JP4035252B2 - レーダ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車載用レーダシステムなどとして利用されるレーダ装置に関し、特に複数の送信機および受信機を有して構成される所謂マルチビーム式レーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車載用レーダ装置は、例えば車両の車庫入れ時等に電柱やブロック塀等の障害物と衝突しないよう比較的近距離の物体を検出する障害物検出用として従来から用いられてきた。近年では上記のような静止した障害物への衝突防止のほか、車両走行時の先行車両への追突や衝突防止用警報装置として、あるいは、いわゆるオートクルーズ時の自動車間制御装置(ACC)として、比較的遠距離の被検出物体を高速高精度で捕らえるレーダ装置の実用化研究が進められてきている。
【0003】
このようなレーダ装置は、自車の前方を走行する車両や対向車等の移動体を主な標的として捉えていることから、その検出領域は一般的に車両前方の比較的狭い角度範囲となる一方で、測距範囲は数十cmの至近距離から高速走行時の対向車に対応して数百m程度までの距離範囲をカバーする必要がある。そこで、上記要件を満足させるレーダ装置として、細く絞ったレーダビームを放射し、受信する送受信手段を用いて遠方までの測距感度を確保するとともに、この送受信手段を複数設けることにより必要な角度範囲をカバーするマルチビームレーダが考案されている。
【0004】
例えば、本出願人に係る特許第2567332号広報には、ミリ派帯の高周波電波ビームをレーダ波として用いたFM−CWマルチビームレーダ装置が開示されている。ここには、ほぼ同一の放射パターンのレーダビームを空間的に一部重複させながら放射し、この反射波を受信するように複数の送受信手段を配設し、その送受信手段の組み合わせを変えることにより検出精度を向上させる時分割レーダ装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の様に複数の送信手段と受信手段とを有して構成されるマルチビームレーダ装置では、各送受信手段の組み合わせ毎に規定される固有の検出領域を持ち、被検出物体の位置すなわち車両に対する方位角と距離とは、これら送受信手段の組み合わせ毎に観測される受信データを合成することによって算出されるため、構成する複数の送信手段若しくは受信手段のうちいずれかが劣化し感度が低下した場合には算出される被検出物体の位置が現実の位置と異なってくるという問題があった。
【0006】
そして、上記のように被検出物体の検出位置が、現実の物***置と異なる場合には、例えば前記自動車間制御装置に於いては先行車両との車両間隔が当初設定された値から異なってくるという課題を生じていた。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、複数の送信手段と受信手段とを備えてなるマルチビームレーダ装置に於いて、構成する送信手段あるいは受信手段の劣化や損傷等の異常を検知し、例えば感度低下等による被検出物体の検出位置の誤認を未然に回避するレーダ装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、隣接するレーダビームが空間的に重複部分を有するように配設された複数対のビーム送信手段(例えば実施形態に於けるアンテナ10a〜10d、送信部30)及びビーム受信手段(例えば実施形態に於けるアンテナ10a〜10d、受信部40)を備え、これらを組み合わせて送受信して物体の位置を検出するレーダ装置において、前記レーダビームの重複部分について、隣接するレーダビームごとに各対のビーム送信手段及びビーム受信手段の組み合わせにより送受信した場合における物体を検出する個別感度、及び一の対のビーム送信手段から放射されたレーダビームの反射波を隣接する他の対のビーム受信手段で受信した場合における物体を検出する隣接感度を相互に比較する感度比較手段(例えば実施形態に於ける感度比較演算回路51a)と、感度比較手段において隣接するレーダビームの個別感度が異なると判断された場合に、各個別感度と隣接感度の感度レベルの差異に基づいて、いずれのビーム送信手段またはビーム受信手段に異常があるかを判断する異常判断手段(例えば実施形態に於ける異常判断回路51b)とを備えてレーダ装置を構成する。
【0009】
上記構成によれば、ビーム送信手段とビーム受信手段の組み合わせ毎に感度の高低が検出される。そして、各放射レーダビーム毎に構成される複数対のビーム送信手段とビーム受信手段の組み合わせ毎の感度(以下、「個別感度」という)と、空間的に重複する部分について一の対のビーム送信手段から放射されたレーダビームの反射波を隣接する他の対のビーム受信手段で受信した場合の感度(以下、「隣接感度」という)とを各々比較することにより、均一環境条件下で感度劣化等異常のあるビーム送信手段若しくはビーム受信手段を特定し判断することができる。
【0010】
