JP4021698B2 - パイプヒータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、パイプヒータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のパイプヒータXとして、図12に示すように、パイプ100の外周面に膜状発熱体200を貼設するとともに、その上から合成樹脂製のモールド部300を形成したものがあった。
【0003】
これは、例えば浴槽水を循環加熱する浴槽水循環ろ過保温装置(所謂24時間風呂)に用いられている(図6参照)。
【0004】
かかるパイプヒータXは、パイプ100内を通す流体の加熱を目的としているので、膜状発熱体200の上から合成樹脂でモールドして外周面を断熱することは、流体への伝熱性を高めるために有効であり、しかも、合成樹脂により取付部400を一体成形することが可能となるので、感電や火傷などのおそれなく安全に取扱えることができるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した構成では、当然ながら外周面を加熱面とするヒータとしては利用できないものであった。
【0006】
外周面を加熱面とするためには、パイプ内にシーズヒータなどの熱源を挿通して構成することもできるが、これでは、前述したような流体用のヒータとして利用するには適さないものとなってしまう。
【0007】
また、例えば、リフロー炉などのローラ自体にヒータ機能を付加しようとした場合、上記構成では、シーズヒータの端部を軸受けしなければならないなど、構成が複雑化してしまう。
【0008】
このように、従来のパイプヒータは、その用途によっては構成が全く異なり、各用途に見合った構成のパイプヒータを製造しなければならないために、量産効果によるコストダウンが図れていない。
【0009】
本発明は、上記課題を解決することができ、多目的な用途に供することができる汎用性に富み、なおかつかつ熱効率が高く、しかも安価に製造可能なパイプヒータを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の本発明では、金属発熱体を含む導電材料を用いた抵抗発熱体を、二重管の内管と外管との間に挟持して構成したパイプヒータにおいて、前記抵抗発熱体を電源に導通させるための端子をリング状に形成するとともに、内管を外管の両端から突出させ、両突出部にそれぞれ前記リング状端子を取付けた状態で前記内管を拡管することにより、前記抵抗発熱体を挟圧し、かつ前記リング状の端子を嵌装した。
【0011】
また、請求項2記載の本発明では、前記抵抗発熱体は、蛇行状のパターンを形成した電気抵抗体の両面を内外絶縁シートで被覆して矩形状に形成した膜状発熱体であり、前記端子は、それぞれ前記膜状発熱体の一側端縁に配置され、前記パターンの両端に設けられた第一端子取付部に重合する第一端子及び第二端子取付部に重合する第二端子と、当該膜状発熱体の他側端縁に設けた第三端子取付部に重合する第三端子とからなり、前記第一端子取付部と前記第三端子取付部との間に第一回路を形成するともに、前記第三端子取付部と前記第二端子取付部との間に第二回路を形成し、前記第一端子と前記第二端子とを導通させると、前記第一回路、第二回路ともに通電され、前記第一端子と前記第三端子とを導通させると、第一回路のみに通電されるように構成した。
【0012】
また、請求項3記載の本発明では、軸周りに回転可能として、加熱可能なローラとして利用可能とした。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係るパイプヒータは、金属発熱体を含む導電材料を用いた抵抗発熱体を、二重管の内管と外管との間に挟持して構成したものであり、前記抵抗発熱体や絶縁材料、外管、内管の厚みを薄く、軽量にして熱容量を少なくしたものである。
【0017】
すなわち、径の異なる二本の管により二重管を構成するとともに、その内管と外管との間に抵抗発熱体を介在させたもので、同抵抗発熱体は、少なくとも外管の内周全面にわたって介設されるようにしておくものである。
