JP4015768B2 - 加飾成形品の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、表面層シートを付着した成形品の製造方法に係り、特に角隅部に皺の発生がない加飾成形品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、建築における壁材や外壁材等の建築材として、或いは自動車におけるダッシュボード等にあっては、木目、大理石等の加飾表面を有する樹脂部品が開発され、広く使用されている。
【0003】
従来、このような樹脂成形品における加飾技術では、例えば表面層となるアクリル等の透明シート体を射出成形金型内にセットするとともに、表面層と接着するため塩化ビニルやABS樹脂等の接着剤を塗布し、その上に印刷、ホットスタンプ等により柄を付与した下層となる加飾シート体を重ねてセットし、射出成形を行って付型と同時にシート体を成形品に接着して、加飾成形体を得る方法が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方法で加飾成形体を成形すると、射出時の圧力等でシート体の表面に皺が発生することがあり、特に図8に示すように成形体100の角隅部100Aに皺(しわ)101が頻繁に発生している。これは、3面からの歪みが角隅部分に集まり易く、どうしてもそこに集中して皺が発生するものと考えられるからである。
【0005】
そこで、この対策として、シート体に成形時にテンションを付与して皺の発生をくい止めるような措置も検討されているが、角隅部での皺の発生防止には効果が薄く、有効な対策が望まれている。
【0006】
そこで、この発明は、上記した事情に鑑み、成形時に表面層となるシート体の角隅部に皺が発生するのを防止できる加飾成形品の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、この請求項1に係る発明は、成形後に表面層の少なくとも角隅部を含む領域を形成する単数若しくは複数のシートを金型内にセットし、この金型により前記シートと一体に接着された状態で成形品を形成する成形品の製造方法であって、前記金型の少なくとも3面が交わる角隅部分近傍に窪んだ凹部を形成し、成形時に前記シート体に発生する皺を凹部に集めるとともに、その凹部に対応して形成された成形品の角部近傍の凸部を除去して最終成形品を形成するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施例について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、この発明に係る加飾成形品の製造方法に使用する成形金型を示すものであり、この成形金型として、下金型(雄金型)1との間でキャビテイC(図4参照)を構成する上金型(雌金型)2において、内面21部分の4箇所の角隅部α近傍に、図2及び図3に示すような横断面略L字型の凹部22を形成したものを使用しており、射出成形(勿論、この成形方法に限定しない)によって所望の製品を形成するようになっている。
なお、図中符号3は透明フィルム、4は加飾シートを示すものであり、これらが加飾層を形成する。
【0009】
この凹部22は、図2に示すように、上金型22の角隅部αの位置(天井面)から高さ方向に寸法a(この寸法aは、硬質の透明フィルム3としてポリカーボネイトやアクリル樹脂を使用する場合には0.5〜3mm、好ましくは1〜2mm、軟質の透明フィルム3では0.5〜5mm、好ましくは1〜3mmの許容寸法を設定している)だけ下部に形成されている。この寸法aが、他の寸法bやcよりも重要であり、最小許容寸法以下では皺にはなり難いが、成形品の凸部(上金型2の凹部22に対応して形成される部位)の切除の際に成形品に傷が入りやすくなる。また、最大許容寸法以上では成形品の角隅部に皺が入りやすくなる。
【0010】
また、この凹部22は、図2及び図3に示すように、各内面21から寸法b、b´(この寸法b、b´は、2.5〜50mm、好ましくは5〜40mm、最も好ましくは10〜30mmの許容寸法を設定しているが、必ずしも同一寸法でなくともよい)だけ内壁面から内部(奥部)に形成されている。この寸法b、b´が2.5mm以下であると、成形品の凸部が最終的な成形品の角隅部の近すぎてそこに皺が入りやすくなる虞れがある。また、b、b´の寸法が50mm以上であれば、後に切除して不要となる加飾層のロス部分が多くなり不経済である。
【0011】
さらに、この凹部22は、各内面から寸法c、c´(この寸法c、c´については、5〜100mm、好ましくは10〜80mmの許容寸法を設定しているが、必ずしも同一寸法でなくともよい)に形成されている。この寸法c、c´が5mm以下であると、成形品に形成される凸部が短くなりすぎて、加飾層の皺が最終成形品の角隅部に入りやすく、また100mm以上であると、次工程での凸部切除が行い難い。
【0012】
次に、この発明に係る加飾成形品の製造方法について先の実施例の成形金型を用いて説明する。
(1)図3に示すように、キャビテイCの一部を形成する上金型2の内面21において、4箇所の角隅部αを全て含むような状態で透明フィルム3をセットする。この場合、この透明フィルム3は、凹部22内にもセットされており、図示外の真空吸引器等の適宜の吸着手段で最適なテンションが付与され、上金型2の内面21に皺を付けないようにして取り付けられている。
【0013】
