JP4012767B2 - 分注ヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分注ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、DNA鑑定や血液検査等の医療分野における検体検査、或いは化学的、生物学的な種々の試料分析において、試験管内の液体状の検体(試料)を吸入採取(以下、分取という。)するとともに、分取された検体をマイクロプレート等の容器の検査用凹部に所定量分注する分注装置が用いられている。
この分注装置には、複数の検体を同時に分取、分注するためにノズルを複数(例えば、8つ)備えた分注ヘッドが備えられている。
【0003】
ところで、試験管の径寸法と検査用凹部の径寸法とは異なる場合があるため、隣り合う試験管どうしのピッチと隣り合う検査用凹部どうしのピッチとが異なっていた。
そこで、分注ヘッドは、例えば検体の試験管からの分取時や分取された検体の検査用凹部への分注時等にノズルどうしのピッチを変更自在となっている。この分注ヘッドの要部構成を図8または図9に示す。
【0004】
例えば図8に示すように、分注ヘッド300は、水平且つ平行に近接配置された2本のガイドレール310,310と、各ガイドレール310に摺動自在に配設された複数のスライダ320,…と、各スライダ320に設けられ、検体の分取及び分注を行うノズル330,…と、各ガイドレール310に沿って伸縮自在な間隔規制手段340,340と、両ガイドレール310,310に摺動自在に設けられ、間隔規制手段340に伸縮動作を付勢する伸縮動作付勢手段350とを備えている。
このうち、間隔規制手段340は、各ガイドレール310に設けられた複数(例えば、4つ)のスライダ320,…を一様に連結するとともに、各スライダ320に交差部にて回動自在に連結されたX字状の単位リンクの連結体である。また、間隔規制手段340は、その先端部が伸縮動作付勢手段350に固定されている。
そして、伸縮動作付勢手段350が、例えばガイドレール310に沿って右方向に移動することで間隔規制手段340の連結体が伸長して、連結体の各単位リンクが接続されたスライダ320が同方向に移動し、ノズル330のピッチを拡げる。一方、左方向に移動することで間隔規制手段340の連結体が縮まって、連結体の各単位リンクが接続されたスライダ320が同方向に移動し、ノズル330のピッチを狭めるようになっている。
【0005】
また、例えば図9に示すように、複数のベルト420、430を用いることでノズルのピッチを変更自在な分注ヘッド400も知られている。
具体的には、この分注ヘッド400は、複数(例えば、5つ)のノズル(図示略)の各々が取り付けられた取付台410と、前記取付台410のうち中央の取付台411の左右に設けられた左側及び右側取付台412、413が固定された第1ベルト420と、前記取付台410のうち左右両端部に設けられた左端及び右端取付台414、415が固定された第2ベルト430と、第1ベルト420及び第2ベルト430とを回転駆動させる駆動源440とを備えて構成されている。
【0006】
このうち、第1ベルト420は、駆動源440の駆動軸441に固定された第1駆動プーリ442と、従動プーリ443、444とに巻き掛けられているとともに、支持プーリ445によって下面が支持されている。この第1ベルト420には、図9における従動プーリ443、444間にて上側に位置するベルト部分(ベルトの行き側部分)に右側取付台413が固定されているとともに、下側に位置するベルト部分(ベルトの戻り側部分)に左側取付台412が固定されている。
また、第2ベルト430は、第1ベルト420と同様に、駆動源440の駆動軸441に固定された第2駆動プーリ446と従動プーリ443、444とに巻き掛けられているとともに、支持プーリ445によって下面が支持され、図9における従動プーリ443、444間にて上側に位置するベルト部分に右端取付台415が固定されているとともに、下側に位置するベルト部分に左端取付台414が固定されている。
なお、取付台410の各々は、ブラケット450を介してそれぞれのベルト420、430に固定されている。
【0007】
そして、第1駆動プーリ442の直径は、第2駆動プーリ446の直径の略半分(整数倍の比率)に設定されており、駆動軸441が所定角度回転することで、基準位置に固定された中央の取付台411を中心として第1及び第2ベルト420、430に固定された取付台412〜415が略等間隔を保ちながら近接及び離間するようになっている。
従って、駆動軸411が右方向に回転することで、第1及び第2ベルト420、430は右方向に回転して、中央の取付台411と右側取付台413と右端取付台415とを各々等間隔に保ちながら右側及び右端取付台413、415を右方向に移動させるとともに、中央の取付台411と左側取付台412と左端取付台414とを各々等間隔に保ちながら左側及び左端取付台412、414を左方向に移動させる。一方で、駆動軸411が左方向に回転することで、第1及び第2ベルト420、430は左方向に回転して、中央の取付台411と右側取付台413と右端取付台415とを各々等間隔に保ちながら右側及び右端取付台413、415を左方向に移動させるとともに、中央の取付台411と左側取付台412と左端取付台414とを各々等間隔に保ちながら左側及び左端取付台412、414を右方向に移動させる。
【0008】
このように、分注ヘッド300(400)は、ノズル330のピッチを略等間隔に保ちながらそのピッチを可変するようになっており、これにより複数本同時に分取、分注動作を行えるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の分注ヘッドでは、ノズルのピッチを変更するために図8における間隔規制手段や伸縮動作付勢手段また図9における第1ベルトや第2ベルト等の摺動部品を使用しているため、ノズルの間隔が略等間隔となるようにノズルを位置決めする際に誤差が生じやすく、その精度を高めることができなかった。
また、摺動部品が多くなると分注ヘッドが大型化するため、例えば検体の検査時等に試験管の載置場所からマイクロプレートの載置場所まで図示しない水平駆動機構によって水平移動する際の分注ヘッドの移動範囲となる空間部分が大きくなって、分注装置の寸法をコンパクトにすることができないといった問題があった。
さらに、分注ヘッドの重量も大きくなってしまうため、分注ヘッドの移動時に分注装置が撓んでしまうといった問題もある。
【0010】
本発明の課題は、ノズルのピッチを精度よく略等間隔に保つことができる分注ヘッドを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、例えば図1〜図3に示すように、
液体を分注する少なくとも2つのノズル(2)と、前記ノズルどうしを互いに近接及び離間させるように移動させるノズル水平駆動手段(例えば、水平駆動手段5)とを有し、少なくとも2箇所同時に液体を分注可能な分注装置に備えられる分注ヘッド(100)であって、
前記ノズルは略一列に並んで配置され、
前記ノズル水平駆動手段は、
前記ノズルの列に対して略平行に配設される少なくとも二つの送りネジ(例えば、ボールネジ63、63)と、前記送りネジのいずれか一つに螺合されるとともに前記ノズルのいずれか一つに取り付けられる移動部材(例えば、ノズル垂直駆動ユニット4)とを有する送りネジ機構を備え、
前記送りネジ機構により、前記ノズルの列の所定位置(例えば、中央C1)から前記ノズルの並び方向に沿って右側に配置されるノズルと前記所定位置から前記ノズルの並び方向に沿って左側に配置されるノズルとを前記ノズルの列に沿ってそれぞれ逆方向に移動させるようになっていることを特徴としている。
【0012】
請求項1記載の発明によれば、ノズル水平駆動手段には、少なくとも二つの送りネジと、この送りネジに螺合するとともに略一列に並んで配置されるノズルのいずれか一つに取り付けられる移動部材とを有する送りネジ機構が備えられる。さらに、ノズル水平駆動手段は、送りネジ機構により、ノズルの列の所定位置からノズルの並び方向に沿って右側に配置されるノズルと前記所定位置からノズルの並び方向に沿って左側に配置されるノズルとをノズルの列に沿ってそれぞれ逆方向に移動させるようになっている。従って、例えば液体の分注時等にノズルのピッチを変更したい場合に、前記所定位置から右側に配置されるノズルに取り付けられる移動部材と前記所定位置から左側に配置されるノズルに取り付けられる移動部材とがそれぞれ逆方向に移動して、ノズルどうしが近接したり離間したりすることでノズルのピッチが変更される。
