JP4021238B2 - 極細長繊維不織布からなる人工皮革およびその製造方法 - Google Patents

極細長繊維不織布からなる人工皮革およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水溶性熱可塑性ポリビニルアルコールと他の熱可塑性ポリマーからなる複合長繊維不織布を水で処理して得られる極細長繊維不織布を基材とする人工皮革およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、人工皮革は、軽さ、取り扱い易さなどの特徴が消費者に認められてきており、衣料、一般資材、スポーツ分野などで幅広く利用されるようになっている。特に、基材が長繊維不織布である場合については、短繊維からなる不織布に比べて、その製造方法として原綿供給装置、開繊装置、カード機、クロスレイ機などの一連の大型設備を必要とせず、また長繊維からなることで強度も短繊維不織布に比べても大きいという利点がある。一方、このような人工皮革の分野においては、高品質化が要求されてきており、外観、風合等の感性面と、寸法安定性等の物性面をすべて満足する高品質なものが要求されている。具体的には、外観、風合等に優れた人工皮革を得るために、該人工皮革を構成している繊維を極細化する方法が一般に用いられている。極細長繊維不織布の製造方法としては、2成分以上の複合長繊維からなる不織布の複合長繊維を長さ方向に分割処理する方法が主として適用される。しかし、この場合、不織布中に2種以上の繊維成分が存在することになり、1成分のみからなる極細長繊維不織布を得るには、一方の成分を除去するために化学薬品を使用せざるを得なかった。例えば、ポリエステルを除去する薬品としては苛性ソーダなどが用いられ、ポリアミドの場合はギ酸などが用いられ、ポリスチレンの場合はトリクロロエチレンなどが用いられる。このような方法では、化学薬品の取り扱いの危険性や環境汚染などの面から特殊な設備が必要となり、作業者の安全衛生面や製造コストの点で十分満足できるものではなかった。また、除去する成分とは別の成分が好ましくない影響を受けるため、複合繊維を構成する成分の組合せが限定されたり、除去すべき成分が十分除去できないままで使用せざるを得ず、満足のいく品質の不織布および人工皮革が得られない場合があった。
【0003】
一方、ポリビニルアルコール(以下、PVAと略記することもある)は水溶性のポリマーであって、その基本骨格と分子構造、形態、各種変性により水溶性の程度を変えることができることが知られている。また、PVAは生分解性であることが確認されている。地球環境的に、合成物を自然界といかに調和させるかが大きな課題となっている現在、このような基本性能を有するPVAおよびPVA系繊維は多いに注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、化学薬品などを用いることなく、水で処理することによる極細長繊維不織布の製造を可能とし、極細長繊維の製造を安定化させ、基材としての不織布の品質を改善することで、外観、風合等に優れた人工皮革を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水溶性熱可塑性ポリビニルアルコールと熱可塑性ポリマーで構成された溶融紡糸による複合長繊維不織布(いわゆるスパンボンド不織布)を用いることにより、化学薬品などを用いることなく、単なる水で処理することにより、人工皮革基材としての極細長繊維不織布の提供を可能としたものである。すなわち、本発明は、下記(a)および(b)の条件、(a)長繊維不織布(A)が、けん化度90〜99.99モル%である水溶性熱可塑性ポリビニルアルコール(C)および熱可塑性ポリマー(D)とからなる分割型複合長繊維によって構成される長繊維不織布を水で処理し、該分割型複合繊維を構成する水溶性熱可塑性ポリビニルアルコール(C)を溶解除去することにより得られる、熱可塑性ポリマー(D)の極細長繊維からなる不織布であること、(b)熱可塑性ポリマー(D)からなる極細長繊維の単繊維繊度が0.0005〜0.5dtexであること、を同時に満足する長繊維不織布(A)の内部に弾性重合体(B)が含浸されてなることを特徴とする人工皮革である。また、本発明は、長繊維不織布(A)とその内部に含浸された弾性重合体(B)からなる人工皮革を製造するに際し、
(1)けん化度90〜99.99モル%である水溶性熱可塑性ポリビニルアルコール(C)および熱可塑性ポリマー(D)より構成される分割型複合長繊維からなる長繊維不織布を製造する工程、
(2)該長繊維不織布の内部に弾性重合体(B)を含浸する工程、
(3)該分割型複合長繊維を単繊維繊度が0.0005〜0.5dtexの極細長繊維に変換する工程、
(1)(2)(3)の順または(1)(3)(2)の順で行うことを特徴とする人工皮革の製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の人工皮革は、まず、けん化度が90〜99.99モル%である水溶性熱可塑性PVA(C)および熱可塑性ポリマー(D)から分割型複合長繊維不織布(A)を作製する。該不織布は、溶融紡糸と直結したいわゆるスパンボンド不織布の製造方法によって効率良く製造することができる。この不織布を水で処理し、該分割型複合長繊維を構成する水溶性熱可塑性PVA(C)を溶解除去することにより熱可塑性ポリマー(D)からなる極細長繊維とする前または後、長繊維不織布に弾性重合体(B)を主体とする処理剤を含浸し固化する。かかる方法によって、極細長繊維不織布と弾性重合体とで構成された人工皮革を製造することができる。
【0007】
このようにして得られた人工皮革は、表面を起毛処理し染色することによってスエード調人工皮革となる。また、かかる人工皮革の表面に顔料を添加した仕上げ用の弾性重合体を塗布し、銀面被覆層を形成させて、銀付き調人工皮革を製造することも可能である。
【0008】
まず、けん化度が90〜99.99モル%である水溶性熱可塑性ポリビニルアルコール(C)および熱可塑性ポリマー(D)より構成される分割型複合長繊維からなる長繊維不織布を製造する工程にいて、以下に説明する。本発明におけるPVA(C)とは、PVAのホモポリマーは勿論のこと、例えば、共重合、末端変性、および後変性により官能基を導入した変性PVAも包括するものである。
【0009】
