JP4017564B2 - 燃料噴射ポンプの脱着容易化構造 - Google Patents

燃料噴射ポンプの脱着容易化構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射ポンプに関し、燃料噴射ポンプの脱着容易化構造に関する。
【0002】
【背景技術】
燃料噴射ポンプは、ディーゼルエンジン等の内燃機関に設けられ、燃料を圧送して燃料噴射ノズルからエンジン内に燃料を噴射するもので、このような燃料噴射ポンプでは、クランクシャフトから動力を得てポンプシャフトを駆動する。クランクシャフトおよびポンプシャフトには、それぞれ端部にギヤが取り付けられており、これらのギヤが、アイドルギヤを介して互いに回転する。これらのギヤによってクランクシャフトからの動力がポンプシャフトに伝達されている。
【0003】
ところで、燃料噴射ポンプをエンジンから取り外す、または取り付ける際には、クランクシャフトの回転位相と、ポンプシャフトの回転位相とを合わせる必要がある。このため、この位相合わせが簡単となるように、燃料噴射ポンプに、ポンプシャフトの回転位相を合わせ込むための位置決め手段を設けたものがある(例えば特許文献1)。この位置決め手段は、ポンプギヤに形成された係合孔と、燃料噴射ポンプに設けられたブラケットに形成された位置決め孔とを備えている。ブラケットは、燃料噴射ポンプをエンジン本体に取り付けるためのものであり、このブラケットを介して燃料噴射ポンプをエンジン本体に取り付ける際に、位置決めピンをブラケットの位置決め孔から挿通してポンプギヤの係合孔に係合させると、ポンプギヤの回転がブラケットに対して規制される。この状態で、燃料噴射ポンプをブラケットおよびポンプギヤとともに取り外せば、ポンプギヤの位相がずれることなく燃料噴射ポンプを取り外すことができる。
また、燃料噴射ポンプをエンジンに組み付ける際にも、クランクシャフトを所定の位置に合わせた上で、位置決めピンを係合孔に係合させてポンプギヤをブラケットに固定し、エンジン本体へ取り付ければ、クランクシャフトとポンプシャフトとの位相を合わせることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−62759号公報 (第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年では構造の簡素化のために、エンジン本体と燃料噴射ポンプとが、シリンダブロックの取付部に取り付けられているものがある。この場合には、ポンプシャフトは取付部を貫通して反対側に突出し、当該反対側においてポンプギヤを固定している。つまり、燃料噴射ポンプ本体およびポンプギヤは、取付部を挟んで互いに反対側に配置される。したがって、燃料噴射ポンプを取り外す場合には、ポンプシャフトと一緒にポンプギヤを取り外すことができないため、前述のような位置決め手段を用いることができない。
このような場合では、ポンプシャフトの位相合わせは、旧来通り視認に頼るしかなく、つまりポンプギヤとクランクギヤに設けられた位置合わせのマークを確認しながら作業を行わなくてはならない。したがって、燃料噴射ポンプの取外、取付作業が繁雑となる。特に、エンジンが組み上がった状態では、狭いスペースでポンプギヤをのぞき込まなくてはならず、作業が困難となる。
【0006】
本発明の目的は、内燃機関からの取外および内燃機関への取付作業を簡単にできる燃料噴射ポンプの脱着容易化構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用効果】
本発明の請求項1に記載の燃料噴射ポンプの脱着容易化構造は、燃料噴射ポンプの本体を駆動するポンプシャフトと、このポンプシャフトの端部に固定されるとともに、内燃機関のクランクギヤに噛合されるポンプギヤと、内燃機関に取り付けられ、ポンプギヤの燃料噴射ポンプの本体が設けられた側とは反対側の面を覆うカバー部材とを備え、カバー部材のポンプギヤに対向する面には、ポンプギヤのカバー部材に対する位置決めおよび抜き治具用の位置決め孔が複数形成され、ポンプギヤの位置決め孔に対応する位置には、位置決め孔から挿通される抜き治具が係合可能な係合部が形成され、位置決め孔および係合部は、ポンプギヤが円周方向にずれて誤組されないような配置寸法で配置され誤組防止をする誤組防止手段となっていることを特徴とする。
【0008】
この構成の本発明では、カバー部材には位置決め孔が形成され、ポンプギヤには位置決め孔に対応する位置に係合部が形成されているので、抜き治具を位置決め孔に挿通して係合部に係合させると、ポンプギヤの位相がカバー部材に対して規制される。この時、カバー部材は、ポンプギヤの燃料噴射ポンプの本体が設けられた側とは反対側に配置されているので、ポンプギヤを当該反対側から位置決めする。したがって、ポンプギヤをカバー部材側に位置決めしたまま残して、ポンプシャフトおよび燃料噴射ポンプの本体を外すことが可能となり、この場合でもポンプギヤの位相は固定されたままとなる。これにより、ポンプギヤをポンプシャフトから外さなければならない場合でも、ポンプギヤの位相合わせが可能となる。
