JP4035702B2 - 熱線遮断材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の窓ガラスや車載ガラス及びそれらに貼着して利用するフィルムなどに用いられる多層干渉膜を利用した熱線遮蔽材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、窓ガラスを通して建物の内部に侵入する太陽光中の赤外線を遮断して室内温度の上昇を抑える目的で熱線遮蔽ガラスもしくは熱線遮蔽フィルムが使用されている。例えば、特開2000−96034号公報においては6ホウ化物が近赤外領域に強い吸収と反射を発現する特性があることを見出し、赤外部を吸収することで熱線の透過を抑える日射遮蔽材を提案している。また特開平11−227089においては金、銀、銅などの金属薄膜層を積層させて赤外部を反射することで熱線の透過を抑える日射遮蔽材を提案している。しかしながら、本発明者が確認したところ、いずれの方法も吸収反射の波長選択性が悪く、近赤外領域を十分に遮蔽しようとすると可視光領域も遮蔽してしまい、その結果、例えば窓用ガラスの場合は昼間でも照明が必要になるほど部屋が暗くなってしまった。
【0003】
一方、近年薄膜成形技術の進歩により、光学的多層干渉膜などの多層膜の研究が活発に行われている。例えば、2色フィルター、コールドミラー、ホットミラーなどには反射または反射防止膜の機能を有する多層干渉膜が用いられている。例えば所望の波長範囲を選択反射するためにガラス基板上に高屈折率の薄膜と低屈折率の薄膜をλ/4なる光学厚みで交互に積層し光の干渉効果を利用した多層膜が知られている。
【0004】
しかしながら太陽光を熱線遮蔽して省エネルギーを行おうとする利用分野においては遮蔽したい面積が大であることが多く、このような光の干渉効果で実現しようとして層を極めて多層化するならば、非常に高価なものになり経済的に実現することはできない。
【0005】
しかしながら、経済的な理由からただ単に層数を少なくすると、従来提案されている熱線反射部材では十分な熱線遮蔽性能が得られなかった。例えば特開平9−203809号公報には、屈折率1.9〜2.1の高屈折率層と1.6〜1.46の低屈折率層を6から8層積層しているが、実施例にしたがって作製される干渉膜は、近赤外域をほとんど透過してしまい、十分な熱線遮蔽性能が得られない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者らは苦慮検討を重ねた結果、低屈折率の薄膜層が課題解決を可能にすると考えた。しかしながら例えば特開平6−3501号公報には、樹脂モノマー中に微小空孔を分散させたり、金属アルコキサイドと有機高分子との共加水分解、共重縮合中に分子オーダーの細孔を有する材料が提案されているが、実施例にしたがって作製される膜はわずか0.1%しか低屈折率にならないと記載されており、また本発明者が特開平6−3501号公報に記載の方法を実施したところ、いずれも塗膜形成後に化学反応による光学厚みの変化を伴い、所望の光学特性を有する干渉膜を得るのが困難であった。その結果、前記課題を解決するに至らなかった。
【0007】
そこで、本発明は、これら問題を解決し、窓ガラスを通して建物や車載などの内部に侵入する太陽光を遮蔽して室内温度の上昇を抑えるのに有用な熱線遮断材であって、太陽光を熱線遮断して省エネルギーを行おうとする利用分野において要望される大な面積に対し、経済的に実現可能な程度の層数からなる熱線遮断材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による熱線遮断材によって上記課題が解消され、上記目標が達成された。本発明は、太陽光の特性から得られた知見に基づいて、多層干渉光学で知られる方法を適用し、苦慮検討を重ねた結果得られた。
【0009】
すなわち本発明では、上記課題を解決すべく、基材と、該基材表面に形成される被膜部とを有し、前記被膜部は、屈折率1.5以下かつ平均粒子径100nm以下の超微粒子と平均径が100nm以下の気孔からなり、前記気孔が26体積%以上含有する低屈折率薄膜を備えていることを特徴とする熱線遮断材を提供する。また本発明の好ましい態様においては、前記低屈折率薄膜の見かけの屈折率が1.27以下であるようにする。
