JP4035577B2

JP4035577B2 - Rotating shaft seal

Info

Publication number: JP4035577B2
Application number: JP24887899A
Authority: JP
Inventors: 敦細川; 健馬場; 朋也稲垣; 俊郎藤井; 尚也横町
Original assignee: Toyota Industries Corp; Mitsubishi Cable Industries Ltd
Current assignee: Toyota Industries Corp; Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority date: 1999-09-02
Filing date: 1999-09-02
Publication date: 2008-01-23
Anticipated expiration: 2019-09-02
Also published as: JP2001074144A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転軸シールに関し、特にカーエアコン用コンプレッサ等に於ける高圧流体を密封するのに用いられる回転軸シールに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来のこの種の回転軸シールとしては、図12に示すようなものが知られている。即ち、この回転軸シールは、コンプレッサのケース等のハウジング31と、回転軸32の間に介装され、流体収納室内の液体や気体を密封する。
【０００３】
その構造は、アウターケース34にゴム製シール部材35が接着され、さらに、螺旋溝付きの第１シールエレメント36・第２シールエレメント37を、第１インナーケース38・ワッシャ39・第２インナーケース40等を介して、アウターケース34内に（かしめにて）一体化されている。
【０００４】
ゴム製シール部材35は、流体収納室33側へ突設されたリップ部42を備え、リップ部42は、その付け根の流体収納室33側に周方向の窪部44を有すると共に、流体収納室33側へしだいに縮径するリップ先端部41を有しており、帯状面接触状に回転軸32にこのリップ先端部41の先端が接触して密封作用をなす。即ち、静止時は流体収納室33の圧力、及びリップ先端部41自身のゴム弾性力によって、流体が完全に密封される。
【０００５】
そして、回転軸32の回転時には、リップ先端部41と回転軸32の摺接部から僅かな漏れを発生するが、第１・第２シールエレメント36，37の螺旋溝（スクリュ溝）のハイドロダイナミック効果により上記漏れを（図12の左方向へ）押しもどし、回転軸シール全体としては密封を行いえる構造である。
【０００６】
具体的に述べると、図13（イ）に示すように、回転軸32に装着されたゴム製シール部材35に於て、リップ先端部41の（回転軸32との）接触部43には、ゴムの弾性による緊迫力Ｆ₁₁が、回転軸32の外周面に対して働く。そして、図13（ロ）に示すように、流体収納室33の加圧状態で（流体の圧力Ｐにより）加圧されたゴム製シール部材35に於て、接触部43には、（加圧による）自封力Ｆ₁₂と、（常時作用する）緊迫力Ｆ₁₁が働き、結果、接触部43には、回転軸32の外周面に対して、全体力Ｆ₁₃（＝Ｆ₁₁＋Ｆ₁₂）が働く。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来のシールに於て、流体収納室33の圧力が高い場合、（図13（ロ）中に矢印Ｐ方向に高圧力が作用して）リップ先端部41が大きく変形し、回転軸32と面接触状態となり、密封性（シール性）が不安定となり、かつ、第１シールエレメント36の密封性（シール性）にも影響し、さらに、リップ先端部41の回転軸32との接触部位が早期に大きく摩耗して、流体漏れが発生するという問題がある。
【０００８】
さらに、リップ部42の付け根に窪部44を有しているため、圧力の受圧面積が大きくなると共に（他の部分に比べ）ゴム量が少ない。従って、リップ部42の付け根が高圧により大きく変形し、リップ部42表面からアウターケース34まで連続的に応力が発生するため、リップ部42の付け根に亀裂が生じたり、ゴム製シール部材35のアウターケース34からの剥離が生じたりし、さらに、リップ先端部41の回転軸32との接触部位が一層大きくなり、シール寿命を低下させるという問題がある。
【０００９】
そこで、本発明は、特に（ＣＯ₂等の高圧冷媒を使用する）高圧下で使用され、リップ先端部の変形が少なくて、早期摩耗を防止して、耐久性に優れ、かつ、面接触を防止した密封性の安定した回転軸シールを提供する。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ハウジングと回転軸の間に介装され、金属製アウターケースと、該アウターケースに内装され上記回転軸に摺接する第１シールエレメントと、該第１シールエレメントより流体収納室側に配設されて上記回転軸に摺接するリップ先端部を有するゴム製シール部材とを、備えた回転軸シールに於て、上記ゴム製シール部材の背面を保持するサポート金具を具備し、該サポート金具は、上記回転軸の回転軸心に直交する平板部と、回転軸心を中心とする短円筒状の円筒部と、を有し、上記平板部の外周端は上記アウターケースの内周面に当接し、かつ、上記回転軸への装着状態に於て上記円筒部の内周面は第１シールエレメントに密着して配設され、さらに、該円筒部の上記流体収納室側の先端部を折曲部にて折曲げて該先端部の外周面を先端へしだいに縮径する勾配受け面とし、上記ゴム製シール部材の上記回転軸への非装着状態にて、上記ゴム製シール部材のリップ先端部の背面を上記サポート金具の上記勾配受け面にて保持すると共に、上記サポート金具と上記ゴム製シール部材との間に隙間部を設け、かつ、リップ先端部は回転軸の仮想の回転軸心に対して所定の傾斜角度に傾斜して配設され、さらに、上記サポート金具の上記勾配受け面は仮想の回転軸心に対して上記所定の傾斜角度と同一の角度に傾斜し、上記ゴム製シール部材の上記回転軸への装着状態に於て、上記流体収納室の圧力増加に伴って、上記ゴム製シール部材が該隙間部に侵入するよう弾性変形して、上記リップ先端部が、回転軸より離間する方向に引張られるよう構成したものである。
【００１１】
また、リップ先端部を有するリップ部の付け根の流体収納室側に、アール部を設け、該流体収納室の圧力増加による上記リップ部の付け根の弾性変形を、緩和するよう構成したものである。
【００１２】
また、所定の傾斜角度を10°〜45°としたものである。また、サポート金具の勾配受け面の先端角部にアール状面取り部を形成したものである。また、ゴム製リップ先端部のＪＩＳ硬度を、87〜96に設定したものである。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に基づき本発明を詳説する。
【００１４】
図１は本発明に係る回転軸シールを示し、例えば、流体収納室33側に高圧の冷媒（ＣＯ₂等）が作用するカーエアコンコンプレッサ等に使用される。
【００１５】
即ち、この回転軸シールは、コンプレッサのケース等のハウジング31と、回転軸32（の外周面）との間に介装され、高圧の冷媒等の流体を密封するのに用いられる。
【００１６】
具体的構成は、図１に示すように、内鍔部２，３を有する金属製アウターケース１と、このアウターケース１の円筒部４の外周面と内鍔部２の両面に接着・溶着・焼付等によって固着一体化されたゴム製シール部材５と、螺旋溝６…付きの第１シールエレメント７・第２シールエレメント８と、第１インナーケース９と、ワッシャ10と、第２インナーケース11と、サポート金具12と、から成る。
【００１７】
ゴム製シール部材５は、ハウジング31の内周面に弾発的に接して密封作用を成すため（自由状態では）凹凸波状に外周面が形成された円筒部被覆部５ａと、一方の内鍔部２の内外両面を被覆する断面Ｕ字形の内鍔外被部５ｂと、この断面Ｕ字形の内鍔外被部５ｂの内周側から流体収納室33側へ突設されたリップ部13と、から構成されている。
【００１８】
このリップ部13は、さらに、短円筒部13ａと、流体収納室33側へしだいに縮径するリップ先端部13ｂとから成り、リップ部13は略同一の肉厚で、（図１のように）断面“へ”の字状に折曲がった形状である。このリップ先端部13ｂの先端角部14は、（流体収納室33の）未加圧状態では回転軸32（の外周面）に線接触状態で接して密封作用をなす。
【００１９】
ところで、このゴム製シール部材５と、ゴム製シール部材５の背面を保持するよう付設された受持部材21と、の間に隙間部Ｓを設けている。具体的に述べると、このゴム製シール部材５の内鍔外被部５ｂの反流体収納室側部乃至内径部、及び、短円筒部13ａと、リップ先端部13ｂと、に隙間部Ｓを有すると共に一部密着して支持するように、サポート金具12が、第１シールエレメント７とこのゴム製シール部材５との間に、介装されている。なお、この場合、受持部材21は、サポート金具12と第１シールエレメント７とから成る。
【００２０】
図２と図１に示すように、回転軸32の軸心Ｌに対して、リップ先端部13ｂは10°〜45°の傾斜角度を有するので、これに対応させてサポート金具12は、上記軸心Ｌに対して、10°〜45°の傾斜角度θを成すように勾配受け面Ａを先端に有する。
【００２１】
