JP4014975B2 - 軽量ボーリング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、運搬車両の進入が困難なあるいは不可能な地域などでの地質調査に用いる軽量ボーリング装置に関し、更に詳しく述べると、穿孔装置として軽量のコアドリルなどを利用することで分解時の各資機材の単体重量を人力運搬可能な重量範囲内に収めた軽量ボーリング装置に関するものである。この技術は、例えば急峻な山岳地域に建設する送電用鉄塔基礎の地盤調査などに有用である。
【0002】
【従来の技術】
近年、電源の遠隔地化や鉄塔立地上の制約等により、送電用鉄塔基礎が急峻な山岳地に建設される場合が増加している。送電用鉄塔基礎の地盤調査は、ボーリング、サウンディング(標準貫入試験)、サンプリング試料による三軸圧縮試験等の室内試験が主体となっている。その中でも、地盤状況を把握することを目的としたボーリング調査は欠くことができない有効な調査方法の一つである。
【0003】
従来、このようなボーリングは、ロータリー式機械ボーリングによって実施している。従来工法で用いているロータリー式機械ボーリング装置は、次のような装置を具備している。
(1)ボーリングロッドに回転運動と進退運動を与え、ビットに掘削機能を働かせるスイベルヘッド
(2)ボーリング孔内で、ビット、ロッド、ケーシング等を効率的に昇降させる巻き上げ装置
(3)穿孔、巻き上げ時に、より効率的な作業を行うために、回転速度を変える変速装置
(4)エンジンの動力を、スイベルヘッド、巻き上げ装置、油圧ポンプ等に伝える伝動装置
(5)機械各部を作動させる手動操作レバー類、運転を管理する計器類等の操縦装置
(6)各装置を駆動するための油圧を供給する油圧装置
(7)その他、動力(エンジン)や掘削器具(ロッド、ビット等)
【0004】
上記以外の資機材として、作業やぐら、ピストン式ポンプ等が必要である。更に、仮設も多量の足場材から構成される大掛かりなものとなる。
【0005】
このようなロータリー式機械ボーリング装置は、通常50〜500mの掘削能力があり、総重量が500〜800kgに及ぶ極めて頑丈な構造である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来工法で用いているロータリー式機械ボーリング装置は、前記のように総重量が500〜800kgに及ぶ極めて頑丈な構造であり、分解した時の単体重量は概ね80kg程度とかなり大きくなる。そのため、ボーリング機材等の運搬は、原動機付き運搬車等が必要となる。
【0007】
ところが、送電用鉄塔基礎予定地点の地盤調査は、前述のように車両の進入が困難な山岳地で行うことも多い。そこで、資機材の運搬にモノレール等の急峻な地形に対応できる特別な運搬手段が必要となる。ところが、モノレールの設置、運搬、撤去等の仮設費は、至近の山岳地の調査結果をみると、全体調査費の2割程度を占めている。
【0008】
また足場仮設の設置、撤去に各1日以上を必要とするなど、調査日数が多くかかるし、単体重量の大きな資機材の組立、分解は負担が大きい。更に、作業やぐらや各種装置を収めるために20〜50m2 程度の敷地面積を必要とし、そのため樹木の伐採などを必要とすることも多い。
【0009】
これらの理由で、従来のロータリー式機械ボーリング工法は、作業性が悪く、高コストとなる問題があった。
【0010】
本発明の目的は、資機材の人力での運搬を可能とし、運搬車両の進入が困難なあるいは不可能な地域などでもモノレール等の特別な運搬手段を設置することなく、低コストで簡便に、コア採取等の地盤調査を行うことができる軽量ボーリング装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、穿孔装置と、該穿孔装置に取り付けられる掘削器具と、揚力装置を具備している地質調査用のボーリング装置において、前記穿孔装置は、アンカーで地盤に固定される水平基台と、該水平基台の上に立設される支柱と、電動モータと変速機を有しハンドル操作によって前記支柱に沿って上下動可能な回転駆動軸を備えた試錐機と、水圧計付きの圧力管理型スイベルを具備し、分解時の各資機材の単体重量が人力運搬可能な重量範囲内(通常30kg以下)に収まっていることを特徴とする軽量ボーリング装置である。簡素化のためには、試錐機は、電動モータと変速機、及びそれらによって駆動される回転駆動軸とが一体となって上下動可能となっている構成が好ましい。
