求項3いずれかに記載の無線端末で、ルート決定手段は、重み付け値と共に、ルート検索要求が各ルートを経て受信されるまでの所要時間を用いて最適のルートを決定することを特徴としている。
【0028】
すなわち請求項6記載の発明では、実際にルート検索要求等の通信に掛かる時間を考慮することで、現実的なルート選択を可能にしている。
【0029】
【発明の実施の形態】
【0030】
【実施例】
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0031】
図1は本発明の一実施例で適用されるローカルネットワークを示したものである。この図で示すように複数の無線端末111〜118が比較的狭い領域に存在しているものとする。それぞれの無線端末111〜118を示す円(○)内に記した“1”から“8”までの数字はこれらの端末固有の端末アドレスを示しているものとする。この図では、第5の無線端末115が他の場所から移動してきて、このローカルネットワークに参加した状態を示している。各無線端末111〜118を結ぶ直線は相互のリンク12を表わしている。この例で第5の無線端末115がネットワークに参加すると、このネットワーク内の他の無線端末11とデータの通信を行うためのリンク12が張られることになる。反対に、たとえば第8の無線端末118がネットワークから離脱すると、この時点でそのリンク12が解除される。したがって、解除されたリンク12を利用して通信を行っていた無線端末11は他のリンク12を使用する必要が生じることになる。
【0032】
図2は、このローカルネットワークに参加する無線端末の回路構成を機能的に表わしたものである。ここでは第5の無線端末115の回路構成を示したが、第1〜第4の無線端末111〜114および第6〜第8の無線端末116〜118の回路の機能的な構成も基本的にこれと同一である。
【0033】
第5の無線端末115は、図1に示したような無線ローカルネットワークでデータ送信元の端末とデータ送信先の任意の端末間のルーチングを行う際の各種パラメータを検出するパラメータ検出部21と、各種検出結果を保存するための検出結果保存部22とを備えている。パラメータ検出部21は、パケットの転送を行う端末との転送速度をネゴシエーションする転送速度ネゴシエーション部31と、この端末との通信に際してのビットエラーレートを検出するビットエラーレート検出部32と、隣接する各端末との間のリンク(接続)の有無を確認するためのリンク状態検出部33と、検出されたビットレートと転送速度でルーチングを行うのに際しての重み付けを算出するルーチング重み付け算出部34と、ルーチングを行う際に重み付けの結果を順次加算していくルート重み付け加算部35と、通信を行う際にルート検索を行うためのルート検索コマンドを送出するルート検索コマンド送出部36と、検索された最適ルートを選択する検索ルート選択部37と、検索コマンドを発行した端末に対してこの最適ルートを戻すための返答を行う検索ルート返答部38、および選択されたルートを通って、中間に位置する端末が送信元のデータを宛先端末に転送するためのルーチングデータを転送するルーチングデータ転送部39を備えている。
【0034】
一方、検出結果保存部22は、パラメータ検出部21における転送速度ネゴシエーション部31でのネゴシエーションの結果としての転送速度を保存する転送速度保存部41と、ビットエラーレート検出部32の検出したビットエラーレートを保存するビットエラーレート保存部42と、リンク状態検出部33の検出した現在のリンク状態を保存するリンク状態保存部43と、第1〜第4の無線端末111〜114および第6〜第8の無線端末116〜118と重ならない第5の無線端末115独自の端末アドレスを自己のアドレスとして保存する端末アドレス保存部44と、検索の結果としての最適ルートを保存する検索ルート保存部45とを備えている。
【0035】
図3は、このような機能構成を備えた第5の無線端末の回路構成の概要を示したものである。また、図4および図5はこの第5の無線端末の回路の要部を更に具体的に表わしたものである。第1〜第4の無線端末111〜114および第6〜第8の無線端末116〜118の回路構成もこれらの図と基本的に同一であるので、これらについての説明は省略する。
【0036】
図3に示す通り、第5の無線端末115は各種制御を行うための情報処理CPU(中央処理装置)ユニット51を備えている。情報処理CPUユニット51は、図4に示すようにCPU(中央処理装置)51Aと、このCPU51Aに内部バス51Bによって接続されたタイマ51C、割込コントローラ51Dおよびバスコントローラ51Eによって構成されている。ここで、割込コントローラ51Dは割込制御線51Fを接続しており、CPU51Aに対する割り込みを受け付けるようになっている。タイマ51Cは計時用のハードウェアであるが、この代わりにクロックをカウントする制御プログラムを用いてソフトウェアで構成することもできる。バスコントローラ51Eは図3に示した情報処理CPUユニット51と他の回路装置を接続するためのメインバス52を接続している。
【0037】
図3に戻って説明を続ける。情報処理CPUユニット51はクロック信号の供給を受ける第1の発振器50を接続している。情報処理CPUユニット51はメインバス52を介して端末内の各部と接続されている。このうちメモリユニット53は、図5に示すようにROM53AとRAM53Bで構成されている。ROM53Aは図4に示したCPU51Aが実行する制御プログラムを格納すると共に、その他に必要な固定的なデータを格納したリード・オンリ・メモリである。RAM53BはCPU51Aがこの制御プログラムに基づいて各種演算処理を行ったりルートの検索等の処理を行う上での演算の途中経過や処理結果等の一時的なデータを保存するためのもので、ランダム・アクセス・メモリによって構成されている。
【0038】
図3におけるI/O(入出力)制御ユニット54はキー入力部55を接続しており、これとメインバスとのインタフェース変換を行うようになっている。キー入力部55はユーザが端末の探索処理を起動するといったユーザインタフェースとなる部分である。
【0039】