具体的には、サポート金具12は、軸心Ｌに直交する平板部15と、軸心Ｌを中心とする短円筒状の円筒部16と、から成り、断面略Ｌ字形であるが、その円筒部16の（流体収納室33側の）先端部16ａを、先端へしだいに縮径するように折曲部17にて前記傾斜角度θをもって折曲げて、該先端部16ａの外周面を前記勾配受け面Ａとしている。
【００２２】
折曲部17は、シール部材５の短円筒部13ａとリップ先端部13ｂの折曲内隅部よりも先端側で、密着する。即ち、サポート金具12の円筒部16は、リップ部13の短円筒部13ａと、リップ先端部13ｂの一部と、隙間部Ｓを有して密着（支持）しておらず、サポート金具12の先端部16ａ（の勾配受け面Ａ）が、リップ先端部13ｂと密着（支持）している。
【００２３】
そして、図２（ロ）に示すように、サポート金具12の勾配受け面Ａの先端角部にアール状面取り部20を形成するのが、良い。即ち、流体収納室33（図１参照）の加圧（運転）状態に於て、流体の高い圧力が作用したとき、サポート金具12の先端角部がリップ部13のリップ先端部13ｂに食い込んでリップ先端部13ｂに亀裂が入るのを、有効に防止できる。
【００２４】
なお、図１に示したように、ゴム製シール部材５が予め接着等で一体化されたアウターケース１であって、他方の内鍔部３を形成しないストレート状態（円筒状態）で、サポート金具12、第１シールエレメント７、第１インナーケース９、ワッシャ10、第２シールエレメント８、第２インナーケース11を順次嵌込み、その後、かしめ加工にて内鍔部３を形成して、全体を一体化する。
【００２５】
サポート金具12、第１・第２インナーケース９，11、ワッシャ10、及び、アウターケース１の材質は鋼等の金属とし、かつ、第１・第２シールエレメント７，８はＰＴＦＥ等のふっ素系樹脂とし、さらに、シール部材５は耐冷媒性を考慮してＨＮＢＲを用いるが、特に好ましいのは、受圧時の変形を防止するため（配合によって）ＪＩＳ硬度を87〜96に設定したものが良い。ＪＩＳ硬度が87未満であると変形が多くなり、逆に96を越すと弾性がやや不足する。
【００２６】
そして、ゴム製シール部材５は、流体収納室33の圧力増加に伴って、主として短円筒部13ａが縮径する方向に弾性変形して、隙間部Ｓに侵入するよう弾性変形する。本発明では、このような弾性変形を巧妙に利用して、リップ先端部13ｂが、回転軸32より離間する方向に引張られるよう構成している。
【００２７】
具体的に述べると、先ず、図４（イ）に示すように、回転軸32への非装着状態（自由状態）のゴム製シール部材５に於て、ゴム製シール部材５（リップ部13）とサポート金具12との間には隙間部Ｓが設けられ、サポート金具12の勾配受け面Ａにて、リップ先端部13ｂの背面を保持している。
【００２８】
そして、図４（ロ）に示すように、流体収納室33側より、（高圧流体等の）圧力Ｐが、ゴム製シール部材５（リップ部13）に作用すると、リップ部13の短円筒部13ａが、隙間部Ｓに侵入するよう弾性変形する。即ち、リップ部13には、回転軸32の軸心Ｌ方向（図１参照）に弾性変形する移動力Ｆ_xと、軸心Ｌと垂直方向に弾性変形する押圧力Ｆ_yと、が作用する。
【００２９】
このとき、移動力Ｆ_xにより、リップ部13のリップ先端部13ｂが、回転軸32から離間する方向に、勾配受け面Ａ上に沿って引張られる。即ち、リップ先端部13ｂの先端角部14には、回転軸32から離間する方向に引張力Ｆ₁が働く。
【００３０】
そして、このゴム製シール部材５を回転軸32へ装着すると、図５（イ）に示すように、流体収納室33の未加圧時、リップ部13が勾配受け面Ａから離間し、隙間部Ｓが拡大し、ゴム製シール部材５（リップ部13）が弾発付勢した状態で、回転軸32（の外周面）に線接触する。即ち、リップ先端部13ｂの（回転軸32との）接触部22（先端角部14）には、回転軸32に対して、ゴムの弾性による緊迫力Ｆ₃が作用する。
【００３１】
そして、図５（ロ）に示すように、流体収納室33の加圧（運転）状態に於て、高圧流体の圧力Ｐにより、リップ先端部13ｂの接触部22（先端角部14）には、回転軸32に対して、（加圧による）自封力Ｆ₄が作用すると共に、（上述の）緊迫力Ｆ₃と、（上述の）引張力Ｆ₁とが作用する。即ち、リップ先端部13ｂの接触部22（先端角部14）には、回転軸32に対して、全体力Ｆ₅（＝Ｆ₃＋Ｆ₄−Ｆ₁）が働く。
【００３２】
従って、従来例（図12）に示す（回転軸32への非装着状態では隙間部Ｓが存在しない）場合に比べ、回転軸32に作用する力が（引張力Ｆ₁分）小さくなり、リップ先端部13ｂ（の接触部22）の接触面圧が低下して、摩耗が低減される。
【００３３】
さらに、リップ先端部13ｂを有するリップ部13の付け根の流体収納室33側に、アール部18を設け、流体収納室33の圧力増加によるリップ部13の付け根の弾性変形を、緩和するよう構成している。即ち、アール部18を設けたことで、従来（図13）に比べ、窪部（44）がなく、アール形状を有し、流体収納室33側の圧力の受圧面積が減少し、さらに、リップ部13の付け根のゴム量が増加している。
【００３４】
従って、流体収納室33の圧力が増加した使用状態に於て、（加圧の）応力が分散されて、リップ部13の付け根の弾性変形が緩和され、リップ部13の付け根の亀裂や、ゴム製シール部材５（内鍔外被部５ｂ）のアウターケース１（内鍔部２）からの剥離を生じ難くし、さらに、リップ先端部13ｂ（の接触部22）の接触面圧を一層低下して、摩耗が低減される。
【００３５】
また、リップ先端部13ｂに圧力Ｐが作用した際、裏面側（内径側）から、サポート金具12の勾配受け面Ａによって受持（サポート）され、変形防止が図られ、高圧力下でのリップ先端部13ｂの密封（シール）性能を良好に維持できる。
【００３６】
上述のように、図２では、軸心Ｌに対して、10°≦θ≦45°なる式を満たす傾斜角度θの勾配受け面Ａを、サポート金具12に形成して、リップ先端部13ｂの傾斜角度と略一致して、これを裏面（背面）側から確実に保持（サポート）して、受圧（符号Ｐ参照）時の変形を防止できる。リップ先端部13ｂの傾斜角度を10°〜45°に維持することによって、優れたシール性（密封性）を発揮できる。
【００３７】
ところで、図３に示した本発明との比較例は、従来のオイルシールに於て提案されている実公平２−４７３１１号公報記載のバックアップリング45を、ゴム製シール部材５のリップ部13の保持に適用したものである。即ち、このバックアップリング45ではその先端45ａが直角90°に曲がりかつ極めて短い寸法である。
【００３８】
次に、図６と図７は、本発明の比較例を示す。図１，図２と比較すれば明らかな如く、次の構成が相違している。
【００３９】
即ち、図１の第１シールエレメント７を省略し、その分、十分な肉厚寸法Ｔのサポート金具12とすると共に、このサポート金具12は（図１の折曲部17等を省略して）先端面をシール部材５のリップ先端部13ｂの裏面（背面）側に密着受持する形状として、勾配受け面Ａを形成したものである。
【００４０】
この勾配受け面Ａが、回転軸の軸心Ｌをなす傾斜角度θは前実施の形態と同様の数値範囲に設定される。それ以外も、同一符号は同様の構成であるので、説明を省略する。なお、この場合、受持部材21は、サポート金具12から成る。
【００４１】
次に、図８に、本発明の別の実施の形態を示す。図８（イ）は、図１と比較すれば明らかな如く、次の構成が相違してくる。
【００４２】
即ち、アウターケース１の内鍔部２の端面２ａを、リップ部13の短円筒部13ａの外周面23よりも、外径側（径方向の外側）に位置させ、ゴム製シール部材５（リップ部13と内鍔外被部５ｂ）が、回転軸32の軸心Ｌ方向（図１参照）に変形しやすいよう形成されている。このように、ゴム製シール部材５が、流体収納室33の圧力増加に伴って、回転軸32の軸心Ｌ方向に弾性変形して、リップ先端部13ｂが、回転軸32より離間する方向に引張られるよう構成されている。
【００４３】
そして、図８（ロ）は、図１と比較すれば明らかな如く、次の構成が相違してくる。即ち、流体収納室33の未加圧状態に於て、ゴム製シール部材５の内鍔外被部５ｂと、サポート金具12の平板部15と、の間に、隙間部Ｓを設け、ゴム製シール部材５（リップ部13と内鍔外被部５ｂ）が、回転軸32の軸心Ｌ方向（図１参照）に変形しやすいよう形成されている。このように、ゴム製シール部材５の背面を保持するよう付設された受持部材21（サポート金具12・第１シールエレメント７）と、ゴム製シール部材５と、の間に隙間部Ｓを設け、流体収納室33の圧力増加に伴って、ゴム製シール部材５が隙間部Ｓに侵入するよう弾性変形して、リップ先端部13ｂが、回転軸32より離間する方向に引張られるよう構成されている。また、内鍔外被部５ｂと平板部15の間に、複数個の突起部24…を設け、内鍔外被部５ｂと平板部15の間の隙間部Ｓを確保できるようにしてもよい。
【００４４】
さらに、図８（ハ）は、図１と比較すれば明らかな如く、次の構成が相違してくる。即ち、流体収納室33の未加圧状態に於て、（ゴム製シール部材５の）内鍔外被部５ｂとリップ部13（短円筒部13ａ）の連設結合部25に対向する（サポート金具12の）平板部15と円筒部16の連設結合部26を、反流体収納室33側へ折り曲げて、（ゴム製シール部材５の）連設結合部25と（サポート金具12の）連設結合部26との間に、隙間部Ｓを設け、ゴム製シール部材５（リップ部13）が、回転軸32の軸心Ｌ方向（図１参照）に変形しやすいよう形成されている。このように、ゴム製シール部材５の背面を保持するよう付設された受持部材21（サポート金具12・第１シールエレメント７）と、ゴム製シール部材５と、の間に隙間部Ｓを設け、流体収納室33の圧力増加に伴って、ゴム製シール部材５が隙間部Ｓに侵入するよう弾性変形して、リップ先端部13ｂが、回転軸32より離間する方向に力を加えられるよう構成されている。
