JP4030134B2 - 火花点火式2サイクルエンジンの燃焼制御装置 - Google Patents

火花点火式2サイクルエンジンの燃焼制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4030134B2
JP4030134B2 JP32103293A JP32103293A JP4030134B2 JP 4030134 B2 JP4030134 B2 JP 4030134B2 JP 32103293 A JP32103293 A JP 32103293A JP 32103293 A JP32103293 A JP 32103293A JP 4030134 B2 JP4030134 B2 JP 4030134B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust
cylinder
combustion
valve
port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32103293A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0771279A (ja
Inventor
正裕 浅井
羊一 石橋
真一 磯村
修 工藤
憲二 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP32103293A priority Critical patent/JP4030134B2/ja
Priority to AU64879/94A priority patent/AU668307B2/en
Priority to EP94110012A priority patent/EP0636776B1/en
Priority to DE69409304T priority patent/DE69409304T2/de
Priority to CN94107260A priority patent/CN1055983C/zh
Priority to TW083106374A priority patent/TW267206B/zh
Publication of JPH0771279A publication Critical patent/JPH0771279A/ja
Priority to US08/633,519 priority patent/US5697332A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4030134B2 publication Critical patent/JP4030134B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D13/00Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing
    • F02D13/02Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing during engine operation
    • F02D13/028Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing during engine operation for two-stroke engines
    • F02D13/0284Variable control of exhaust valves only
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Characterised By The Charging Evacuation (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