【0018】
かかる抵抗発熱体としては、膜状に形成した膜状発熱体を好適に採用することができる。
【0019】
かかる構成により、パイプへの巻き付けが容易でパイプ全体に効率的に伝熱でき、内管内部に流体を通しながら加熱する流体ヒータとしても、あるいは、外管外周面を加熱面としたパイプヒータとしても使用可能となる。
【0020】
また、外管については、その一端部が閉塞されたものを用いることもできる。
【0021】
すなわち、従来のシーズヒータは発熱線を絶縁紛で充填するため、熱容量が大きく、さらに熱伝導も悪いため、熱応答が良くなかったが、上述したように、膜状発熱体を、二重管の内管と外管との間に挟持して構成した本発明では、膜状発熱体が、内管とシーズに相当する外管とで狭圧されているので熱容量を小さくでき、また、膜状発熱体が外管に十分密着しているので外管外周面への伝熱効率も高くなって熱伝導性が向上し、その結果、熱応答の良好なシーズヒータを提供することが可能となる。
【0022】
また膜状発熱体を用いるので、異なるワット密度の組み合わせのシーズヒータが容易に製作できる。さらに、膜状発熱体は外管・内管の間に強固に保持されている為、耐振動性に優れたものとなる。
【0023】
さらに、一端開口部側に設けた給電部をシリコン・テフロン(登録商標)等の電気絶縁性物質でコーティングすることで、液体加熱用の投込み型ヒータとしても利用可能である。
【0024】
しかも、投込み型ヒータとして使用する場合、パイプ内面にも伝熱面がある為、従来のシーズヒータと比べ、伝熱面をより広くとれるので効率の良いヒータとなる。
【0025】
構成として、パイプによるヒータである為、従来の内部が絶縁物で充填されたシーズヒータに比べ、軽量化及び熱容量の低減化を図ることができる。
【0026】
膜状発熱体としては、蛇行状のパターンを形成した電気抵抗体の両面を、ポリイミド樹脂などからなる内外絶縁シートで被覆して形成したものとすることができる。
【0027】
そして、かかる膜状発熱体の二重管内での挟持方法としては、同膜状発熱体を内管に巻回した状態で外管内に挿通して同内管を拡管することにより、膜状発熱体を内・外管で挟圧することができる。
【0028】
内管の拡管方法は、水圧により管を内部から押し広げる水圧方式、管と同径の駒を管内に押込んで管径を広げるビュレット方式、管と同形の紡錘状駒を先端に取付けた工具を管中で回転させながら進行させて徐々に管径を広げるエキスパンダ方式などの機械的方法を好適に採用することができるが、内・外管の熱膨張を利用することもできる。
【0029】
そのために、アルミニウムや銅などのように、比較的伸びやすく、かつ熱伝導率の高い金属材料を用いることが好ましい。しかし、鉄やSUSなどであっても拡管は可能である。
【0030】
また、上記膜状発熱体を電源に導通させるための端子をリング状に形成するとともに、内管を外管の両端から突出させ、両突出部にそれぞれ前記リング状端子を嵌装することができる。
【0031】
すなわち、かかるリング状端子を電源に接続された他の端子と摺接して導通できるように構成することで、パイプヒータを軸周りに回転するような使い方が可能となり、例えばリフロー炉のワーク加熱搬送用ローラとしても利用可能となる。
【0032】
以上説明してきたように、本実施形態に係るパイプヒータは、シンプルな構成で、かつ多様な用途に用いることができる汎用性に富むものであり、しかも、安価に製造することができる。
【0033】
また、膜状発熱体や絶縁材料、外管、内管の厚みを薄く、軽量にして熱容量を少なくしているので、膜状発熱体による熱が、パイプ全面に均一かつ急速に伝熱されるために迅速な加熱で、熱効率が極めて良好になり、予備加熱などが不要となるなど、省エネ時代にマッチしたヒータを提供することができる。
【0034】
なお、抵抗発熱体としては、上述した膜状発熱体の他、導電ペーストを印刷、あるいは塗布コートした発熱体でもよいし、巻き線からなるものでもよいし、さらには、ラス箔、金属箔を撚ったものを採用することもできる。
【0035】
