JP4024418B2 - 農用車輪 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する利用分野】
本発明は、畑地や水田等での作業に用いられる農用機械において適用可能な農用車輪に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図14及び図15に示すように、田植え機、湛水直播機、防除機、管理機、収穫機、移植機等の農用機械において用いられる農用車輪100には、リング形体をした車輪本体101と、この車輪本体101に対してそのリング内方に設けられるホイル本体102とが別構成とされたものがある。
車輪本体101は、リング形体の骨格を形成する金属製のリム103と、このリム103を被覆する弾性材(ゴム等)製の弾性輪部104と、リム103の内周面複数箇所(3乃至4か所)から弾性輪部104を貫通して径方向内方へ突出する連結片105とを有している。
【0003】
この連結片105は、1枚もの又は2枚張り合わせとして所定形状に形成した板素材をリム103の所定位置へ突き当て状にして、その周縁部を隅肉溶接する(溶接部106)ことで、リム103へ取り付けている。
これに対し、ホイル本体102には、スポークタイプのものとディスクタイプのものとがあり、いずれのものも、その中心部には車軸装着用のボス部108が設けられており、また径方向外方寄りには、車輪本体101の各連結片105と当接可能になる板状部分109が設けられている(特開平9−286201号公報等参照)。
【0004】
従って、車輪本体101とホイル本体102との結合は、これら連結片105と板状部分109とをリベット又はボルト等の固定具110により連結して行うものである。
ところで、ホイル本体102がディスクタイプであるときには、図13に示すように農用機械112の前輪Fに採用した場合において、水田中でカーブ走行するに際してハンドルを切ったときに、スポークタイプのホイル本体102に比べれば前輪F(農用輪体)の両側面間を水流や泥土(矢符W)が行き来するのを抑える効果があるため、ホイル本体102がかじの役目をして農用機械112の舵取り性(旋回力)を良好にするという利点や、泥土の持ち上がりによる落下を防止して耕盤に植え付けられた苗等を保護できるという利点等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ディスクタイプのホイル本体102は、車輪本体101のリング内方を全て塞いでいるものではなく、三角形状の類似型又は星型等に形成されているのが普通である。従って、車輪本体101のリング内方には、その両側を通り抜ける空間115が存在していることになる。
従って、大量ではないものの、上記空間115を介して水流や泥土(矢符W)の行き来が発生することになる。そのため、このホイル本体102単独では効果不十分であり、そこでこのホイル本体102とは別に、更に円板形をしたホイルキャップ116をも装着する必要があった。
【0006】
なお、このホイルキャップ116の装着例としては、特開平9−207502号公報、特開平9−28133号公報等がある(但し、これらの公知例は、いずれも車輪本体101とホイル本体102とが一体化された例である)。
このようなことから、農用車輪100としては、車輪本体101とホイル本体102とホイルキャップ116とを要することになり、農用機械112に対する農用車輪100の着脱や農用車輪100としての保管が面倒になり、更に設備コスト的に高コストのものになるということがあった。
【0007】
一方、車輪本体101において、リム103に対する連結片105の取付構造を上記のような突き当て状態の隅肉溶接によって行うものとすると、溶接歪によって連結片105に反りやねじれ、傾き等が生じ易いということがあった。
そのため、溶接を自動でするか手作業でするかに拘わらず、溶接中には、連結片105やリム103側での熱分散が均一になるように慎重に作業を進める必要があり、このことが車輪本体101の製造能率を高めようとするうえで、重大なネックとなっていた。
【0008】
また、リム103に対する連結片105の位置合わせや溶接中における連結片105の保持等が面倒であるということもあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、第1の目的とするところは、農用車輪としての部材点数の少数化を可能にして、農用機械に対する着脱や保管を容易にし、また設備コストの低コスト化を可能にした農用車輪を提供する点にある。
