JP4029905B2 - 幼齢木保護具 - Google Patents

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Description

本発明は、シカやサル,ウサギ,ネズミ等の野生動物による食害から幼齢木を守るために用いられる幼齢木保護具およびその設置方法に関するものである。
近年、わが国各地で、シカやサル等の野生動物によって、植林された幼齢木(苗木)に対する食害が多く発生するようになっており、その被害は年々深刻になる一方である。このため、林業関係者は、植林区域に防護柵を設け、これに忌避剤を塗布する等の措置を講じているが、確実な食害防止には至っていない。
そこで、幼齢木を一本一本プラスチックチューブで覆って保護することが提案されており、例えば特許文献1に開示されている、いわゆる「ヘキサチューブ」と称されているものが広く出回っている。このチューブ1は、図7に示すように、断面視正六角形状の半透明ポリプロピレン樹脂製筒体からなり、各角部に凹み部2が形成されていて、全体を平たく畳むことができるようになっている。したがって、平たく畳んだ状態で山林に搬入したのち、図8に示すように、対象とする幼齢木3に上から被せて、シカ4等による食害を防ぐことができる。
特開平9−220032号公報
しかしながら、上記チューブ1は、平たく畳んでも、長さが1.5m程度の板状体となって嵩張るため、運搬が簡単とはいえず、また現地において、きれいな六角筒形状に広げて被せることが容易でない。また、幼齢木3が生長するに伴い、チューブ1の周壁に当たり、これを外から矯正することができないため、変形木が生じやすいという問題や、生長した樹木がチューブ1の高さを超えると、チューブ1の開口縁で擦れて傷がつきやすいという問題もある。さらに、斜面に植えられた幼齢木3に被せる場合、チューブ1が傾斜するため、幼齢木3の生長の妨げとなりやすい。そして、軽量の筒体であることから、側面に風を受けると倒れやすく、強靱な支柱を添える必要があるが、支柱とチューブ1とを固定しにくいという問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、幼齢木の周囲に、簡単かつ適正に設置することができ、幼齢木に対する保護効果の高い、優れた幼齢木保護具およびその設置方法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、幼齢木を囲って保護するための保護具であって、幼齢木の周囲に所定間隔で立設される少なくとも2本の支柱と、上記支柱を介して幼齢木の周囲に筒状に起立保持される筒状ネットとを備え、上記支柱および筒状ネットが、ともに生分解性を有し、上記筒状ネットが繊度100〜800デニールの生分解性繊維によって構成され、織り密度が、経、緯ともに7〜30本/インチ、耳幅10〜50mmの袋織によって織成されてなる幼齢木保護具を要旨とする。
本発明の幼齢木保護具は、搬送や設置が簡単で、取扱いやすい。そして、幼齢木の周囲に設置した場合、幼齢木の周囲が、筒状ネットで囲われた状態になっているため、外側から、幼齢木の生長ぶりを把握することができ、枝の向きを矯正することができる。また、突風等に対しても、筒状ネットに負荷があまりかからず、少ない本数の支柱で充分にこれを支受することができる。しかも、従来のチューブ形状のものに比べて、光透過性および通風性に優れているため、より自然に近い状態で幼齢木を育てることができる。
また、本発明の幼齢木保護具の設置方法によれば、上記幼齢木保護具を、幼齢木の伸びる方向と平行に、簡単に設置することができる。
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の幼齢木保護具の一実施の形態を示している。この幼齢木保護具は、2本の支柱5と、その外側に起立保持される筒状ネット6とで構成されている。