(2)次に、適宜の接着剤を透明フィルム3の一面に塗布した後、加飾シート4として加飾印刷された塩化ビニルシートを使用し、これを透明フィルム3の内面に重ねてセットする。このようにして、上金型2の凹部22を含む内面領域にこれらのシートをセットする。
【0014】
(3)このような状態で、図4に示すように、上金型2を下金型1に向けて移動させる(逆でもよい)とともに双方を重合させて閉じる。なお、図1及び図4において、Nはノズル、Gはゲート、Rはランナを示す。
【0015】
(4)その後、例えばABS樹脂を成形材料として用い、キャビテイCに向けて(適宜の射出機のノズルNから)成形材料を射出させ、図5に示すような所望の加飾成形品の原形5を形成する。なお、この加飾成形品には後述のように凸部51に皺52の発生が若干見られるが、最終成形品5´となる部分には角隅部51´を含む全表面に皺の発生が見られない。
【0016】
(5)次に、この加飾成形品の原形5の4箇所の凸部51を適宜の切断手段、例えばカッタ等で切除すると、所望の最終成形品5´が形成される。
【0017】
次に、この発明に係る成形方法で製造した成形品(実施例1及び実施例2のもの)と従来の方法で形成した成形品(比較例のもの)との比較実験について説明する。
【0018】
なお、この比較実験では、サンプルとして、それぞれ長さ1m、幅0.5m、厚さ0.03mの平板成形品を使用した。また、透明フィルム3としては、厚さが100〜200μmのアクリルフィルム(三菱レーヨン社製)を、加飾シート4としては、JISA硬度70の塩化ビニルシートを使用して上面に加飾印刷したものを使用した。また、成形樹脂材料にはABS樹脂(JSR社製)を用い、3000ton (三菱重工社製)の射出機を使用した。
【0019】
このような材料を使用し、従来の凹部を持たない金型及び本願発明に係る凹部を設けた金型を使用して形成した成形品について、以下のような結果が得られた。
【0020】
【表1】
Figure 0004015768
【0021】
この表1から明らかなように、従来品(比較例のもの)では成形品の角隅部に皺が発生しているが、本願発明に係る実施例品1及び2では、加飾成形品の原形において角隅部(最終的に除去する部分)に若干の皺が見られるが、最終成形品の角隅部には皺の発生がみられなかった。
【0022】
なお、この実施例では、加飾成形品の原形5において、略L字型の凸部51を形成し、この部分に皺52を寄せ集めるように構成したが、図6に示すような凹部61、62を形成した上(雌)金型(特に、この形状のものに限定しない)6を使用し、これによって図7に示すような凸部71、72を形成した加飾成形品の原形7を成形し、この原形7から皺73のある凸部71、72を切除して最終成形品7´を形成してもよい。
【0023】
また、この実施例では、シート体として、透明フィルムと加飾シートとを重ね合わせた二重シート構造としたが、特にこの構成のものに限らず、例えば透明フィルムや加飾シートのみの単層シート構造として成形品の表面層を構成しても構わない。
【0024】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明によれば、成形後に表面層の少なくとも角隅部を含む領域を形成する単数若しくは複数のシートを金型内にセットし、この金型により前記シートと一体に接着された状態で成形品を形成する成形品の製造方法であって、金型の少なくとも3面が交わる角隅部分近傍に窪んだ凹部を形成し、成形時に前記シート体に発生する皺を凹部に集めるとともに、その凹部に対応して形成された成形品の角部近傍の凸部を除去して最終成形品を形成するので、成形時に角隅部の表面側に接着するシート体に皺が発生することが有効に防止でき、ひいては高品質の加飾成形品等が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る加飾成形品の製造方法に使用する金型を示す断面図。
【図2】同金型のの要部を示す斜視図。
【図3】同断面図。
【図4】同加飾成形品の製造方法を示す説明図。
【図5】この発明に係る方法で形成した成形品の原形を示す要部斜視図。
【図6】同金型の変形例を示す要部斜視図。
【図7】この金型で形成した成形品の原形を示す要部斜視図。
【図8】従来の方法で形成した成形品を示す要部斜視図。
【符号の説明】
1 下金型(雄金型)
2,6 上金型(雌金型)
22,61,62 凹部
3 透明シート
4 加飾シート
5,7 成形品(原形)
5,7 成形品(最終成形品)
51,71,72 凸部
52,73 皺

Claims (2)

  1. 成形後に表面層の少なくとも角隅部を含む領域を形成する単数若しくは複数のシートを金型内にセットし、この金型により前記シートと一体に接着された状態で成形品を形成する成形品の製造方法であって、
    前記金型の少なくとも3面が交わる角隅部分近傍に窪んだ凹部を形成し、
    成形時に前記シート体に発生する皺を凹部に集めるとともに、
    その凹部に対応して形成された成形品の角部近傍の凸部を除去して最終成形品を形成することを特徴とする加飾成形品の製造方法。
  2. シートが表面層を形成する透明シートと、このシートの内部に位置して中間層を形成する加飾フィルムとから構成されることを特徴とする請求項1に記載の加飾成形品の製造方法。
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