【0002】
【従来技術】
シリンダ孔の内周面にピストンにより開閉させる排気ポートおよび掃気ポートを形成し、クランク室内で予圧された新気を掃気ポートからシリンダ室内に送り、既燃ガスを排気ポートから排出し、シリンダ室内で圧縮された新気を点火栓により着火させるようにした火花点火式2サイクルエンジンでは、低中負荷域で失火による不整燃焼を生じ易く、この結果、エンジン異常振動が生じたり排気ガス中の未燃炭化水素量が増し従って燃料消費量も増大する等の不具合が生ずる。
【0003】
これを解消する方法として、従来、活性熱雰囲気燃焼が提唱されている。この活性熱雰囲気燃焼は、前サイクルの残留ガスに含まれる熱エネルギーによって燃焼室内の新気を活性化して非常に着火し易い状態にし、圧縮終りに自己着火させることにより、低負荷域においても良好な燃焼を得ようとするものである。
【0004】
例えば特公昭56−38766 号公報に、上記活性熱雰囲気燃焼を利用した火花点火式2サイクルエンジンが開示されているが、このエンジンにおいては、掃気通路内において新気を高速度で流動させて液状燃料を十分に気化せしめ、次いでこの新気流を大巾に減速して、新気を低速度で燃焼室内に流入させることにより、燃焼室内の新気と残留既燃ガスとの接触領域における気相中にラジカルを発生させる。
【0005】
そしてこのようにして生成した活性熱雰囲気を圧縮行程末期まで持続させて、点火栓によらず自己着火させるが、活性熱雰囲気状態を圧縮行程末期まで持続せしめるには、燃焼室内の残留既燃ガスの乱れ並びに流動を極めて小さくする必要があるので、上記乱れおよび流動の原因となる排気孔からの排出ガスの急激な噴出並びに排気脈動干渉を阻止するために、バタフライ型排気制御弁を排気通路内に配設してある。
【0006】
この排気制御弁は、活性熱雰囲気燃焼が行われる低負荷運転時に前記残留既燃ガスの乱れ並びに流動を小さくするために設けられたものであるので、スロットル弁の開口面積割分が30%に達するまでに徐々に開弁され、スロットル弁開度がそれ以上になって高負荷運転状態になると全開状態に保持される。従ってエンジンが低負荷運転状態のみ使用される場合には、この排気制御弁は一定の絞り面積を有する絞りによって置き換えることができるものである。
【0007】
一方、火花点火式2サイクルエンジンでは、ピストンの上昇行程において掃気ポートが閉じてから排気ポートが閉じるまでの間に新気の一部が排気ポートから排出される吹抜けが発生するので、この新気の吹抜けを低減させるために、排気ポートに排気制御弁を設け、これによってエンジンの低速運転時には排気ポートの上部を閉じ、中高速運転時には排気ポートを全開するようにして、排気ポートの開閉タイミングを変えることが従来行われている。
【0008】
このような排気制御弁として、実公昭56-54336号公報に、シリンダ内周壁に沿う凹弧状をなすように胴部をほぼ鼓形に形成し、この胴部表面を可及的に排気口(排気ポート)に近接するように設置した回動制御弁が示されている。この制御弁は胴部表面が実質的に排気口の上縁として機能し、制御弁の全開位置では排気通路壁面とほぼ同形状を呈するように胴部をえぐってある。
【0009】
特開昭62−23523号公報には、シリンダ内面に開口する排気ポートから外方へ延びる掃気通路の上部に設けられ、シリンダ軸線に直交して配設された軸によって揺動可能に支持された弁体の揺動先端に、シリンダ内面と略同一曲率に形成されて同シリンダ内面と整合する制御面を設けて成る排気制御弁が示されている。前記排気通路の上部には排気ポート全開時において弁体を収納する凹所が設けられている。
【0010】
また、特開平3-33426 号公報にも、同様に排気通路内に揺動可能に支持された弁体(本体)の揺動先端に制御面(流れ遮断覆い)を設けてなる排気制御弁が示されているが、該公報記載のものにおいては、制御面が可撓性のシート状をなし、排気通路の上壁に設けられたスロット状キャビティに収納されるようになされている。
【0011】
そして同公報の第7、8図には、排気通路内にハウジングを設け、このハウジングの上壁外面と排気通路の上壁内面との間の間隙により前記スロット状キャビティを形成したものが示されている。上記ハウジングはその両側壁をそれぞれ排気通路の両側壁に当接させて排気通路内に設置され、前記制御面を揺動させる弁体は、ハウジング側壁の内面に沿わせて排気通路内部側に配設されている。
【0012】
【解決しようとする課題】
ところで、前述の活性熱雰囲気燃焼を利用する火花点火式2サイクルエンジンでは、従来、エンジンの運転状態に対応させて排気制御弁または掃気制御弁の開度が制御されておらずに着火時期が積極的に制御されていなかったため、過早着火に伴うデトネーション現象等の懸念があり、いまだ十分な工業的実用には至っていない。
【0013】
活性熱雰囲気燃焼は、圧縮初期の気筒内圧力と気筒内温度により着火時期が決定され、着火により開始する燃焼の終了期におけるガス温度が前記気筒内温度としてフィードバックされる自己制御系をなし、この系が収束し着火時期が或る範囲に収束した場合に、活性熱雰囲気燃焼が持続、安定化する。
【0014】
しかし活性熱雰囲気燃焼させるようにしたエンジンにおいて、良好な燃料消費量、排気エミッション、回転安定性およびエンジン耐久性等の諸性能を得るためには、活性熱雰囲気燃焼の持続すなわち系の収束のみでは不十分であり、通常の火花点火機関と同様に、着火時期の制御が重要となって来る。
【0015】
前記従来の活性熱雰囲気燃焼エンジンは、排気制御弁等により結果的に気筒内圧力を変化させて系を収束させることにより、活性熱雰囲気燃焼を起こさせるものであるが、積極的に着火時期を制御するようには至っていない。従って、例えば低速、低負荷運転時に最適な気筒内圧力を与えるように装置を設定した場合、高速、中負荷運転時には過早着火の活性熱雰囲気燃焼となり、エンジンの耐久性、排気エミッションおよび燃費等に著しい悪影響を与えることとなる。
【0016】
次に、前記従来の排気制御弁はいずれも、作動部材が排気通路内に位置するので、排気通路の断面形状もしくは内面形状が、これらの作動部材の存在により、性能上決定される所定の形状から変化し、しかも該作動部材の作動によって変化することとなり、出力低下の原因となる。
【0017】