【0012】
ここで穿孔装置は、支柱の上部を水平方向に折曲変形可能となっており、電動モータは、その回転軸が横向き状態で支柱に固定可能であり、前記支柱を折曲状態で保形し、電動モータを横向き状態で支柱上部に固定し、前記回転軸に巻枠を取り付けることで、三又頂部の滑車と協働して巻き上げ装置として機能するように構成するのが好ましい。
【0013】
水圧計付きの圧力管理型スイベルは、外筒内に上端閉塞構造の内筒がベアリングにより回転自在に嵌合し、前記外筒側部を貫通するように給水管が止水パッキンで液密的に接続され、該給水管には水圧計が装着されると共に、送水口側には送水量調整弁が、排水口側には排水量調整弁が取り付けられ、全体が一体化されている構造とする。
【0014】
揚力装置は、三又とその頂部に装着したチェーンブロック、または三又とその頂部に装着した滑車と組み立て式モンケンからなる。揚力装置として、並列ジャッキを用いることもできる。
【0015】
本発明は、原動機付き運搬車等の進入が困難な地域あるいは不可能な地域などでの地質調査に用いるものである。典型的な例は山岳地であるが、その他にも泥濘地(軟弱地)、狭隘地、傾斜地、導水トンネル内、あるいは調査地点までの途中に各種の障害がある地域などに適用できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明における軽量ボーリング装置の機械仕様・要求品質は、典型的には次のように設定する。
(a)分解時の資機材の単体重量を30kg以下とし、1資機材を1人で人力運搬可能とする。
(b)土砂地盤からCH 級岩盤まで掘進が可能で、コア採取率が50%以上とする。
(c)掘進可能深度は、平均的な基礎形状を考慮して15m程度とする。
(d)全体設備をコンパクトにし、作業スペースや資材置き場などに必要な敷地面積を縮小する。
【0017】
本発明は、基本的には機械重量が小さいコアドリルに着目し、それを用いてボーリングできるように開発したシステムである。コアドリルは、ダイヤモンドの硬さを利用して回転力で対象物を削孔する電動削孔機であり、コンクリート壁の切り取りを行う開口工事等に用いられている。また地盤調査では、室内試験を行う際に、ブロックサンプリングした岩石試料から一軸圧縮強度試験の供試体の切り出しにも用いられている。このようなコアドリルを試錐機として地盤の掘削を行う点に本発明の一つの特徴がある。
【0018】
しかし、単にコアドリルを試錐機として用いるだけの構成では、次のような問題が生じる。
(1)既製品のサンプラはシングルのコアチューブであるため、掘削時にコアを乱してしまい、殆どの試料が土砂化して掘削水と共に流失するため、コアの採取が不可能である。
(2)孔壁崩壊し易い地盤では、孔内抑留事故が懸念され、安全な掘削が不可能である。
(3)モータの回転数が高いため、土砂や岩盤の掘削に適したビット回転を得ることができず、コア詰まりが生じ易い。
(4)コア詰まりが生じた際に、コアチューブとロッド、コアドリル本体内部に過大な水圧がかかり、コアドリルの止水パッキンが破裂して掘削水の供給ができなくなり、掘削不能となる。
(5)コアドリルは掘削水に清水を用いる仕様となっている。掘削水に泥水を用いた場合、コアドリル内部に泥材が詰まったり、パッキンの摩耗を生じたりして安定した掘削水の供給が困難である。
【0019】
そこで本発明では、これらの問題点を解決するために、試錐機構に改良を加えると共に専用のスイベルを開発することで必要な掘進性能を確保している。
【0020】
【実施例】
図1は、本発明に係る軽量ボーリング装置の一実施例を示す説明図である。この軽量ボーリング装置は山岳地域における地質調査用であり、主として穿孔装置10、掘削器具12、及び揚力装置14を具備している。穿孔装置10は、アンカー16で地盤に固定される水平基台18と、該水平基台18の上に立設される支柱20と、試錐機22と、圧力管理型スイベル24等を備えている。
【0021】
測定地点付近の地盤にアンカー16を打ち込み、鋼管等で簡易足場を組み、水平基台18を載置固定する。足場が水平基台を兼ねる構成でもよい。水平基台18に立設した支柱20で試錐機22を昇降自在に支持する。なお、この試錐機22は、別に設置した発電機26からの電力で駆動される。
【0022】