【0010】
本発明の好ましい態様においては、透明な基材と、該透明な基材の表面に前記低屈折率薄膜層と高屈折率薄膜層とを交互に積層した光学多層膜から構成された熱線遮断透明板であることを特徴とする熱線遮断材を提供する。また、本発明の好ましい態様においては、最上層を除く各層の光学厚みが190〜325nmであるようにする。また、本発明の好ましい態様においては、最上層の光学厚みが95〜163nmであるようにする。
【0011】
本発明に従えば、窓ガラスを通して建物や車載などの内部に侵入する太陽光を遮蔽して室内温度の上昇を抑えるのに有用な、透明性に優れた熱線遮断透明板を呈することになる。また太陽光を熱線遮断して省エネルギーを行おうとする利用分野において要望される大な面積に対し、経済的に実現可能な程度の層数からなる熱線遮断透明板を呈することになる。
【0012】
図1は太陽光の入射スペクトルである。このうち赤外域が室内温度上昇に関係し、これを遮蔽することで室内温度の上昇を抑える。日本工業規格JIS R−3106に記載された重価係数をもとに赤外の最短波長(760nm)からの累積エネルギー比率を図2示す。横軸は波長(nm)、縦軸は波長760nmから最長波長3200nmまでの赤外全域の総エネルギーを100としたときの、760nmから各波長までの累積エネルギーである(単位:無次元)。図2から、760から1300nmのエネルギー合計が赤外域全体の約75%を占めていることが読み取れる。本発明者は、この波長領域を遮蔽することが熱線遮蔽による省エネルギー効果がもっとも効率がよいと考えた。
【0013】
しかしながらこの波長領域は可視光に極めて接近しており、金属膜や赤外吸収能を有する材料で構成する限りは、可視光領域の反射吸収は避けられない。そこで本発明者は光学特性と視覚効果と断熱効果の関係を一から見直すとともに、多層干渉光学を一から見直し検討を重ねた結果、本発明にたどり着いた。以下にその詳細を述べる。
【0014】
可視光域(450〜750nm)を80%以上透過させる。日本工業規格JIS A−5759の「建築用ガラス用フィルム」に記載されている日射遮蔽フィルムの可視光線透過率の規定はもっとも透明性の高いもので60%以上となっている。しかしながら本発明者が評価したところ60%では晴れた昼間でも室内が暗くなり照明が必要であった。80%以上あれば通常の窓ガラスとかわりなく光が入射し、十分な太陽光があるときの照明は不要になった。
【0015】
近赤外域(760〜1300nm)を80%以上反射させる。ここで80%反射とは、近赤外域(760〜1300nm)の太陽光入射全エネルギー和に対する反射全エネルギー和の率である。図3は近赤外域(760〜1300nm)の反射率が異なる各種試料フィルムを窓に貼付したときの室内の温度上昇を測定した結果である。横軸を近赤外域(760〜1300nm)の反射率、縦軸を室内の温度上昇とした。グラフから近赤外域(760〜1300nm)の反射率が80%以上になると、温度上昇値は劇的に抑制することができた。80%以上反射すれば熱線透過による温度上昇は抑えられ、たとえば夏の昼間の窓際であっても異常な温度上昇はなくなる。
【0016】
赤外域(1300nm〜)については光学評価の対象としない。1300nm以上の照射エネルギーはごくわずかなので対象としないことで、積層する膜数を少なくすることができる。
紫外域(〜400nm)の遮蔽については基材でまかなう。このようにすることで積層する膜数を少なくすることができる。
【0017】
