JP4018424B2 - Chair - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、簡易な構成を通じてその座り心地を有効に向上させた椅子に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
椅子において、その座り心地の良否は、身体に与える影響、執務効率等に与える影響の極めて大きいファクターであり、椅子の基本機能として最も重視されるところである。このため、従来より、背凭れ傾動、背座ロッキング、ランバーサポート等々、種々の機構を通じて、座り心地を向上させるための追求が多角的になされ、椅子の高機能化が進んでいる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような高機能化は、通常、多くの機構部品の増加を伴うため、それを許容できるような椅子であるならばまだしも、簡易形の椅子においては到底採用し難いことが多い。
【０００４】
例えば、近時考えられているものに、個体差に応じたバックアップ機能が得られるように背凭れの形状を変化させ得る機能や、背凭れの上部のみを後傾可能として身体をリフレッシュさせる機能などがある。これらを通常考えられる手法によって同時に取り入れようとする場合、背凭れ内部に可動部品を埋め込んだり、背支桿の上端部に肩支持部をサポートする部材を反力機構を用いて取り付けるのが通例である。しかしながら、このように個別に機構部品を取り入れたのでは無駄が多い上に、背凭れの形状変化を実現するための機構が背凭れを厚肉なものにし、肩支持部も部分的に反力を働かせたのでは柔らかいバックアップ機能を実現することが困難となる。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は、主として簡易形の椅子においてこのような機能を好適に両立させるために、背凭れを具備し、その背凭れを、下端部に入力される操作力によって、上端部の後傾動作を伴いつつ、下方に位置する背凭れ面を変形させ得るように構成したものである。そして、背凭れの下端部周辺に固定手段を設け、この固定手段により背凭れを所定操作位置に固定可能とするとともに、その固定を解除した状態で背凭れの上端部に荷重を作用させることによって、背凭れ面の変形を伴いつつ背凭れの上端部を後傾させ得るようにしたことを特徴とする。
【０００６】
このようなものであれば、背凭れ面を変形させ、固定手段により然るべき状態に固定することによって、着座者の身体の個体差に応じた適切なサポート状態を得ることができる。また、固定手段を解除した状態で背中を反り返るように体重を預けることによって、背凭れの下端部を従動させつつその上端部を無理なく大きく後傾させて、背中の上半部をリフレッシュさせることができる。しかも、これらは背凭れの変形動作を通じてともに惹起されるものであり、共通の機構を利用して効率よく実現できる上に、リフレッシュ時には上端部の後傾のみならず背凭れ面全体の変形も惹起されるため、柔らかいバックアップ機能を得ることができる。
【０００７】
具体的な実施の態様としては、背凭れの上端部を水平軸回りに回転可能に支持した上で、背凭れの下端部をスライド操作可能に支持し、かつ固定手段によってそのスライド位置を選択的に固定若しくは解除し得るようにしているものが挙げられる。
【０００８】
以上において、一定方向へのスライド動作は、直線に沿った動作、円弧に沿った動作の何れであっても構わない。円弧の場合、スムーズな動きを確保するためには、中心が背凭れの後方にあるような円弧を採用することが好適である。
【０００９】
背凭れの好適な変形の態様としては、操作部の操作位置に応じて、ランバーサポート部の位置を前後方向に突没させるもの、ランバーサポート部の位置を前後かつ上下方向に突没させるもの等が挙げられる。
【００１０】
或いは、背凭れの変形の態様は、操作部の操作位置に応じて、背凭れのＳ字状をなす湾曲形状（ランバーサポート部の形状変化を伴うものを含む）を滑らかに変形させるものであってもよい。
【００１１】
また、以上の構成を好適に実現するための背凭れの構造としては、当該背凭れを、背凭れ面を有し変形可能な背凭れ本体と、椅子本体に支持された背フレームに後傾可能に取り付けられて前記背凭れ本体の上端部の背面を支持する背凭れ補強部とから構成し、背凭れ本体のうち、背凭れ補強部に支持されていない背凭れ面の部分を変形させるようにしているものが好ましい。
【００１２】
上記の椅子等に好適に適用できる固定手段としては、操作力を入力するための操作レバーに係わって、該操作レバーを複数の操作位置の中から選択した一の操作位置に拘束するにあたり、椅子本体等の固定側に設けた被係合部と、操作レバーに付帯して設けられ前記被係合部に対して係脱可能な係合部とを具備し、係合部を被係合部に係わり合わせる位置に保持することによって操作レバーをその操作位置に固定し、係合部を被係合部から離脱させた位置に保持することによって操作レバーを操作方向へ移動可能とするものが好適である。
【００１３】
具体的な実施の態様としては、被係合部が、操作レバーの操作方向に沿って所定ピッチで配列させた開口であって、隣接する開口の間を連通させる位置に当該開口によりも狭小な挿通部を設けるとともに、操作レバーが前記開口を貫通した位置に係合部を付帯させ、この係合部を、開口内縁に緊密に係合する状態と開口内縁から離脱する状態との間で選択的に切り替え得るようにしているものが挙げられる。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【００１５】
この実施形態の椅子Ｃは、図１〜図３に示すように、構造体としての基盤をなすその椅子本体１が、脚２と、この脚２の上端側に取り付けた支持基部３と、前部を前記支持基部３に支持させた座受４と、基端を前記支持基部３に取り付け中間部に前記座受４の後部を支持させた背フレーム５とから構成されるもので、この椅子本体１の座受４及び背フレーム５に各々座６及び背凭れ７を取り付けるようにしている。
【００１６】
先ず、椅子本体１について説明する。
【００１７】
脚２は、５本の脚羽根２１の中央から支柱２２を立ち上げた構造をなし、支柱２２は昇降可能であって内部に図示しないガススプリング機構を組み込んでいる。
【００１８】
支持基部３は、前記支柱２２の上端部に回転可能に取り付けたもので、図４に示すように、前方に水平に延びその一部に支柱２２を上下方向に貫通させてなる底壁３１と、この底壁３１の前端から斜め前方に傾斜して立ち上がる前壁３２と、これら底壁３１及び前壁３２の周囲より起立して前記底壁３１及び前壁３２とともに内側に上方に開口する機構部収納空間を形成する側壁３３とよりなる概略舟形をなす。この支持基部３は、その側壁３３の前部に、それぞれ背向する方向に軸心を一致させて前座受取付軸３４を一体突設或いは外付けできるようになっている。またこの支持基部３は、その底壁上方を横断する位置に、左右の側壁３３間に亘って背取付軸３５を貫通させている。
【００１９】
座受４は、その平面図を図５、支持基部３に取り付けた状態の斜視図を図６に示すように、前記支持基部３上に位置し、一定間隔を保って前後に平行に延びる縦フレーム４１と、これら縦フレーム４１の前端近傍部間及び後端近傍部間を連結する位置に横架した横フレーム４２とを具備する概略井桁状をなす。各々の縦フレーム４１の前端近傍部には、前後方向に延びる長孔４１１が対応づけて設けてあり、各々の長孔４１１に前記支持基部３の前座受取付軸３４の端部を同長孔４１１に沿ってスライド移動可能に挿入している。
【００２０】
背フレーム５は、図２、図３、図９等に示すように、概略Ｌ字形に屈曲する一対の背フレーム要素５１と、これらの背フレーム要素５１の上端近傍部間を一定の間隙を保って連結する連結部材５２とを具備するもので、一対の背フレーム要素５１間に、当該背フレーム５１の基端５１ａと屈曲部位５１ｂとの間で図４及び図６に示す後座受取付軸５３を架設することができるようにしている。そして、各々の背フレーム要素５１の基端５１ａを前記支持基部３の背取付軸３５に回転可能に取り付け、背フレーム要素５１間に架設した後座受取付軸５３に座受４の縦フレーム４１の後部を取り付けている。
【００２１】
上記の構成によって、この椅子本体１は、図４に示すように、支持基部３の前座受取付軸３４を座受４の長孔４１１の後端側に位置づけ背フレーム５が起き上がった図中実線で示す状態において椅子Ｃに通常使用姿勢を与え、支持基部３の前座受取付軸３４を座受４の長孔４１１の前端側に位置づけ背フレーム５が後傾した図中想像線に示す状態において座受４の後端を沈み込ませて椅子Ｃに安息姿勢を与え、全体としていわゆるシンクロチルト機構を実現するものである。
【００２２】
そして、この椅子本体１は、前記シンクロチルト機構の一部に反力機構Ｈを組み込んでロッキング装置Ｌを構成するとともに、そのロッキングを所定位置に固定するロッキング固定機構Ｅ及びロッキング硬さを調整する反力調整機構Ａを当該ロッキング装置Ｌの構成要素として付加している。
【００２３】