また、ノズルどうしの近接や離間が送りネジ機構によって行われ、これにより、ノズル水平駆動手段がコンパクト化され、分注ヘッドがコンパクト化される。
【0013】
請求項2記載の発明は、例えば図6に示すように、
液体を分注する少なくとも2つのノズル(2;図1参照)と、前記ノズルどうしを互いに近接及び離間させるように移動させるノズル水平駆動手段(例えば、第2水平駆動手段210)とを有し、少なくとも2箇所同時に液体を分注可能な分注装置に備えられる分注ヘッド(200)であって、
前記ノズルは略一列に並んで配置され、
前記ノズル水平駆動手段は、
前記ノズルの列に対して略平行に配設されるとともに、前記ノズルの列の所定位置(例えば、中央C2)と重なる位置を境にしてネジの巻き方向が逆向きに形成された少なくとも一つの送りネジ(例えば、第1ボールネジ211)と、前記送りネジに螺合するとともに前記所定位置から略等間隔で前記ノズルの並び方向に沿って左右に配置される各ノズルに取り付けられる移動部材(例えば、ノズル垂直駆動ユニット4)とを有する送りネジ機構を備え、
前記送りネジ機構により、前記所定位置から前記ノズルの並び方向に沿って右側に配置されるノズルと前記所定位置から前記ノズルの並び方向に沿って左側に配置されるノズルとを前記ノズルの列に沿ってそれぞれ逆方向に移動させるようになっていることを特徴としている。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同等の効果を得ることができる。
また、一つの送りネジに対して、ノズルの列の所定位置から略等間隔で左右に配置される各ノズルに取り付けられる移動部材が螺合されているので、一つの送りネジで少なくとも2つのノズルが近接したり離間したりさせられる。従って、送りネジの数が減少させられて、これにより、ノズル水平駆動手段が小型化され、分注ヘッドの重量が軽減される。
【0015】
請求項3記載の発明は、例えば図4に示すように、請求項1または2記載の分注ヘッド(100)において、
前記ノズル(2)は、前記所定位置(例えば、中央C1)を挟んで前記ノズルの並び方向に沿って左右に互いに等間隔で複数配置され、
前記並んで配置された各ノズルの移動量は、前記ノズルと同方向に移動するとともに前記所定位置に最も近接するノズルの移動量の整数倍になっていることを特徴としている。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、所定位置を挟んでノズルの並び方向に沿って左右に互いに等間隔で複数配置される各ノズルの移動量は、前記ノズルと同方向に移動するとともに前記所定位置に最も近接するノズルの移動量の整数倍になっている。すなわち、各ノズルが取り付けられる移動部材の移動距離は、前記移動部材と同方向に移動するとともに前記所定位置に最も近接するノズルに取り付けられる移動部材の移動距離の整数倍になっており、これにより、前記所定位置に最も近接するノズルに取り付けられる移動部材の移動距離を基準にして、各移動部材が螺合する送りネジの回転速度やピッチ(リード)長や送りネジの径寸法等の送りネジを回転駆動する場合の駆動力伝動機構の減速比が特定される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0018】
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態として例示される分注ヘッドの要部を示した斜視図であり、図2は、図1の分注ヘッドに備わる水平駆動手段を示す側面図であり、図3は、図2の水平駆動手段のうち第1水平駆動部を示す平面図であり、図4は、図1の分注ヘッドに備わる各ノズルのノズルの列の中央からの距離を概略的に示した平面図である。
【0019】
本発明が適用された第1の実施の形態として例示される分注ヘッドは、例えば複数の試験管(図示略)内の液体状の検体を各々吸入採取(以下、分取という。)するとともに、分取された各検体をマイクロプレート(図示略)等の容器の検査用凹部等に所定量ずつ同時に分注可能な分注装置(図示略)に備えられ、検体の分取時や分注時等にノズルどうしを互いに近接及び離間させるように移動させるためのものである。
【0020】
この分注ヘッド100は、例えば図示しないXY駆動源によって分注装置に対してXY移動(水平移動)自在となっており、例えば図1に示すように、ノズル(後述)2を支持する支持部1と、この支持部1に対してノズル2を略垂直に上下動させる垂直駆動部3を有するノズル垂直駆動ユニット4と、このノズル垂直駆動ユニット4ごとノズル2をガイドレール(後述)12に沿って水平移動させる水平駆動手段(ノズル水平駆動手段;図2参照)5とを備えて構成されている。
【0021】
先ず、支持部1は、機枠11と、ガイドレール12とを備えて構成されている。
このうち、機枠11は、例えば従来の分注ヘッドと同様に、略平行に対向配置された一対の左右の側板111、112と、左右の両側板111、112の下端部どうしを接続する奥側の面板113とを備えている。
【0022】
左右の側板111、112は、例えば両側板111、112の上端部に上側ガイド(後述)121、122が略水平に且つ平行に取り付けられるための上側ガイド取付孔114、115が設けられ、両側板111、112の下端部に後述する下側ガイド(後述)123、124が略水平に且つ平行に取り付けられるための下側ガイド取付孔116、117が設けられている。なお、上側ガイド取付孔114、115と下側ガイド取付孔116、117とは、略上下に重なる位置で設けられている。
【0023】
また、左右の側板111、112の各々には、例えば、上側ガイド121、122と下側ガイド123、124との間に水平駆動手段5の複数(例えば、4)対のボールネジ(後述)63、63がそれぞれ略水平に配設されるように、前記ボールネジ63、63が各々挿通される複数(例えば、4)対のネジ挿通孔(図2及び図3参照)118、119がそれぞれ略水平に設けられている。
なお、複数対のネジ挿通孔118、119のうちの手前側のネジ挿通孔118,…の各々が、手前側の上側及び下側ガイド取付孔114、116と略上下に重なる位置に設けられ、奥側のネジ挿通孔119,…の各々が、奥側の上側及び下側ガイド取付孔115、117と略上下に重なる位置に設けられている。
【0024】
ガイドレール12は、例えば両側板111、112の上端部の上側ガイド取付孔114、115に取り付けられる上側ガイド121、122と、両側板111、112の下端部の下側ガイド取付孔116、117に取り付けられる下側ガイド123、124とを備えて構成されている。
そして、上側ガイド121、122及び下側ガイド123、124は、前記上側ガイド取付孔114、115及び下側ガイド取付孔116、117に取り付けられることで、手前側の上側及び下側ガイド121、123とが略上下に重なるように、また奥側の上側及び下側ガイド122、124とが略上下に重なるように配設されている。
これらガイドレール12は、ノズル垂直駆動ユニット4を支持するとともに、駆動モータ(後述)61の駆動によるノズル垂直駆動ユニット4の前記ガイドレール12の軸方向(以下、ガイド方向という。)への移動を案内可能となっている(図2参照)。
【0025】
ノズル垂直駆動ユニット4は、例えば略等しい高さで複数(例えば、8つ)設けられ、半数(例えば、4つ)のノズル垂直駆動ユニット4が、例えば手前側の上側及び下側ガイド121、123によって案内支持され、残りの半数(例えば、4つ)のノズル垂直駆動ユニット4が、例えば奥側の上側及び下側ガイド122、124によって案内支持されている。そして、手前側の上側及び下側ガイド121、123に支持される各ノズル垂直駆動ユニット4と奥側の上側及び下側ガイド122、124に支持される各ノズル垂直駆動ユニット4とが略等間隔で互い違いに配置されている。
【0026】
また、各ノズル垂直駆動ユニット4は、例えば検体を分取するとともに分取された検体を分注するノズル2と、このノズル2を支持してこのノズル2を例えばボールネジ機構により略垂直に上下動する垂直駆動部3とを備えて構成されている。
【0027】
ノズル2は、鉛直方向に略沿って設けられる例えば略円筒状の長尺な部材であり、その上端部は、例えばノズルに検体の分取及び分注を行わせるために検体の吸引或いは吐出動作を行うための吸引吐出手段(例えば、シリンダ、ポンプ等;図示略)と、例えば連結部材(例えば、チューブ等;図示略)を介して連結されている。