また、前記一の対のビーム送信手段から放射されたレーダビームの反射波を前記他の対のビーム受信手段で受信する第1の送受信パターンと、前記他の対のビーム送信手段から放射されたレーダビームの反射波を前記一の対のビーム受信手段で受信する第2の送受信のパターンとに切り換える送受組替え手段(例えば実施形態に於ける送受パターン切替回路51c)をさらに有し、前記異常判断手段が、第1の送受信パターンによる第1の隣接感度、第2の送受信パターンによる第2の隣接感度、及び各個別感度の感度レベルの差異に基づいて、いずれのビーム送信手段またはビーム受信手段に異常があるかを判断するようにレーダ装置を構成する。
【0011】
上記構成によれば、レーダビームが空間的に重複する部分について、一の対の送信手段から放射されたレーダビームの反射波を隣接する他の対の受信手段で受信した場合の隣接感度と、逆に他の対の送信手段から放射されたレーダビームの反射波を一の対の受信手段で受信した場合の隣接感度とを各々比較し、個別感度を参照することにより、走行状態あるいは停止状態に拘わらず感度劣化等異常のある送信手段若しくは受信手段を特定することができる。
【0012】
従って、以上のような構成によりレーダシステムを構築し、例えば感度低下した当該ビーム送信手段若しくはビーム受信手段を特定して異常がある旨表示パネル上にワーニング表示することにより、搭乗者にレーダ装置の異常を知らせ、被検出物体の検出位置の誤認に基づく問題を未然に回避することができる。
【0013】
なお、前記異常判断手段によりいずれかのビーム送信手段若しくはビーム受信手段に異常がある(感度低下や故障等している)と判断されたときに、異常が特定されたビーム送信手段若しくはビーム受信手段を含んで構成される送受信回路の異常な検出データを補正する劣化補正手段を設ける。そして、この劣化補正手段が、異常な検出データを物体の位置算出用のデータから除外する補正データを処理装置に出力して、異常のないビーム送信手段及びビーム受信手段により構成される送受信回路の検出データに基づいて物体の位置を検出させるように構成することが好ましい。
あるいは、前記劣化補正手段が、異常な検出データに対して感度比較手段において算出された感度レベルの差異に相当する低下感度分だけ補正した補正データを処理装置に出力して、異常のないビーム送信手段及びビーム受信手段により構成される送受信回路の検出データと補正データとに基づいて物体の位置を検出させるように構成することが好ましい。
また、前記劣化補正手段が、第1の送受信パターンによる検出データ及び第2の送受信パターンによる検出データのうち、隣接感度の感度レベルが高い方の検出データを選択して処理装置に出力して、レーダビームの重複部分に位置する物体の位置を算出させるように構成することが好ましい。
あるいは、前記劣化補正手段が、第1の送受信パターンによる検出データと第2の送受信パターンによる検出データの平均値を処理装置に出力して、レーダビームの重複部分に位置する物体の位置を算出させるように構成してもよい。
【0014】
上記のようにして、異常判断手段によりいずれかのビーム送信手段若しくはビーム受信手段に異常があると判断されたときに、異常が特定されたビーム送信手段若しくはビーム受信手段を含んで構成される送受信回路の異常な検出データを補正する劣化補正手段を設け、この劣化補正手段が、異常な検出データを物体の位置算出用のデータから除外する補正データを出力して物体の位置を検出させ、あるいは感度比較手段において算出された感度レベルの差異に相当する低下感度分だけ補正した補正データを出力して物体の位置を検出させ、または第1の送受信パターンによる検出データ及び第2の送受信パターンによる検出データのうち隣接感度の感度レベルが高い方の検出データもしくは両者の平均値を出力してレーダビームの重複部分に位置する物体の位置を検出させることにより、被検出物体の検出位置の誤差を補正して現実に物体の存在する位置と一致させることができる。
【0015】
従って、ビーム送信手段若しくはビーム受信手段が故障や感度低下により劣化し異常が検出されたときには、例えば前記のようにワーニング表示等を行い搭乗者に感度低下を知らせるとともに、劣化補正手段によって異常な検出データを補正し、レーダ装置及びこれを利用したレーダシステムを正常に作動させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以降本発明のレーダ装置について、図面を参照して説明する。 まず、図4には本発明の一実施例である時分割型FM−CWマルチビームレーダ装置の構成をブロック図として示しており、このレーダ装置1は、4個のアンテナ10a〜10dと、FM波発生回路20と、4ch構成の送信部30と、4ch構成の受信部40と、検出・制御部50と、4個の方向性結合器60a〜60dとから構成されている。
【0017】
