JP4036681B2 - 車両走行制御装置および方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自車と先行車との車間距離を検出し、その車間距離を所定距離に保つべく自車の走行を制御する車両走行制御技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自車と先行車との車間距離である実車間距離を検出し、その実車間距離を所定の目標車間距離に保ちつつ先行車に追従して走行する車間距離制御システムは従来から知られている。このシステムにおいて、さらに、車両の停止状態で運転者により発進スイッチが押されると、運転者によるアクセルペダルの操作無しで自動的に発進を行うようにしたものも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような自動発進では、道路勾配などの道路の外乱が存在する場合には発進時における加速の過不足が生じる。すなわち、道路が下り勾配であれば加速が超過し、上り勾配であれば加速が不足する。これを回避するためには、車両の勾配を検出する勾配センサを備えればよいが、部品点数の増大につながり好ましいものではない。また、特開平11−66499号公報には、路面勾配を加味した走行制御を行う点が記載されているが、その路面勾配の検出手法については一切開示されていない。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、簡易な構成で道路の外乱による影響を推定し、発進時において過不足なく車両を加速し得る車両走行制御装置およびその方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、運転者によるアクセルペダルの操作なしで自動的に発進し得る車両走行制御装置において、自車の走行に関する値の目標値を繰返し設定する目標値設定手段と、前記目標値設定手段により設定される目標値に基づき自車のエンジン駆動の制御を行う駆動制御手段と、走行中における前記自車の走行に関する値を繰返し検出する走行値検出手段と、前記目標値設定手段により設定された目標値と前記走行値検出手段により検出された検出値とに基づき道路の外乱推定値を算出する外乱推定値演算手段と、前記外乱推定値演算手段により算出された外乱推定値に応じて前記エンジン駆動の制御係数を設定する係数設定手段とを備え、前記駆動制御手段は、停止状態から発進する際に、前記係数設定手段により設定された制御係数を用いて前記エンジン駆動の制御を行い、前記外乱推定値演算手段は、前記外乱推定値として、前記目標値設定手段により繰返し設定された目標値を積算した目標積算値に対する、前記走行値検出手段により繰返し検出された検出値を積算した検出積算値の比を算出することを特徴としている。
【0006】
この構成によれば、自車の走行に関する値の目標値が繰返し設定され、この設定される目標値に基づき自車のエンジン駆動の制御が行われる。また、走行中における自車の走行に関する値が繰返し検出され、設定された目標値と検出された検出値とに基づき道路の外乱推定値が算出され、この算出された外乱推定値に応じてエンジン駆動の制御係数が設定される。このとき、外乱推定値として、設定された目標値を積算した目標積算値に対する、検出された検出値を積算した検出積算値の比が算出されることから、外乱推定値は自車の走行における目標値に対する遅れを表わすものとなり、これによって道路の外乱を精度良く推定することができる。そして、停止状態から発進する際に、外乱推定値に応じて設定された制御係数を用いてエンジン駆動の制御が行われることにより、発進時において過不足なく車両の加速が行われることとなる。
【0009】
また、前記外乱推定値演算手段は、自車を停止させる制動制御の開始時点から、前記目標値の積算および前記検出値の積算を開始することとすると(請求項)、停止時と発進時とでは道路状態が大きく変化することはないと考えられることから、発進時における道路の外乱を精度良く推定することが可能になる。
【0010】
また、前記係数設定手段は、前記比が小さくなるほど前記制御係数を小さくすることとすると(請求項)、自車の走行における目標値に対する遅れが小さいということは道路が下り勾配であると考えられることから、制御係数を小さくすることで、発進時に加速の超過が避けられることとなる。
【0011】