また、ノズル2は、例えば、その先端に分注チップ21が取り付けられており、この分注チップ21は、先になるにつれて断面形状が狭くなるような形状、つまり尖頭状の部材であり、分取及び分注される検体の種類や分取量や分注量等に応じて適宜取替可能となっている。
さらに、ノズル2は、例えば、その外周部に後述する移動部材34の係合部343と係合される被係合部(図示略)が設けられている。
【0028】
一方、垂直駆動部3は、例えば、支持体31と、ノズル2を機枠11に対して上下動させるために駆動する駆動モータ32と、この駆動モータ32の駆動力をノズル2に伝達するために軸回転するボールネジ33と、ノズル2の被係合部(図示略)に係合される係合部343を有し、前記ボールネジ33の回転によりノズル2とともに上下動する移動部材34とを備えている。
【0029】
このうち、支持体31は、例えば、ベース部311と、このベース部311の上下両端より挿通されていない方の上側及び下側ガイド122、124(121、123)側に略水平に延出した略平板状の上側及び下側延出部312、313とを備えている。
【0030】
ベース部311は、例えば略鉛直に配置される部材であり、上側及び下側ガイド121、123の各々が挿通される上側及び下側ガイド挿通孔314、315を備えている。
そして、ベース部311は、上側及び下側ガイド挿通孔314、315の各々に上側及び下側ガイド121、123が挿通されることで上側及び下側ガイド121、123によって支持されており、これによって、ノズル垂直駆動ユニット4が上側及び下側ガイド121、123によって支持された状態となっている。なお、両ガイド挿通孔314、315の内径は、上側及び下側ガイド121、123の外径よりもわずかに大きくなっている。
【0031】
また、ベース部311は、後述する水平駆動手段5のボールネジ63に螺合する螺合部316が設けられている。
この螺合部316は、例えばベース部311をガイド方向に沿って貫通するように形成されており、その内周面にボールネジ63の雄ネジ部(図示略)に螺合可能な雌ネジ部(図示略)が形成されている。
【0032】
また、螺合部316は、その高さを螺合される水平駆動手段5のボールネジ63の高さに対応するように、すなわち、ノズル垂直駆動ユニット4を水平移動させる例えば第1〜第4水平駆動部(詳細後述)6〜9毎に高さをずらして形成されている。
具体的には、第1水平駆動部6によって水平移動させられるノズル垂直駆動ユニット4a、4bは、最も下側ガイド123、124側に螺合部316が設けられており、第2水平駆動部7によって水平移動させられるノズル垂直駆動ユニット4c、4dは、前記第1水平駆動部6に対応するノズル垂直駆動ユニット4a、4bの螺合部316よりも上側に位置するように螺合部316が設けられており、第3水平駆動部8によって水平移動させられるノズル垂直駆動ユニット4e、4fは、前記第2水平駆動部7に対応するノズル垂直駆動ユニット4c、4dの螺合部316よりも上側に位置するように螺合部316が設けられており、第4水平駆動部9によって水平移動させられるノズル垂直駆動ユニット4g、4hは、前記第3水平駆動部8に対応するノズル垂直駆動ユニット4e、4fの螺合部316よりも上側に位置するように、すなわち最も上側ガイド121、122側に螺合部316が設けられている。
【0033】
また、上側及び下側延出部312、313の各々は、例えば上側ガイドどうし121、122及び下側ガイドどうし123、124の中間よりベース部311に挿通されていない上側及び下側ガイド122、124(121、123)側に幾分延出しており、それら先端部分にノズル2が挿通されるノズル挿通孔317,317が設けられるとともに、ノズル挿通孔317よりもベース部311側にボールネジ33が挿通されるネジ挿通孔318,318が設けられている。
ノズル挿通孔317,317の各々は、上側及び下側延出部312、313の各々を上下に貫通するように設けられているとともに、互いに略上下に重ねられる位置で上側及び下側延出部312、313に設けられている。
そして、これらノズル挿通孔317,317にノズル2が挿通されることで、ノズル2が鉛直方向に略沿って支持体31に取り付けられており、ノズル2が上下動自在に案内された状態となる。
【0034】
このように、ガイドレール12どうしの略中間にノズル2が配置されており、他の全てのノズル垂直駆動ユニット4が、上記と同様にノズル2が配置されることにより、ガイドレール12どうしの略中間にて複数のノズル2が一列に並んで配置されている。
【0035】
また、上側及び下側延出部312、313の先端部分は、両側端部分が切り欠かれており、先端部分のガイド方向に沿った幅が延出部312、313のほかの部分の前記方向に沿った幅に比べて狭くされている。
これにより、例えばノズル垂直駆動ユニット4がガイドレール12に案内されながらガイド方向に沿って水平移動する場合に、隣合う先端部分どうしが互いに干渉することなく先端部分の側端部分どうしを当接させた状態となるまでノズル2どうしを近接させることができる。
【0036】
なお、ノズル挿通孔317,317の内径はノズル2の外径と略等しいか、その外径よりもわずかに大きくなっている。
また、両ネジ挿通孔318,318は、上側及び下側延出部312、313の各々を上下に貫通するように設けられているとともに、互いに略上下に重ねられる位置で各延出部312、313に設けられている。
【0037】
一方、ボールネジ33は、例えば、前記ネジ挿通孔318,318に挿通されることで支持体31に取り付けられており、前記ノズル2に略平行に延在する長尺な部材である。
このボールネジ33には、その下端部が下側延出部313のネジ挿通孔318を貫通するとともに、その上端部が上側延出部312のネジ挿通孔318を貫通しており、上端部には、駆動モータ32の駆動により回転させられる従動プーリ331が取付固定されている一方、下端部には、前記ネジ挿通孔318からの抜止を行うための抜止部材(図示略)が取付固定されている。
【0038】
さらに、ボールネジ33には、上側及び下側延出部312、313の間に配置されるように移動部材34が螺合されている。
この移動部材34は、例えば、ボールネジ33に螺合する螺合部を有する略円筒状のボールナット341と、ノズル2の被係合部に係合部が係合することでこのノズル2を支持可能な支持部材342とを備えている。
【0039】
このうち、螺合部は、例えば、ボールナット341を上下に貫通するように設けられており、その内周面にボールネジ33の雄ネジ部(図示略)に螺合可能な雌ネジ部(図示略)が形成されている。
さらに、ボールナット341の下側には支持部材342が設けられており、この支持部材342は、例えば略水平に配設された略平板状の部材であり、上下に貫通される貫通孔を備えている。
この貫通孔の径は少なくともボールネジ33の外径よりも大きくなっており、貫通孔の中心軸と螺合部の中心軸とが同軸上に位置するように螺合部と貫通孔とを連通させた状態で、支持部材342の上面にボールナット341が当接固定されている。
【0040】
さらに、支持部材342は、ボールナット341が設けられた部分からノズル2に向けて延出してノズル2に係合する係合部343を備えている。
そして、この係合部343と被係合部とを係合させることで、ノズル2が支持部材342により支持されて垂直駆動部3に取り付けられた状態となっている。
【0041】
また、係合部343は、例えば、その両側端部分が切り欠かれており、係合部343のガイド方向に沿った幅が螺合部の前記方向に沿った幅より狭くされている。
これにより、水平駆動手段5によってノズル2を互いに近接させるように水平移動させる場合に、隣合う移動部材342どうしが略同じ高さで配置されても、隣合う係合部343どうしが互いに干渉することなくノズル2のピッチが最小ピッチとなるまで、すなわち隣合う係合部343の側端部分どうしを当接させた状態となるまでノズル2どうしが近接させられる。
【0042】
また、支持部材342は、その係合部343が前記ノズル2の被係合部と係合されることにより、ボールネジ33の軸周りの回転に伴う移動部材342の回転の自由度が規制されている。
【0043】
一方、駆動モータ32は、例えば、その軸方向が前記支持体31の長手方向と略平行となるように近接して設けられている。
駆動モータ32は、この駆動モータ32が駆動すべきボールネジ33に対して、ノズル2の反対側に配置されるとともに、支持体31のベース部311上端と略同じ高さで略平板状の取付部材35を介して取り付けられている。
【0044】