アンテナ10a〜10dは、例えば図5にBa〜Bdで示す様なビームの放射パターンを有するオフセット・デフォーカス・パラボリック・マルチビームアンテナなどにより構成される。FM波発生回路20は、例えば20GHzや25GHz程度の準ミリ波帯の電波を発生する電圧制御発振器21と、この電圧制御発振器21に三角波形状の変調電圧を供給する掃引回路22と、変調された電力を送信部30と受信部40とに2分割する電力分割回路23とから構成される。送信部30は変調された電力を所定のタイミングで各アンテナにスイッチングする送信スイッチング回路31と、送信変調電力を3逓倍し、60GHzや75GHz程度のミリ波帯のFM波に変換する3逓倍回路32a〜32dとから構成されている。
【0018】
受信部40は、前記電力分割回路23で分割された局発変調電力をスイッチングする局発スイッチング回路41と、局発変調電力を送信変調電力と同一周波数に変換する3逓倍回路42a〜42dと、混合回路43a〜43dと、ビートセレクタ44とから構成されている。検出・制御回路50は、処理装置(CPU)51と増幅回路52と、A/D変換回路53と高速フーリエ変換回路(FFT)54と、タイミング制御回路55とから構成されている。
【0019】
そして、例えば60GHzのミリ波帯のFM波に変調されたレーダ波Txa〜Txdは、方向性結合器60a〜60dを通過してアンテナ10a〜10dに異なるタイミングで供給され該アンテナから被検出物体へ向け放出される。
【0020】
アンテナ10a〜10dから放出されたレーダ波Txa〜Txdのうち被検出物体で反射されたレーダ波は、アンテナ10a〜10dに反射波Rxa〜Rxdとして受信され、方向性結合器60a〜60dにより送信波と分離されて受信部40に入力され、混合回路43a〜43dで局発FM変調波Loa〜Lodと所定のタイミングで合成されて合成信号中にビートBta〜Btdを発生する。ビートセレクタ44は、混合回路43a〜43dから出力されるビート信号Bta〜Btdを順次選択し、検出・制御回路50に出力する。
【0021】
検出・制御回路50に出力されたビート信号Bta〜Btdは増幅回路52で増幅された後A/D変換回路53でディジタル変換され、高速フーリエ変換回路(FFT)54で周波数変換されてビート周波数に対応する周波数にピークを有するパワースペクトルとして処理装置(CPU)51に出力される。
【0022】
処理装置51は、入力される各パワースペクトルから一定レベル以上のパワー強度を持つピーク周波数についてFM波の伝播遅延時間を算出し、これに基づき被検出物体までの距離を算出する。また処理装置51は各パワースペクトルのピーク強度から重み付け平均化処理により被検出物体の方位を算出し、前記算出された距離と方位とから被検出物体の位置を確定する。
【0023】
なお、図5に示したようにレーダビームBa〜Bdを空間的に重複するよう配設し、送信スイッチング回路31と局発スイッチング回路41のスイッチングのタイミングを適宜に設定することにより前記4対(4ch構成)の送受信回路で7ビームのマルチビームレーダ装置として機能させることができる。
【0024】
例えば、アンテナ10aで送受信し局発波Loaと合成されたビート信号Btaaや、アンテナ10bで送受信し局発波Lobと合成されたビート信号Btbbの様に各送受信回路の対毎に構成されるレーダの他に、前記レーダビームの重複部分についてはアンテナ10aから放射されたレーダ波Txaをアンテナ10bで受信し、局発波Lobと合成してこれらの間にビート信号Btabを発生させ解析することにより、あたかもアンテナ10aとアンテナ10bとの間に「仮想のアンテナ」を配設したと同様の効果を奏することができる。
【0025】
図6は前記仮想のアンテナを簡明に説明するため、前記図9に於けるa〜dのうち任意の2chについてのみ取り出してch1,ch2として表示し、上記の様な送受信chの組み合わせによって形成される各レーダビームの感度特性を模式的に示したものである。
【0026】
ここで、図中に実線で示す感度特性S11はch1の送信回路Tx1から送信されたレーダビームを同じch1の受信回路Rx1で受信されたときの検出感度(ch1の個別感度)分布を示し、点線で示す感度特性S22はこのch1と隣接し空間的にビームの重複部分を有するch2の送信回路Tx2から送信され同じch2の受信回路Rx2によって検出される感度(ch2の個別感度)を示している。本実施例では、各chの放射レーダビームが略同一のビームパターンの場合について説明しており、前記2つの個別感度特性S11とS22はほぼ同一の特性を有している。
【0027】
そして、これらの中間部にハッチングを付した一点差線で示す感度特性S12は図中に信号の流れを矢印を付して示す様に、ch1の送信回路Tx1から送信されたレーダ波をch2の受信回路Rx2で受信したときの感度特性(ch1からch2への隣接感度)を示したものであり、ch1と、ch2との重複部分については各々の個別感度と同一の感度を有し、非重複部分に弱いサイドローブを有する感度分布となる。
【0028】
ところで、上記のように複数の送信及び受信chで構成されるマルチビームレーダ装置に於いては、送信部30または受信部40のいずれかのchの構成要素が劣化し、送信あるいは受信感度が低下したときには、処理装置51で算出される被検出物体の方位角は感度低下に伴う方位誤差を生じることとなり、その結果算出される物***置は現実の存在位置と異なった位置を表示することとなる。