また、前記駆動制御手段は、前記エンジン駆動の制御として、前記目標値と前記制御係数とを乗算した乗算値を用いてスロットルの開度指令値を求め、この開度指令値に当該スロットルの開度が一致するように制御を行うとしてもよい(請求項)。
【0012】
この構成によれば、停止状態から発進する際に、目標値と外乱推定値に応じて設定された制御係数とを乗算した乗算値を用いてスロットルの開度指令値が求められ、この開度指令値に当該スロットルの開度が一致するように制御が行われることにより、発進時において過不足なく車両の加速が行われることとなる。
【0013】
そして、前記自車の走行に関する値は加減速度であるとすると(請求項)、停止状態から発進する際に設定される目標加減速度に対して、検出される現在の自車の加減速度が良好に追従することとなる。
【0014】
つぎに、請求項6に記載の発明は、運転者によるアクセルペダルの操作なしで自動的に発進し得る車両走行制御方法において、自車の走行に関する値の目標値を繰返し設定する目標値設定工程と、前記目標値設定手段により設定される目標値に基づき自車のエンジン駆動の制御を行う駆動制御工程と、走行中における前記自車の走行に関する値を繰返し検出する走行値検出工程と、前記目標値設定工程において設定された目標値と前記走行値検出工程において検出された検出値とに基づき道路の外乱推定値を算出する外乱推定値演算工程と、前記外乱推定値演算工程において算出された外乱推定値に応じて前記エンジン駆動の制御係数を設定する係数設定工程とを備え、前記駆動制御工程は、停止状態から発進する際に、前記係数設定工程において設定された制御係数を用いて前記エンジン駆動の制御を行い、前記外乱推定値演算手段は、前記外乱推定値として、前記目標値設定手段により繰返し設定された目標値を積算した目標積算値に対する、前記走行値検出手段により繰返し検出された検出値を積算した検出積算値の比を算出することを特徴としている。
【0015】
この構成によれば、自車の走行に関する値の目標値が繰返し設定され、この設定される目標値に基づき自車のエンジン駆動の制御が行われる。また、走行中における自車の走行に関する値が繰返し検出され、設定された目標値と検出された検出値とに基づき道路の外乱推定値が算出され、この算出された外乱推定値に応じてエンジン駆動の制御係数が設定される。このとき、外乱推定値として、設定された目標値を積算した目標積算値に対する、検出された検出値を積算した検出積算値の比が算出されることから、外乱推定値は自車の走行における目標値に対する遅れを表わすものとなり、これによって道路の外乱を精度良く推定することができる。そして、停止状態から発進する際に、外乱推定値に応じて設定された制御係数を用いてエンジン駆動の制御が行われることにより、発進時において過不足なく車両の加速が行われることとなる。
【0016】
【発明の実施の形態】
まず、図1〜図4を参照して、本発明に係る車両走行制御装置の一実施形態の構成について説明する。図1は同実施形態の制御構成を示すブロック図、図2、図3は記憶部に格納されている予め設定された値を示す図で、図2は目標車間距離の一例を示し、図3は外乱推定値に応じて設定された制御係数を示している。また、図4は電子スロットルの開度指令値θtの算出手順を示す機能ブロック図である。
【0017】
この車両走行制御装置は、自車の走行レーン前方を走行する先行車の動きに応じた追従走行等の車両走行の自動化に対応可能であって、運転者によるブレーキペダルの操作に関係なく、自車と先行車との車間距離である実車間距離が短くなると自動的にブレーキ液圧を発生させることにより車輪に制動圧を与えて減速したり、停止状態で発進スイッチがオンにされると、運転者によるアクセルペダルの操作に関係なく、電子スロットルの開度あるいは燃料供給量などを制御して加速するように構成されている。
【0018】
この車両走行制御装置は、図1に示すように、自動走行スイッチ11、発進スイッチ12、車間設定スイッチ13、車輪速センサ14、車間距離センサ15、スロットル開度センサ16、スロットル電子制御ユニット(Electronic Control Unit:ECU)17、ブレーキECU18、記憶部19と、これらに電気的に接続されたメインECU20とを備えるとともに、エンジンECU17に電気的に接続されたエンジン21と、ブレーキECU18に電気的に接続されたアクチュエータ部22とを備えている。
【0019】