また、駆動モータ32は、その上端部分に自身の駆動により軸周りに回転する出力軸322が設けられており、この出力軸322に駆動プーリ323が取付固定されている。そして、この駆動プーリ323と前記ボールネジ33上端部の従動プーリ331とにタイミングベルト36が巻き掛けられおり、駆動モータ32からの駆動力をボールネジ33に伝動可能となっている。
【0045】
さらに、駆動モータ32のガイド方向に沿った幅は、支持体31の前記方向に沿った幅よりも大きくなっている。そして、この駆動モータ32は、ガイド方向(ノズルの並び方向)に直交する方向に沿って、前記ノズル2の中心を通る線分(以下、中心線分という。)から駆動モータ32の中心がノズル2の列の中央から離れる方向にずれて配置されている。
特に、複数のノズル垂直駆動ユニット4のうちガイド方向に沿ってノズル2の列の中央から離れて配置されるノズル垂直駆動ユニット4ほど、駆動モータ32は、中心線分から駆動モータ32の中心がノズル2の列の中央から離れる方向によりずれて配置されている。
これにより、例えばノズル2どうしを互いに近接させるように例えばノズル垂直駆動ユニット4がガイドレール12に沿って水平移動する場合に、隣合う駆動モータ32どうしが互いに干渉することなく、ノズル2のピッチが最小ピッチとなるまで、すなわち隣合う係合部343の側端部分どうしを当接させた状態となるまでノズル2どうしが近接させられる。
【0046】
また、取付部材35は、ノズル垂直駆動ユニット4毎に、取付部材35の形状が、中心線分から駆動モータ32の中心がノズル2の列の中央から離れる方向にずれて配置されている駆動モータ32に対応するように曲がった形状となっている。
【0047】
このように構成されるノズル垂直駆動ユニット4は、駆動モータ32が駆動することにより、出力軸322に固定された駆動プーリ323が回転して、この回転によりタイミングベルト36を介して従動プーリ331が固定されたボールネジ33が回転させられ、ボールネジ33に螺合される移動部材34が上下動させられる。このとき、移動部材34は、その係合部343がノズル2の被係合部に係合しているため、ノズル2と一体となって上下動する。
【0048】
一方、水平駆動手段5は、例えば図2に示すように、下側ガイド123、124に最も近接して配設される第1水平駆動部6と、この第1水平駆動部6の上側に配設される第2水平駆動部7と、この第2水平駆動部7の上側に配設される第3水平駆動部8と、この第3水平駆動部8の上側、すなわち上側ガイド121、122に最も近接して配設される第4水平駆動部9とを備えている。
【0049】
このうち、第1水平駆動部6は、例えば、ノズル2の列の中央(所定位置)C1から最も近接して配置されているノズル2a、2bをガイド方向に水平移動させるためのものであり、第2水平駆動部7は、第1水平駆動部6によって水平移動させられるノズル2a、2bをガイド方向に沿って挟んで配置されているノズル2c、2dをガイド方向に水平移動させるためのものであり、第3水平駆動部8は、第2水平駆動部7によって水平移動させられるノズル2c、2dをガイド方向に沿って挟んで配置されているノズル2e、2fをガイド方向に水平移動させるためのものであり、第4水平駆動部9は、第3水平駆動部8によって水平移動させられるノズル2e、2fをガイド方向に沿って挟んで配置されているノズル2g、2h、すなわちノズル2の列の中央C1から最も離れて配置されているノズル2g、2hをガイド方向に水平移動させるためのものである。
【0050】
また、水平駆動手段5のうち第1水平駆動部6は、例えば図3に示すように、ノズル垂直駆動ユニット4a、4bをガイド方向に水平移動させるために駆動する駆動モータ61と、この駆動モータ61の駆動力をボールネジ(後述)63に伝動するタイミングベルト62と、このタイミングベルト62を介して伝動される駆動力をノズル垂直駆動ユニット4a、4bに伝達するために同方向に軸回転する一対のボールネジ(送りネジ)63、63とを備えて構成されている。
【0051】
駆動モータ61は、例えば一方(例えば、奥側)のボールネジ63の他方(例えば、手前側)のボールネジ63と反対側にて、駆動モータ61の軸方向が一方のボールネジ63の長手方向と略平行となるように配設されている。
また、駆動モータ61は、その先端部分に自身の駆動により軸周りに回転する出力軸611が設けられており、この出力軸611に駆動プーリ612が取付固定されている。
タイミングベルト62は、例えば駆動プーリ612と、一方(例えば、奥側)のボールネジ63の先端部の従動プーリ(後述)631とに巻き掛けられており、これにより、駆動モータ61の駆動力をボールネジ63に伝動可能となっている。
【0052】
一方、ボールネジ63、63の各々は、例えば、前記左右の側板111、112のネジ挿通孔118、119に挿通されることで支持部1に回転自在に支持された状態で取り付けられており、上側ガイド121、122及び下側ガイド123、124と略上下に重なる位置で略平行に延在している。
これらボールネジ63、63は、例えば図3における左側の端部が例えば左の側板111のネジ挿通孔118、119を貫通するとともに、例えば図3における右側の端部が例えば右の側板112のネジ挿通孔118、119を貫通している。
また、これらボールネジ63、63の右側の端部には、略同径のプーリ632、632が取付固定されており、これらプーリ632、632に両ボールネジ63、63が一体となって回転するためにタイミングベルト64が巻き掛けられている。一方、これらボールネジ63、63の左側の端部のうち、一方(例えば、奥側)のボールネジ63の端部には、駆動モータ61の駆動により回転させられる従動プーリ631が取付固定されており、また、他方(例えば、手前側)のボールネジ63の端部には、ネジ挿通孔118からの抜止を行うための抜止部材633が取付固定されている。
【0053】
これにより、駆動モータ61が駆動することによって、出力軸611に固定された駆動プーリ612が回転して、この回転によりタイミングベルト62を介して従動プーリ631が固定された一方のボールネジ63が回転させられる。このとき、両ボールネジ63、63はタイミングベルト64を介して駆動力を伝動可能となっているため、両ボールネジ63、63が同方向に略等しい速度で回転するようになっている。
【0054】
さらに、ボールネジ63、63の各々には、例えば、各ノズル垂直駆動ユニット4a、4bがその支持部31の螺合部316で螺合しており、各ボールネジ63が軸回転することで螺合されるノズル垂直駆動ユニット4a、4bをガイド方向に移動自在となっている。
ここで、ボールネジ63、63のうち、一方(例えば、奥側)のボールネジ63には、ノズル2の列の中央C1に近接配置される左側のノズル2aを有するノズル垂直駆動ユニット4aが螺合しており、他方(例えば、手前側)のボールネジ63には、前記中央C1に近接配置される右側のノズル2bを有するノズル垂直駆動ユニット4bが螺合している。
【0055】
また、これらボールネジ63、63は、各々のネジの巻き方向を逆向きとなるように配設されている。これにより、各々のボールネジ63が同方向に回転することで、一方(例えば、奥側)のボールネジ63に螺合されるノズル垂直駆動ユニット4aのノズル2aと他方(例えば、手前側)のボールネジ63に螺合されるノズル垂直駆動ユニット4bのノズル2bとがそれぞれガイド方向に沿って逆方向に移動するようになっている。
従って、ボールネジ63、63の回転方向を変えることによって、ノズル2a、2bの移動方向を変更可能となっている。
具体的には、駆動モータ61が駆動して、出力軸611を所定方向(例えば、時計回り)に回転させることにより、両ボールネジ63、63が同方向に回転する。このとき、一方のボールネジ63に螺合されるノズル垂直駆動ユニット4aは例えば左側に移動する一方で、他方のボールネジ63に螺合されるノズル垂直駆動ユニット4bは右側に移動することになり、これによってノズル2a、2bどうしが離間するように移動する。一方、駆動モータ61が駆動して、出力軸611を所定方向と逆(例えば、反時計回り)に回転させることにより、両ボールネジ63、63が同方向に回転する。このとき、一方のボールネジ63に螺合されるノズル垂直駆動ユニット4aは例えば右側に移動する一方で、他方のボールネジ63に螺合されるノズル垂直駆動ユニット4bは左側に移動することになり、これによってノズル2a、2bどうしが近接するように移動する。
【0056】
このように、第1水平駆動部6は、ボールネジ63、63とボールネジ63の各々に螺合するノズル垂直駆動ユニット4a、4bの支持部(移動部材)31とともにボールネジ機構(送りネジ機構)を構成しており、水平駆動手段5を構成する他の第2〜第4水平駆動部7〜9も上記第1水平駆動部6と同様な要部構成となっている。