本発明に用いられるPVAの粘度平均重合度(以下、単に重合度と略記する)は200〜800が好ましく、230〜600がより好ましく、250〜500が特に好ましい。重合度が200未満の場合には紡糸時に十分な曳糸性が得られない場合があり、その結果として満足な人工皮革が得られない場合がある。一方、重合度が800を越えると溶融粘度が高すぎて紡糸ノズルからポリマーを吐出することができない場合がある。
【0010】
PVAの重合度(P)は、JIS−K6726に準じて測定される。すなわち、PVAを完全に再けん化し、精製した後、30℃の水中で測定した極限粘度[η](dl/g)から次式により求められるものである。
P=([η]×10/8.29)(1/0.62)
【0011】
本発明に用いられる水溶性熱可塑性PVA(C)のけん化度は90〜99.99モル%であり、92〜99.98モル%が好ましく、94〜99.96モル%がより好ましく、95〜99.95モル%が特に好ましい。けん化度が90モル%未満の場合には、PVAの熱安定性が悪く熱分解やゲル化によって満足な複合溶融紡糸を行うことができず、溶融紡糸と直結した本発明の複合長繊維不織布もできない。一方、けん化度が99.99モル%よりも大きいPVAは安定に製造することが困難である。
【0012】
PVAは、ビニルエステル系重合体のビニルエステル単位をけん化することにより得られる。ビニルエステル単位を形成するためのビニル化合物単量体としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニルおよびバーサティック酸ビニル等が挙げられ、これらの中でも本発明のPVAを得る点からは酢酸ビニルが好ましい。
【0013】
本発明の複合長繊維不織布を構成する1成分であるPVAは、ホモポリマーであっても共重合単位を導入した変成PVAであってもよいが、複合溶融紡糸性、親水性、繊維および不織布物性の観点からは、共重合単位を導入した変性PVAを用いることが好ましい。共重合単量体の種類としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン等のα−オレフィン類、アクリル酸およびその塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸およびその塩、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル等のメタクリル酸エステル類、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド等のアクリルアミド誘導体、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド等のメタクリルアミド誘導体、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、エチレングリコールビニルエーテル、1,3−プロパンジオールビニルエーテル、1,4−ブタンジオールビニルエーテル等のヒドロキシ基含有のビニルエーテル類、アリルアセテート、プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル等のアリルエーテル類、オキシアルキレン基を有する単量体、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル類、酢酸イソプロペニル、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、7−オクテン−1−オール、9−デセン−1−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オール等のヒドロキシ基含有のα−オレフィン類、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニルアミド類、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸または無水イタコン酸等に由来するカルボキシル基を有する単量体;エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等に由来するスルホン酸基を有する単量体;ビニロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、ビニロキシブチルトリメチルアンモニウムクロライド、ビニロキシエチルジメチルアミン、ビニロキシメチルジエチルアミン、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドジメチルアミン、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルアミン、アリルエチルアミン等に由来するカチオン基を有する単量体が挙げられる。これらの単量体の含有量は、通常20モル%以下である。
【0014】
これらの単量体の中でも、入手のしやすさなどから、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン等のα−オレフィン類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、エチレングリコールビニルエーテル、1,3−プロパンジオールビニルエーテル、1,4−ブタンジオールビニルエーテル等のヒドロキシ基含有のビニルエーテル類、アリルアセテート、プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル等のアリルエーテル類、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニルアミド類、オキシアルキレン基を有する単量体、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、7−オクテン−1−オール、9−デセン−1−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オール等のヒドロキシ基含有のα−オレフィン類に由来する単量体が好ましい。
【0015】