これらを用いた場合でもワット密度の調整が可能であり、また極めて安価に製造することが可能となる。
【0036】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0037】
図1は本実施例に係るパイプヒータ1の説明図、図2は図1におけるI−I線の断面図、図3はパイプヒータ1に用いる抵抗発熱体としての膜状発熱体2の説明図である。
【0038】
図1及び図2に示すように、本実施例に係るパイプヒータ1は、アルミニウム製とした内管10と外管11とで二重管を構成し、内管10と外管11との間に膜状発熱体2を挟持して構成したシンプルな構造としている。
【0039】
本実施例では、内管10及び外管11の厚みを0.5mmとするとともに、内管10の直径を21mm、外管11の直径を23mmとし、また、長さとしては、内管10を380mm、外管11を340mmとして、内管10を外管11よりも長く形成している。
【0040】
膜状発熱体2はその長さを内管10に合わせて形成しており、図3に示すように、主として電気抵抗体31と同電気抵抗体31の両面を被覆する内外の絶縁シート32,33とから屈曲自在に構成されている。本実施例では長さを380mm、幅を71mmとしている。
【0041】
電気抵抗体31は、ステンレス箔などの金属箔素材からなり、蛇行状のパターン34を形成している。
【0042】
本実施例における絶縁シート32,33は、ポリイミドフィルムなどの耐熱性合成樹脂材を素材としているが、その他にもマイカ、シリコン、テフロン(登録商標)などを用いることができる。膜厚は薄い方が良いが、耐電圧絶縁性から10ミクロン以上が必要である。
【0043】
35,36,37は同パターン34に設けた第一〜第三端子取付部であり、パターン幅よりも広幅に形成しており、膜状発熱体2を内管10に巻付けて被覆した状態で、リング状に形成した第一〜第三端子4,5,6と導通可能としている。
【0044】
このように、本実施例における膜状発熱体2は屈曲性に富み、薄く形成可能であるので、管の周面に貼設するのに好適なものとなっている。
【0045】
第一〜第三端子4,5,6は、外管11と同じ内径を有し、適宜幅に形成したリング体であり、外管11の左右端部からそれぞれ突出した内管10の各端部にそれぞれ嵌装し、前述したように、第一〜第三端子取付部35,36,37と接続することにより導通させている。本実施例では、各端子4,5,6を銅製としている。材料として導電性の良いものが好ましいので、銅の他、アルミ、ニッケル、ステンレス等が使用できる。
【0046】
第一、第二端子取付部35,36は、電気抵抗体31により形成されるパターン34の両端に設けており、図示するように、矩形シート状に形成した膜状発熱体3の一側端縁3aの隅部に形成するとともに、第二端子取付部36をその直下方位置に形成している。そして、両端子取付部35,36間に形成されたパターン34のうち、片側半分の領域を設けて部分加熱領域H1としている。
【0047】
すなわち、前記第一端子取付部35を始端とすると、幅狭とした電気抵抗体31を長辺に沿って蛇行状に伸延させ、前記部分過熱領域H1全体に這い回して膜状発熱体2の他側端縁3bに伸延し、その位置において第三端子取付部37を形成して、同第三端子取付部37と前記第一端子取付部35との間で第一回路を形成し、さらに第三端子取付部37から前記部分加熱領域H1を除く面を這い回して、その終端部に前記第二端子取付部36を形成して、第二回路を形成している。そして、かかる第一回路及び第二回路において、それぞれ所望する発熱量が得られるように前記パターン34の幅、長さなどを決定している。
【0048】
また、前記第一端子取付部35及び第二端子取付部36に重合状態に取付けられるリング状の第一、第二端子4,5は、互いに導通することのないように、第一端子4と接触する第二端子取付部36の表面を絶縁加工するとともに、第二端子5と接触する第一端子取付部35の表面についても絶縁加工している。
【0049】
