JP4015751B2 - 差圧式流量計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は流体の差圧式流量計に係り、特に差圧式流量計の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、差圧式流量計としては、オリフィスやベンチュリー・ノズル等を利用した流量計、或いはピトー管を利用した差圧式流量計が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
オリフィスやベンチュリーノズル等を利用した流量計は流量圧損が大きいと共に、オリフィス等では異物滞留部分が大きいため、例えばガソリン液滴等が混在する空気流の流体計測には不向きであるという問題がある。また、オリフィス等では、エッジ加工精度に高い精度が要求されるので、加工コストが高くなると共に、管路径の大きい流路に適用することが困難になるという問題がある。
【0004】
一方、ピトー管を利用した流量計は動圧計測原理に従うものであり、粘性係数の影響を受けず、上記の問題は解消されるが、管路内を流れる流体の流速分布計測が必要になるので、その分だけ計測精度が低下するという問題がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、構造が簡単で、安価で、計測精度の高い差圧式流量計を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、管体の略中心に流路に直交する上流側プローブと下流側プローブとからなる中空プローブを各プローブ間に距離をあけて設け、上流側プローブに管体の略内径分に亘って上流側に開口する上流側スリットを設け、下流側プローブに管体の略内径分に亘って下流側に開口する下流側スリットを設け、各スリットを通じて前記各プローブ内に流入する流体の差圧を検出することにより前記管体の流路を流れる流体の流量を計測可能にしたことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のものにおいて前記各プローブの外端同志を多数の貫通孔が軸方向に貫通する筒体を内部に有するチャンバで接続し、このチャンバの内の前記貫通孔の入口側に位置する入口側チャンバを前記上流側スリットに連通するプローブの外端に接続し、前記貫通孔の出口側に位置する出口側チャンバを前記下流側スリットに連通するプローブの外端に接続し、入口側チャンバ及び出口側チャンバの流体の差圧を検出することにより流体の流量を計測可能にしたことを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、管体の略中心に流路に直交する中空プローブを設け、この中空プローブの内部を管体の略中心で仕切体により仕切り、この仕切体で仕切った一方のプローブには、管体の略中心から管体の略半径分に亘って上流側に開口する上流側スリットを設け、仕切体で仕切った他方のプローブには、管体の略中心から管体の略半径分に亘って下流側に開口する下流側スリットを設け、各スリットを通じて前記各プローブ内に流入する流体の差圧を検出することにより前記管体の流路を流れる流体の流量を計測可能にしたことを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項3記載のものにおいて前記上流側スリットに連通するプローブの外端を上流側連結管を介してプローブよりも下流側の流路に接続し、前記下流側スリットに連通するプローブの外端を下流側連結管を介してプローブよりも上流側の流路に接続し、上流側連結管及び下流側連結管の夫々に熱線式質量流量計を取り付けたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による差圧式流量計の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0013】
図1a、bにおいて、1は流体の流れる流路1aを有する管体を示す。この管体1の両端にはおねじ2,2が形成され、この管体1は例えば管継手(図示せず)等を用いて管路内にインライン接続できる構成になっている。
【0014】