特に、共重合性、溶融紡糸性および繊維物性等の観点からエチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテンの炭素数4以下のα−オレフィン類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類がより好ましい。炭素数4以下のα−オレフィン類および/またはビニルエーテル類に由来する単位は、PVA中に0.1〜15モル%存在していることが好ましく、2〜13モル%がより好ましい。
さらに、繊維物性が高くなることから、α−オレフィンとしてエチレンが導入された変性PVAを使用することが特に好ましい。エチレン単位の含有量としては3〜15モル%が好ましく、5〜13モル%がより好ましい。
【0016】
本発明で使用するPVAは、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などの公知の方法が挙げられる。その中でも、無溶媒あるいはアルコールなどの溶媒中で重合する塊状重合法や溶液重合法が通常採用される。溶液重合時に溶媒として使用されるアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコールなどの低級アルコールが挙げられる。共重合に使用される開始剤としては、α,α'-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−バレロニトリル)、過酸化ベンゾイル、n−プロピルパーオキシカーボネートなどのアゾ系開始剤または過酸化物系開始剤などの公知の開始剤が挙げられる。重合温度については特に制限はないが、0℃〜200℃の範囲が適当である。
【0017】
本発明で使用するPVA(C)におけるアルカリ金属イオン(E)の含有割合は、PVA(C)100質量部に対してナトリウムイオン換算で0.0001〜0.05質量部が好ましく、0.0001〜0.03質量部がより好ましく、0.0002〜0.01質量部が特に好ましい。アルカリ金属イオンの含有割合が0.0001質量部未満の場合には工業的に製造困難となりやすい。またアルカリ金属イオンの含有量が0.05質量部より多い場合には複合溶融紡糸時の分解、ゲル化および断糸が起こりやすく、安定に繊維化することができない場合がある。なお、アルカリ金属イオンとしては、カリウムイオン、ナトリウムイオン等が挙げられる。
【0018】
本発明において、特定量のアルカリ金属イオン(E)をPVA中に含有させる方法は特に制限されず、PVAを重合した後にアルカリ金属イオン含有の化合物を添加する方法、ビニルエステルの重合体を溶媒中においてけん化するに際し、けん化触媒としてアルカリイオンを含有するアルカリ性物質を使用することによりPVA中にアルカリ金属イオンを配合し、けん化して得られたPVAを洗浄液で洗浄することにより、PVA中に含まれるアルカリ金属イオン含有量を制御する方法などが挙げられるがけん化と金属イオンを含有させる工程を一度に行うことができる点で後者のほうが好ましい。
なお、アルカリ金属イオンの含有量は、原子吸光法で求めることができる。
【0019】
けん化触媒として使用するアルカリ性物質としては、水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムが挙げられる。けん化触媒に使用するアルカリ性物質のモル比は、酢酸ビニル単位に対して0.004〜0.5が好ましく、0.005〜0.05が特に好ましい。けん化触媒は、けん化反応の初期に一括添加しても良いし、けん化反応の途中で追加添加しても良い。
けん化反応の溶媒としては、メタノール、酢酸メチル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。これらの溶媒の中でもメタノールが好ましく、含水率を0.001〜1質量%に制御したメタノールがより好ましく、含水率を0.003〜0.9質量%に制御したメタノールがより好ましく、含水率を0.005〜0.8質量%に制御したメタノールが特に好ましい。洗浄液としては、メタノール、アセトン、酢酸メチル、酢酸エチル、ヘキサン、水などが挙げられ、これらの中でもメタノール、酢酸メチル、水の単独もしくは混合液がより好ましい。
洗浄液の量としてはアルカリ金属イオン(E)の含有割合を満足するように設定されるが、通常、PVA100質量部に対して、300〜10000質量部が好ましく、500〜5000質量部がより好ましい。洗浄温度としては、5〜80℃が好ましく、20〜70℃がより好ましい。洗浄時間としては20分間〜100時間が好ましく、1時間〜50時間がより好ましい。
【0020】
本発明で使用するPVA(C)における25℃におけるpKaが5.0以下の酸基を有する酸(F)の含有割合は、下記で表すαが0.01〜1であることが好ましく、0.03〜0.8がより好ましく、0.05〜0.6が特に好ましい。本発明では、下記に表すαの式中の酸(F)の含有率は中和滴定法で求めた値を酢酸に換算したものを意味する。pKaとは、酸の解離定数をKaとするとき、pKa=−logKaで定義したものである。酸(F)のpKaが5.0を越える酸基を有する酸を用いた場合および酸(F)含有割合が下記で表すαで0.01〜1から外れる場合は、複合溶融紡糸時のPVAの分解、ゲル化および断糸が発生しやすく、安定に繊維化することができない場合がある。なお、25℃におけるpKaが5.0以下の酸基を有する酸(F)としては、酢酸、リン酸、第一リン酸ナトリウム等が挙げられる。
α={ポリビニルアルコール中の酸(F)含有率(質量%)}/{ポリビニルアルコール中のアルカリ金属イオン(E)含有率(質量%)}
【0021】
本発明において、25℃におけるpKaが5.0以下の酸基を有する酸(F)をPVA中に特定量含有させる方法は特に制限されず、ビニルエステルの重合体を溶媒中においてけん化した後に、pKaが5.0以下の酸基を有する酸を使用することによりPVA中に該酸を配合し、けん化して得られたPVAを洗浄液で洗浄することにより、PVA中に含まれる酸含有量を制御する方法、乾燥したPVAを酸を含有する溶媒で処理することにより特定量の酸を含有させる方法、PVAのペレットを作製する際に特定量の酸を添加することによって含有させる方法等が挙げられる。
なお、酸の含有量は、PVAからのメタノール抽出分を水酸化ナトリウム水溶液によって中和滴定することで求めることができる。
【0022】