したがって、第一端子4と第二端子5とを導通させると、前記第一回路、第二回路ともに通電されて膜状発熱体2が全体的に発熱し、第一端子4と第三端子6とを導通させると、第一回路のみに通電されて前記部分加熱領域H1のみが発熱することになる。
【0050】
かかる構成とすることで、本パイプヒータ1の発熱領域を大小変更可能となり、被加熱物の大きさに合わせてパイプヒータ1への通電量を制御することができるので、省エネ仕様とすることができる。
【0051】
なお、上記してきた膜状発熱体2の第一、第二端子取付部35,36については、例えば図4に示す形態とすることもできる。
【0052】
これは、端子取付部の絶縁加工を可及的に少なくしたもので、第一端子取付部35をやや短くして第二端子5とは接触しないようにしている。したがって、第一端子取付部35については絶縁加工が不要である。他方、第二端子取付部36については第一端子4との接触面積を可及的に小さくして絶縁加工の手間を省いている。
【0053】
上記構成の膜状発熱体2を内管10と外管11との間に介設するために、本実施例では、内管10に膜状発熱体2を巻付けた状態で外管11内に挿通した後、内管10を拡管することによって膜状発熱体2を内・外管10,11で挟圧し、確実に挟持可能としている。したがって、内・外管10,11との密着性が良好で、両管10,11への熱伝導が均一かつ効率的に行える。
【0054】
また、本実施例では、この拡管作業を、内管10にリング状の各端子4,5,6を取付けた状態で行っている。したがって、膜状発熱体2の挟圧と同時に、各端子4,5,6の確実な嵌着が可能となっている。
【0055】
拡管方式としては、水圧方式、油圧方式、液体方式、ビュレット方式、エキスパンダ方式、マンドレル方式などの周知の方法を採用することができるが、本実施例では、水圧を利用した圧力方式を採用している。
【0056】
すなわち、内管10内を密閉状態に保つとともに、管内に圧送ポンプなどを用いて流体圧力を加え、内管10を内部から押し広げるものである。
【0057】
なお、本実施例では、内・外管10,11をアルミニウム製としたが、銅、鉄、ステンレスなどを用いることもできる。
【0058】
本実施例に係るパイプヒータ1は、上記構成を有するもので、パイプ内外を効果的に加熱することができるので、多目的な用途が考えられる。
【0059】
特に、本実施例のように、端子をリング状にしているので、かかるリング状の第一、第二端子4,5を、電源側の端子と摺接して導通できるように構成すれば、本パイプヒータ1を軸周りに回転するような使い方が可能となり、例えば図5に示すように、リフロー炉8のワーク加熱搬送用ローラ80などとしても利用することができる。
【0060】
しかも、前記したように、膜状発熱体2は拡管方式により、強固に内・外管10,11間に挟圧されて密着しているので、回転によりずれたりするおそれがなく、耐久性が十分な高品質のヒータとすることができる。図5中、81は炉台、82は炉本体、83は被焼成用ワークである。
【0061】
このように、リフロー炉8のワーク加熱搬送用ローラ80に用いると、前記ワーク83を搬送しながら直接伝導加熱するので効率的な加熱が行え、従来のように大容量の電熱ヒータなどが不要となって省エネルギ化が図れる。
【0062】
さらに前述したように、本パイプヒータ1は、パイプ内部に流体を通すことができるので、流体ヒータとしても好適に利用可能である。
【0063】
例えば、図6に示すように、所謂24時間風呂と呼ばれる浴槽水の循環ろ過保温装置9のヒータ90に利用することができる。
【0064】
図6中、91はケーシング、92は循環ポンプ、93は水流スイッチ、94は流路切替弁、95は殺菌装置、96はろ過器、97は浴槽、98は浴槽水流入口、99は浴槽水吐出口である。なお、この場合、パイプヒータ1の端子はリング状にする必要はない。
【0065】
このように、本パイプヒータ1は、循環ろ過保温装置9のヒータ90として用いることができ、ヒータ外周面を、特にコストをかけてモールドなどしなくても、流体ヒータ90の熱は大部分が浴槽水に効率的に伝えることができる。
【0066】