【0009】
また例えば、ポンプシャフトが内燃機関に設けられた取付部を貫通して、その端部にポンプギヤが固定されている場合では、ポンプギヤと燃料噴射ポンプの本体との間に取付部が配置されることとなる。このような場合でも、ポンプギヤを取付部とカバー部材との間に保持した状態で、ポンプシャフトを取り外すことが可能となるので、取付部を外す必要がなく、燃料噴射ポンプの取外、取付作業が簡単になる。
【0010】
さらに、抜き治具を係合部に係合させるだけで、ポンプギヤがカバー部材に対して位置決めされるので、従来とは異なり目視による位相合わせが不要となり、内燃機関からの取外および内燃機関への取付作業が簡単になる。特に、エンジンが組み上がった状態で燃料噴射ポンプを取外、または取付する時は、目視による位置合わせでは狭いスペースでポンプギヤをのぞき込まなくてはならず、作業が困難となる。これに対して本発明では抜き治具の係合部への係合によって位相合わせが可能となるので、作業が簡単となり、特に有用である。
【0011】
そして、位置決め孔および係合部が、ポンプギヤが円周方向にずれて誤組されるのを防止する誤組防止手段となっているので、ポンプギヤの回転位相が所定の位置となった時のみ係合手段が係合部に係合される。従って、ポンプギヤが確実に位置決めされる。
【0012】
本発明の請求項2に記載の燃料噴射ポンプの脱着容易化構造は、請求項1に記載の燃料噴射ポンプの脱着容易化構造において、抜き治具は、ポンプギヤをカバー部材側に保持可能な固定部材と、ポンプシャフトをポンプギヤから取り外す取外部材とを備え、ポンプギヤは、係合部に固定部材が係合可能に構成されていることを特徴とする。
この構成の本発明では、固定部材をカバー部材の位置決め孔から挿通して係合部に係合させると、ポンプギヤがカバー部材に対して位置決めされ、かつカバー部材側に保持される。したがって、この状態でポンプシャフトをポンプギヤから外しても、ポンプギヤの位相がずれることがない。抜き治具によってポンプギヤを取り外す工程で同時にポンプギヤの位置決めがされるので、ポンプシャフトの取外作業がより一層簡単になる。また、これにより、係合部の他に固定部材用の孔などを設ける必要がなく、ポンプギヤの形状が簡単になり、製造コストが低減する。
【0013】
本発明の請求項3に記載の燃料噴射ポンプの脱着容易化構造は、請求項1または請求項2に記載の燃料噴射ポンプの脱着容易化構造において、係合部は、ポンプギヤの周上にポンプギヤの軸中心を挟んで二箇所形成され、これらの係合部は、ポンプギヤの軸中心を通る直線上に配置され、かつ誤組防止手段が、ポンプギヤの軸中心から当該係合部までの距離が互いに異なる位置に配置されていることを特徴とする。
この構成の本発明では、二箇所の係合部がポンプギヤの軸中心から異なる距離を有して配置されているので、係合部の位置がポンプギヤの軸中心に対して非点対称に形成されることとなり、ポンプギヤが所定の回転位相になったときのみ、抜き治具が係合部に係合され、ポンプギヤが確実に位置決めされる。
特に、抜き治具の固定部材を係合部に係合させると、ポンプギヤの軸中心を挟んで二箇所でポンプギヤが固定されるので、ポンプギヤが安定して保持される。したがって、ポンプギヤの取外作業がより確実となる。
【0014】
本発明の請求項4に記載の燃料噴射ポンプの脱着容易化構造は、請求項1または請求項2に記載の燃料噴射ポンプの脱着容易化構造において、係合部は、ポンプギヤの周上にポンプギヤの軸中心を挟んで二箇所形成され、これらの係合部は、ポンプギヤの軸中心から当該係合部までの距離が等しい位置に配置され、かつ誤組防止手段は、互いを結ぶ線がポンプシャフトの軸中心を通らず、抜き治具によってポンプギヤをポンプシャフトから抜き取り可能な範囲の位置に配置されていることを特徴とする。
この構成の本発明では、二箇所の係合部がポンプギヤの軸中心から等距離に配置され、互いを結ぶ線がポンプシャフトの軸中心を通らないので、これらの係合部の位置は、ポンプギヤの軸中心に対して非点対称に形成されることとなる。したがって、ポンプギヤが所定の回転位相となったときのみ、抜き治具が係合部に係合され、ポンプギヤが確実に位置決めされる。
特に、抜き治具の固定部材を係合部に係合させると、ポンプギヤの軸中心を挟んで二箇所、等距離の位置でポンプギヤが固定されるので、ポンプギヤが安定して保持される。したがって、ポンプギヤの取外作業がより確実となる。
【0015】