【0057】
また、ボールネジ63、63とともにボールネジ機構を構成するノズル垂直駆動ユニット4a〜4hの各々に取り付けられる各ノズル2a〜2hは、隣合うノズル2どうしの間隔が略等間隔となるように、分注ヘッド100に配置されている。
具体的には、例えば図4に示すように、ノズル2a〜2hの列の中央C1に最も近接して配置されているノズル2a、2bの前記中央C1までの距離をrとした場合に、前記ノズル2a、2bを挟んで配置され、前記中央C1に対して二番目に近接して配置されているノズル2c、2dの前記中央C1までの距離は3rとなっており、また、前記ノズル2c、2dを挟んで配置され、前記中央C1に対して三番目に近接して配置されているノズル2e、2fの前記中央C1までの距離は5rとなっており、また、前記ノズル2e、2fを挟んで配置され、前記中央C1に対して四番目に近接して配置されているノズル2g、2h、すなわち前記中央C1から最も離れて配置されているノズル2g、2hの前記中央C1までの距離は7rとなっている。
【0058】
つまり、ノズル2a〜2hの列の中央C1に最も近接して配置されているノズル2a、2bの前記中央C1までの距離をrとした場合に、前記中央C1に対してN番目に近接して配置されているノズル2は、前記中央C1までの距離が(2N−1)rとなって配置されている。
【0059】
なお、第1〜第4水平駆動部6〜9のうち、第1及び第3水平駆動部6、8は、これらに備わる各ボールネジ63、…のうち、例えば手前側ボールネジどうしと奥側のボールネジどうしとでそれぞれのネジ巻き方向が同方向となるように各々のボールネジ63、…が配設されている。また、第2及び第4水平駆動部7、9は、これらに備わる各ボールネジ63、…のうち、例えば手前側ボールネジどうしと奥側のボールネジどうしとでそれぞれのネジ巻き方向が同方向となるように各々のボールネジ63、…が配設されている。
さらに、第1〜第4水平駆動部6〜9は、第1及び第3水平駆動部6、8のボールネジ63のネジ巻き方向と第2及び第4水平駆動部7、9のボールネジ63のネジ巻き方向とが逆方向となるように配設されている。
また、これら第1〜第4水平駆動部6〜9に備わる全てのボールネジ63、…は、同方向に回転するようになっているとともに、ネジ巻きのピッチ(リード)長が略等しく、且つ、径寸法が略等しくなっている。
【0060】
さらに、第1水平駆動部6に備わる駆動モータ61の単位時間当たりの回転数(以下、回転速度という。)に対して、第2水平駆動部7に備わる駆動モータの回転速度は3倍となっており、また、第3水平駆動部8に備わる駆動モータの回転速度は5倍となっており、また、第4水平駆動部9に備わる駆動モータの回転速度は7倍となっている。
つまり、第1水平駆動部6の駆動モータ61の回転によって移動させられるノズル垂直駆動ユニット4a、4bの移動距離に対して、第2水平駆動部7の駆動モータの回転によって移動させられるノズル垂直駆動ユニット4c、4dの移動距離は3倍となり、また、第3水平駆動部8の駆動モータの回転によって移動させられるノズル垂直駆動ユニット4e、4fの移動距離は5倍となり、また、第4水平駆動部9の駆動モータの回転によって移動させられるノズル垂直駆動ユニット4g、4hの移動距離は7倍となる。
【0061】
従って、第2〜第4水平駆動部7〜9が移動させる各ノズル2c〜2hの単位時間当たりの移動量(以下、移動量と略する。)は、第1水平駆動部6が移動させるノズル2a、2b、すなわち前記ノズル2の列の中央C1に最も近接して配置されているノズル2a、2bの移動量をΔrとした場合に、前記第1水平駆動部6によるノズル2a(2b)と同方向に移動するノズル2c、2e、2g(2d、2f、2h)のうち、第2水平駆動部7が移動させる前記中央C1に対して二番目に近接して配置されているノズル2c(2d)の移動量は3Δrとなり、第3水平駆動部8が移動させる前記中央C1に対して三番目に近接して配置されているノズル2e(2f)の移動量は5Δrとなり、第4水平駆動部9が移動させる前記中央C1から最も離れて配置されているノズル2g(2h)の移動量は7Δrとなっている。
【0062】
すなわち、第1水平駆動部6が移動させる、ノズル2a〜2hの列の中央C1に最も近接して配置されているノズル2a、2bの移動量をΔrとした場合に、前記第1水平駆動部6によるノズル2a(2b)と同方向に移動するノズル2c、2e、2g(2d、2f、2h)のうち、前記中央C1に対してN番目に近接して配置されているノズル2の移動量は(2N−1)Δrとなっている。
つまり、第2〜第4水平駆動部7〜9が移動させる各ノズル2c〜2hの移動量は、第1水平駆動部6によって移動させられるノズル(ノズルの列の中央に近接するノズル)2a、2bのうち、前記各水平駆動部7〜9によって移動させられるノズル2c、2e、2g(2d、2f、2h)と同方向に移動するノズル2a(2b)の移動量の整数倍になっている。
【0063】
次に、この分注ヘッド100の水平駆動手段5によって、ノズル2を水平移動させる際の動作について説明する。
【0064】
先ず、水平駆動手段5は、第1〜第4水平駆動部6〜9の各々の駆動モータ(61)が駆動することにより各水平駆動部6〜9に備わる一対のボールネジ63、63を同方向に回転させて、この回転により全てのノズル垂直駆動ユニット4をガイド方向に移動可能となっている。
具体的には、水平駆動手段5は、例えば試験管内の検体を分取する際等に、試験管のピッチとノズル2のピッチとが略等しくなるようにノズル垂直駆動ユニット4を例えば互いに遠ざける方向に移動させてノズル2どうしを互いに離間させる場合には、各水平駆動部6〜9に備わる駆動モータ(61)を所定方向に回転させることで、ノズル2の列の中央C1から右側に配置されている各ノズル2b、2d、2f、2hを右側に移動させ、前記中央C1から左側に配置されている各ノズル2a、2c、2e、2gを左側に移動させる。
一方で、水平駆動手段5は、例えば分取された検体をマイクロプレート等の検査用凹部に所定量分注する際等に、試験管のピッチよりも小さく設定されている検査用凹部のピッチとノズル2のピッチとが略等しくなるようにノズル垂直駆動ユニット4を例えば互いに近づく方向に移動させてノズル2どうしを互いに近接させる場合には、各水平駆動部6〜9に備わる駆動モータ(61)を所定方向と逆に回転させることで、前記中央C1から右側に配置されている各ノズル2b、2d、2f、2hを左側に移動させ、前記中央C1から左側に配置されている各ノズル2a、2c、2e、2gを右側に移動させる。
【0065】
このように、水平駆動手段5によって、ノズル2a〜2hのピッチが略等間隔となっているノズル2の配置を常時維持した状態で、各ノズル2をガイド方向に移動させるようになっている。
【0066】
以上のように、この第1の実施の形態の分注ヘッド100によれば、液体の分取時や分注時等にノズル2のピッチを変更したい場合に、水平駆動手段5が、ボールネジ機構により、ノズル2の列の中央C1からガイド方向に沿って右側に配置されているノズル2b、2d、2f、2hと前記中央C1からガイド方向に沿って左側に配置されているノズル2a、2c、2e、2gとをそれぞれ逆方向に移動させて、ノズル2どうしを近接させたり離間させたりすることでノズル2のピッチを変更することができる。これにより、ノズル2のピッチが略等間隔となるようにノズル2を位置決めする際に誤差が生じにくくなり、ノズル2のピッチを精度良く略等間隔に保つことができる。
また、ノズル2どうしの近接や離間をボールネジ機構によって行うことができ、これによって、水平駆動手段5の寸法を小さくすることができ、分注ヘッド100の寸法を小さくすることができる。
さらに、分注ヘッド100の寸法を小さくすることによって、その重量が小さくなり、例えば分注ヘッド100のXY移動時等に生じる分注装置の撓みを軽減することができる。
【0067】
また、各ノズル2が取り付けられるノズル垂直駆動ユニット4の移動距離は、前記ノズル垂直駆動ユニット4と同方向に移動するとともにノズル2の列の中央C1に最も近接して配置されているノズル2a、2bに取り付けられるノズル垂直駆動ユニット4a、4bの移動距離の整数倍になっており、これにより、前記中央C1に最も近接して配置されているノズル2a、2bに取り付けられるノズル垂直駆動ユニット4a、4bの移動距離を基準にして、各ノズル垂直駆動ユニット4が螺合するボールネジ63の回転速度を特定することができる。
【0068】