ディスプレイユニット56は各種処理結果等の視覚的なデータを表示する装置である。通信制御ユニット57は他の無線端末との通信の制御を行うもので、本実施例ではアンテナ58を接続したRF(Radio Frequency:無線周波数)ユニット59を接続している。ここでRFユニット59は、アナログ無線信号の増幅および検波を行う回路であり、アンテナ58はアナログ無線信号を送受信するようになっている。RFユニット59には第2の発振器61が、また通信制御ユニット57には第3の発振器62がそれぞれ接続されており、所定の発信出力が供給されるようになっている。情報処理CPUユニット51は図4で示した割込制御線51Fと接続されており、必要な割込制御を受けるようになっている。
【0040】
図2で示した転送速度保存部41等の検出結果保存部22内の各回路は、メモリユニット53内のRAM53Bの各領域を用いて構成されている。また、パラメータ検出部21は情報処理CPUユニット51やRFユニット59等によって構成されている。
【0041】
図6および図7は、以上説明したような構成の無線端末の1つがローカルネットワークに参加する場合の処理の最初の段階における流れを表わしたものである。一例として、第6の無線端末116が第1の無線端末111との間で通信を開始するためにローカルネットワークに参加する場合がある。たとえば第6の無線端末116が第1の無線端末111に対して自己の装置内に格納されているスケジュールに関するデータを送信するようなアプリケーションを起動させるような場合である。もちろん、図1に示したように第6の無線端末116が第5の無線端末115等から構成されるこのローカルネットワークに近づいて、何らかの理由でこれに参加する場合もある。
【0042】
このような場合に第6の無線端末116はその周囲に位置し、かつ他の端末にパケットを中継することのできる端末に対して、端末探索要求を送出して接続を試みることになる。第6の無線端末116が第1の無線端末111との間で通信を試みる場合でも、その時点でどのようなルートを経て通信してよいかも分からない第1の無線端末111に対して通信を開始させるためには、まず自局に近い端末と接続し、第1の無線端末111と接続される要求をこれらの端末に送出し、これらの端末が第1の無線端末111でない場合には、同様の要求を次々と他の端末に伝播させながら、最終的に第1の無線端末111にその要求を伝達する必要があるからである。
【0043】
第6の無線端末116はまずその周囲に手動または自動で端末探索要求を送出する(図6ステップS101)。端末探索要求には接続要求端末としての第6の無線端末116の自アドレスが含まれている。手動による探索は、第6の無線端末116の使用者がローカルネットワークを形成しているコミュニティを発見し、そのコミュニティに接続するために意図的に探索を実行する場合である。これに対して自動による探索は、図4に示したタイマ51Cのセットによって第6の無線端末116に一定時間ごとに定期的に探索を行う場合である。
【0044】
図8は、第6の無線端末がその周囲の無線端末と接続を試みる状態を表わしたものである。この例では第6の無線端末116の無線の届く範囲に第5、第3、第7および第8の無線端末115、113、117、118が存在している。したがって、この図8に示した例では、これらの端末から返答が来る可能性がある。説明を簡単にするために第5の無線端末115から返答がある場合を説明する。
【0045】
第5の無線端末115は第6の無線端末116の端末探索要求を受信すると、接続要求端末としてのこの第6の無線端末116に対して接続確認応答として被接続端末の自アドレス、すなわち第5の無線端末115の自アドレスを送出する(ステップS102)。第6の無線端末116は第5の無線端末115の自アドレスを入手することで、接続したい無線端末が発見されたことになる。したがって、入手したこのアドレスに対して、通信リンクを確立するためのリンク接続要求を送出する(ステップS103)。被接続端末としての第5の無線端末115はこれに対して接続要求確認応答を第6の無線端末116に返送する(ステップS104)。
【0046】
これを基に、第6の無線端末116は次にこの第5の無線端末115との間で転送レートの最高速度をネゴシエーションするために転送レートの要求を送出する(ステップS105)。このとき、第5の無線端末115に対しては第6の無線端末116側で対応することのできる転送レートの最大値を通知する。これに対して第5の無線端末115はその通知した転送レートの最大値に対応できる旨の返答をする(ステップS106:Y)。この速度に対応できないときには(N)第5の無線端末115側で対応できる最大転送速度を通知することになる(ステップS107)。
【0047】
第5の無線端末115が第6の無線端末116の転送レートの最大値で転送が可能と応答してきた場合(ステップS106:Y)、図2に示したパラメータ検出部21内の転送速度ネゴシエーション部31はこれを検出結果保存部22内の転送速度保存部41に保存する(ステップS108)。これに対して第5の無線端末115が第6の無線端末116の転送レートで転送することができないとした場合には、自己の対応できる転送速度が通知されてくる(ステップS107:Y)。そこでこの場合、転送速度保存部41はこの転送速度を同様に転送速度保存部41に保存することになる(ステップS109)。
【0048】
図9は、2つの端末間での転送レートの要求とこれに対応した応答を表わしたものである。第6の無線端末116が転送レートの要求を送出し(ステップS105)、第5の無線端末115がこれに対する返答を行っている(ステップS106、S107)。
【0049】
このようにして第6の無線端末116が通信を開始するためのリンクのそれぞれとこれらの各リンクに対する最大転送速度が求められたら、情報処理CPUユニット51(図3)内の前記したCPUはリンクを張ることのできる端末(たとえば第5の無線端末115)に対するビットエラーの検出作業を行う。具体的にはビットエラー検出のコマンドおよび検出のためのチェック用データとしての所定のデータパケットを、リンク先の第5の無線端末115に送出することになる(図7ステップS110)。
【0050】