上記支柱5は、生分解性プラスチックからなるパイプで形成されており、対象とする幼齢木を囲う仮想円上に、180°間隔で立設されるようになっている。なお、上記生分解性プラスチックとしては、ポリ乳酸を主体とするプラスチックが好適であるが、上記ポリ乳酸以外のポリエステル系生分解性プラスチック,ポリカプロラクトン,ポリブチルサクシネート,ポリブチルサクシネートアジペート等、その他の生分解性プラスチックを用いることができる。上記ポリ乳酸は、5〜7年で水と炭酸ガスに自然分解するもので、環境保全の点からは、上記ポリ乳酸のような生分解性プラスチックを100%用いることが好ましいが、一定の生分解性を得るには、全体に対し、50%以上、特に60%以上の生分解性プラスチックを含有させれば足りる。そこで、分解速度を意図的に調節するために、すなわち、幼齢木が充分に成長して野生動物の被害から守る必要がなくなる時点まで保護具の形態を維持させておくために、生分解性プラスチック以外のプラスチックを混合することも可能である。このような、混合用の他のプラスチックとしては、ポリエチレン,ポリプロピレン,生分解性を有しないポリエステル等があげられる。
そして、上記支柱5の寸法は、対象とする幼齢木の種類,大きさ等から必要な保護空間の大きさが決まるため、これを保護しうる大きさの筒状ネット6を特定したのち、これを支受しうる寸法として設定される。一般的な幼齢木を対象とする場合は、外径10〜30mm、肉厚0.8〜1.5mm、長さ1000〜1500mmのパイプ状にすることが好適である。なお、シカ等が伸び上がっても届きにくいという点からは1400mm以上の長さとすることが好適である。また、支柱5として、パイプではなく、中実の棒体を用いることもできる。その場合は、外径8〜10mm程度のものを用いることが好適である。
また、上記筒状ネット6は、生分解性繊維からなる筒状体で形成されており、特に、筒状の外側に、上下方向に延びる耳部7が形成されたものである。上記耳部7は、筒状ネット6を平たく畳んだ状態でその両縁部に形成するようにしてもよいし、片縁部に形成するようにしてもよい。この耳部7は、他の部分よりも、繊維密度が高くなっており、一定の剛性を有するため、筒状ネット6を起立姿勢にした場合に、起立姿勢をガイドするリブ的な機能を果たすものである
なお、上記筒状ネット6に用いる生分解性繊維は、前記支柱5に用いられるものと同様の生分解性プラスチックからなる繊維で、両者は同一の材質であっても、互いに異なる材質であってもよいが、両者が同一時期に消失するよう設定することが好ましい。
そして、上記生分解性繊維の繊度は、100〜800デニールに設定するものである。すなわち、繊度が100デニール以上では、筒状ネット6を起立保持した場合の、筒形状の保持性に優れ、800デニール以下の場合、織成による筒状形成が容易だからである。そして、なかでも500デニール以下に設定すると、ネット生地が柔らかくなるため、巻き取りやすく、移送等の取扱いが便利になる。
なお、筒状ネット6を、織成によって筒状に形成する場合、糸の方が、緯糸よりも太い糸を用いることが好適である。すなわち、その方が、筒状ネット6を起立保持した場合に、その起立姿勢を保持しやすいからである。
また、上記筒状ネット6を、筒状に形成する方法としては、上記生分解性繊維を袋織によって織成するものである。すなわち、上記袋織によれば、縫製や接着等の工程を経由することなく、一工程で、前記耳部7をつくりながら全体を筒状に形成するよう設定することができるからである。この場合、織り密度は、,緯ともに7〜30本/インチに設定し、特に10〜24本/インチ程度に設定することが好適である。すなわち、織り密度が7本以上では、目ズレが生じにくく、製織機の操業安定性が良いからである。また、目の間から枝先が突き出して新芽が食害を受けるおそれもない。そして、織り密度が30本以下では、製織機の生産性が良く、またネット生地の通風性,光透過性が極めて好ましい値となるからである。
なお、上記織成の際、糸の方が、緯糸よりも織り密度が高くなるよう設定することが好適である。すなわち、その方が、筒状ネット6を起立保持した場合に、その起立姿勢を保ちやすいからである。