反力機構Ｈは、図４及び図６に示すように、前記支持基部３の機構収納空間に後傾姿勢（略４５°）で配置され前上方端を固定リテーナＨ１に支持された一対のコイルスプリングＳと、背取付軸３５上にあって背フレーム５の傾動動作に同期して回転する第１回転アームＨ２と、この第１回転アームＨ２の背取付軸心から偏位した位置に軸回りに取り付けた可動リテーナＨ３とを具備し、この可動リテーナＨ３に前記コイルスプリングＳの後下方端を支持させて、背フレーム５の後傾動作に伴い第１回転アームＨ２を介して可動リテーナＨ３がコイルスプリングＳを圧縮する構造になっている。なお、図６において一対のコイルスプリングＳの間にある第１回転アームＨ２などは省略してある。
【００２４】
ロッキング位置固定機構Ｅは、その平面図を図５、座受４に取り付けた状態の斜視図を図６に示すように、中間部よりもやや基端側を座受４に第１鉛直軸Ｘ１回りに回転可能に取り付けた平面視扇形をなす一対のロック板Ｅ１と、背フレーム５のロッキング動作を前記一対のロック板Ｅ１の同期回転動作に変換する動作変換機構Ｅ２と、ロック板Ｅ１同士を選択的に固定する操作部Ｅ３とからなる。ロック板Ｅ１は、第１鉛直軸Ｘ１を通る径方向断面が下向Ｌ字形をなすもので、円周上にあって垂下した部分の集合である円筒面Ｅ１ａには径方向に開口する孔Ｅ１ｂが所定ピッチで円周方向の複数箇所に亘って設けてあり、同期回転動作に伴って、各孔Ｅ１ｂが両第１鉛直軸Ｘ１の軸心を結ぶ仮想直線Ｌ１上に次々と到来して密接に対面するものである。動作変換機構Ｅ２は、一端を前記扇形をなすロック板Ｅ１の基端に第２鉛直軸と水平長孔との係わり合い部Ｘ２を介して接続し、他端を支持基部３の前座受取付軸３４に係わり合わせた剛体たる連結部材Ｅ２１からなるもので、ロッキング動作に伴って座受４が支持基部３に対して後下方へ移動すると、この座受４に搭載されているロック板軸支用の第１鉛直軸Ｘ１が追従するのに対して、ロック板Ｅ１の基端に係わり合う第２鉛直軸Ｘ２は連結部材Ｅ２１を介して支持基部３により一定位置に保持されるため、結果的に座受４がロッキングにより沈み込むと、扇形のロック板Ｅ１の円筒面Ｅ１ａが第１鉛直軸Ｘ１に押されて前記係わり合い部Ｘ２の周りを後方に旋回するようになっている。操作部Ｅ３は、前記仮想直線Ｌ１に軸心を合致させて同軸心方向へ進退可能に配置したロックピンＥ３１と、基端を第３鉛直軸Ｘ３を介して座受４の横フレーム４２に回転可能に取り付けられ先端を水平長孔と鉛直ピンとの係わり合い部Ｘ４を介して前記ロックピンＥ３１に接続した第２回転アームＥ３２と、この第２回転アームＥ３２を前記両ロック板Ｅ１の孔Ｅ１ｂに通過させる方向に押し付けるバネ要素Ｅ４と、この第２回転アームＥ３２を前記バネ要素Ｅ４に抗し引き戻して前記ロックピンＥ３１を両ロック板Ｅ１の孔Ｅ１ｂから抜き取る操作を行うロッキング位置調整操作レバーＥ５とから構成され、ロッキング位置調整操作レバーＥ５は座受４の側方の適宜位置に取り付けてある。前記バネ要素Ｅ４と前記ロッキング位置調整操作レバーＥ５とは、図５に示すワイヤＥ６により接続されている。
【００２５】
このロッキング位置固定機構Eの利点としては、座受４の動きに連動させてロック板Ｅ１の外周をより大きく振らし、この外周においてロック板Ｅ１の孔Ｅ１ｂとロックピンＥ３１との係わり合いによりロック板Ｅ１同士を固定、ひいては座受４の動きを止めて背座をそのロッキング位置に固定するものであるため、ロック板Ｅ１の孔Ｅ１ｂの間隔を比較的大きくとっても背座のロッキング固定を比較的小刻みに行える点、第1鉛直軸Ｘ１からロック板Ｅ１の孔Ｅ１ｂとロックピンＥ３１との係わり合いの部分までのトルクアームが当該第1鉛直軸Ｘ１からロック板Ｅ１と連結部材Ｅ２１との係わり合い部Ｘ２までのトルクアームよりも大きいため、ロックに要する力を軽減することができ、ロックピンＥ３１やロック板Ｅ１に剛性さえ付与すれば固定に必要な機構自体を簡素なものにできる点、一対のロック板Ｅ１を相互に拘束し合うことで背凭れ７のロッキング固定を行うため、連結部材Ｅ２１以外の操作部等の要素部品を全て座受４側に搭載することができ、座６の移動に対して操作部を常に一定の相対位置に配置しておくことができる点、さらには、あるロッキング状態で着座者が椅子から離れ、反力機構Hによって背座が起き上がろうする方向に動こうとする場合、本実施形態の構造によればロックピンＥ３１がロック板Ｅ１の孔Ｅ１ｂからせん断方向の押付力を受けることになるため、これによる摩擦力でロックピンＥ３１が孔Ｅ１ｂから抜けることが阻止され、椅子から立ち上がっても背座が急激に起き上がることが防止される点、そして再び着座することによって、上記せん断方向の力が消失して改めてロック解除の操作が可能となる点などが挙げられる。また、扇形のロック板Ｅ１は水平面内で回転するだけであるため、薄い設計が可能となる点、扇形のロック板Ｅ１の外周部に互いに噛み合う歯を形成すれば、動作のズレをなくすこともできる点なども利点として挙げられる。
【００２６】
反力調整機構Ａは、図４に示すように、前記コイルスプリングＳの固定リテーナＨ１を、実際には軸状のバックアップ部材Ａ１０によって当該固定位置に保持するように構成した上で、このバックアップ部材Ａ１０を一部に備え水平軸Ａ１１回りに回転可能な第３回転アームＡ１と、この第３回転アームＡ１の前記水平軸Ａ１１から偏位した位置においてその偏位方向と略直交する方向からねじ結合させたグリップＡ２１を有するねじ要素Ａ２とにより構成したもので、そのねじ要素Ａ２は支持基部３の前壁３２を貫通して前壁３２の外部に突出し、その突出位置に当該グリップＡ２１を配置している。そして、グリップ操作を通じてねじ要素Ａ２１にねじ送り動作を与えると、第３回転アームＡ１が水平軸Ａ１１回りに回転して、バックアップ部材Ａ１０を介しリテーナＨ１のバックアップ位置を、コイルスプリングＳの初期圧縮量を増減させる方向に移動させ得るようにしている。なお、第３回転アームＡ１とねじ要素Ａ２とは、操作位置に応じて交差角度が変化するため、ねじ要素Ａ２の先端に押さえ板Ａ２２を取り付け、第３回転アームＡ１には部分円弧状の突起Ａ１２を形成して、この突起Ａ１２を押さえ板Ａ２２により押し付けさせることで交差角度が変化しても対応できるようにしている。
【００２７】
この反力調整機構Aの利点としては、コイルスプリングＳの長手寸法内に組み込むことができるため、コイルスプリングＳの一端側に反力調整機構を導入する場合に比べて、反力機構Hを含め軸方向のコンパクト化を図ることができる点、コイルスプリングＳを後傾姿勢（この実施形態においては略４５°程度の傾斜）で配置しているため、このコイルスプリングＳを収容している支持基部３の前後寸法の短寸化、ひいては座を前後スライドさせるときの座６と支持基部３との干渉を有効に回避して動作代を十分に確保することができる点、このようにしても操作用のグリップＡ２１は操作し易い支持基部３の前壁に配置できる点、第３回転アームＡ１の腕の長さに基づく「てこ」の作用で軽く操作できる点などが挙げられる。
【００２８】
以上の構成からなる椅子本体１に、座６及び背凭れ７を取り付けて、本実施形態の椅子Ｃは完成される。そして、本実施形態は、背凭れ７を次のように構成して、背フレーム５に取り付けている。
【００２９】
すなわち、この背凭れ７は、図７、図８、及び図９に示すように、当該背凭れ７の外形を形作るロの字形をなす弾性材製の芯材７１ａ及びこの芯材７１ａを袋状に縫製した内部に収容してなる張地７１ｂとからなる背凭れ本体７１と、この背凭れ本体７１の上部の背面に配置された下向きコ字形をなし剛性のある素材で作られてなる背凭れ上部補強部７２とから構成されたものである。芯材７１ａはその上下方向中間部よりもやや下方位置にあってランバーサポート部７１ｘとして機能する部分が前方に突出するような右側面視「く」の字形に若干屈曲させて成形してある。さらに、背フレーム要素５１に、背凭れ上支持部５１１を形成している。この背凭れ上支持部５１１にはピン挿通孔５１１ａが設けてあり、このピン挿通孔５１１ａを前記背凭れ補強部７２の下端部に設けたピン挿通孔７２ａ１に合致させて水平ピン７２１を挿通し、この水平ピン７２１を介して背凭れ補強部７２を背凭れ上支持部５１１に回転可能に接続している。一方、背凭れの下端部７ｘは、上方に開口した中空筐型形状の背凭れ下支持部たる背凭れ受け部材５４に支持される。背凭れ受け部材５４は、その左右両端部に内向きに対面するチャネル部５４ｘを上方に一体に突出させており、これらのチャネル部５４ｘの溝に背凭れ７の対応する側縁を上下スライド可能に挿入するとともに、背凭れ７の下降位置において、その下端を前記背凭れ受部材５４の開口部に上方から挿入し得るようにしている。前記背凭れ受部材５４は、その下端側の左右両端部に切り欠き部５４ａが設けられ、この切り欠き部５４ａを前記背フレーム要素５１の屈曲部位５１ｂ近傍に載せ置いて固定してある。さらに、この背凭れの上端部７ｙをなす背凭れ本体７１の上方及び背凭れ補強部７２には、共通の上張地７２ｂを被せるようにしている。
【００３０】
すなわち、この背凭れ７は、下端部７ｘの上下方向へのスライド位置に応じて、背凭れの上端部７ｙを前記背凭れ上支持部５１１の水平軸であるピン５１１ａの回りに回転させながら、ランバーサポート部７１ｘを、前後及び上下方向に向かって突没させつつ、当該ランバーサポート部７１ｘを含み着座者の背中が直接接触する部位に位置する背凭れ面７ｆを変形させ得るものである。
【００３１】
そして、この変形動作を、背フレーム５の一部に組み込んだ操作部たる背凭れ形状調節機構Ｋによって惹起するようにしている。
【００３２】