また本発明の目的や効果を損なわない範囲で、PVAには融点や溶融粘度を調整する等の目的で可塑剤を添加することが可能である。可塑剤としては、従来公知のもの全てが使用できるが、ジグリセリン、ポリグリセリンアルキルモノカルボン酸エステル類、グリコール類にエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドを付加したものが好適に使用される。そのなかでも、ソルビトール1モルに対してエチレンオキサイドを1〜30モル%付加した化合物が好ましい。
【0023】
本発明で使用されるPVAは生分解性を有しており、活性汚泥処理あるいは土壌に埋めておくと分解されて水と二酸化炭素になる。PVAを溶解した後の廃液の処理には活性汚泥法が好ましい。該PVA水溶液を活性汚泥で連続処理すると2日間から1ヶ月で分解される。また、本発明に用いるPVAは燃焼熱が低く、焼却炉に対する負荷が小さいので、PVAを溶解した排水を乾燥させてPVAを焼却処理してもよい。
【0024】
また、本発明に用いる熱可塑性ポリマー(D)は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル、ポリ乳酸、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリヒドロキシブチレート-ポリヒドロキシバリレート共重合体、ポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステルおよびその共重合体、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン10、ナイロン12、ナイロン612等の脂肪族ポリアミドおよびその共重合体、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィンおよびその共重合体、エチレン単位を20モル%から70モル%含有するエチレン−ビニルアルコール系共重合体、ポリスチレン系、ポリジエン系、塩素系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、フッ素系のエラストマー等の中から少なくとも一種類を選んで用いることができる。本発明において用いられるPVAとの複合紡糸性が良好であるという点、不織布および人工皮革としての性能に優れる点からは、熱可塑性ポリマーとして、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ナイロン6、ナイロン66、ポリプロピレン、ポリエチレンおよびエチレン単位を20モル%から70モル%含有するエチレン−ビニルアルコール系共重合体を用いることが好ましい。
【0025】
本発明に用いるPVA(C)と熱可塑性ポリマー(D)とからなる複合長繊維不織布の(C)と(D)の質量比は5/95〜95/5であり、10/90〜90/10がより好ましい。好適な範囲を外れた場合は、複合した効果が現れない場合がある。
【0026】
また本発明の目的や効果を損なわない範囲で、熱可塑性PVAおよび熱可塑性ポリマーには必要に応じて銅化合物等の等の安定剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、可塑剤、潤滑剤、結晶化速度遅延剤を重合反応時、またはその後の工程で添加することができる。特に熱安定剤としてヒンダードフェノール等の有機系安定剤、ヨウ化銅等のハロゲン化銅化合物、ヨウ化カリウム等のハロゲン化アルカリ金属化合物を添加すると、繊維化の際の溶融滞留安定性が向上するので好ましい。
【0027】
また必要に応じて平均粒子径が0.01μm以上5μm以下の微粒子を0.05質量%以上10質量%以下、重合反応時、またはその後の工程で添加することができる。微粒子の種類は特に限定されず、たとえばシリカアルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の不活性微粒子を添加することができ、これらは単独で使用しても2種以上併用しても良い。特に平均粒子径が0.02μm以上1μm以下の無機微粒子が好ましく、紡糸性、延伸性が向上する。
【0028】
次に、本発明に用いるPVA(C)と熱可塑性ポリマー(D)とからなる長繊維で構成された複合不織布の製造方法について説明する。本発明の長繊維で構成された複合不織布は、溶融紡糸と直結したいわゆるスパンボンド不織布の製造方法によって効率良く製造することができる。
【0029】
例えば、PVA(C)と熱可塑性ポリマー(D)とをそれぞれ別の押し出し機で溶融混練し、引き続き同一溶融したポリマー流を紡糸頭に導き、流量を計量し紡糸ノズル孔から吐出させ、この吐出複合繊維を冷却装置により冷却せしめた後、エアジェット・ノズルのような吸引装置を用いて、目的の繊度となるように、1000〜6000m/分の複合繊維の引取り速度に該当する速度で高速気流により牽引細化させた後、開繊させながら移動式の捕集面の上に堆積させて不織布ウエブを形成させ、引き続きこのウエブを部分圧着して巻き取ることによって複合長繊維不織布を得ることができる。
【0030】
本発明の複合長繊維不織布を構成する複合長繊維の複合断面としては、分割性や分割後の極細長繊維の均一性、不織布および人工皮革としての品質、物性等を考慮すると、分割成分がくさび型または扇型の形状を呈する放射状分割型複合繊維、分割成分が短冊状の形状を呈する多層貼り合せ型の分割型複合繊維、マトリクス中に複数の分割成分が分散した形状の海島型複合繊維を有するものが好ましい。
【0031】
本発明において複合長繊維不織布を構成する繊維化の条件は、ポリマーの組合せ、複合断面に応じて適宜設定する必要があるが、主に、以下のような点に留意して繊維化条件を決めることが望ましい。
紡糸口金温度は、複合長繊維を構成するポリマーのうち高い融点を持つポリマの融点をMpとするとき(Mp+10)℃〜(Mp+80)℃が好ましく、せん断速度(γ)500〜25000sec−1、ドラフト(V)50〜2000で紡糸することが好ましい。また、複合するポリマーの組み合わせから見た場合、紡糸時における口金温度とノズル通過時のせん断速度で測定したときの溶融粘度が近接したポリマーを組合せて複合紡糸することが紡糸安定性の面から好ましい。
【0032】
本発明におけるPVAの融点Tmとは、示差走査熱量計(DSC:例えばMettler社TA3000)で観察される主吸熱ピークのピーク温度である。せん断速度(γ)は、ノズル半径をr(cm)、単孔あたりの重合体吐出量をQ(cm3/sec)とするときγ=4Q/πrで計算される。またドラフトVは、引取速度をA(m/分)とするときV=5A・πr/3Qで計算される。