これらの設計思想を達成すべく研究を重ねた結果、本発明に至った。すなわち、屈折率1.5以下かつ平均粒子径100nm以下の超微粒子と平均径が100nm以下の気孔からなり、前記気孔が26体積%以上含有する薄膜は、光の散乱を起こすことなく透明性に優れ、低屈折率を示し、基材表面に本低屈折率層を被覆部として形成するならば、経済的に有利となる少ない積層数で、所望の熱線遮断材が得られることを見出した。また重縮合などの化学変化を伴わないので光学厚みの精密な制御が可能となり、大な面積に対し安定した品質を呈することが容易となった。図12に、屈折率1.45のアモルファスシリカ超微粒子を用いた気孔率と屈折率の関係を示した。屈折率1.45のアモルファスシリカに屈折率1の気孔を加えるほど膜の屈折率は低下する。粒子径分布をシャープにし、2次凝集のない均一分散したスラリーを得ることにより、屈折率1.35までの所望の屈折率を得ることができる。また1次粒子間に弱い凝集を残すことで、屈折率1.35以下の所望の屈折率を得ることができる。なお、微粒子の屈折率が1.5以上の場合は気孔率が極めて高くなり、たとえば膜の強度が低下するなどの弊害を生じる場合がある。従って微粒子の屈折率は1.5以下が望ましい。また微粒子を用いることで、重縮合などの化学変化を伴わないので光学厚みの精密な制御が可能となり、大な面積に対し安定した品質を呈することが容易となった
【0018】
また好ましくは屈折率1.5以下かつ平均粒子径100nm以下の超微粒子と平均径が100nm以下の気孔からなり、前記気孔が26体積%以上含有する低屈折率薄膜の屈折率が1.27以下の場合、より優れた特性が得られることを見出した。屈折率1.27以下が望ましい根拠を次に述べる。反射、屈折の際のエネルギー伝達の状態についてはフレネルの公式が知られている。ここで屈折率n、n、nの透明な媒質0、I、IIが互いに平行な平面をなしているところに垂直入射した場合についてフレネルの公式を適用すると式1が成立する。
式1 R=f1/f2
但し、f1={(no 2+n1 2)(n1 2+n2 2)-4n0n1 2n2+(n0 2-n1 2)(n1 2-n2 2)cosδ}
f2={(no 2+n1 2)(n1 2+n2 2)+4n0n1 2n2+(n0 2-n1 2)(n1 2-n2 2)cosδ}
cosδは入射光波長に対する光学厚みの比によって1から−1の間の値をとる。
【0019】
媒質Iが低屈折率層、媒質IIが高屈折率層とした場合、媒質I内での位相変化が最大反射率R1を示す場合は媒質I内での位相変化をcosδ=1とおいて、式2が得られる。
式2 R1=(no-n2)2/(n0+n2)2
同様に、媒質I内での位相変化が最小反射率R2を示す場合は媒質I内での位相変化をcosδ=−1とおいて、式3が得られる。
式3 R2=(n1 2-n0n2)2/(n1 2+n0n2)2
【0020】
ところで本発明者の目的とするところは、近赤外波長(760〜1300nm)域の反射率Rを80%以上、すなわちR1を0.8以上にし、可視波長(450〜750nm)域の透過率を80%以上、材料の光学吸収性が無視できるとすれば反射率Rを20%以下、すなわちR2を0.2以下にすることにある。すなわちR1とR2の差Hが0.6以上であることが望ましい。比Hは式2、式3およびno=1(空気)から式4として求められる。
式4 H=R1−R2
=(no-n2)2/(n0+n2)2―(n1 2-n0n2)2/(n1 2+n0n2)2
=(1-n2)2/(1+n2)2―(n1 2-n2)2/(n1 2+n2)2
式4に示す値Hは先に示した目的の観点からは大きいほど望ましい。式4から概略n/n が大きいほど値Hが大きくなることが理解される。また屈折率nが1乗であるので対してnが2乗であり、nが値Hに大きく影響することが理解できる。またnが小さいほど値Hが大きくなることが算出された。
【0021】
以上の算出結果は、本発明者の独創による結果である。また以上の算出結果は、単層膜について算出した結果であるが、同様に多層膜においても成立すると考え、本発明者は低屈折率層の屈折率の値Hに対する影響について実験的に求めた。その結果を図4に示す。屈折率1.63のPET基板上に酸化チタンからなる高屈折率層(屈折率2.1)、酸化チタンと酸化珪素の複合層からなる低屈折率層(屈折率1.2〜1.6)を交互に合計4層、6層もしくは10層積層して得られた試料について、横軸を低屈折率層の屈折率、縦軸を波長1000nmにおける反射率と波長550nmにおける反射率の比としてグラフ化した。この結果より低屈折率層の屈折率が1.4以下のとき値Hが0.6以上を示した。また屈折率が1.27以下のとき値Hがより顕著に0.6以上を示した。また6層以上のときHは0.6以上になった。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の構成要素について説明する。