ここで、チェック用データとしての所定のデータパケットについて説明補足する。このデータパケットはビットエラーレートを検出するためのビットエラーレート検出コマンドに付属して送出されるもので、予めローカルネットワーク間で定められた特定のビット配列(ビットパターン)となった特定の個数のパケットから構成されている。ローカルネットワークを構成する各無線端末11はすべてこのデータパケットと同一のものあるいはこれを導出する基となるパターンや計算式を前記したROM内に照合用パケットとして保持している。したがって、ビットエラーレート検出コマンドと共に送出されてきたデータパケットを受信してこれを照合用パケットと照合することで、第6の無線端末116から次の第5の無線端末115等の無線端末11に向かうルートでのエラー発生率を検出することができる。
【0051】
ところで、このようなビットエラーレートを算出するためのビットパターンは、たとえば第5の無線端末115における図2に示したビットエラーレート検出部32で検出される。ビットエラーレート検出部32は、前記した特定の個数のパケットの1つ1つのビットパターンを、照合用パケットのビットパターンと比較し、エラーを起こしたビットの個数をカウントする。そして求められたこのエラーの個数をデータパケットの総ビット数で割ることによってエラーの発生率を算出する。
【0052】
ビットエラーの算出に使用されるデータパケットのビットパターンは、ビット列が検出に不適切な特定の並びにならないように工夫されている。このために、たとえばM系列データ生成器等のランダムビット列生成器が使用される。M系列データ生成器を使用すると、ビットパターンを生成する多項式と、その多項式で使用する種(あるいは元)となるビットパターンをそれぞれの無線端末11が用意しておくことで、これらの間で共通なランダムのビットパターンを生成することができる。したがって、無線端末11ごとにビットエラー算出用のビットパターンをすべて持っておく必要はない。
【0053】
上に示した例で第5の無線端末115側がデータパケットについてビットエラーレートを算出したら、送出元の第6の無線端末116にこれを返送する。第6の無線端末116はこのビットエラーレートの受信を待機している(図7ステップS111)。そしてビットエラーレートが受信されたら(Y)、これを送信先の端末(ここでは第5の無線端末115)と対応付けて、図2に示すビットエラーレート保存部42にこれを保存する(ステップS112)。
【0054】
図10は、2つの端末間でのビットエラーレート検出コマンドの送出とこれに対する返答の様子を表わしたものである。第6の無線端末116がビットエラーレート検出コマンドを送出し(ステップS110)、第5の無線端末115がこれに対する返答を行っている(ステップS111)。
【0055】
このようなビットエラーレートの検出の処理は、図8に示す第5、第3、第7および第8の無線端末115、113、117、118のそれぞれに対して、矢印2515、2513、2517、2518で示すように行われ、それぞれの結果がビットエラーレート保存部42に保存される。また、リンク状態保存部43はリンクが現時点で設定されたこれら第5、第3、第7および第8の無線端末115、113、117、118のリンク状態を保存する。
【0056】
図11は、図6に示した処理以降の処理としてローカルネットワークに参加した端末とその周囲の端末との間で行われるリンクの重み付けの処理の流れを表わしたものである。たとえば図8に示した第6の無線端末116は、リンクを張った周辺の第5、第3、第7および第8の無線端末115、113、117、118の各端末について、通信あるいは中継の際のルートの設定に必要なデータとしてリンクごとの重み付けを設定する。この設定にはこれら第5、第3、第7および第8の無線端末115、113、117、118との間のリンクにおけるビットパターンレートが使用される(ステップS121)。
【0057】
これら第5、第3、第7および第8の無線端末115、113、117、118の方も、新たに参加した端末としての第6の無線端末116についてそれとのリンクを設定すると共にルーチングを行う際のルートの重み付けを行う必要がある。後者の場合には、第5、第3、第7および第8の無線端末115、113、117、118は自己が算出した第6の無線端末116との間のビットエラーレートを直接用いて重み付けを行うことができる。
【0058】
算出が要求の度に個別に行われるものであれば、算出したルート重み付け値は後に説明するようにルートの設定のために使用される。したがって、そのルート重み付け値が保存される必要はない。無線通信システムによってはルート重み付け値の算出をリンクごとに定期的に行ってこれらの算出結果をリンク状態保存部43に格納する(ステップS122)。
【0059】
ルート重み付け値をRootWとすると、これは次の(1)式で算出することができる。
RootW=BER*BWK+1/TrRate*TWK……(1)
【0060】
ここで、BERはビットエラーレートであり、BWKはビットエラーレートの重み付け係数である。またTrRateはパケットの転送レートであり、TWKは転送レートの重み付け係数である。また、符号*は、積算を意味する。この(1)式で重み付け係数BWK、TWKは、無線端末11の所持する演算回路によって変わってくるが、桁落ちが生じない程度の演算精度がとれる値とすることが有効である。
【0061】
また、これらの重み付け係数BWK、TWKを設定する際には、ローカルネットワークをどのような目的で使用するかによってこれらの値を決めることも有効である。たとえばビットエラーレートによる通信品質への影響を重視するようなローカルネットワークでは、(1)式中の「BER*BWK」の項が「1/TrRate*TWK」の項よりも大きな値になるように重み付け係数BWK、TWKを設定することになる。
【0062】
これらの重み付け係数BWK、TWKは、図2に示した検出結果保存部22内の所定の箇所に保存しておいて利用することもできるし、次に説明するルート検索の際に適宜設定して(1)式に示す演算を行うようにしてもよい。
【0063】
図12は、ローカルネットワークのある時点の状態をルート重み付け値と共に表わしたものである。ここでは、図8に示した第6の無線端末116がローカルネットワークに参加した後の状態を表わしている。図1と同様に円(○)内に記した“1”から“8”までの数字は端末固有の端末アドレスを示しており、無線端末11間のリンク12にそれぞれ示した“1”から“5”までの数値はルート重み付け値を表わしている。