なお、上記第1の実施の形態では、ノズル2の列の中央C1から右側に配置されている各ノズル2b、2d、2f、2hと前記中央C1から左側に配置されている各ノズル2a、2c、2e、2gとをそれぞれ逆方向に移動させるために、第1及び第3水平駆動部6、8に備わるボールネジ63のネジ巻き方向と第2及び第4水平駆動部7、9に備わるボールネジ63のネジ巻き方向とが逆方向となるように各々の水平駆動部6〜9を配設するようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、第1〜第4水平駆動部6〜9に備わるボールネジ63,…のうち、手前側のボールネジどうしのネジ巻き方向と奥側のボールネジどうしのネジ巻き方向とがそれぞれ同方向となるように配設するとともに、ノズル2を水平移動させる際に、第1及び第3水平駆動部6、8のボールネジ63の回転方向と第2及び第4水平駆動部7、9のボールネジ63の回転方向とを互いに逆方向となるようにしても良い。
【0069】
また、上記第1の実施の形態では、各ノズル2a〜2hをガイド方向に移動させる際に、第1水平駆動部6に備わるボールネジ63の回転速度に対して、第2水平駆動部7に備わるボールネジ63の回転速度を3倍とし、また、第3水平駆動部8に備わるボールネジ63の回転速度を5倍とし、また、第4水平駆動部9に備わるボールネジ63の回転速度を7倍とするようにしたが、これに限られるものではなく、ノズル2どうしの間隔が常時略等間隔となるように各ノズル2a〜2hをガイド方向に移動させることが可能であればボールネジ63、…を回転駆動する場合の駆動力伝動機構の減速比を特定する方法は如何なる方法であっても良い。例えば、各水平駆動部6〜9に備わる駆動モータ61の回転速度を等速度にするとともに、第1水平駆動部6の駆動モータ61の駆動プーリ612の径寸法に対して、第2水平駆動部7に備わる駆動モータの駆動プーリの径寸法を1/3倍にし、また、第3水平駆動部8に備わる駆動モータの駆動プーリの径寸法を1/5倍にし、また、第4水平駆動部9に備わる駆動モータの駆動プーリの径寸法を1/7倍にするようにしても良い。
さらに、前記駆動プーリ612の各々の径寸法を変更する替わりに各水平駆動部6〜9のボールネジ63の従動プーリ631の径寸法を、前記駆動プーリ612の各々の径寸法に対応するように変更しても良い。加えて、前記従動プーリ631の各々の径寸法を変更する替わりに各水平駆動部6〜9のボールネジ63の径寸法を変更しても良い。
【0070】
加えて、上記実施の形態では、第1〜第4水平駆動部6〜9の各々に備えられた駆動モータ、すなわち4つの駆動モータ61、…によって第1〜第4水平駆動部6〜9のボールネジ63を回転駆動するようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、駆動モータの駆動力を伝動して全てのボールネジ63を回転駆動させるタイミングベルトや歯車等の伝動機構を介して、前記全てのボールネジ63を一つの駆動モータで回転駆動するようにしても良い。これにより、駆動モータの数を減少させて、分注ヘッド100の重量を小さくすることができる。
【0071】
[第2の実施の形態]
図5は、第2の実施の形態として例示される分注ヘッドに備わる第2水平駆動手段のボールネジを示す拡大図であり、図6は、図5の分注ヘッドに備わる第2水平駆動手段のうち第1及び第2ボールネジを概略的に示した平面図であり、図7は、図5の分注ヘッドに備わる各ノズルの基準ノズルからの距離を概略的に示した平面図である。
【0072】
本発明が適用された第2の実施の形態の分注ヘッド200は、上記第1の実施の形態で例示された水平駆動手段5に替えて、例えば、軸方向に沿った中央(ノズルの列の所定位置と重なる位置)C2を境にしてネジの巻き方向が逆向きに形成された第1〜第4ボールネジ(図5参照)211〜214を有する第2水平駆動手段(ノズル水平駆動手段)210を備えている。
【0073】
具体的には、第2水平駆動手段210は、例えば、第1ボールネジ211と、この第1ボールネジ211と略水平に配設された第2ボールネジ212と、前記第1ボールネジ211の下側に第1ボールネジ211と略上下に重なるように配設された第3ボールネジ213と、この第3ボールネジ213と略水平に前記第2ボールネジ212と略上下に重なるように配設された第4ボールネジ214とを備えて構成されている。
【0074】
なお、これら第1〜第4ボールネジ211〜214の各々は、略一列に並んで配置される複数(例えば、8つ)のノズル2a〜2hに対して略平行に配設されるとともに、第1〜第4ボールネジ211〜214の各々の軸方向に沿った中央C2が前記ノズル2の列の基準ノズル(後述)2aと重なるように配設されている。
また、第1〜第4ボールネジ211〜214の各々は、それぞれのネジ巻き方向がそれぞれ同方向となるように配設されている。
【0075】
このうち、第1ボールネジ211には、例えば、その中央C2から略等間隔でガイド方向に沿って右左に配置される各ノズル2b、2cを備えるノズル垂直駆動ユニット4b、4cが、第1ボールネジ211の中央C2を挟んでガイド方向に沿って右左両側に螺合されている。
【0076】
また、第2ボールネジ212には、例えば、第1ボールネジ211に螺合されるノズル垂直駆動ユニット4b、4cのノズル2b、2cどうしの略中間にノズル2aが配置されるように、このノズル2aを備えるノズル垂直駆動ユニット4aが、第2ボールネジ212の中央C2に回動自在に取り付けられている。
このノズル2aは、ノズル2a〜2hのピッチを変更する際に、移動せずに基準になるノズル(以下、基準ノズルという。)となっている。
【0077】
さらに、第2ボールネジ212には、この中央C2から略等間隔でガイド方向に沿って右左に配置される各ノズル2d、2eを備えるノズル垂直駆動ユニット4d、4eが、第2ボールネジ212の中央C2を挟んでガイド方向に沿って右左両側に螺合されている。
具体的には、例えば第2ボールネジ212の中央C2からガイド方向に沿って右側に螺合されているノズル垂直駆動ユニット4dのノズル2dは、このノズル2dと基準ノズル2aとの略中間に前記第1ボールネジ211の中央C2から右側のノズル垂直駆動ユニット4bのノズル2bが設けられるように配置されている。
また、例えば第2ボールネジ212の中央C2からガイド方向に沿って左側に螺合されているノズル垂直駆動ユニット4eのノズル2eは、このノズル2eと基準ノズル2aとの略中間に前記第1ボールネジ211の中央C2から左側のノズル垂直駆動ユニット4cのノズル2cが設けられるように配置されている。
【0078】
また、第1ボールネジ211と第2ボールネジ212とは、例えば、それぞれのボールネジ211、212の例えば右の側板112を貫通する右側の端部に取付固定されたプーリ221、222にタイミングベルト241が巻き掛けられている。そして、第2ボールネジ212の例えば左の側板111を貫通する左側の端部の従動プーリ232にタイミングベルト242を介して伝動される駆動モータ251の駆動力により、両ボールネジ211、212が同方向に回転可能となっている。
これら両ボールネジ211、212の回転により、ボールネジ211、212の各々に螺合されているノズル垂直駆動ユニット4b〜4eがガイド方向に水平移動自在となっている。
【0079】
また、第3ボールネジ213には、この中央C2から略等間隔でガイド方向に沿って右左に配置される各ノズル2f、2gを備えるノズル垂直駆動ユニット4f、4gが、第3ボールネジ213の中央を挟んでガイド方向沿って右左両側に螺合されている。
具体的には、例えば第3ボールネジ213の中央C2からガイド方向に沿って右側に螺合されているノズル垂直駆動ユニット4fのノズル2fは、このノズル2fと前記第1ボールネジ211の中央C2から右側のノズル垂直駆動ユニット4bのノズル2bとの略中間に前記第2ボールネジ212の中央C2から右側のノズル垂直駆動ユニット4dのノズル2dが設けられるように配置されている。
また、例えば第3ボールネジ213の中央C2からガイド方向に沿って左側に螺合されているノズル垂直駆動ユニット4gのノズル2gは、このノズル2gと前記第1ボールネジ211の中央C2から左側のノズル垂直駆動ユニット4cのノズル2cとの略中間に前記第2ボールネジ212の中央C2から左側のノズル垂直駆動ユニット4eのノズル2eが設けられるように配置されている。
【0080】
さらに、第4ボールネジ214には、例えばノズル2の列の最も右端に配置されるノズル2hを備えるノズル垂直駆動ユニット4hが、第4ボールネジ214の中央C2からガイド方向に沿って右側に螺合されている。