ここで透明な基板には、建築用窓、車載用窓、ショーケース用などの窓ガラスならいずれも使用できる。また上記窓ガラス等に貼着して使用される透明なフィルムも透明な基板に該当する。フィルムは、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエステル(PET)、ポリビニルブチラールシートなどが使用できる。なお、ここでいう透明とは、可視光(波長400〜750nm)の波長域で求めた可視光線透過率(JIS A 5759 試験方法6.3.3)が十分に高いことである。
【0023】
ここでいう低屈折率薄膜層としては、金属の酸化物,窒化物,炭化物,フッ化物(例えば、酸化珪素(屈折率1.47)、弗化ナトリウム(屈折率1.3)、弗化マグネシウム(屈折率1.4)、弗化リチウム(屈折率1.4)、弗化カルシウム(屈折率1.45)など)等の屈折率1.5以下の透明性媒体(誘電体)を主成分とし、単一材料でも複合材料でもかまわない。また100nm以下の大きさの空隙を第2の成分として形成する。空隙は屈折率1なので、上記大きさの空隙の割合を変化させることにより、薄膜層の屈折率として1.4以下、好ましくは1.27以下が得られる。
【0024】
ここでいう高屈折率薄膜層としては、金属の酸化物,窒化物,炭化物,フッ化物(例えば、ルチル型酸化チタン、アナターゼ型酸化チタン、酸化鉛、酸化鉄、酸化タングステン)等の誘電体を主成分とし、単一材料でも複合材料でもかまわない。また粒子径制御し最密充填により空隙率を減らした状態を形成する。このようにすると、薄膜層の屈折率として2.0以上が得られる。
【0025】
また最上層の低屈折率層の材質には、低屈折率層を形成する物質に光触媒性半導体を混合した層にしてもよい。その場合は、表面が親水化して、例えば、建造物からの排出物や自動車の排気ガスなどが表面に付着しても、降雨や水洗により簡単に洗い落とせるようになる。なおここでいう光触媒性半導体とは、価電子帯中の電子の光励起により生成する正孔あるいは伝導電子を介する反応により、おそらくは表面に極性を付与して吸着水層を形成することにより、表面を高度に親水化しうる材料をいい、より具体的には、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化第2鉄、チタン酸ストロンチウムなどが使用できる。ここで最表層の層の光学膜厚みは95〜163nmにする。このようにすると、可視光領域の透過性が改善され、干渉じまなどが起こり難い。
【0026】
次に、前記の製法について低屈折率層を形成する主たる物質がシリカ、高屈折率層を形成する主たる物質がルチル型チタニアである場合を例にとり以下に説明する。
まず、基材表面を第1層目として高屈折率層で被覆する。その方法には以下のような方法がある。例えば真空蒸着法、反応性蒸着法、イオンビーム蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法などの気相成長法で形成するか、酸化チタンの微粒子分散スラリーを湿式成膜方式(例えば、前計量系のリバースロールコータ法、正回転ロール法、グラビアコート法、キスコータ法、ロールディップコータ法、スロットオリフィルコータ法など、後計量系のブレード法、ロッド法、スピンコーティング法、スクリーンコート法など)のいずれかの方法により基材の表面に塗布し、基材の耐熱性に合わせた処理温度で乾燥もしくは焼結させ、緻密ルチル型酸化チタン層が形成される。
【0027】
次に、第2層目として本発明の根幹をなす低屈折率層で被覆する。その方法は高屈折率層と同様の方法で行うことができるが、より低屈折率の層を形成するには、例えば分散状態をコントロールすることにより擬凝集にしたシリカゾルスラリーを湿式成膜方式(例えば、前計量系のリバースロールコータ法、正回転ロール法、グラビアコート法、キスコータ法、ロールディップコータ法、スロットオリフィルコータ法など、後計量系のブレード法、ロッド法、スピンコーティング法、スクリーンコート法など)のいずれかの方法により基材の表面に塗布し、基材の耐熱性に合わせた処理温度で乾燥もしくは焼結させることにより形成される。このように擬凝集にしたシリカゾルスラリーを用いることで、層中に導入する100nm以下の大きさの空隙量を適宜調整できる。尚、100nm以下の大きさの空隙を導入するにはゾル中のシリカ粒子の平均粒径を100nm以下にする方法を好適に用いることができる。