そして、上記筒状ネット6の寸法は、すでに述べたように、対象とする幼齢木の種類,大きさ等から必要な保護空間を求め、これを保護しうる大きさの寸法として設定されるが、通常、袋幅が100〜1000mm、特に200〜800mmとなるよう設定することが好適である。また、袋丈(筒の長さ)は、1000〜1500mmに設定することが好適である。
さらに、この筒状ネット6に耳部7を形成、上記耳部7の耳幅は、10〜50mmに設定し、特に10〜25mmに設定することが好適である。すなわち、耳幅を10mm以上にすると、前述したような、耳部7によるガイド機能が極めて効果的に発揮されるのであり、50mm以下において、耳勝ちによって耳部7に変形が生じたりネット生地に引きつりが生じるおそれがないからである。
さらに、上記筒状ネット6のネット生地は、幼齢木の健全な生長を妨げることのないよう、光透過率が92%以上であることが好適である。そして、幼齢木の健全な生長と、突風等に抗って起立姿勢を保持する性能を確保するためには、ある程度以上の通風性が確保されていることが好適である。ただし、上記光透過率は、下記のようにして求められたものである。
〔光透過率の算出方法〕
まず、対象となる繊維素材のフィルム形態(厚み20μm)のサンプルを用意し、図9に示すように、特定の波長間(λ〜λ)における透過率曲線を求めた。例えばサンプルAの透過率曲線をX、サンプルBの透過率曲線をYとする。そして、フィルムがない場合の面積Sに対する、上記透過率曲線X,Yによって切り取られる部分の面積S,Sの割合を、各サンプルA,Bの光透過率(%)とした。
なお、上記光透過率は、可視光線全般に対するものであるが、日中の熱吸収が良好で、夜間の放熱が抑制されるものほど、保温効果が高く、幼齢木に対する生長促進効果が高いため、日中のUV〜VL領域(波長が0.2〜0.9μmの領域)に対する光透過率Tが高く、夜間のIR〜DIR領域(波長が1.5〜25μmの領域)に対する光透過率Tが低いものが好ましい。そこで、本発明では、上記筒状ネット6のネット生地として、上記2つの光透過率の差(T−T)が20%以上である素材を用いることが好適である。ちなみに、本発明の筒状ネット6を形成するのに好適な材質として先に述べたポリ乳酸は、これを厚み20μmのフィルムに成形したものの光透過率が下記のとおりであり、これを繊維形状にしてネット生地とした場合も、上記値と同等以上の値が得られるため、好適である。
(UV〜VL領域に対する光透過率)=99.8%
(IR〜DIR領域に対する光透過率)=75.4% 。
上記構成の幼齢木保護具は、例えばつぎのようにして、設置することができる。すなわち、まず、上記支柱5と筒状ネット6とを別々に束ね、対象とする幼齢木植樹区域に、これらを運搬する。そして、幼齢木を挟んで両側に、支柱5を打ち込んで立設したのち、筒状ネット6を円筒形に開きながら、これを上記支柱5の上から被せる。
これにより、支柱5の下部は地中に埋設されて直立固定され、筒状ネット6が円筒状に起立保持される。なお、筒状ネット6の下端開口は、地面に当接した状態となる。このようにして、幼齢木の周囲が、筒状ネット6に囲われ、保護された状態となるため、幼齢木をシカ等の野生動物による食害から守ることができる。そして、上記幼齢木保護具は、内側の幼齢木が高く成長して保護が不要となる数年後には、その生分解性により自然分解するため、放置しておいても、環境汚染を引き起こすことがない。
そして、上記幼齢木保護具によれば、周囲が筒状ネット6で囲われた状態になっているため、外側から、幼齢木の生長ぶりを把握することができ、枝先に無理な負担がかかっているような向きに枝が伸びている場合には、その向きを矯正することができる。そして、上記筒状ネット6のネット生地は、光透過性および通風性に優れているため、幼齢木の生長が妨げられることがなく、健全に育つことができる。また、突風等に対しても、筒状ネット6に負荷があまりかからず、2本の支柱5で充分にこれを支受することができる。