【0064】
図13は、通信を開始する端末がルートを決定するために行う処理の流れを表わしたものである。図12における第1の無線端末111が第8の無線端末118に対して無線通信を開始するものとして説明を行う。たとえば第1の無線端末111が先に説明したようにスケジュールに関するデータを第8の無線端末118に送信するような場合である。第1の無線端末111がデータ通信を開始する側なので、通信開始の要求があると(ステップS131:Y)、この第1の無線端末111がルート検出コマンドを送出することになる。すでに説明したように、第1の無線端末111はこのルート検出コマンドを発行する前に、隣接する第2、第3および第4の無線端末112、113、114のそれぞれについての転送速度のネゴシエーションおよびビットエラー検出を行っており、それぞれの最大転送速度およびビットエラーレートを転送速度保存部41およびビットエラーレート保存部42に保存し、これらを最新値に更新している。
【0065】
第1の無線端末111は、これら転送レートとビットエラーレートを用いて第2、第3および第4の無線端末112、113、114のそれぞれについてルート重み付け値を算出する(ステップS132)。ここで、ルート重み付け値は小さいものほど良好なルートを検索できるものとする。第1の無線端末111内の情報処理CPUユニット51(図3)の前記したCPUが常に定期的にルート重み付け値を算出し、検出結果保存部22内の所定の箇所に保存しているのであれば、この内容を単に読み出すものであってもよい。
【0066】
第1の無線端末111は、ルート重み付け値を算出したらこれを基にして隣接する第2、第3および第4の無線端末112、113、114の中からルート検索コマンドを発行する端末を選択する(ステップS133)。本実施例ではこの無線端末11の数を2つに絞り込むことにしている。したがって、ルート重み付け値が最も小さな端末と次に小さい端末が選択されることになる。
【0067】
このような条件に合致した2つの端末がルート検索コマンド発行端末として選択されたら(ステップS133)、仲介端末としてのこれらの無線端末11にルート検索コマンドが発行される(ステップS134)。そしてこのコマンドを発行した第1の無線端末111は、仲介端末としての無線端末11が同様にしてルート検索コマンドを次の無線端末11に送出するという手順が繰り返された結果としての第8の無線端末118に至るルートが決定された後に、この第8の無線端末118から順に返答される結果としての隣接する無線端末11から送られてくる検索ルート返答を待機することになる(ステップS135)。この後、この例では第1の無線端末111と第8の無線端末118の間でデータ通信が実行される。
【0068】
以上の説明で、ルート検索コマンドを発行する端末の選択は図1に示す検索ルート選択部37が行うことになる。図12に示した例でこれを説明する。第1の無線端末111から見て隣接する第2、第3および第4の無線端末112、113、114のうちルート重み付け値が最も小さいのは、この値が“1”である第3の無線端末113であり、次に小さいのは値が“2”である第4の無線端末114である。そこで第1の無線端末111からこれら2つの無線端末113、114に対してルート検索コマンドが発行される。
【0069】
第3の無線端末113について見てみると、同様にしてルート重み付け値が小さい方から第1の無線端末111と第2の無線端末112に対してルート検索コマンドを発行しようとする。しかしながら、第1の無線端末111は既にルートの選択された端末である。したがって、第1の無線端末111は候補から除外される。この結果、第3の無線端末113は第2の無線端末112と第7の無線端末117に対してルート検索コマンドを発行することになる。第4の無線端末114は同様にしてルート重み付け値が小さい方から第1の無線端末111と第7の無線端末117に対してルート検索コマンドを発行しようとする。しかしながら、同様に第1の無線端末111は既にルートの選択された端末である。したがって、第1の無線端末111は候補から除外される。この結果、第4の無線端末114は第7の無線端末117と第3の無線端末113に対してルート検索コマンドを発行することになる。以下同様にしてルート検索コマンドを発行する端末が順次選択されていくことになる。
【0070】
図14は、通信を要求した端末と相手先の端末の間でルートが設定される様子を一般化して表わしたものである。ここでは通信を行おうとしている端末(以上説明している例では第1の無線端末111)を発端末Aとし、その回路装置等を表わす符号に添え字Aを使用することにする。また、この発端末Aがルート検索コマンドを送出する隣接した端末(以上説明している例では第2、第3および第4の無線端末112、113、114のいずれか)を隣接端末Bとし、その回路装置等を表わす符号に添え字Bを使用する。更に、通信の相手先の端末(以上説明している例では第8の無線端末118)を着端末Cとし、その回路装置等を表わす符号に添え字Cを使用する。また、隣接端末Bと着端末Cの間に存在する端末を一括して中間端末Dとして表わすことにする。
【0071】
発端末Aのルート検索コマンド送出部36Aは、ルート検索コマンド262Aを隣接端末Bに送出する。隣接端末Bではその検索ルート選択部37Bが自端末を起点とした隣接する無線端末11について同様にしてルート検索コマンド発行端末を2つ選択する。このとき、先に説明したように既に選択された端末ではないことが条件となる。隣接端末Bのルート検索コマンド送出部36Bは、これを基にしてルート検索コマンド262Bを作成して中間端末Dに送出する。以下同様にして最後の中間端末Dから着端末Cの検索ルート選択部37Cにルート検索コマンド262Dが送られる。
【0072】
着端末Cはルート検索コマンド262Dを各所から受信する。そして、後に説明する手法で最適なルートを選択し、そのルートを表わした検索ルート返答263Cを選択されたルートを戻る形で中間端末Dに送出する。中間端末Dはこれを隣接端末Bに送出する。隣接端末Bは検索ルート返答263Dを受信すると、これを検索ルート返答263Bとして発端末Aのルート検索コマンド送出部36Aに送ることになる。このようにして発端末Aは着端末Cとの間の最も適切なルートを知ることができ、この決定されたルートに沿って着端末Cとの間の通信を開始することになる。なお、ルート検索コマンド送出部36は、それぞれ送信機能だけでなく、受信機能も備えているものとする。