【００４５】
また、図８（ニ）は、図１と比較すれば明らかな如く、次の構成が相違してくる。即ち、流体収納室33の未加圧状態に於て、ゴム製シール部材５の短円筒部13ａと、サポート金具12の円筒部16と、が接触しないように、短円筒部13ａ（内鍔外被部５ｂとリップ部13の連設結合部25）を、円筒部16から離間させて隙間部Ｓを設け、ゴム製シール部材５（リップ部13）が、回転軸32の軸心Ｌ方向（図１参照）に変形しやすいよう形成されている。このように、ゴム製シール部材５の背面を保持するよう付設された受持部材21（サポート金具12・第１シールエレメント７）と、ゴム製シール部材５と、の間に隙間部Ｓを設け、流体収納室33の圧力増加に伴って、ゴム製シール部材５が隙間部Ｓに侵入するよう弾性変形して、リップ先端部13ｂを、回転軸32より離間する方向に引張る力が働くよう構成されている。
【００４６】
なお、（図８（イ）〜（ハ）に示すように）流体収納室33の未加圧状態に於て、ゴム製シール部材５の短円筒部13ａと、サポート金具12の円筒部16と、が接触している場合、円筒部16、又は、その接触部（内鍔外被部５ｂとリップ部13の連設結合部25）に、低摩擦樹脂被膜等をコーティングして、摩擦力を低減させ、ゴム製シール部材５（リップ部13と内鍔外被部５ｂ）が、回転軸32の軸心Ｌ方向（図１参照）に変形しやすいよう形成してもよい。
【００４７】
なお、図８（イ）〜（ニ）に示す、各々の（独自の）構成を、様々に組合せて、ゴム製シール部材５（リップ部13と内鍔外被部５ｂ）が、流体収納室33の圧力増加に伴って、回転軸32の軸心Ｌ方向（図１参照）に変形しやすいよう形成してもよい。
【００４８】
次に、図９と図10に、本発明のさらに他の実施の形態を示す。図４と図５と比較すれば明らかな如く、次の構成が相違してくる。
【００４９】
即ち、図４（イ）に示すリップ部13とサポート金具12（円筒部16）との間の隙間部Ｓがなく、（ゴム製シール部材５の）内鍔外被部５ｂとリップ部13（短円筒部13ａ）の連設結合部25と、サポート金具12と、の間に隙間部Ｓを設けている。
【００５０】
具体的に述べると、図９（イ）に示すように、回転軸32への非装着状態（自由状態）のゴム製シール部材５に於て、内鍔外被部５ｂとリップ部13の連設結合部25と、（サポート金具12の）平板部15と円筒部16の連設結合部26と、の間には隙間部Ｓが設けられ、リップ部13の短円筒部13ａとリップ先端部13ｂは、サポート金具12の円筒部16と勾配受け面Ａにて、密着支持されている。
【００５１】
そして、図９（ロ）に示すように、流体収納室33側より、（高圧流体等の）圧力Ｐが、ゴム製シール部材５（リップ部13）に作用すると、リップ部13が、隙間部Ｓに侵入するよう（連設結合部25が連設結合部26に接触するよう）弾性変形する。即ち、リップ部13には、回転軸32の軸心Ｌ方向（図１参照）に弾性変形する移動力Ｆ_xが作用する。
【００５２】
このとき、移動力Ｆ_xにより、リップ部13のリップ先端部13ｂが、回転軸32から離間する方向に、勾配受け面Ａ上に沿って引張られる。即ち、リップ先端部13ｂの先端角部14には、回転軸32から離間する方向に引張力Ｆ₁が働く。
【００５３】
そして、このゴム製シール部材５を回転軸32へ装着すると、図10（イ）に示すように、流体収納室33の未加圧時、リップ部13が勾配受け面Ａから離間し、隙間部Ｓが拡大し、ゴム製シール部材５（リップ部13）が弾発付勢した状態で、回転軸32（の外周面）に線接触する。即ち、リップ先端部13ｂの（回転軸32との）接触部22（先端角部14）には、回転軸32に対して、ゴムの弾性による緊迫力Ｆ₃が作用する。
【００５４】
そして、図10（ロ）に示すように、流体収納室33の加圧（運転）状態に於て、高圧流体の圧力Ｐにより、リップ先端部13ｂの接触部22（先端角部14）には、回転軸32に対して、（加圧による）自封力Ｆ₄が作用すると共に、（上述の）緊迫力Ｆ₃と、（上述の）引張力Ｆ₁とが作用する。即ち、リップ先端部13ｂの接触部22（先端角部14）には、回転軸32に対して、全体力Ｆ₅（＝Ｆ₃＋Ｆ₄−Ｆ₁）が働く。
【００５５】
従って、従来例（図12）に示す（回転軸32への非装着状態では隙間部Ｓが存在しない）場合に比べ、回転軸32に作用する力が（引張力Ｆ₁分）小さくなり、リップ先端部13ｂ（の接触部22）の摩耗が低減される。また、図４と図５に示す場合に比べ、回転軸32への非装着状態では、ゴム製シール部材５の短円筒部13ａが、サポート金具12の円筒部16に、密着支持されているため、非常に安定性のあるものとなる。
【００５６】
次に、図11に、本発明のさらに別の実施の形態を示す。即ち、図９と図10に示すような、リップ部13の短円筒部13ａとリップ先端部13ｂが、サポート金具12の円筒部16と勾配受け面Ａにて、密着支持されると共に、図８（ロ）〜（ニ）に示すような各々の（独自の）構成を組合せている。
【００５７】
具体的に述べると、図11（イ）に示すように、流体収納室33の未加圧状態に於て、ゴム製シール部材５の内鍔外被部５ｂと、サポート金具12の平板部15と、の間に、隙間部Ｓを設け、ゴム製シール部材５（リップ部13と内鍔外被部５ｂ）が、回転軸32の軸心Ｌ方向（図１参照）に変形しやすいよう形成されている。このように、ゴム製シール部材５が、流体収納室33の圧力増加に伴って、回転軸32の軸心Ｌ方向に弾性変形して、リップ先端部13ｂが、回転軸32より離間する方向に引張られるよう構成されている。なお、内鍔外被部５ｂと平板部15の間に、複数個の突起部24…を設け、内鍔外被部５ｂと平板部15の間の隙間部Ｓを確保できるようにしてもよい。
【００５８】
また、図11（ロ）に示すように、流体収納室33の未加圧状態に於て、（ゴム製シール部材５の）内鍔外被部５ｂとリップ部13（短円筒部13ａ）の連設結合部25に対向する（サポート金具12の）平板部15と円筒部16の連設結合部26を、反流体収納室33側へ折り曲げて、（ゴム製シール部材５の）連設結合部25と（サポート金具12の）連設結合部26との間に、隙間部Ｓを設け、ゴム製シール部材５（リップ部13）が、回転軸32の軸心Ｌ方向（図１参照）に変形しやすいよう形成されている。
【００５９】
なお、（図11（イ)(ロ）に示すように）ゴム製シール部材５の短円筒部13ａと、サポート金具12の円筒部16と、の接触面に、低摩擦樹脂被膜等をコーティングして、摩擦力を低減させ、ゴム製シール部材５（リップ部13と内鍔外被部５ｂ）が、回転軸32の軸心Ｌ方向（図１参照）に変形しやすいよう形成してもよい。
【００６０】
もちろん、図11（イ)(ロ）に示す、各々の（独自の）構成を、様々に組合せて、ゴム製シール部材５（リップ部13と内鍔外被部５ｂ）が、流体収納室33の圧力増加に伴って、回転軸32の軸心Ｌ方向（図１参照）に変形しやすいよう形成してもよい。
【００６１】
なお、図示省略するが、リップ先端部13ｂの先端角部14が、未加圧状態で、回転軸32に締め代なしの線接触乃至微小に離間し、かつ、流体収納室33の加圧状態で、上記先端角部14が、回転軸32に接触するよう形成してもよく、回転軸32に装着した際、リップ先端部13ｂの接触部22（先端角部14）には、（図５参照の）緊迫力（Ｆ₃）は作用しない。従って、従来例（図12）と比べると、締め代がないことと、隙間部Ｓを有することと、の相乗効果により、リップ先端部13ｂが回転軸32表面に接触する面圧が低下して、摩耗が一層低減される。
【００６２】
【発明の効果】
本発明は上述の構成により次のような著大な効果を奏する。
【００６３】
（請求項１によれば、）流体収納室33の圧力が増加した使用状態で、リップ先端部13ｂの回転軸32への接触面圧が低下し、リップ先端部13ｂの摩耗を低減させる。
【００６４】
特にリップ先端部13ｂが回転軸32に摺接する接触面圧の増大を防ぎ、発熱・摩耗を防止できて、長寿命である。
また、リップ先端部13ｂの背面に勾配受け面Ａが確実に密着して保持して、リップ先端部13ｂの受圧時の変形を防止するので、優れたシール性能及び耐久性を発揮する。
【００６５】
（請求項２によれば、）流体収納室33の圧力が増加した使用状態で、リップ部13の付け根の亀裂や、ゴム製シール部材５（内鍔外被部５ｂ）のアウターケース１（内鍔部２）からの（接着）剥離を、生じ難くした耐久性の優れたものとなる。
【００６６】
さらに、リップ先端部13ｂの回転軸32への接触面圧を一層低下して、リップ先端部13ｂの摩耗が低減される。
【００６７】
（請求項３によれば、）リップ先端部13ｂの背面に勾配受け面Ａが確実に密着して保持して、リップ先端部13ｂの受圧時の変形を防止するので、一層優れたシール性能及び耐久性を発揮する。
【００６８】
（請求項４によれば、）リップ先端部13ｂの背面に、サポート金具12の先端角部が食い込んで、亀裂を発生することを有効に防止し、ゴム製シール部材５の寿命が延びる。
【００６９】
（請求項５によれば、）ゴム硬度が高いため、サポート金具12との相乗効果によって、シール性能及び耐久性が、一層良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の一形態を示す半截正面図である。
【図２】要部拡大断面図である。