【0029】
本発明に係るレーダ装置の第1の実施形態では、前記のように隣接するレーダビームが空間的に重複した部分を有するよう配設されたマルチビームレーダ装置において、図1に前記レーダ装置を簡略化して示す様に、処理装置51にはビームの送信chと受信chの組み合わせ毎の感度を比較する感度比較演算回路51aと、この演算回路の比較結果に基づいてビームの送信ch若しくは受信chの異常を判断する異常判断回路51bとを備えてレーダ装置を構成する。
【0030】
そして、前記マルチビームレーダ装置に於いて、各個別感度どうしを比較演算し、また各隣接感度どうしを比較演算し、さらにこれら相互の感度を比較演算する。
【0031】
例えば、図2(a)(b)に示す例は均一環境に於けるレーダ装置の感度測定結果の例を示しており、これらの例ではいずれもch1の個別感度S11が他のchの個別感度S22,S33より低いことから、ch1に異常があることは解るものの、これら個別感度の比較のみではch1の構成回路のうち送信回路Tx1が劣化しているのか受信回路Rx1が劣化しているのかを判断することができない。
【0032】
しかし、ch1からch2への隣接感度S12と、ch2からch3への隣接感度S23とを前記個別感度と併せて比較してみると、まず図2(a)に於いては隣接感度S12とS23とが同一レベルである。このことは、ch1の送信回路Tx1には異常が無く正常レベルのレーダビームを送信している(故に隣接感度S12が正常値となる)が、受信回路Rx1に異常があり、その結果個別感度S11の感度が低下していることが解る。
【0033】
一方、図2(b)では、個別感度S11<S22=S33であり且つ隣接感度S12<S23となっている。このことから、ch1の送信回路Tx1に異常があり放射レーダビームのビーム強度が低下しているが故にch1の個別感度が低下しており、その結果、これに伴ってch2で検出される隣接感度S12が低下していることが解る。なお、より詳細には、個別感度S11と隣接感度S12の先頭感度を比較し、これらが略同一レベルであることからもch1の送信回路Tx1の劣化であることが解る。
【0034】
本実施形態のレーダ装置では、各送受信ch毎に検出される個別感度と、ビームの重複部分について検出される隣接感度とを感度比較演算回路51aで比較演算し、その結果を異常判断回路51bに出力する。異常判断回路51bは入力された演算結果から感度レベルの差が一定値以上(たとえば2dB以上)であるときには異常があると判断し、その異常あるch及び送信回路か受信回路かの別、並びに異常内容等(例えば感度低下なのか破損なのか等)を特定判断する。
【0035】
そして、前記のようにして異常があると判断されたときには、例えば車両のインストゥルメントパネル等搭乗者に視認容易な場所に、レーダ装置に異常のある旨(または必要に応じて異常回路やその内容等)の表示を行う。あるいは本レーダ装置を用いて自動車間制御装置等のレーダシステムが構築される場合に於いては、該システムに対して異常がある旨の出力を行い、該システムで例えばワーニングやアラーム等の表示作動を行い、あるいは前記ワーニング等と供に自動車間制御を解除するうように構成することもできる。
【0036】
従って、搭乗者はレーダ装置に異常あること(または異常回路とその内容まで)を認識することができ、また、本レーダ装置を用いたレーダシステムに於いては方位誤差が生じることを判断することができるため、被検出物体の位置の誤認に基づく問題を未然に防止することができる。
【0037】
次に、本発明に係るレーダ装置の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、前記第1の実施形態に於けるレーダ装置の構成に加え、さらに処理装置51内に送受パターン切替回路51cを有してマルチビームレーダ装置を構成している。
【0038】
この送受パターン切替回路51cは、複数アンテナの送信回路と受信回路との組み合わせを切替えて複数の異なる送受パターンを形成作動させるものであり、図4に於ける送信スイッチング回路31と受信スイッチング回路41の開閉タイミングを変更指令するものである。
【0039】
より具体的に送受パターンについて例示すれば、送信回路をTxn(添字のnは各回路のch番号とし1〜4とする)受信回路をRxn(同前)とし、送受パターンをこれらの組み合わせTxnRxnで表示したときに、従来の送受パターンを前記実施例に当てはめて示すと、例えばTx1Rx1→Tx1Rx2→Tx2Rx2→Tx2Rx3→Tx3Rx3のように、ある一定方向で組み合わせパターンが設定され、前記仮想のアンテナはこの流れの中で定まる送受パターンとして固定されていた。
【0040】