【0073】
このように本実施例による無線端末を使用した無線通信システムでは、着端末Cとしての第8の無線端末118側がルートを最終的に選択してこれを発端末Aとしての第1の無線端末111側に返答している。これを可能とするために図2に示したルート重み付け加算部35が用いられている。
【0074】
図14に戻って説明を行う。着端末Cの検索ルート選択部37Cに送られてくるルート検索コマンド262Dには、データ通信を行う着端末Cのアドレスだけでなく、データパケットの送信元の発端末Aのアドレス、ルート検索のために通ってきた隣接端末Bや中間端末Dのアドレスならびに通ってきたルートの重み付け情報の加算値が含まれている。これらルート検索コマンド262Dに含まれるアドレスデータは、最初に送信元のアドレスが配置され、次に隣接端末Bから中間端末Dのアドレスが通ってきた順番に配置され、最後に送信先の着端末Cのアドレスが配置されるという構成となっている。したがって、これら一連のアドレスを読み出すことでルート検索コマンド262Dが送られてきた配信ルートを簡単に判別することができる。
【0075】
図15は、各端末がこれらに送られてきたルート検索コマンドを処理する手順を表わしたものである。各無線端末11はルート検索コマンドの受信を待機している(ステップS141)。ルート検索コマンドを受信すると(Y)、データ通信を行う端末(着端末)のアドレスをこれから抽出する(ステップS142)。そして、これが自端末を表わすものであれば(ステップS143:Y)、その無線端末11がこの例では着端末としての第8の無線端末118となるので、後で説明する検索ルート返答処理を行うことになる(ステップS144)。
【0076】
一方、この例の場合、着端末としての第8の無線端末118でもない場合には(ステップS143:N)、このルート検索コマンドを中継するために隣接する複数(本実施例では2つ)の無線端末11を選択する(ステップS145)。これら選択される端末はルート重み付け値が小さなものである。選択された無線端末11のルート重み付け値には、送られてきたルート重み付け値が加算される。以上のようにして次の経路の無線端末11を選択したら、それが同一のルートを検索していくときに既にルートの選択された無線端末11であるかどうかのチェックが行われる(ステップS146)。これは、中継する無線端末11が更に次の無線端末11を選択する過程で形成されるルートが閉ループを形成しないようにする配慮である。既にルート検索コマンドを発行した端末が含まれていた場合には、それを除外して次にルート重み付け値が小さな無線端末11が追加されることになる。
【0077】
以上のようにして、ルート検索コマンドを受信した無線端末11はステップS145で選択した端末に対してルート検索コマンドを発行することになる(ステップS147)。ルート検索コマンドの発行される無線端末11は、図15の処理を行う無線端末11ごとに複数となるので、中継経路が多いほどルート検索コマンドが発行される端末の数も原則として増加する。
【0078】
図16はステップS144で示した着端末による検索ルート返答処理の流れを表わしたものである。本実施例では第8の無線端末118が着端末であるが、ローカルネットワークを構成する各無線端末11が等しくこれに該当する可能性があることはもちろんである。無線端末11は同一送信元同士のルート検索コマンドを集める(ステップS151)。そして、送信元がルート検索コマンドを最初に発行してからローカルネットワークを伝搬してくる時間を考慮して所定の時間tが経過するまでこの同一送信元同士のルート検索コマンドの収集を継続する(ステップS152)。ただし、時間tは最悪(最長)なルートを経たルート検索コマンドの到着までを考慮する必要はない。本来良好なルートを選択する主旨だからである。したがって、時間tで集計を打ち切る場合以外に、同一送信元からのルート検索コマンドが予め定めた個数に到達した時点で集計を打ち切ってもよい。
【0079】
このように何らかの手法で集計を終了させたら、ルート重み付け値の総和が最も小さいルートを選択する(ステップS153)。そして、送信元にこのルートを示す検索ルート返答を行う(ステップS154)。図13のステップS135で示したように、通信を開始する無線端末11はこの検索ルート返答を受信して、決定されたルートで通信を開始することになる。先の例ではこれにより第1の無線端末111と第8の無線端末118の通信が可能になる。
【0080】
なお、図15のステップS147では中継する端末が次の宛先にルート検索コマンドを発行するが、この時点でその端末がローカルネットワークから脱退している場合が可能性としてあり得る。このような場合の処理は特に問題とならない。なぜなら、通信を開始する無線端末11からせっかく順次辿ってきたルートがこの時点で切れることになるものの、このような切断されたルートは元々通信に使えないものなので、それらの処理を継続する意味合いがないからである。
【0081】
最後に、通信が開始された後にそのルート上に存在する無線端末11がローカルネットワークを脱退する場合について説明する。通信を開始する前のルートを設定する段階で無線端末11の一部がローカルネットワークから脱退する場合には、そのような無線端末11を経由しないルートを選択すればよい。しかしながら通信が行われている最中にそのルート上の無線端末11が脱退した場合には、ルートを再構成する必要があるからである。
【0082】
図17は、通信の行われているルートの途中の端末がローカルネットワークから脱退する一例を示したものである。この図に示した例でも第1の無線端末111と第8の無線端末118との間で通信のためのルートが設定されている。その経路を順に辿ると、第1の無線端末111、第2の無線端末112、第5の無線端末115、第6の無線端末116、第8の無線端末118である。ここで第5の無線端末115が電波の届かない位置に移動したり、その電源が何らかの理由で切断されると、リンクが消失する。これにより、当初通信していたルートでは第1の無線端末111と第8の無線端末118が通信できなくなる。
【0083】