管体1の略中心には流路1aに直交する2本の中空プローブ3,5が設けられ、これらプローブ3,5は管体1に溶接4で固定されている。上流側に位置する上流側プローブ3には管体1の略内径分に亘って上流側に開口する幅狭の上流側スリット3aが形成され、下流側に位置する下流側プローブ5には管体1の略内径分に亘って下流側に開口する幅狭の下流側スリット5aが形成されている。2本の中空プローブ3,5の外端3b,5bには各スリット3a,5aを通じて各プローブ3,5内に流入する流体の差圧を検出する差圧センサ7が連結されている。この差圧センサ7は、例えば歪みゲージの貼られた圧力膜(図示せず)を内蔵し、この圧力膜の変位を歪みゲージで検出して差圧を検出する。
【0015】
つぎに、この差圧式流量計の計測原理を説明する。
【0016】
上流側をサフィックスU、下流側をサフィックスDとした場合、各スリット3a,5aでの全圧力Ptは、静圧Ps、平均流速V、密度ρとして夫々次式で与えられる(ただし、2点間で平均流速、平均密度は同じとする。)。
【0017】
上流側:PtU = PsU + ρV2 /2 …(1)
下流側:PtD = PsD − ρV2 /2 …(2)
挿入するプローブ3,5の径が小さいことから、粘性や管内摩擦による圧力低下は小さいと考えられため、上記式において「PsU=PsD」と考えられる。この結果、2点間の圧力差ΔPは、式(1)と式(2)の差より、以下の式で与えられる。
【0018】
ΔP=ρV2 …(3)
流路1aの断面積を「A」とすると、流路1aを流れる流量「Q」は、以下の式に基づいて計測される。
【0019】
Q=A(ΔP/ρ)1/2 …(4)
すなわち、適用流路1aの断面積Aと、流体の密度ρが明らかならば、ΔPを計測することにより、流量「Q」が計算される。
【0020】
従来の「ピトー管式流速計」が流れの一点の流速計測を行うのに対し、この実施形態による流量計は、「流体の流れに対向したスリット3aを有するプローブ3」と、「流体の流れと同じ方向のスリット5aを有するプローブ5」とにより、積分平均値(=平均流速)を計測している点で異なる。
【0021】
すなわち、この実施形態では、(1)平均流量を簡単に、しかも精度良く計測できること、(2)JISやDINあるいは、丸型オリフィスに代表される絞り流量計のように、淀み部分がないこと、(3)流体の粘性に影響されず、圧力損失が少ないこと、等の優れた特徴を有している。
【0022】
つぎに、図2a、bを参照して別の実施形態を説明する。
【0023】
11は流体の流れる流路11aを有する管体を示している。この管体11の両端にはおねじ12,12が形成され、この管体11は例えば管継手(図示せず)等を用いて管路内にインライン接続できる構成になっている。
【0024】
管体11の略中心には流路11aに直交する2本の中空プローブ13,15が設けられ、これらプローブ13,15は管体11に溶接14で固定されている。上流側に位置する上流側プローブ13には管体11の略内径分に亘って上流側に開口する幅狭の上流側スリット13aが形成され、下流側に位置する下流側プローブ15には管体11の略内径分に亘って下流側に開口する幅狭の下流側スリット15aが形成されている。2本の中空プローブ13,15の外端13b,15bには各スリット13a,15aを通じて各プローブ13,15内に流入する流体の流量を検出する層流式流量計17が連結されている。プロブの一方には、絞り部20が設けられている。この層流式流量計17は、各プローブの外端13b,15b同志を連結するチャンバ18を備え、このチャンバ18内には間仕切り16を介して筒体19が設けられ、この筒体19には軸方向に貫通する多数の貫通孔が穿孔されている。
【0025】
そして、貫通孔の入口側に位置する入口側チャンバAに対して、上流側スリット13aに連通するプローブ13の外端13bが接続され、貫通孔の出口側に位置する出口側チャンバBに対して、下流側スリット15aに連通するプローブ15の外端15bが接続され、入口側チャンバAに連通する圧力ポート18aと、出口側チャンバBに連通する圧力ポート18bとの間には、差圧センサ(図示せず)が接続されている。
【0026】
つぎに、この差圧式流量計の計測原理を説明する。
【0027】
管体1の流路1aを主流路「M」とし、各プローブ13,15の外端に接続されたチャンバ18を副流路「B」とした場合、それぞれの流路を流れる流量を主流路が「Qm(リットル/min)」、副流路が「Qb(リットル/min)」とすると、全体流量Qt(リットル/min)は次式で与えられる。
【0028】
Figure 0004015751
この時の各スリット13a,15aにおける全圧を、それぞれPin、Poutとすると、それぞれの流路を流れる流量は、次式で与えられる。
【0029】
ただし、式中の「Sm」、「Sb」は、それぞれ主流路「M」及び副流路「B」の流路最少断面積であり、「ξ」、「ζ」は、流量係数である。