この背凭れ形状調節機構Ｋは、図３、図７、及び図８に示すように、一端を前記背凭れ受部材５４の略中央部に設けた水平な固定軸Ｚ１に固定し、他端を前記背凭れ受け部材５４のチャネル部５４ｘを貫通させた操作レバーＫ１と、前記操作レバーＫ１に設けた長孔Ｋ２と、背凭れ本体７１の下端部に前記長孔Ｋ２を貫通して設けたピンＫ３とを備えている。操作レバーＫ１を引き上げると、前記長孔Ｋ２に前記ピンＫ３が突き当たり、このピンＫ３から背凭れ本体７１の下端部に引き上げ力が作用し、前記背凭れ受部材５４がガイドの役割を果たして、背凭れの下端部７ｘが水平を保って引き上げられる。そして、ランバーサポート部７１ｘとして機能する部分が図７の実線で示す形状から想像線で示す形状に変形する。図８において、前記背凭れ受け部材５４は想像線で示している。
【００３３】
以上の構成において、本実施形態は、操作力を入力するための前記操作レバーＫ１に係わって、該操作レバーＫ１を複数の操作位置から選択した一の操作位置に拘束するための固定手段Ｄを設け、この固定手段Ｄにより背凭れ７を操作位置に応じた形状に固定可能とするとともに、その固定を解除した状態で背凭れの上端部７ｙに荷重を作用させることによって、背凭れ面７ｆの変形を伴いつつ背凭れの上端部７ｙを後傾させ得るようにしている。
【００３４】
固定手段Ｄは、図１０に示すように、操作レバーＫ１の操作方向に沿って椅子本体の側方に位置する前記チャネル部５４ｘの底壁に所定ピッチで設けた被係合部たる概略矩形状の開口Ｄ１と、操作レバーＫ１に付帯して何れかの開口Ｄ１に係わり合いが可能な係合部たる断面概略直方体状のグリップＤ２とを具備している。
【００３５】
開口Ｄ１と開口Ｄ１の間は、当該開口Ｄ１の巾寸法よりも狭小な挿通部Ｄ３を介して連通させてある。一方、グリップＤ２は、長尺で概略等断面形状をなす操作レバーＫ１に対して横断面の外形が相対的に大きい中空体状のものであり、同操作レバーＫ１の長手方向に沿ってスライド可能に嵌め合わせてある。そして、グリップＤ２を開口Ｄ１に対し接離させることによって（図１０における紙面垂直方向の動作）、その開口Ｄ１の内縁に緊密に係合する状態と、開口Ｄ１の内縁から離脱して係合を解除する状態とを選択的にとり得るようにしている。なお、このグリップＤ２は、係合位置及び係合解除位置に安定的に保持されるように、凹凸係合を利用したクリックストップ機構など適宜の機構が付与される。図１１はその一例を示すもので、操作レバーＫ１の長手方向２箇所における上下両縁に凹部ｋ１１を設ける一方、グリップＤ２の中空部内における上下両面に前記凹部ｋ１１に係合可能な突起ｄ２１を設け、押し込んだ際に突起ｄ２１が奥方の凹部ｋ１１に係合し、引き抜いた際に突起ｄ２１が手前の凹部ｋ１１に係合するようにしているものである。また、グリップＤ２の抜け止め等のために、操作レバーＫ１に長孔ｋ１２を設け、グリップＤ２の側面から挿入したピンｄ２２をこの長孔ｋ１２に係わり合わせてグリップＤ２の動作領域を規制している。
【００３６】
このような構成により、椅子としての通常の使用時には、係合部たるグリップＤ２と被係合部たる開口Ｄ１とを嵌め合わせ、操作レバーＫ１を所定位置にロックすることで、この操作レバーＫ１に前記長孔Ｋ２と前記ピンＫ３とを介して連結された背凭れ７をその操作位置に固定することができる。
【００３７】
一方、背凭れ７の形状を変化させるには、前記操作レバーＫ１を着座者から離れる方向に引き出して、グリップＤ２を開口Ｄ１から離脱させた上で、操作レバーＫ１を上下に移動させて挿通部Ｄ３内を通過させる。すると、その操作力に連動して背凭れの下端部７ｘが水平を保って引き上げられ、次いでランバーサポート部７１ｘとして機能する部分が突き上げられて、背凭れ７は図７の実線で示す形状から想像線で示す形状に変形する。そして、所望の背凭れ形状を得た時点で前記操作レバーＫ１を押し込んで再びグリップＤ２と開口Ｄ１とを嵌め合わせ、背凭れ７の形状を固定する。なお、この実施態様では、前記開口Ｄ１を、操作レバーＫ１の動作方向、すなわち上下方向に所定ピッチで複数箇所配列して設けているので、背凭れ７を図７の実線で示す形状と想像線で示す形状との間で段階的に変化させることができる（図示省略）。
【００３８】
一方、上記の構成において、操作レバーＫ１のグリップＤ２を引き出した位置に保持し、背凭れの上端部７ｙに荷重を作用させると、背凭れ補強部７２が背凭れ上支持部５１１に支持された状態で水平ピン７２１の回りを後方へ回転し、これにより背凭れ本体７１が引っ張られて、背凭れ７が下端部７ｘをチャネル部５４ｘに沿ってスライド移動させ、その結果、背凭れ７のランバーサポート部７１ｘが前上方へ突出しつつ、背凭れ面７ｆ全体がＳ字形状を変形する挙動を惹起することとなる。
【００３９】
したがって、本実施形態によれば、背凭れ７を変形させた状態で固定手段Ｄにより固定することによって、着座者の身体の個体差に応じたＳ字形状やランバーサポート位置を得て、サポート状態を適切なものにすることができる。しかも、固定手段Ｄを解除した状態で背伸びをするように反り返って背凭れの上端部７ｙに体重を預けることによって、背凭れの下端部７ｘを従動させつつその上端部７ｙを無理なく大きく後傾させて、背中の上半部をリフレッシュさせることができる。したがって、長時間のデスクワークによる疲労を緩和させる効果があり、執務効率の向上にも大きく寄与することができる。しかも、これらの機能はともに背凭れ７の変形動作を利用して惹起されるものであり、共通の機構を利用して実現することができるため、簡易形の椅子にも比較的平易に採用することが可能であるのみならず、リフレッシュ時には背凭れの上端部７ｙの後傾のみならず背凭れ７全体が変形するため、柔らかいバックアップ機能を確保することができる。また、背凭れの上端部７ｙを水平軸回りに回転可能に支持した上で、背凭れの下端部７ｘをスライド操作可能に支持し、かつ固定手段Ｄによってそのスライド位置を選択的に固定若しくは解除し得るようにしているため、背凭れの上端部７ｙに必要かつ十分な後傾動作を与えることができ、また、背凭れの下端部７ｘにスムーズな追従動作を行わせることができる。
【００４０】
特に、この実施形態のものは、スライド動作が直線に沿った動作であるため、背凭れ下端部７ｘに対する支持に上記チャネル部５４ｘのような簡易なガイド機構を採用するだけでよく、構造の簡素さを損なうこともない。
【００４１】
また、背凭れ７の変形の態様として、操作部ｋの操作位置に応じ、ランバーサポート部７１ｘの位置を前後かつ上下方向に突没させるようにしており、着座者が着座姿勢からリフレッシュするために背伸びをした際、ランバーサポート部７１ｘを適切なサポート位置に移動させることができるため、着座者の姿勢全般にわたって適切なサポート効果を揚げることができる。
【００４２】
加えて、背凭れ７は、このような挙動時にＳ字状をなす背凭れ面７ｆ全体の湾曲形状が滑らかに変化するため、一部のみが変形する場合に比べて、そのサポート状態は背中全体にわたり、より的確なものになる。
【００４３】
また、以上の構成を好適に実現する上で、背凭れ７を、背凭れ面７ｆを有し変形可能な背凭れ本体７１と、椅子本体に支持された背フレームに後傾可能に取り付けられて前記背凭れ本体７１の上端部７ｙの背面を支持する背凭れ補強部７２とから構成し、背凭れ本体７１のうち、背凭れ補強部７２に支持されていない背凭れ面７ｆの部分を変形させるようにしているため、無理のない構造で背凭れ７にバックアップ機能と変形機能とを有効に付与することができる。
【００４４】
さらに、本実施形態は、固定手段Ｄとして、操作力を入力するための操作レバーＫ１に係わって該操作レバーＫ１を複数の操作位置の中から選択した一の操作位置に拘束するにあたり、椅子本体の固定側に設けた被係合部たる開口１と、操作レバーＫ１に付帯して設けられ前記開口Ｄ１に対して係脱可能な係合部たるグリップＤ２とを具備し、グリップＤ２を開口Ｄ２に係わり合わせる位置に保持することによって操作レバーＫ１をその操作位置に固定し、グリップＤ２を開口Ｄ１から離脱させた位置に保持することによって操作レバーＫ１を操作方向へ移動可能としたものである。このため、操作レバーＫ１を操作するか、操作レバーＫ１に付帯するグリップＤ２を操作するか、何れにせよ片手で背凭れ７の固定、固定解除、変形操作が簡易に行える構成を実現することができる。
【００４５】
特に、被係合部が、操作レバーＫ１の操作方向に沿って所定ピッチで配列させた開口Ｄ１であって、隣接する開口Ｄ１の間を連通させる位置に当該開口Ｄ１よりも狭小な挿通部Ｄ３を設けるとともに、操作レバーＫ１が前記開口Ｄ１を貫通した位置にグリップＤ２を付帯させ、このグリップＤ２を、開口Ｄ１の内縁に緊密に係合する状態と開口Ｄ１の内縁から離脱する状態との間で選択的に切り替え得るようにしている。このため、背凭れ７の背座境界部分の側方に突出する操作レバーＫ１に対して特に背凭れ７を厚肉なものにすることなく、簡易な構造で本発明の固定機能を的確に実現することができる。
【００４６】
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【００４７】
例えば、固定手段Ｄは、図１２に示すようなものであってもよい。このものは、操作レバーＫ１００の操作方向に沿って椅子本体の側方に所定ピッチで設けた被係合部たる概略円形状の開口Ｄ１０１と、操作レバーＫ１００に付帯して何れかの開口Ｄ１０１に係わり合いが可能な断面概略長円形状の係合部Ｄ１０２とを具備している。
【００４８】