【0028】
以上に示した膜の形成を繰り返し、6層以上にすることにより、本発明の熱線遮断部材が得られる。
本発明者は、この760から1300nmの波長を効率よく反射する膜設計を検討し、その結果、本発明を完成した。本発明は、家電製品、カラオケ、音響映像機器などのリモートコントローラーの受光感度が700〜1300nmのため、このコントローラーを誤動作させる問題を回避する有効な手段にもなる。
【0029】
【実施例】
実施例1
本試験では、低屈折率層、高屈折率層のいずれもを溶媒中に微粒子を分散させたゾルを基板上に塗布し、その後、溶媒を蒸発乾固することにより、透明層を形成した。本試験で用いたゾルは、微粒子が互いに凝集もしくは反応することなく、コロイドとして安定に存在しているものである。溶媒の蒸発乾固の過程において、微粒子は縮重合等の化学反応をともなうことなく凝集し、ファンデルワールス力によって互いにネックを生成することにより透明層を形成する。蒸発乾固にともなう体積収縮はあらかじめ予想される割合で生じるため、層厚みの精密な制御が可能となる。
(基材)
厚み50μm、幅1000mm、長さ500mのPET(帝人ジュポン製 「テイジンテトロン」フィルム 高透明グレード)(以下、#0基材)を用いた。表面はスラリーの濡れ性をよくするためにコロナ放電処理を施した。屈折率は1.62であった。
(低屈折率層のスラリー組成)
粒子径10〜20nm(平均粒子径15nm)のシリカゾル(日産化学工業製「メタノールシリカゾル」)と溶媒としてメタノールを体積比で1:10になるように分散混合し低屈折率層用溶液(#1溶液)を得た。シリカゾル(屈折率1.45)の1次粒子径はほぼ揃っており、また2次凝集がない均一に分散したスラリーを得た。形成される膜はシリカが最密充填され、径が15nm以下の気孔を約26%含んだ膜(平均気孔径11nm)を形成し、屈折率が1.35を示した。
(高屈折率層のスラリー組成)
粒子径10〜30nmの球状ルチル型酸化チタン(石原産業製「TTO−51C」)と溶媒としてメタノールを体積比で1:10になるように分散混合し高屈折率層用溶液(#2溶液)を得た。酸化チタンの1次粒子径はほぼ揃っており、また2次凝集のない均一に分散したスラリーを得た。成形される膜は酸化チタンが最密充填され気孔を約26%含んだ膜を形成し、その結果、屈折率が2.00を示した。
(最上層のスラリー組成)
粒子径10〜20nm(平均粒子径15nm)のシリカゾル(日産化学工業製「メタノールシリカゾル」)と溶媒としてメタノールを体積比で1:20になるように分散混合し低屈折率層用溶液(#3溶液)を得た。シリカゾル(屈折率1.45)の1次粒子径はほぼ揃っており、また2次凝集がない均一に分散したスラリーを得た。形成される膜はシリカが最密充填され、径が15nm以下の気孔を約26%含んだ膜(平均気孔径11nm)を形成し、屈折率が1.35を示した。
(積層条件)
#0基材にバーコーターにより#2溶液、#1溶液を交互に7層塗布し、最後に#3溶液を塗布した。各層は、塗布後ただちに100℃の温度で乾燥した。多層干渉膜は表1のように構成した。
【0030】
【表1】
Figure 0004035702
【0031】
結果を図5に示す。図5から近赤外波長域(760〜1300nm)、可視光領域(400〜750nm)それぞれの反射率を求めると0.81、0.11が得られる。吸収率が3%程度あり、すなわち近赤外波長域(760〜1300nm)の透過率は16%、可視光領域(400〜750nm)の透過率は86%であった。実施例1で得られた光学多層膜を有するPETフィルムをフロート板ガラス(旭硝子製、厚み3mm)からなる窓ガラスに貼着したところ、室温上昇を貼着前に比較し3℃抑えることができた。また視界良好であり、十分な採光がとれ省エネに役立った。
【0032】
実施例2
基材および高屈折率層、最表層のスラリー条件は実施例1と同じとした。