従って本発明は、活性熱雰囲気燃焼中、常に最適な着火時期を確保し、これによって活性熱雰囲気燃焼エンジンの燃費、排気エミッションを低減するとともに、過早着火によりデトネーション等の異常燃焼の発生の回避を可能としようとするものであり、さらに、出力低下を伴うことなく、かつ排気を正確に制御できる排気制御弁を用いて該エンジンの性能をさらに高めようとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明は、このような難点を克服した火花点火式2サイクルエンジンの改良に係り、少なくとも低負荷運転時に燃焼室内の新気を自己着火により燃焼させるようにした火花点火式2サイクルエンジンの燃焼制御装置において、排気通路内に設けられ該排気通路を略全閉可能な排気制御弁と、少なくともエンジン回転数と絞り弁開度とに応じた排気開口率に前記排気制御弁を駆動してピストン上昇時の気筒内圧力を制御する駆動制御手段とからなり、前記排気制御弁が、シリンダ孔の内周面に開口する排気ポートから延出する排気通路に、シリンダ軸線に直角に延びる回動軸と、該回動軸に枢支された弁体とを設け、該弁体により前記排気ポートの上縁高さを変化させるように構成され、かつ、前記弁体を、前記排気ポートにおけるシリンダ曲率にほぼ沿うとともに該排気ポートの全幅より幅広の排気制御部と、該排気制御部の少なくとも一側部と前記回動軸とを連結する揺動アーム部とからなる薄肉の殻状部材で形成し、5%<吸気比<40%、20%≦掃気効率≦70%、圧縮開始圧力を自己着火時期が所定範囲内に収まるように、前記排気制御弁を制御することを特徴とするものである。
【0019】
本発明は前記したように構成されているので、エンジン回転数と絞り弁開度とに応じた排気開口率に前記排気制御弁を駆動させることにより、少なくとも低負荷運転領域において、ピストンによる排気開口閉塞時の気筒内圧力を適正に制御し、エンジンの運転に好ましい着火時期に燃焼室内の新気を自己着火させることができる。
【0020】
このようにエンジンの運転に好ましい着火時期を積極的に制御することにより活性熱雰囲燃焼を行なわせる燃焼を以下AR燃焼と称する。
【0021】
前述のように、活性熱雰囲気燃焼は圧縮初期の気筒内圧力と気筒内温度により着火時期が決定されるが、該気筒内圧力は気筒内ガスの状態に依存し、たとえ着火時期が収束して活性熱雰囲気燃焼が持続したとしても、気筒内ガスの状態が変化すれば気筒内圧力が変化し、従って着火時期も変化して過早着火等を生ずることとなる。しかし上記本発明においては排気開口率をエンジン回転数と絞り弁開度とに応じて制御することにより、圧縮初期の気筒内圧力が、気筒内ガスの状態に応じて、最適の着火時期を与える圧力に制御される。
【0022】
すなわち、予め設定されたAR燃焼可能な制御マップに基づき、排気制御弁を所定の排気開口率とすることにより、上記気筒内圧力の制御が行われる。
【0024】
そこで本発明においては、気筒内ガスの状態を代表する因子として少なくともエンジン回転数と絞り弁開度を選び、これらの因子の各組合せに応じて上記のような排気開口率をそれぞれ定めた制御マップが用いられる。
また、弁体が薄肉の殻状部材で形成され、該弁体の排気制御部を排気ポートに充分近接した位置で上下動させることができるので、排気時期を正確に制御することができる。
【0025】
他の本発明によれば、前記排気通路を形成したシリンダブロックに前記弁体全体を収納する収納凹部を形成し、前記弁体の揺動アーム部は常時該収納凹部内に収納されている。
【0026】
この発明によれば、弁体の揺動アーム部が、排気制御部の作動域においてのみ排気通路に連通する収納凹部内に常時収納され、弁体の設置およびその作動により排気通路の形状が影響されないので、出力低下を防止できる。
【0028】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例を説明するに当り、先ず排気制御弁の構造について説明する。
【0029】
図1は本発明による排気制御弁を備えた自動二輪車用火花点火式2サイクルエンジン1を、そのシリンダ部分を縦断して示した側面図で、2はクランクケース、3はシリンダブロック、4はシリンダヘッドである。シリンダブロック3に形成されたシリンダ孔5の内周面に掃気ポート6および排気ポート7が開口しており、シリンダ孔5内を上下に摺動するピストン8によって開閉される。9は連接棒、10はクランクピンである。
【0030】
ピストン8の上昇行程時に吸気口11からクランクケース2内に吸入された新気が、下降行程時に圧縮され、吸気通路12、掃気ポート6を経てピストン8上方のシリンダ室に送り込まれる。そして該シリンダ室内の既燃ガスが排気ポート7から排出される。ピストン8の上昇により掃気ポート6次いで排気ポート7が閉鎖されると、以後シリンダ室内の混合ガスがピストン8により圧縮され、燃焼室13に臨む点火栓14により着火する。ただし低負荷運転時には活性熱雰囲気燃焼が行われ、混合ガスは自然着火により着火する。なお、点火栓14を収納している燃焼室13の凹部は、排気ポート7寄りにオフセットされている。
【0031】
排気ポート7を形成したシリンダブロック3に排気制御弁15が設けられている。ピストン8の上昇により掃気ポート6が閉じてから排気ポート7が閉じるまでの間に、シリンダ室に送り込まれた新気の一部が排気ポート7から排出される吹抜けが生ずるが、火花点火式2サイクルエンジンでは、排気噴き出し(ブローダウン)圧力波が主として排気管の閉端部に反射して起こる正負圧を掃気口閉じ〜排気口閉じに適合する事で、新気の吹き抜けが減少する。従って出力ピークの回転速度に適合した排気系では、中低速時には反射波のタイミングが早過ぎる為、速度に応じ排気ポート7上部を該排気制御弁15により閉鎖し、排気口開き時期( ブローダウンのタイミング)を遅らす事により、反射波を適切な時期にマッチングさせ、新気の吹抜けを少くすることができる。
【0032】
排気制御弁15は、凹所16を形成したシリンダ壁部17と、凹所16内に嵌着した排気通路部材18と、シリンダ壁部17および排気通路部材18を外側から覆う蓋部材19と、凹所16と排気通路部材18との間に挿入された弁体20とから成っている。
【0033】
シリンダ壁部17に形成された凹所16は、図1の縦断面においては、点Pを中心としシリンダ孔5の内周面に接する半径γ1 の半円形をなしているが、図3の横断面図から分るように、図1の縦断面に平行な他の縦断面内の該半径γは、点Pを通りシリンダ孔5の軸線Cに直角な軸線C1 に沿って、両側の半径γ2 まで次第に増大し、これらの半径γの外端を連ねる線はシリンダ孔5の横断面形状とほぼ同じ曲率の円弧aを形成する。すなわち凹所16の図1に示されている面部分は、シリンダ孔5の内周面とほぼ同じ曲率の円弧aを軸線C1 のまわりに回転させて得られる回転面をなしている。以下この面部分を回転面部分21と称し、軸線C1 を回転軸線と称する。
【0034】
上記回転面部分21は、回転軸線C1 方向の両端部において、それぞれ該軸線C1 に直角な平面をなす端面部分22、22に接続している。すなわち、凹所16は回転面部分21と端面部分22、22とにより画成され、外方へ面して開口している。図6はかかる凹所16を形成したシリンダ壁部17の正面図である。シリンダ壁部17は凹所16を挟んで両側に平坦な合わせ面23(図6参照)を有し、かつ回転面部分21の中央部において排気ポート7に連通している。
【0035】