具体的には、例えば第4ボールネジ214に螺合されているノズル垂直駆動ユニット4hのノズル2hは、このノズル2hと前記第2ボールネジ212の中央C2から右側のノズル垂直駆動ユニット4dのノズル2dとの略中間に前記第3ボールネジ213の中央C2から右側のノズル垂直駆動ユニット4fのノズル2fが設けられるように配置されている。
【0081】
なお、図示は省略するが、第3ボールネジ213と第4ボールネジ214とは、上記第1及び第2ボールネジ211、212の場合と同様に、例えば、それぞれのボールネジ213、214の例えば右の側板112を貫通する右側の端部に取付固定されたプーリにタイミングベルトが巻き掛けられている。そして、第4ボールネジ214の例えば左の側板111を貫通する左側の端部の従動プーリにタイミングベルトを介して伝動される駆動モータの駆動力により、両ボールネジ213、214が同方向に回転可能となっている。
これら両ボールネジ213、214の回転により、ボールネジ213、214の各々に螺合されるノズル垂直駆動ユニット4f〜4hがガイド方向に水平移動自在となっている。
【0082】
また、第2及び第4ボールネジ212、214の例えば左側の端部には、左の側板111からの抜止用の抜止部材261が取付固定されている。
【0083】
このように、第1〜第4ボールネジ211〜214とともにボールネジ機構を構成するノズル垂直駆動ユニット4a〜4hの各々に取り付けられている各ノズル2a〜2hは、隣合うノズル2どうしの間隔が略等間隔となるように、分注ヘッド200に配置されている。
具体的には、例えば図7に示すように、基準ノズル2aに最も近接して配置されているノズル2b、2cの基準ノズル2aまでの距離をrとした場合に、前記ノズル2b、2cを挟んで配置され、基準ノズル2aに対して二番目に近接して配置されているノズル2d、2eの基準ノズル2aまでの距離は2rとなっており、また、前記ノズル2d、2eを挟んで配置され、基準ノズル2aに対して三番目に近接して配置されているノズル2f、2gの基準ノズル2aまでの距離は3rとなっており、また、基準ノズル2aに対して4番目に近接して配置されているノズル2h、すなわち基準ノズル2aから最も離れて配置されているノズル2hの基準ノズル2aまでの距離は4rとなっている。
【0084】
つまり、ノズル2a〜2hの列の基準ノズル2aに最も近接して配置されているノズル2b、2cの基準ノズル2aまでの距離をrとした場合に、基準ノズル2aに対してN番目に近接して配置されているノズル2は、基準ノズル2aまでの距離がNrとなって配置されている。
【0085】
また、第1及び第2ボールネジ211、212を回転駆動する駆動モータ251の回転速度と、第3及び第4ボールネジ213、214を回転駆動する駆動モータの回転速度とは略等しくなっている。
【0086】
さらに、例えば、第1ボールネジ211の右側の端部のプーリ221の径寸法に対して、第2ボールネジ212のプーリ222の径寸法は1/2倍になっており、第3ボールネジのプーリの径寸法は1/3倍になっており、第4ボールネジのプーリの径寸法は1/4倍になっている。
すなわち、第1ボールネジ211の回転速度に対して、第2ボールネジ212の回転速度は2倍となっており、第3ボールネジ213の回転速度は3倍となっており、第4ボールネジ214の回転速度は4倍となっている。
これによって、第1ボールネジ211の回転によって移動させられるノズル垂直駆動ユニット4b、4cの移動距離に対して、第2ボールネジ212の回転によって移動させられるノズル垂直駆動ユニット4d、4eの移動距離は2倍となり、また、第3ボールネジ213の回転によって移動させられるノズル垂直駆動ユニット4f、4gの移動距離は3倍となり、また、第4ボールネジ214の回転によって移動させられるノズル垂直駆動ユニット4hの移動距離は4倍となる。
【0087】
従って、第2〜第4ボールネジ212〜214が移動させる各ノズル2d〜2hの移動量は、基準ノズル2aに最も近接して配置され第1ボールネジ211が移動させるノズル2b、2cの移動量をΔrとした場合に、前記第1ボールネジ211によるノズル2b(2c)と同方向に移動するノズル2d、2f、2h(2e、2g)のうち、基準ノズル2aに対して二番目に近接して配置され第2ボールネジ212が移動させるノズル2d(2e)の移動量は2Δrとなり、基準ノズル2aに対して三番目に近接して配置され第3ボールネジ213が移動させるノズル2f(2g)の移動量は3Δrとなり、基準ノズル2aから最も離れて配置され第4ボールネジ214が移動させるノズル2hの移動量は4Δrとなっている。
すなわち、第1ボールネジ211が移動させるノズル2b、2cの移動量をΔrとした場合に、前記第1ボールネジ211によるノズル2b(2c)と同方向に移動するノズル2d、2f、2h(2e、2g)のうち、基準ノズル2aに対してN番目に近接して配置されているノズル2の移動量はNΔrとなっている。
【0088】
このように、第1〜第4ボールネジ211〜214によって、ノズル2a〜2hのピッチが略等間隔となっているノズル2の配置を常時維持した状態で、各ノズル2をガイド方向に移動させるようになっている。
【0089】
以上のように、この第2の実施の形態の分注ヘッド200によれば、第1〜第3ボールネジ211〜213に対して、基準ノズル2aから略等間隔で左右に配置される各ノズル2b〜2gに取り付けられているノズル垂直駆動ユニット4b〜4gが螺合されているので、第1〜第4ボールネジ211〜214の4つのボールネジで、上記第1の実施の形態の分注ヘッド100と同等の効果を得ることができる。従って、ボールネジの数を減少させることにより、第2水平駆動手段210の寸法をさらに小さくすることができ、分注ヘッド200の重量を軽減することができる。
【0090】
なお、上記第2の実施の形態では、第1及び第2ボールネジ211、212を駆動モータ251により回転させ、第3及び第4ボールネジ213、214を駆動モータにより回転させるようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、第2ボールネジ212の左側の端部に取付固定された抜止部材261の替わりにプーリを取付固定するとともに、第3もしくは第4ボールネジ213(214)の左側の端部にプーリを取付固定し、これら両プーリにタイミングベルトを巻き掛けて、一つの駆動モータ251で4つ全てのボールネジ211〜214を回転させるようにしても良い。これにより、分注ヘッド200の重量を駆動モータの分さらに小さくすることができる。
【0091】
また、上記第2の実施の形態では、各ノズル2b〜2hをガイド方向に移動させる際に、第1ボールネジ211に備わるプーリ221の径寸法に対して、第2ボールネジ212に備わるプーリ222の径寸法を1/2倍とし、また、第3ボールネジ213に備わるプーリの径寸法を1/3倍とし、また、第4ボールネジ214に備わるプーリの径寸法を1/4倍とするようにしたが、これに限られるものではなく、ノズル2どうしの間隔が常時略等間隔となるように各ノズル2a〜2hをガイド方向に移動させることが可能であれば第1〜第4ボールネジ211〜214を回転駆動する場合の駆動力伝動機構の減速比を特定する方法は如何なる方法であっても良い。例えば、第1〜第4ボールネジ211〜214に備わるプーリの径寸法を等しくするとともに、第1ボールネジ211のネジ巻きのピッチ(リード)間隔に対して、第2ボールネジ212の前記ピッチ間隔を2倍にし、また、第3ボールネジ213の前記ピッチ間隔を3倍にし、また、第4ボールネジ214の前記ピッチ間隔を4倍にするようにしても良い。
また、第1〜第4ボールネジ211〜214のピッチ間隔やそれぞれのプーリの径寸法等を等しくするとともに、第1〜第4ボールネジ211〜214の各々に駆動モータを設けるようにして、各駆動モータの回転速度を変更するようにしても良い。