(基材)
厚み100μm、幅1000mm、長さ500mのPET(帝人ジュポン製 「テイジンテトロン」フィルム 高透明グレード)(以下、#10基材)を用いた。表面はスラリーの濡れ性をよくするためにコロナ放電処理を施した。屈折率は1.62であった。
(低屈折率層のスラリー組成)
粒子径10〜15nm(平均粒子径12nm)の球状コロイダルシリカゾル(日産化学工業製「スノーテックスPS」)と溶媒としてメタノールを体積比で1:10になるように分散混合し低屈折率層用溶液(#4溶液)を得た。シリカゾル(屈折率1.45)の1次粒子径はほぼ揃っており、また1次粒子が一部凝集を残した状態で分散したスラリーを作製した。形成される膜はシリカが疎に充填され、径が50nm以下の気孔を約50%含み(平均気孔径14nm)、その結果屈折率が1.25を示した。
(積層条件)
#10基材にバーコーターにより#2溶液、#4溶液を交互に7層塗布し、最後に#3溶液を塗布した。各層は、塗布後ただちに100℃の温度で乾燥した。多層干渉膜は表2のように構成した。
【0033】
【表2】
Figure 0004035702
【0034】
結果を図6に示す。図6から近赤外波長域(760〜1300nm)、可視光領域(400〜750nm)それぞれの反射率を求めると0.82、0.09が得られる。吸収率が9%程度あり、すなわち近赤外波長域(760〜1300nm)の透過率は3%、可視光領域(400〜750nm)の透過率は82%であった。実施例2で得られた光学多層膜を有するPETフィルムをフロート板ガラス(旭硝子製、厚み3mm)からなる窓ガラスに貼着したところ、室温上昇を貼着前に比較し5℃抑えることができた。また視界良好であり、十分な採光がとれ省エネに役立った。
【0035】
実施例3
基材および低屈折率層、最表層のスラリー条件は実施例1と同じとした。
(高屈折率層のスラリー組成)
粒子径30〜50nmの球状ルチル型酸化チタン(石原産業製「TTO−55C」)と粒子径10〜30nmの球状ルチル型酸化チタン(石原産業製「TTO−51C」)を重量比で1:1とした固形成分と、溶媒としてメタノールを体積比で1:10になるように分散混合し高屈折率用溶液(#5溶液)を得た。酸化チタンの1次粒子径は10nmから50nmまで広く分布しており、また2次凝集がない均一に分散したスラリーを得た。形成される膜は酸化チタンが極めて最密に充填され、気孔が約10%含んだ膜を形成し、屈折率が2.30を示した。
(積層条件)
#0基材にバーコーターにより#1溶液、#5溶液を交互に7層塗布し、最後に#3溶液を塗布した。各層は、塗布後ただちに100℃の温度で乾燥した。多層干渉膜は表3のように構成した。
【0036】
【表3】
Figure 0004035702
【0037】
結果を図7に示す。図7から近赤外波長域(760〜1300nm)、可視光領域(400〜750nm)それぞれの反射率を求めると0.83、0.15が得られる。吸収率が3%程度あり、すなわち近赤外波長域(760〜1300nm)の透過率は14%、可視光領域(400〜750nm)の透過率は82%であった。実施例3で得られた光学多層膜を有するPETフィルムをフロート板ガラス(旭硝子製、厚み3mm)からなる窓ガラスに貼着したところ、室温上昇を貼着前に比較し4℃抑えることができた。また視界良好であり、十分な採光がとれ省エネに役立った。
【0038】
実施例4
基材は実施例1、および低屈折率層、最表層のスラリー条件は実施例2、高屈折率層のスラリー条件は実施例3と同じとした。
(積層条件)
#0基材にバーコーターにより#1溶液、#5溶液を交互に5層塗布し、最後に#3溶液を塗布した。各層は、塗布後ただちに100℃の温度で乾燥した。多層干渉膜は表4のように構成した。
【0039】
【表4】
Figure 0004035702
【0040】
結果を図8に示す。図8から近赤外波長域(760〜1300nm)、可視光領域(400〜750nm)それぞれの反射率を求めると0.83、0.17が得られる。吸収率が3%程度あり、すなわち近赤外波長域(760〜1300nm)の透過率は14%、可視光領域(400〜750nm)の透過率は81%であった。実施例4で得られた光学多層膜を有するPETフィルムをフロート板ガラス(旭硝子製、厚み3mm)からなる窓ガラスに貼着したところ、室温上昇を貼着前に比較し4℃抑えることができた。また視界良好であり、十分な採光がとれ省エネに役立った。わずか6層で所望の特性が得られた。