凹所16内に嵌着される排気通路部材18は、凹所16とほぼ相似の外形形状を有している。すなわち、前記回転面部分21に沿う回転面部分21aと、前記端面部分22、22に沿う端面部分22a、22aと、凹所16の開口面に沿いシリンダ壁部17の前記合わせ面23と同一面をなす外端面24(図8参照)とを有している。この排気通路部材18は、図1に示すようにシリンダ壁部17にボルト25を介して固定された蓋部材19にボルト26を介して固定され、従ってシリンダ壁部17に関して固定されて凹所16内に収納されている。そして内部に排気ポート7に連通する排気通路27が形成されている。
【0036】
凹所16の回転面部分21と排気通路部材18の回転面部分21aとの間には、排気ポート7の上縁7aより上方において所定間隔の隙間28が設けられ、かつこの隙間28は排気ポート7の下縁7bを僅かに超えた位置まで延びている(図1)。さらに凹所16の各端面部分22と排気通路部材18の各端面部分22aとの間にもそれぞれ所定間隔の隙間29が設けられている(図3)。
【0037】
なお、実施例においては、隙間28, 29は共に、薄板状の弁体20が排気圧力や熱膨張等によって弾性変形した際にも、弁体20が凹所16の回転面部分21および端面部分22と、排気通路部材18の回転面部分21aおよび端面部分22aとに密着しない程度の間隙に設定されている。
【0038】
図9は蓋部材19の外面図、図10はその裏面図である。蓋部材19の裏面は前記シリンダ壁部17の合わせ面23および排気通路部材18の外端面24と同一面をなす平坦な合わせ面30を成形しており、この合わせ面30を合わせ面23および外端面24に当接させて、前記のようにボルト25、26により蓋部材19をシリンダ壁部17および排気通路部材18に固定する。蓋部材19には排気通路部材18の排気通路27に連接する排気通路27aが形成されており、排気ポート7 はこれらの排気通路27、27aを通じて外部の図示してない排気管に接続される。
【0039】
上述したシリンダ壁部17の合わせ面23(図6)および蓋部材19の合わせ面30(図10)には、それぞれ、前記回転軸線C1 に沿って両側から向かい合う各1対の軸受ボス部分31a、31bが形成されており、シリンダ壁部17、排気通路部材18および蓋部材19を組立てた時これらの軸受ボス部分31a、31bにより、図3に示すように、1対の軸受けボス32が形成される。そしてこれらの軸受けボス32にそれぞれ弁体駆動軸(回動軸)33が回動自在に軸支される。
【0040】
図4は弁体20の拡大上面図、図5はその拡大側面図である。これらの図から一層よく分かるように、弁体20は例えばステンレス鋼板等の板金加工品から成る薄肉の殻状部材で、1対のアーム部分(揺動アーム部)34と、これらのアーム部分34の先端どうしを連結する制御面部分(排気制御部)35とを備えている。アーム部分34の基端部には扁平な係合穴36が設けられ、アーム部分34はこの係合穴36を前記弁体駆動軸33の同様な形状に面取りされた部分に係合させて、前記凹所16および排気通路部材18の端面部分22、22a間に形成された隙間29に挿入されている。従ってアーム部分34は該隙間29内において弁体駆動軸33と一体的に揺動する。
【0041】
制御面部分35は排気ポート7の全幅より幅広に形成されるとともに、凹所16の回転面部分21について前述した回転面と同じ形状の回転面に成形されており、アーム部分34が弁体駆動軸33と一体的に回転軸線C1 のまわりに揺動すると、これに応じて制御面部分35は回転面部分21、21a間の隙間28に自由に出入りできる。従って制御面部分35を隙間28内に完全に収納して排気ポート7を全開にしたり、制御面部分35を排気ポート7の上縁7aから突出させて排気ポート7の上部を閉じたりして、運転状態に応じて排気タイミングを調整することができる。
【0042】
上記から分かるように、本実施例においては前記凹所16が弁体20全体を収納する収納凹部を構成し、この収納凹部は弁体20の制御面部分(排気制御部)35の作動域においてのみ排気通路27に連通しており、アーム部分(揺動アーム部)34は常時この収納凹部内すなわち隙間29に収納されている。
【0043】
なお隙間28は排気ポート7の下縁7bを超えた位置まで延びているので、制御面部分35をこの位置まで下降させて排気ポート7を全閉することもできる。従って排気ポート7の開口割合(排気開口率)を全開状態から全閉状態まで自由に変えることができるので、これによって圧縮初期の気筒内圧力を制御して、着火時期が最適なAR燃焼を実現させることができる。
【0044】
一方の弁体駆動軸33はシリンダブロック3から外側へ突出しており、突出端部に該弁体駆動軸33を駆動するための駆動レバー37が該軸から突出させて固設されている。図2は、シリンダブロック3に駆動レバー37を配設した側を示す側面図であるが、同図に示すようにこの側面にはサーボモータ38が取付けられている。そしてサーボモータ38の出力軸に設けたプーリ39に駆動ケーブル40が掛け回わされ、この駆動ケーブル40の両端がそれぞれ駆動レバー37の両端に連結されている。従って弁体20の制御面部分35による排気ポート7の開閉動作はサーボモータ38により制御される。
【0045】
このように構成された排気制御弁15においては、弁体20のアーム部分34が排気通路27の内部に位置せず、該排気通路27を形成した排気通路部材18の外側に配設されているので、弁体20を設置したことおよびこれが作動することにより排気通路27の形状が変化して出力低下の原因となることがない。また、弁体20の制御面部分35が排気ポート7に充分近接した位置で上下動するので排気時期を正確に制御することができ、さらに、前述のように排気ポート7を全閉することも可能である。
【0046】
シリンダ壁部17、排気通路部材18、蓋部材19および弁体20からなるこの排気制御弁15は、各部を循環する冷却水により全体が冷却されるようになっている。以下、排気制御弁15内の冷却水循環系統について説明する。
【0047】
先ずシリンダ壁部17には、シリンダ孔5を取り巻いてシリンダブロック3に設けられた冷却水通路411 に連通する冷却水通路412 が設けられている(図1、3)。この冷却水通路412 は、図7に示すように、凹所16をその下方から両側へかけて包囲するように配設されており、図6に示すように、凹所16の合わせ面23の両側下部に開口する接続口421 、421 に連通している。冷却水通路411 、412 には冷却水入口43(図7)から冷却水が導入される。
【0048】
凹所16の合わせ面23に当接する蓋部材19の合わせ面30には、前記接続口421 に整合する接続口422 が設けられ(図10)、蓋部材19の内部に該接続口422 に連通する冷却水通路413 が形成されている。この冷却水通路413 は開口部441 を通じて合わせ面30に開口している。合わせ面30にはまた上部の両側に他の該接続口423 が設けられており、これに連通する冷却水通路414 が、前記開口部441 に隣接する開口部442 を通じて合わせ面30に開口している。開口部441 と開口部442 は隔壁45により隔離されている。
【0049】