自動走行スイッチ11は、先行車に追従する自動走行を指示するためのスイッチで、運転者によりオンにされると自動走行が行われる。発進スイッチ12は、自車の発進を指示する発進指示手段としての機能を有するもので、自車の停止状態で運転者によりオンにされると自動的に発進する。車間設定スイッチ13は、予め設定された複数の目標車間距離曲線(後述)のうちから運転者により好みの目標車間距離曲線を選択するためのスイッチである。車輪速センサ14は、各車輪に対応して設けられ、それぞれ対応する車輪の回転速度を検出するもので、例えばパルスエンコーダなどで構成される。車間距離センサ15は、自車と先行車との実車間距離Drを検出するもので、例えばレーザ発光部および受光部などで構成される。スロットル開度センサ16は、電子スロットル23の現在の開度θrを検出するものである。
【0020】
エンジン21は、電子スロットル23やトランスミッションなどを備え、エンジンECU17からの制御信号に基づき電子スロットル23の開度が制御されて、車両が加減速される。アクチュエータ部22は、自動走行のときはブレーキECU18からの制御信号に基づきブレーキ液圧を発生するもので、この発生したブレーキ液圧がホイルシリンダ(図示省略)に伝達され、この伝達されたブレーキ液圧に応じた制動力が車輪に印加されて車両が減速される。
【0021】
記憶部19は、ROMやRAMなどからなり、種々の予め設定された値を含むメインECU20の制御プログラムを記憶するとともに、演算データ等を一時的に記憶するものである。この記憶部19には予め設定された値として、図2に示すように、自車速Vnに応じて設定された目標車間距離曲線Dtが複数種類(図2では3種類)格納されており、上述したように車間設定スイッチ13によって選択された目標車間距離曲線が自車の目標車間距離として設定される。また、記憶部19には予め設定された値として、図3に示すように、後述する外乱推定値Pに応じて設定されたスロットル開度制御の制御係数Kpが格納されている。
【0022】
メインECU20は、CPUなどで構成され、車輪速センサ14、車間距離センサ15により検出される結果に基づき、記憶部19に格納されている制御プログラムに従って、エンジンECU17およびブレーキECU18に制御信号を送出して車両の走行を制御するもので、以下の機能▲1▼〜▲4▼を有する。なお、各値の算出などは所定のサンプリング周期(例えば10msec)ごとに行う。
【0023】
▲1▼自動走行スイッチ11がオンにされると、先行車に追従する自動走行を行う機能。自車が停止状態で発進スイッチ12がオンにされると自動的に発進する機能。車間設定スイッチ13により選択された目標車間距離曲線を自動走行における目標車間距離Dtとして設定する機能。車輪速センサ14により検出される各車輪の回転速度に基づき自車速Vnを算出する機能。車間距離センサ15の検出信号に基づき先行車の有無を判別するとともに、自車と先行車との実車間距離Drを求める機能。実車間距離Drの変化および自車速Vnに基づき自車と先行車との相対速度Vrを算出する機能。自車速Vnの変化に基づき自車の実加減速度Arを算出する機能。目標加減速度Atと実加減速度Arの偏差である目標偏差ΔA=(At−Ar)を算出する機能。
【0024】
▲2▼目標車間距離Dtと実車間距離Drとの偏差ΔD=(Dt−Dr)および相対速度Vrに基づき、目標加減速度Atを、
At=K1・ΔD+K2・Vr…(1)
により求める機能。但し、K1,K2は予め設定された係数である。
【0025】
▲3▼道路の外乱を推定する外乱推定値Pを算出する機能。自車を停止すべく制動制御が開始された時点から予め設定された設定時間T1が経過するまで、所定のサンプリング周期ごとに繰返し算出される目標加減速度Atおよび実加減速度Arをそれぞれ積算する。そして、設定時間T1が経過した時点の目標加減速度Atの積算値(目標積算値)をIAt、実加減速度Arの積算値(検出積算値)をIArとすると、外乱推定値Pを、
P=IAr/IAt…(2)
により算出する。
【0026】
後述する図6から分かるように、外乱推定値Pが大きい(P≒1)ということは目標加減速度Atに対して減速遅れが小さいことを表わしており、道路が上り勾配と推定される。一方、外乱推定値Pが小さい(0<P≪1)ということは目標加減速度Atに対して減速遅れが大きいことを表わしており、道路が下り勾配と推定される。
【0027】