穿孔装置の詳細を図2のAに示す。この穿孔装置22は、前述のように、アンカーで地盤に固定される水平基台18と、該水平基台18の上に立設される支柱と、試錐機22と、圧力管理型スイベル24を具備している。試錐機22は、電動モータ28と変速機30が一体化された構造であり、ハンドル32の操作によって前記支柱20に沿って上下動可能に取り付けられている。ここで支柱20の上部20aは水平方向に折曲変形可能になっており、フレーム34によって該支柱20を伸展した状態(図2のAに示す状態)又は折曲した状態(後述する図2のBに示す状態)のいずれかに保形できるようになっている。掘削時には、図2のAに示すように支柱20を伸展した状態で保形する。支柱側にはそのほぼ全長にわたってラックが設けられ、試錐機側にはギアが設けられていて、それらが噛合してハンドル操作によって試錐機22が支柱20に沿って上下に数十cm程度のストロークで変位し、地盤を掘進する。
【0023】
電動モータ28はコアドリル本体と同じものであってよい。変速機30は、例えば回転数を高速から低速(高速回転:700/300rpm 、低速回転:100rpm )に切り換え可能なものである。なおアンカー16は、軽量化によって軽減したボーリング装置の掘進反力を補う機能を果たす。
【0024】
圧力管理型スイベル24は、図3に示すように、外筒36内で上端閉塞構造の内筒38が上下のベアリング40により回転自在に嵌合保持され、前記外筒36の側部を貫通するように給水管42が止水パッキン44で液密的に接続され、該給水管42には水圧計46が装着されると共に、送水口側には送水量調整弁48が、排水口側には排水量調整弁50が取り付けられ、全体が一体化されている構造である。内筒38の上端は試錐機の回転駆動軸52に接続され、内筒38の下端はボーリングロッド54に接続される。これによって、給水(清水又は泥水)を給水管42及びボーリングロッド54を介して掘削器具12に送ると共に、試錐機22の回転をボーリングロッド54を介して掘削器具12に伝達する機能を果たす。なお、図1に示すように、送水口には切換弁56が取り付けられ、清水と泥水のいずれかを供給できるようになっている。なお水圧計46は供給する水の圧力管理を行うためのものであり、これによって安定した水供給を可能としている。
【0025】
掘削器具12は、従来の機械ボーリングで用いていたのと同じ規格の資材を使用する。そのため、φ66mmの他に、φ86mm及びφ116mmの掘削に対応できるようになっている。
【0026】
揚力装置は、図3のAに示すように、三又56とその頂部に装着したチェーンブロック58、又は図3のBに示すように、三又56とその頂部に装着した滑車60と組み立て式モンケン62からなる。あるいは補助的に図3のCに示すような並列ジャッキ64であってもよい。
【0027】
試錐機、発電機、支柱、水平基台、三又などの主要部品は、全て1人で人肩運搬が可能な単体重量30kg以下とすることができた。発電機の重量が大きくなる場合には、小型のものを複数台使用し並列接続することで必要な電気的容量を確保することができる。
【0028】
分解されている資機材は、車両が直接進入できる地点から調査地点まで人肩運搬し、図1のようなボーリング装置を組み立てる。ボーリングロッド54の下端には採取するコア径に応じた掘削器具12を装着する。そして、地山の硬軟に応じて変速機30によりビット回転数の切り換えを行い、電動モータ28や発電機26にかかる負荷を軽減させつつ掘進を行う。ハンドル32を操作して試錐機22を押し下げて掘進し、必要に応じてボーリングロッドを追加して、更に掘進する。このようにして所望の深度(最大で15m程度)まで掘進し、コアを採取する。
【0029】
泥水を供給する必要がある場合には、水中ポンプ66を使用する。孔内から孔口へ排出された泥水を泥水槽68に貯め、水中ポンプ66で孔内に送水するように循環させる。水中ポンプ66としては、掘進深度が浅く高圧力を発生させる必要が無いため、ロータリー式のプラスチック製簡易ポンプでよい。これは5kg程度と非常に軽量であり取り扱いやすい。掘進作業中、印加されている水圧を水圧計46で監視し、送水量の管理・調整を行うことで安定した水供給を行う。コア詰まりが発生して水圧が規定値以上になった場合には、排水量調整弁50を操作して圧力を逃がし、スイベルの止水パッキン44などが破損するのを防止する。
【0030】