以上説明してきたように、本実施例におけるパイプヒータ1は、特別な方法を用いることなく、膜状発熱体を二重管内において確実に介設することができる。
【0067】
また、パイプ全体に効率的に伝熱でき、内管内部に流体を通しながら加熱する流体ヒータとしても、あるいは、外管外周面を加熱面としたパイプヒータとしても使用可能であり、しかも、前述したように、回転自在のローラ型のヒータとしても使用できるもので汎用性に富むものである。以上のことから、量産効果によるコストダウンを図ることができる。
【0068】
さらに、膜状発熱体や絶縁材料、外管、内管の厚みを薄く、軽量にして熱容量を少なくしているので、膜状発熱体による熱が、パイプ全面に均一かつ急速に伝熱されるために迅速な加熱で、熱効率が極めて良好になり、予備加熱などが不要となるなど、省エネ時代にマッチしたヒータを提供することができる。
【0069】
次に、他の実施例に係るパイプヒータ1’について説明する。
【0070】
これは、図7に示すように、外管11'の一端を閉塞してシーズヒータとして利用するようにしたものであり、内管10と外管11'とによる膜状発熱体2の挟圧に関しては、先の実施例同様、同膜状発熱体2を内管10に巻付けた状態で外管11'内に挿通した後、内管10を拡管することにより膜状発熱体2を内・外管10,11で挟圧する構成としている。なお、図中、11’aは外管11'の閉塞端、11’bは管用平行ネジ部、11’cは給電部、4’は同給電部11’cに設けた第一端子、5’は同第ニ端子、38は同リード線である。
【0071】
かかる構成によれば、従来のシーズヒータが、発熱線を絶縁紛で充填しているために熱容量が大きく、さらに熱伝導も悪いために熱応答がよくなかったのに対し、膜状発熱体2が、内管10とシーズに相当する外管11'とで狭圧されているので熱容量を小さくすることができ、また、膜状発熱体2が外管11'に十分密着しているので外管11'の外周面への伝熱効率も高くなって熱伝導性が向上し、その結果、熱応答の良好なシーズヒータとしての利用が可能となる。
【0072】
また、ここでもやはり膜状発熱体2を用いるので、異なるワット密度の組み合わせのシーズヒータとして製作することが容易となる。さらに、膜状発熱体2は内管10・外管11'の間に強固に保持されているために、耐振動性に優れたものとなる。
【0073】
さらに、上記構成において、一端開口部側に設けた給電部11’cをシリコン・テフロン(登録商標)等の電気絶縁性物質でコーティングすることで、液体加熱用の投込み型ヒータとしても利用することができる。
【0074】
しかも、投込み型ヒータとして使用する場合、パイプ内面にも伝熱面があるために、従来のシーズヒータと比べ、伝熱面をより広くとれるので極めて効率の良いヒータとなすことができる。さらに、パイプヒータ1’なので、従来のように内部が絶縁物で充填されたシーズヒータに比べて軽量化及び熱容量の低減化を図ることができる。
【0075】
ところで、上記してきた各実施例では抵抗発熱体を膜状発熱体2として説明したが、金属発熱体を含む導電材料を用いたものであればよく、例えば、導電ペーストを印刷、あるいは塗布コートした発熱体でもよいし、巻き線からなるものでもよい。
【0076】
さらに、図8に示すように、金網状のラス箔2aを撚ったもの、あるいは図9に示すように金属箔2bを撚ったものでもよい。
【0077】
これらを用いたパイプヒータ1はワット密度の調整が可能であり、また極めて安価に製造することができる。
【0078】
さらに、金網状のラス箔2aや金属箔2bを撚ったものとするのではなく、図10に示すように、これらラス箔や金属箔などからなる金属発熱体にスリットSを形成して電気抵抗体となし、これの両面を絶縁シート32,33で被覆する構成としてもよい。
【0079】
この場合、図8や図9に示した撚ったものと比べて内管10と外管11との間に介装することが容易であり、しかも極めて安価に製造可能であり、スリットSの幅などを変えることでワット密度の調整も容易に行える。
【0080】