▲4▼目標加減速度Atなどを用いて電子スロットル23の開度指令値θtを算出し、算出した開度指令値θtをエンジンECU17に送出する機能。メインECU20は、電子スロットル23の開度指令値θtを算出する機能ブロックとして、図4に示すように、フィードフォワード補償器31、加算器32,33、PID補償器34を備えている。
【0028】
フィードフォワード補償器31は、目標加減速度Atに対してフィードフォワード係数Kfを乗算した乗算値Kf・Atを算出して加算器34に送出する。図3に示す外乱推定値Pと制御係数Kpとの関係に基づき、上記機能▲3▼で算出された外乱推定値Pから制御係数Kpを求める。そして、
Kf=Kp・Kf…(3)
によってフィードフォワード係数Kfを算出し、これを用いて乗算値Kf・Atを算出する。
【0029】
加算器32は、目標加減速度Atおよび実加減速度Arを用いて目標偏差ΔA=(At−Ar)を算出する。PID補償器34は、目標偏差ΔAの比例項K3・ΔA、積分項K4・∫ΔA・dt、微分項K5・d(ΔA)/dtを加算した加算値Fを、
F=K3・ΔA+K4・∫ΔA・dt+K5・d(ΔA)/dt…(4)
により求めて加算器33に送出する。但し、K3,K4,K5は予め設定された係数である。
【0030】
加算器32は、電子スロットル23の開度指令値θtを、
θt=Kf・At+F…(5)
により算出してエンジンECU17に送出する。
【0031】
メインECU20は目標値設定手段、駆動制御手段、外乱推定値演算手段、係数設定手段に相当する。また、車輪速センサ14およびメインECU20は走行値検出手段を構成する。
【0032】
次に、図5、図6を参照して、本実施形態における自動発進制御について説明する。図5は制御係数Kpの算出手順を示すフローチャート、図6は目標加減速度Atおよび実加減速度Arの推移を示すタイミングチャートである。図5に示すルーチンは、所定のサンプリング周期(例えば10msec)で実行される。
【0033】
まず、ブレーキ制御が開始されたか否かが判定される(ステップ#10)。この判定は、例えばブレーキECU18において、ブレーキ制御開始フラグがセットされたか否かによって判定される。ブレーキ制御が開始されていなければ(ステップ#10でNO)、このルーチンを終了する。
【0034】
一方、図6の時刻t1において、ブレーキ制御が開始されると(ステップ#10でYES)、別のルーチンで算出されている目標加減速度Atおよび実加減速度Arの積算が開始される。すなわち、目標加減速度Atの積算値IAtがIAt=IAt+Atにより求められ(ステップ#12)、次いで、実加減速度Arの積算値IArがIAr=IAr+Arにより求められる(ステップ#14)。
【0035】
次いで、ブレーキ制御の開始時点から設定時間T1が経過して終了タイミングか否かが判別され(ステップ#16)、未だ設定時間T1が経過していなければ(ステップ#16でNO)、このルーチンを終了する。これによって、ステップ#12,#14の積算が上記サンプリング周期ごとに行われることとなる。
【0036】
そして、図6の時刻t2においてブレーキ制御の開始時点から設定時間T1が経過して終了タイミングになると(ステップ#16でYES)、外乱推定値PがP=IAr/IAtにより算出され(ステップ#18)、この外乱推定値Pに対応する制御係数Kpが求められて記憶部19に格納される(ステップ#20)。
【0037】
続いて、図6において、時刻t3に発進スイッチ12がオンにされると、目標加減速度Atが上昇する。この目標加減速度Atに対して電子スロットル23の開度指令値θtが制御係数Kpを用いて求められ、この開度指令値θtに応じて電子スロットル23の開度が制御されるとともに、エンジン21およびアクチュエータ部22が制御されて自車が自動的に発進する。これによって、実加減速度Arは、同図に示すように、目標加減速度Atに対して良好に追従することとなる。
【0038】
ここで、例えば道路が下り勾配の場合には、外乱推定値Pを用いずにフィードフォワード係数Kfを固定値とする従来の制御によれば、同図に一点鎖線で比較例として示すように実加減速度Ar’が目標加減速度Atに対して大きく超過するような事態が生じるが、本実施形態では、このような事態を未然に防止することができる。
【0039】
このように、本実施形態によれば、走行中における目標加減速度Atおよび実加減速度Arを用いて外乱推定値Pを求め、外乱推定値Pに応じて制御係数Kpを求め、電子スロットル23の開度指令値θtを算出するフィードフォワード係数Kfを制御係数Kpによって変化させるようにしているので、停止状態から発進するときに、道路勾配などの道路の外乱に関わりなく、目標加減速度Atに対して実加減速度Arに過不足が生じるのを防止することができ、これによって目標加減速度Atに良好に追従する走行制御を実現することができる。