【0033】
本発明の複合繊維を製造するに際して、紡糸口金温度が複合長繊維を構成するポリマーのうち高い融点を持つポリマーの融点Mp+10℃より低い温度では、該ポリマーの溶融粘度が高すぎて、高速気流による曳糸・細化性に劣り、またMp+80℃を越えるとPVAが熱分解しやすくなるために安定した紡糸がしにくい。また、せん断速度は500sec−1よりも低いと断糸しやすく、25000sec−1より高いとノズルの背圧が高くなり紡糸性が低下する傾向にある。ドラフトは50より低いと繊度むらが大きくなり安定に紡糸しにくくなり、ドラフトが2000より高くなると断糸しやすくなる。
【0034】
本発明においては、エアジェット・ノズルのような吸引装置を用いて吐出複合繊維を牽引細化させるに際し、1000〜6000m/分の複合繊維の引取り速度に該当する速度で高速気流により牽引細化させることが好ましい。吸引装置による複合繊維の引取り条件は、紡糸ノズル孔から吐出する溶融ポリマーの溶融粘度、吐出速度、紡糸ノズル温度、冷却条件などにより適宜選択するが、1000m/分未満では、吐出複合繊維の冷却固化遅れによる隣接複合繊維間の融着が起こる場合があり、また複合繊維の配向・結晶化が進みにくく、得られる複合不織布は、粗雑で機械的強度の低いものになってしまいう傾向がある。一方、6000m/分を越えると、吐出複合繊維の曳糸・細化性が追随しにくく複合繊維の切断が発生して、安定した複合長繊維不織布の製造を行ないにくい。
さらに、本発明のPVA系複合長繊維不織布を安定に製造するに際し、紡糸ノズル孔とエアジェット・ノズルのような吸引装置との間隔は30〜200cmであることが重要である。該間隔は使用するポリマー、組成、上記で述べた紡糸条件にもよるが、該間隔が30cmより小さい場合には、吐出複合繊維の冷却固化遅れによる隣接複合繊維間の融着が起こる場合があり、また複合繊維の配向・結晶化が進まず、得られる複合不織布は、粗雑で機械的強度の低いものになってしまい好ましくない。一方、200cmを越える場合には、吐出複合繊維の冷却固化が進みすぎて吐出複合繊維の曳糸・細化性が追随できず複合繊維の切断が発生して、安定した複合長繊維不織布の製造を行ないにくい。
【0035】
次に、該分割型複合長繊維を単繊維繊度が0.0005〜0.5dtexの極細長繊維に変換する工程において、本発明では複合長繊維不織布からPVA(C)を水で溶解除去することにより、人工皮革基材となる熱可塑性ポリマー(D)の分割極細長繊維不織布(A)を製造することが重要である。複合長繊維不織布からPVA(C)を水抽出する方法に特に制約はなく、染色機等の熱水中で処理する方法やウォータージェット法のように高圧水流を噴射する方法等、任意の方法を適宜選択することができる。抽出水は中性でかまわないし、アルカリ水溶液、酸性水溶液、あるいは界面活性剤等を添加した水溶液であっても良い。抽出処理温度は目的に応じて適宜調整すればよいが、処理温度は高いほど処理時間が短くなる。熱水を用いて抽出する場合には、50℃以上で処理するのが好ましく、80℃以上で抽出処理を行うのが特に好ましい。また、ウォータージェット法は、PVAの溶解除去と同時に分割極細長繊維間の接合が可能という点で、非常に有効な方法ある。また、PVA(C)を溶解除去し極細長繊維に変換する工程は弾性重合体(B)の含浸の前後いずれでもかまわない。
【0036】
本発明では、複合長繊維不織布よりPVA(C)を水で溶解除去して得られる熱可塑性ポリマー(D)の分割極細長繊維の各々が0.0005〜0.5dtexの繊度を有し、0.001〜0.45dtexの繊度を有することが好ましく、0.002〜0.4dtexの繊度を有することがより好ましく、0.005〜0.35dtexの繊度を有することが特に好ましい。分割極細長繊維の繊度が0.0005dtex未満の場合には、極細繊維の繊維強度が低くなり、長繊維不織布としての機能を十分に果たすことができず、その結果、品質の良好な人工皮革を製造することができない。一方、分割極細繊維の繊度が0.5dtexよりも大きい場合には、極細化が十分でなく、人工皮革の柔軟性が低下する。
【0037】
本発明では、以上のようにして得られる複合長繊維不織布および分割極細長繊維不織布を熱エンボス法、エマルジョン接着法、ウォータージェット法、ニードルパンチ法、超音波シール法、粉末ドット接着法、スルーエアー法、ステッチボンド法等の接合方法により形態を保持する方法が採用される。その中でも、極細長繊維不織布および人工皮革としての外観、品質等の観点から、熱エンボス法、ウォータージェット法、ニードルパンチ法が特に好ましい。接合をどの段階で行うかについて特に制限はなく、必要に応じて適宜実施することが可能である。例えば、PVAを水抽出する前であってもよいし、分割極細化の後でもよい。
【0038】
さらに、本発明で得られる極細長繊維不織布は、単独で使用するのみではなく、ホモの長繊維不織布、メルトブローン等の他の方法で製造される不織布等と積層して用いることも可能であり、上記の用途に用いる場合、実用機能をさらに付与することができる。本発明で得られる極細長繊維不織布、人工皮革とした際の厚さ等を考慮して目的に応じた形態にする必要が有るが、目付けとしては50〜3000g/m、より好ましくは70〜1000g/m、厚みとしては0.2〜20mm、より好ましくは0.5〜10mmの範囲が工程中での取り扱いの容易さの観点から好ましい。
【0039】
次に、長繊維不織布の内部に弾性重合体(B)を含浸する工程において、本発明に用いる弾性重合体(B)としては、例えば、平均分子量500〜3000のポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリエステルポリエーテルジオール等のポリオール;4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の芳香族系、脂環族系、脂肪族系の有機ジイソシアネート;エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、イソホロンジアミン等の2個以上の活性水素を有する鎖伸長剤を反応して得られたポリウレタンを挙げることができ、必要に応じてポリエステルエラストマー、スチレン−イソプレンブロック共重合体の水素添加物などを添加することもできる。弾性重合体(B)を溶剤に溶解あるいは水などの非溶剤中に分散させて重合体液としたのち、該不織布に含浸し、重合体の非溶剤で処理して湿式凝固させるか、あるいは熱処理や熱水処理などを施して乾式凝固や熱水凝固あるいは感熱ゲル化処理を施す。中でも、有機溶剤を使用することなく環境への負荷が少ない点から、水分散型エマルジョンを含浸付与して得られるものであることが好適な例として挙げられる。