【0030】
Qm=ξ・Sm・(Pout − Pin1/2 …(6)
Qb=ζ・Sb・(Pout − Pin1/2 …(7)
式、(6)、(7)より、「Qm/Qb」を求めると、
Qm/Qb=(ξ・Sm)/(ζ・Sb) …(8)
「Qb」は層流式流量計17で計測される。この層流式流量計17では筒体19によってチャンバ18内の流れが層流となるので、層流素子前後の圧力差をΔPと置いたとき、「Qb」は次式に基づいて求められる。aは定数である。
【0031】
Qb=a・ΔP …(9)
そこで、式(5)に式(8)(9)を代入して整理すると次式が求まる。
【0032】
Qt=a・{1+(ξ・Sm)/(ζ・Sb)}ΔP …(10)
上記の式中において、ξ、Sm、ζ、Sbは、全て、定数と考えて良いため、「b=(ξ・Sm)/(ζ・Sb)」となり、定数「b」で与えられ、上記の式(10)は、次式で表される。
【0033】
Qt=a・{1+b}ΔP …(11)
この計測原理に従えば、副流路「B」に小型の層流式流量計17を配置することにより、計測差圧「ΔP」に比例する流量計が構成される。例えば、前記実施形態(図1)に従う流量計では、式(4)「Q=A(ΔP/ρ)1/2」からも明らかなように、流量「Q」を求めるに際し、演算式に「1/2」が入る。この「1/2」が入った演算を行う演算器は高価であるが、本実施形態では、式(11)からも明らかなように、計測差圧「ΔP」に比例して、流量「Qt」が求められるので、低価格の演算器の使用が可能になる。
【0034】
この実施形態では、(1)平均流量を簡単に、しかも精度良く計測できること、(2)JISやDINあるいは、丸型オリフィスに代表される絞り流量計のように淀み部分が少ないこと、(3)上記副流路構造により差圧計測だけでリニアに流量を算出できること、等の優れた特徴を有している。
【0035】
この計測原理は、例えば図3に示すように、管体21にオリフィス22を設けたものにも適用が可能である。
【0036】
このオリフィス22の前後の管体21には流路21aに連通する一対の細管23,25が設けられ、この一対の細管23,25の外端23a,25a同志はチャンバ26に連結されている。このチャンバ26内には間仕切り24によって支持された筒体27が設けられ、この筒体27には軸方向に貫通する多数の貫通孔が穿孔されている。そして、貫通孔の入口側に位置する入口側チャンバAに対して、オリフィス22の前に位置する一方の細管23の外端23aが接続され、貫通孔の出口側に位置する出口側チャンバBに対して、オリフィス22の後に位置する他方の細管25の外端25aが接続され、入口側チャンバAに連通する圧力ポート26aと、出口側チャンバBに連通する圧力ポート26bとの間には差圧センサ(図示せず)が接続されている。この場合の計測原理は、図2に示したものと略同一である。
【0037】
更に、別の実施形態を説明する。
【0038】
図4に示すように、管体31の略中心には流路31aに直交する1本の中空プローブ32が設けられている。このプローブ32の内部は管体31の略中心で仕切体33を介して仕切られ、この仕切体33より上方に位置するプローブ32には、管体31の略中心から管体31の略半径分に亘って上流側に開口する幅狭の上流側スリット32aが形成され、仕切体33より下方に位置するプローブ32には、管体31の略中心から管体31の略半径分に亘って下流側に開口する幅狭の下流側スリット32bが形成されている。上流側スリット32aに連通するプローブ32の外端32cは、上流側連結管34を介して、プローブ32よりも下流側の流路31aに接続され、下流側スリット32bに連通するプローブ32の外端32dは、下流側連結管35を介して、プローブ32よりも上流側の流路31aに接続されている。そして、上流側連結管34及び下流側連結管35の夫々には熱線式質量流量計36,37が取り付けられている。両プローブには、絞り部38が設けられている。
【0039】
つぎに、この差圧式流量計の計測原理を説明する。
【0040】
管体31の流路31aを主流路「M」とし、上流側連結管34及び下流側連結管35を副流路「B」とした場合、それぞれの流路を流れる流量を主流路が「Qm(リットル/min)」、副流路が「Qb(リットル/min)」とすると、全体流量Qt(リットル/min)は次式で与えられる。
【0041】
Figure 0004015751
この時の各スリット32a,32bにおける全圧を、それぞれPin、Poutとすると、それぞれの流路を流れる流量は、次式で与えられる。