【0041】
実施例5
基材は実施例1、および低屈折率層、最表層のスラリー条件は実施例2、高屈折率層のスラリー条件は実施例3と同じとした。
(積層条件)
#0基材にバーコーターにより#4溶液、#5溶液を交互に10層塗布した。各層は、表5に示した光学厚みになるようにバーコーターの速度を可変し、塗布後ただちに100℃の温度で乾燥した。多層干渉膜は表5のように構成した。
【0042】
【表5】
Figure 0004035702
【0043】
結果を図9に示す。図9から近赤外波長域(760〜1300nm)、可視光領域(400〜750nm)それぞれの反射率を求めると0.94、0.06が得られる。吸収率が3%程度あり、すなわち近赤外波長域(760〜1300nm)の透過率は4%、可視光領域(400〜750nm)の透過率は92%であった。実施例5で得られた光学多層膜を有するPETフィルムをフロート板ガラス(旭硝子製、厚み3mm)からなる窓ガラスに貼着したところ、室温上昇を貼着前に比較し5℃抑えることができた。また視界良好であり、十分な採光がとれ省エネに役立った。
【0044】
比較例1
基材および低屈折率層、高屈折率層、最表層のスラリー条件は実施例3と同じとした。
(積層条件)
#0基材にバーコーターにより#1溶液、#5溶液を交互に3層塗布し、最後に#3溶液を塗布した。各層は、塗布後ただちに100℃の温度で乾燥した。多層干渉膜は表6のように構成した。
【0045】
【表6】
Figure 0004035702
【0046】
結果を図10に示す。図10から近赤外波長域(760〜1300nm)、可視光領域(400〜750nm)それぞれの反射率を求めると0.61、0.14が得られる。吸収率が3%程度あり、すなわち近赤外波長域(760〜1300nm)の透過率は37%、可視光領域(400〜750nm)の透過率は84%であった。比較例1で得られた光学多層膜を有するPETフィルムをフロート板ガラス(旭硝子製、厚み3mm)からなる窓ガラスに貼着したところ、。視界良好であり、十分な採光がとれたが、室温上昇を貼着前に比較し抑えることができなかった。
【0047】
比較例2
基材は実施例1と同じとした。
(低屈折率層)
ポリビニルアルコール(PVA―117H、クラレ製:平均重合度:1700、完全ケン化型;ケン化度:99.3%以上)5gに水95gを加え、90℃の条件下で5時間攪拌し溶解させる。それとは別に、硝酸ジルコニル二水和物(和光純薬製)13gと水87gを加えて5分間攪拌した後、イオン交換樹脂(三菱化成製:WA−20)60gを混入し、その溶液がpH3.0になるまで攪拌後、イオン交換樹脂を取り出し、常温(25℃)で1日間静置することで得られる13%硝酸ジルコニル液を得る。これらに蒸留水、エタノール、20%クエン酸水溶液を以下の重量比で調整し低屈折率層用溶液(#6)とする。
13%硝酸ジルコニル水溶液 71.5g
10%PVA117H水溶液 107.3g
蒸留水 1031.8g
エタノール 825.4g
20%クエン酸水溶液 1.8g
屈折率は1.49であった。
(高屈折率層)
蒸着法による酸化チタン層(#7)とした(屈折率は2.30)。
(積層条件)
#0基材に#7層、#6層を交互に8層積層した。多層干渉膜は表7のように構成した。多層干渉膜は表6のように構成した。
【0048】
【表7】
Figure 0004035702
【0049】
結果を図11に示す。図11から近赤外波長域(760〜1300nm)、可視光領域(400〜750nm)それぞれの反射率を求めると0.65、0.09が得られる。吸収率が3%程度あり、すなわち近赤外波長域(760〜1300nm)の透過率は33%、可視光領域(400〜750nm)の透過率は89%であった。比較例2で得られた光学多層膜を有するPETフィルムをフロート板ガラス(旭硝子製、厚み3mm)からなる窓ガラスに貼着したところ、視界良好であり、十分な採光がとれたが、室温上昇を貼着前に比較し抑えることができなかった。