また、上記幼齢木保護具を用いることにより、樹木の幹のところで余分な枝が発生することが抑制されるため、裾払い作業の手間が軽減されるとともに、保護具設置部には樹木が生えにくいため、下刈り作業も軽減されるという付随的な効果が得られる。そして、下刈り作業の際、従来は、育てるべき幼齢木を誤って切り捨ててしまう事故が発生していたが、そのような事故も防止することができる。
なお、上記幼齢木保護具の設置場所が斜面である場合は、図2に示すように、できるだけ高低差が少ない2個所を選んで2本の支柱5を立て、筒状ネット6を被せたのち、筒状ネット6の下端開口と地面に隙間が生じないよう、筒状ネット6の下端縁を引き下ろして、打ち込みピン等で地面に固定することが好適である。このように、傾斜面においても、幼齢木に対し、平行に幼齢木保護具を設置することができる。
また、上記の例では、筒状ネット6を、2本の支柱5に沿わせて、単に筒状に立てているにすぎないが、例えば図4に示すように、筒状ネット6の外側から、これをクリップ20で支柱5に挟み込んで係止することにより、筒状ネット6を固定するようにしてもよい。このようにすると、より安定的に、筒状ネット6を支受することができ、好適である。なお、上記クリップ20に代えて、紐状物等によって固定するようにしてもよい。そして、上記クリップ20や紐状物等の固定手段は、支柱5や筒状ネット6と同様、生分解性プラスチック,生分解性繊維で形成することが好ましい。
さらに、上記の例では、支柱5を2本設けたが、支柱5の本数は、3本以上であっても差し支えはない。ただし、本数が多くなると、設置に手間がかかるため、できるだけ少ない本数にすることが好適である。
そして、支柱5の本数が少ない場合、例えば上記の例のように2本の場合、筒状ネット6を円筒状に丸く開いた状態を維持しておくことは容易でないため、図3(a)に示すようなリング8を組み合わせることが好適である。
上記リング8は、前記支柱5および筒状ネット6と同様、生分解性プラスチックからなるワイヤ9を環状に形成し、その両端部をジョイント部材10で着脱自在に連結できるようにしたもので、図3(b)に示すように、上記支柱5の上部に設けられた貫通孔5aを通すことにより、支柱5同士が環状につながれるようになっている。
上記リング8のワイヤ9の直径は、筒状ネット6を円筒状に開くことができるような大きさに設定される。また、ワイヤ9の太さは、全体とのバランス等を考慮して適宜に設定されるが、通常、20000〜30000デニールに設定することが好適である。
なお、上記ワイヤ9の一端に取り付けられるジョイント部材10は、ワイヤ9と同様、生分解性プラスチックで形成されたものであっても、生分解性プラスチック以外のプラスチックや金属で形成されたものであってもよいが、環境への影響を考慮して、他の部分と同様、生分解性プラスチックで形成することが好適である。
また、支柱5は、そのまま地中に打ち込むようにしてもよいし、予めドリル等で下穴を穿設したのち、その下穴を利用して打ち込むようにしてもよい。そして、支柱5の下端部を、鋭角的に尖らせるようにしてもよい。
さらに、支柱5の立設強度をより高めるために、例えば図5に示すように、支柱5を、支柱本体11とペグ12とで構成するようにしてもよい。すなわち、上記ペグ12も、生分解性プラスチックで形成されており、周面に補強用のリブ13が四方に突出形成されている。そして、左右のリブ13に、投錨効果を得るための爪14が複数個、所定間隔で設けられている。上記ペグ12の上端部は、支柱本体11の下端部と嵌合して一本の棒のように連結できるようになっている。このペグ12は、支柱本体11に比べて短く、扱いやすいため、支柱5を立設する位置の土壌の硬軟,傾斜の有無,土壌中の石ころの存在等にかかわらず、幼齢木に平行に、しかも確実に打ち込むことができるという利点を有する。また、一旦曲がって打ち込んでしまった場合も、その矯正を簡単に行うことができるという利点を有する。
したがって、支柱5として、上記支柱本体11とペグ12からなる幼齢木保護具を用いる場合には、図6(a)に示すように、まず、上記ペグ12を地中に打ち込み、その上部を地上に突出させた状態で固定する。つぎに、同図(b)に示すように、上記ペグ12の突出部に、支柱本体11の下端部を嵌合し、これを垂直に立てる。つぎに、筒状ネット6を上から被せて、同図(c)に示すように、幼齢木を囲うことができる。