【図３】比較例を示す要部拡大断面図である。
【図４】要部作用説明図である。
【図５】要部作用説明図である。
【図６】本発明の比較例を示す半截正面図である。
【図７】比較例の要部拡大断面図である。
【図８】本発明の別の実施の形態を示す要部断面図である。
【図９】本発明のさらに他の実施の形態を示す要部作用説明図である。
【図10】要部作用説明図である。
【図11】本発明のさらに別の実施の形態を示す要部断面図である。
【図12】従来例の半截正面図である。
【図13】従来例の要部作用説明図である。
【符号の説明】
１アウターケース
５ゴム製シール部材
７第１シールエレメント
８第２シールエレメント
12 サポート金具
13 リップ部
13ｂリップ先端部
14 先端角部
15 平板部
16 円筒部
16 ａ先端部
17 折曲部
18 アール部
20 アール状面取り部
21 受持部材
31 ハウジング
32 回転軸
33 流体収納室
Ｌ軸心
Ａ勾配受け面
θ 傾斜角度
Ｓ隙間部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention relates to a rotary shaft seal, and more particularly to a rotary shaft seal used to seal a high-pressure fluid in a compressor for a car air conditioner or the like.
[0002]
[Prior art]
  As a conventional rotary shaft seal of this type, one shown in FIG. 12 is known. That is, the rotary shaft seal is interposed between a housing 31 such as a compressor case and the rotary shaft 32, and seals liquid and gas in the fluid storage chamber.
[0003]
  The rubber seal member 35 is bonded to the outer case 34, and the first seal element 36 and the second seal element 37 with spiral grooves are connected to the first inner case 38, the washer 39, and the second inner case 40. Etc., it is integrated into the outer case 34 (by caulking).
[0004]
  The rubber seal member 35 includes a lip portion 42 projecting toward the fluid storage chamber 33, and the lip portion 42 has a circumferential recess 44 on the base of the fluid storage chamber 33, and a fluid storage chamber. It has a lip tip 41 that gradually decreases in diameter toward the 33 side, and the tip of the lip tip 41 comes into contact with the rotary shaft 32 in a belt-like surface contact manner to form a sealing action. That is, when stationary, the fluid is completely sealed by the pressure of the fluid storage chamber 33 and the rubber elastic force of the lip tip 41 itself.
[0005]
  When the rotary shaft 32 rotates, slight leakage occurs from the sliding contact portion between the lip tip 41 and the rotary shaft 32, but the hydrodynamics of the spiral grooves (screw grooves) of the first and second seal elements 36 and 37 are generated. Due to the effect, the leakage is pushed back (to the left in FIG. 12), and the entire rotary shaft seal can be sealed.
[0006]
  More specifically, as shown in FIG. 13 (a), in the rubber seal member 35 attached to the rotating shaft 32, the contact portion 43 (with the rotating shaft 32) of the lip tip portion 41 is Tension F due to the elasticity of rubber₁₁However, it acts on the outer peripheral surface of the rotating shaft 32. Then, as shown in FIG. 13 (b), in the rubber seal member 35 pressurized in the pressurized state of the fluid storage chamber 33 (by the fluid pressure P), Self-sealing force F)₁₂And the force F (which always works)₁₁As a result, the contact portion 43 has an overall force F against the outer peripheral surface of the rotating shaft 32.₁₃(= F₁₁+ F₁₂) Works.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
  In the above-described conventional seal, when the pressure in the fluid storage chamber 33 is high (the high pressure acts in the direction of arrow P in FIG. 13B), the lip tip 41 is greatly deformed, and the rotating shaft 32 In contact with the rotary shaft 32, the sealing performance (sealing performance) becomes unstable, and the sealing performance (sealing performance) of the first sealing element 36 is also affected. However, there is a problem in that the fluid wears out early and fluid leakage occurs.
[0008]
  Furthermore, since the recess 44 is provided at the base of the lip portion 42, the pressure receiving area becomes large (compared to other portions) and the amount of rubber is small. Accordingly, the base of the lip portion 42 is greatly deformed by high pressure, and stress is continuously generated from the surface of the lip portion 42 to the outer case 34, so that the base of the lip portion 42 is cracked or the outer surface of the rubber seal member 35 is There is a problem that peeling from the case 34 occurs, and further, a contact portion of the lip tip portion 41 with the rotating shaft 32 is further increased, thereby reducing a seal life.