【0040】
上述の極細繊維不織布(A)と弾性重合体(B)との割合は、90/10〜50/50の範囲が好ましい。とくに人工皮革として、皮革の特性を強調したい場合には弾性重合体の量は少ないことが好ましく、反発特性を強調したい場合には弾性重合体の量は多いほうが好ましい。得られた人工皮革の厚みは、用途に応じて任意に選択でき、特に限定されるものではないが、好ましくは0.3mm〜4mm、特に好ましくは0.5mm〜3.0mmの範囲である。また目付は、風合いおよび充実感の点で好ましくは120g/m〜1600g/m、特に好ましくは200g/m〜1200g/mの範囲である。
【0041】
また、かかる弾性重合体には必要に応じて着色剤、凝固調整剤、酸化防止剤、分散剤等の添加物が配合されていてもよい。
【0042】
本発明の人工皮革の肝心な点は、上記のように、基材となる極細長繊維不織布を合理的に提供することにある。従って、本発明は、不織布および人工皮革の目付や引張強度、引張伸度、引裂強度等の機械的特性や厚さ、嵩高性等の形態特性、あるいは柔軟性等の特性については特に制約されるものではなく、通常、設定できる範囲内で適宜選択することができる。
【0043】
【実施例】
次に本発明を具体的に実施例で説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例において、各物性値は以下のようにして測定した。なお、実施例中の部及び%はことわりのない限り質量に関するものである。
【0044】
[PVAの分析方法]
PVAの分析方法は特に記載のない限りはJIS−K6726に従った。
変性量は変性ポリビニルエステルあるいは変性PVAを用いて500MHz1H−NMR(JEOL GX−500)装置による測定から求めた。
アルカリ金属イオンの含有量は原子吸光法で求めた。
【0045】
[PVA中の酸の含有量の分析方法]
絶乾したPVA20gを使用して、メタノール100mLを用いてメタノールソックスレー抽出を3日間行った。抽出液50mLに蒸留水50mLおよびフェノールフタレインを数滴加え、抽出液中の酸を1/1000Nの水酸化ナトリウム水溶液により中和滴定し、わずかに赤色を呈したところを終点とした。次式によりPVA中の含有酸量を酢酸に換算した。
酢酸(%)=(0.12×滴定量mL×100)/(1000×20)
【0046】
[融点]
PVAの融点は、DSC(メトラー社、TA3000)を用いて、窒素中、昇温速度10℃/分で250℃まで昇温後室温まで冷却し、再度昇温速度10℃/分で250℃まで昇温した場合のPVAの融点を示す吸熱ピークのピークトップの温度を調べた。
【0047】
[紡糸状態]
溶融紡糸の状態を観察して次の基準で評価した。
◎:極めて良好 ○:良好、
△:やや難あり ×:不良
【0048】
[不織布の状態]
得られた不織布を目視観察および手触観察して次の基準で評価した。
◎:均質で極めて良好 ○:ほぼ均質で良好、
△:やや難あり ×:不良
【0049】
[不織布および皮革の目付、厚さ]
JIS L1906に準じて測定した。
【0050】
[皮革の引裂強力]
JIS L1906に準じ、縦方向および横方向について測定し、その平均値で示した。
【0051】
[皮革の外観]
◎:平滑かつ緻密で極めて良好 ○:平滑かつ緻密で良好
△:やや難あり ×:不良
【0052】
[皮革の風合い]
◎:柔らかく滑らかで極めて良好 ○:柔らかくて良好
△:やや難あり ×:不良
【0053】
実施例−1
[エチレン変性PVAの製造]
撹拌機、窒素導入口、エチレン導入口および開始剤添加口を備えた100L加圧反応槽に酢酸ビニル29.0kgおよびメタノール31.0kgを仕込み、60℃に昇温した後30分間窒素バブリングにより系中を窒素置換した。次いで反応槽圧力が5.9kg/cm(5.8×10Pa)となるようにエチレンを導入仕込みした。開始剤として2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(AMV)をメタノールに溶解した濃度2.8g/L溶液を調整し、窒素ガスによるバブリングを行って窒素置換した。上記の重合槽内温を60℃に調整した後、上記の開始剤溶液170mlを注入し重合を開始した。重合中はエチレンを導入して反応槽圧力を5.9kg/cm(5.8×10Pa)に、重合温度を60℃に維持し、上記の開始剤溶液を用いて610ml/hrでAMVを連続添加して重合を実施した。10時間後に重合率が70%となったところで冷却して重合を停止した。反応槽を開放して脱エチレンした後、窒素ガスをバブリングして脱エチレンを完全に行った。次いで減圧下に未反応酢酸ビニルモノマーを除去しポリ酢酸ビニルのメタノール溶液とした。
【0054】
得られた該ポリ酢酸ビニル溶液にメタノールを加えて濃度が50%となるように調整したポリ酢酸ビニルのメタノール溶液200g(溶液中のポリ酢酸ビニル100g)に、46.5g(ポリ酢酸ビニル中の酢酸ビニルユニットに対してモル比(MR)0.10)のアルカリ溶液(NaOHの10%メタノール溶液)を添加してけん化を行った。アルカリ添加後約2分で系がゲル化したものを粉砕器にて粉砕し、60℃で1時間放置してけん化を進行させた後、0.5%酢酸濃度の水/メタノール=20/80混合溶液1000gを加えて残存するアルカリを中和した。フェノールフタレイン指示薬を用いて中和の終了を確認後、濾別して得られた白色固体のPVAに水/メタノール=20/80の混合溶液2000gを加えて室温で3時間放置洗浄した。上記洗浄操作を3回繰り返した後、さらにメタノール1000gを加えて室温で3時間放置洗浄した。その後、遠心脱液して得られたPVAを乾燥機中70℃で2日間放置して乾燥PVA(PVA−1)を得た。
【0055】