この幼齢木保護具によれば、図1に示すものと同様の効果に加えて、支柱5の立設に際し、ペグ12を打ち込み、これに支柱本体11を嵌合させるだけで、簡単かつ充分な強度で支柱5を立てることができるという効果を奏する。
なお、本発明の幼齢木保護具を設置する際、例えば図6(b)に示すように、支柱5を立設した段階で、幼齢木の周囲を、鎖線で示すように、例えば段ボール等の、筒状ネット6よりも硬くて保形性に優れる被覆補助部材20′で巻き、その上から、筒状ネット6を被せたのち、上記被覆補助部材20′を、筒状ネット6の内側から抜き取るようにしてもよい。この方法によれば、上向きに伸びている幼齢木の枝先が、筒状ネット6を被せる動作時に、ネット生地に引っ掛かる等して、上から下に押されて傷つくことがないため、よりスムーズに設置作業を行うことができる。
つぎに、本発明の実施例について説明する。
2本の支柱5を、図5に示す支柱本体11とペグ12の組み合わせ構造とした。また、上記支柱5の上部に、図3(b)に示すようなリング8を取り付けた。そして、これに、図1に示す筒状ネット6を組み合わせて、目的とする幼齢木保護具とした。なお、詳細な条件は下記のとおりである。
〔幼齢木保護具の条件〕
(1)支柱本体
形状:直径20mm、肉厚1mm、長さ1000mmのパイプ。
材質:ポリ乳酸100%の生分解性プラスチック。
(2)ペグ
形状:長さ400mm、外形は図5に示すとおり。
材質:ポリ乳酸100%の生分解性プラスチック。
(3)リング
形状:直径2mmのワイヤを、直径(外径)140mmの円形に曲成されている。
材質:ジョイント部も含めてポリ乳酸100%の生分解性プラスチック。
(4)筒状ネット
形状:袋幅260mm、袋丈1000mmの筒状で、耳部幅は15mm。
材質:ポリ乳酸100%の生分解性プラスチック。
ネット生地:糸500デニール、緯糸380デニールの糸を用いた袋織生地で、織り密度が22本/インチ、緯織り密度が14本/インチに設定されている。
上記幼齢木保護具を、下記の植樹区域に搬入し、植樹されている幼齢木に対し、一本一本保護具を設置した。そして、3年後に、各幼齢木の生育状態を観察したところ、いずれの幼齢木も、良好な生育状態であった。また、3シーズンとも、野生動物による食害が発生することがなかった。
〔植樹区域の概要〕
(1)植栽樹木の種類
針葉樹:スダジイ,アラカン,シラカシ,ヤマモモ,スギ,ヒノキ,ナツツバキ,ヤマモミジ,アカマツ,クロマツ
広葉樹:ヤマザクラ,イロハモミジ,コナラ,クヌギ,カキノキ,クリ,ツバキ,トチ,ブナ,ケヤキ,エノキ,アキグミ,シャリンバイ
(2)植樹本数 300本。
本発明の一実施例を示す構成図である。 上記実施例の設置態様の説明図である。 (a)は本発明の他の実施例に用いるリングの説明図、(b)はその取り付け態様の説明図である。 本発明のさらに他の実施例の説明図である。 本発明の他の実施例に用いる支柱の変形例の説明図である。 (a),(b),(c)はいずれも上記他の実施例を設置する手順の説明図である。 従来の幼齢木保護具の一例を示す部分的な説明図である。 上記従来例の設置態様の説明図である。 光透過率の算出方法を説明するための線図である。
符号の説明
5 支柱
6 筒状ネット

Claims (1)

  1. 幼齢木を囲って保護するための保護具であって、幼齢木の周囲に所定間隔で立設される少なくとも2本の支柱と、上記支柱を介して幼齢木の周囲に筒状に起立保持される筒状ネットとを備え、上記支柱および筒状ネットが、ともに生分解性を有し、上記筒状ネットが繊度100〜800デニールの生分解性繊維によって構成され、織り密度が、経、緯ともに7〜30本/インチ、耳幅10〜50mmの袋織によって織成されてなることを特徴とする幼齢木保護具。
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