本発明の請求項5に記載の燃料噴射ポンプの脱着容易化構造は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の燃料噴射ポンプの脱着容易化構造において、ポンプシャフトには、キーが設けられ、ポンプギヤには、キーが係合するキー溝が形成され、キーおよびキー溝は、係合部の位置が位置決め孔の位置に一致したときに、ポンプシャフトの鉛直方向の軸中心より上側に配置されていることを特徴とする。
この構成の本発明では、係合部の位置が位置決め孔の位置に一致した時、つまりポンプギヤがポンプシャフトから取外可能となった時に、キーおよびキー溝がポンプシャフトの軸中心より鉛直方向上側に配置されているので、ポンプシャフトをポンプギヤから取り外す際に、キーがキー溝から落ちることがない。したがって、キーを片手で押さえる等の作業が省略され、作業性が良好となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、後述する第二実施形態以降で、以下に説明する第一実施形態での構成部品と同じ部品および同様な機能を有する部品には同一符号を付し、説明を簡単にあるいは省略する。
【0017】
〔第一実施形態〕
図1には、第一実施形態にかかるディーゼルエンジン(内燃機関)1の一部断面図が示されている。この図1において、ディーゼルエンジン1は、エンジン本体2と、エンジン本体2に燃料を供給する燃料噴射装置3と、エンジン本体2から取り出した動力を燃料噴射装置3やその他各装置へ伝達する伝達機構4とを備えている。
【0018】
エンジン本体2は、シリンダブロック23内部に形成された複数(本実施形態では四つ)のシリンダ21と、各シリンダ21の内部で燃焼した燃焼ガスの圧力を受けて往復運動する複数のピストン22と、ピストン22の往復運動を回転運動に変換するクランクシャフト24とを備えている。
クランクシャフト24の一端には、クランクシャフト24の回転むらを低減するためのフライホイール25が設けられている。またクランクシャフト24の他端は、シリンダブロック23外側に突出しており、突出端には、フライホイール25に対応してクランクシャフト24のねじりトルクを低減するダンパ26と、伝達機構4を構成するクランクギヤ27とが固定されている。
【0019】
燃料噴射装置3は、燃料を圧送する燃料噴射ポンプ31と、高圧の燃料を蓄積するコモンレール32と、コモンレール32からの燃料を各シリンダ21内に噴射する燃料噴射ノズル(図示せず)とを備えている。燃料噴射ポンプ31およびコモンレール32は、シリンダブロック23外壁に取り付けられ、燃料噴射ノズルはシリンダブロック23の上面に取り付けられたシリンダヘッド231内に配置されて各シリンダ21に連通している。
燃料噴射ポンプ31は、クランクシャフト24から動力を得て燃料噴射ポンプ31を駆動する駆動軸としてのポンプシャフト33を備えている。このポンプシャフト33は、クランクシャフト24に平行に配置されており、シリンダブロック23に一体的に形成された取付部28を貫通して、その端部がシリンダブロック23外側に突出している。
【0020】
ポンプシャフト33の端部には、図2に示されるように、シリンダブロック23の外側で伝達機構4が設けられた側に、ポンプギヤ34が固定されている。これにより、ポンプギヤ34は、燃料噴射ポンプ31の本体とはシリンダブロック23の取付部28を挟んで反対側に配置されている。
ポンプシャフト33の端部には、テーパ部331およびねじ部332が形成されており、このテーパ部331に、ポンプギヤ34中央に形成されたテーパ状の軸孔341が嵌合されている。そして、ポンプシャフト33の先端のねじ部332にナット333が螺合されることにより、ポンプギヤ34がポンプシャフト33に固定されている。ポンプシャフト33の先端には、軸方向に凹んだ凹部334が形成されている。
ポンプシャフト33のテーパ部331には、半円形の溝335が形成され、この溝335には半月キー(キー)336が配置されている。また、ポンプギヤ34の軸孔341には、キー溝342が形成され、このキー溝342に半月キー336が係合している。
【0021】
ポンプギヤ34には、図2および図3に示されるように、厚み方向に貫通する二箇所の貫通孔(係合部)343A,343Bが形成されている。これらの貫通孔343A,343Bの内周には、ねじが形成されている。これらの貫通孔343A,343Bは、ポンプギヤ34の軸中心を挟んで反対側に形成され、両者を結ぶ線がポンプギヤ34の軸中心を通る位置に配置されている。また、ポンプギヤ34の中心から一方の貫通孔343Aまでの距離L1と、ポンプギヤ34の中心から他方の貫通孔343Bまでの距離L2とは、互いに異なるように設定されており、距離L1の方が、距離L2よりも大きく設定されている。
ここで、貫通孔343Aは、ポンプギヤ34の円周上において、半月キー336が配置された位置(キー溝342の位置)に対応する位置に形成されている。つまり、半月キー336がポンプシャフト33の鉛直方向真上に位置する時、貫通孔343Aもポンプギヤ34の鉛直方向真上に位置することとなる。