さらに排気通路部材18には、図1および図8に示すように、外端面24に開口部443 を通じて開口する冷却水通路415 が設けられている。この冷却水通路415 は開口部443 においてのみ外部に通ずる袋状をなしている。開口部443 は蓋部材19の前記開口部441 、442 に整合している。
【0050】
前記冷却水入口43からシリンダブロック3に供給された冷却水は冷却水通路412 、接続口421 、422 、冷却水通路413 、開口部441 、443 を経て冷却水通路415 に流入した後、該冷却水通路415 から再び開口部443 を通って流出し、開口部442 を経て冷却水通路414 に入り、この間にシリンダ壁部17、蓋部材19および排気通路部材18を冷却する。
【0051】
蓋部材19の前記接続口423 は、シリンダ壁部17の合わせ面23に開口する他の接続口424 (図6)に整合しており、上記冷却水は接続口423 から接続口424 を経て、シリンダ壁部17に設けられた図示してない他の冷却水路に入り、次いでシリンダヘッド4に設けられた冷却水通路416 (図1)に導かれて、シリンダヘッド4を冷却した後冷却水出口46から排出される。
【0052】
図11には上述したエンジン1の要部が簡略化して示されており、かつ前記第1図ないし第10図の各部に相当する部分に同じ参照符号を付してある。同図にはまた排気制御弁15を駆動するための駆動制御系も示されている。
【0053】
排気制御弁15は前述のようにサーボモータ38によりプーリ39、駆動ケーブル40および駆動レバー37を介して駆動されるが、その駆動量はCPU47からサーボモータ38に送られる駆動信号Δθe によって決定される。プーリ39にはポテンショメータ等からなる排気開口率センサ48が接続されており、駆動の結果得られた排気制御弁15による排気ポート7の開口割合すなわち排気開口率θe が該センサ48からCPU47にフィードバックされる。
【0054】
50は吸気口11に接続された吸気管49に設けられた気化器のピストン型絞り弁で、該絞り弁50より吸気口11寄りに一方向弁たるリード弁56が介装されており、該絞り弁50の開度θthがポテンショメータ等からなる絞り弁開度センサ51により検出され、CPU47に入力される。
【0055】
そして図示されない自動二輪車に乗車したライダーが図示されない右ハンドルグリップを旋回操作することにより、絞り弁50の絞り弁開度θthを手動調節して、エンジン1の加減速を制御できるようになっている。
【0056】
CPU47にはさらに、エンジン回転数センサ52により検出されたエンジン回転数Ne、吸入管圧力センサ53により検出された吸入管圧力Pi、水温計54により検出された冷却水温度Tw等も入力される。
【0057】
CPU47はこれらの各入力値によりエンジンの運転状態を判断し各種の制御信号を発するが、AR燃焼を行う運転領域においては、エンジン回転数Neと絞り弁開度θthとに応じて排気開口率θe を定めた制御マップに従って動作し、該マップによる排気開口率θe となるような駆動信号Δθe をサーボモータ38に送る。この排気開口率θe は、これによって規制される気筒内圧力が最適の着火時期を与えるような値に定められており、かかる制御マップは例えば次のようにして作成することができる。
【0058】
図12は、エンジン回転数(Ne)=3000γpm、平均有効圧力(PME)=2Bar 、混合気空燃比(A/F)=14なる条件下で、排気開口率θe に対する絞り弁開度θth、圧縮初期気筒内圧力、着火時期およびHc排出量の関係を示すグラフである。上記条件下では排気開口率θe と絞り弁開度θthを最下段のグラフの範囲Aに示すように、排気開口率θe を約50%以下に選ぶことにより活性熱雰囲気燃焼が得られる。
【0059】
そして、本条件の下では排気開口率θe が約50%より大きくなると、すなわち図に白矢印A1 で示す範囲では、Hc排出量が急増していることから分かるように不整燃焼状態となる。
【0060】
しかし範囲Aにおいても、排気開口率θe が小さいと過早着火となり、エンジンの耐久性、排気エミッション、燃費等に悪影響を与える。このような悪影響を与えない最適の着火時期は約8〜10°BTDC からTDC までの範囲で、この着火時期を得るためには、排気開口率θe は図に黒矢印aで示す範囲に限定される。本例の場合、この範囲aは約40%付近であり、これに対応する絞り弁開度θthは約10%である。すなわちこのエンジンでは、回転数3000γpm、絞り弁開度約10%の時排気開口率を40%前後に設定すれば、最適の着火時期10°BTDC〜TDC で、平均有効圧力2Bar のAR燃焼低速低負荷運転を行うことができる。
【0061】
同じNe(=3000γpm)、A/F(=14)でPME を種々に変えると、各PME についてそれぞれ図12と同様なグラフが得られる。図13は、これらのグラフから得られた各絞り弁開度−排気開口率曲線を、横軸に絞り弁開度θth、縦軸に排気開口率θe をとって示したものであり、同図に2.0 Bar と付記した等PME 曲線が図12最下段の曲線に相当する。
【0062】
図13において、斜線を施した領域が活性熱雰囲気燃焼可能領域であり、破線bより左上方の領域Bは前記図12の範囲Aに相当する不整燃焼領域である。また斜線領域であっても破線cより右側は過早着火によりデトネーションが発生する領域である。さらにこの過早着火領域の上方かつ2点鎖線cより下方の領域Cにおいてはノッキングが発生する。なお各等PME曲線上に付した丸印は最良燃費(最小Hc排出量)が得られる点を示す(図12最上段のグラフの丸印参照)。
【0063】
図13から、エンジン回転数が3000γpmの場合には、排気開口率を同図において破線bと破線cとの間の領域特に各丸印の近辺領域に設定すれば、良好な燃焼状態が得られ、低中負荷領域においては最適な着火時期を有する安定したAR燃焼が得られることがわかる。
【0064】
同様にして、各エンジン回転数Neに対してそれぞれ絞り弁開度θthに応じた最良の排気開口率θe を得ることができるので、エンジン回転数Neと絞り弁開度θthをパラメータとし、これらの各組合せに応じてそれぞれ設定すべき排気開口率θe を定めた制御マップを作成することができる。図14はこのようにして得られる制御マップの一例を示す。
【0065】
CPU47はこのような制御マップにより、エンジン回転数Neおよび絞り弁開度θthに応じた排気開口率θe を検索し、サーボモータ38を介して排気制御弁15を該排気開口率θe を与える位置に駆動設定する。そしてこの結果充填比の変化によりピストン上昇時の気筒内圧力が最適の着火時期を与えるように制御される。
【0066】
上記排気開口率θe をさらに吸入管圧力センサ53からの吸入管圧力信号Piや水温計54からの冷却水温度信号Tw等により修正するようにしてもよい。さらに、燃焼室13に臨ませて指圧または光センサ55を設け、これにより指圧最大圧発生時期もしくは着火時期もしくは圧縮開始圧力Pecを検知し、この検知結果を前記排気制御弁15の駆動制御に利用することも可能である。