開口Ｄ１０１と開口Ｄ１０１の間は、当該開口Ｄ１０１の巾寸法よりも狭小な挿通部Ｄ１０３を介して連通させてある。一方、係合部Ｄ１０２は、操作レバーＫ１００のうち少なくとも前記開口Ｄ１０１を通過する部位に回転可能に付帯して設けられたもので、長軸の長さは開口Ｄ１０１の内径に略等しく、短軸の長さは挿通部Ｄ１０３の巾よりも小さく設定され、長軸が操作方向に対して平行をなす姿勢と当該操作方向に対して直交する姿勢とにそれぞれ仮保持可能とされている。そして、前者の姿勢において係合部Ｄ１０２が挿通部Ｄ１０３を通過することができ、後者の姿勢で係合部Ｄ１０２が開口Ｄ１０１に離脱不能に係わり合うことができるようにしている。図１３（ａ）はその細部を例示するものであり、係合部Ｄ１０２はその内側に円筒部Ｄ１０２ａを一体に有しており、円筒部Ｄ１０２ａは操作レバーＫ１００の小径部に回転可能かつ軸方向へスライドし得るように外嵌されている。操作レバーＫ１００と円筒部Ｄ１０２ａの間には圧縮コイルバネＤ１０２ｂが介在され、また、円筒部Ｄ１０２ａにはスクリュー状の孔Ｄ１０２ｃが設けられて、この孔１０２ｃに挿入したピンＤ１０２ｄが操作レバーＫ１００の小径部の外周に固定されている。これにより、円筒部Ｄ１０２ａは通常はコイルバネＤ１０２ｂに突き離されて孔Ｄ１０２ｃの一端をピンＤ１０２ｄに係わり合わせた位置に保持され、このとき係合部Ｄ１０２が円筒部Ｄ１０２ａを介して開口Ｄ１０１に離脱不能に係わり合うが、この位置から係合部Ｄ１０２をひねると、円筒部Ｄ１０２ａが孔Ｄ１０２ｃとピンＤ１０２ｄとの係わり合いによって回転しながら開口Ｄ１０１から退避する位置に押し込まれ、このとき係合部Ｄ１０２が開口Ｄ１０１内に位置するも、その長軸が操作部Ｄ１０３の操作方向と平行をなして挿通部Ｄ１０３を通過可能な姿勢をとるようになっている。円筒部Ｄ１０２ａがこの位置に安定保持されるように、前記円筒部Ｄ１０２ａにはピンＤ１０２ｄをクリックストップさせる折り返し孔Ｄ１０２ｃ１が設けてある。なお、この折り返し孔Ｄ１０２ｃ１に代えて、同図（ｂ）に示すように経過的に細幅な部分を通過して嵌り合う連続孔Ｄ１０２ｃ２とすることもできる。
【００４９】
このような構成によっても、上記実施形態と同様の機能を発揮することができる。
【００５０】
また、固定手段は、図１４及び図１５に示すようなものであってもよい。このものは、操作レバーＫ２００の操作方向に沿って椅子本体の側方に連続的に設けた、対をなす鋸歯状の縁部の間に形成されてなる被係合部たる開口Ｄ２０１と、操作レバーＫ２００に付帯して何れかの開口Ｄ２０１に係わり合いが可能な対応断面形状を有する係合部Ｄ２０２とを具備している。
【００５１】
すなわち、開口Ｄ２０１は、操作方向に沿って巾広な部分と巾狭な部分とが繰り返す連続開口になっている。一方、操作レバーＫ２００は、一対の対向するロック板Ｋ２０１と、両ロック板Ｋ２０１の間に選択的に挿脱可能な操作板Ｋ２０２とからなるもので、係合部Ｄ２０２は前記ロック板Ｋ２０１の一部を切り欠いた位置に形成してあり、操作板ＫＫ２０２の挿入時にそのくさび作用でロック板Ｋ２０１の係合部Ｄ２０２を押し広げることができるようにしている。ロック板Ｋ２０１と操作板Ｋ２０２とは共通の軸回りに回転可能な状態で重合配置されており、操作板Ｋ２０２の上縁は少なくともロック解除時にロック板Ｋ２０１の上縁よりも上方に突出し、操作板Ｋ２０２の下縁は少なくともロック時にロック板Ｋ２０１の下縁に設けた切り欠きＫ２０１ａ内に表出するようにしてある。そして、この切り欠きＫ２０１ａに指を入れる等して操作板Ｋ２０２を上方へ回転させることにより係合部Ｄ２０２を開口Ｄ２０１から離脱させ、逆に操作板Ｋ２０２の上縁を押し込んで操作板Ｋ２０２を下方へ回転させることにより係合部Ｄ２０２を被係合部に係合させ得るようにしている。
【００５２】
このような構成によっても、上記実施形態と同様の機能を発揮することができる。
【００５３】
さらに、図１６に示すように、背凭れの下端部７ｘに対するガイドに関しては、背凭れ７の巾方向と直交する面内における円弧に沿ったものであっても構わない。このような円弧の場合、スムーズな動きを確保するために、中心が背凭れ７の後方にあるような円弧を採用することも好ましい。背凭れ７は、全体が前方に膨出した形態をなしているため、このような形態を崩さずに支持すれば、背凭れ７の各部位に無理な力が生じないからである。
【００５４】
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【００５５】
例えば、図１７は変形例としての反力調整機構Ｆを示している。この反力調整機構Ｆは、コイルスプリングＳの固定リテーナＨ１を軸状のバックアップ部材Ｆ１０によって当該固定位置に保持するように構成した上で、このバックアップ部材Ｆ１０を一部に備え鉛直軸Ｆ１１回りに回転可能な回転アームＦ１と、この回転アームＦ１の前記鉛直軸Ｆ１１から偏位した位置においてその偏位方向と略直交する方向からねじ結合させたグリップＦ２１を有するねじ要素Ｆ２とにより構成したもので、そのねじ要素Ｆ２は支持基部３の側壁３３を貫通して側壁３３の外側方に突出し、その突出位置に当該グリップＦ２１を配置している。そして、グリップ操作を通じてねじ要素Ｆ２１にねじ送り動作を与えると、回転アームＦ１が鉛直軸Ｆ１１回りに回転して、バックアップ部材Ｆ１０を介しリテーナＨ１のバックアップ位置を、コイルスプリングＳの初期圧縮量を増減させる方向に移動させ得るようにしているものである。
【００５６】
このように構成すると、支持基部３の底壁３１と直交する方向の嵩張りが抑えられるので、支持基部３及びその周辺の薄肉化を有効に追求することが可能となる。
【００５７】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した構成であるから、個体差に応じたバックアップ機能が得られるように背凭れの形状を変化させ得る機能と、背凭れの上部のみを後傾可能として身体をリフレッシュさせる機能とを、簡素な構造を通じて好適に両立させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る椅子を示す正面図。
【図２】同実施形態の左側面図。
【図３】同実施形態の背面図。
【図４】同実施形態の支持基部付近を拡大して示す縦断面図。
【図５】同実施形態に係るロック機構を備えた椅子の座受を示す平面図。
【図６】同実施形態の座受を座を取り除いた状態で示す分解斜視図。
【図７】同実施形態における背凭れの変形動作を説明するための拡大側面図。
【図８】同実施形態の下操作部付近を拡大して示す図。
【図９】同実施形態の背凭れ部分を示す分解斜視図。
【図１０】同実施形態の背凭れの下端部付近を拡大して模式的に示す図。
【図１１】同要部分解斜視図。
【図１２】本発明の変形例を模式的に示す図。
【図１３】同要部分解斜視図。
【図１４】本発明の変形例を模式的に示す図。
【図１５】本発明の変形例を模式的に示す図。
【図１６】上記実施形態の変形例を示す図。
【図１７】同実施形態の変形例を示す図。
【符号の説明】
７…背凭れ
７ｘ…背凭れの下端部
７ｙ…背凭れの上端部
７ｆ…背凭れ面
７１…背凭れ本体
７１ｘ…ランバーサポート部
７２…背凭れ補強部
Ｃ…椅子
Ｄ…固定手段
Ｄ１、Ｄ１０１、Ｄ２０１…被係合部（開口）
Ｄ２、Ｄ１０２、Ｄ２０２…係合部（グリップ）
Ｄ３、Ｄ１０３、Ｄ２０３…挿通部
Ｋ…操作部（背凭れ形状調節機構）
Ｋ１、Ｋ１００、Ｋ２００…操作レバー[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a chair that effectively improves its sitting comfort through a simple configuration.
[0002]
[Prior art]
In a chair, the quality of the seating comfort is a factor that has an extremely large influence on the body, work efficiency, and the like, and is most important as a basic function of the chair. For this reason, conventionally, various attempts have been made to improve the sitting comfort through various mechanisms such as tilting the back, rocking the back seat, and lumbar support, and the function of the chair has been improved.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, such an increase in functionality usually involves an increase in many mechanical parts, so if it is a chair that can tolerate it, it is often difficult to adopt it in a simple chair.