【0022】
伝達機構4は、シリンダブロック23の外側で、フライホイール25が設けられた側とは反対側に配置されており、図4に示されるように、複数のギヤがクランクギヤ27と直接的あるいは間接的に噛み合うことで互いに連結されるギヤトレイン42を備えている。これら複数のギヤは、クランクシャフト24の回転動力により駆動される各装置の駆動軸端部に固定されている。
ここで、各装置の駆動軸としては、前述の燃料噴射ポンプ31のポンプシャフト33や、吸気弁および排気弁を駆動するカムシャフト、オイルポンプを駆動するオイルポンプシャフトなどがある。これらの駆動軸は、シリンダブロック23端面から突出し、これらの駆動軸の端部には、シリンダブロック23外側において、それぞれギヤが固定されている。ギヤトレイン42は、シリンダブロック23に取り付けられたギヤカバー(カバー部材)43(図1)に覆われている。なお、図4では、ギヤカバー43を取り外した状態が示されている。
伝達機構4は、図1に示されるようにギヤトレイン42の他、クランクシャフト24に設けられたクランクプーリ44と、クランクプーリ44に掛け回されたベルト45とを備えている。ベルト45は、冷却ファン46の回転軸461に掛け回されることで、クランクシャフト24の回転を冷却ファン46に伝達可能となっている。冷却ファン46、ベルト45およびクランクプーリ44は、ギヤカバー43の外側に配置されている。
【0023】
このような伝達機構4において、燃料噴射装置3のポンプギヤ34は、アイドルギヤ47を介してクランクギヤ27に連結されており、これにより、クランクシャフト24からポンプシャフト33へ回転駆動力が伝達可能となっている。
なお、本実施形態では、4サイクルのディーゼルエンジン1を採用しており、クランクシャフト24が2回転するとポンプシャフト33が1回転するようにギヤ比が設定されている。また、ポンプギヤ34の貫通孔343Aおよび半月キー336の形成位置は、クランクシャフト24に連結されたピストン22がシリンダ21内で圧縮上死点となる時に、鉛直方向真上に配置されるように予め設定されている。
【0024】
ギヤカバー43は、図5に示されるように、シリンダブロック23側面を覆うように一体的に形成され、当該シリンダブロック23側面に取り付けられている。ギヤカバー43においてシリンダブロック23側面に対向する面には、クランクシャフト24に対応する位置および冷却ファン46の駆動軸に対応する位置にそれぞれクランクシャフト24および冷却ファン46の駆動軸が貫通する貫通孔431,432が形成されている。
また、ポンプギヤ34の軸中心、つまりポンプシャフト33の軸中心に対応する位置には、ポンプギヤ34の中心部が露出するように所定半径の円形の作業孔433が形成されている。作業孔433の半径は、ポンプギヤ34の他方の貫通孔343Bまでの距離L2より小さく設定されている。
【0025】
作業孔433の鉛直方向両側(図5中の上下)には、厚み方向に貫通する位置決め孔434A,434Bが二箇所形成されている。これらの位置決め孔434A,434Bは、ポンプギヤ34の軸中心に対して互いに反対側で、かつこれらの位置決め孔434A,434Bを結ぶ直線がポンプギヤ34の軸中心を通る位置に配置されている。これらの位置決め孔434A,434Bのうち、鉛直方向上側の一方の位置決め孔434Aは、ポンプギヤ34の軸中心から距離L1離れて形成され、また他方の位置決め孔434Bは、ポンプギヤ34の軸中心から距離L2離れて形成されている。
つまり、前述の図2にも示されるように、ポンプギヤ34の貫通孔343Aが鉛直方向真上に配置された時に、貫通孔343A,343Bの位置がギヤカバー43の位置決め孔434A,434Bの位置に一致するようになっている。したがって、これらの貫通孔343A,343Bおよび位置決め孔434A,434Bは、前記ポンプギヤが円周方向にずれて誤組されないような配置寸法で誤組防止をする誤組防止手段となっている。
なお、図示はしないが、作業孔433には通常略矩形状のカバーが取付られて、その開口部が覆われている。
【0026】
このようなディーゼルエンジン1の燃料噴射装置3において、燃料噴射ポンプ31をシリンダブロック23から取り外す場合には、取外工具(抜き治具)5を用いる。取外工具5は、図6に示されるように、角柱状の基部材51と、この基部材51に設けられて、ポンプシャフト33をポンプギヤ34から取り外す押出ボルト(取外部材)52と、この押出ボルト52の両側に設けられた二つの固定ボルト(固定部材)53A,53Bとを備えている。押出ボルト52は、基部材51の幅方向に螺合されて基部材51を貫通し、先端にポンプシャフト33の凹部334に係合する突起部521が形成されている。固定ボルト53A,53Bは、基部材51に形成された貫通孔511を貫通して、押出ボルト52に平行に配置されている。二つの固定ボルト53A,53Bのうち一方の固定ボルト53Aは、押出ボルト52の軸中心から距離L1離れて配置され、また他方の固定ボルト53Bは、押出ボルト52の軸中心から距離L2離れて形成されている。ここで、これらの固定ボルト53A,53Bは、ポンプギヤ34の貫通孔343A,343Bに係合するように構成されており、距離L1,L2は、固定ボルト53A,53Bが貫通孔343A,343Bに係合された時に、取外工具5がポンプギヤ34に対してアンバランスになることなく、ポンプギヤ34を安定して保持できる範囲に設定されている。つまり、貫通孔343A,343Bは、取外工具5によってポンプギヤ34をポンプシャフト33から抜き取り可能な範囲の位置に配置されている。