本発明の送受パターン切替回路51cはこの組み合わせパターンを変更可能に構成するものであり、例えば上例に於ける仮想アンテナTx1Rx2の送受パターンを逆のTx2Rx1に、同Tx2Rx3を逆のTx3Rx2に切り替えて送受信し、感度比較演算回路51aはこれら切り替えられた送受パターンで検出される隣接感度S12とS21、S23とS32とを相互に比較演算する。もし、ch1からch4の送受信回路すべてに感度劣化等の異常がなければ任意の時刻に於いてS12とS21、S23とS32とが相互に同一の(若しくは、ビームの放射パターンが異なる場合には一定の関係を持った)感度特性として検出される。
【0041】
図3(a)(b)は、マルチビームレーダ装置に於いて、ある時刻に送受パターンを切り替えて検出された感度測定結果の例を示しており、このうち図3(a)は、ch1からch2への隣接感度S12 と、ch1及びch2の個別感度S11,S22とを、図3(b)は、ch2からch1への隣接感度S2 1 と同上の個別感度とを、それぞれ示している。
【0042】
本例に於いては、まず、図3(a)からch1の個別感度S11がch2の個別感度S22より低いことからch1に異常があることが推定できるが、この個別感度の比較のみではch1の構成回路のうち送信回路Tx1が劣化しているのか受信回路Rx1が劣化しているのかを判断することができない。
【0043】
しかし、送受パターン切替回路51cにより送受信の順序を切替えて隣接感度S21を検出し、この二つの隣接感度S12とS21とを併せて比較することにより、この例ではch1の送信回路Tx1に感度劣化が生じていることが解る。すなわち、隣接感度S12が低いことからもch1のTx1またはRx1の異常であり、且つS21が高いことから、Rx1には異常が無くTx1に異常があると判断できる。また、上記例で逆にS12>S21のときにはR x1の異常と判断できる。
【0044】
以上のようにして検出された各個別感度と隣接感度との比較演算結果は、感度比較演算回路51aから判断手段たる異常判断回路51bに送られ、異常判断回路51bはその演算結果から感度レベルの差が一定値以上であるときには異常があると判断し、その異常あるch及び送信回路か受信回路かの別、並びに異常内容を特定判断する。そしてその判断結果は前記第1の実施形態と同様の手段により搭乗者に告知する。
【0045】
従って、搭乗者はレーダ装置に異常あること(または感度低下した特定回路まで)を認識することができ、また、本レーダ装置を用いたレーダシステムに於いては方位誤差が生じることを判断することができるため、被検出物体の位置の誤認に基づく問題を未然に防止することができる。
【0046】
なお、本実施形態によれば、異常を検出するために比較演算する個別感度及び隣接感度は、隣接し空間的に重複する2つのビーム(例えば上記例に於いてはch1とch2)間についてのみ行えばよく、しかも比較演算される隣接感度は同一領域を極めて短時間内で計測することから、異常検出を行うための環境を問う(計測環境の制限を受ける)ことがない。
【0047】
従って、例えば従来のように車両に対して一定の距離に一定の形態を有する被検出物体を設置して感度測定を行う必要がなく、例えば任意の道路を走行中であってもレーダ装置の送信回路若しくは受信回路の異常を特定して検出することができる。
【0048】
次に、本発明に係るレーダ装置の第3の実施形態について説明する。この実施形態のレーダ装置は、既に前記第1または前記第2の実施形態で説明したレーダ装置に加えて、前記異常判断回路51bによって劣化(感度低下や故障等)していると判断されたビームの送信回路若しくは受信回路に対し、この判断結果に基づいて劣化を補正する劣化感度補正回路51dを処理装置51内に有して構成するものである。
【0049】
そして劣化補正は、例えば前記実施形態でレーダ装置若しくはレーダシステムに異常がある旨告知された搭乗者が、劣化補正を行うスイッチを操作することにより作動させ、または前記異常表示(ワーニング等)と供に劣化感度補正回路を作動させてその旨を表示(自動感度補正表示)することにより行う。
【0050】
以降、前記第2の実施形態のレーダ装置に劣化感度補正回路51dを付加して構成したレーダ装置を例に取り説明する。まず、異常判断回路51bには既に説明したように感度比較演算回路51aで比較演算された各感度及びそれら各感度レベルの差が入力される。そして、異常判断回路51bは入力された演算結果から感度レベルの差が一定値以上であるときには異常があると判断し、その異常あるch及び送信回路か受信回路かの別、並びに異常内容等(例えば感度低下なのか破損なのか等)を特定判断する。
【0051】
ここで、上述のように異常判断回路51bには感度比較演算回路51aから各感度レベルの差が入力されており、また、異常判断回路51bではこれらの入力情報に基づき異常あるch及び送信回路か受信回路かが特定されている。そこで、劣化感度補正回路51dは異常判断回路51bによって特定されたch回路(送受信の組み合わせによって構成される回路、以下同じ)と感度低下レベルとに基づいて劣化補正を行う。そして補正後のデータ(若しくは補正内容)を処理装置51に出力し、処理装置51はこの補正データに基づいて被検出物体の位置を算出する。
【0052】