また第2の目的とするところは、リムに対する連結片の取り付けにおいて溶接歪の影響が出にくい構造を採用して、車輪本体の製造能率を高められるようにし、また製品として高精度のものが得られるようにした農用車輪を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。
即ち、本発明に係る農用車輪では、リング形体をした車輪本体と、この車輪本体に対してそのリング内方に設けられた円板形のホイル本体とを有したものである。これら車輪本体とホイル本体とは、使用状態(農用機械への装着時)において互いに連結一体化するものであることは言うまでもないが、その連結は、当初の段階で固定的に行うものであっても、又は使用態様に応じて適宜着脱可能にするものであってもよい。
【0010】
車輪本体は、リング形体の骨格を形成するリムと、このリムを被覆する弾性材製の弾性輪部と、リムの内周面から周方向の間隔を有して径方向内方へ突出する連結片とを有したものとしてある。
そして、弾性輪部の径方向内方寄りの側面には、リムと同心円で幅方向内側へ凹む段差部を形成してある。
これに対してホイル本体は、車輪本体のリング内方を閉塞する円板形に形成されているものであり、その外周より径方向内方の位置に幅方向に凹んで全周的に連続する凹部を備え、凹部が幅方向内方側に位置するようにその外周全部を車輪本体の段差部に嵌合させかつ凹部を連結片に当接させて車輪本体に連結一体化されている。
【0011】
そして、このホイル本体には、円板形の中心部に対して車軸装着部が設けられ、また外周寄りに車輪本体の各連結片と当接可能な連結対応板部が設けられている。
本発明に係る農用車輪は、車輪本体とホイル本体とを結合させたときに、車輪本体のリング内方がホイル本体によって全閉され、この状態が、走行中も確実に維持されることになる。
従って、この農用車輪を農用機械の前輪に採用し、水田中でカーブ走行するに際してハンドルを切ったとしても、この農用輪体の両側面間を水流や泥土が行き来することは全く無くなる。そのため、わざわざホイルキャップを取り付ける必要がなくなるものである。
【0012】
なお、車輪本体のリムは、車軸方向と直交する方向で半割りされた形体を有する二部材を張り合わせて形成させるようにすると、張り合わせ部分で強度を持たさせられるため、使用材料として肉厚の薄いものを選ぶことができ、それだけ低コスト化及び軽量化が図れることになる。
この場合、殊にリムを形成する少なくとも一方の半割り部材に対して、連結片を一体形成しておけば、構造簡潔化、組み立て作業の簡易化、低コスト化等が図れることになる。
【0013】
一方、車輪本体において、連結片はリムと別部材で形成することもできる。この場合、リムへ連結片を取り付けるには、予め連結片に面状の広がりを有する取付板部を設けておく。この取付板部は、リムの内周面に対して、車軸方向に沿った面状の広がりを有して当接可能になったものである。
従って、この取付板部を介して連結片をリムへ当接させると、取付板部は、車軸方向に沿った両側の2辺部(ある程度の相互間隔を介している)によってリムと当接するようになる。なお、この「当接」は、近接状態(僅かな浮き上がり)を含むものとする。そこで、この両辺部でリムへ固着(溶接等)するものとする。
【0014】
固着が溶接である場合、取付板部の両辺部では溶接熱の分散が良好となり、また各溶接部での溶接歪が相殺されるようになるため、連結片に反りやねじれ、傾き等が生じるのを防止できる。
連結片において取付板部を設けさせるには、連結片を2枚の板素材の張り合わせ構造として、これら両方の板素材を股開き状に広げるようにするのが、構造的に簡潔であり、また車軸方向に沿った形状が表裏対称形となることに伴ってバランスが良くなる点で、有益である。
【0015】
連結片において、取付板部をリムの内周面に対して面接触するようにしておけば、溶接時の熱分散性が一層良好となる。また、溶接時において、連結片をリムに対して位置合わせしたり保持したりすることも容易となり、溶接後の取付強度も強くなる等の利点がある。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1乃至図4は、本発明に係る農用車輪1の一実施形態を示している。