得られたエチレン変性PVAのけん化度は98.4モル%であった。また該変性PVAを灰化させた後、酸に溶解したものを用いて原子吸光光度計により測定したナトリウムの含有量は、変性PVA100質量部に対して0.001質量部であった。続いて、上記で得た変性PVAを50℃で10時間真空乾燥させた絶乾のPVA20gを、メタノール100mLを用いてメタノールソックスレー抽出を3日間行った。抽出液50mLに蒸留水50mLおよびフェノールフタレインを数滴加え、抽出液中の酸を1/1000Nの水酸化ナトリウム水溶液での中和滴定により測定した酢酸の含有量は、変性PVA100質量部に対して0.00008質量部であり、PVA中の酢酸とナトリウムイオンの比を表す値αは0.08であった。
【0056】
また、重合後未反応酢酸ビニルモノマーを除去して得られたポリ酢酸ビニルのメタノール溶液をn−ヘキサンに沈殿、アセトンで溶解する再沈精製を3回行った後、80℃で3日間減圧乾燥を行って精製ポリ酢酸ビニルを得た。該ポリ酢酸ビニルをDMSO−d6に溶解し、500MHzプロトンNMR(JEOL GX−500)を用いて80℃で測定したところ、エチレンの含有量は10モル%であった。上記のポリ酢酸ビニルのメタノール溶液をアルカリモル比0.5で鹸化した後、粉砕したものを60℃で5時間放置して鹸化を進行させた後、メタノールソックスレーを3日間実施し、次いで80℃で3日間減圧乾燥を行って精製されたエチレン変性PVAを得た。該PVAの平均重合度を常法のJIS K6726に準じて測定したところ330であった。さらに該精製された変性PVAの5%水溶液を調整し厚み10ミクロンのキャスト製フィルムを作製した。該フィルムを80℃で1日間減圧乾燥を行った後に、DSC(メトラー社、TA3000)を用いて、前述の方法によりPVAの融点を測定したところ206℃であった(表1)。
【0057】
【表1】
Figure 0004021238
【0058】
上記で得られたPVAを東洋精機(株)ラボプラストミル(2軸、20mmφ、L/D=28)を用いて設定温度220℃、スクリュー回転数100rpmで溶融押出することによりペレットを製造した(表1)。
【0059】
上記で得られたPVA(PVA−1)ペレットと、固有粘度が0.7、融点が255℃のポリエチレンテレフタレート(PET)を準備し、それぞれのポリマーを別の押し出し機で、PVA側を220℃±1℃に、PET側を285℃±1℃に加熱して溶融混練し、不織布を構成する複合長繊維の繊維軸に直交する繊維断面に占める質量比率がPVA/PET=30/70になるように285℃の16分割型の複合紡糸パック(図1)に導き、ノズル径0.35mmφ×1008ホール、吐出量625g/分、せん断速度2500sec−1の条件で紡糸口金から吐出させ、紡出フィラメント群を20℃の冷却風で冷却しながら、ノズルから80cmの距離にあるエジェクターにより高速エアーで3000m/分の引取り速度、ドラフト410で牽引細化させ、開繊したフィラメント群をエンドレスに回転している捕集コンベア装置上に捕集堆積させ長繊維ウエブを形成させた。紡糸状態は、断糸は全く見られず、断面形状も極めて良好出あった。
【0060】
次いで、このウエブを150℃に加熱した凹凸柄エンボスロールとフラットロールとの間で、線圧50kg/cmの圧力下で通過させ、エンボス部分熱圧着させることにより、単繊維繊度1.85dtexの長繊維からなる目付171g/mの16分割型複合長繊維不織布を得た。得られた不織布は均質なもので極めて良好であった。複合長繊維不織布の製造条件および製造結果を表2に記載する。
【0061】
【表2】
Figure 0004021238
【0062】
得られた複合長繊維不織布約50mについて、ウォータージェット法(水圧150kg/cm、不織布通過速度3m/分)により、複合長繊維の分割および接合(絡合)処理を実施した。さらに、サーキュラー型染色機(水浴700L、90℃、不織布回転速度約50m/分)を用い、30分間×2回、熱水中で処理することにより、複合長繊維不織布中のPVA成分を完全に抽出除去した。PVA抽出の完了は、不織布をヨウ素溶液で呈色させることにより確認した。次いで、このウェブを80℃熱風乾燥機中を通して約1分間乾燥させることにより、ポリエチレンテレフタレートの極細長繊維不織布を得た。得られた極細長繊維不織布の繊度、目付、厚さについて評価した結果を表3に示す。
【0063】
【表3】
Figure 0004021238
【0064】
次に、上記で得られた極細長繊維不織布にポリウレタン15%のジメチルホルムアミド溶液を含浸付与し、水浴中にて凝固させることで、極細長繊維により構成された不織布内にポリウレタンが含浸された人工皮革を得た。
得られた人工皮革の目付、引張強力、外観、風合いについて評価した結果を表3に示す。
【0065】
実施例−2
実施例−1と同様の方法でポリエチレンテレフタレートの極細長繊維不織布を製造した後、得られた不織布を2枚積層し、ニードルパンチ法による接合(絡合)処理を実施し、目付254g/mの極細長繊維不織布を作製した。次いで、該長繊維不織布にポリウレタンを含浸させることで、目付447g/mの人工皮革を得た。得られた極細長繊維不織布および人工皮革の物性評価結果を表3に示す。
【0066】
実施例−3〜11
実施例−1で用いたPVAの代わりに表1に記載するPVAを用い、表2に記載する型状の複合紡糸用口金、ポリマーを用い、表2に記載する紡糸条件を採用し、適宜ノズル−エジェクター間距離およびラインネット速度を調整する以外は実施例−1と全く同じ条件下にてPVA系複合長繊維からなる不織ウエブを得た後、表2に記載するエンボス処理温度にて部分熱圧着して複合長繊維不織布とした。次いで、実施例−1と全く同じ条件下にて水流絡合処理およびPVA抽出処理を実施し、さらに該長繊維不織布にポリウレタンを含浸させることで人工皮革を得た。複合繊維成分の質量比率はパックへのポリマー導入量を変えることで調整させた。また、実施例−8の貼り合せ型複合繊維は、図2の断面でPVA(C)が5層部分、熱可塑性ポリマー(D)が6層部分となるように導き、実施例−9の海島型複合繊維は、PVA(C)が海成分、熱可塑性ポリマー(D)が島成分(400島)となるように導いた。得られた極細長繊維不織布および人工皮革の物性評価結果を表3に示す。
【0067】
実施例−12および実施例−13
実施例1のエンボス部分熱圧着させて得られた複合長繊維不織布にニードルパンチ法による絡合処理を実施し、その内部にポリウレタン15%エマルジョン液を含浸付与し、感熱ゲル化凝固を行ない、その後サーキュラー型染色機(水浴700L、90℃、不織布回転速度約50m/分)を用いて30分間×2回、熱水中で処理することにより、複合長繊維不織布中のPVA成分を完全に抽出除去した。PVA抽出の完了は、不織布をヨウ素溶液で呈色させることにより確認した。次いで、80熱風乾燥機中を通して約1分間乾燥させることにより、実施例−12の人工皮革を得た。実施例−3の複合長繊維を用いる以外は実施例−12と同様の処理を行って実施例−13の人工皮革を得た。得られた人工皮革の目付、厚さ、引裂強力、外観および風合いについて評価した結果を表3に示す。