劣化補正の内容について具体的実施例をあげれば、例えば▲1▼異常あるch回路の検出データを被検出物体の位置算出用データとして使用しない。▲2▼異常あるch回路の検出データを低下感度の分だけ補正して位置算出用データとして使用する。▲3▼仮想レーダビームについては正逆両方向の隣接感度データのうちで感度の高い方の検出データを位置算出用データとして用いる。▲4▼前期正逆両方向の平均値を用いる。等があげられる。
【0053】
ここでは、異常判断回路51bにより感度低下が生じていると判断された場合について、上記▲2▼の補正を適用する場合について説明する。例えば前記図3(a)に示した場合では、ch1の送信回路Tx1に劣化が有り個別感度S11及び隣接感度S12が低下している。このときの補正手法は大別して二つ有り、一つはTx1の送信レベルを低下した分だけ増加させること、他の一つはTx1からの送信波を受信する受信回路の感度を低下した送信レベル分だけ増加させること若しくは増加させたに等しい補正処理を行うことである。
【0054】
この補正手法のいずれを採用するかはレーダ装置の構成により適宜選択可能であるが、本実施例では後者を採用し、受信感度を増加させたに等しい補正処理を行っている。この場合に於いて、上記感度補正を行う補正対象は個別的受信回路(例えばRx1)からの信号ではなく、送信回路Tx1からの送信波を受信する組み合わせとしての受信回路(例えばRx1及びRx2)からの信号であり、個別感度S11及び隣接感度12に相当する検出信号(例えば前記Btaa及びBtabをFFT処理して得たパワースペクトル)である。
【0055】
そして、劣化感度補正回路51dは感度比較演算回路51aで算出された感度レベル差に応じた感度補正係数を算出し、上記検出信号(パワースペクトルのピーク強度)に算出した感度補正係数を作用させて処理装置51に出力する。処理装置51はこの様にして感度補正された各検出信号に基づいて演算処理を行い被検出物体の位置を確定する。なお、劣化感度補正回路51dは感度補正係数を処理装置51に出力し、処理装置内の演算回路で感度補正係数を作用させるよう構成しても良い。
【0056】
以上は、異常内容がいずれかの回路の劣化による感度低下の場合について説明したが、異常内容がいずれかの回路の破損のような場合(例えば検出感度が極端に低く隣接感度差が極めて大きい場合)もあり、この様な場合に於ける劣化感度補正回路51dの作用について以降に説明する。
【0057】
まず、異常判断回路51bは感度比較演算回路51aから出力される各感度及び各感度レベルの差から当該故障chと回路を特定し故障である旨判断する。劣化感度補正回路51dは前記異常判断回路51bにより故障であると判断されたch回路(送受信の組み合わせによって構成される回路)の検出信号については、前記▲2▼の補正は行わず、代わりに前記▲1▼の補正を行う。すなわち、当該故障ch回路の検出信号(パワースペクトル)については例えば感度補正係数としてゼロを乗じてピーク強度のない検出信号として出力し、また、当該データを位置検出用のデータとして使用しない旨の補正データを処理装置51に出力する。
【0058】
処理装置51はこの補正データに基づいて故障ch回路の検出信号を位置算出用データから除外し、残りの他の検出信号から被検出物体の位置を演算処理して確定する。なお、感度補正係数として故障時を特定するための数値を規定し、劣化感度補正回路51dはこの特定補正係数を処理装置51に出力することにより処理装置51が感度補正係数の数値により当該故障ch回路の検出信号を位置検出用データとして用いないよう構成しても良い。
【0059】
また、異常内容の表示方法としては、前記実施形態で説明したように感度低下の場合にはワーニングとし、故障の場合にはアラーム表示とする等区別して搭乗者に異常の内容を知らせることが望ましい。そして、これら表示とともに劣化補正手段によって当該劣化若しくは故障した送受信回路の検出特性を補正することにより、レーダ装置及びこれを利用したレーダシステムを正常に作動させることができる。
【0060】
なお、以上の説明は、4対の送受信回路で構成し、これらの送受信回路の組み合わせを変えることによって計7ビームのミリ波帯FM−CWマルチビームレーダ装置を構成した場合を具体例に取り説明を行ったが、本発明は係る実施例に限定されるものではなく、例えば送受信回路の構成数を増減変化させることや、空間的に重複するレーダビーム数を増加させること、あるいは異なるレーダ波長を用いること、さらにパルスレーダとして構成すること等適宜用途に応じて変更することができる。
【0061】