[0009]
  Therefore, the present invention particularly relates to (CO₂Rotating shaft seal with stable sealing performance that is used under high pressure), has little deformation at the tip of the lip, prevents premature wear, has excellent durability, and prevents surface contact I will provide a.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
  The present invention is interposed between the housing and the rotating shaft,A metal outer case, a first seal element that is housed in the outer case and is in sliding contact with the rotating shaft, and the first seal elementIn a rotary shaft seal provided with a rubber seal member having a lip tip portion disposed on the fluid storage chamber side and in sliding contact with the rotary shaft,Comprising a support fitting for holding the back surface of the rubber seal member, the support fitting being a flat plate portion orthogonal to the rotation axis of the rotation shaft, a short cylindrical cylindrical portion centering on the rotation axis, The outer peripheral end of the flat plate portion is in contact with the inner peripheral surface of the outer case, and the inner peripheral surface of the cylindrical portion is in close contact with the first seal element when mounted on the rotating shaft. A gradient receiving surface that further bends the outer peripheral surface of the tip portion gradually toward the tip end by bending the tip portion of the cylindrical portion on the fluid storage chamber side at the bent portion;With the rubber seal member not attached to the rotating shaft, the back surface of the lip tip of the rubber seal member isOn the slope receiving surface of the support bracketHoldWhenBoth are provided with a gap between the support fitting and the rubber seal member, and the lip tip is disposed at a predetermined inclination angle with respect to the virtual rotation axis of the rotation shaft. The gradient receiving surface of the support fitting is inclined at the same angle as the predetermined inclination angle with respect to a virtual rotation axis, and the fluid seal member is mounted on the rotation shaft when the rubber seal member is mounted on the rotation shaft. As the pressure in the storage chamber increases, the rubber seal member is elastically deformed so as to enter the gap, and the lip tip is pulled in a direction away from the rotating shaft.
[0011]
  In addition, a rounded portion is provided on the fluid storage chamber side of the base of the lip portion having the lip tip portion, and the elastic deformation of the base of the lip portion due to an increase in pressure in the fluid storage chamber is alleviated.
[0012]
  Further, the predetermined inclination angle is 10 ° to 45 °. Further, a rounded chamfered portion is formed at the tip corner portion of the gradient receiving surface of the support metal fitting. Moreover, the JIS hardness of the rubber lip tip is set to 87-96.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  Hereinafter, the present invention will be described in detail based on embodiments of the present invention.
[0014]
  FIG. 1 shows a rotary shaft seal according to the present invention. For example, a high-pressure refrigerant (CO₂Etc.) is used for car air-conditioning compressors.
[0015]
  That is, the rotary shaft seal is interposed between a housing 31 such as a compressor case and the rotary shaft 32 (the outer peripheral surface thereof), and is used to seal a fluid such as a high-pressure refrigerant.
[0016]
  Specifically, as shown in FIG. 1, the outer casing 1 made of metal having inner flange portions 2 and 3 and the outer peripheral surface of the cylindrical portion 4 of the outer case 1 and both surfaces of the inner flange portion 2 are bonded, welded, A rubber seal member 5 fixedly integrated by baking or the like, a first seal element 7 / second seal element 8 with spiral grooves 6, a first inner case 9, a washer 10, and a second inner case 11 And the support bracket 12.
[0017]
  The rubber seal member 5 is elastically in contact with the inner peripheral surface of the housing 31 to form a sealing action (in a free state). A U-shaped inner collar jacket part 5b covering both the inner and outer surfaces of the part 2, and a lip part 13 projecting from the inner peripheral side of the U-shaped inner collar jacket part 5b to the fluid storage chamber 33 side , Is composed of.
[0018]
  The lip portion 13 further includes a short cylindrical portion 13a and a lip tip portion 13b that gradually decreases in diameter toward the fluid storage chamber 33. The lip portion 13 has substantially the same thickness (as shown in FIG. 1). ) It is a shape that is bent in the shape of a cross section "he". The tip corner 14 of the lip tip 13b is in contact with the rotating shaft 32 (the outer peripheral surface thereof) in a line contact state in a non-pressurized state (of the fluid storage chamber 33) to form a sealing action.
[0019]
  By the way, a gap S is provided between the rubber seal member 5 and the receiving member 21 attached to hold the back surface of the rubber seal member 5. More specifically, the rubber seal member 5 has a gap portion S in the side portion or inner diameter portion of the inner fluid jacket portion 5b, the short cylindrical portion 13a, and the lip tip portion 13b. In addition, a support metal fitting 12 is interposed between the first seal element 7 and the rubber seal member 5 so as to be supported in close contact with each other. In this case, the receiving member 21 includes the support fitting 12 and the first seal element 7.
[0020]
  As shown in FIGS. 2 and 1, the lip tip 13b has an inclination angle of 10 ° to 45 ° with respect to the axis L of the rotary shaft 32. A gradient receiving surface A is provided at the tip so as to form an inclination angle θ of 10 ° to 45 ° with respect to the center L.
[0021]
  Specifically, the support fitting 12 is composed of a flat plate portion 15 orthogonal to the axis L and a short cylindrical cylindrical portion 16 centered on the axis L, and has a substantially L-shaped cross section. The distal end portion 16a (on the fluid storage chamber 33 side) of the portion 16 is bent at the inclination angle θ at the bending portion 17 so that the diameter gradually decreases toward the distal end, and the outer peripheral surface of the distal end portion 16a is The receiving surface is A.
[0022]
  The bent portion 17 is in close contact with the short cylindrical portion 13a of the seal member 5 and the bent inner corner portion of the lip tip portion 13b on the tip side. That is, the cylindrical portion 16 of the support fitting 12 has a short cylindrical portion 13a of the lip portion 13, a part of the lip tip portion 13b, and a gap portion S, and is not in close contact (support). The tip portion 16a (the gradient receiving surface A thereof) is in close contact with (supports) the lip tip portion 13b.
[0023]
  Then, as shown in FIG. 2B, it is preferable to form a rounded chamfered portion 20 at the tip corner portion of the gradient receiving surface A of the support fitting 12. That is, when a high fluid pressure is applied in the pressurized (operating) state of the fluid storage chamber 33 (see FIG. 1), the tip corner portion of the support fitting 12 bites into the lip tip portion 13b of the lip portion 13. It is possible to effectively prevent the lip tip 13b from cracking.
[0024]
  In addition, as shown in FIG. 1, it is the outer case 1 with which the rubber seal member 5 was integrated by adhesion etc. beforehand, Comprising: In the straight state (cylindrical state) which does not form the other inner collar part 3, support metal fittings 12, the first seal element 7, the first inner case 9, the washer 10, the second seal element 8, and the second inner case 11 are sequentially fitted, and then the inner flange 3 is formed by caulking, Integrate.
[0025]
  The support fitting 12, the first and second inner cases 9, 11, the washer 10, and the outer case 1 are made of metal such as steel, and the first and second seal elements 7 and 8 are made of fluorine such as PTFE. Further, HNBR is used for the sealing member 5 in consideration of the refrigerant resistance, and particularly preferable is that the JIS hardness is set to 87 to 96 (by blending) to prevent deformation at the time of pressure reception. . If the JIS hardness is less than 87, deformation will increase, and if it exceeds 96, the elasticity will be slightly insufficient.
[0026]
  The rubber seal member 5 is elastically deformed so as to mainly enter the gap portion S by being elastically deformed mainly in the direction in which the short cylindrical portion 13a is reduced in diameter as the pressure in the fluid storage chamber 33 is increased. In the present invention, the lip tip 13b is configured to be pulled in a direction away from the rotating shaft 32 by skillfully utilizing such elastic deformation.
[0027]
  Specifically, first, as shown in FIG. 4 (a), the rubber seal member 5 (lip portion 13) in the rubber seal member 5 not attached to the rotating shaft 32 (free state). A clearance S is provided between the support metal fitting 12 and the support fitting 12 so that the slope receiving surface A of the support metal fitting 12 holds the back surface of the lip tip 13b.
[0028]
  4B, when the pressure P (such as high-pressure fluid) is applied to the rubber seal member 5 (lip portion 13) from the fluid storage chamber 33 side, the short cylindrical portion of the lip portion 13 is formed. 13a elastically deforms so as to enter the gap S. That is, the lip portion 13 has a moving force F that elastically deforms in the direction of the axis L of the rotating shaft 32 (see FIG. 1)._xAnd a pressing force F that is elastically deformed in a direction perpendicular to the axis L_yAnd act.