このような状況になると、第5の無線端末115と隣接している第2の無線端末112および第6の無線端末116は、これらと第5の無線端末115の間のリンクの重み付け値を図示のように“∞”(無限大)に設定する。そして、第2の無線端末112は第1の無線端末111から送られてきたデータパケットを他に転送する代わりに、選択されていたルートが使用されなくなったことを示すデータパケットを第1の無線端末111に送出する。第1の無線端末111はこれを基にして、先に説明したと同様の手順で新たに第8の無線端末118に至るルートを検索することになる。
【0084】
図18は、通信開始後の中継側の各端末の処理の流れを表わしたものである。無線端末11は隣接端末へデータパケットを送信すると(ステップS161)、隣接端末からデータパケットに対する受信応答があるかどうかを判別する(ステップS162)。受信応答があれば(Y)、その無線端末11にデータパケットを送出する(ステップS163)。
【0085】
一方、次の端末から受信応答がなくこれに対するデータパケットの送出が不可能であることが分かった場合には(ステップS162:N)、その無線端末11との間のリンクの重み付け値を“∞”に変更する(ステップS164)。そして、通信を開始させた側(この例では第1の無線端末111)方向へのリンクの重み付け値が“∞”であるかどうかを判別する(ステップS165)。“∞”であれば(Y)、何も行わずに処理を終了する(エンド)。これはこの例で第6の無線端末116側が第8の無線端末118から送られてきたデータパケットに対しては選択されていたルートが使用されなくなったことを示すデータパケットを着端末としての第8の無線端末118に送出させないようにするためである。このようなデータパケットを送出させると、結果的に第1の無線端末111と第8の無線端末118の双方がルートを探索することになるからである。
【0086】
ステップS165で処理中の無線端末11から見て通信を開始させた側の次の無線端末11とのリンクの重み付け値が“∞”でなければ(N)、通信を開始させた無線端末11を宛先とするデータパケットを送出することになる(ステップS166)。なおこの例ではこのデータパケットは第1の無線端末111に直接送られることになるが、途中に無線端末11が幾つか介在する場合にもこれらの無線端末11は図18に示した処理を行ってそのパケットをローカルネットワーク中で次々と伝播させていくことになる。
【0087】
発明の変形例
【0088】
図19は、本発明の変形例における無線端末の構成を表わしたものである。先の実施例の図2と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。この変形例の無線端末71は、先の実施例の各無線端末111〜118に対応するものである。無線端末71は、図1に示したような無線ローカルネットワークでデータ送信元の端末とデータ送信先の任意の端末間のルーチングを行う際の各種パラメータを検出するパラメータ検出部72と、各種検出結果を保存するための検出結果保存部73とを備えている。パラメータ検出部72は、図2に示したパラメータ検出部21の内部の各回路装置に遅延量検出部74を加えた構成となっている。また、検出結果保存部73は図2に示した検出結果保存部22の内部の各回路装置に遅延量保存部75を加えた構成となっている。
【0089】
ここで、遅延量検出部74は、データパケットの送信元と相手先の無線端末との間の各中継地点に存在する無線端末が、ルート検索コマンドの中継を行う際に各無線端末の処理遅延量を検出するためのユニットである。この遅延量検出部74の検出した遅延量は、検出結果保存部73内の遅延量保存部75に保存される。
【0090】
図20は、一例として3つの無線端末間でルートが形成される簡易な構成の場合を示したものである。ここでは、通信を行おうとしている端末を発端末71Aとし、通信の相手先の端末を着端末71Cとする。また、発端末71Aに隣接している端末を隣接端末(あるいは中継端末)71Bとする。発端末71Aの発したデータパケットが隣接端末71Bを通して着端末71Cに送信されるものとする。
【0091】
隣接端末71Bが発端末71Aからのデータ送出命令を受け取ってから着端末71Cに対してデータ送出命令を同様に送信するまでにn秒の遅延時間が生じるとする。このような場合、転送速度ネゴシエーション部31(図19)によって決定された予定転送レートTrRate(ビット/秒)に対する実際の転送レートRTrRate(ビット/秒)は、次の(2)式で表わすことができる。
【0092】
RTrRate=TrRate/(1+n)(ビット/秒)……(2)
【0093】
今、遅延量を考慮した場合のルート重み付け値をRootWDとし、予定転送レートをTrRateDとする。また、隣接端末(あるいは中継端末)71Bの遅延量をTrDとし、ビットエラーレートをBERとし、転送レートの重み付け係数をTWK、ビットエラーレートの重み付け係数をBWKとする。この場合のルートの重み付け値は、次の(3)式により求められる。
【0094】
RootWD=BER*BW/(TrRateD/(1+TrD))*TWK……(3)
【0095】
したがって、遅延量を考慮してルート重み付け値を設定することで、隣接端末(あるいは中継端末)71Bのデータ転送遅延を配慮した最適ルートの検索が可能になる。
【0096】
なお、以上説明した実施例および変形例はアドホックに限るものではなく、各無線端末を中継端末としても使用する他の無線通信システムに同様に適用することができる。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1〜請求項6記載の発明によれば、ルート検索要求を次々伝達する端末が次に送出する通信路の重み付け値を付加して送信することにしているので、通信の相手先はルート検索要求を受信した段階でこれまでの重み付け値を基にしてどのルートが最適かを簡単に判別することができる。したがって、ルートの迅速な検索が可能になるだけでなく、通信を開始する側ではルートの検索処理が簡単となる。しかも、重み付け値を、転送速度およびビットエラーを基にして算出するので、通信に最適なルートを選択することができる。また、請求項1記載の発明では、端末がネットワークに参加する際にリンク先の端末と転送速度を設定しビットエラーの検出を行うようにしたので、これらの値を用いて重み付け値を算出することができる。