この農用車輪1は、リング形体をした車輪本体2と、この車輪本体2に対してそのリング内方に設けられるホイル本体3とを有している。
上記車輪本体2は、リング形体の骨格を形成するリム5と、このリム5を被覆する弾性材(例えばゴム)製の弾性輪部6と、リム5の内周面5aにおける周方向複数箇所(図例では3か所)から弾性輪部6を貫通して径方向内方へ突出する連結片7とを有している。
【0017】
リム5は金属製の丸パイプ等により形成されている。
連結片7はホイル本体3との連結に用いられるものであって、2枚の板素材をスポット溶接等によって張り合わせることによって形成されている。この連結片7の板面形状は、リム5の内周に沿って円弧状にカーブした長方形状を呈している。また、この連結片7には、複数(図例では3個)の貫通孔8が設けられている。
連結片7用の板素材には、連結片7としての全体厚が4mm程度となるようなものを用いてある。これにより、連結片7に反りや曲がりが生じ難いものとなる。また、2枚の張り合わせ構造にしたこと等とも相まって、溶接熱等に対して歪が生じ難いという利点もある。
【0018】
この連結片7をリム5へ取り付ける構造は、次のようになっている。
すなわち、連結片7には、リム5への取付側となる辺部に、リム5の車軸方向(図1の左右方向)に広がる取付板部10が設けられている。
この取付板部10は、連結片7の素材とされている両方の板素材を、断面Y字状となる折曲角度で股開き状に広げると共に、更にリム5の断面形状に沿わせてアール面に曲げることによって形成されたものである。
従って、この連結片7の取付板部10をリム5の内周面5aに当接すれば、取付板部10が車軸方向で面状の広がりを有しつつ面接触可能になっている。そこで、この取付板部10における車軸方向に離れた2辺部で、リム5に対して溶接、又はその他の固着を行う(固着部11)ようにしてある。
【0019】
このようなことから、連結片7の取付状態として、反りやねじれ、傾き等が生じていないものとなる。
この固着が溶接のときは、取付板部10の両辺部として、ある程度の相互間隔を有していることに伴い、それぞれ良好な熱分散が行われ、また各固着部11での溶接歪が相殺されるため、溶接の後の状態としても連結片7に反りやねじれ、傾き等が発生することはない。
なお、連結片7が断面Y字状になっているため、リム5への当接により取付板部10とリム5の内周面5aとの間には逆三角形状の隙間12が形成されることになるが、この隙間12は微小であるためにそのまま放置しても何ら問題とはならないし、場合によっては弾性輪部6の形成時(弾性材の焼き付け時)に弾性材が流入して消滅することになる。
【0020】
弾性輪部6では、その外周面側(踏面側)から両側面にかけてラグ14が設けられており、また径方向内方寄りの側面には幅方向内側へ凹む段差部15が形成されている。更に、この弾性輪部6の内周部には、幅方向中心から両側方へ向けた排泥用傾斜面16が設けられている。
ラグ14は、図3中の(a)で示す外周領域の幅方向中央部で突出する直進案内部18と、この直進案内部18から左方又は右方へ張り出して、図3中の(b)で示す側面領域へ達する翼部19とを有している。
【0021】
これら直進案内部18及び翼部19は、突出方向の根元部まわりが末広がり状に傾斜して設けられているが、特に、翼部19の末広がり傾斜は、車輪回転方向(矢符X参照:なお図2中の白抜き矢符Yは進行方向を示す)に対する後部側では支え面19aを、また前部側では蹴り面19bを、それぞれ形成させるように
なっている。
従って、この翼部19は、その全体としての側面形状が三角形状乃至台形状を呈することになっている。この三角形状乃至台形状に沿った内側には同形の凹部20が形成されているため、翼部19に適度なクッション性(支え面19a及び蹴り面19bの適度な弾性)が与えられることになり、走行面で好適となり、また弾性材使用量の減量や軽量化、製造(加硫)時間の短縮化及び製造コストの低廉化等にとっても有益となっている。
【0022】
段差部15は、本発明に関してはホイル本体3を嵌合するためのものとして形成されたものであり、リム5と同心円とされ、その直径及び幅方向内側への凹み量として、ホイル本体3の外径や肉厚分に対応(必ずしも、全く隙間のない嵌合関係になることが要求されるわけではない)させてある。
この段差部15は、弾性輪部6の両側面に対して対称的に形成されているため、車輪本体2は、そのいずれ側を外向きにして使用することもできることになる。すなわち、車輪本体2としてその使用向きが限定されることはないものである。