【0027】
このようなディーゼルエンジン1では、シリンダブロック23の取付部28にポンプシャフト33が貫通しており、この取付部28を挟んでポンプシャフト33両側には燃料噴射ポンプ31の本体とポンプギヤ34とが取り付けられているため、点検や部品交換等のために燃料噴射ポンプ31をシリンダブロック23から取り外す場合には、ポンプシャフト33およびポンプギヤ34を同時に一方向から取り外すことができない。そこでまず、エンジン本体2のピストン22を上死点に合わせた状態で、ギヤカバー43の作業孔433を覆うカバーを外す。すると、作業孔433からポンプギヤ34の中央部が外部から視認可能となるので、ポンプシャフト33に螺合されたナット333を取り外す。
【0028】
図6に示されるように、取外工具5の押出ボルト52を作業孔433から挿通してポンプシャフト33先端の凹部334に係合させ、固定ボルト53A,53Bをギヤカバー43の位置決め孔434A,434Bから挿通して、ポンプギヤ34の貫通孔343A,343Bに螺合させる。この時、ポンプギヤ34は、クランクシャフト24の1回転に対して半回転するため、ピストン22が上死点となる位置に合わせても、ピストン22が排気上死点である場合には、ポンプギヤ34の回転位置が半回転ずれる場合がある。この場合には、ポンプギヤ34は貫通孔343Bが鉛直方向真上に位置し、固定ボルト53A,53Bを挿通しても位置決め孔434A,434Bと貫通孔343A,343Bの位置とが一致しないため、固定ボルト53A,53Bを貫通孔343A,343Bに螺合させることができない。このような場合には、クランクシャフト24をさらにもう1回転させれば、ポンプギヤ34が半回転して貫通孔343A,343Bが位置決め孔434A,434Bおよび固定ボルト53A,53Bの位置に一致し、固定ボルト53A,53Bを貫通孔343A,343Bに螺合させることができる。このように固定ボルト53A,53Bによって、ポンプギヤ34の回転位相がギヤカバー43に対して規制される。
【0029】
その後、押出ボルト52を基部材51に螺合させていくと、押出ボルト52が軸方向先端側へ移動する一方、ポンプギヤ34は固定ボルト53A,53Bに固定されているため動かず、押出ボルト52がポンプシャフト33を軸方向に押すこととなる。この結果、ポンプギヤ34とポンプシャフト33とのテーパ部331での係合が外れる。ポンプギヤ34を取外工具5でギヤカバー43側に保持した状態で、燃料噴射ポンプ31の本体をポンプシャフト33ごとポンプギヤ34とは反対側から外す。なお、ポンプシャフト33をポンプギヤ34から外す際には、半月キーが336ポンプシャフト33の鉛直方向真上に配置されているので、半月キー336が落ちにくい。
【0030】
燃料噴射ポンプ31をシリンダブロック23に取り付ける場合には、ポンプシャフト33の半月キー336部分を真上に向けて挿通すれば、半月キー336がポンプギヤ34のキー溝342にはまる。この時、ポンプギヤ34とクランクギヤ27との係合は外れていないため、両者の位相合わせも既に行われている。テーパ部331をポンプギヤ34の軸孔341にはめた状態で、燃料噴射ポンプ31をシリンダブロック23の取付部28に取り付ける。その後、固定ボルト53A,53Bを外して取外工具5を外し、ポンプシャフト33にナット333を螺合させてポンプギヤ34を固定し、カバーで作業孔433を覆う。
【0031】
このような第一実施形態によれば、以下のような効果が得られる。
(1) ポンプギヤ34の貫通孔343A,343Bがポンプギヤ34の中心を通る一直線上に二箇所形成され、これらの貫通孔343A,343Bからポンプギヤ34の中心までの距離L1,L2が互いに異なるので、貫通孔343A,343Bの配置がポンプギヤ34の回転中心に対して非点対称となる。取外工具5の固定ボルト53A,53Bを位置決め孔434A,434Bから挿通すると、貫通孔343Aが鉛直方向真上に来た時のみ、固定ボルト53A,53Bがそれぞれの貫通孔343A,343Bにはまる。したがって、ポンプギヤ34の回転位相を常に所定位置で固定させることができる。この時、貫通孔343A,343Bに固定ボルト53A,53Bを係合させるだけで、ポンプギヤ34の位置合わせができるので、従来とは異なり、目視による確認が不要となり、燃料噴射ポンプ31の取外、取り付け工程を簡略化できる。