【0092】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、第1の実施の形態では、ボールネジをネジ巻き方向を異ならせて略平行に配設するとともに、ノズル2a〜2hのうち、ノズル2の列の中央C1に最も近接するノズル2aの移動量をΔrとした場合に、前記中央C1に対してN番目に近接するノズル2の移動量を(2N−1)Δrとし、第2の実施の形態では、ボールネジを軸方向に沿った中央C2を境にしてネジの巻き方向を逆向きに形成するとともに、ノズル2a〜2hのうち、前記中央C2に設けられる基準ノズル2aに最も近接するノズル2b、2cの移動量をΔrとした場合に、基準ノズル2aに対してN番目に近接するノズル2の移動量をNΔrとすることで、ノズル2a〜2hのピッチが常時略等間隔となるように各ノズル2を移動させるようにしたが、これに限られるものではない。例えば、第1の実施の形態のように配設されたボールネジを用いた場合であっても、第2の実施の形態のようにノズル2a〜2hの列の所定位置に固定されたノズルを設けることにより、固定ノズルに最も近接するノズルの移動量をΔrとして、固定ノズルに対してN番目に近接するノズルの移動量をNΔrとすることができる。また、例えば第2の実施の形態のように配設されたボールネジを用いた場合であっても、基準ノズルを設けないことにより、ノズル2a〜2hの列の所定位置に最も近接するノズルの移動量をΔrとして、前記所定位置に対してN番目に近接するノズルの移動量をNΔrとすることができる。従って、固定されるノズルの有無によって、ノズル2a〜2hの移動量を(2N−1)ΔrもしくはNΔrのいずれか一方に特定することができる。
【0093】
また、ノズル2を備えるノズル垂直駆動ユニット4を手前側の上側及び下側ガイド121、123と奥側の上側及び下側ガイド122、124とに互い違いになるように配設するようにしたが、これに限られるものではなく、例えば手前側の上側及び下側ガイド121、123のみ、もしくは奥側の上側及び下側ガイド122、124のみに配設するようにしても良い。
さらに、検体を分取分注するために8つのノズル2a〜2hを設けるようにしたが、これに限られるものではなく、少なくとも2つあればノズル2の数は任意である。
加えて、上記実施の形態では、検体を分取する際にノズル2a〜2hのピッチを拡げ、分取された検体を分注する際にノズル2a〜2hのピッチを狭めるようにしたが、これに限られるものではなく、例えば試験管の径寸法やマイクロプレートの検査用凹部の径寸法等によって、検体を分取する際にノズル2a〜2hのピッチを狭め、検体を分注する際にノズル2a〜2hのピッチを拡げるようにしても良い。
また、上記実施の形態では、送りネジとしてボールネジ63を例示したが、これに限られるものではなく、送りネジであれば如何なるものであっても良く、例えば台形ネジや三角ネジ等であっても良い。
【0094】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ノズル水平駆動手段は、送りネジ機構により、ノズルの列の所定位置からノズルの並び方向に沿って右側に配置されるノズルと前記所定位置からノズルの並び方向に沿って左側に配置されるノズルとをノズルの列に沿ってそれぞれ逆方向に移動させるようになっている。従って、例えば液体の分注時等にノズルのピッチを変更したい場合に、前記所定位置から右側に配置されるノズルと前記所定位置から左側に配置されるノズルとがそれぞれ逆方向に移動して、ノズルどうしを近接させたり離間させたりすることでノズルのピッチを変更することができる。これにより、ノズルのピッチが略等間隔となるようにノズルを位置決めする際に誤差が生じにくくなり、ノズルのピッチを精度良く略等間隔に保つことができる。
また、ノズルどうしの近接や離間を送りネジ機構によって行うことができ、これによって、ノズル水平駆動手段の寸法を小さくすることができ、分注ヘッドの寸法を小さくすることができる。
さらに、分注ヘッドの寸法を小さくすることによって、その重量が小さくなり、例えば分注ヘッドのXY移動時等に生じる分注装置の撓みを軽減することができる。
【0095】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同等の効果を得ることができる。
また、一つの送りネジに対して、ノズルの列の所定位置から略等間隔で左右に配置される各ノズルに取り付けられる移動部材が螺合されているので、一つの送りネジで少なくとも2つのノズルを近接させたり離間させたりすることができる。従って、送りネジの数を減少させることができ、これにより、ノズル水平駆動手段の寸法をさらに小さくすることができ、分注ヘッドの重量を軽減することができる。
【0096】
請求項3記載の発明によれば、各ノズルが取り付けられる移動部材の移動距離は、前記移動部材と同方向に移動するとともにノズルの列の所定位置に最も近接するノズルに取り付けられる移動部材の移動距離の整数倍になっており、これにより、前記所定位置に最も近接するノズルに取り付けられる移動部材の移動距離を基準にして、各移動部材が螺合する送りネジの回転速度やピッチ(リード)長や送りネジの径寸法等の送りネジを回転駆動する場合の駆動力伝動機構の減速比を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された第1の実施の形態として例示される分注ヘッドの要部を示す斜視図である。
【図2】図1の分注ヘッドに備わる水平駆動手段を示す側面図である。
【図3】図2の水平駆動手段のうち第1水平駆動部を示す平面図である。
【図4】図1の分注ヘッドに備わる各ノズルのノズルの列の中央からの距離を概略的に示した平面図である。
【図5】本発明が適用された第2の実施の形態として例示される分注ヘッドに備わる第2水平駆動手段のボールネジを示す拡大図である。
【図6】図5の分注ヘッドに備わる第2水平駆動手段のうち第1及び第2ボールネジを概略的に示した平面図である。
【図7】図5の分注ヘッドに備わる各ノズルの基準ノズルからの距離を概略的に示した平面図である。
【図8】従来の分注ヘッドの要部を示す斜視図である。
【図9】図8とは異なる従来の分注ヘッドを側方から見て示した断面図である。
【符号の説明】
100(200) 分注ヘッド
2(2a〜2h) ノズル
3 垂直駆動部
316 螺合部
4(4a〜4h) ノズル垂直駆動ユニット(移動部材)
5 水平駆動手段(ノズル水平駆動手段)
6 第1水平駆動部
63 ボールネジ(送りネジ)
7 第2水平駆動部
8 第3水平駆動部
9 第4水平駆動部
210 第2水平駆動手段(ノズル水平駆動手段)
211 第1ボールネジ(送りネジ)
212 第2ボールネジ(送りネジ)
213 第3ボールネジ(送りネジ)
214 第4ボールネジ(送りネジ)
C1、C2 中央(所定位置)

Claims (3)

  1. 液体を分注する少なくとも2つのノズルと、前記ノズルどうしを互いに近接及び離間させるように移動させるノズル水平駆動手段とを有し、少なくとも2箇所同時に液体を分注可能な分注装置に備えられる分注ヘッドであって、
    前記ノズルは略一列に並んで配置され、
    前記ノズル水平駆動手段は、
    前記ノズルの列に対して略平行に配設される少なくとも二つの送りネジと、前記送りネジのいずれか一つに螺合するとともに前記ノズルのいずれか一つに取り付けられる移動部材とを有する送りネジ機構を備え、
    前記送りネジ機構により、前記ノズルの列の所定位置から前記ノズルの並び方向に沿って右側に配置されるノズルと前記所定位置から前記ノズルの並び方向に沿って左側に配置されるノズルとを前記ノズルの列に沿ってそれぞれ逆方向に移動させるようになっていることを特徴とする分注ヘッド。
  2. 液体を分注する少なくとも2つのノズルと、前記ノズルどうしを互いに近接及び離間させるように移動させるノズル水平駆動手段とを有し、少なくとも2箇所同時に液体を分注可能な分注装置に備えられる分注ヘッドであって、
    前記ノズルは略一列に並んで配置され、
    前記ノズル水平駆動手段は、
    前記ノズルの列に対して略平行に配設されるとともに、前記ノズルの列の所定位置と重なる位置を境にしてネジの巻き方向が逆向きに形成された少なくとも一つの送りネジと、前記送りネジに螺合するとともに前記所定位置から略等間隔で前記ノズルの並び方向に沿って左右に配置される各ノズルに取り付けられる移動部材とを有する送りネジ機構を備え、
    前記送りネジ機構により、前記所定位置から前記ノズルの並び方向に沿って右側に配置されるノズルと前記所定位置から前記ノズルの並び方向に沿って左側に配置されるノズルとを前記ノズルの列に沿ってそれぞれ逆方向に移動させるようになっていることを特徴とする分注ヘッド。
  3. 請求項1または2記載の分注ヘッドにおいて、
    前記ノズルは、前記所定位置を挟んで前記ノズルの並び方向に沿って左右に互いに等間隔で複数配置され、
    前記並んで配置された各ノズルの移動量は、前記ノズルと同方向に移動するとともに前記所定位置に最も近接するノズルの移動量の整数倍になっていることを特徴とする分注ヘッド。
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