また、本実施例の説明は簡明化のため、各対のレーダビームは略同一のビーム放射パターンを放射する場合について行ったが、これらは必ずしも同一でなくともよく、処理装置(感度比較演算回路)に於いてこれらを比較可能な一定の関係を有しいればよい。従って、例えば車両の左右両側に配設されるレーダビームについては放射角の大きな物を用い、あるいは車両中央から左右両側端に向け一定の比率で放射角を広げる等レーダビームの特性を適宜に変化させて構成することができる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るレーダ装置は、空間的に重複部分を有するように配設された複数対のビーム送信手段及びビーム受信手段を備え、これらを組み合わせて送受信して物体の位置を検出するレーダ装置において、レーダビームの重複部分について、隣接するレーダビームごとに各対のビーム送信手段及びビーム受信手段の組み合わせにより送受信した場合の個別感度、及び一の対のビーム送信手段から放射されたレーダビームの反射波を隣接する他の対のビーム受信手段で受信した場合の隣接感度を相互に比較する感度比較手段と、感度比較手段において隣接するレーダビームの個別感度が異なると判断された場合に、各個別感度と隣接感度の感度レベルの差異に基づいていずれのビーム送信手段またはビーム受信手段に異常があるかを判断する異常判断手段とを備えてレーダ装置を構成する。
【0063】
このように、各放射レーダビーム毎に構成される複数対のビーム送信手段及びビーム受信手段の組み合わせ毎の個別感度と、空間的に重複する部分について検出される隣接感度とを各々比較することにより、均一環境条件下で感度劣化等異常のあるビーム送信手段若しくはビーム受信手段を判断することができる。
【0064】
また、一方のビーム送信手段から放射されたレーダビームの反射波を他方のビーム受信手段で受信する第1の送受信パターンと、他方のビーム送信手段から放射されたレーダビームの反射波を一方のビーム受信手段で受信する第2の送受信のパターンとに切り換える送受組替え手段をさらに有し、異常判断手段が、第1の送受信パターンによる第1の隣接感度、第2の送受信パターンによる第2の隣接感度、及び各個別感度の感度レベルの差異に基づいて、いずれのビーム送信手段またはビーム受信手段に異常があるかを判断するようにレーダ装置を構成する。
【0065】
この様な構成によれば、レーダビームが空間的に重複する部分について同一領域を対象とする複数の隣接感度を検出することができ、個別感度とこれら複数の隣接感度を比較することにより、走行・停止状態等の環境条件に影響されることなく感度劣化等異常のある送信手段若しくは受信手段を特定することができる。
【0066】
従って、以上のような構成のレーダ装置を用いてレーダシステムを構築し、感度低下した当該ビーム送信手段若しくはビーム受信手段を特定して異常がある旨表示パネル上にワーニング表示等することにより、搭乗者にレーダ装置の異常を知らせ、被検出物体の検出位置の誤認に基づく問題を未然に回避することができる。
【0067】
なお、異常判断手段によりいずれかのビーム送信手段若しくはビーム受信手段に異常があると判断されたときに、異常が特定されたビーム送信手段若しくはビーム受信手段を異常が特定されたビーム送信手段若しくはビーム受信手段を含んで構成される送受信回路の異常な検出データを補正する劣化補正手段を設け、この劣化補正手段が、異常な検出データを物体の位置算出用のデータから除外する補正データを出力して物体の位置を検出させ、あるいは感度比較手段において算出された感度レベルの差異に相当する低下感度分だけ補正した補正データを出力して物体の位置を検出させ、または第1の送受信パターンによる検出データ及び第2の送受信パターンによる検出データのうち隣接感度の感度レベルが高い方の検出データもしくは両者の平均値を出力してレーダビームの重複部分に位置する物体の位置を検出させるように構成することが好ましい。
【0068】
この様な補正を行うことにより、被検出物体の検出位置の誤差を補正し現実に物体の存在する位置と一致させることができる。従って、被検出物体の位置の誤認に基づく問題を未然に回避し、レーダ装置及びこれを利用したレーダシステムを正常に作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーダ装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】上記レーダ装置に於ける第1の実施形態の検出感度比較例を説明するための概念図である。
このうち図(a)はch1の送信回路Tx1に感度低下がある場合を、図(b)はch1の受信回路Rx1に感度低下がある場合を示す。
【図3】上記レーダ装置に於ける第2の実施形態の検出感度比較例を説明するための概念図である。
これら両図(a)(b)は供にch1の送信回路に感度低下がある場合を示すが、図(a)はch1の送信回路Tx1から放射されたレーダ送信レーダ波をch2の受信回路Rx2で検出したときのch1からch2への隣接感度S12を示し、図(b)は送受信回路を逆にしたときのch2からch1への隣接感度S21を示す。
【図4】本発明に係るレーダ装置の全体構成を示すブロック図である。
【図5】上記レーダ装置のレーダビーム放射パターンを説明するための概念図である。
【図6】上記レーダ装置に於いてレーダビームが空間的に重複する部分に形成される、いわゆる仮想のアンテナを説明するための概念図である。
【符号の説明】
10a〜10d アンテナ(送信手段及び受信手段)