[0004]
For example, a function that can change the shape of the backrest so that a backup function according to individual differences can be obtained, a function that refreshes the body by allowing only the upper part of the backrest to tilt backward, etc. There is. When trying to incorporate these at the same time by a generally conceivable method, it is common to embed movable parts inside the backrest or attach a member that supports the shoulder support to the upper end of the backrest using a reaction force mechanism. is there. However, incorporating individual mechanical parts in this way is wasteful, and the mechanism for realizing the shape change of the backrest thickens the backrest, and the shoulder support part also partially reacts. It is difficult to realize a soft backup function by using.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In view of this, the present invention mainly includes a backrest for suitably satisfying such a function mainly in a simple chair, and the backrest is inclined backward by an operation force input to the lower end. The backrest surface located below can be deformed while accompanying the operation. And by providing a fixing means around the lower end of the backrest, the backrest can be fixed at a predetermined operation position by this fixing means, and a load is applied to the upper end of the backrest in a state where the fixing is released. The upper end portion of the backrest can be tilted backward while being accompanied by deformation of the backrest surface.
[0006]
If it is such, an appropriate support state according to the individual difference of a seated person's body can be obtained by changing a backrest surface and fixing to an appropriate state with a fixing means. Also, by holding the weight so that the back is bent with the fixing means released, the lower half of the backrest is driven and the upper half of the upper part of the back is forced to tilt backwards to refresh the upper half of the back. Can do. In addition, these are triggered both through the backrest deformation operation, and can be efficiently realized by using a common mechanism, and at the time of refresh, not only the rear end of the upper end but also the deformation of the entire backrest surface is induced. Therefore, a soft backup function can be obtained.
[0007]
As a specific embodiment, the upper end of the backrest is supported so as to be rotatable about a horizontal axis, the lower end of the backrest is supported so as to be slidable, and the slide position is selectively selected by a fixing means. Can be fixed or released.
[0008]
In the above, the sliding operation in a certain direction may be either an operation along a straight line or an operation along an arc. In the case of an arc, in order to ensure a smooth movement, it is preferable to adopt an arc whose center is behind the backrest.
[0009]
As a preferred form of deformation of the backrest, depending on the operation position of the operation portion, the lumbar support portion protrudes in the front-rear direction, the lumbar support portion protrudes in the front-rear and up-down direction, etc. Is mentioned.
[0010]
Alternatively, the form of deformation of the backrest is to smoothly deform the curved shape (including the one accompanied by the shape change of the lumbar support portion) of the S shape of the backrest according to the operation position of the operation portion. May be.
[0011]
In addition, as a backrest structure for realizing the above configuration suitably, the backrest can be tilted backward into a backrest body having a backrest surface that can be deformed and a back frame supported by the chair body. And a backrest reinforcing portion that supports the back of the upper end portion of the backrest body, and the backrest surface portion of the backrest body that is not supported by the backrest reinforcement portion is deformed. Are preferred.
[0012]
As a fixing means that can be suitably applied to the above-described chair or the like, it is related to an operation lever for inputting an operation force, and when the operation lever is restrained to one operation position selected from among a plurality of operation positions, the chair An engaged portion provided on a fixed side of the main body or the like, and an engaging portion provided attached to the operation lever and detachable from the engaged portion. It is preferable that the operating lever is fixed at the operating position by holding it at a position where it is engaged with the lever, and the operating lever can be moved in the operating direction by holding the engaging part at a position where it is disengaged from the engaged part. It is.
[0013]
As a specific embodiment, the engaged portions are openings arranged at a predetermined pitch along the operation direction of the operation lever, and are narrower than the openings at positions where the adjacent openings communicate with each other. An insertion portion is provided, and an engaging portion is attached to a position where the operation lever penetrates the opening, and the engaging portion is selected between a state in which the operating lever is closely engaged with the inner edge of the opening and a state in which the engaging lever is detached from the inner edge of the opening. That can be switched automatically.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0015]
As shown in FIGS. 1 to 3, the chair C of this embodiment has a chair body 1 that forms a base as a structure, a leg 2, a support base 3 attached to the upper end side of the leg 2, and a front This chair is composed of a seat receiver 4 whose part is supported by the support base 3, and a back frame 5 whose base end is attached to the support base 3 and the rear part of the seat receiver 4 is supported by an intermediate part. A seat 6 and a backrest 7 are attached to the seat receiver 4 and the back frame 5 of the main body 1, respectively.
[0016]
First, the chair body 1 will be described.
[0017]
The leg 2 has a structure in which a column 22 is raised from the center of the five leg blades 21, and the column 22 can be moved up and down and incorporates a gas spring mechanism (not shown) inside.
[0018]
The support base 3 is rotatably attached to the upper end portion of the support column 22 and, as shown in FIG. 4, extends horizontally forward and includes a bottom wall 31 that vertically penetrates the support column 22 in a part thereof. A front wall 32 that rises obliquely forward from the front end of the bottom wall 31 and a mechanism that stands up from the periphery of the bottom wall 31 and the front wall 32 and opens upward together with the bottom wall 31 and the front wall 32. It forms a general boat shape including a side wall 33 that forms a part storage space. The support base 3 can be integrally protruded or externally attached to the front portion of the side wall 33 with the shaft center aligned in the back direction. The support base 3 has a back mounting shaft 35 penetrating between the left and right side walls 33 at a position crossing over the bottom wall.
[0019]
As shown in FIG. 5 in a plan view and in FIG. 6 in a perspective view in a state where the seat base 4 is attached to the support base 3, the seat receiver 4 is positioned on the support base 3 and extends longitudinally in parallel at a predetermined interval. The frame 41 and the horizontal frame 42 provided in the position which connects between the front-end vicinity part of these vertical frames 41, and the rear-end vicinity part are comprised in the substantially cross-beam shape. In the vicinity of the front end of each vertical frame 41, a long hole 411 extending in the front-rear direction is provided in correspondence with each other, and the end of the front seat mounting shaft 34 of the support base 3 is connected to each long hole 411. It is inserted along 411 so as to be slidable.
[0020]
As shown in FIGS. 2, 3, 9, and the like, the back frame 5 maintains a certain gap between a pair of back frame elements 51 bent in an approximately L shape and the vicinity of the upper ends of these back frame elements 51. 4 and 6 between the base end 51a and the bent portion 51b of the back frame 51, between the pair of back frame elements 51. 53 can be erected. The base end 51 a of each back frame element 51 is rotatably attached to the back mounting shaft 35 of the support base 3, and the vertical frame 41 of the seat receiver 4 is attached to the rear seat receiving mounting shaft 53 installed between the back frame elements 51. The rear part is attached.
[0021]
As shown in FIG. 4, the chair main body 1 has the front seat support mounting shaft 34 positioned on the rear end side of the long hole 411 of the seat support 4 and the back frame 5 rises as shown in FIG. In the state shown by the imaginary line in the figure, the chair C is given a normal use posture, the front seat support mounting shaft 34 of the support base 3 is positioned on the front end side of the long hole 411 of the seat support 4 and the back frame 5 is tilted backward. The rear end of the seat 4 is depressed to give a resting posture to the chair C, and a so-called synchro tilt mechanism is realized as a whole.
[0022]
And this chair main body 1 incorporates the reaction force mechanism H in a part of the said synchro tilt mechanism, comprises the locking device L, and adjusts the locking fixing mechanism E and the locking hardness which fix the locking to a predetermined position. A reaction force adjusting mechanism A is added as a component of the locking device L.
[0023]
As shown in FIGS. 4 and 6, the reaction force mechanism H is a pair of coils disposed in a mechanism tilting space (approximately 45 °) in the mechanism housing space of the support base 3 and having a front upper end supported by the fixed retainer H1. A spring S, a first rotating arm H2 which is on the back mounting shaft 35 and rotates in synchronization with the tilting motion of the back frame 5, and a position around the axis deviated from the back mounting axis of the first rotating arm H2. And a movable retainer H3 is supported by the movable retainer H3 by supporting the rear lower end of the coil spring S, and the movable retainer H3 is moved via the first rotating arm H2 in accordance with the backward tilting operation of the back frame 5. The coil spring S is compressed. In FIG. 6, the first rotary arm H2 between the pair of coil springs S is omitted.
[0024]
As shown in FIG. 5 and a perspective view of the locking position fixing mechanism E attached to the seat receiver 4 in FIG. A pair of locking plates E1 having a fan shape mounted in a plan view so as to be rotatable around, a motion converting mechanism E2 for converting a locking operation of the back frame 5 into a synchronous rotating operation of the pair of locking plates E1, and the locking plates E1 It comprises an operation unit E3 that is selectively fixed. The lock plate E1 has a downward L-shaped radial cross section passing through the first vertical axis X1, and has a hole E1b that opens in the radial direction on the cylindrical surface E1a that is a set of portions that lie on the circumference and hang down. Are provided over a plurality of locations in the circumferential direction at a predetermined pitch, and each hole E1b arrives one after another on an imaginary straight line L1 connecting the axes of the first vertical axes X1 along with the synchronous rotation operation. Face to face. The motion converting mechanism E2 has one end connected to the base end of the fan-shaped lock plate E1 through the engaging portion X2 between the second vertical shaft and the horizontal long hole, and the other end connected to the front seat mounting shaft of the support base 3. 34, which is a rigid connecting member E21 engaged with the bearing member 34. When the seat support 4 moves rearward and downward with respect to the support base 3 in accordance with the locking operation, the support for the lock plate mounted on the seat support 4 is provided. In contrast to the first vertical axis X1, the second vertical axis X2 engaged with the base end of the lock plate E1 is held at a fixed position by the support base 3 via the connecting member E21. When the seat 4 sinks due to locking, the cylindrical surface E1a of the fan-shaped lock plate E1 is pushed by the first vertical axis X1 and revolves around the engaging portion X2. The operation part E3 rotates to the horizontal frame 42 of the seat 4 via the third vertical axis X3 and the lock pin E31 arranged so that the axis coincides with the virtual straight line L1 so as to be able to advance and retreat in the coaxial direction. A second rotating arm E32 that is attached to the lock pin E31 through a engaging portion X4 between a horizontal long hole and a vertical pin, and the second rotating arm E32 is inserted into the hole E1b of the lock plates E1. A spring element E4 for pressing in the passing direction, a locking position adjusting operation lever E5 for pulling the second rotating arm E32 against the spring element E4 and pulling out the lock pin E31 from the holes E1b of both lock plates E1; The locking position adjusting operation lever E5 is attached to an appropriate position on the side of the seat receiver 4. The spring element E4 and the locking position adjusting operation lever E5 are connected by a wire E6 shown in FIG.