[0029]
  At this time, moving force F_xThus, the lip tip portion 13b of the lip portion 13 is pulled along the gradient receiving surface A in a direction away from the rotating shaft 32. That is, the pulling force F is applied to the tip corner 14 of the lip tip 13b in a direction away from the rotary shaft 32.₁Work.
[0030]
  When this rubber seal member 5 is attached to the rotary shaft 32, as shown in FIG. 5 (a), when the fluid storage chamber 33 is not pressurized, the lip portion 13 is separated from the gradient receiving surface A, and the gap portion In a state where S is enlarged and the rubber seal member 5 (lip portion 13) is elastically urged, it comes into line contact with the rotary shaft 32 (the outer peripheral surface thereof). That is, the contact portion 22 (tip corner portion 14) of the lip tip portion 13b (with the rotation shaft 32) exerts an elastic force F on the rotation shaft 32 due to the elasticity of rubber._ThreeWorks.
[0031]
  As shown in FIG. 5B, the contact portion 22 (tip corner portion 14) of the lip tip portion 13b is caused by the pressure P of the high-pressure fluid in the pressurized (operating) state of the fluid storage chamber 33. , Self-sealing force F (by pressurization) against rotating shaft 32_FourActs and the tension F (described above)_ThreeAnd tensile force F (described above)₁And act. In other words, the contact portion 22 (tip corner portion 14) of the lip tip portion 13b exerts an overall force F on the rotating shaft 32._Five(= F_Three+ F_Four-F₁) Works.
[0032]
  Therefore, compared to the conventional example (FIG. 12) (the gap portion S does not exist in the non-mounted state on the rotating shaft 32), the force acting on the rotating shaft 32 (tensile force F₁Min), the contact surface pressure of the lip tip 13b (the contact portion 22) decreases, and wear is reduced.
[0033]
  Further, a rounded portion 18 is provided on the fluid storage chamber 33 side of the base of the lip portion 13 having the lip tip portion 13b so that elastic deformation of the base of the lip portion 13 due to an increase in pressure in the fluid storage chamber 33 is alleviated. ing. In other words, the provision of the rounded portion 18 has no recess (44) and has a rounded shape compared to the conventional case (FIG. 13), and the pressure receiving area of the pressure on the fluid storage chamber 33 side is reduced. The amount of rubber at the base of part 13 has increased.
[0034]
  Therefore, in a use state in which the pressure of the fluid storage chamber 33 is increased, the (pressurizing) stress is dispersed, the elastic deformation of the base of the lip portion 13 is alleviated, the crack of the base of the lip portion 13 and rubber The seal member 5 (inner collar jacket part 5b) is less likely to be peeled off from the outer case 1 (inner collar part 2), and the contact surface pressure of the lip tip 13b (contact part 22) is further reduced. Wear is reduced.
[0035]
  In addition, when pressure P acts on the lip tip 13b, it is supported (supported) from the back surface (inner diameter side) by the gradient receiving surface A of the support metal fitting 12 to prevent deformation, and the lip under high pressure The sealing (sealing) performance of the tip 13b can be maintained satisfactorily.
[0036]
  As described above, in FIG. 2, with respect to the axis L, the support bracket 12 is formed with the gradient receiving surface A having the inclination angle θ satisfying the equation of 10 ° ≦ θ ≦ 45 °, and the lip tip 13b This substantially coincides with the inclination angle, and can be reliably held (supported) from the back surface (back surface) side to prevent deformation at the time of pressure reception (see symbol P). By maintaining the inclination angle of the lip tip portion 13b at 10 ° to 45 °, an excellent sealing property (sealing property) can be exhibited.
[0037]
  By the way, in the comparative example with the present invention shown in FIG. 3, the backup ring 45 described in Japanese Utility Model Publication No. 2-47311 proposed in the conventional oil seal is replaced with the lip portion 13 of the rubber seal member 5. It is applied to retention. That is, the tip 45a of the backup ring 45 is bent at a right angle of 90 ° and has a very short dimension.
[0038]
  Next, FIG. 6 and FIG.Comparative exampleIndicates. As is apparent from comparison with FIGS. 1 and 2, the following configuration is different.
[0039]
  That is, the first seal element 7 in FIG. 1 is omitted, and a support metal fitting 12 having a sufficient thickness T is provided, and the support metal fitting 12 is omitted (the bent portion 17 in FIG. 1 is omitted). The gradient receiving surface A is formed so that the front end surface is in close contact with the back surface (back surface) side of the lip front end portion 13b of the seal member 5.
[0040]
  The inclination angle θ at which the gradient receiving surface A forms the axis L of the rotation axis is set in the same numerical range as in the previous embodiment. Other than that, the same reference numerals have the same configuration, and thus the description thereof is omitted. In this case, the receiving member 21 is composed of the support fitting 12.
[0041]
  Next, FIG. 8 shows another embodiment of the present invention. FIG. 8A differs from FIG. 1 in the following configuration.
[0042]
  That is, the end surface 2a of the inner collar portion 2 of the outer case 1 is positioned on the outer diameter side (outer side in the radial direction) of the outer peripheral surface 23 of the short cylindrical portion 13a of the lip portion 13, and the rubber seal member 5 (lip The portion 13 and the inner collar jacket portion 5b) are formed so as to be easily deformed in the direction of the axis L of the rotating shaft 32 (see FIG. 1). In this way, the rubber seal member 5 is elastically deformed in the direction of the axis L of the rotating shaft 32 as the pressure in the fluid storage chamber 33 increases, so that the lip tip 13b is separated from the rotating shaft 32. It is configured to be pulled.
[0043]
  FIG. 8B is different from FIG. 1 in the following configuration. That is, when the fluid storage chamber 33 is not pressurized, a gap S is provided between the inner casing portion 5 b of the rubber seal member 5 and the flat plate portion 15 of the support metal 12, and is made of rubber. The seal member 5 (the lip portion 13 and the inner casing portion 5b) is formed so as to be easily deformed in the direction of the axis L of the rotating shaft 32 (see FIG. 1). In this way, the gap S is provided between the holding member 21 (support metal fitting 12 / first seal element 7) attached to hold the back surface of the rubber seal member 5 and the rubber seal member 5. As the pressure in the fluid storage chamber 33 increases, the rubber seal member 5 is elastically deformed so as to enter the gap S, and the lip tip 13b is pulled in a direction away from the rotary shaft 32. Yes. Further, a plurality of protrusions 24 may be provided between the inner collar jacket portion 5b and the flat plate portion 15 so that a clearance S between the inner collar jacket portion 5b and the flat plate portion 15 can be secured. .
[0044]
  Further, FIG. 8C is different from the configuration shown in FIG. 1 in the following configuration. That is, when the fluid storage chamber 33 is not pressurized, the inner casing portion 5b (of the rubber seal member 5) and the connecting portion 25 of the lip portion 13 (short cylindrical portion 13a) are opposed (support). The connecting portion 26 of the flat plate portion 15 and the cylindrical portion 16 (of the metal fitting 12) is bent toward the anti-fluid storage chamber 33 side, and the continuous connecting portion 25 (of the rubber seal member 5) is connected to the connecting portion 25 (of the support fitting 12). A gap S is provided between the connecting portion 26 and the rubber seal member 5 (lip portion 13) so as to be easily deformed in the direction of the axis L of the rotating shaft 32 (see FIG. 1). In this way, the gap S is provided between the holding member 21 (support metal fitting 12 / first seal element 7) attached to hold the back surface of the rubber seal member 5 and the rubber seal member 5. As the pressure in the fluid storage chamber 33 increases, the rubber seal member 5 is elastically deformed so as to enter the gap S, and the lip tip 13b is configured to apply a force in a direction away from the rotary shaft 32. Has been.
[0045]
  Further, FIG. 8 (d) is different in the following configuration as is apparent from the comparison with FIG. That is, the short cylindrical portion 13a (inner and outer portions) is arranged so that the short cylindrical portion 13a of the rubber seal member 5 and the cylindrical portion 16 of the support fitting 12 do not come into contact with each other when the fluid storage chamber 33 is not pressurized. A gap portion S is provided by separating the coupled portion 25 b of the covered portion 5 b and the lip portion 13 from the cylindrical portion 16, and the rubber seal member 5 (lip portion 13) is in the direction of the axis L of the rotating shaft 32 ( (See FIG. 1). In this way, the gap S is provided between the holding member 21 (support metal fitting 12 / first seal element 7) attached to hold the back surface of the rubber seal member 5 and the rubber seal member 5. As the pressure in the fluid storage chamber 33 increases, the rubber seal member 5 is elastically deformed so as to enter the gap portion S, and a force is exerted to pull the lip tip portion 13b away from the rotary shaft 32. Has been.