通常、穿孔装置には巻き上げ部が無いため、掘削器具12の回収には三又56に取り付けたチェーンブロック58を用いる(図3のA参照)。ボーリングロッドの上端にホイスティングスイベル70を取り付けて引き上げる。CH 級岩盤のように亀裂が少なく、採取したコアと地山との切り離しが困難な場合には、図3のBに示すように、ボーリングロッド54の上端にノッキングヘッド72を取り付け、組み立て式モンケン62でノッキングすることにより地山から分離する。あるいは図3のCに示すように、土台74を設置し、ボーリングロッド54にロッドバンド76を取り付け、並列ジャッキ64で押し上げることでコアと地山の切り離しを行う方法でもよい。これらの装置は、掘削部がジャーミングした場合の資機材の回収にも利用できる。地山から切り離されたコアは、掘削器具12と共にチェーンブロック58で引き上げ回収する。
【0031】
本発明では、ロータリー式機械ボーリングで使用している掘削器具(ダブルコアチューブ等)を利用している結果、φ66mm、φ86mm、φ116mmの掘削が可能となり、必要な径のコアを採取することができる。またロータリー式機械ボーリングで使用しているケーシングを利用し、GL−6mまでケーシングの挿入を行うことで孔壁保護を実施しながら掘削することが可能となる。孔壁崩壊が生じても、揚力装置によって掘削器具の回収が可能となり、また孔内抑留時の対処が可能となる。変速機による低速回転によって、礫混じり土やD〜CL 級岩盤のコア採取が可能となる。専用のスイベルによって送水量を管理でき、過剰な水圧を未然に防ぎ、止水パッキンの破損防止が可能となる。これらによって、深度15mまでの掘削とコア採取が可能となり、十分実用化できることが検証された。
【0032】
なお、図2に示す穿孔装置では、揚力装置としても利用できるような構造になっている。その場合には、図2のBに示すように、支柱22の上部22aを水平方向に折り曲げ、その折曲状態でフレーム34によって保形する。試錐機22の電動モータ28を横向き状態で支柱上部22aに固定する。そして、変速機30の出力回転軸に巻枠78を取り付け、三又頂部の滑車と協働して巻き上げ装置として機能するように構成する。このようにすると、掘削器具の揚力装置としての他、掘削孔を利用した各種の試験(例えば標準貫入試験)を行うことができ、ボーリング装置の多機能化を図ることができる。
【0033】
本発明に係るアンカーの一例を図5に示す。この例は土質地盤用である。Aに示すように、下端にコーンを有する外側パイプ80と、下端に複数(ここでは3枚)のアンカー板81を備えた内側ロッド82の組み合わせからなる。外側パイプ80の下方には開口が形成されテーピングにより塞がれている。Bに示すように、外側パイプ80の上にノッキングヘッド83を被せて、地盤中に打設する。次いで、Cに示すように、ノッキングヘッドを取り除き、内側ロッド82の上端を打撃すると、収納されていたアンカー板81が押し下げられて羽根状に拡開し(D参照)、土質地盤内に入り込む。更に、内側ロッド82を回転すると、内側ロッド82の突起部84が外側パイプ80の凹部85に嵌合しロックされる。これでアンカーの設置作業が完了する。
【0034】
本発明に係るアンカーの他の例を図6に示す。この例は岩盤地盤用である。Aに示すように、下端にコーンを有する外側パイプ86と、下端に押出コーン87を備えた内側ロッド88と、該押出コーン87の周囲に配設した複数(ここでは3個)のアンカーブロック89の組み合わせからなる。外側パイプ86の下方には開口が形成されテーピングにより塞がれている。Bに示すように、外側パイプ86の上にノッキングヘッド83を被せて、地盤中に打設する。次いで、Cに示すように、ノッキングヘッド83を取り除き、内側ロッド88の上端を打撃すると、押出コーン87の楔作用によってアンカーブロック89が押し出されて(D参照)、岩盤地盤に食い込む。更に、内側ロッド88を回転すると、土質地盤用と同様、内側ロッドの突起部が外側パイプの凹部に嵌合しロックされる。これでアンカーの設置作業が完了する。
【0035】
このようにして土質地盤においても、あるいは岩盤地盤においても、アンカーを設置することにより、軽量のボーリング装置を強固に地盤に固定でき、掘削に対する十分な反力を得ることができる。
【0036】
調査終了後は、逆の手順でシステムを分解し、各資機材を人力により車両が進入できる地点まで運搬し、撤去することになる。