【0067】
火花点火式2サイクルエンジンにおける自己着火時期を人為的に制御して燃焼させるAR燃焼が可能な要件について、図15を参照して説明する。
排気ポート7が閉じた時の気筒内圧力である圧縮開始圧力PECを適正に設定し、かつその時の気筒内の圧縮開始温度TECが決定されれば、気筒内の断熱圧縮により気筒内温度が上昇して燃料が自己着火する温度に達した時の着火時期が一義的に決まり、この着火時期から気筒内の所定量燃料の燃焼所要時間経過した後の燃焼終了時期も決まる。この燃焼終了時期がクランク角で何度であるかにより、排気開始体積に対する燃焼終了体積の比である膨張比が決まるとともに膨張終了温度TEEも決まり、これが圧縮開始温度TECに影響を与える。
【0068】
また圧縮開始圧力PECに対応した充填比Crel=Vg/Vh(Vg=Vf+Vr:圧縮開始時の気筒内全ガス量、Vf:吸入新気ガス量、Vr:圧縮開始時の気筒内残留既燃ガス量、Vh:気筒内行程容積) と、適正な吸気比L=Vs/Vh 略5%<L<略40% (Vs:吸入ガス容積)との比L/Crelでもって掃気効率ηs =Vf/Vg が例えば約20%以上で約70%以下の値の場合に、前記膨張終了温度TEEに達した燃焼ガスの内の一部の残留ガスと新気ガスとが適正に混合してその混合気の温度が予め設定された圧縮開始温度TECとなり、AR系が成立し、本実施例では、排気制御弁15の開口率を変えることによって、掃気効率ηs を変更することができる。
【0069】
そしてこのAR系では、外乱により、圧縮開始温度TECが低くなると、着火時期が遅れるとともに燃焼終り時期も遅れ、気筒内の燃焼ガスが充分に膨張しえないまま膨張終了時期を迎えて膨張終了温度TEEが上昇し、これに対応して圧縮開始温度TECが上昇するため、安定した自己制御系を維持することができる。
【0070】
また図14の制御マップについてさらに具体的に説明する。
図16に示されるように、排気制御弁15を適正に制御した場合には、AR燃焼が行われているので、エンジンの有効平均圧力PMEが高い水準を維持し、その結果、絞り弁開度θthを減少させても、エンジン1の回転速度が意図したようには低下しなくなり、これを避けるために、絞り弁開度θthが0に近い領域において、絞り弁開度θthが減少するにつれて、一時的に排気開口率をθeを低下させる、換言すれば、排気制御弁15を閉じる方向へ駆動させてから、再び排気開口率θeを増大させるようにした。
このような特性を与えることにより、エンジン1のドライバビリティを得ることができる。
【0071】
またエンジン1の始動時には、掃気効率を上げて新気をできるだけ多く燃焼室13に供給するには、AR燃焼が行われているアイドル運転状態よりも排気制御弁15を開放させる必要があるので、図14において、エンジン回転数Ne が0またはその近傍では、排気開口率θe を増加させ、エンジン回転数Ne が増大してアイドル運転域に達した状態では、AR燃焼が可能なように、絞り弁開度θthに対応して排気開口率θe を低下させて所要の低い値に設定し、アイドル運転域よりエンジン回転数Ne が増大するに従って排気開口率θ e を増大させるようにした。
このような特性を与えることによってエンジン1の始動性を向上させることができる。
【0072】
排気系の選定によっては(例えばスクータ用エンジン等の比較的比出力の低いエンジンに用いる慣性タイプ排気系)、エンジン回転数Neの因子に対し非常に鈍感になる場合があり、このような場合には簡易的にNeの項を省略できるとともに、バタフライバルブのような安価なバルブでも、事前着火時期を制御することができる。また、指圧センサによりフィードバック制御も可能であるので、本発明はマップ制御に限らない。
【0073】
【発明の効果】
本発明によりば、火花点火式2サイクルエンジンの低負荷運転領域において、エンジン回転数Ne および絞り片開度θthに対応した排気開口率θe に排気制御弁15を駆動させて、AR燃焼可能な掃気効率ηs に設定することにより、エンジン1 の運転上、最も好ましい着火時期に自己着火時期を制御することができるので、燃費および排気エミッションを低減することができるとともに、過早着火によるデトネーション等の異常燃焼の発生を回避することができる。
【0074】
また、排気制御弁の設置およびその作動により排気通路の形状が影響されないので、排気通路形状の変化による出力低下を防止でき、さらに、排気制御弁の排気制御部を排気ポートに充分近接した位置で上下動させることができるので、排気時期を正確に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による燃焼制御装置を備えた火花点火式2サイクルエンジンを、そのシリンダ部分を縦断して示した側面図である。
【図2】図1とは反対側の側面を示すシリンダ部分の側面図である。
【図3】図1のIII −III 線に沿う断面図である。
【図4】弁体の拡大上面図である。
【図5】弁体の拡大側面図である。
【図6】シリンダ壁部の正面図である。
【図7】図3のVII −VII 線に沿う断面図である。
【図8】排気通路部材の正面図である。
【図9】蓋部材の正面図である。
【図10】蓋部材の裏面図である。
【図11】同火花点火式2サイクルエンジンにおける排気制御弁の駆動制御系を示す略図である。
【図12】一定負荷時における排気開口率に対する絞り弁開度、初期気1内圧力、着火時期およびHc排出量の関係を示すグラフである。
【図13】排気開口率および絞り弁開度に対する平均有効圧力の関係を示す特性線図である。
【図14】制御マップの一例を示す図である。
【図15】本発明の原理を図示した説明図である。
【図16】火花点火式2サイクルエンジンにおいて絞り弁開度を変化させた場合の通常燃焼状態とAR燃焼状態とにおける平均有効圧力の変化を図示した特性図である。
【符号の説明】
1…エンジン、2…クランクケース、3…シリンダブロック、4…シリンダヘッド、5…シリンダ孔、6…掃気ポート、7…排気ポート、8…ピストン、9…連接棒、10…クランクピン、11…吸気口、12…吸気通路、13…燃焼室、14…点火栓、15…排気制御弁、16…凹所(収納凹部)、17…シリンダ壁部、18…排気通路部材、19…蓋部材、20…弁体、21…回転面部分、22…端面部分、23…合わせ面、24…外端面、25…ボルト、26…ボルト、27…排気通路、28…隙間、29…隙間、30…合わせ面、31…軸受ボス部分、32…軸受ボス、33…弁体駆動軸(回動軸)、34…アーム部分(揺動アーム部)、35…制御面部分(排気制御部)、36…係合穴、37…駆動レバー、38…サーボモータ、39…プーリ、40…駆動ケーブル、41…冷却水通路、42…接続口、43…冷却水入口、44…開口部、45…隔壁、46…冷却水出口、47…CPU、48…排気開口率センサ、49…吸気管、50…絞り弁、51…絞り弁開度センサ、52…エンジン回転数センサ、53…吸入管圧力センサ、54…水温計、55…指圧または光センサ、56…リード弁。