【0032】
(2) また、ポンプギヤ34を取外工具5によってギヤカバー43に固定したまま燃料噴射ポンプ31の本体を取り外すことができるので、ポンプギヤ34と燃料噴射ポンプ31の本体作業との間にシリンダブロック23の取付部28が配置されている場合でも、取付部28を取り外して燃料噴射ポンプ31全体を外したり、ギヤカバー43全体を外してポンプギヤ34を取付部28より伝達機構4側から外したりすることなく、燃料ポンプ31の本体のみを取付部28のフライホイール25側から取り外すことができ、簡単かつ確実に燃料噴射ポンプ31の取付、取外を行える。
【0033】
(3) 特に、4サイクルのディーゼルエンジン1では、クランクシャフト24の1回転に対してポンプシャフト33が半回転するので、ピストン22を上死点に合わせた場合、ポンプギヤ34の位置が二種類存在する。このようなディーゼルエンジン1に取り付ける場合でも、ピストン22を上死点に合わせて取外工具5をはめ、固定ボルト53A,53Bが貫通孔343A,343Bに係合できなければ、ポンプギヤ34が半回転ずれていることを確認できる。したがって、ポンプシャフト33の回転位相位置を180°単位で位置決めでき、ポンプギヤ34の回転位相を目視することなく合わせることができる。これにより、燃料噴射ポンプ31の取外、取付が簡単に行えるので、4サイクルのディーゼルエンジン1に使用するのに特に有用である。
【0034】
(4) また、目視での位置合わせ確認が不要なので、ディーゼルエンジン1に組み上がった状態で燃料噴射ポンプ31を取り外す必要がある場合などでは、狭いスペースでポンプギヤ34をのぞき込む必要がなく、作業をより一層簡単にできる。
さらに、従来では、目視での位置合わせ確認が必要であったので、一人が燃料噴射ポンプ31の本体を支え、一人が目視でポンプギヤの位置合わせをする、といった二人がかりの作業が必要であった。本実施形態のような燃料噴射ポンプ31の構造によれば、目視での位置合わせ確認が不要であり、ポンプギヤ34をギヤカバー43に保持したまま燃料噴射ポンプ31の本体を取り外すことができるので、燃料噴射ポンプ31の取外、取付作業を一人で行えるようになる。これにより、作業人数の削減と、作業の簡略化を促進できる。
【0035】
(5) ギヤカバー43の位置決め孔434A,434Bと、ポンプギヤ34の貫通孔343A,343Bが合った時に、ポンプシャフト33の半月キー336が鉛直方向真上に配置されるようになっているので、ポンプシャフト33とポンプギヤ34とを外す時も半月キー336の落下を防止でき、ポンプシャフト33を取り付ける時も、半月キー336を押さえる必要がないので、作業工程を簡単にでき、作業人数を削減できる。
【0036】
(6) 貫通孔343A,343Bに取外工具5を係合させるので、燃料噴射ポンプ31を取り外すための工程の中で取外工具5をポンプギヤ34に取り付けると同時に、ポンプギヤ34の位置決めを行うことができる。したがって、作業工程を簡略化でき、作業効率を向上させることができる。また、貫通孔343A,343Bが取外工具5の取付孔とポンプギヤ34の位置決め孔とを兼用しているので、ポンプギヤ34の形状を簡単にでき、製造コストを低減できる。
【0037】
〔第二実施形態〕
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態は、第一実施形態の位置決め孔434A,434Bおよび貫通孔343A,343Bの配置が異なるものである。
図7には、第二実施形態にかかるポンプギヤ34の平面図が示されている。この図7において、ポンプギヤ34には、周上二箇所に貫通孔343A,343Bが形成されている。これらの貫通孔343A,343Bは、ポンプギヤ34の軸中心を挟んで互いに反対側に配置されるとともに、ポンプギヤ34の中心から等距離L3の位置に形成されている。ここで、これらの貫通孔343A,343Bは、互いを結ぶ直線がポンプギヤ34の中心を通らない位置に配置されている。つまり、貫通孔343Aとポンプギヤ34の中心とを結ぶ線と、貫通孔343Bとポンプギヤ34の中心とを結ぶ線とが、180°より小さい所定角度Aを有する。このような配置により、貫通孔343A,343Bの形成位置が、ポンプギヤ34の軸中心に対して非点対称になっている。ここで、所定角度Aは、取外工具5によってポンプギヤ34をポンプシャフト33から抜き取り可能な範囲に設定されることが望ましい。
【0038】
ギヤカバー43の位置決め孔434A,434Bは、ポンプギヤ34において一方の貫通孔343Aが鉛直方向真上に配置された位置で、二箇所の貫通孔343A,343Bに対応する位置にそれぞれ形成されている。そして、取外工具5も、二つの固定ボルト53A,53Bが位置決め孔434A,434Bおよび貫通孔343A,343Bの形成位置に対応する位置に配置されている。