また、上記してきた実施例では、パイプヒータ1の第一〜第三端子4,5,6は、外管11と同じ内径を有し、適宜幅に形成したリング体としたが、かかる構成に代えて、図11に示すように、パイプヒータ1の内管10の端面に取付けた絶縁キャップ12に第1、第2電極14,15を設けるとともに、部分加熱領域H1などのように分割されたヒータに通電させるための第3電極16をリング状として配設することもできる。
【0081】
この場合、第1、第2電極14,15はリング体の電極に比べて電源側の端子との接触が確実で安定的に通電可能となる。なお、第3電極16の固定については先の実施例同様に内管10を拡管することによって行うので、ずれたりするおそれがない。
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、シンプルな構造で、かつ発熱効率が良好な省エネルギタイプの汎用性に富むパイプヒータとすることができる。
【0083】
特に、抵抗発熱体を電源に導通させるための端子をリング状に形成するとともに、内管を外管の両端から突出させ、両突出部にそれぞれ前記リング状端子を取付けた状態で前記内管を拡管することにより、前記抵抗発熱体を挟圧し、かつ前記リング状の端子を嵌装したので、端子を突出させずにすみ、装置個所の自由度が高く、しかも、電源側端子と摺接させることができることから、回転自在のヒータとして使用できる。
そして、抵抗発熱体をしっかりと保持でき、品質を損なうおそれがなく、さらに、抵抗発熱体の挟圧と同時に、端子の確実な嵌着が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るパイプヒータの説明図である。
【図2】図1におけるI−I線の断面図である。
【図3】本パイプヒータに用いる膜状発熱体の説明図である。
【図4】膜状発熱体の他の形態を示す説明図である。
【図5】本パイプヒータをリフロー炉に適用した例を示す説明図である。
【図6】本パイプヒータを24時間風呂に適用した例を示す説明図である。
【図7】他の実施例に係るパイプヒータを示す説明図である。
【図8】抵抗発熱体としてラス箔を撚ったものを用いた例を示す説明図である。
【図9】抵抗発熱体として金属箔を撚ったものを用いた例を示す説明図である。
【図10】抵抗発熱体にスリットを形成した例を示す説明図である。
【図11】パイプヒータの端子の変形例を示す説明図である。
【図12】従来のパイプヒータの説明図である。
【符号の説明】
1 パイプヒータ
2 膜状発熱体
4 第一端子
5 第二端子
6 第三端子
7 内管
8 外管
Claims (3)
- 金属発熱体を含む導電材料を用いた抵抗発熱体を、二重管の内管と外管との間に挟持して構成したパイプヒータにおいて、
前記抵抗発熱体を電源に導通させるための端子をリング状に形成するとともに、内管を外管の両端から突出させ、両突出部にそれぞれ前記リング状端子を取付けた状態で前記内管を拡管することにより、前記抵抗発熱体を挟圧し、かつ前記リング状の端子を嵌装したことを特徴とするパイプヒータ。 - 前記抵抗発熱体は、
蛇行状のパターンを形成した電気抵抗体の両面を内外絶縁シートで被覆して矩形状に形成した膜状発熱体であり、
前記端子は、
それぞれ前記膜状発熱体の一側端縁に配置され、前記パターンの両端に設けられた第一端子取付部に重合する第一端子及び第二端子取付部に重合する第二端子と、当該膜状発熱体の他側端縁に設けた第三端子取付部に重合する第三端子とからなり、
前記第一端子取付部と前記第三端子取付部との間に第一回路を形成するともに、前記第三端子取付部と前記第二端子取付部との間に第二回路を形成し、
前記第一端子と前記第二端子とを導通させると、前記第一回路、第二回路ともに通電され、前記第一端子と前記第三端子とを導通させると、第一回路のみに通電されるように構成したことを特徴とする請求項1記載のパイプヒータ。 - 軸周りに回転可能として、加熱可能なローラとして利用可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載のパイプヒータ。
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