【0042】
ただし、式中の「Sm」、「Sb」は、それぞれ主流路「M」及び副流路「B」の流路最少断面積であり、「ξ」、「ζ」は、流量係数である。
【0043】
Qm=ξ・Sm・(Pout − Pin1/2 …(13)
Qb=ζ・Sb・(Pout − Pin1/2 …(14)
式、(13)、(14)より、「Qm/Qb」を求めると、
Qm/Qb=(ξ・Sm)/(ζ・Sb) …(15)
この関係を、式(12)に代入して整理すると、
Qt={1+(ξ・Sm)/(ζ・Sb)}Qb …(16)
「Qb」は熱線式質量流量計36,37で計測され、次式に基づいて求められる。ただし、V=0〜5(V)のアナログ電圧出力、H=0〜10(KHz)の電圧パルス出力である。
【0044】
Figure 0004015751
そこで、式(12)に、式(16)と(17)を代入して整理すると、次式が求められる。
【0045】
Figure 0004015751
上記の式中において、ξ、Sm、ζ、Sbは、全て、定数と考えて良いため、「c=(ξ・Sm)/(ζ・Sb)」となり、定数「c」で与えられ、上記の式(18)(19)は、次式で表される。
【0046】
Figure 0004015751
このように副流路「B」に小型の「熱線式質量流量計」を配置することにより、安価に大型質量流量計を構成することが可能となる。
【0047】
従来の「ピトー管式流速計」が流れの一点の流速計測を行うのに対し、この実施形態による流量計は、「プローブ32の各スリット32a,32b」により、積分平均値(=平均流速)を計測している点で異なる。
【0048】
すなわち、この実施形態では、(1)平均流量を簡単に、しかも精度良く計測できること、(2)JISやDINあるいは、丸型オリフィスに代表される絞り流量計のように、淀み部分がないこと、(3)上記の副路構造により、リニアに質量流量を算出できること、等の優れた特徴を有している。
【0049】
また、図4に示す実施形態では、順路、逆路共に同じ構成であるため、逆流を伴う質量流量計測が可能になる。
【0050】
「順流」をサフィックス「n」、「逆流」をサフィックス「b」とした場合、流路31a内の各位置における全圧は、以下の式で与えられる。
【0051】
「順流」の場合
位置▲1▼−▲2▼(B部): ΔP=(P1 −P2 )≒0 …(22)
位置▲2▼−▲1▼’(N部): ΔP=(P2 −P1')≒ρVn2 /2…(23)
「逆流」の場合
位置▲1▼’−▲2▼(N部): ΔP=(P1'−P2 )≒0 …(24)
位置▲2▼−▲1▼’(B部): ΔP=(P1'−P2 )≒ρVb2 /2…(25)
「順流」の場合に流れる全体流量「Qnt(リットル/min)」は、主流路の流量「Qm(リットル/min)」、「N部」の副流路流量「Qn(リットル/min)」、「逆流」計測流路「B部」の流量「Qb(リットル/min)」とすると、Qnt(リットル/min)は、次式で与えられる。
【0052】
Figure 0004015751
ただし、式(22)に示すように差圧が小さいことから、Qb<<Qnであり、近似的にはQb≒0と置くことができる。
【0053】
従って、式(26)は次式のようになる。
【0054】
Qnt=Qn(1+Qm/Qn) …(27)
このときの絞り部前後の圧力差をΔPとすると、それぞれの流路を流れる流量は次式で与えられる。ただし、式中の「Sm」、「Sn」は、それぞれの流路の最少断面積であり、「ξ」、「ζ」は、流量係数である。
【0055】
Qm=ξ・Sm・ΔP1/2 …(28)
Qn=ζ・Sn・ΔP1/2 …(29)
式(28)、(29)より「Qm/Qn」を求めると、
Qm/Qn=(ξ・Sm)/(ζ・Sn) …(30)
そこで、式(27)に、式(30)を代入すると次式が求まる。
【0056】
Qt={1+(ξ・Sm)/(ζ・Sn)}Qn …(31)
上記の式中において、ξ、Sm、ζ、Snは全て定数と考えて良いため、副流路の流量「Qn」を計測することにより「順流」の流量が計測される。
【0057】
この関係は「逆流」の場合も同様である。このことから「N」部の熱線式質量流量計36からの出力と、「B」部の熱線式質量流量計37からの出力との差を計測することにより「順流」、「逆流」の同時計測が可能になる。
【0058】
これによれば、例えば、自動車エンジンにおける吸気系の吹き返し現象の解明等に優れた計測効果が発揮される。
【0059】
前記の各実施形態ではプローブにスリットを形成しているが、このスリットは平均流速を計測するため、管体の略中心を含む少なくとも管体の略半径分に亘って開口させることが重要である。