このような燃料噴射ポンプ31においても、第一実施形態と同様に、貫通孔343Aが鉛直方向真上に来た時のみ、取外工具5の固定ボルト53A,53Bが貫通孔343A,343Bに係合する。
【0039】
このような第二実施形態によれば、第一実施形態の(2)、(3)、(4)、(5)および(6)の効果と同様の効果の他、次のような効果が得られる。
(7) 貫通孔343A,343Bがポンプギヤ34の軸中心に対して互いに反対側に、ポンプギヤ34の軸中心から等距離に配置され、これらの貫通孔343A,343Bおよびポンプギヤ34の軸中心が一直線上に並ばないように配置されている。これにより、貫通孔343A,343Bの位置がポンプギヤ34の軸中心に対して非点対称となり、第一実施形態の(1)の効果と同様に、ポンプギヤ34の回転位相を常に所定位置で固定させることができる。この時、貫通孔343A,343Bに固定ボルト53A,53Bを係合させるだけで、ポンプギヤ34の位置合わせができるので、従来とは異なり、目視による確認が不要となり、燃料噴射ポンプ31の取外、取り付け工程を簡略化できる。
【0040】
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、係合部の形成位置は、各実施形態のものに限られず、例えばポンプギヤの周上に三箇所以上設けられていてもよい。この場合でも係合部が所定位置にきた時のみに抜き治具が係合部に係合するので、ポンプギヤの位置決めができる。要するに、係合部および位置決め孔の位置は、複数設けられ、ポンプギヤが円周方向に誤組されないような配置寸法で誤組防止をするように設定されていれば、その配置は適宜設定してよい。あるいは、係合部およびこの係合部に対応する位置決め孔が、それぞれ複数設けられかつポンプギヤの軸中心に対して非点対称の位置に設けられていてもよい。つまり例えば係合部がポンプギヤの周上に等間隔に三箇所設けられている場合では、ポンプギヤを軸中心に半回転させると係合部が元の位置とは異なる位置に配置されるので、このような配置の係合部は、ポンプギヤの軸中心に対して非点対称に設けられていると言える。
【0041】
係合部の形状は、各実施形態のような貫通孔343A,343Bに限らず、例えば貫通しない穴の内周にねじが形成された形状であってもよい。また内周にねじが形成されているものに限らず、例えばねじが形成されていない貫通孔であってもよく、要するに係合部の形状は、抜き治具が係合されることによってポンプギヤの位置が厚み方向に規制されるものであれば任意である。
【0042】
ポンプギヤにおける係合部の配置は、各実施形態では貫通孔343Aが鉛直方向真上に来た時に抜き治具が係合可能に配置されていたが、これに限らず、例えば貫通孔343Bが鉛直方向真上に来たときに係合可能とするなど、ポンプギヤの寸法や形状、燃料噴射ポンプの配置などを勘案して適宜係合位置を設定してよい。
また、係合部の係合位置は、各実施形態では、ピストン22が圧縮上死点となる位置において抜き治具と係合するように配置されていたが、これに限らず、ピストンの排気上死点で係合するように配置されていてもよい。あるいは、係合部の係合位置は、ピストンの上死点に限らずに、内燃機関の仕様や燃料噴射ポンプの噴射性能などを勘案して適宜設定してよい。
【0043】
キーは、ポンプギヤがカバー部材に対して位置決めされた状態で、鉛直方向真上に位置するものに限らず、例えば鉛直方向の軸中心より上側に配置されていれば、ポンプシャフトをポンプギヤから外す際に半月キーがポンプシャフトから落ちることがない。また、キーは、鉛直方向上側に限らず、例えば鉛直方向下側に配置される場合でも、キーを手で支えるなどしながらポンプシャフトを外せばよいので、本発明の目的を達成できる。なお、キーは、各実施形態における半月キーに限らず、任意の形状を採用できる。
【0044】
燃料噴射ポンプは、コモンレールを備えているものに限らず例えば列形噴射ポンプや、分配形噴射ポンプなどの任意の形式のものが採用できる。
内燃機関は、4サイクルのものに限らず、例えば2サイクルのものであっても、係合に抜き治具を係合することによってポンプギヤを位置決めできるので、本発明の目的を達成できる。また、内燃機関は、ディーゼルエンジンに限らず、ガソリンエンジンなど、任意の内燃機関が採用できる。
【0045】
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態にかかる内燃機関の一部断面図。
【図2】前記実施形態にかかるポンプギヤを示す側断面図。
【図3】前記実施形態にかかるポンプギヤを示す平面図。
【図4】前記実施形態にかかるクランクギヤおよびポンプギヤを示す概略図。
【図5】前記実施形態にかかるカバー部材を示す図。