【0023】
排泥用傾斜面16は、耕盤中へ沈下した時の泥土の付着を抑制すると共に、付着泥土を走行振動等によって比較的簡単に剥離できるようにするためのものである。このことは、弾性輪部6の高位からの泥土落下を防止して、耕盤に植え付けられた苗等を保護できる利点に繋がる。
なお、両側の傾斜面16が突き合わされる位置、即ち、弾性輪部6における内周面側の幅方向中央部において、上記した連結片7の突出部まわりには、土手状の盛り上がり部22が設けられている。このため、連結片7まわりに対する弾性材の付きが良好となり、またこの部分で弾性材に剥離や亀裂等が生じ難いものとしている。
【0024】
このような盛り上がり部22を形成させるには、連結片7の板面形状として、僅かではあるが取付板部10寄りの周方向長を短く、突出側の周方向長を長くしておくことで、弾性材の焼き付け時のキレをよくしてダレを防止できるので、上記盛り上がり部22の輪郭を明確できる点において好適なものである。
一方、ホイル本体3は、車輪本体2のリング内方を全閉する円板形に形成されている。そしてその直径は、ホイル本体3の外周全部が車輪本体2の段差部15に嵌合可能になる寸法となっている。そして、このホイル本体3には、円板形の中心部に対して農用機械の車軸25へ装着するためのボス孔26Aを有する筒ボスで例示する装着部26が設けられて、車軸25をボス孔26aに挿通してボルトで示す締結具26bによって装着している。
【0025】
また、このホイル本体3の外周寄りには、車輪本体2の各連結片7と当接可能となる連結対応板部27が設けられている。この連結対応板部27は、連結片7との当接を可能にするために、中心付近(ボスで示す装着部26のまわり)や外周部に比べて幅方向内方へ凹んだ断面形状を有している。
本実施形態では、ホイル本体3の径方向において、この連結対応板部27の位置する部分がボスで示す装着部26を中心として全周的に連続する凹部を呈したものとしているが、連結対応板部27だけ(即ち、連結片7に対応する領域だけ)を部分的に凹ませるようにしてもよい。
【0026】
そして、この連結対応板部27には、連結片7の貫通孔8と合致可能となる貫通孔28が設けられている。
このような車輪本体2とホイル本体3とを連結するには、車輪本体2における各連結片7の貫通孔8と、ホイル本体3における連結対応板部27の各貫通孔28とを合致させて互いに重ね合わせ、各貫通孔8,28へリベット又はボルト等の連結具30を差し込み、固定すればよい。
この場合、前記したように車輪本体2においてはリム5に対する連結片7の取付状態に反りやねじれ、傾き等が生じておらず、またホイル本体3においては連結対応板部27が連結片7に当接可能なように凹設されたものであるため、連結具30の固定が正確、確実で、また強固に行えるものとなる。
【0027】
連結具30としてリベットを用いるかボルトを用いるかは、車輪本体2とホイル本体3との結合状態を固定するか、又は必要に応じて適宜着脱ができるようにするかによって選択すればよい。
このような円板形を呈したホイル本体3を具備する農用車輪1では、わざわざ他にホイルキャップ(図13及び図14の符号116参照)を用いなくとも、水田中でカーブ走行するに際してハンドルを切ったときに、弾性輪部6の内周側で水流や泥土が行き来しすることが無くなり、ホイル本体3自体が十分にかじの役目をして農用機械の舵取り性(旋回力)を良好にするという利点や、泥土の持ち上がりによる落下を防止して耕盤に植え付けられた苗等を保護できるという利点等が得られるものである。
【0028】
なお、車輪本体2は、ホイル本体3とは別個独立して製造できるために弾性材の焼き付け前に行うリム5への接着剤塗布を、ボス部26の車軸孔26aへの流入等を心配することなく手軽にでき、また養生も必要なくなる。
また連結片7は、ホイル本体3を色分けするのとは無関係に、共通仕様で塗装できるし、これに対してホイル本体3では、その全体を塗膜強度に優れた静電塗装等により、容易且つ高能率で所定色に塗装できることになる。従って、車輪本体2とホイル本体3との組み合わせによって簡単に、複数色(複数仕様)の農用車輪1を得られるようになる。このようなことから、農用車輪1として、その製造能率を大幅に高めることができるという利点もある。
【0029】