[0025]
As an advantage of the locking position fixing mechanism E, the outer periphery of the lock plate E1 is shaken more greatly in conjunction with the movement of the seat 4, and the lock is caused by the engagement between the hole E1b of the lock plate E1 and the lock pin E31. Since the plates E1 are fixed to each other, and the back seat is fixed to the locking position by stopping the movement of the seat receiver 4, the locking of the back seat is relatively fixed even if the distance between the holes E1b of the lock plate E1 is relatively large. The torque arm from the first vertical axis X1 to the engagement portion between the hole E1b of the lock plate E1 and the lock pin E31 is the relationship between the first vertical axis X1 and the lock plate E1 and the connecting member E21. Since it is larger than the torque arm up to the part X2, the force required for locking can be reduced, and even the rigidity is given to the lock pin E31 and the lock plate E1. Since the mechanism required for fixing itself can be simplified, the backrest 7 is locked and locked by mutually restraining the pair of lock plates E1. It can be mounted on the side of the seat 4 and the operation part can always be arranged at a certain relative position with respect to the movement of the seat 6, and further, the seated person can leave the chair in a certain locking state, When the reaction force mechanism H tries to move in the direction in which the back seat rises and rises, according to the structure of this embodiment, the lock pin E31 receives a pressing force in the shearing direction from the hole E1b of the lock plate E1, This prevents the lock pin E31 from being pulled out of the hole E1b due to the frictional force, prevents the back seat from abruptly rising even if it stands up from the chair, and by sitting again, N such that the operation of again unlock the cross-sectional direction of the force is lost it is possible, and the like. In addition, since the fan-shaped lock plate E1 only rotates in a horizontal plane, a thin design is possible. If teeth that mesh with each other are formed on the outer periphery of the fan-shaped lock plate E1, it is possible to eliminate a deviation in operation. The point that can be done is also an advantage.
[0026]
As shown in FIG. 4, the reaction force adjusting mechanism A is configured so that the fixed retainer H1 of the coil spring S is actually held at the fixed position by the shaft-shaped backup member A10. A third rotary arm A1 that is partially provided with A10 and is rotatable about a horizontal axis A11, and a screw connection from a direction substantially orthogonal to the displacement direction at a position displaced from the horizontal axis A11 of the third rotation arm A1 The screw element A2 having the grip A21, and the screw element A2 passes through the front wall 32 of the support base 3 and protrudes to the outside of the front wall 32. The grip A21 is disposed at the protruding position. ing. Then, when a screw feeding operation is given to the screw element A21 through the grip operation, the third rotary arm A1 rotates about the horizontal axis A11, and the backup position of the retainer H1 is set to the initial compression amount of the coil spring S via the backup member A10. It can be moved in the direction to increase or decrease. Since the crossing angle of the third rotating arm A1 and the screw element A2 changes according to the operation position, a pressing plate A22 is attached to the tip of the screw element A2, and a partial arc-shaped protrusion is attached to the third rotating arm A1. By forming A12 and pressing the projection A12 by the pressing plate A22, it is possible to cope with a change in the crossing angle.
[0027]
As an advantage of this reaction force adjustment mechanism A, since it can be incorporated within the longitudinal dimension of the coil spring S, the reaction force adjustment mechanism H is included as compared with the case where the reaction force adjustment mechanism is introduced on one end side of the coil spring S. The axial base can be made compact, and the coil spring S is arranged in a rearward tilting posture (in this embodiment, an inclination of about 45 °), so that the support base that accommodates the coil spring S is provided. The front and rear dimensions of 3 can be shortened, and consequently, the interference between the seat 6 and the support base 3 when the seat is slid back and forth can be effectively avoided, and the operation allowance can be sufficiently secured. For example, the grip A21 can be arranged on the front wall of the support base 3 which is easy to operate, and can be operated lightly by the action of the “lever” based on the arm length of the third rotary arm A1.
[0028]
The seat 6 and the backrest 7 are attached to the chair body 1 having the above configuration, and the chair C of this embodiment is completed. In this embodiment, the backrest 7 is configured as follows and attached to the back frame 5.
[0029]
That is, as shown in FIG. 7, FIG. 8, and FIG. 9, the backrest 7 includes a core 71a made of an elastic material having a square shape that forms the outer shape of the backrest 7, and the core 71a as a bag. A backrest main body 71 comprising a tension fabric 71b accommodated in the interior sewn on the back, and a backrest made of a rigid material having a downward U-shape disposed on the back of the upper portion of the backrest main body 71. It is comprised from the upper reinforcement part 72. FIG. The core 71a is slightly bent in the shape of a "<" in the right side view so that a portion that functions as the lumbar support portion 71x is located slightly below the intermediate portion in the vertical direction and protrudes forward. Further, a backrest upper support portion 511 is formed on the back frame element 51. The backrest upper support portion 511 is provided with a pin insertion hole 511a. The pin insertion hole 511a is aligned with the pin insertion hole 72a1 provided at the lower end of the backrest reinforcement portion 72, and the horizontal pin 721 is inserted. The backrest reinforcing portion 72 is rotatably connected to the backrest upper support portion 511 via the horizontal pin 721. On the other hand, the lower end portion 7x of the backrest is supported by a backrest receiving member 54 that is a hollow case-shaped backrest support portion that opens upward. The backrest receiving member 54 has channel portions 54x facing inwardly at both right and left ends thereof integrally projecting upward, and the side edges corresponding to the backrest 7 can be slid up and down in the grooves of these channel portions 54x. The lower end of the backrest 7 can be inserted into the opening of the backrest receiving member 54 from above when the backrest 7 is lowered. The backrest receiving member 54 is provided with notches 54 a at both left and right ends on the lower end side, and the notches 54 a are placed and fixed in the vicinity of the bent portion 51 b of the back frame element 51. Further, a common overlying fabric 72b is placed over the backrest main body 71 and the backrest reinforcing portion 72 that constitute the upper end portion 7y of the backrest.
[0030]
That is, the backrest 7 is rotated while the upper end portion 7y of the backrest is rotated around the pin 511a which is the horizontal axis of the backrest upper support portion 511 in accordance with the sliding position of the lower end portion 7x in the vertical direction. While the lumbar support portion 71x protrudes and retracts in the front-rear and up-down directions, the backrest surface 7f that includes the lumbar support portion 71x and is located at the portion where the seated person's back directly contacts can be deformed.
[0031]
And this deformation | transformation operation | movement is caused by the backrest shape adjustment mechanism K which is an operation part incorporated in a part of the back frame 5. FIG.
[0032]
As shown in FIGS. 3, 7, and 8, the backrest shape adjusting mechanism K has one end fixed to a horizontal fixing shaft Z <b> 1 provided at a substantially central portion of the backrest receiving member 54 and the other end. An operation lever K1 that penetrates the channel portion 54x of the backrest receiving member 54, a long hole K2 provided in the operation lever K1, and a pin provided in the lower end portion of the backrest main body 71 through the long hole K2. K3. When the operation lever K1 is pulled up, the pin K3 comes into contact with the long hole K2, a pulling force acts on the lower end portion of the backrest body 71 from the pin K3, and the backrest receiving member 54 serves as a guide, The lower end portion 7x of the droop is pulled up while keeping the level. Then, the portion functioning as the lumbar support portion 71x is deformed from the shape indicated by the solid line in FIG. 7 to the shape indicated by the imaginary line. In FIG. 8, the backrest receiving member 54 is indicated by an imaginary line.
[0033]
In the above configuration, the present embodiment relates to the operation lever K1 for inputting an operation force, and includes a fixing means D for restraining the operation lever K1 to one operation position selected from a plurality of operation positions. The backrest 7 can be fixed in a shape corresponding to the operation position by the fixing means D, and a load is applied to the upper end 7y of the backrest in a state in which the fixation is released, so that the backrest 7f The upper end 7y of the backrest can be tilted backward while being deformed.
[0034]
As shown in FIG. 10, the fixing means D has a substantially rectangular shape as an engaged portion provided at a predetermined pitch on the bottom wall of the channel portion 54x located on the side of the chair body along the operation direction of the operation lever K1. And a grip D2 having a substantially rectangular parallelepiped section as an engaging portion that is attached to the operation lever K1 and can be engaged with any one of the openings D1.