【0037】
図7は、穿孔装置の他の実施例を示す説明図であり、Aは全体構造を示し、Bは要部を示している。アンカー16で地盤に固定される水平基台18と、該水平基台18の上に立設される支柱20と、電動モータ90と変速機91を具備しハンドル操作によって前記支柱に沿って上下動可能な試錐用回転駆動軸92を具備している。電動モータ90は水平基台18の上に設置され、スパイラルギア93及びチェーン94を介して回転力が支柱上部の変速機91に伝達される。変速機91では変速ギア95で自由に変速可能となっており、傘歯車96で回転駆動軸92に回転が伝達される。変速比は変速レバー97で調整可能である。回転駆動軸92の下端にはスイベルを介してボーリングロッドが接続される。前記支柱20には、昇降装置98が設置され、前記回転駆動軸に係合しており、ハンドル操作によって70cm程度のストロークで押し下げ可能となっている。
【0038】
この穿孔装置は、構成は若干複雑になるが、変速比の可変範囲を広く細かくとることが可能で、電動モータの駆動力も大きくできるため、高い掘進能力が求められる場合には有利である。
【0039】
【発明の効果】
本発明は上記のように、資機材の単体重量を小さくしたため、人力で運搬が可能となり、運搬車両の進入が困難なあるいは不可能な地域などでもモノレールなどの特別な運搬手段を設置することなく、地盤調査を短期間のうちに低コストで簡便に行うことができる。また深度15m程度までの掘削が可能で、礫混じり土やD〜CL 級岩盤でも50%以上のコア採取率でコアを採取することができる。更に、調査作業に必要な作業スペースも大幅に低減でき、それに伴い樹木の伐採なども不要となるか最小限で済む。
【0040】
本発明では掘削器具として、従来工法の機械ボーリングと同じ規格の資材を利用するために、各種の径の削孔に対応でき、それを利用した地盤調査(例えばボアホールテレビによる観察、PS検層など)も実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軽量ボーリング装置の一実施例を示す説明図。
【図2】穿孔装置の一例を示す説明図。
【図3】水圧管理スイベルの一例を示す説明図。
【図4】揚力装置の説明図。
【図5】土質地盤用アンカーの一例を示す説明図。
【図6】岩盤地盤用アンカーの一例を示す説明図。
【図7】穿孔装置の他の例を示す説明図。
【符号の説明】
10 穿孔装置
12 掘削器具
14 揚力装置
16 アンカー
18 水平基台
20 支柱
22 試錐機
24 圧力型スイベル
26 発電機
28 電動モータ
30 変速機
32 ハンドル
46 水圧計
Claims (4)
- 穿孔装置と、該穿孔装置に取り付けられる掘削器具と、揚力装置を具備している地質調査用のボーリング装置において、
前記穿孔装置は、アンカーで地盤に固定される水平基台と、該水平基台の上に立設される支柱と、電動モータと変速機を有しハンドル操作によって前記支柱に沿って上下動可能な回転駆動軸を備えた試錐機と、水圧計付きの圧力管理型スイベルを具備し、分解時の各資機材の単体重量が人力運搬可能な重量範囲内に収まっており、前記水圧計付きの圧力管理型スイベルは、外筒内に上端閉塞構造の内筒がベアリングにより回転自在に嵌合し、前記外筒側部を貫通するように給水管が止水パッキンで液密的に接続され、該給水管には水圧計が装着されると共に、給水管の送水口側には送水量調整弁が、給水管の排水口側には排水量調整弁が取り付けられ、全体が一体化されていることを特徴とする軽量ボーリング装置。 - 試錐機は、電動モータと変速機、及びそれらによって駆動される回転駆動軸とが一体となって上下動可能になっている請求項1記載の軽量ボーリング装置。
- 穿孔装置の支柱の上部は水平方向に折曲変形可能になっており、電動モータは、その回転軸が横向き状態で支柱に固定可能であり、前記支柱を折曲状態で保形し、電動モータを横向き状態で支柱上部に固定し、前記回転軸に巻枠を取り付けることで、三又頂部の滑車と協働して巻き上げ装置として機能するようにした請求項2記載の軽量ボーリング装置。
- 揚力装置が、三又とその頂部に装着したチェーンブロック、または三又とその頂部に装着した滑車と組み立て式モンケンからなる請求項1乃至3のいずれかに記載の軽量ボーリング装置。
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