[0046]
  In addition, in the non-pressurized state of the fluid storage chamber 33 (as shown in FIGS. 8A to 8C), the short cylindrical portion 13a of the rubber seal member 5 and the cylindrical portion 16 of the support fitting 12 , The cylindrical part 16 or its contact part (the connecting part 25 of the inner collar outer jacket part 5b and the lip part 13) is coated with a low friction resin film, etc. The rubber seal member 5 (the lip portion 13 and the inner collar jacket portion 5b) may be formed so as to be easily deformed in the direction of the axis L of the rotating shaft 32 (see FIG. 1).
[0047]
  The rubber seal member 5 (the lip portion 13 and the inner jacket portion 5b) is a fluid storage chamber by variously combining the (unique) configurations shown in FIGS. It may be formed so as to be easily deformed in the direction of the axis L of the rotating shaft 32 (see FIG. 1) as the pressure of 33 increases.
[0048]
  Next, FIG. 9 and FIG. 10 show still another embodiment of the present invention. As apparent from comparison between FIG. 4 and FIG. 5, the following configuration is different.
[0049]
  That is, there is no gap S between the lip portion 13 and the support fitting 12 (cylindrical portion 16) shown in FIG. 4 (a), and the inner collar outer sheath portion 5b (of the rubber seal member 5) and the lip portion 13 ( A gap S is provided between the continuous coupling portion 25 of the short cylindrical portion 13a) and the support fitting 12.
[0050]
  More specifically, as shown in FIG. 9 (a), in the rubber seal member 5 not attached to the rotating shaft 32 (free state), the inner cover portion 5b and the lip portion 13 are connected. A gap S is provided between the connecting portion 25, the flat plate portion 15 (of the support metal 12) and the continuous connecting portion 26 of the cylindrical portion 16, and the short cylindrical portion 13a of the lip portion 13 and the lip tip portion are provided. 13 b is closely supported by the cylindrical portion 16 of the support fitting 12 and the gradient receiving surface A.
[0051]
  Then, as shown in FIG. 9B, when the pressure P (such as high-pressure fluid) acts on the rubber seal member 5 (lip portion 13) from the fluid storage chamber 33 side, the lip portion 13 becomes the gap portion. It elastically deforms so as to enter S (continuous coupling portion 25 comes into contact with continuous coupling portion 26). That is, the lip portion 13 has a moving force F that elastically deforms in the direction of the axis L of the rotating shaft 32 (see FIG. 1)._xWorks.
[0052]
  At this time, moving force F_xThus, the lip tip portion 13b of the lip portion 13 is pulled along the gradient receiving surface A in a direction away from the rotating shaft 32. That is, the pulling force F is applied to the tip corner 14 of the lip tip 13b in a direction away from the rotary shaft 32.₁Work.
[0053]
  When this rubber seal member 5 is attached to the rotary shaft 32, as shown in FIG. 10 (a), when the fluid storage chamber 33 is not pressurized, the lip portion 13 is separated from the gradient receiving surface A, and the gap portion In a state where S expands and the rubber seal member 5 (lip portion 13) is elastically biased, it makes line contact with the rotating shaft 32 (the outer peripheral surface thereof). That is, the contact portion 22 (tip corner portion 14) of the lip tip portion 13b (with the rotation shaft 32) exerts an elastic force F on the rotation shaft 32 due to the elasticity of rubber._ThreeWorks.
[0054]
  Then, as shown in FIG. 10 (b), in the pressurized (operating) state of the fluid storage chamber 33, the contact portion 22 (tip corner portion 14) of the lip tip portion 13b is caused by the pressure P of the high-pressure fluid. , Self-sealing force F (by pressurization) against rotating shaft 32_FourActs and the tension F (described above)_ThreeAnd tensile force F (described above)₁And act. In other words, the contact portion 22 (tip corner portion 14) of the lip tip portion 13b exerts an overall force F on the rotating shaft 32._Five(= F_Three+ F_Four-F₁) Works.
[0055]
  Therefore, compared to the conventional example (FIG. 12) (the gap portion S does not exist in the non-mounted state on the rotating shaft 32), the force acting on the rotating shaft 32 (tensile force F₁Min) and the wear of the lip tip 13b (the contact portion 22) is reduced. Compared to the cases shown in FIGS. 4 and 5, the short cylindrical portion 13 a of the rubber seal member 5 is tightly supported by the cylindrical portion 16 of the support fitting 12 when not attached to the rotating shaft 32. It will be very stable.
[0056]
  Next, FIG. 11 shows still another embodiment of the present invention. That is, as shown in FIGS. 9 and 10, the short cylindrical portion 13a and the lip tip portion 13b of the lip portion 13 are closely supported by the cylindrical portion 16 and the gradient receiving surface A of the support fitting 12, and FIG. (B) to (D) are combined with each (unique) configuration.
[0057]
  More specifically, as shown in FIG. 11 (a), the inner casing portion 5b of the rubber seal member 5 and the flat plate portion 15 of the support fitting 12 in the non-pressurized state of the fluid storage chamber 33. The rubber seal member 5 (the lip portion 13 and the inner collar outer jacket portion 5b) is formed so as to be easily deformed in the direction of the axis L of the rotary shaft 32 (see FIG. 1). Has been. In this way, the rubber seal member 5 is elastically deformed in the direction of the axis L of the rotating shaft 32 as the pressure in the fluid storage chamber 33 increases, so that the lip tip 13b is separated from the rotating shaft 32. It is configured to be pulled. A plurality of protrusions 24 may be provided between the inner collar jacket portion 5b and the flat plate portion 15 so that a clearance S between the inner collar jacket portion 5b and the flat plate portion 15 can be secured. .
[0058]
  Further, as shown in FIG. 11 (b), the inner casing portion 5b (of the rubber seal member 5) and the lip portion 13 (short cylindrical portion 13a) of the fluid storage chamber 33 are not pressurized. The continuous coupling portion 26 of the flat plate portion 15 and the cylindrical portion 16 (of the support fitting 12) facing the continuous coupling portion 25 is bent toward the anti-fluid storage chamber 33 side, and the continuous coupling (of the rubber seal member 5) is performed. A gap S is provided between the portion 25 and the continuous connection portion 26 (of the support metal 12), and the rubber seal member 5 (lip portion 13) is in the direction of the axis L of the rotary shaft 32 (see FIG. 1). It is formed so as to be easily deformed.
[0059]
  The contact surface between the short cylindrical portion 13a of the rubber seal member 5 and the cylindrical portion 16 of the support fitting 12 is coated with a low friction resin film (as shown in FIGS. 11 (A) and (B)). Thus, the rubber sealing member 5 (the lip portion 13 and the inner collar outer covering portion 5b) may be formed so as to be easily deformed in the direction of the axis L of the rotating shaft 32 (see FIG. 1). .
[0060]
  Of course, the rubber seal members 5 (the lip portion 13 and the inner casing portion 5b) are combined into various fluid storage chambers 33 by combining various (unique) configurations shown in FIGS. As the pressure increases, it may be formed so as to be easily deformed in the direction of the axis L of the rotating shaft 32 (see FIG. 1).
[0061]
  Although not shown, the tip corner 14 of the lip tip 13b is in an unpressurized state, is not in contact with the rotary shaft 32, or is slightly separated, and the fluid storage chamber 33 is in a pressurized state. Then, the tip corner 14 may be formed so as to contact the rotating shaft 32. When the tip corner 14 is attached to the rotating shaft 32, the contact portion 22 (tip corner 14) of the lip tip 13b is provided (see FIG. 5). Tension (see F)_Three) Does not work. Therefore, compared with the conventional example (FIG. 12), the surface pressure at which the lip tip 13b contacts the surface of the rotary shaft 32 is reduced due to the synergistic effect of no tightening margin and having the clearance S. , Wear is further reduced.
[0062]
【The invention's effect】
  BookThe invention has the following remarkable effects by the above-described configuration.
[0063]
  (According to claim 1) In the use state in which the pressure of the fluid storage chamber 33 is increased, the contact surface pressure of the lip tip 13b to the rotating shaft 32 is reduced, and the wear of the lip tip 13b is reduced.
[0064]
  In particular, the contact surface pressure at which the lip tip portion 13b is in sliding contact with the rotating shaft 32 can be prevented, heat generation and wear can be prevented, and the service life is long.