【0050】
以下に、本発明における測定手段について説明する。
(粒子径)
レーザー回折/散乱法,動的光散乱法あるいはSEM等によって確認される平均粒子径のことであり、例えば、Malvern Instruments Ltd.の“ZETASIZER 3000HS”によって測定される。また、粒子は、コロイド状態での粒子を指し、一次粒子,二次粒子は問わない。
(気孔の平均直径)
断面をSEM、TEM等の手段によって確認される気孔の観察写真から各気孔の面積を算出し、円として計算したときの直径をその気孔の直径とし、観察視野の気孔の最頻度値を気孔の平均直径とした。
(気孔率)
断面をSEM、TEM等の手段によって確認される気孔の観察写真から、気孔の占める面積割合を算出した。
(屈折率)
基材の屈折率は多波長アッベ屈折計(例えば、アタゴ製DR―M2)、低屈折率層および高屈折率層は分光エリプソメーター(例えば、JOVIN YVON)などの薄膜屈折率測定手段により測定されるナトリウムD線(波長589nm)に対する値である。
(光学厚み)
分光エリプソメーター(例えば、JOVIN YVON)などの薄膜厚み測定手段により測定される膜厚みに屈折率を乗じた値である。
(反射率)
分光光度計(例えば、日立製U−4000)により測定される入射角度5°に対する値である。
(透過率)
分光光度計(例えば、日立製U−4000)により測定される入射角度0°に対する値である。
【0051】
【発明の効果】
本発明に従えば、経済的に実現可能な程度の層数からなる、窓ガラスを通して建物や車載などの内部に侵入する太陽光を遮蔽して室内温度の上昇を抑えるのに有用な、透明性に優れた熱線遮断材が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 太陽が天頂にあるときの太陽直達光の入射スペクトルの例を示す図。
【図2】 赤外の最短波長(760nm)からの累積エネルギー比率を示す図。
【図3】 吸収の少ない、近赤外域(760〜1300nm)の反射率が異なる各種試料フィルムを窓に貼付したときの室内の温度上昇を測定した結果を示す図。
【図4】 低屈折率層の屈折率の値Hに対する影響を示す図。
【図5】 本発明の一実施例における透過率の波長依存性を示す図。
【図6】 本発明の他の実施例における透過率の波長依存性を示す図。
【図7】 本発明の他の実施例における透過率の波長依存性を示す図。
【図8】 本発明の他の実施例における透過率の波長依存性を示す図。
【図9】 本発明の他の実施例における透過率の波長依存性を示す図。
【図10】 比較例における透過率の波長依存性を示す図。
【図11】 比較例における透過率の波長依存性を示す図。
【図12】 屈折率1.45のアモルファスシリカ超微粒子を用いた気孔率と屈折率の関係を示す図。

Claims (5)

  1. 基材と、該基材表面に形成される被膜部とを有し、前記被膜部は、低屈折率薄膜と高屈折率薄膜層とが交互に積層された、6層以上の多層膜であって、
    最上層を除く各層の光学厚みが190〜325nm、最上層の光学厚みが95〜163nmであり、
    前記低屈折率薄膜は、屈折率1.4以下かつ平均粒子径100nm以下の超微粒子と平均径が100nm以下の気孔からなり、前記気孔が26体積%以上含有することを特徴とする熱線遮断材。
  2. 前記低屈折率薄膜の見かけの屈折率が1.27以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱線遮断材。
  3. 請求項1もしくは2記載の熱線遮断材が、透明であることを特徴とする熱線遮断材。
  4. 前記低屈折率薄膜はシリカを含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱線遮断材。
  5. 前記高屈折率薄膜はルチル型チタニアを含んでなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱線遮断材。
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