【図6】前記実施形態にかかるポンプギヤの取外工程を示す図。
【図7】本発明の第二実施形態にかかるポンプギヤを示す図。
【符号の説明】
1…ディーゼルエンジン(内燃機関)、2…エンジン本体、3…燃料噴射装置、4…伝達機構、5…取外工具(抜き治具)、23…シリンダブロック、24…クランクシャフト、27…クランクギヤ、31…燃料噴射ポンプ、33…ポンプシャフト、34…ポンプギヤ、43…ギヤカバー(カバー部材)、52…押出ボルト(取外部材)、53A,53B…固定ボルト(固定部材)、336…半月キー(キー)、343A,343B…貫通孔(係合部)、433…作業孔、434A,434B…位置決め孔。

Claims (5)

  1. 燃料噴射ポンプ(31)の脱着容易化構造において、
    燃料噴射ポンプ(31)の本体を駆動するポンプシャフト(33)と、
    このポンプシャフト(33)の端部に固定されるとともに、内燃機関(1)のクランクギヤ(27)に噛合されるポンプギヤ(34)と、
    前記内燃機関(1)に取り付けられ、前記ポンプギヤ(34)の前記燃料噴射ポンプ(31)の本体が設けられた側とは反対側の面を覆うカバー部材(43)とを備え、
    前記カバー部材(43)の前記ポンプギヤ(34)に対向する面には、前記ポンプギヤ(34)の前記カバー部材(43)に対する位置決めおよび抜き治具(5)用の位置決め孔(434A,434B)が複数形成され、
    前記ポンプギヤ(34)の前記位置決め孔(434A,434B)に対応する位置には、前記位置決め孔(434A,434B)から挿通される抜き治具(5)が係合可能な係合部(343A,343B)が形成され、
    前記位置決め孔(434A,433B)および前記係合部(343A,343B)は、前記ポンプギヤ(34)が円周方向にずれて誤組されないような配置寸法で配置され誤組防止をする誤組防止手段となっている
    ことを特徴とする燃料噴射ポンプ(31)の脱着容易化構造。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射ポンプ(31)の脱着容易化構造において、
    前記抜き治具(5)は、前記ポンプギヤ(34)を前記カバー部材(43)側に保持可能な固定部材(53A,53B)と、前記ポンプシャフト(33)を前記ポンプギヤ(34)から取り外す取外部材(52)とを備え、
    前記ポンプギヤ(34)は、前記係合部(343A,343B)に前記固定部材(53A,53B)が係合可能に構成されている
    ことを特徴とする燃料噴射ポンプ(31)の脱着容易化構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料噴射ポンプ(31)の脱着容易化構造において、
    前記係合部(343A,343B)は、前記ポンプギヤ(34)の周上に前記ポンプギヤ(34)の軸中心を挟んで二箇所形成され、
    これらの係合部(343A,343B)は、前記ポンプギヤ(34)の軸中心を通る直線上に配置され、かつ前記誤組防止手段が、前記ポンプギヤ(34)の軸中心から当該係合部(343A,343B)までの距離(L1,L2)が互いに異なる位置に配置されている
    ことを特徴とする燃料噴射ポンプ(31)の脱着容易化構造。
  4. 請求項1または請求項2に記載の燃料噴射ポンプ(31)の脱着容易化構造において、
    前記係合部(343A,343B)は、前記ポンプギヤ(34)の周上に前記ポンプギヤ(34)の軸中心を挟んで二箇所形成され、
    これらの係合部(343A,343B)は、前記ポンプギヤ(34)の軸中心から当該係合部(343A,343B)までの距離(L1,L2)が等しい位置に配置され、かつ前記誤組防止手段は、互いを結ぶ線が前記ポンプシャフト(33)の軸中心を通らず、前記抜き治具(5)によって前記ポンプギヤ(34)を前記ポンプシャフト(33)から抜き取り可能な範囲の位置に配置されている
    ことを特徴とする燃料噴射ポンプ(31)の脱着容易化構造。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の燃料噴射ポンプ(31)の脱着容易化構造において、
    前記ポンプシャフト(33)には、キー(336)が設けられ、
    前記ポンプギヤ(34)には、前記キー(336)が係合するキー溝(342)が形成され、
    前記キー(336)および前記キー溝(342)は、前記係合部(343A,343B)の位置が前記位置決め孔(434A,434B)の位置に一致したときに、前記ポンプシャフト(33)の鉛直方向の軸中心より上側に配置されている
    ことを特徴とする燃料噴射ポンプ(31)の脱着容易化構造。
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