ところで、車輪本体2において、リム5に連結片7を取り付ける構造では、図5に示すように、連結片7の素材とされている両方の板素材を、断面T字状となる直角的な折曲角度で股開き状に広げると共に、更にリム5の断面形状に沿わせてアール面に曲げることにより、リム5の内周面5aに完全な面接触状態とさせる(図4に示した場合と異なり隙間12を生じさせない)ようにすることもできる。
また図6に示すように、連結片7を1枚ものの板素材より形成して、この板素材を一方向的に折り曲げると共に、更にリム5の断面形状に沿わせてアール面に曲げることにより、取付板部10を形成させるようにすることもできる。
【0030】
この場合でも、取付板部10はリム5に対して車軸方向で面状の広がりを有して当接することになり、このときの車軸方向に離れた2辺部で、リム5への固着を行えばよい(固着部11)ものである。
なお、連結片7は、1枚ものの素材によって形成する関係上、その肉厚を分厚く(4mm程度又はそれ以上)するのが好適となる。
図7及び図8に示すように、リム5は、車軸方向と直交する方向で半割りされた形体を有する二部材(半割り部材33,34)を張り合わせて形成することができる。両方の半割り部材33,34には、張り合わせのための溶接(溶接部35)をし易くするために、互いの突き合わせ部分にリブ36を形成させておけばよい。
【0031】
この場合、少なくとも一方、好ましくは両方の半割り部材33,34において、その周方向複数箇所のリブ36を部分的に径方向内方へ突出させて板状部37を形成させ、この板状部37をスポット溶接(溶接部38)等によって張り合わせることで、連結片7を形成させるようなこともできる。
このようにしてリム5を形成させると、張り合わせ部分(上記溶接部35)での強度を高められるため、半割り部材33,34の使用材料として肉厚の薄いものを選ぶことができ、それだけ低コスト化及び軽量化が図れることになる。
【0032】
車輪本体2の弾性輪部6に設けるラグパターンとしては、図9に示すような平面L形のラグ14を具備したものや、図10に示すような平面T形のラグ14を具備したものとすることも可能である。
なお、図11に示すように、上記実施形態の車輪本体2に対し、スポークタイプのホイル本体40を連結させることも、当然に可能である。
このスポークタイプのホイル本体40は、ボス部41と、このボス部41まわりに放射状に設けられる複数本のスポーク42とを有したもので、各スポーク20の突端部には、車輪本体2の連結片7との連結に用いられる連結対応板部43が設けられたものである。また、この連結対応板部43には、連結片7の貫通孔8と合致する貫通孔44が設けられている。
【0033】
この場合には、スポーク42の相互間を塞ぐようなホイルキャップ45を追加的に取り付けるようにすればよい。
図12は、車軸25の装着部26がボス形でなく、車軸25の端面に突出した複数本のボルト26cの挿通孔を有し、このボルト26cにナット26dを螺合したものであり、その他は図1と共通するので共通部は共通符号で示している。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、その他、細部にわたる構成、部材形状、材質等、適宜変更可能である。
【0034】
例えば、リム5は、丸パイプとする他にも、角パイプを用いたり、各種断面形状の中実棒等を用いたりすることができる。
また、連結片7の形状や張り合わせ構造とするときの枚数、弾性輪部6の断面形状等も何ら限定されるものではない。
更に、車軸装着部12は車軸端面にフランジを有するフランジ型式でもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明に係る農用車輪では、車輪本体とホイル本体とを別構成とし、車輪本体には弾性輪部の側面に同心円配置で幅方向内側へ凹む段差部を形成し、これに対してホイル本体は、車輪本体のリング内方を全閉する円板形に形成してその外周全部を車輪本体の段差部に嵌合させるようにしている。
そのため、この農用車輪を農用機械の前輪に採用するに際してはホイルキャップの使用が不要となり、農用車輪としての部材点数の少数化や、農用機械への着脱及び保管の容易性、低コスト化等が得られる。
【0036】
車輪本体において、連結片に車軸方向に広がる取付板部を設けてリムとの固着を行わせるようにすると、連結片に反りやねじれ、傾き等が生じるのを防止できるため、リムに対する連結片の取り付けが容易となり、また製品として高精度のものが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図2のA−A線拡大断面図である。