[0035]
The opening D1 and the opening D1 communicate with each other via an insertion portion D3 that is narrower than the width of the opening D1. On the other hand, the grip D2 has a hollow body shape that is long and has a substantially equal cross-sectional shape, and has a relatively large cross-sectional outer shape, and can be slid along the longitudinal direction of the operation lever K1. Is fitted. Then, by bringing the grip D2 into and out of contact with the opening D1 (operation in the direction perpendicular to the paper surface in FIG. 10), the grip D2 is closely engaged with the inner edge of the opening D1, and the engagement is released from the inner edge of the opening D1. The state to be released can be selectively taken. The grip D2 is provided with an appropriate mechanism such as a click stop mechanism using uneven engagement so as to be stably held at the engagement position and the engagement release position. FIG. 11 shows an example of this, and recesses k11 are provided on both upper and lower edges in two longitudinal directions of the operating lever K1, while protrusions d21 that can be engaged with the recesses k11 are provided on both upper and lower surfaces in the hollow part of the grip D2. The projection d21 engages with the recess k11 at the back when pushed in, and the projection d21 engages with the recess k11 at the front when pulled out. Further, in order to prevent the grip D2 from coming off, a long hole k12 is provided in the operation lever K1, and the operating area of the grip D2 is restricted by engaging the pin d22 inserted from the side surface of the grip D2 with the long hole k12. .
[0036]
With this configuration, during normal use as a chair, the grip D2 that is the engaging portion and the opening D1 that is the engaged portion are fitted together, and the operation lever K1 is locked in place, so that the operation lever K1 The backrest 7 connected through the long hole K2 and the pin K3 can be fixed at the operation position.
[0037]
On the other hand, in order to change the shape of the backrest 7, the operating lever K1 is pulled away from the seated person, the grip D2 is detached from the opening D1, and the operating lever K1 is moved up and down to insert the insertion portion. Pass through D3. Then, the lower end portion 7x of the backrest is pulled up while keeping the level in conjunction with the operation force, and then the portion functioning as the lumbar support portion 71x is pushed up, and the backrest 7 is imagined from the shape shown by the solid line in FIG. Deform to the shape indicated by the line. When the desired backrest shape is obtained, the operation lever K1 is pushed in, the grip D2 and the opening D1 are fitted again, and the shape of the backrest 7 is fixed. In this embodiment, since the opening D1 is provided at a plurality of positions at a predetermined pitch in the operation direction of the operation lever K1, that is, in the vertical direction, the backrest 7 has a shape indicated by a solid line in FIG. Can be changed in a stepwise manner (not shown).
[0038]
On the other hand, in the above configuration, when the grip D2 of the operation lever K1 is held in the pulled-out position and a load is applied to the upper end portion 7y of the backrest, the backrest reinforcement portion 72 is supported by the backrest upper support portion 511. Rotate backward around the horizontal pin 721 in this state, whereby the backrest main body 71 is pulled, and the backrest 7 slides the lower end portion 7x along the channel portion 54x. As a result, the lumbar of the backrest 7 While the support portion 71x protrudes forward and upward, the entire backrest surface 7f causes a behavior of deforming the S shape.
[0039]
Therefore, according to this embodiment, by fixing the backrest 7 with the fixing means D in a deformed state, an S-shape and a lumbar support position corresponding to individual differences of the seated person's body are obtained, and the support state Can be made appropriate. Moreover, the upper end 7y of the backrest is driven to the rear and the upper end 7y is tilted rearwardly and comfortably by keeping the weight on the upper end 7y. Let the upper half of your back refresh. Therefore, it has the effect of relieving fatigue caused by long-time desk work, and can greatly contribute to the improvement of work efficiency. In addition, these functions are triggered by using the deformation motion of the backrest 7 and can be realized by using a common mechanism. In addition, during the refresh, the backrest 7 as a whole is deformed as well as being tilted backward, so that a soft backup function can be ensured. Further, the upper end 7y of the backrest is supported so as to be rotatable around the horizontal axis, and the lower end 7x of the backrest is supported so as to be slidable, and the sliding position is selectively fixed or released by the fixing means D. Therefore, a necessary and sufficient backward tilting operation can be given to the upper end portion 7y of the backrest, and a smooth follow-up operation can be performed to the lower end portion 7x of the backrest.
[0040]
In particular, in this embodiment, since the sliding motion is a motion along a straight line, it is only necessary to employ a simple guide mechanism such as the channel portion 54x for supporting the backrest lower end portion 7x, and the structure is simple. There is no loss of value.
[0041]
Further, as a form of deformation of the backrest 7, the position of the lumbar support portion 71 x is projected and retracted in the front-rear and up-down directions according to the operation position of the operation portion k so that the seated person can refresh from the sitting posture. Since the lumbar support portion 71x can be moved to an appropriate support position when stretched back, an appropriate support effect can be achieved throughout the seated person's posture.
[0042]
In addition, since the curved shape of the entire backrest surface 7f having the S-shape changes smoothly during such behavior, the support state of the backrest 7 is less than that of the case where only a part is deformed. And become more accurate.
[0043]
In order to suitably realize the above configuration, the backrest 7 is attached to a backrest main body 71 having a backrest surface 7f and deformable, and a back frame supported by the chair main body so as to be tilted backward. The backrest reinforcing portion 72 that supports the back surface of the upper end portion 7y of the backrest main body 71 is formed, and the backrest surface 7f of the backrest main body 71 that is not supported by the backrest reinforcing portion 72 is deformed. Therefore, the back-up function and the deformation function can be effectively given to the backrest 7 with a reasonable structure.
[0044]
Further, in the present embodiment, as the fixing means D, the chair main body is constrained to one operation position selected from a plurality of operation positions in connection with the operation lever K1 for inputting operation force. An opening 1 serving as an engaged portion provided on the fixed side of the head, and a grip D2 provided as an attachment portion attached to the operation lever K1 and detachable with respect to the opening D1. The operating lever K1 is fixed at the operating position by holding it in the position where it is engaged, and the operating lever K1 can be moved in the operating direction by holding the grip D2 at a position separated from the opening D1. Therefore, it is possible to realize a configuration in which the backrest 7 can be easily fixed, released, and deformed with one hand, either by operating the operating lever K1 or by operating the grip D2 attached to the operating lever K1. it can.
[0045]
In particular, the engaged portion is the opening D1 arranged at a predetermined pitch along the operation direction of the operation lever K1, and the insertion portion D3 narrower than the opening D1 at a position where the adjacent openings D1 communicate with each other. In addition, a grip D2 is attached to a position where the operating lever K1 passes through the opening D1, and the grip D2 is closely engaged with the inner edge of the opening D1 and is detached from the inner edge of the opening D1. Can be switched selectively. For this reason, the fixing function of the present invention is accurately realized with a simple structure without making the backrest 7 particularly thick with respect to the operation lever K1 protruding to the side of the back seat boundary portion of the backrest 7. can do.
[0046]
The specific configuration of each unit is not limited to the above-described embodiment.
[0047]
For example, the fixing means D may be as shown in FIG. This includes a substantially circular opening D101 as an engaged portion provided at a predetermined pitch on the side of the chair body along the operation direction of the operation lever K100, and any opening D101 attached to the operation lever K100. And an engagement portion D102 having a substantially oval cross section that can be engaged.
[0048]
The opening D101 and the opening D101 communicate with each other through an insertion portion D103 that is narrower than the width of the opening D101. On the other hand, the engaging portion D102 is rotatably attached to at least a portion of the operation lever K100 that passes through the opening D101, and the length of the long axis is substantially equal to the inner diameter of the opening D101. Is set to be smaller than the width of the insertion portion D103, and can be temporarily held in a posture in which the long axis is parallel to the operation direction and a posture orthogonal to the operation direction. In the former posture, the engaging portion D102 can pass through the insertion portion D103, and in the latter posture, the engaging portion D102 can be engaged with the opening D101 so as not to be detached. FIG. 13A exemplifies the details, and the engaging portion D102 has a cylindrical portion D102a integrally therewith, and the cylindrical portion D102a is rotatable to the small diameter portion of the operating lever K100 and is axially oriented. It is externally fitted so that it can slide. A compression coil spring D102b is interposed between the operation lever K100 and the cylindrical portion D102a, and a screw-like hole D102c is provided in the cylindrical portion D102a. A pin D102d inserted into the hole 102c is a small diameter portion of the operation lever K100. It is fixed to the outer periphery of. Thereby, the cylindrical portion D102a is normally pushed away from the coil spring D102b and held at a position where one end of the hole D102c is engaged with the pin D102d. At this time, the engaging portion D102 cannot be detached from the opening D101 via the cylindrical portion D102a. However, when the engaging portion D102 is twisted from this position, the cylindrical portion D102a is pushed into a position where it is retracted from the opening D101 while rotating due to the engagement between the hole D102c and the pin D102d. Although it is located in the opening D101, its long axis is parallel to the operation direction of the operation unit D103 and takes a posture capable of passing through the insertion unit D103. The cylindrical portion D102a is provided with a folding hole D102c1 for stopping the click of the pin D102d so that the cylindrical portion D102a is stably held at this position. Instead of the folding hole D102c1, a continuous hole D102c2 that fits by passing through a narrow portion as shown in FIG.
[0049]
Even with such a configuration, the same function as in the above embodiment can be exhibited.
[0050]
Further, the fixing means may be as shown in FIGS. This is provided with an opening D201 as an engaged portion formed between a pair of serrated edges provided continuously on the side of the chair body along the operation direction of the operation lever K200, and an operation And an engaging portion D202 having a corresponding cross-sectional shape which is attached to the lever K200 and can be engaged with any one of the openings D201.