【0098】
また請求項2記載の発明によれば、一端を隣接する他の端末に接続された各通信路のビットエラーレートを測定するビットエラーレート測定手段と、一端を隣接する他の端末に接続された各通信路ごとにそれらの通信路を使用したデータの転送速度を設定する転送速度設定手段を設けビットエラーレートとデータの転送速度を用いて重み付け値を算出することにしたので、通信速度とデータの信頼性の双方から適正なルートを選択することができる。
【0099】
更に請求項3記載の発明によれば、データ中継手段がデータを送出する通信路が使用できなくなったときルート決定手段の決定したルートの残りを使用して通信を開始した端末にこれを通知する通信不可時通知手段とを無線端末に具備させたので、通信ができなくなったときに通信を開始した端末にこれを通知することができ、必要に応じてルートの再設定が可能になる。この場合にも通信を再開する側の端末の負担が少なく、かつ迅速な対応が可能である。また、ビットエラーレートとデータの転送速度を用いて重み付け値を算出することにしたので、通信速度とデータの信頼性の双方から適正なルートを選択することができる。
【0100】
また請求項4記載の発明によれば、ルート検索要求に付加される重み付け値は、ルート検索要求の送信元から経由した各通信路の重み付け値の加算値なので、ルート決定手段はこの加算値の大きさを単純に比較することで決定することができる。
【0101】
更に請求項5記載の発明によれば、通信路を次々に選択してルートを設定していくときにすでに選択した通信路を再度選択しないようにしたので、通信の相手先に到達する手前で閉ループを形成するような経路の選択を防止するだけでなく、トラフィックの減少にも効果がある。
【0102】
また請求項6記載の発明によれば、ルート決定手段は、重み付け値と共に、ルート検索要求が各ルートを経て受信されるまでの所要時間を用いて最適のルートを決定するので、実際の通信速度を基にした実用的なルート選択が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で適用されるローカルネットワークのある状態を示した説明図である。
【図2】本実施例でローカルネットワークに参加する無線端末の回路構成の要部を表わしたブロック図である。
【図3】第5の無線端末の回路構成を示したブロック図である。
【図4】図3に示した情報処理CPUユニットの回路構成を示したブロック図である。
【図5】図3に示したメモリユニットの回路構成を示したブロック図である。
【図6】本実施例で無線端末の1つがローカルネットワークに参加する場合の処理の最初の段階における前半部分の流れを表わした流れ図である。
【図7】本実施例で無線端末の1つがローカルネットワークに参加する場合の処理の最初の段階における後半部分の流れを表わした流れ図である。
【図8】本実施例で第6の無線端末がその周囲の無線端末と接続を試みる状態を表わした説明図である。
【図9】本実施例で2つの端末間での転送レートの要求とこれに対応した応答を表わした説明図である。
【図10】本実施例で2つの端末間でのビットエラーレート検出コマンドの送出とこれに対する返答の様子を表わした説明図である。
【図11】図6に示した処理以降の処理としてローカルネットワークに参加した端末とその周囲の端末との間で行われるリンクの重み付けの処理の流れを表わした流れ図である。
【図12】本実施例でローカルネットワークのある時点の状態をルート重み付け値と共に表わした説明図である。
【図13】本実施例で通信を開始する端末がルートを決定するために行う処理の流れを表わした流れ図である。
【図14】本実施例で通信を要求した端末と相手先の端末の間でルートが設定される様子を一般化して表わした説明図である。
【図15】本実施例で各端末がこれらに送られてきたルート検索コマンドを処理する手順を表わした流れ図である。
【図16】ステップS144で示した着端末による検索ルート返答処理の流れを表わした流れ図である。
【図17】通信の行われているルートの途中の端末がローカルネットワークから脱退する一例を示した説明図である。
【図18】本実施例で通信開始後の中継側の各端末の処理の流れを表わした流れ図である。
【図19】本発明の変形例における無線端末の構成を表わしたブロック図である。
【図20】この変形例で3つの無線端末間でルートが形成される簡易な構成の場合を示した説明図である。
【符号の説明】
11、71 無線端末
31 転送速度ネゴシエーション部
32 ビットエラーレート検出部
33 リンク状態検出部
34 ルーチング重み付け算出部
35 ルート重み付け加算部
36 ルート検索コマンド送出部
37 検索ルート選択部
38 検索ルート返答部
39 ルーチングデータ転送部
51 情報処理CPUユニット
53 メモリユニット
57 通信制御ユニット
74 遅延量検出部
75 遅延量保存部
A、71A 発端末
B、71B 隣接端末
C、71C 着端末
D 中間端末

Claims (6)

  1. それぞれの端末が隣接した他の1または複数の端末と通信路を個別に確立しこれらの通信路の集合によってネットワークが形成されているとき、自アドレスを記した端末探索要求を、このネットワークへの参加のために送出する端末探索要求手段と、
    この端末探索要求を受信した端末としての相手先端末から接続確認応答として被接続端末の自アドレスが送られてきたとき、この相手先端末に対して通信路を確立するためのリンク接続要求を送出するリンク接続要求送出手段と、
    このリンク接続要求を受信した前記相手先端末からリンク接続要求を確認する応答が送られてきたとき、この相手先端末との間の転送レートの最高速度をネゴシエーションするための転送レートの要求を送出する転送レート要求送出手段と、
    この転送レートの要求を受信した前記相手先端末との前記ネゴシエーションによって前記相手先端末との間の転送レートの最高速度が決定したときこれを転送速度として設定する転送速度設定手段と、
    前記相手先端末に対するビットエラーの検出を行うビットエラー検出手段と、
    前記相手先端末との通信路が確立した後、所定の端末を通信の相手先とした通信のルートを設定するためのルート検索要求をこの相手先端末に送出するルート検索要求送出手段と、