20 FM波発生回路
30 送信部(複数のビーム送信手段)
40 受信部(複数のビーム受信手段)
50 検出・制御部
51 処理装置
51a 感度比較演算回路(感度比較手段)
51b 異常判断回路(異常判断手段)
51c 送受パターン切替回路(送受組み替え手段)
51d 劣化感度補正回路(劣化補正手段)
Txn 送信回路(ビーム送信手段)
Rxn 受信回路(ビーム受信手段)
Claims (6)
- 隣接するレーダビームが空間的に重複部分を有するように配設された複数対のビーム送信手段及びビーム受信手段を備え、前記ビーム送信手段と前記ビーム受信手段とを組み合わせて前記レーダビームの放射される空間内に存在する物体の位置を検出するレーダ装置において、
前記レーダビームの重複部分について、隣接する前記レーダビームごとに各対の前記ビーム送信手段及び前記ビーム受信手段の組み合わせにより送受信した場合における前記物体を検出する個別感度、及び一の対の前記ビーム送信手段から放射された前記レーダビームの反射波を隣接する他の対の前記ビーム受信手段で受信した場合における前記物体を検出する隣接感度を相互に比較する感度比較手段と、
前記感度比較手段において隣接する前記レーダビームの個別感度が異なると判断された場合に、各前記個別感度と前記隣接感度の感度レベルの差異に基づいて、いずれの前記ビーム送信手段または前記ビーム受信手段に異常があるかを判断する異常判断手段とを有することを特徴とするレーダ装置。 - 前記一の対の前記ビーム送信手段から放射された前記レーダビームの反射波を前記他の対の前記ビーム受信手段で受信する第1の送受信パターンと、前記他の対の前記ビーム送信手段から放射された前記レーダビームの反射波を前記一の対の前記ビーム受信手段で受信する第2の送受信のパターンとに切り換える送受組替え手段をさらに有し、
前記異常判断手段が、前記第1の送受信パターンによる第1の前記隣接感度、前記第2の送受信パターンによる第2の前記隣接感度、及び各前記個別感度の感度レベルの差異に基づいて、いずれの前記ビーム送信手段または前記ビーム受信手段に異常があるかを判断するように構成したことを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。 - 前記異常判断手段によりいずれかの前記ビーム送信手段若しくは前記ビーム受信手段に異常があると判断されたときに、異常が特定された前記ビーム送信手段若しくは前記ビーム受信手段を含んで構成される送受信回路の異常な検出データを補正する劣化補正手段を有し、
前記劣化補正手段は、前記異常な検出データを前記物体の位置算出用のデータから除外する補正データを処理装置に出力して、異常のない前記ビーム送信手段及び前記ビーム受信手段により構成される送受信回路の検出データに基づいて前記物体の位置を検出させるように構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレーダ装置。 - 前記異常判断手段によりいずれかの前記ビーム送信手段若しくは前記ビーム受信手段に異常があると判断されたときに、異常が特定された前記ビーム送信手段若しくは前記ビーム受信手段を含んで構成される送受信回路の異常な検出データを補正する劣化補正手段を有し、
前記劣化補正手段は、前記異常な検出データに対して前記感度比較手段において算出された前記感度レベルの差異に相当する低下感度分だけ補正した補正データを処理装置に出力して、異常のない前記ビーム送信手段及び前記ビーム受信手段により構成される送受信回路の検出データと前記補正データとに基づいて前記物体の位置を検出させるように構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレーダ装置。 - 前記異常判断手段によりいずれかの前記ビーム送信手段若しくは前記ビーム受信手段に異常があると判断されたときに、異常が特定された前記ビーム送信手段若しくは前記ビーム受信手段を含んで構成される送受信回路の異常な検出データを補正する劣化補正手段を有し、
前記劣化補正手段は、前記第1の送受信パターンによる検出データ及び前記第2の送受信パターンによる検出データのうち、隣接感度の感度レベルが高い方の検出データを選択 して処理装置に出力して、前記レーダビームの重複部分に位置する前記物体の位置を算出させるように構成したことを特徴とする請求項2に記載のレーダ装置。 - 前記異常判断手段によりいずれかの前記ビーム送信手段若しくは前記ビーム受信手段に異常があると判断されたときに、異常が特定された前記ビーム送信手段若しくは前記ビーム受信手段を含んで構成される送受信回路の異常な検出データを補正する劣化補正手段を有し、
前記劣化補正手段は、前記第1の送受信パターンによる検出データと前記第2の送受信パターンによる検出データの平均値を処理装置に出力して、前記レーダビームの重複部分に位置する前記物体の位置を算出させるように構成したことを特徴とする請求項2に記載のレーダ装置。
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