【0040】
また、本実施形態によれば、自車を停止させるブレーキ制御の開始時点からの目標加減速度Atおよび実加減速度Arを用いて外乱推定値Pを算出するようにしているので、停止時と発進時とでは道路状態が大きく変化しないと考えられることから、発進時における道路の外乱を精度良く推定することができる。
【0041】
また、本実施形態によれば、外乱推定値Pを目標加減速度Atおよび実加減速度Arの積算値の比としているので、目標加減速度Atおよび実加減速度Arの絶対値の大きさに関係なく減速遅れを正確に表わすことができ、これによって道路の外乱を精度良く推定することができる。
【0042】
また、本実施形態では、図3に示すように、外乱推定値Pに応じて設定された制御係数Kpに上限値および下限値を設定しており、これによってフィードフォワード係数Kfが極端な値に変化してしまうのを防止している。
【0043】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であり、例えばPID補償器34における係数K3,K4,K5についても、フィードフォワード係数Kfと同様に、外乱推定値Pに応じて設定値を変更するようにしてもよい。
【0044】
また、上記実施形態では、目標加減速度Atおよび実加減速度Arの積算は、ブレーキ制御開始時刻から設定時間T1が経過するまで行うようにしているが、これに限られず、ブレーキ制御開始時刻から目標加減速度Atの積算値IAtまたは実加減速度Arの積算値IArが所定値に達する時点まで行うようにしてもよい。
【0045】
また、上記実施形態では、電子スロットル23の開度指令値θtを図4に示す構成で求めるようにしているが、これに限られず、他の構成や他の演算式を用いるようにしてもよい。
【0046】
また、上記実施形態では、エンジン21の駆動制御として、電子スロットル23の開度制御を用いて説明しているが、これは一例であり、エンジン21の燃料供給量(燃料噴射量)などの他の制御に適用することができる。
【0047】
また、上記実施形態では、自車の走行に関する値として加減速度を用いて、目標加減速度Atに基づき自車の走行制御を行っているが、これに限られず、例えば自車の走行に関する値として車速を用いて、目標車速に基づき自車の走行制御を行うようにしてもよい。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1,の発明によれば、自車の走行に関する値の目標値と自車の走行に関する値の検出値とに基づき道路の外乱推定値を算出し、この算出された外乱推定値に応じてエンジン駆動の制御係数が設定される。このとき、外乱推定値として、設定された目標値を積算した目標積算値に対する、検出された検出値を積算した検出積算値の比を算出するようにしているので、外乱推定値は自車の走行における目標値に対する遅れを表わすものとなり、これによって道路の外乱を精度良く推定することができる。そして、停止状態から発進する際に、外乱推定値に応じて設定された制御係数を用いてエンジン駆動の制御を行うようにしているので、発進時において過不足なく車両の加速を行うことができる。
【0050】
また、請求項の発明によれば、自車を停止させる制動制御の開始時点から、目標値の積算および検出値の積算を開始するようにしているので、停止時と発進時とでは道路状態が大きく変化することはないと考えられることから、発進時における道路の外乱を精度良く推定することができる。
【0051】
また、請求項の発明によれば、比が小さくなるほど制御係数を小さくするようにしているので、自車の走行における目標値に対する遅れが小さいということは道路が下り勾配であると考えられることから、制御係数を小さくすることで、発進時に加速の超過を避けることができる。
【0052】
また、請求項の発明によれば、エンジン駆動の制御として、目標値と制御係数とを乗算した乗算値を用いてスロットルの開度指令値を求め、この開度指令値に当該スロットルの開度が一致するように制御を行うようにしているので、発進時において過不足なく車両の加速を行うことができる。
【0053】