【0060】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものでないことは明らかである。
【0061】
図1において、管体1に設けられる中空プローブ3,5は二本に限定されるものではない。例えば、図5に示すように、プローブ51を1本で形成してもよい。この1本のプローブ51の内部は管体1の略中心で仕切体53を介して仕切られ、この仕切体53より上方に位置するプローブ51には、管体1の略中心から管体1の略半径分に亘って上流側に開口する幅狭の上流側スリット51aが形成され、仕切体53より下方に位置するプローブ51には、管体1の略中心から管体1の略半径分に亘って下流側に開口する幅狭の下流側スリット51bが形成されている。下流側スリット51bに連通するプローブ51の外端51cには、連結管55が接続されている。この連結管55は管体1の外部を延びて、この連結管55の外端55aと上記プローブ51の外端51dとには、各スリット51a,51aを通じてプローブ51及び連結管55内に流入する流体の差圧を検出する差圧センサ7が連結されている。この実施形態によっても、図1に示すものと同様の効果を得ることができる。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、動圧計測原理に従う流量計であって、粘性係数の影響を受けず、管路内を流れる流体の流速分布計測が不要な、従って、その分だけ計測精度を向上させた、構造が簡単で安価な差圧式流量計を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】aは本発明による差圧式流量計の一実施形態を示す縦断面図、bは同じく横断面図である。
【図2】aは別の一実施形態を示す縦断面図、bは同じく横断面図である。
【図3】別の一実施形態を示す縦断面図である。
【図4】別の一実施形態を示す縦断面図である。
【図5】別の一実施形態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1,11,21,31 管体
1a,11a,21a,31a 流路
3,5,13,15 中空プローブ
3a,5a,13a,15a スリット
7 差圧センサ
17 層流式流量計
32,51 中空プローブ
32a、32b,51a、51b スリット
36,37 熱線式質量流量計

Claims (4)

  1. 管体の略中心に流路に直交する上流側プローブと下流側プローブとからなる中空プローブを各プローブ間に距離をあけて設け、上流側プローブに管体の略内径分に亘って上流側に開口する上流側スリットを設け、下流側プローブに管体の略内径分に亘って下流側に開口する下流側スリットを設け、各スリットを通じて前記各プローブ内に流入する流体の差圧を検出することにより前記管体の流路を流れる流体の流量を計測可能にしたことを特徴とする差圧式流量計。
  2. 前記各プローブの外端同志を多数の貫通孔が軸方向に貫通する筒体を内部に有するチャンバで接続し、このチャンバの内の前記貫通孔の入口側に位置する入口側チャンバを前記上流側スリットに連通するプローブの外端に接続し、前記貫通孔の出口側に位置する出口側チャンバを前記下流側スリットに連通するプローブの外端に接続し、入口側チャンバ及び出口側チャンバの流体の差圧を検出することにより流体の流量を計測可能にしたことを特徴とする請求項1記載の差圧式流量計。
  3. 管体の略中心に流路に直交する中空プローブを設け、この中空プローブの内部を管体の略中心で仕切体により仕切り、この仕切体で仕切った一方のプローブには、管体の略中心から管体の略半径分に亘って上流側に開口する上流側スリットを設け、仕切体で仕切った他方のプローブには、管体の略中心から管体の略半径分に亘って下流側に開口する下流側スリットを設け、各スリットを通じて前記各プローブ内に流入する流体の差圧を検出することにより前記管体の流路を流れる流体の流量を計測可能にしたことを特徴とする差圧式流量計。
  4. 前記上流側スリットに連通するプローブの外端を上流側連結管を介してプローブよりも下流側の流路に接続し、前記下流側スリットに連通するプローブの外端を下流側連結管を介してプローブよりも上流側の流路に接続し、上流側連結管及び下流側連結管の夫々に熱線式質量流量計を取り付けたことを特徴とする請求項3記載の差圧式流量計。
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