【図2】 本発明に係る農用車輪の一実施形態を一部破砕して示す側面図である。
【図3】 (a)は車輪本体における外周面(踏面側)を示した平面図であり、(b)はこの外周面に隣接する側面の一部を展開的に示した図である。
【図4】 リムに対する連結片の取付構造を拡大して示した正面断面図である。
【図5】 リムに対する連結片の取付構造として図4とは別構造を拡大して示した正面断面図である。
【図6】 リムに対する連結片の取付構造として図4及び図5とは別構造を拡大して示した正面断面図である。
【図7】 半割り部材の張り合わせによって形成した別例のリムをその連結片に相当する位置で示した正面断面図である。
【図8】 図7のリムにおいて連結片とは異なる位置で示した正面断面図である。
【図9】 車輪本体に設けられるラグパターンとして図3とは別例を示したもので、(a)は車輪本体における外周面(踏面側)を示した平面図であり、(b)はこの外
周面に隣接する側面の一部を展開的に示した図である。
【図10】 車輪本体に設けられるラグパターンとして図3及び図9とは更に別例を示した平面図である。
【図11】 図2に示した車輪本体にスポークタイプのホイル本体及びホイルキャップを連結させた状態を示す側面図である。
【図12】 図1とは別例を示した断面図である。
【図13】 農用機械による旋回時の様子を示した概略平面図である。
【図14】 従来の農用車輪を一部破砕して示す側面図である。
【図15】 図13のB−B線拡大断面図である。
【符号の説明】
1 農用車輪
2 車輪本体
3 ホイル本体
5 リム
5a 内周面
6 弾性輪部
7 連結片
10 取付板部
11 固着部
15 段差部
26 ボス部
27 連結対応板部
33 半割り部材
34 半割り部材

Claims (6)

  1. リング形体をした車輪本体(2)と、
    該車輪本体(2)に対してそのリング内方に設けられた円板形のホイル本体(3)とを有しており、
    上記車輪本体(2)は、
    リング形体の骨格を形成するリム(5)と、
    該リム(5)を被覆する弾性材製の弾性輪部(6)と、
    リム(5)の内周面から周方向の間隔を有して径方向内方へ突出する連結片(7)とを有し、
    弾性輪部(6)の径方向内方寄りの側面にはリム(5)と同心円で幅方向内側へ凹む段差部(15)が形成されており、
    上記ホイル本体(3)は、
    その外周から径方向内方の位置に幅方向に凹んで全周的に連続する凹部を備え、
    前記凹部が幅方向内方側に位置するようにその外周全部を前記車輪本体(2)の段差部(15)に嵌合させかつ前記凹部を前記連結片(7)に当接させて前記車輪本体(2)に連結一体化されている
    ことを特徴とする農用車輪。
  2. 前記車輪本体(2)のリム(5)は、
    半割りされた形体を有する二つの半割り部材(33,34)を張り合わせて形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の農用車輪。
  3. 前記リム(5)を形成する少なくとも一方の半割り部材(33)(34)に対して、連結片(7)が一体形成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の農用車輪。
  4. 前記車輪本体(2)において、連結片(7)はリム(5)と別部材より成り、該連結片(7)には、リム(5)の内周面(5a)に対して車軸方向に沿った面状の広がりを有して当接可能になる取付板部(10)が設けられており、該取付板部(10)における車軸方向の両辺部でリム(5)に固着されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の農用車輪。
  5. 前記連結片(7)は、板素材を張り合わせて形成されており、
    これら両方の板素材を股開き状に広げることによって前記取付板部(10)が形成されている
    ことを特徴とする請求項4記載の農用車輪。
  6. 前記連結片(7)の取付板部(10)は、
    リム(5)の内周面(5a)に対して面接触状態で設けられている
    ことを特徴とする請求項4又は請求項5記載の農用車輪。
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