また、請求項の発明によれば、自車の走行に関する値は加減速度であるとしているので、停止状態から発進する際に設定される目標加減速度に対して、検出される現在の自車の加減速度を良好に追従させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る車両走行制御装置の一実施形態の制御構成を示すブロック図である。
【図2】 自車速に応じて設定された目標車間距離の一例を示す図である。
【図3】 外乱推定値に応じて設定された制御係数を示す図である。
【図4】 電子スロットルの開度指令値の算出手順を示す機能ブロック図である。
【図5】 制御係数の算出手順を示すフローチャートである。
【図6】 目標加減速度に対する実加減速度の追従の推移を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
14 車輪速センサ(走行値検出手段)
17 エンジンECU
19 記憶部
20 メインECU(目標値設定手段、駆動制御手段、外乱推定値演算手段、係数設定手段、走行値検出手段)
21 エンジン
23 電子スロットル

Claims (6)

  1. 運転者によるアクセルペダルの操作なしで自動的に発進し得る車両走行制御装置において、
    自車の走行に関する値の目標値を繰返し設定する目標値設定手段と、
    前記目標値設定手段により設定される目標値に基づき自車のエンジン駆動の制御を行う駆動制御手段と、
    走行中における前記自車の走行に関する値を繰返し検出する走行値検出手段と、
    前記目標値設定手段により設定された目標値と前記走行値検出手段により検出された検出値とに基づき道路の外乱推定値を算出する外乱推定値演算手段と、
    前記外乱推定値演算手段により算出された外乱推定値に応じて前記エンジン駆動の制御係数を設定する係数設定手段とを備え、
    前記駆動制御手段は、停止状態から発進する際に、前記係数設定手段により設定された制御係数を用いて前記エンジン駆動の制御を行い、
    前記外乱推定値演算手段は、前記外乱推定値として、前記目標値設定手段により繰返し設定された目標値を積算した目標積算値に対する、前記走行値検出手段により繰返し検出された検出値を積算した検出積算値の比を算出することを特徴とする車両走行制御装置。
  2. 前記外乱推定値演算手段は、自車を停止させる制動制御の開始時点から、前記目標値の積算および前記検出値の積算を開始することを特徴とする請求項1に記載の車両走行制御装置。
  3. 前記係数設定手段は、前記比が小さくなるほど前記制御係数を小さくすることを特徴とする請求項1または2に記載の車両走行制御装置。
  4. 前記駆動制御手段は、前記エンジン駆動の制御として、前記目標値と前記制御係数とを乗算した乗算値を用いてスロットルの開度指令値を求め、この開度指令値に当該スロットルの開度が一致するように制御を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両走行制御装置。
  5. 前記自車の走行に関する値は加減速度であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両走行制御装置。
  6. 運転者によるアクセルペダルの操作なしで自動的に発進し得る車両走行制御方法において、
    自車の走行に関する値の目標値を繰返し設定する目標値設定工程と、
    前記目標値設定手段により設定される目標値に基づき自車のエンジン駆動の制御を行う駆動制御工程と、
    走行中における前記自車の走行に関する値を繰返し検出する走行値検出工程と、
    前記目標値設定工程において設定された目標値と前記走行値検出工程において検出された検出値とに基づき道路の外乱推定値を算出する外乱推定値演算工程と、
    前記外乱推定値演算工程において算出された外乱推定値に応じて前記エンジン駆動の制御係数を設定する係数設定工程とを備え、
    前記駆動制御工程は、停止状態から発進する際に、前記係数設定工程において設定された制御係数を用いて前記エンジン駆動の制御を行い、
    前記外乱推定値演算手段は、前記外乱推定値として、前記目標値設定手段により繰返し設定された目標値を積算した目標積算値に対する、前記走行値検出手段により繰返し検出された検出値を積算した検出積算値の比を算出することを特徴とする車両走行制御方法。
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