  In addition, since the gradient receiving surface A is securely adhered and held on the back surface of the lip tip portion 13b and the lip tip portion 13b is prevented from being deformed during pressure receiving, excellent sealing performance and durability are exhibited.
[0065]
  (According to claim 2) In the use state in which the pressure of the fluid storage chamber 33 is increased, the outer case 1 (inside of the crack of the base of the lip 13 or the rubber seal member 5 (inner casing portion 5b)) Durability (adhesion) peeling from the heel part 2) is less likely to occur and has excellent durability.
[0066]
  Furthermore, the contact surface pressure of the lip tip portion 13b with the rotating shaft 32 is further reduced, and wear of the lip tip portion 13b is reduced.
[0067]
  (According to claim 3) Since the gradient receiving surface A is securely adhered and held on the back surface of the lip tip portion 13b, and the lip tip portion 13b is prevented from being deformed at the time of pressure reception, further excellent sealing performance and Demonstrate durability.
[0068]
  (According to claim 4), the front end corner portion of the support metal fitting 12 bites into the back surface of the lip front end portion 13b to effectively prevent the crack from being generated, and the life of the rubber seal member 5 is extended.
[0069]
  (According to claim 5) Since the rubber hardness is high, the sealing performance and durability are further improved by the synergistic effect with the support fitting 12.
[Brief description of the drawings]
BRIEF DESCRIPTION OF DRAWINGS FIG. 1 is a front view of a half-pouch showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view of a main part.
FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view of a main part showing a comparative example.
FIG. 4 is an explanatory view of the main part action.
FIG. 5 is an explanatory view of the main part action.
FIG. 6 of the present inventionComparative exampleFIG.
[Fig. 7]Comparative exampleIt is a principal part expanded sectional view.
FIG. 8 is a cross-sectional view of a main part showing another embodiment of the present invention.
FIG. 9 is an explanatory view of the main part operation showing still another embodiment of the present invention.
FIG. 10 is an explanatory view of the main part action.
FIG. 11 is a cross-sectional view of a main part showing still another embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a front view of a semi-finished example of a conventional example.
FIG. 13 is a diagram for explaining the operation of a main part of a conventional example.
[Explanation of symbols]
  1  Outer case
  5 Rubber seal
  7 First seal element
  8 Second seal element
  12 Support bracket
  13 Lip part
  13b Lip tip
  14 Tip corner
  15  Flat plate
  16  Cylindrical part
  16 a  Tip
  17  Bent part
  18 Earl Club
  20 Round chamfer
  21 Holding member
  31 Housing
  32 axis of rotation
  33 Fluid storage room
  L axis
  A slope receiving surface
  θ Inclination angle
  S Clearance

Claims

ハウジング（31）と回転軸（32）の間に介装され、金属製アウターケース（１）と、該アウターケース（１）に内装され上記回転軸（ 32 ）に摺接する第１シールエレメント（７）と、該第１シールエレメント（７）より流体収納室（33）側に配設されて上記回転軸（32）に摺接するリップ先端部（13ｂ）を有するゴム製シール部材（５）とを、備えた回転軸シールに於て、
上記ゴム製シール部材（５）の背面を保持するサポート金具（ 12 ）を具備し、該サポート金具（ 12 ）は、上記回転軸（ 32 ）の回転軸心（Ｌ）に直交する平板部（ 15 ）と、回転軸心（Ｌ）を中心とする短円筒状の円筒部（ 16 ）と、を有し、上記平板部（ 15 ）の外周端は上記アウターケース（１）の内周面に当接し、かつ、上記回転軸（ 32 ）への装着状態に於て上記円筒部（ 16 ）の内周面は第１シールエレメント（７）に密着して配設され、さらに、該円筒部（ 16 ）の上記流体収納室（ 33 ）側の先端部（ 16 ａ）を折曲部（ 17 ）にて折曲げて該先端部（ 16 ａ）の外周面を先端へしだいに縮径する勾配受け面（Ａ）とし、
上記ゴム製シール部材（５）の上記回転軸（32）への非装着状態にて、上記ゴム製シール部材（５）のリップ先端部（13ｂ）の背面を上記サポート金具（ 12 ）の上記勾配受け面（Ａ）にて保持すると共に、上記サポート金具（12）と上記ゴム製シール部材（５）との間に隙間部（Ｓ）を設け、かつ、リップ先端部（13ｂ）は回転軸（32）の仮想の回転軸心（Ｌ）に対して所定の傾斜角度（θ）に傾斜して配設され、さらに、上記サポート金具（12）の上記勾配受け面（Ａ）は仮想の回転軸心（Ｌ）に対して上記所定の傾斜角度（θ）と同一の角度に傾斜し、
上記ゴム製シール部材（５）の上記回転軸（32）への装着状態に於て、上記流体収納室（33）の圧力増加に伴って、上記ゴム製シール部材（５）が該隙間部（Ｓ）に侵入するよう弾性変形して、上記リップ先端部（13ｂ）が、回転軸（32）より離間する方向に引張られるよう構成したことを特徴とする回転軸シール。Is interposed between the housing (31) and the rotation shaft (32), a metal outer case (1), the first seal element is furnished on the outer case (1) in sliding contact with the rotary shaft (32) (7 And a rubber seal member (5) having a lip tip portion (13b) which is disposed closer to the fluid storage chamber (33 ) than the first seal element (7) and is in sliding contact with the rotating shaft (32). In the provided rotary shaft seal,
A support metal fitting ( 12 ) for holding the back surface of the rubber seal member (5) is provided, and the support metal fitting ( 12 ) is a flat plate portion ( 15 ) orthogonal to the rotation axis (L) of the rotation shaft ( 32 ). ) And a cylindrical portion ( 16 ) having a short cylindrical shape centering on the rotation axis (L), and the outer peripheral end of the flat plate portion ( 15 ) abuts against the inner peripheral surface of the outer case (1). The inner circumferential surface of the cylindrical portion ( 16 ) is in close contact with the first seal element (7) when in contact with and attached to the rotating shaft ( 32 ), and further, the cylindrical portion ( 16 ) Of the fluid storage chamber ( 33 ) side of the above-mentioned bend portion ( 16 a) is bent at the bent portion ( 17 ), and the outer peripheral surface of the tip portion ( 16 a) is gradually reduced in diameter toward the tip. (A)
When the rubber seal member (5) is not attached to the rotating shaft (32), the back surface of the lip tip (13b) of the rubber seal member (5) is placed on the back surface of the support fitting ( 12 ). both If you held by the receiving surface (a), a gap portion (S) provided between said support bracket (12) and the rubber sealing member (5), and the lip end portion (13b) is rotated It is arranged to be inclined at a predetermined inclination angle (θ) with respect to the virtual rotation axis (L) of the shaft (32), and the gradient receiving surface (A) of the support fitting (12) is a virtual Inclined at the same angle as the predetermined inclination angle (θ) with respect to the rotation axis (L),
When the rubber seal member (5) is attached to the rotating shaft (32), the rubber seal member (5) is moved to the gap ( A rotary shaft seal characterized in that it is elastically deformed so as to enter S) and the lip tip (13b) is pulled in a direction away from the rotary shaft (32).

リップ先端部（13ｂ）を有するリップ部（13）の付け根の流体収納室（33）側に、アール部（18）を設け、該流体収納室（33）の圧力増加による上記リップ部（13）の付け根の弾性変形を、緩和するよう構成した請求項１記載の回転軸シール。 A lip portion (18) is provided on the fluid storage chamber (33) side of the base of the lip portion (13) having the lip tip portion (13b), and the lip portion (13) due to an increase in pressure in the fluid storage chamber (33) The rotary shaft seal according to claim 1, which is configured to relieve elastic deformation at the base of the shaft.

所定の傾斜角度（θ）を10°〜45°とした請求項１又は２記載の回転軸シール。 The rotary shaft seal according to claim 1 or 2, wherein the predetermined inclination angle (θ) is 10 ° to 45 °.

サポート金具（12）の勾配受け面（Ａ）の先端角部にアール状面取り部（20）を形成した請求項１，２又は３記載の回転軸シール。 The rotary shaft seal according to claim 1, 2, or 3, wherein a rounded chamfered portion (20) is formed at a tip corner portion of the gradient receiving surface (A) of the support fitting (12).

ゴム製リップ先端部（13ｂ）のＪＩＳ硬度を、87〜96に設定した請求項１，２，３又は４記載の回転軸シール。 The rotary shaft seal according to claim 1, 2, 3 or 4, wherein the rubber lip tip (13b) has a JIS hardness of 87 to 96.