[0051]
That is, the opening D201 is a continuous opening in which a wide part and a narrow part repeat along the operation direction. On the other hand, the operation lever K200 includes a pair of opposing lock plates K201 and an operation plate K202 that can be selectively inserted and removed between the lock plates K201, and the engaging portion D202 is one of the lock plates K201. It is formed at a position where the portion is cut out, and the engagement portion D202 of the lock plate K201 can be pushed and expanded by the wedge action when the operation plate KK202 is inserted. The lock plate K201 and the operation plate K202 are arranged so as to be rotatable around a common axis, and the upper edge of the operation plate K202 protrudes above the upper edge of the lock plate K201 at least when the lock is released. The lower edge of K202 is exposed at least in a notch K201a provided on the lower edge of the lock plate K201 when locked. Then, by rotating the operation plate K202 upward by inserting a finger into the cutout K201a, the engaging portion D202 is detached from the opening D201, and conversely, the upper edge of the operation plate K202 is pushed in so that the operation plate K202 is moved downward. The engaging portion D202 can be engaged with the engaged portion by rotating to the right.
[0052]
Even with such a configuration, the same function as in the above embodiment can be exhibited.
[0053]
Furthermore, as shown in FIG. 16, the guide for the lower end portion 7x of the backrest may be along a circular arc in a plane orthogonal to the width direction of the backrest 7. In the case of such an arc, it is also preferable to adopt an arc whose center is behind the backrest 7 in order to ensure smooth movement. This is because the backrest 7 has a form in which the whole is swollen forward, so that if such a form is supported without breaking, no excessive force is generated in each part of the backrest 7.
[0054]
Other configurations can be variously modified without departing from the spirit of the present invention.
[0055]
For example, FIG. 17 shows a reaction force adjusting mechanism F as a modification. The reaction force adjusting mechanism F is configured such that the fixed retainer H1 of the coil spring S is held at the fixed position by the shaft-shaped backup member F10, and the backup member F10 is partially provided around the vertical axis F11. The rotary arm F1 is configured to be rotatable, and a screw element F2 having a grip F21 screwed from a direction substantially perpendicular to the direction of displacement at a position displaced from the vertical axis F11 of the rotation arm F1. The screw element F2 passes through the side wall 33 of the support base 3 and protrudes outward of the side wall 33, and the grip F21 is disposed at the protruding position. Then, when a screw feed operation is given to the screw element F21 through the grip operation, the rotary arm F1 rotates about the vertical axis F11, and the backup position of the retainer H1 is increased and decreased by the initial compression amount of the coil spring S via the backup member F10. It can be moved in the direction of movement.
[0056]
If comprised in this way, since the bulkiness of the direction orthogonal to the bottom wall 31 of the support base 3 is suppressed, it will become possible to pursue the thickness reduction of the support base 3 and its periphery effectively.
[0057]
【The invention's effect】
Since the present invention has the configuration described above, the function of changing the shape of the backrest so that a backup function according to individual differences can be obtained, and the function of refreshing the body by allowing only the upper part of the backrest to tilt backward. Can be preferably achieved through a simple structure.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view showing a chair according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a left side view of the embodiment.
FIG. 3 is a rear view of the embodiment.
FIG. 4 is an enlarged longitudinal sectional view showing the vicinity of a support base according to the embodiment.
FIG. 5 is a plan view showing a seat of a chair provided with a lock mechanism according to the embodiment.
FIG. 6 is an exploded perspective view showing the seat receiver of the embodiment with the seat removed.
FIG. 7 is an enlarged side view for explaining a backrest deformation operation in the embodiment;
FIG. 8 is an enlarged view showing the vicinity of a lower operation unit of the embodiment.
FIG. 9 is an exploded perspective view showing a backrest portion of the embodiment.
FIG. 10 is an enlarged schematic view of the vicinity of the lower end portion of the backrest of the embodiment.
FIG. 11 is an exploded perspective view of the main part.
FIG. 12 is a diagram schematically showing a modification of the present invention.
FIG. 13 is an exploded perspective view of the main part.
FIG. 14 schematically shows a modification of the present invention.
FIG. 15 is a diagram schematically showing a modification of the present invention.
FIG. 16 is a view showing a modification of the embodiment.
FIG. 17 is a view showing a modification of the embodiment.
[Explanation of symbols]
7 ... Backrest
7x ... Lower end of backrest
7y… Upper end of backrest
7f ... Backrest
71 ... Backrest body
71x ... Lumbar support part
72. Backrest reinforcement
C ... Chair
D: Fixing means
D1, D101, D201 ... engaged portion (opening)
D2, D102, D202 ... engaging portion (grip)
D3, D103, D203 ... insertion part
K ... Operation part (backrest shape adjustment mechanism)
K1, K100, K200 ... Control lever

Claims (8)

背凭れを具備し、その背凭れが、下端部に入力される操作力によって、上端部の後傾動作を伴いつつ、下方に位置する背凭れ面を変形させ得るものであって、
背凭れの下端部周辺に固定手段を設け、この固定手段により背凭れを所定操作位置に固定可能とするとともに、その固定を解除した状態で背凭れの上端部に荷重を作用させることによって、背凭れ面の変形を伴いつつ背凭れの上端部を後傾させ得るように構成し、
背凭れの上端部を水平軸回りに回転可能に支持した上で、背凭れの下端部を上下にスライド操作可能に支持し、かつ固定手段によってそのスライド位置を選択的に固定若しくは解除し得るようにしており、
背凭れは、操作部の操作位置に応じて、ランバーサポート部の位置を前後かつ上下方向に突没させ、背凭れのＳ字状をなす湾曲形状を滑らかに変形させるものであることを特徴とする椅子。The backrest has a backrest, and the backrest is capable of deforming the backrest surface located below, accompanied by a backward tilting action of the upper end by an operating force input to the lower end,
A fixing means is provided around the lower end of the backrest, and the backrest can be fixed at a predetermined operation position by the fixing means, and a load is applied to the upper end of the backrest in a state in which the fixing is released. Constructed so that the upper end of the backrest can be tilted backward with deformation of the drooping surface ,
The upper end of the backrest is supported so as to be rotatable about a horizontal axis, the lower end of the backrest is supported so as to be slidable up and down, and the sliding position can be selectively fixed or released by the fixing means. And
The backrest is characterized in that, depending on the operation position of the operation portion, the position of the lumbar support portion protrudes and retracts back and forth and vertically, and the curved shape forming the S-shape of the backrest is smoothly deformed. Chair. 一定方向へのスライド動作が、背凭れの巾方向と直交する方向の直線に沿った動作である請求項１記載の椅子。Certain direction sliding operation to the backrest of the width direction and a movement along the direction of the straight line perpendicular claim 1 chair according. 一定方向へのスライド動作が、背凭れの巾方向と直交する面内における円弧に沿った動作である請求項１記載の椅子。Certain direction sliding operation to the backrest claim 1 chair, wherein the movement along the arc in the width direction perpendicular to the plane of. 円弧が、背凭れの後方に中心を有するものである請求項３記載の椅子。The chair according to claim 3 , wherein the arc has a center behind the backrest. 背凭れは、操作部の操作位置に応じて、ランバーサポート部の位置を少なくとも前後方向に突没させながら変形するものである請求項１、２、３又は４記載の椅子。The chair according to claim 1, 2, 3, or 4 , wherein the backrest is deformed while projecting and retracting the position of the lumbar support part in at least the front-rear direction according to the operation position of the operation part. 背凭れを、背凭れ面を有し変形可能な背凭れ本体と、椅子本体に支持された背フレームに後傾可能に取り付けられて前記背凭れ本体の上端部の背面を支持する背凭れ補強部とから構成し、背凭れ本体のうち、背凭れ補強部に支持されていない背凭れ面の部分を変形させるようにしている請求項１、２、３、４又は５記載の椅子。A backrest main body having a backrest surface and a deformable backrest main body, and a backrest reinforcement portion attached to a back frame supported by the chair main body so as to be able to tilt backward and supporting the back of the upper end portion of the backrest main body. The chair according to claim 1, 2, 3, 4 or 5, wherein a portion of the backrest surface of the backrest main body that is not supported by the backrest reinforcement portion is deformed. 操作力を入力するための操作レバーに係わって、該操作レバーを複数の操作位置の中から選択した一の操作位置に拘束する固定手段が、椅子本体等の固定側に設けた被係合部と、操作レバーに付帯して設けられ前記被係合部に対して係脱可能な係合部とを具備し、係合部を被係合部に係わり合わせる位置に保持することによって操作レバーをその操作位置に固定し、係合部を被係合部から離脱させた位置に保持することによって操作レバーを操作方向へ移動可能とする請求項１、２、３、４、５又は６記載の椅子。 An engaged portion provided on a fixed side of a chair body or the like, in which a fixing means is provided on the fixed side of the chair main body or the like. And an engaging portion that is attached to the operating lever and that can be engaged with and disengaged from the engaged portion, and holds the operating lever in a position to be engaged with the engaged portion. 7. The operation lever according to claim 1, wherein the operation lever is movable in the operation direction by fixing at the operation position and holding the engaging portion at a position separated from the engaged portion . Chair. 被係合部が、操作レバーの操作方向に沿って所定ピッチで配列させた開口であって、隣接する開口の間を連通させる位置に当該開口によりも狭小な挿通部を設けるとともに、操作レバーが前記開口を貫通した位置に係合部を付帯させ、この係合部を、開口内縁に緊密に係合する状態と開口内縁から離脱する状態との間で選択的に切り替え得るようにしている請求項７記載の椅子。 The engaged portion is an opening arranged at a predetermined pitch along the operation direction of the operation lever, and an insertion portion narrower than the opening is provided at a position where the adjacent openings communicate with each other. An engaging portion is attached to a position penetrating the opening, and the engaging portion can be selectively switched between a state of being closely engaged with an inner edge of the opening and a state of being detached from the inner edge of the opening. Item 7. The chair according to Item 7 .

Images