【0068】
比較例−1
実施例−1で用いたPVAの代わりに表1に記載するPVAを用い、表2に記載するポリマー、紡糸条件を採用し、適宜ノズル−エジェクター間距離およびラインネット速度を調整する以外は実施例−1と全く同じ条件下にてPVA系複合長繊維からなる不織布の製造を実施した。紡糸性および得られた不織布の状態の結果を表2に示す。
比較例−1に示したPVAを用いると、PVAの熱分解による酢酸を含むガス発生とゲル化のために断糸多発し、安定な繊維形成ができず、不織布形成および人工皮革の製造もできなかった。
【0069】
比較例−2および比較例−3
実施例−1と同様のPVAを用い、表2に記載する型状の複合紡糸用口金、ポリマーを用い、表2に記載する紡糸条件を採用し、適宜ノズル−エジェクター間距離およびラインネット速度を調整する以外は実施例−1と全く同じ条件下にてPVA系複合長繊維からなる不織ウエブを得た後、表2に記載するエンボス処理温度にて部分熱圧着して複合長繊維不織布とした。次いで、実施例2と全く同じ条件下にて水流絡合処理およびPVA抽出処理を実施して分割極細繊維不織布とした後、ポリウレタンを含浸させることにより人工皮革を作製した。
複合繊維成分の質量比率はパックへのポリマー導入量を変えることで調整させた。また、比較例−2の海島型複合繊維は、PVA(C)が海成分、熱可塑性ポリマー(D)が島成分(600島)となるように導いた。
得られた極細長繊維不織布および人工皮革の物性評価結果を表3に示す。
【0070】
比較例−2で得られた人工皮革については、PVA抽出後の分割極細長繊維の繊度が小さすぎるため、人工皮革の強度が著しく低下した。
比較例−3で得られた人工皮革については、PVA抽出後の分割極細長繊維の繊度が大きすぎるため、柔軟性が低く、人工皮革としての風合いが不十分であった。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、水溶性熱可塑性ポリビニルアルコールと熱可塑性ポリマーで構成された溶融紡糸による複合長繊維不織布(いわゆるスパンボンド不織布)を用いることで、化学薬品などを使用することなく、水で処理することによる極細長繊維不織布の製造が可能となり、極細繊維の製造を安定化させ、基材としての不織布の品質が改善されることで、外観、風合等に優れた人工皮革の提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用される分割型複合長繊維の複合形態の一例を示す繊維断面図。
【図2】本発明で使用される分割型複合長繊維の複合形態の他の例を示す繊維断面図。
【符号の説明】
C 水溶性熱可塑性ポリビニルアルコール
D 熱可塑性ポリマー

Claims (8)

  1. 下記(a)および(b)の条件、
    (a)長繊維不織布(A)が、けん化度90〜99.99モル%である水溶性熱可塑性ポリビニルアルコール(C)および熱可塑性ポリマー(D)とからなる分割型複合長繊維によって構成される長繊維不織布を水で処理し、該分割型複合繊維を構成する水溶性熱可塑性ポリビニルアルコール(C)を溶解除去することにより得られる、熱可塑性ポリマー(D)の極細長繊維からなる不織布であること、
    (b)熱可塑性ポリマー(D)からなる極細長繊維の単繊維繊度が0.0005〜0.5dtexであること、
    を同時に満足する長繊維不織布(A)の内部に弾性重合体(B)が含浸されてなることを特徴とする人工皮革。
  2. 長繊維不織布(A)が、熱エンボス法、ウォータージェット法、およびニードルパンチ法からなる群より選ばれる少なくとも1つの手段を用いて接合してなる請求項1に記載の人工皮革。
  3. 熱可塑性ポリビニルアルコール(C)が、炭素数4以下のαオレフィン単位および/またはビニルエーテル単位を0.1〜15モル%含有する変性ポリビニルアルコールである請求項1または2に記載の人工皮革。
  4. 熱可塑性ポリビニルアルコール(C)が、エチレン単位を3〜15モル%含有する変性ポリビニルアルコールである請求項1〜3のいずれか1項に記載の人工皮革。
  5. 熱可塑性ポリビニルアルコール(C)が、ポリビニルアルコール(C)100質量部に対してアルカリ金属イオン(E)をナトリウムイオン換算で0.0001〜0.05質量部含有するポリビニルアルコールである請求項1〜4のいずれか1項に記載の人工皮革。
  6. ポリビニルアルコール(C)が、ポリビニルアルコール(C)に対して、25℃におけるpKaが5.0以下の酸基を有する酸(F)を下式で示すαが0.01≦α≦1を満足するように含有するポリビニルアルコールである請求項1〜5のいずれか1項に記載の人工皮革。
    α={ポリビニルアルコール中の酸(F)含有率(%)}/{ポリビニルアルコール中のアルカリ金属イオン(E)含有率(%)}
  7. 熱可塑性ポリマー(D)が、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィンおよびエチレン単位を20〜70モル%含有するエチレン−ビニルアルコール系共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種の熱可塑性ポリマーである請求項1〜6のいずれか1項に記載の人工皮革。
  8. 長繊維不織布(A)とその内部に含浸された弾性重合体(B)からなる人工皮革を製造するに際し、
    (1)けん化度90〜99.99モル%である水溶性熱可塑性ポリビニルアルコール(C)および熱可塑性ポリマー(D)より構成される分割型複合長繊維からなる長繊維不織布を製造する工程、
    (2)該長繊維不織布の内部に弾性重合体(B)を含浸する工程、
    (3)該分割型複合長繊維を単繊維繊度が0.0005〜0.5dtexの極細長繊維に変換する工程、
    (1)(2)(3)の順または(1)(3)(2)の順で行うことを特徴とする人工皮革の製造方法。
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