    他の端末から前記ルート検索要求が、それまで経由した通信路における前記転送速度およびビットエラーを基にして算出された重み付け値を付加した形で到来したとき、自端末を起点としたこれに接続される各通信路の重み付け値を参考にしてこれらの通信路のうちから選択した所定の通信路にその通信路の重み付け値を追加した形で送出するルート検索要求中継手段と、
    自端末を通信の相手先としたルート検索要求が到来したときには、付加されたそれまで経由した通信路の前記重み付け値を基にして最適のルートを決定するルート決定手段と、
    このルート決定手段によって決定されたルートをルート検索要求の送出元に通知するルート検索結果通知手段
    とを具備することを特徴とする無線端末。
  2. 一端を隣接する他の端末に接続された各通信路のビットエラーレートを測定するビットエラーレート測定手段と、
    一端を隣接する他の端末に接続された前記各通信路ごとにそれらの通信路を使用したデータの転送速度を設定する転送速度設定手段と、
    これらビットエラーレート測定手段の測定したビットエラーレートをBERとし、ビットエラーレートの重み付け係数をBWKとし、前記転送速度設定手段の設定したパケットの転送レートをTrRateとし、転送レートの重み付け係数をTWKとするとき、通信のルートを設定するための基準値としての重み付け値RootWを次式
    RootW=BER*BWK+1/TrRate*TWK
    によって算出する重み付け値算出手段と、
    この重み付け値算出手段によって算出された重み付け値を設定する重み付け値設定手段と、
    所定の相手先との間での通信路の経由の仕方としてのルートを選択した後に通信を開始するとき自端末を起点としたこれに接続される各通信路に対してそれらの重み付け値を付加したルート検索要求を送出するルート検索要求送出手段と、
    前記ルート検索要求が、それまで経由した通信路の前記重み付け値を付加した形で到来したとき、自端末を起点としたこれに接続される各通信路の重み付け値を参考にしてこれらの通信路のうちから選択した所定の通信路にその通信路の重み付け値を追加した形で送出するルート検索要求中継手段と、
    自端末を通信の相手先としたルート検索要求が到来したときには、付加されたそれまで経由した通信路の前記重み付け値を基にして最適のルートを決定するルート決定手段と、
    このルート決定手段によって決定されたルートをルート検索要求の送出元に通知するルート検索結果通知手段と、
    ルート検索要求の送出元に対してこのルート検索結果通知手段による通知が到来したとき、これに示されたルートに従って前記通信の相手先に対して通信を開始する通信開始手段
    とを具備することを特徴とする無線端末。
  3. 一端を隣接する他の端末に接続された各通信路のビットエラーレートを測定するビットエラーレート測定手段と、
    一端を隣接する他の端末に接続された前記各通信路ごとにそれらの通信路を使用したデータの転送速度を設定する転送速度設定手段と、
    これらビットエラーレート測定手段の測定したビットエラーレートをBERとし、ビットエラーレートの重み付け係数をBWKとし、前記転送速度設定手段の設定したパケットの転送レートをTrRateとし、転送レートの重み付け係数をTWKとするとき、通信のルートを設定するための基準値としての重み付け値RootWを次式
    RootW=BER*BWK+1/TrRate*TWK
    によって算出する重み付け値算出手段と、
    この重み付け値算出手段によって算出された重み付け値を設定する重み付け値設定手段と、
    所定の相手先との間での通信路の経由の仕方としてのルートを選択した後に通信を開始するとき自端末を起点としたこれに接続される各通信路に対してそれらの重み付け値を付加したルート検索要求を送出するルート検索要求送出手段と、
    前記ルート検索要求が、それまで経由した通信路の前記重み付け値を付加した形で到来したとき、自端末を起点としたこれに接続される各通信路の重み付け値を参考にしてこれらの通信路のうちから選択した所定の通信路にその通信路の重み付け値を追加した形で送出するルート検索要求中継手段と、
    自端末を通信の相手先としたルート検索要求が到来したときには、付加されたそれまで経由した通信路の前記重み付け値を基にして最適のルートを決定するルート決定手段と、
    このルート決定手段によって決定されたルートをルート検索要求の送出元に通知するルート検索結果通知手段と、
    ルート検索要求の送出元に対してこのルート検索結果通知手段による通知が到来したとき、これに示されたルートに従って前記通信の相手先に対して通信を開始する通信開始手段と、
    前記ルート検索要求の送出元がルート決定後に送出するデータをこのルートに従って次の通信路に送出するデータ中継手段と、
    このデータ中継手段がデータを送出する通信路が使用できなくなったとき前記ルート決定手段の決定したルートの残りを使用して通信を開始した端末にこれを通知する通信不可時通知手段
    とを具備することを特徴とする無線端末。
  4. ルート検索要求に付加される重み付け値は、ルート検索要求の送出元から経由した各通信路の重み付け値の加算値であり、前記ルート決定手段はこの加算値の大きさを基にして最適のルートを決定することを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかに記載の無線端末。
  5. 前記ルート検索要求中継手段は、前記ルート検索要求と共に送られてきたルートを参照してすでに選択されている通信路を使用しない通信路を選択して中継を行うことを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかに記載の無線端末。
  6. 前記ルート決定手段は、前記重み付け値と共に、前記ルート検索要求が各ルートを経て受信されるまでの所要時間を用いて最適のルートを決定することを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかに記載の無線端末。
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