Claims (2)

  1. 少なくとも低負荷運転時に燃焼室内の新気を自己着火により燃焼させるようにした火花点火式2サイクルエンジンの燃焼制御装置において、排気通路内に設けられ該排気通路を略全閉可能な排気制御弁と、少なくともエンジン回転数と絞り弁開度とに応じた排気開口率に前記排気制御弁を駆動してピストン上昇時の気筒内圧力を制御する駆動制御手段とからなり、前記排気制御弁が、シリンダ孔の内周面に開口する排気ポートから延出する排気通路に、シリンダ軸線に直角に延びる回動軸と、該回動軸に枢支された弁体とを設け、該弁体により前記排気ポートの上縁高さを変化させるように構成され、かつ、前記弁体を、前記排気ポートにおけるシリンダ曲率にほぼ沿うとともに該排気ポートの全幅より幅広の排気制御部と、該排気制御部の少なくとも一側部と前記回動軸とを連結する揺動アーム部とからなる薄肉の殻状部材で形成し、5%<吸気比<40%、20%≦掃気効率≦70%、圧縮開始圧力を自己着火時期が所定範囲内に収まるように、前記排気制御弁を制御することを特徴とする火花点火式2サイクルエンジンの燃焼制御装置。
  2. 前記排気通路を形成したシリンダブロックに前記弁体全体を収納する収納凹部を形成し、前記弁体の揺動アーム部は常時該収納凹部内に収納されていることを特徴とする請求項1の火花点火式2サイクルエンジンの燃焼制御装置。
JP32103293A 1993-01-08 1993-11-27 火花点火式2サイクルエンジンの燃焼制御装置 Expired - Fee Related JP4030134B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32103293A JP4030134B2 (ja) 1993-01-08 1993-11-27 火花点火式2サイクルエンジンの燃焼制御装置
AU64879/94A AU668307B2 (en) 1993-06-30 1994-06-22 Combustion controller for a spark ignition type two-cycle engine
DE69409304T DE69409304T2 (de) 1993-06-30 1994-06-28 Feuerungsregler für eine fremdgezündete Zweitakt-Brennkraftmaschine
EP94110012A EP0636776B1 (en) 1993-06-30 1994-06-28 Combustion controller for a spark ignition type two-cycle engine
CN94107260A CN1055983C (zh) 1993-06-30 1994-06-30 二冲程点燃式发动机的燃烧控制器
TW083106374A TW267206B (ja) 1993-06-30 1994-07-13
US08/633,519 US5697332A (en) 1993-06-30 1996-04-17 Combustion controller for a spark ignition type two-cycle engine

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1679193 1993-01-08
JP5-16791 1993-06-30
JP5-187488 1993-06-30
JP18748893 1993-06-30
JP32103293A JP4030134B2 (ja) 1993-01-08 1993-11-27 火花点火式2サイクルエンジンの燃焼制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0771279A JPH0771279A (ja) 1995-03-14
JP4030134B2 true JP4030134B2 (ja) 2008-01-09

Family

ID=27281561

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32103293A Expired - Fee Related JP4030134B2 (ja) 1993-01-08 1993-11-27 火花点火式2サイクルエンジンの燃焼制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4030134B2 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07150937A (ja) * 1993-11-27 1995-06-13 Honda Motor Co Ltd 火花点火式2サイクルエンジンの冷却装置
JPH09242570A (ja) * 1996-03-08 1997-09-16 Honda Motor Co Ltd 燃焼制御装置付き火花点火式2ストローク内燃機関
JPH1018842A (ja) * 1996-07-02 1998-01-20 Honda Motor Co Ltd 火花点火式2ストローク内燃機関の排気制御装置
JP3562609B2 (ja) * 1996-11-20 2004-09-08 本田技研工業株式会社 火花点火式2サイクル内燃機関の燃焼制御装置
JPH10252508A (ja) * 1997-03-10 1998-09-22 Honda Motor Co Ltd 2サイクルエンジン用気化器
JPH10252461A (ja) * 1997-03-13 1998-09-22 Honda Motor Co Ltd 排気制御弁を備えた2サイクルエンジンの水冷構造
JP3406176B2 (ja) * 1997-03-25 2003-05-12 本田技研工業株式会社 車両用排気装置
JPH10274039A (ja) 1997-03-31 1998-10-13 Honda Motor Co Ltd 2サイクルエンジン
JP3817016B2 (ja) * 1997-04-03 2006-08-30 本田技研工業株式会社 ジェット推進ボート
JP3836945B2 (ja) * 1997-05-23 2006-10-25 本田技研工業株式会社 2サイクルエンジンの排気制御弁構造
JP2000130200A (ja) 1998-10-30 2000-05-09 Mitsubishi Motors Corp ディーゼルエンジンの制御装置
JP3835142B2 (ja) 1999-09-07 2006-10-18 日産自動車株式会社 自己着火・火花点火式内燃機関の制御装置
US6401688B2 (en) 2000-01-27 2002-06-11 Nissan Motor Co., Ltd. Auto-ignition combustion management in internal combustion engine
JP2006283629A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Honda Motor Co Ltd 2サイクルエンジン
JP4881658B2 (ja) * 2005-09-09 2012-02-22 本田技研工業株式会社 2サイクルエンジン
JP4946173B2 (ja) * 2006-05-17 2012-06-06 日産自動車株式会社 内燃機関
US7637248B2 (en) * 2007-01-25 2009-12-29 Andreas Stihl Ag & Co. Kg Method for operating an internal combustion engine by determining and counteracting a pre-ignition state
GB2475068B (en) * 2009-11-04 2014-06-25 Lotus Car A two-stroke internal combustion engine with variable compression ratio and an exhaust port shutter

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0771279A (ja) 1995-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4030134B2 (ja) 火花点火式2サイクルエンジンの燃焼制御装置
US5697332A (en) Combustion controller for a spark ignition type two-cycle engine
US4667636A (en) Fuel injection type internal combustion engine
JP3233039B2 (ja) 筒内噴射型火花点火式内燃エンジンの制御装置
JP4710788B2 (ja) 内燃機関の制御装置
KR0144107B1 (ko) 불꽃점화식 2싸이클엔진의 연소제어장치
KR0144106B1 (ko) 불꽃점화식 2싸이클엔진의 스로틀밸브 제어장치
AU683309B2 (en) Cooling system for spark-ignition two-stroke engine
JP3069228B2 (ja) 車両用火花点火式2サイクルエンジンの減速制御装置
JP3320876B2 (ja) 火花点火式2サイクルエンジン
JP3182787B2 (ja) 内燃機関の供給燃料制御装置
JP3069232B2 (ja) 火花点火式2サイクルエンジンの燃焼制御装置
JP4753854B2 (ja) エンジンシステムおよびそれを備える車両
JP3903832B2 (ja) 内燃機関の制御方法
KR0130021B1 (ko) 불꽃점화식 2싸이클엔진
JPH09242570A (ja) 燃焼制御装置付き火花点火式2ストローク内燃機関
JP3849813B2 (ja) 火花点火式2ストローク内燃機関の排気制御装置
WO2023084747A1 (ja) 内燃機関及び内燃機関の制御方法
JP4052116B2 (ja) ピストン頂部に複数の凹部を有するエンジン
JP3069231B2 (ja) 火花点火式2サイクルエンジンの燃焼制御装置
JP2009127485A (ja) 内燃機関
JP3352795B2 (ja) 2サイクルガソリンエンジン
JP3588722B2 (ja) 2サイクルエンジンの低負荷運転安定装置
JPH04112931A (ja) 2サイクル内燃機関の燃料噴射装置
JPH0599020A (ja) 筒内噴射式内燃機関

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040212

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040412

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051012

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051212

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061114

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070104

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070122

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20070323

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070803

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071016

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101026

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees